JP2530547B2 - 内装パネルの施工方法 - Google Patents
内装パネルの施工方法Info
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- JP2530547B2 JP2530547B2 JP4289609A JP28960992A JP2530547B2 JP 2530547 B2 JP2530547 B2 JP 2530547B2 JP 4289609 A JP4289609 A JP 4289609A JP 28960992 A JP28960992 A JP 28960992A JP 2530547 B2 JP2530547 B2 JP 2530547B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビル、住宅等の建築物
の中の壁、床および天井等をパネルの貼着により仕上げ
るという内装パネルの施工方法に関する。
の中の壁、床および天井等をパネルの貼着により仕上げ
るという内装パネルの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、木造家屋等の木造建築物にお
いて木の内壁や、床や、あるいは天井などは、在来の工
法に従い、壁板、床板または天井板等を各々順に継ぎ合
わせて一つの面を形成するという方法により、一般に作
られている。
いて木の内壁や、床や、あるいは天井などは、在来の工
法に従い、壁板、床板または天井板等を各々順に継ぎ合
わせて一つの面を形成するという方法により、一般に作
られている。
【0003】例えば、図25に示すように、角溝の縦継
ぎ目を有する木壁を作る場合には、間柱5の上に胴縁6
を設け、そしてその上に、各々左右辺部が合いじゃくり
の仕口43となっている壁板41、42・・を順に継ぎ
合わせていき、壁面を形成するという方法が採られてい
る。この場合、壁板41・・を完全に固定するために、
接着剤44が胴縁6と壁板41・・との間に注入される
が、その接着剤が硬化するまでの期間は、何らかの手段
で壁板41・・を仮止めする必要がある。特に、図26
に示すように、接合する合いじゃくり辺部のうち下側
(裏側)の辺部45は、釘47等で、外見上見えないよ
うに間柱5に固定することができるが、上側(表側)の
辺部46は、固定できず、浮いた状態になるので、問題
である。そこで、従来は、図25に示すように、細い針
釘48並びに当て木49等を用いて、壁板41・・を接
着剤の硬化が完了するまで間柱5等に仮止めし、硬化の
後、針釘48並びに当て木49等を取り除くという方法
が採られていた。
ぎ目を有する木壁を作る場合には、間柱5の上に胴縁6
を設け、そしてその上に、各々左右辺部が合いじゃくり
の仕口43となっている壁板41、42・・を順に継ぎ
合わせていき、壁面を形成するという方法が採られてい
る。この場合、壁板41・・を完全に固定するために、
接着剤44が胴縁6と壁板41・・との間に注入される
が、その接着剤が硬化するまでの期間は、何らかの手段
で壁板41・・を仮止めする必要がある。特に、図26
に示すように、接合する合いじゃくり辺部のうち下側
(裏側)の辺部45は、釘47等で、外見上見えないよ
うに間柱5に固定することができるが、上側(表側)の
辺部46は、固定できず、浮いた状態になるので、問題
である。そこで、従来は、図25に示すように、細い針
釘48並びに当て木49等を用いて、壁板41・・を接
着剤の硬化が完了するまで間柱5等に仮止めし、硬化の
後、針釘48並びに当て木49等を取り除くという方法
が採られていた。
【0004】また、図27に示すように、床を作る場合
には、例えば、仕口がほんざねとなっている床板51・
・を各々、順に継ぎ合わせながら根太50の上に並べ置
き、目鎹53等により固定するという方法が採られてい
る。この場合、床板51の浮きを抑えるために、通常、
ほんざねの凹仕口の中に隠し釘52を斜めに打ち付け
て、床板51を根太50に固定するという手段が採られ
ている。
には、例えば、仕口がほんざねとなっている床板51・
・を各々、順に継ぎ合わせながら根太50の上に並べ置
き、目鎹53等により固定するという方法が採られてい
る。この場合、床板51の浮きを抑えるために、通常、
ほんざねの凹仕口の中に隠し釘52を斜めに打ち付け
て、床板51を根太50に固定するという手段が採られ
ている。
【0005】同様に、天井を作る場合にも、図28に示
すように、吊り木55により支えられた野縁54の下側
に、ほんざね仕口の天井板56・・を順に、隠し釘52
を用いて継ぎ固定していくという方法が採られている。
すように、吊り木55により支えられた野縁54の下側
に、ほんざね仕口の天井板56・・を順に、隠し釘52
を用いて継ぎ固定していくという方法が採られている。
【0006】また、かような在来工法に加え、近年で
は、RC造り、SRC造りの建築物においては、所謂G
Lボンドやモルタルベース等を壁や天井のコンクリート
下地に付着させ、その上に直接壁板や天井板等を貼り並
べることにより、壁面や天井面を作るという施工方法
(GL工法等)も行なわれている。なお、この方法に
は、天然木の無垢板や化粧合板のほか、化粧単板を石膏
ボード等の表面に貼り付けた無機質ボード等がよく利用
されている。
は、RC造り、SRC造りの建築物においては、所謂G
Lボンドやモルタルベース等を壁や天井のコンクリート
下地に付着させ、その上に直接壁板や天井板等を貼り並
べることにより、壁面や天井面を作るという施工方法
(GL工法等)も行なわれている。なお、この方法に
は、天然木の無垢板や化粧合板のほか、化粧単板を石膏
ボード等の表面に貼り付けた無機質ボード等がよく利用
されている。
【0007】また、上述した従来の施工法において、壁
と壁とが出会う隅部とかあるいは壁のうち見切り縁等の
端部を作る場合には、まず特別な部品をその部位に固定
し、次いで壁板をその部品内に嵌め入れるという方法に
より、施工されていた。例えば、入隅部を施工する場合
には、図29に示すように、まず、壁板を嵌め入れうる
ように適合された凹部を左右の両側に有する入隅用の部
品57を、入隅30に置き、釘60で固定し、次いで、
壁板58を両側よりそれぞれ部品57の凹部に差し入れ
るという方法が採られていた。また、出隅部を施工する
場合には、図30に示すように、まず、断面L字形の取
付金具61を出隅用部品59の内側に釘60で固定し
て、その組付け体の左右の両側に、壁板を嵌め入れうる
凹部を形成し、そしてこれを出隅の胴縁6の上に置き、
釘60で固定し、次いで、壁板58を左右両側よりそれ
ぞれ前記組付け体の凹部に差し入れるという方法が採ら
れていた。さらに、見切り縁を施工する場合には、図3
1に示すように、まず、壁板を嵌め入れうる凹部を持つ
縁部材62を壁の端部に固定し、次いで、壁板58を縁
部材62の凹部に差し入れるという方法が採られてい
た。
と壁とが出会う隅部とかあるいは壁のうち見切り縁等の
端部を作る場合には、まず特別な部品をその部位に固定
し、次いで壁板をその部品内に嵌め入れるという方法に
より、施工されていた。例えば、入隅部を施工する場合
には、図29に示すように、まず、壁板を嵌め入れうる
ように適合された凹部を左右の両側に有する入隅用の部
品57を、入隅30に置き、釘60で固定し、次いで、
壁板58を両側よりそれぞれ部品57の凹部に差し入れ
るという方法が採られていた。また、出隅部を施工する
場合には、図30に示すように、まず、断面L字形の取
付金具61を出隅用部品59の内側に釘60で固定し
て、その組付け体の左右の両側に、壁板を嵌め入れうる
凹部を形成し、そしてこれを出隅の胴縁6の上に置き、
釘60で固定し、次いで、壁板58を左右両側よりそれ
ぞれ前記組付け体の凹部に差し入れるという方法が採ら
れていた。さらに、見切り縁を施工する場合には、図3
1に示すように、まず、壁板を嵌め入れうる凹部を持つ
縁部材62を壁の端部に固定し、次いで、壁板58を縁
部材62の凹部に差し入れるという方法が採られてい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上述べた従
来の施工法は、その作業に手間と時間がかかり、作業性
の改良が必要である等、種々の問題を有していた。上記
の工法で木壁を作る場合には、当て木等を用いた仮止め
の作業が必要であり、また、針釘の痕跡が残るという問
題がある。また、床や天井を作る場合には、隠し釘の打
ち付けには熟練を要し、不慣れであると、本ざね等の仕
口の破損を招きやすい。
来の施工法は、その作業に手間と時間がかかり、作業性
の改良が必要である等、種々の問題を有していた。上記
