JP2530921B2 - 光重合性樹脂組成物 - Google Patents

光重合性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光重合性樹脂組成物に関し、より詳細に
は、感光性樹脂および重合開始剤を含有してなる光重合
性樹脂組成物において、新規な4−置換カルボニルクマ
リン化合物を光増感剤として含有することを特徴とする
光重合性樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
近年、光重合反応を用いた情報記録の分野で従来のフ
ィルム原稿等を用いた紫外線による記録方式に代わり、
コンピューターによって電子編集された原稿をそのまま
直接レーザを用いて出力し、記録する方式が検討されて
いる。しかしながら、現在、一般的に使用されている高
出力で安定なレーザー光源は、例えばアルゴンレーザー
のように可視領域にその出力波長を有するものが多く、
従来使用されてきた紫外線用の感光剤では、可視域での
感度が低いため使用できなかった。又、ピリリウム塩、
又はチアピリリウム塩類などの添加で、可視部での感度
の向上は可能であるが、その感光層の経時安定性が低
く、使用するのは困難である。
従来、7−アルキルアミノクマリン誘導体は、4−位
が無置換の場合、400〜450nm程度の最大吸収波長を有し
ているが、一般的に用いられているレーザー光源波長は
それよりも長波長のものが多く、その理由で充分な感度
が得られない場合が少なくなかった。
例えば、7−ジエチルアミノ−3−ベンゾチアゾイル
クマリン、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミ
ノクマリン)などは、最大吸収波長は450nm前後にある
ために、アルゴンレーザーの488nmよりは30〜40nm短波
長であり、感度向上の余地を残している。又、ある範囲
内では、増感剤の樹脂中への導入率と感度の間には正の
相関関係が成立するので、その範囲内ではできるだけ多
く樹脂中に安定に溶解している方が望ましい。これにつ
いても例にあげた2つの化合物は感度向上の余地を残し
ているといってよい。
また、4−位をシアノ化すれば、化合物の極大吸収波
長のより長波長側への移行(以下、単に長波長化とい
う)は可能であるが、樹脂への溶解性や保存安定性を損
なう場合が多かった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し
た結果、前記一般式(I)で表される新規な4−置換カ
ルボニルクマリン化合物を見出し、この化合物を感光性
樹脂および光重合開始剤とともに含有する組成物におい
て、該化合物が光増感剤として優れた特性を有すること
を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、感光性樹脂、光重合開始剤およ
び光増感剤を含有してなる光重合性樹脂組成物におい
て、光増感剤として、一般式(I) 〔式中、R1、R2はそれぞれ同一または独立に水素原子、
アルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、ヒ
ドロキシアルキル基、アラルキル基、アリール基、アル
コキシカルボニルアルキル基を示し、互いに結合する
か、骨格内のアミノ基の置換したベンゼン核と結合して
環を形成していてもよく、R3は水素原子、アルキル基、
アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハロゲ
ノアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシアル
コキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホン酸基、ハ
ロゲン原子を示し、Xは水素原子、アルキル基、シクロ
アルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、水酸
基、アリール基、アルケニル基、アリールオキシ基、ア
ルケニルオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ
基、アルコキシカルボニルアルコキシ基、アルキルカル
ボニルアルコキシ基、もしくは次の置換基を示す。
R4、R5は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル
基、ヒドロキシアルコキシアルキル基、アルコキシアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基を示し、n、m
はそれぞれ1〜5の整数を示し、Yは水素原子、アルキ
ルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリール
基、アリールカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルコキシカルボニルアルキルカルボニル基、アル
コキシカルボニルアルコキシカルボニル基、または置換
されていてもよいチアゾール環基、イミダゾール環基、