の工法で木壁を作る場合には、当て木等を用いた仮止め
の作業が必要であり、また、針釘の痕跡が残るという問
題がある。また、床や天井を作る場合には、隠し釘の打
ち付けには熟練を要し、不慣れであると、本ざね等の仕
口の破損を招きやすい。
【0009】内装材は、一般に厚さ12mm〜15mm
位のものが標準である。ほんざねや合いじゃくり等の仕
口にすると、その部分の厚さはますます薄くなるので、
作業中の破損が起きやすい。また、GL工法またはそれ
に似た施工法の場合は、使用する接着剤の量が大変多
く、経済的に不利である。さらに、不利なことに、この
施工法を適用し得る範囲は、RC造りのコンクリート面
等、狭い範囲に制限される。
位のものが標準である。ほんざねや合いじゃくり等の仕
口にすると、その部分の厚さはますます薄くなるので、
作業中の破損が起きやすい。また、GL工法またはそれ
に似た施工法の場合は、使用する接着剤の量が大変多
く、経済的に不利である。さらに、不利なことに、この
施工法を適用し得る範囲は、RC造りのコンクリート面
等、狭い範囲に制限される。
【0010】さらに、従来の工法により入隅、出隅部お
よび見切り縁等を施工する場合、それらの施工に多くの
時間、手間がかかるだけでなく、施工が完了した状態で
それらの部位は壁の基準面より突き出たものとなるの
で、必ずしも美観上好ましいものとはいえなかった。
よび見切り縁等を施工する場合、それらの施工に多くの
時間、手間がかかるだけでなく、施工が完了した状態で
それらの部位は壁の基準面より突き出たものとなるの
で、必ずしも美観上好ましいものとはいえなかった。
【0011】本発明は、以上の事情を考慮してなされた
もので、その目的は、上記施工法における欠点、不都合
が解消され、高い作業性で簡単かつ迅速に杢目調の壁、
床および天井等を作り上げることができる内装パネルの
施工方法を提供することにある。
もので、その目的は、上記施工法における欠点、不都合
が解消され、高い作業性で簡単かつ迅速に杢目調の壁、
床および天井等を作り上げることができる内装パネルの
施工方法を提供することにある。
【0012】さらに、本発明は、以下の記載および添付
図面を参照して理解されるところの良好なまたは優れた
効果を発揮するための技術的手段を提供することをも目
的とするものである。
図面を参照して理解されるところの良好なまたは優れた
効果を発揮するための技術的手段を提供することをも目
的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、建築物の内装
施工のより簡単化、より迅速化を図り得る新規な内装パ
ネルの施工方法を提供するものである。
施工のより簡単化、より迅速化を図り得る新規な内装パ
ネルの施工方法を提供するものである。
【0014】本発明による新規な内装パネルの施工方法
は、矩形の木質板よりなるパネルであって、その左右も
しくは上下の両辺部の下面にまたは全ての辺部の下面
に、適当数の係合片をパネル側面より突出して、相手方
のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固定され
得るように、設けて成るパネルと、粘度の高い接着剤と
を使用し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、床または天
井の要素または下地の上にいくつかの塊として付着さ
せ、次いで、複数の前記パネルをその上に、各パネルが
係合片同士の係合により固定連設されて面一なパネル面
が形成されるように、同時に、高粘度接着剤がパネルと
壁、床または天井の要素または下地との間に充填される
ように、貼り着けることにより、壁、床または天井をパ
ネルにより仕上げる方法であって、前記パネルには、化
粧単板がパネル表面の他、少なくとも2つの側面にも被
覆されたパネルを使用し、同じく化粧単板で被覆された
目地板を一方のパネルの該側面と他方のパネルの該側面
との間に入れて固着しながら、前記パネルを各々連設す
ることにより、連設部において目透かし部を有するパネ
ル面を形成することを特徴とするものである。
は、矩形の木質板よりなるパネルであって、その左右も
しくは上下の両辺部の下面にまたは全ての辺部の下面
に、適当数の係合片をパネル側面より突出して、相手方
のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固定され
得るように、設けて成るパネルと、粘度の高い接着剤と
を使用し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、床または天
井の要素または下地の上にいくつかの塊として付着さ
せ、次いで、複数の前記パネルをその上に、各パネルが
係合片同士の係合により固定連設されて面一なパネル面
が形成されるように、同時に、高粘度接着剤がパネルと
壁、床または天井の要素または下地との間に充填される
ように、貼り着けることにより、壁、床または天井をパ
ネルにより仕上げる方法であって、前記パネルには、化
粧単板がパネル表面の他、少なくとも2つの側面にも被
覆されたパネルを使用し、同じく化粧単板で被覆された
目地板を一方のパネルの該側面と他方のパネルの該側面
との間に入れて固着しながら、前記パネルを各々連設す
ることにより、連設部において目透かし部を有するパネ
ル面を形成することを特徴とするものである。
【0015】上記の発明において使用される内装パネル
は、矩形の木質板よりなるパネルである。その例として
は、パネルは、木材挽き材、集成材、ランバーコア合
板、ファイバーボードコア合板、もしくはパーティクル
ボードコア合板、または、これらを基材としかつその上
に化粧単板をオーバーレイしたもの等が挙げられる。
は、矩形の木質板よりなるパネルである。その例として
は、パネルは、木材挽き材、集成材、ランバーコア合
板、ファイバーボードコア合板、もしくはパーティクル
ボードコア合板、または、これらを基材としかつその上
に化粧単板をオーバーレイしたもの等が挙げられる。
【0016】しかし、本発明にあっては、内装パネルは
木質パネルに限定されるものでなく、非木質パネルであ
ってもよい。従って、本発明は、石膏ボード、パーライ
ト板もしくは軽カル板を基材としかつその上に化粧単板
をオーバーレイした矩形板よりなるパネルであって、そ
の左右もしくは上下の両辺部の下面にまたは全ての辺部
の下面に、適当数の係合片をパネル側面より突出して、
相手方のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固
定され得るように、設けて成るパネルと、粘度の高い接
着剤とを使用し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、床ま
たは天井の要素または下地の上にいくつかの塊として付
着させ、次いで、複数の前記パネルをその上に、各パネ
ルが係合片同士の係合により固定連設されて面一なパネ
ル面が形成されるように、同時に、高粘度接着剤がパネ
ルと壁、床または天井の要素または下地との間に充填さ
れるように、貼り着けることにより、壁、床または天井
をパネルにより仕上げる方法であって、前記パネルに
は、化粧単板がパネル表面の他、少なくとも2つの側面
にも被覆されたパネルを使用し、同じく化粧単板で被覆
された目地板を一方のパネルの該側面と他方のパネルの
該側面との間に入れて固着しながら、前記パネルを各々
連設することにより、連設部において目透かし部を有す
るパネル面を形成することを特徴とする内装パネルの施
工方法にも関する。
木質パネルに限定されるものでなく、非木質パネルであ
ってもよい。従って、本発明は、石膏ボード、パーライ
ト板もしくは軽カル板を基材としかつその上に化粧単板
をオーバーレイした矩形板よりなるパネルであって、そ
の左右もしくは上下の両辺部の下面にまたは全ての辺部
の下面に、適当数の係合片をパネル側面より突出して、
相手方のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固
定され得るように、設けて成るパネルと、粘度の高い接
着剤とを使用し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、床ま
たは天井の要素または下地の上にいくつかの塊として付
着させ、次いで、複数の前記パネルをその上に、各パネ
ルが係合片同士の係合により固定連設されて面一なパネ
ル面が形成されるように、同時に、高粘度接着剤がパネ
ルと壁、床または天井の要素または下地との間に充填さ
れるように、貼り着けることにより、壁、床または天井
をパネルにより仕上げる方法であって、前記パネルに
は、化粧単板がパネル表面の他、少なくとも2つの側面
にも被覆されたパネルを使用し、同じく化粧単板で被覆
された目地板を一方のパネルの該側面と他方のパネルの
該側面との間に入れて固着しながら、前記パネルを各々
連設することにより、連設部において目透かし部を有す
るパネル面を形成することを特徴とする内装パネルの施
工方法にも関する。
【0017】本発明の施工方法に使用されるパネルの形
状は、長方形に限られず、正方形でもよく、また、その
大きさ、寸法は、用途に応じて適当なものに決定され
る。そして、本パネルにあっては、用途により異なる
が、左右もしくは上下の両辺部または四方全ての辺部
に、複数個の、普通各辺について2ないし数個の係合片
が適当な間隔で以て設けられている。この係合片は、パ
ネル辺部の下面に、パネル側面より突出した形態でかつ
相手方のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固
定され得るように設けられる。
状は、長方形に限られず、正方形でもよく、また、その
大きさ、寸法は、用途に応じて適当なものに決定され
る。そして、本パネルにあっては、用途により異なる
が、左右もしくは上下の両辺部または四方全ての辺部
に、複数個の、普通各辺について2ないし数個の係合片
が適当な間隔で以て設けられている。この係合片は、パ
ネル辺部の下面に、パネル側面より突出した形態でかつ
相手方のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固
定され得るように設けられる。
【0018】また、上記の内装パネルにおいて、より好
ましい係合片は、先端の上面部に面取り斜面を形成して
なるものであり、また、もう一つの好ましい態様として
は、その面取り斜面に加えて、先端の両側面部について
も面取り面を形成してなるものである。さらに、他の好
ましい態様は、係合片の先端の上面部に斜めの凸曲面を
形成してなるものである。係合片がかかる態様の構成を
なすことにより、係合片同士の係合、特に、パネルの係
合片をすでに貼着されたパネルの係合片の脇の空間に差
し入れてそのパネルを固定することがより容易となるの
で、内装パネルの貼り着け作業をより簡単なものにする
ことができる。従って、上記の各態様もまた、本発明の
要旨を構成する。
ましい係合片は、先端の上面部に面取り斜面を形成して
なるものであり、また、もう一つの好ましい態様として
は、その面取り斜面に加えて、先端の両側面部について
も面取り面を形成してなるものである。さらに、他の好
ましい態様は、係合片の先端の上面部に斜めの凸曲面を
形成してなるものである。係合片がかかる態様の構成を
なすことにより、係合片同士の係合、特に、パネルの係
合片をすでに貼着されたパネルの係合片の脇の空間に差
し入れてそのパネルを固定することがより容易となるの
で、内装パネルの貼り着け作業をより簡単なものにする
ことができる。従って、上記の各態様もまた、本発明の
要旨を構成する。
【0019】また、本発明による施工方法は、施工の要
素として、粘度の高い接着剤を、上記の内装パネルと一
緒になってその固定のために使用し、とりわけ該高粘度
接着剤を施工すべき壁、床または天井の要素または下地
の上にいくつかの塊として付着させて要素等と内装パネ
ルとを結合することにより、壁面、床面および天井面等
を作ることを特徴とするものである。本発明のより好ま
しい態様の施工方法は、パネルと壁、床または天井の要
素または下地との結合のための高粘度接着剤として、木
レンガ用接着剤またはシーリング材を使用することを特
徴とするものである。
素として、粘度の高い接着剤を、上記の内装パネルと一
緒になってその固定のために使用し、とりわけ該高粘度
接着剤を施工すべき壁、床または天井の要素または下地
の上にいくつかの塊として付着させて要素等と内装パネ
ルとを結合することにより、壁面、床面および天井面等
を作ることを特徴とするものである。本発明のより好ま
しい態様の施工方法は、パネルと壁、床または天井の要
素または下地との結合のための高粘度接着剤として、木
レンガ用接着剤またはシーリング材を使用することを特
徴とするものである。
【0020】また、本発明に使用する高粘度接着剤は、
粘度が高くかつチキソトロープ性も良好であり、壁、天
井等の要素または下地の上に付着させた場合に容易には
流動せず、その形態を一定に保持する能力の高い接着剤
である。もちろん、高粘度接着剤は、内装パネル等と
壁、床または天井の要素または下地とを結合する接着力
がより高いもの程、より好ましい。かかる観点から、よ
り好ましい高粘度接着剤としては、木レンガ用接着剤、
例えば酢酸ビニル樹脂系(ボンド K−10 、コニシ
製、セメダイン No.195 、セメダイン製)、エ
ポキシ樹脂系(アイボン No.500 、アイカ工業
製)およびネオプレン樹脂系(ビニロール 2200
、昭和高分子製)の接着剤、またはシーリング材、例
えばポリサルファイド系、シリコン系、変成シリコン系
(POSシール、セメダイン製)、ポリウレタン系、水
性アクリル系および水性SBR系の接着剤が挙げられ
る。木レンガ用接着剤の場合は、不揮発分が60%以
上、好ましくは65%以上のもの、また、シーリング材
の場合は、不揮発分が70%以上、好ましくは90%以
上のもの、特に100%のペースト状のものを使用する
のがより有利である。粘度で表現すると、本発明におい
ては、通常、約 100,000 cps(20℃
)以上の接着剤、より好ましくは約 400,000
〜 600,000 cps(20 ℃ )の接着剤が
使用される。従って、上述した好ましい高粘度接着剤の
使用は、本発明の要旨の一部をも構成する。
粘度が高くかつチキソトロープ性も良好であり、壁、天
井等の要素または下地の上に付着させた場合に容易には
流動せず、その形態を一定に保持する能力の高い接着剤
である。もちろん、高粘度接着剤は、内装パネル等と
壁、床または天井の要素または下地とを結合する接着力
がより高いもの程、より好ましい。かかる観点から、よ
り好ましい高粘度接着剤としては、木レンガ用接着剤、
例えば酢酸ビニル樹脂系(ボンド K−10 、コニシ
製、セメダイン No.195 、セメダイン製)、エ
ポキシ樹脂系(アイボン No.500 、アイカ工業
製)およびネオプレン樹脂系(ビニロール 2200
、昭和高分子製)の接着剤、またはシーリング材、例
えばポリサルファイド系、シリコン系、変成シリコン系
(POSシール、セメダイン製)、ポリウレタン系、水
性アクリル系および水性SBR系の接着剤が挙げられ
る。木レンガ用接着剤の場合は、不揮発分が60%以
上、好ましくは65%以上のもの、また、シーリング材
の場合は、不揮発分が70%以上、好ましくは90%以
上のもの、特に100%のペースト状のものを使用する
のがより有利である。粘度で表現すると、本発明におい
ては、通常、約 100,000 cps(20℃
)以上の接着剤、より好ましくは約 400,000
〜 600,000 cps(20 ℃ )の接着剤が
使用される。従って、上述した好ましい高粘度接着剤の
使用は、本発明の要旨の一部をも構成する。
【0021】なお、本発明は、以下に述べる3つの発明
とも関連している。その一つの発明は、壁、床または天
井の端部(見切り縁等)に用いるべく特に適合された端
部用パネルにも関する。すなわち、その端部用パネル
は、矩形の木質板よりなるパネルであり、その一の辺部
の下面に、粘着剤が表面被覆された発泡合成樹脂片を貼
り付けるとともに、該一の辺部に対向する辺部の下面に
または該一の辺部を除く全ての辺部の下面に、適当数の
係合片をパネル側面より突出して設けてなり、そして前
記発泡合成樹脂片は該係合片よりも僅かに厚肉であるこ
とを特徴とするものである。この発明にあっては、内装
パネルのうちの特殊なものとして、一の辺部の下面に粘
着剤被覆の発泡樹脂片を貼り付けた端部用パネルを採用
し、これを壁、床または天井の端部に貼り着け、続いて
内装パネルを端部用パネルに対して連設固定することに
より、壁、床または天井の端部付近においても、面一な
パネル面を形成することができる。この場合、端部用パ
ネルの発泡樹脂片は、その係合片より僅かに厚肉である
ため、貼り着けの際やや圧縮されて壁等の端部表面に密
接し、従って、端部用パネルの浮きを有効に抑えること
ができる。
とも関連している。その一つの発明は、壁、床または天
井の端部(見切り縁等)に用いるべく特に適合された端
部用パネルにも関する。すなわち、その端部用パネル
は、矩形の木質板よりなるパネルであり、その一の辺部
の下面に、粘着剤が表面被覆された発泡合成樹脂片を貼
り付けるとともに、該一の辺部に対向する辺部の下面に
または該一の辺部を除く全ての辺部の下面に、適当数の