ベンゾイミダゾール環基、オキサゾール環基、ベンゾオ
キサゾール環基を示す〕で表される新規な4−置換カル
ボニルクマリン化合物を含有することを特徴とする光重
合性樹脂組成物である。
本発明の組成物において、特有のものとして使用され
る増感剤は、増感剤として有用な新規なクマリン化合物
である。すなわち、クマリン骨格の4−位へ置換カルボ
ニル基を導入したことにより、極大吸収波長の長波長化
と樹脂中への高溶解性を同時に実現したものであり、感
光性樹脂、例えば、エチレン型不飽和結合を分子中に少
なくとも1個以上有する光重合または光架橋可能な化合
物、および光重合開始剤を用いる光硬化に適用可能な増
感剤としても極めて有用な化合物である。更に従来の増
感剤は塗布方式の違いによって感度が大きく変動してい
たが、本発明の増感剤は、いずれの方式においても安定
した感度を示し、市場の要望を充分に満足させるもので
ある。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の組成物に使用される増感剤は、一般式(I)
で表され、 クマリン骨格の4−位に置換カルボニル基を有し、さ
らに3−位に水素原子、アルキルカルボニル基、アルコ
キシカルボニル基、アリール基、アリールカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニ
ルアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニルアルコ
キシカルボニル基、置換されていてもよいチアーゾル環
基、イミダゾール環基、ベンゾイミダゾール環基、オキ
サゾール環基またはベンゾオキサゾール環基が置換した
ことを特徴とするものである。
一般式(I)において、R1およびR2は水素原子、アル
キル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、ヒドロ
キシアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキ
シカルボニルアルキル基を示し、互いに同一でも異なっ
てもよい。
具体的には、水素原子;メチル、エチル、n−プロピ
ル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル基等
のアルキル基;メトキシメチル、メトキシエチル、エト
キシメチル、エトキシエチル、γ−メトキシプロピル、
γ−エトキシプロピル基等のアルコキシアルキル基;ア
リル、2−ブテニル、2−ペンテニル基等のアルケニル
基;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2−ヒドロ
キシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキ
シブチル基等のヒドロキシアルキル基;ベンジル、フェ
ネチル基等のアラルキル基;フェニル、p−メチルフェ
ニル、m−メチルフェニル、o−メチルフェニル、2,4
−ジメチルフェニル基等のアリール基;メトキシカルボ
ニルメチル、メトキシカルボニルエチル、エトキシカル
ボニルメチル、エトキシカルボニルエチル基等のアルコ
キシカルボニルアルキル基が挙げられる。
またR1とR2が互いに結合し、または骨格内のアミノ基
が置換しているベンゼン核と結合してつぎのような環を
形成してもよい。
(なお、これらの環において、R2、R3は一般式(I)
の場合と同じ意味を示す) 一般式(I)において、R3は水素原子、アルキル基、
アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハロゲ
ノアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシアル
コキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホン酸基、ハ
ロゲン原子を示し、具体的には、水素原子;メチル、エ
チル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル基等
のアルキル基;メトキシメチル、メトキシエチル、エト
キシメチル、エトキシエチル基等のアルコキシアルキル
基;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2−ヒドロ
キシプロピル、3−ヒドロキシプロピル基等のヒドロキ
シアルキル基;クロロメチル、2−クロロエチル、ジク
ロロメチル、トリフルオロメチル基等のハロゲノアルキ
ル基;水酸基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
n−ブトキシ基等のアルコキシ基;メトキシメトキシ、
メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、エトキシエトキ
シ、n−プロポキシエトキシ基等のアルコキシアルコキ
シ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−
プロボキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル基等の
アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
同様に一般式(I)において、Xは水素原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコ
キシ基、水酸基、アリール基、アルケニル基、アリール
オキシ基、アルケニルオキシ基、アラルキル基、アラル
キルオキシ基、アルコキシカルボニルアルコキシ基、ア
ルキルカルボニルアルコキシ基、もしくは次の置換基を
示す。
(ここで、R4、R5は水素原子、アルキル基、ヒドロキシ
アルキル基、ヒドロキシアルコキシアルキル基、アルコ
キシアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を示
し、n、mはそれぞれ1〜5の整数を示す) 具体的には、水素原子;メチル、エチル、n−プロピ
ル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n
−ヘピチル、n−オクチル基等のアルキル基;シクロペ
ンチル、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;メト
キシ、エトキシ、n−プロボキシ、iso−プロポキシ、
n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブ
トキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n
−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ基等のアルコキ
シ基;シクロペントキシ、シクロヘキソキシ基等のシク
ロアルコキシ基;水酸基;フェニル、p−メチルフェニ
ル、m−メチルフェニル、o−メチルフェニル基、メト
キシフェニル基等のアリール基;アリル、2−ブテニ
ル、2−ペンテニル基等のアルケニル基;フェノキシ、
p−メチルフェノキシ、m−メチルフェノキシ、o−メ
チルフェノキシ、2,4−ジメチルフェノキシ、2,6−ジメ
チルフェノキシ、2,4,6−トリメチルフェノキシ、4−
フェニルフェノキシ基等のアリールオキシ基;プロペノ
キシ、2−ブテノキシ基等のアルケニルオキシ基;ベン
ジル、フェネチル基等のアラルキル基;ベンジルオキ
シ、メチルベンジルオキシ、フェネチルオキシ基等のア
ラルキルオキシ基;メトキシカルボニルメトキシ、エト
キシカルボニルメトキシ、n−プロポキシカルボニルメ
トキシ、iso−プロポキシカルボニルメトキシ基等のア
ルコキシカルボニルアルコキシ基;メチルカルボニルメ
トキシ、エチルカルボニルメトキシ基等のアエルキルカ
ルボニルアルコキシ基;ヒドロキシエチル、ヒドロキシ
エトキシエチル、ヒドロキシエトキシエトキシエチル、
エトキシエトキシエチル、ヒドロキシエトキシ、ヒドロ
キシエトキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ヒドロ
キシエトキシエトキシエトキシ基等のポリエーテル基;
アミノ基;メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピル
アミノ、n−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、n−
ヘキシルアミノ、n−オクチルアミノ基等のモノアルキ
ルアミノ基;ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロ
ピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチルアミノ、ジヘ
キシルアミノ、ジオクチルアミノ基等のジアルキルアミ
ノ基;ヒドロキシエチルアミノ、2−ヒドロキシプロピ
ルアミノ、3−ヒドロキシプロピルアミノ基等のモノ
(ヒドロキシアルキル)アミノ基;ジ(ヒドロキシルア
ルキル)アミノ、ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミ
ノ、ジ(3−ヒドロキシプロピル)アミノ基等のジ(ヒ
ドロキシアルキル)アミノ基;ヒドロキシエトキシエチ
ルアミノ、ヒドロキシプロポキシエチルアミノ、ヒドロ
キシプロポキシプロピルアミノ基等のモノ(ヒドロキシ
アルコキシアルキル)アミノ基;ジ(ヒドロキシエトキ
シエチル)アミノ、ジ(ヒドロキシプロポキシエチル)
アミノ、ジ(ヒドロキシプロポキシプロピル)アミノ基
等のジ(ヒドロキシアルコキシアルキル)アミノ基;メ
トキシメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、エトキシ
エチルアミノ、エトキシエチルアミノ、プロポキシエチ
ルアミノ基等のモノ(アルコキシアルキル)アミノ基;
ジ(メトキシメチル)アミノ、ジ(メトキシエチル)ア
ミノ、ジ(エトキシメチル)アミノ、ジ(エトキシエチ
ル)アミノ、ジ(プロポキシエチル)アミノ基等のジ
(アルコキシアルキル)アミノ基;シクロペンチルアミ