係合片をパネル側面より突出して設けてなり、そして前
記発泡合成樹脂片は該係合片よりも僅かに厚肉であるこ
とを特徴とするものである。この発明にあっては、内装
パネルのうちの特殊なものとして、一の辺部の下面に粘
着剤被覆の発泡樹脂片を貼り付けた端部用パネルを採用
し、これを壁、床または天井の端部に貼り着け、続いて
内装パネルを端部用パネルに対して連設固定することに
より、壁、床または天井の端部付近においても、面一な
パネル面を形成することができる。この場合、端部用パ
ネルの発泡樹脂片は、その係合片より僅かに厚肉である
ため、貼り着けの際やや圧縮されて壁等の端部表面に密
接し、従って、端部用パネルの浮きを有効に抑えること
ができる。
【0022】したがって、上記の発明は、端部用パネル
と上記した通常の内装パネルと高粘度接着剤とを使用
し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、床または天井の要
素または下地の上にいくつかの塊として付着させるとと
もに、壁、床または天井の端部において、まず、上記の
端部用パネルをその上に貼り着け、続いて内装パネル
を、係合片同士の係合により固定されて端部用パネルに
対し連設されるように、同時に、高粘度接着剤がパネル
と上記端部における要素または下地との間に充填される
ように、貼り着けることにより、壁、床または天井の端
部付近に面一なパネル面を形成することを特徴とする
壁、床または天井の端部付近の施工方法に関する。よっ
て、上述の端部付近の施工方法によれば、壁面、床面ま
たは天井面の端部を簡単、迅速に施工することができ、
その上、該端部の浮きを有効に抑え得るという効果が得
られる。
と上記した通常の内装パネルと高粘度接着剤とを使用
し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、床または天井の要
素または下地の上にいくつかの塊として付着させるとと
もに、壁、床または天井の端部において、まず、上記の
端部用パネルをその上に貼り着け、続いて内装パネル
を、係合片同士の係合により固定されて端部用パネルに
対し連設されるように、同時に、高粘度接着剤がパネル
と上記端部における要素または下地との間に充填される
ように、貼り着けることにより、壁、床または天井の端
部付近に面一なパネル面を形成することを特徴とする
壁、床または天井の端部付近の施工方法に関する。よっ
て、上述の端部付近の施工方法によれば、壁面、床面ま
たは天井面の端部を簡単、迅速に施工することができ、
その上、該端部の浮きを有効に抑え得るという効果が得
られる。
【0023】第二の発明は、壁と壁が出会う入隅部位に
施工するのに特に適合された入隅部品をも提供するもの
である。すなわち、その入隅部品は、幅方向について直
角に屈曲しかつ長手方向には長く延びた形状の木質板状
体よりなり、そして該板状体の幅方向の両辺部のうちの
一方側の外面には、一種の係合片が辺部側面より突出し
て設けられるとともに、他方側の外面には、突出部分が
該係合片のそれよりもより短いところの他種の係合片が
設けられ、さらに、木質板状体は入隅に面する外面側部
分が長手方向にわたって面取りされていることを特徴と
するものである。この入隅部品は、施工時その内面が相
手方の内装パネルの表面と面一になるように連設される
ので、施工後の形態は壁の基準面(パネル表面)より突
き出ないものとなり、美観上優れている。それだけでな
く、この部品は、他種の係合片の突出部分が一種の係合
片のそれよりも短くかつ入隅に面する外面側が面取りさ
れているので、空間が仕切られ余裕スペースの少ない入
隅にあっても、パネルの係合片との係合が容易であり、
入隅部の施工を容易なものとすることができる。
施工するのに特に適合された入隅部品をも提供するもの
である。すなわち、その入隅部品は、幅方向について直
角に屈曲しかつ長手方向には長く延びた形状の木質板状
体よりなり、そして該板状体の幅方向の両辺部のうちの
一方側の外面には、一種の係合片が辺部側面より突出し
て設けられるとともに、他方側の外面には、突出部分が
該係合片のそれよりもより短いところの他種の係合片が
設けられ、さらに、木質板状体は入隅に面する外面側部
分が長手方向にわたって面取りされていることを特徴と
するものである。この入隅部品は、施工時その内面が相
手方の内装パネルの表面と面一になるように連設される
ので、施工後の形態は壁の基準面(パネル表面)より突
き出ないものとなり、美観上優れている。それだけでな
く、この部品は、他種の係合片の突出部分が一種の係合
片のそれよりも短くかつ入隅に面する外面側が面取りさ
れているので、空間が仕切られ余裕スペースの少ない入
隅にあっても、パネルの係合片との係合が容易であり、
入隅部の施工を容易なものとすることができる。
【0024】したがって、上記の発明は、入隅部品と上
記内装パネルと高粘度接着剤とを使用し、該高粘度接着
剤を、入隅を介して左右両側の壁の要素または下地の上
にいくつかの塊として夫々付着させるとともに、まず、
一方側の壁において一の上記内装パネルをその上に貼り
着け、続いて、入隅において前記入隅部品を、その突出
部分の短い他種の係合片と内装パネルの係合片との係合
により一の内装パネルに対し連設し、次いで、他方側の
壁において他の上記内装パネルを、その係合片と入隅部
品の一種の係合片との係合により入隅部品に対し固定、
連設されるように貼り着けることにより、壁の入隅付近
について面一なパネル面を形成することを特徴とする壁
の入隅付近の施工方法に関する。この発明にあっては、
入隅部品を採用し、入隅において、その左右のうちの一
方側の壁に貼り着けられた内装パネルに対して、入隅部
品を他種の係合片とパネルの係合片との係合により連設
し、次いで、別の内装パネルを入隅部品に対しその係合
片と一種の係合片との係合により連設することにより、
壁の入隅付近について面一なパネル面を形成することが
できる。なお、この場合も、高粘度接着剤の充填によ
り、入隅を介して左右両側のパネルは、壁の要素または
下地の上に固定される。よって、上述の入隅付近の施工
方法によれば、特に入隅部を簡単かつ迅速に施工するこ
とができ、しかも仕上った入隅は美観的に優れるという
効果が得られる。
記内装パネルと高粘度接着剤とを使用し、該高粘度接着
剤を、入隅を介して左右両側の壁の要素または下地の上
にいくつかの塊として夫々付着させるとともに、まず、
一方側の壁において一の上記内装パネルをその上に貼り
着け、続いて、入隅において前記入隅部品を、その突出
部分の短い他種の係合片と内装パネルの係合片との係合
により一の内装パネルに対し連設し、次いで、他方側の
壁において他の上記内装パネルを、その係合片と入隅部
品の一種の係合片との係合により入隅部品に対し固定、
連設されるように貼り着けることにより、壁の入隅付近
について面一なパネル面を形成することを特徴とする壁
の入隅付近の施工方法に関する。この発明にあっては、
入隅部品を採用し、入隅において、その左右のうちの一
方側の壁に貼り着けられた内装パネルに対して、入隅部
品を他種の係合片とパネルの係合片との係合により連設
し、次いで、別の内装パネルを入隅部品に対しその係合
片と一種の係合片との係合により連設することにより、
壁の入隅付近について面一なパネル面を形成することが
できる。なお、この場合も、高粘度接着剤の充填によ
り、入隅を介して左右両側のパネルは、壁の要素または
下地の上に固定される。よって、上述の入隅付近の施工
方法によれば、特に入隅部を簡単かつ迅速に施工するこ
とができ、しかも仕上った入隅は美観的に優れるという
効果が得られる。
【0025】また、上記の発明のより好ましい態様の入
隅部品は、内装パネルの係合片と同様、(i) 一種の
係合片および他種の係合片が、互いに他と独立して、先
端の上面部に面取り斜面を形成してなるもの、(ii)
該上面部の面取り斜面に加えて先端の両側面部に面取り
面を形成してなるもの、(iii) 先端の上面部に斜
めの凸曲面を形成してなるものである。かかる構成によ
り、入隅部品の係合片と内装パネルの係合片との係合、
特に、入隅部品の他種の係合片を入隅の両側に貼着され
た二つのパネルの係合片の脇の空間に差し入れて入隅部
品を両パネルに対して固定することがより容易となるの
で、入隅部の施工作業をより簡単なものにすることがで
きる。
隅部品は、内装パネルの係合片と同様、(i) 一種の
係合片および他種の係合片が、互いに他と独立して、先
端の上面部に面取り斜面を形成してなるもの、(ii)
該上面部の面取り斜面に加えて先端の両側面部に面取り
面を形成してなるもの、(iii) 先端の上面部に斜