ノ、シクロヘキシルアミノ基等のシクロアルキルアミノ
基が挙げられる。
また、一般式(I)におてい、Yは水素原子、アルキ
ルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリール
基、アリールカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルコキシカルボニルアルキルカルボニル基、アル
コキシカルボニルアルコキシカルボニル基、または置換
されていてもよいチアゾール環基、イミダゾール環基、
ベンゾイミダゾール環基、オキサゾール環基、ベンゾオ
キサゾール環基を示す。具体的には、水素原子;メチル
カルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニ
ル、n−ブチルカルボニル基等のアルキルカルボニル
基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プ
ロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル基等のア
ルコキシカルボニル基;フェニル、p−メチルフェニ
ル、m−メチルフェニル、o−メチルフェニル基等のア
リール基;ベンゾイル、p−メチルベンゾイル、m−メ
チルベンゾイル、o−メチルベンゾイル基等のアリール
カルボニル基;フェノキシカルボニル、p−メチルフェ
ノキシカルボニル、m−メチルフェノキシカルボニル、
o−メチルフェノキシカルボニル基等のアリールオキシ
カルボニル基;メトキシカルボニルメチルカルボニル、
エトキシカルボニルメチルカルボニル等のアルコキシカ
ルボニルアルキルカルボニル基;メトキシカルボニルメ
トキシカルボニル、エトキシカルボニルメトキシカルボ
ニル基等のアルコキシカルボニルアルコキシカルボニル
基;又は下記で表されるようなヘテロ環基があげられ
る。
本発明の組成物に使用される化合物は、文献末記の新
規化合物であり、例えば下記に示した反応経路で製造す
ることができる。
原料である4−置換アミノサリチルアルデヒド(II)
とシアノメチル置換体を、例えば、メタノール、エタノ
ール、N,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)、
ジメチルスルホキシドのような極性溶媒中で1:1で混合
したものに、10分の1程度の触媒量の弱塩基を加える。
弱塩基としては、例えば、ピペリジン、ピロリヂン、ピ
リジン、アニリンのようなアミン類が好ましい。
その混合物を0〜80℃で1〜12時間反応させ化合物
(III)を得る。これを5〜20倍重量の1〜5重量%の
希塩酸で2〜6時間煮沸すると、化合物(IV)を得る。
またシアノメチル置換体の代わりにアルコキシカルボニ
ルメチル置換体を用いて、上記の方法で反応させると、
化合物(III)を経ることなしに化合物(IV)を得るこ
とができる。
シアノ化は得られた化合物(IV)を「Dyes and Pigme
nts1,3−15(1980)」記載の方法に従い、DMF中でNaCN
と反応させた後に臭素を滴下して、シアノ体(V)を得
る。
シアノ体(V)から新規化合物(I)を得る方法は、
50〜80重量%の硫酸で70〜100℃に加熱して、シアノ基
を加水分解し、カルボン酸(VI)とした後に、アルコー
ル類、アミノ類、ヘロゲン化アルキル類、各種トシレー
ト類、又はフェノール類等と、塩素化剤で一旦酸クロラ
イドにした後反応させるか、もしくは酸触媒、脱水剤存
在下、又は無触媒で加熱する方法があるが、シアノ体
(V)と等モル程度の水を含んだアルコール類等の混合
物中に、濃硫酸を滴下し、50〜100℃に加熱しても、化
合物(I)を直接に得ることができる。
又、カルボニルに直接炭素原子を導入するには、通常
の方法でシアノ基にBrMgXのようなグリニャール試薬を
反応させると得られる。
本発明の光重合性樹脂組成物で用いられる感光性樹脂
は、1分子中にエチレン型不飽和結合を少なくとも1個
以上を有する、光重合又は光架橋可能なモノマー、オリ
ゴマー、プレポリマーであり、具体的には、例えば、エ
チルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリメタアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレートのような1価又は多価アルコ
ールのアクリル酸エステル又はメタアクリル酸エステ
ル;多価アルコールと一塩基又は多塩基酸を縮合して得
られるポリエステルプレポリマーにアクリル酸又はメタ
アクリル酸を反応させて得られるポリエステルアクリレ
ート又はポリエステルメタアクリレート;ポリオール基
と2個のイソシアネート基をもつ化合物を反応させたも
のとアクリル酸又はメタアクリル酸を反応させて得られ
るポリウレタンアクリレート又はポリウレタンメタアク
リレート;エポキシ樹脂とアクリル酸又はメタアクリル
酸を反応させて得られるエポキシアクリレート又はエポ
キシメタアクリレート;この他にもスチレン、アクリロ
ニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド、シ
ンナミリデン基を側鎖又は未端に有するモノマーなどを
原料とした通常の光重合性樹脂が用いられる。
さらに、本発明の光重合性樹脂組成物に使用される光
重合開始剤としては、例えば、メチルケトンパーオキサ
イド、アセチルアセトンパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、α,
α′−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、ベンゾイルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオ
キシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカ
ルボニル)ベンゾフェノンなどが挙げられる。
これら重合開始剤は、一般式(I)で表される4−置
換カルボニルクマリン化合物1重量部に対し、0.1〜10
重量部、好ましくは0.5〜2.0重量部が用いられる。
一般式(I)で表される4−置換カルボニルクマリン
化合物と重合開始剤は、これらの合計量として、感光性
樹脂100重量部に対して0.5〜30重量部の割合で使用され
る。
又、本発明の光重合性樹脂組成物にはバインダーを含
有することがあり、この場合は、ポリメタアクリル酸エ
ステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はそ
の加水分解物、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、
ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン、ポリビニルピロリドン、ス
チレンと無水マレイン酸の共重合体又はそのハーフエス
テル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル
酸、メタアクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリ
ロニトリルなどの共重合体可能なモノマー群からの選ば
れたガラス転移点が35℃以上である共重合体などが用い
られる。これらのバインダーは、感光性樹脂100重量部
に対して、10〜300重量部、好ましくは30〜150重量部の
範囲で使用する。
本発明の光重合性樹脂組成物は、使用に際して、適当
な溶媒を用い、成膜可能な感光液とすることができる。
〔作用および効果〕 光重合反応を用いた情報記録の分野で、コンピュータ
ーによって電子編集された原稿をそのまま直接レーザー
を用いて出力し記録する方式では、感光層の経時安定性
が低く、又、感度が低く溶解性、保存安定性等の問題が
あった。
しかし、本発明の感光性樹脂組成物を塗布して得られ
る感光被膜は、感度およびその経時安定性に優れてお
り、本発明は、実用上極めて有益なものである。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明する。
例中の部は重量部、%は重量%を示す。
実施例1 4−ジエチルアミノサルチルアルデヒド20部と2−エ
トキシカルボニルメチルベンゾイミダゾール18部にピペ
リジン1部を加え、エタノール溶媒中で、室温で12時間
反応させ、濾別後、結晶をよくエタノールで洗浄、乾燥
して、3−(ベンゾイミダゾ−2−イル)−7−ジエチ
ルアミノクマリン32部を得た。
この化合物を「Dyes and Pigments1,3−15(1980)」
記載の方法に従いシアノ化して3−(ベンゾイミダゾ−
2−イル)−4−シアノ−7−ジエチルアミノクマリン
を得た。
このシアノ化物9部を、100部のエタノール中で98%
硫酸21.6部と80℃、3時間反応させ、放冷後300部の水
に排出して中和した。
析出した結晶を濾過後よく水洗、乾燥して、3−(ベ
ンゾイミダゾ−2−イル)−4−エトキシカルボニル−
7−ジエチルアミノクマリン7部を得た。
ポリビニルピロリドンをバインダーポリマーとして10
0部、ペンタエリスリトールトリアクリレートを100部、
上記のクマリン化合物を5部、重合開始剤の3,3′,4,
4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベン
ゾフェノン(以下BTTBと略す)を4部を混合して組成物
を得た。これを用い、溶媒としてメチルセロソルブを10
00部を用いて感光液を調製した。
これを積層銅板上に乾燥膜厚1μmとなるようにスピ
ナーを用いて塗布した。
次いで可視光及び可視レーザー光を用いて、上記の感
光層の感度を測定した。
測定法は塗膜の光硬化に要する最小照射エネルギーを
測定して行った。
測定に使用した光源としては、可視光はキセノンラン
プ、レーザー光は走査型アルゴンレーザー(488nm)を
用いた。
露光後は、ケイ酸ソーダ溶液(0.1%)を用いて未露
光部を溶出し、硬化の有無を判定した。
上記の感光層の感度は、可視光で0.01mj/cm2、レーザ
ー光で0.09mj/cm2であり良好な感度を示した。
又、感光液の状態で30℃の暗室に密封保存し、経時変
化を見たところ35日間経過しても感度の低下は見られな