めの凸曲面を形成してなるものである。かかる構成によ
り、入隅部品の係合片と内装パネルの係合片との係合、
特に、入隅部品の他種の係合片を入隅の両側に貼着され
た二つのパネルの係合片の脇の空間に差し入れて入隅部
品を両パネルに対して固定することがより容易となるの
で、入隅部の施工作業をより簡単なものにすることがで
きる。
【0026】さらに、第三の発明は、壁と壁が出会う出
隅部位に施工するのに特に適合された出隅部品をも提供
するものである。すなわち、その出隅部品は、幅方向に
ついて直角に屈曲しかつ長手方向には長く延びた形状の
木質板状体よりなり、そして、該板状体の幅方向の両側
の辺部の内面には、異種または同種の係合片がそれぞれ
辺部側面より突出して設けられていることを特徴とする
ものである。この出隅部品は、施工時その外面が相手方
の内装パネルの表面と面一になるように連設されるの
で、施工後の形態は壁の基準面(パネル表面)より突き
出ないものとなり、美観上優れている。そして、この部
品は、内装パネルと同様に、高粘度接着剤を用いて出隅
の上に貼り着けて使用され、これにより、出隅部の施工
を容易なものとすることができる。
隅部位に施工するのに特に適合された出隅部品をも提供
するものである。すなわち、その出隅部品は、幅方向に
ついて直角に屈曲しかつ長手方向には長く延びた形状の
木質板状体よりなり、そして、該板状体の幅方向の両側
の辺部の内面には、異種または同種の係合片がそれぞれ
辺部側面より突出して設けられていることを特徴とする
ものである。この出隅部品は、施工時その外面が相手方
の内装パネルの表面と面一になるように連設されるの
で、施工後の形態は壁の基準面(パネル表面)より突き
出ないものとなり、美観上優れている。そして、この部
品は、内装パネルと同様に、高粘度接着剤を用いて出隅
の上に貼り着けて使用され、これにより、出隅部の施工
を容易なものとすることができる。
【0027】したがって、上記の発明は、出隅部品と上
記内装パネルと高粘度接着剤とを使用し、まず、該高粘
度接着剤を、出隅並びにこれを介して左右両側の壁の要
素または下地の上にいくつかの塊として夫々付着させ、
次いで、上記出隅部品を出隅の上に、高粘度接着剤が出
隅表面と出隅部品との間に充填されるように貼り着け、
続いて、その左右両側の壁において各々、上記内装パネ
ルを壁の要素または下地の上に、その係合片と出隅部品
の係合片との係合により出隅部品に対し固定、連設され
るように貼り着けることにより、壁の出隅付近について
面一なパネル面を形成することを特徴とする壁の出隅付
近の施工方法に関する。この発明にあっては、出隅部品
を採用し、出隅において、まず、高粘度接着剤を出隅並
びにその左右両側の要素または下地の上に付着させ、次
いで、出隅部品を出隅表面に貼り着け、続いて、内装パ
ネルを左右両側より各々、その係合片と出隅部品の係合
片との係合により、貼り着けられた出隅部品に対して連
設することにより、壁の出隅付近について面一なパネル
面を形成することができる。この場合も、高粘度接着剤
の充填により、出隅部品並びにその左右両側のパネル
は、壁の要素または下地の上に固定される。よって、上
述の出隅付近の施工方法によれば、特に出隅部を簡単か
つ迅速に施工することができ、しかも仕上った出隅は美
観的にも優れるという効果が得られる。
記内装パネルと高粘度接着剤とを使用し、まず、該高粘
度接着剤を、出隅並びにこれを介して左右両側の壁の要
素または下地の上にいくつかの塊として夫々付着させ、
次いで、上記出隅部品を出隅の上に、高粘度接着剤が出
隅表面と出隅部品との間に充填されるように貼り着け、
続いて、その左右両側の壁において各々、上記内装パネ
ルを壁の要素または下地の上に、その係合片と出隅部品
の係合片との係合により出隅部品に対し固定、連設され
るように貼り着けることにより、壁の出隅付近について
面一なパネル面を形成することを特徴とする壁の出隅付
近の施工方法に関する。この発明にあっては、出隅部品
を採用し、出隅において、まず、高粘度接着剤を出隅並
びにその左右両側の要素または下地の上に付着させ、次
いで、出隅部品を出隅表面に貼り着け、続いて、内装パ
ネルを左右両側より各々、その係合片と出隅部品の係合
片との係合により、貼り着けられた出隅部品に対して連
設することにより、壁の出隅付近について面一なパネル
面を形成することができる。この場合も、高粘度接着剤
の充填により、出隅部品並びにその左右両側のパネル
は、壁の要素または下地の上に固定される。よって、上
述の出隅付近の施工方法によれば、特に出隅部を簡単か
つ迅速に施工することができ、しかも仕上った出隅は美
観的にも優れるという効果が得られる。
【0028】なお、より好ましい態様の出隅部品は、上
記した内装パネルのより好ましい態様の場合と同様であ
る。すなわち、その態様は、同種または異種の係合片
が、(i)互いに他と独立して、先端の上面部に面取り
斜面を形成してなるもの、または(ii)該上面部の面
取り斜面に加えて先端の両側面部に面取り面を形成して
なるもの、または(iii)先端の上面部に斜めの凸曲
面を形成してなるものである。かかる態様の採用によ
り、出隅部品の係合片と内装パネルの係合片との係合は
より容易になり、従って、出隅部の施工作業をより簡単
なものにすることができる。
記した内装パネルのより好ましい態様の場合と同様であ
る。すなわち、その態様は、同種または異種の係合片
が、(i)互いに他と独立して、先端の上面部に面取り
斜面を形成してなるもの、または(ii)該上面部の面
取り斜面に加えて先端の両側面部に面取り面を形成して
なるもの、または(iii)先端の上面部に斜めの凸曲
面を形成してなるものである。かかる態様の採用によ
り、出隅部品の係合片と内装パネルの係合片との係合は
より容易になり、従って、出隅部の施工作業をより簡単
なものにすることができる。
【0029】
【作用】本発明では、一のパネルの係合片と相手のパネ
ルの係合片とを係合させる作業を繰り返すことにより、
複数の内装パネルを壁、床または天井の要素または下地
の上に固定連設して、面一なパネル面を形成することが
できるとともに、その作業の前に、高粘度接着剤を壁、
床または天井の要素または下地の上にいくつかの塊とし
て付着させることにより、その接着剤がパネルと壁等の
要素または下地との間に充填され、従って、両者を強固
に結合することができる。よって、従来見られたパネル
の浮きを有効に抑えることができる。
ルの係合片とを係合させる作業を繰り返すことにより、
複数の内装パネルを壁、床または天井の要素または下地
の上に固定連設して、面一なパネル面を形成することが
できるとともに、その作業の前に、高粘度接着剤を壁、
床または天井の要素または下地の上にいくつかの塊とし
て付着させることにより、その接着剤がパネルと壁等の
要素または下地との間に充填され、従って、両者を強固
に結合することができる。よって、従来見られたパネル
の浮きを有効に抑えることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を図面に従い説明することによ
り、本発明の詳細をより明らかにする。
り、本発明の詳細をより明らかにする。
【0031】パネル例1 この例は、本発明の施工方法に使用する内装パネルに関
する。図1に示すように、内装パネル1は、化粧単板を
被覆した正方形の合板パネルであって、その全ての辺部
の下面に、各辺当り2個の係合片2、2を夫々、パネル
側面より突出して、相手方のパネルの係合片3と係合し
て両パネルが互いに固定され得るように、設けて成る。
係合片2を設ける個所およびその数等は、内装パネルの
用途に応じて変更することができ、例えば、壁を作る場
合には、係合片2は、パネル1の左右または上下の両辺
部の下面に設けるだけで足りる。本パネル1は、図2に
示すように、一のパネルの係合片2と相手のパネルの係
合片3とを各々係合させてパネル同士を上下左右に連設
するという方法で使用される。そして、この作業の繰り
返しによって、面一なパネル面が形成される。
する。図1に示すように、内装パネル1は、化粧単板を
被覆した正方形の合板パネルであって、その全ての辺部
の下面に、各辺当り2個の係合片2、2を夫々、パネル
側面より突出して、相手方のパネルの係合片3と係合し
て両パネルが互いに固定され得るように、設けて成る。
係合片2を設ける個所およびその数等は、内装パネルの
用途に応じて変更することができ、例えば、壁を作る場
合には、係合片2は、パネル1の左右または上下の両辺
部の下面に設けるだけで足りる。本パネル1は、図2に
示すように、一のパネルの係合片2と相手のパネルの係
合片3とを各々係合させてパネル同士を上下左右に連設
するという方法で使用される。そして、この作業の繰り