かった。
実施例2 4−ジエチルアミノサルチルアルデヒド20部と2−シ
アノメチルベンゾイミダゾール17.5部にピペリジン1部
を加え、N,N−ジメチルホルムアミド溶媒中で、室温で
8時間反応させ、濾別後、結晶をよくエタノールで洗
浄、乾燥して、3−(ベンゾイミダゾ−2−イル)−7
−ジエチルアミノクマリン−2−イミン28部を得た。
この化合物を400部の2%塩酸中で8時間煮沸し、3
−(ベンゾイミダゾ−2−イル)−7−ジエチルアミノ
クマリン26部を得た。この化合物を実施例1と同様の方
法でシアノ化し、このシアノ化物9部を70%塩酸中で10
0℃、8時間加水分解すると、3−(ベンゾイミダゾ−
2−イル)−7−ジエチルアミノクマリン−4−カルボ
ン酸8.5部を得た。
これを100部の脱水テトラヒドロフラン中、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド4部と室温で1時間反応させ、
そこへイソプロピルアルコール4.8部を10℃、30分間で
滴下して、同温度で3時間反応させ、3−(ベンゾイミ
ダゾ−2−イル)−4−イソプロボキシカルボニル−7
−ジエチルアミノクマリン6.3部を得た。
このクマリン化合物を用いて実施例1と同様の組成物
を調製し、これを用いて感光液を作成し、実施例1と同
様に試験し感光層の感度を測定したところ、可視光では
0.01mj/cm2、走査型レーザー光で0.08mj/cm2で良好な感
度が得られ、又、経時変化による感度低下も見られなか
った。
実施例3 実施例1のクマリン化合物を5部用い、バインダーに
ポリメチルメタクリレート100部、光重合性樹脂にペン
タエリスリトールトリメタクリレートを100部、重合開
始剤のBTTBを4部、溶媒としてジクロロメタン1300部か
らなる感光液を調製し、実施例1と同様の方法で感度の
測定を行ったところ、感動は可視光で0.02mj/cm2、走査
型レーザー光で0.10mj/cm2であった。又、経時変化によ
る感度低下は見られなかった。
実施例4〜16 表−1に示すクマリン化合物、重合開始剤、感光性樹
脂、バインダー樹脂を用い実施例1と同様の溶媒、及び
測定光源で、感光層の感度を測定した。
その結果は表−1に示すように良好な感度を示し、経
時変化による感度低下もみられなかった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性樹脂、光重合開始剤および光増感剤
    を含有してなる光重合性樹脂組成物において、光増感剤
    として、一般式(I) 〔式中、R1、R2はそれぞれ同一または独立に水素原子、
    アルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、ヒ
    ドロキシアルキル基、アラルキル基、アリール基、アル
    コキシカルボニルアルキル基を示し、互いに結合する
    か、骨格内のアミノ基の置換したベンゼン核と結合して
    環を形成していてもよく、R3は水素原子、アルキル基、
    アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハロゲ
    ノアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシアル
    コキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホン酸基、ハ
    ロゲン原子を示し、Xは水素原子、アルキル基、シクロ
    アルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、水酸
    基、アリール基、アルケニル基、アリールオキシ基、ア
    ルケニルオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ
    基、アルコキシカルボニルアルコキシ基、アルキルカル
    ボニルアルコキシ基、もしくは次の置換基を示す。 R4、R5は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル
    基、ヒドロキシアルコキシアルキル基、アルコキシアル
    キル基、シクロアルキル基、アリール基を示し、n、m
    はそれぞれ1〜5の整数を示し、Yは水素原子、アルキ
    ルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリール
    基、アリールカルボニル基、アリールオキシカルボニル
    基、アルコキシカルボニルアルキルカルボニル基、アル
    コキシカルボニルアルコキシカルボニル基、または置換
    されていてもよいチアゾール環基、イミダゾール環基、
    ベンゾイミダゾール環基、オキサゾール環基、ベンゾオ
    キサゾール環基を示す〕で表される新規な4−置換カル
    ボニルクマリン化合物を含有することを特徴とする光重
    合性樹脂組成物。
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