返しによって、面一なパネル面が形成される。
【0032】パネル例2 図3に示すように、この例の内装パネル1a、1bは、
長方形の木質パネルであって、その左側の辺部の下面
に、各辺当り3個の係合片2a・・を設け、かつ、その
右側の辺部の下面に、各辺当り3個の係合片2b・・を
設けてなる。各係合片は、パネル側面より突出して、相
手方のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固定
され得るように、設けられている。そして、かかる内装
パネルと、例えば変成シリコン系シーリング材(POS
シール、セメダイン製、不揮発分98%以上)のような
粘度の高い接着剤とを使用し、以下の施工手順に従い、
木造家屋の壁を作ることができる。
長方形の木質パネルであって、その左側の辺部の下面
に、各辺当り3個の係合片2a・・を設け、かつ、その
右側の辺部の下面に、各辺当り3個の係合片2b・・を
設けてなる。各係合片は、パネル側面より突出して、相
手方のパネルの係合片と係合して両パネルが互いに固定
され得るように、設けられている。そして、かかる内装
パネルと、例えば変成シリコン系シーリング材(POS
シール、セメダイン製、不揮発分98%以上)のような
粘度の高い接着剤とを使用し、以下の施工手順に従い、
木造家屋の壁を作ることができる。
【0033】施工例 図3および図4に示すように、高粘度接着剤4を施工す
べき壁の胴縁6の上にいくつかの塊として付着させ、次
いで、まず、内装パネル1aを間柱5の上に貼り着け、
このとき必要により係合片2a、2bを釘止めし、続い
て、内装パネル1bを間柱5の上に、係合片2aと係合
片2bとの係合により内装パネル1aに対して連設し各
パネルが固定されるように貼り着ける。その後、内装パ
ネル1c(図示せず。)を係合片同士の係合により内装
パネル1bに対して連設固定し、以後、かかる手順を繰
り返すことにより、面一なパネル面を形成し、壁に仕上
げることができる。本例の場合は、同時に、高粘度接着
剤4がパネル1a・・と壁の胴縁6との間に充填される
ように施工することができ、従って、壁の浮きを有効に
抑え得る。また、本例の内装パネル1a・・は、図5に
示すように、高粘度接着剤4を併用して上記と同様の手
順に従い、SRC造りの建築物のコンクリート下地7に
貼り着けることにより、その杢目調の内壁を作ることも
できる。なお、下地7が、モルタル地等の場合にはブチ
ルゴム系のシーリング材、発泡コンクリート板等の場合
には水性アクリル系シーリング材、PC板等の場合には
ウレタン系シーリング材、そしてガラス、タイル等の場
合はシリコーン系シーリング材を使用するとよい。
べき壁の胴縁6の上にいくつかの塊として付着させ、次
いで、まず、内装パネル1aを間柱5の上に貼り着け、
このとき必要により係合片2a、2bを釘止めし、続い
て、内装パネル1bを間柱5の上に、係合片2aと係合
片2bとの係合により内装パネル1aに対して連設し各
パネルが固定されるように貼り着ける。その後、内装パ
ネル1c(図示せず。)を係合片同士の係合により内装
パネル1bに対して連設固定し、以後、かかる手順を繰
り返すことにより、面一なパネル面を形成し、壁に仕上
げることができる。本例の場合は、同時に、高粘度接着
剤4がパネル1a・・と壁の胴縁6との間に充填される
ように施工することができ、従って、壁の浮きを有効に
抑え得る。また、本例の内装パネル1a・・は、図5に
示すように、高粘度接着剤4を併用して上記と同様の手
順に従い、SRC造りの建築物のコンクリート下地7に
貼り着けることにより、その杢目調の内壁を作ることも
できる。なお、下地7が、モルタル地等の場合にはブチ
ルゴム系のシーリング材、発泡コンクリート板等の場合
には水性アクリル系シーリング材、PC板等の場合には
ウレタン系シーリング材、そしてガラス、タイル等の場
合はシリコーン系シーリング材を使用するとよい。
【0034】実施例1 この実施例は、施工例の態様からさらに応用した施工方
法を示すものである。使用する内装パネル1a・・は、
図12および図13に示すように、化粧単板20がパネ
ル表面の他、少なくとも2つの側面にも被覆されてい
る。また、この内装パネル1a・・に加え、同じく化粧
単板で被覆された目地板19を使用する。その他の構成
はパネル例2の内装パネルと同様である。
法を示すものである。使用する内装パネル1a・・は、
図12および図13に示すように、化粧単板20がパネ
ル表面の他、少なくとも2つの側面にも被覆されてい
る。また、この内装パネル1a・・に加え、同じく化粧
単板で被覆された目地板19を使用する。その他の構成
はパネル例2の内装パネルと同様である。
【0035】そして、本実施例では、パネルとパネルの
連設部9において、まず目地板19を一方のパネル1a
の単板被覆側面と他方のパネル1bの単板被覆側面との
間に入れ、同時に高粘度接着剤4を目地板19とその下
側の壁等の要素、下地との間に充填して、目地板19を
固着しながら、上記の施工例で述べた施工手順に準じて
内装パネル1a・・を各々連設することにより、目透か
し部18を有するパネル面を形成することができる。
連設部9において、まず目地板19を一方のパネル1a
の単板被覆側面と他方のパネル1bの単板被覆側面との
間に入れ、同時に高粘度接着剤4を目地板19とその下
側の壁等の要素、下地との間に充填して、目地板19を
固着しながら、上記の施工例で述べた施工手順に準じて
内装パネル1a・・を各々連設することにより、目透か
し部18を有するパネル面を形成することができる。
【0036】パネル3ないし5 これら例の内装パネルは、いずれも係合片の形状に特徴
があるものであり、上述の実施例の施工法に適用するこ
とができる。パネル例3の内装パネル1は、図14に示
すように、係合片2がその先端の上面部21に面取り斜
面22を形成してなるものである。またパネル例4の内
装パネル1は、図15に示すように、係合片2が、その
先端上面部の面取り斜面22に加えて、先端の左右の両
側面部23、23に面取り面24、24を形成してなる
ものである。さらにパネル例5の内装パネル1は、図1
6に示すように、係合片2がその先端の上面部21に斜
めの凸曲面25を形成してなるものである。これらパネ
ル例を用いた施工の場合は、係合片が単なる矩形板片で
ある内装パネルを使用した場合と比較して、内装パネル
の連設、貼り着け作業がより簡単、より容易となる。
があるものであり、上述の実施例の施工法に適用するこ
とができる。パネル例3の内装パネル1は、図14に示
すように、係合片2がその先端の上面部21に面取り斜
面22を形成してなるものである。またパネル例4の内
装パネル1は、図15に示すように、係合片2が、その
先端上面部の面取り斜面22に加えて、先端の左右の両
側面部23、23に面取り面24、24を形成してなる
ものである。さらにパネル例5の内装パネル1は、図1
6に示すように、係合片2がその先端の上面部21に斜
めの凸曲面25を形成してなるものである。これらパネ
ル例を用いた施工の場合は、係合片が単なる矩形板片で
ある内装パネルを使用した場合と比較して、内装パネル
の連設、貼り着け作業がより簡単、より容易となる。
【0037】参考例1 この参考例1はパネル例2の変形である。使用する内装
パネル1a・・は、図6および図7に示すように、左側
と右側の2つの辺部は垂直な側面8、8を有するパネル
で、その他の構成はパネル例2の内装パネルと同様であ
る。そして、本例では、上記の施工例で述べた施工手順
に従うとともに、内装パネル1a・・を各々、その左側
面と右側面とを当接して連設することにより、平坦なパ
ネル面10を形成することができる。
パネル1a・・は、図6および図7に示すように、左側
と右側の2つの辺部は垂直な側面8、8を有するパネル
で、その他の構成はパネル例2の内装パネルと同様であ
る。そして、本例では、上記の施工例で述べた施工手順
に従うとともに、内装パネル1a・・を各々、その左側
面と右側面とを当接して連設することにより、平坦なパ
ネル面10を形成することができる。
【0038】参考例2 この参考例もまたパネル例2の変形である。使用する内
装パネル1a・・は、図8および図9に示すように、左
側と右側の2つの辺部は表面側の面取り斜面11とこれ
に続く垂直な側面12とを有するパネルで、その他の構
成はパネル例2の内装パネルと同様である。そして、本
例では、上記の施工例で述べた施工手順に従うととも
に、内装パネル1a・・を各々、その左側面と右側面と
を当接して連設することにより、連設部9において溝1
3を有するパネル面を形成することができる。
装パネル1a・・は、図8および図9に示すように、左
側と右側の2つの辺部は表面側の面取り斜面11とこれ
に続く垂直な側面12とを有するパネルで、その他の構
成はパネル例2の内装パネルと同様である。そして、本
例では、上記の施工例で述べた施工手順に従うととも
に、内装パネル1a・・を各々、その左側面と右側面と
を当接して連設することにより、連設部9において溝1
3を有するパネル面を形成することができる。
【0039】参考例3 さらに、この参考例もまたパネル例2の変形である。使
用する内装パネル1a・・は、図10および図11に示
すように、左側と右側の2つの辺部は各々、合いじゃく
りの仕口15、16を形成してなるパネルで、その他の
構成はパネル例2の内装パネルと同様である。そして、
本例では、上記の施工例で述べた施工手順に従うととも
に、内装パネル1a・・を各々接合して連設することに
より、接合部14において角溝17を有するパネル面を
形成することができる。
用する内装パネル1a・・は、図10および図11に示
すように、左側と右側の2つの辺部は各々、合いじゃく
りの仕口15、16を形成してなるパネルで、その他の
構成はパネル例2の内装パネルと同様である。そして、
本例では、上記の施工例で述べた施工手順に従うととも
に、内装パネル1a・・を各々接合して連設することに
より、接合部14において角溝17を有するパネル面を
形成することができる。
【0040】他の施工例1 この例は、壁、床または天井の端部付近(見切り縁)の
施工に関する。この施工には、パネル材として、上記の
内装パネルの他、端部用パネルが使用される。図17に
示すように、端部用パネル27は、化粧単板が被覆され
た長方形の木質パネルであって、その右側の辺部の下面
に、3個の係合片2b・・をパネル側面より突出して設
けてなるが、その左側の辺部の下面には、粘着剤が表面
被覆された発泡合成樹脂片26を貼り付けてなる。この
発泡合成樹脂片26は容易に圧縮可能であり、係合片2
bよりも僅かに厚肉となっている。なお、このパネル2
7は、上記の内装パネル1より、その左側の係合片の突
出部分を切除して、パネル左側面と面一になった係合片
2cを形成するとともに、上記の発泡合成樹脂片26を
右側の辺部の下面に付着させることにより、簡単に作る
ことができる。
施工に関する。この施工には、パネル材として、上記の
内装パネルの他、端部用パネルが使用される。図17に
示すように、端部用パネル27は、化粧単板が被覆され
た長方形の木質パネルであって、その右側の辺部の下面
に、3個の係合片2b・・をパネル側面より突出して設
けてなるが、その左側の辺部の下面には、粘着剤が表面
被覆された発泡合成樹脂片26を貼り付けてなる。この
発泡合成樹脂片26は容易に圧縮可能であり、係合片2
bよりも僅かに厚肉となっている。なお、このパネル2
7は、上記の内装パネル1より、その左側の係合片の突
出部分を切除して、パネル左側面と面一になった係合片
2cを形成するとともに、上記の発泡合成樹脂片26を
右側の辺部の下面に付着させることにより、簡単に作る
ことができる。
【0041】しかして、端部用パネル27等を使用し
て、壁、床または天井の端部付近を施工することができ
る。すなわち、図17に示すように、最初に、高粘度接
着剤4を施工すべき壁の下地7の上にいくつかの塊とし
て付着させ、次いで、壁の端部において、端部用パネル
27をその上に貼り着け、粘着剤が被覆された樹脂片2
6により下地7に密着固定し、続いて、内装パネル1a
を係合片2aと係合片2bとの係合により端部用パネル
27に対して連設固定されるように貼り着ける。その
後、内装パネル1bを係合片同士の係合により内装パネ
ル1aに対して連設固定し、以後、かかる手順を繰り返
すことにより、壁の端部付近であっても、面一なパネル
面を形成することができる。本実施例の施工の場合は、
同時に、高粘度接着剤4がパネル27、1a・・と壁の
下地7との間に充填されるので、パネルの浮きを有効に
抑えることができる。
て、壁、床または天井の端部付近を施工することができ
る。すなわち、図17に示すように、最初に、高粘度接
着剤4を施工すべき壁の下地7の上にいくつかの塊とし
て付着させ、次いで、壁の端部において、端部用パネル
27をその上に貼り着け、粘着剤が被覆された樹脂片2
6により下地7に密着固定し、続いて、内装パネル1a
を係合片2aと係合片2bとの係合により端部用パネル
27に対して連設固定されるように貼り着ける。その
後、内装パネル1bを係合片同士の係合により内装パネ
ル1aに対して連設固定し、以後、かかる手順を繰り返
すことにより、壁の端部付近であっても、面一なパネル
面を形成することができる。本実施例の施工の場合は、
同時に、高粘度接着剤4がパネル27、1a・・と壁の
下地7との間に充填されるので、パネルの浮きを有効に
抑えることができる。
【0042】他の施工例2 この例は、壁と壁とが出会う入隅部の施工に関する。こ
の施工には、上記の内装パネルおよび高粘度接着剤の
他、特殊な入隅部品が使用される。図18および図19
に示すように、入隅部品28は、幅方向について直角に
屈曲しかつ長手方向には長く延びた形状の木質板状体2
9よりなり、そして、その右側の辺部の外面には、一種
の係合片30が辺部側面より突出して設けられるととも
に、左側の辺部の外面には、一種の係合片の突出部分
(L1)も突出部分(L2)がより短いところの他種の
係合片31が設けられ、さらに、木質板状体29は入隅
に面する外面側部分が長手方向にわたって面取りされて
いる(図中、32は面取り空間を表わす。)。なお、こ
の部品28の高さHは、内装パネル1a・・の高さと一
致している。
の施工には、上記の内装パネルおよび高粘度接着剤の
他、特殊な入隅部品が使用される。図18および図19
に示すように、入隅部品28は、幅方向について直角に
屈曲しかつ長手方向には長く延びた形状の木質板状体2
9よりなり、そして、その右側の辺部の外面には、一種
の係合片30が辺部側面より突出して設けられるととも
に、左側の辺部の外面には、一種の係合片の突出部分
(L1)も突出部分(L2)がより短いところの他種の
係合片31が設けられ、さらに、木質板状体29は入隅
に面する外面側部分が長手方向にわたって面取りされて
いる(図中、32は面取り空間を表わす。)。なお、こ
の部品28の高さHは、内装パネル1a・・の高さと一
致している。
【0043】しかして、入隅部品28等を使用して、
壁、床または天井の入隅部位を施工することができる。
すなわち、図20および図21に示すように、最初に、
高粘度接着剤4を、入隅33を介して左右両側の壁の下
地7の上にいくつかの塊として夫々付着させ、次に、そ
の一方側の壁において一の内装パネル1cをその上に貼
り着け、続いて、入隅33において入隅部品28を、そ
の突出部分の短い他種の係合片31と内装パネルの係合
片2bとの係合により一の内装パネル1cに対し連設
し、そして続いて、他方側の壁において別の内装パネル
1dを、その係合片2aと入隅部品28の一種の係合片
30との係合により入隅部品28に対して固定、連設さ
れるように貼り着けることにより、壁の入隅付近につい
て面一なパネル面を形成することができる。
壁、床または天井の入隅部位を施工することができる。
すなわち、図20および図21に示すように、最初に、
高粘度接着剤4を、入隅33を介して左右両側の壁の下
地7の上にいくつかの塊として夫々付着させ、次に、そ
の一方側の壁において一の内装パネル1cをその上に貼
り着け、続いて、入隅33において入隅部品28を、そ
の突出部分の短い他種の係合片31と内装パネルの係合
片2bとの係合により一の内装パネル1cに対し連設
し、そして続いて、他方側の壁において別の内装パネル
1dを、その係合片2aと入隅部品28の一種の係合片
30との係合により入隅部品28に対して固定、連設さ
れるように貼り着けることにより、壁の入隅付近につい
て面一なパネル面を形成することができる。
【0044】他の施工例3 この例は、壁と壁とが出会う出隅部の施工に関する。こ
の施工には、上記の内装パネルおよび高粘度接着剤の
他、出隅部品が使用される。図22および図23に示す
ように、出隅部品34は、幅方向について直角に屈曲し
かつ長手方向には長く延びた形状の木質板状体29より
なり、そしてその左右両側の辺部の内面には、各々、同
種の係合片35・・が辺部側面より突出して設けられて
いる。なお、左側の係合片35の突出部分(L3)と右
側の係合片35の突出部分(L4)とは同じ長さとなっ
ている。
の施工には、上記の内装パネルおよび高粘度接着剤の
他、出隅部品が使用される。図22および図23に示す
ように、出隅部品34は、幅方向について直角に屈曲し
かつ長手方向には長く延びた形状の木質板状体29より
なり、そしてその左右両側の辺部の内面には、各々、同
種の係合片35・・が辺部側面より突出して設けられて
いる。なお、左側の係合片35の突出部分(L3)と右
側の係合片35の突出部分(L4)とは同じ長さとなっ
ている。
【0045】しかして、出隅部品34等を使用して、
壁、床または天井の出隅部位を施工することができる。
すなわち、図24に示すように、最初に、高粘度接着剤
4を出隅36並びにその左右両側の壁の下地7の上にい
くつかの塊としてそれぞれ付着させ、次に、出隅部品3
4を出隅36の上に、高粘度接着剤4が出隅表面と出隅
部品との間に充填されるように貼り着け、続いて、その
左側の壁において、内装パネル1cを壁の下地7の上
に、その係合片2aと出隅部品34の係合片35との係
合により出隅部品34に対し固定、連設され、同時に、
その右側の壁において、内装パネル1dを壁の下地7の
上に、その係合片2aと出隅部品34の係合片35との
係合により出隅部品34に対し固定、連設されるよう
に、各パネルを貼り着けることにより、壁の出隅付近に
ついて面一なパネル面を形成することができる。
壁、床または天井の出隅部位を施工することができる。
すなわち、図24に示すように、最初に、高粘度接着剤
4を出隅36並びにその左右両側の壁の下地7の上にい
くつかの塊としてそれぞれ付着させ、次に、出隅部品3
4を出隅36の上に、高粘度接着剤4が出隅表面と出隅
部品との間に充填されるように貼り着け、続いて、その
左側の壁において、内装パネル1cを壁の下地7の上
に、その係合片2aと出隅部品34の係合片35との係
合により出隅部品34に対し固定、連設され、同時に、
その右側の壁において、内装パネル1dを壁の下地7の
上に、その係合片2aと出隅部品34の係合片35との
係合により出隅部品34に対し固定、連設されるよう
に、各パネルを貼り着けることにより、壁の出隅付近に
ついて面一なパネル面を形成することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、従来の施工法における欠点、不都合が解消され、
高い作業性で簡単かつ迅速に杢目調の壁、床および天井
等を作り上げることができる。
れば、従来の施工法における欠点、不都合が解消され、
高い作業性で簡単かつ迅速に杢目調の壁、床および天井
等を作り上げることができる。
【図1】例1の内装パネルを示す平面図である。
【図2】図1の内装パネルの使用方法を示す説明図であ
る。
る。
【図3】例2の内装パネルを使用する施工方法に従い作
られた建築物内の壁を示す平面図である。
られた建築物内の壁を示す平面図である。
【図4】図3に示す壁の断面図である。
【図5】例2の内装パネルを用いる施工方法に従い作ら
れた別の態様の建築物内壁を示す断面図である。
れた別の態様の建築物内壁を示す断面図である。
【図6】建築物の内壁を作るための参考例1の内装パネ
ルの使用方法を示す説明図である。
ルの使用方法を示す説明図である。
【図7】図6における内装パネルと内装パネルとの連設
部を示す断面図である。
部を示す断面図である。
【図8】建築物の内壁を作るための参考例2の内装パネ
ルの使用方法を示す説明図である。
ルの使用方法を示す説明図である。
【図9】図8における内装パネルと内装パネルとの連設
部を示す断面図である。
部を示す断面図である。
【図10】建築物の内壁を作るための参考例3の内装パ
ネルの使用方法を示す説明図である。
ネルの使用方法を示す説明図である。
【図11】図10における内装パネルと内装パネルとの
接合部を示す断面図である。
接合部を示す断面図である。
【図12】建築物の内壁を作るための実施例1の内装パ
ネルの使用方法を示す説明図である。
ネルの使用方法を示す説明図である。
【図13】図12における内装パネルと内装パネルとの
連設部を示す断面図である。
連設部を示す断面図である。
【図14】本発明の方法に使用される内装パネルに設け
る一の態様の係合片を示す斜視図である。
る一の態様の係合片を示す斜視図である。
【図15】本発明の方法に使用される内装パネルに設け
る他の態様の係合片を示す斜視図である。
る他の態様の係合片を示す斜視図である。
【図16】本発明の方法に使用される内装パネルに設け
るさらに別の態様の係合片を示す斜視図である。
るさらに別の態様の係合片を示す斜視図である。
【図17】他の施工例1に従い、壁の端部付近を施工す
る方法を示す説明図である。
る方法を示す説明図である。
【図18】他の施工例2に使用される入隅部品を示す斜
視図である。
視図である。
【図19】図18の入隅部品の端面図である
【図20】他の施工例2に従い、壁と壁の入隅付近を施
工する方法を示す説明図である。
工する方法を示す説明図である。
【図21】図20に示す入隅部の断面図である。
【図22】他の施工例3に使用される出隅部品を示す斜
視図である。
視図である。
【図23】図22の出隅部品の端面図である。
【図24】他の施工例3に従い施工された壁と壁の出隅
付近を示す断面図である。
付近を示す断面図である。
【図25】従来の典型的な壁の施工方法を示す説明図で
ある。
ある。
【図26】図25に示す壁板と壁板の継ぎ目の断面図で
ある。
ある。
【図27】従来の典型的な施工方法に従う床を示す断面
図である。
図である。
【図28】従来の典型的な施工方法に従う天井を示す断
面図である。
面図である。
【図29】従来の典型的な施工方法に従う入隅部を示す
断面図である。
断面図である。
【図30】従来の典型的な施工方法に従う出隅部を示す
断面図である。
断面図である。
【図31】従来の典型的な施工方法に従う見切り縁を示
す断面図である。
す断面図である。
1 内装パネル 1a 内装パネル 1b 内装パネル 1c 内装パネル 1d 内装パネル 2 係合片 2a 係合片 2b 係合片 3 相手方の内装パネル 4 高粘度接着剤 5 間柱 6 胴縁 7 下地 8 垂直な側面 9 連設部 10 平坦なパネル面 11 面取り斜面 12 垂直な側面 13 溝 14 接合部 15 合いじゃくりの仕口 16 合いじゃくりの仕口 17 角溝 18 目透かし部 19 目地板 20 化粧単板 21 先端の上面部 22 面取り斜面 23 先端の側面部 24 面取り面 25 斜めの凸曲面 26 発泡合成樹脂片 27 端部用パネル 28 入隅部品 29 板状体 30 一種の係合片 31 他種の係合片 32 面取り空間 33 入隅 34 出隅部品 35 係合片 36 出隅
Claims (7)
- 【請求項1】 矩形の木質板よりなるパネルであって、
その左右もしくは上下の両辺部の下面にまたは全ての辺
部の下面に、適当数の係合片をパネル側面より突出し
て、相手方のパネルの係合片と係合して両パネルが互い
に固定され得るように、設けて成るパネルと、粘度の高
い接着剤とを使用し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、
床または天井の要素または下地の上にいくつかの塊とし
て付着させ、次いで、複数の前記パネルをその上に、各
パネルが係合片同士の係合により固定連設されて面一な
パネル面が形成されるように、同時に、高粘度接着剤が
パネルと壁、床または天井の要素または下地との間に充
填されるように、貼り着けることにより、壁、床または
天井をパネルにより仕上げる方法であって、 前記パネルには、化粧単板がパネル表面の他、少なくと
も2つの側面にも被覆されたパネルを使用し、同じく化
粧単板で被覆された目地板を一方のパネルの該側面と他
方のパネルの該側面との間に入れて固着しながら、前記
パネルを各々連設することにより、連設部において目透
かし部を有するパネル面を形成することを特徴とする内
装パネルの施工方法。 - 【請求項2】 パネルと壁、床または天井の要素または
下地との結合のための高粘度接着剤として、木レンガ用
接着剤またはシーリング材を使用することを特徴とする
請求項1記載の施工方法。 - 【請求項3】 係合片は、先端の上面部に面取り斜面を
形成してなるか、または該上面部の面取り斜面に加えて
先端の両側面部に面取り面を形成してなるか、または先
端の上面部に斜めの凸曲面を形成してなることを特徴と
する請求項1もしくは請求項2記載の施工方法。 - 【請求項4】 パネルは、木材挽き材、集成材、ランバ
ーコア合板、ファイバーボードコア合板、もしくはパー
ティクルボードコア合板、または、これらを基材としか
つその上に化粧単板をオーバーレイしたものからなる群
より選択されることを特徴とする請求項1ないし請求項
3のうちいずれか一項記載の施工方法。 - 【請求項5】 石膏ボード、パーライト板もしくは軽カ
ル板を基材としかつその上に化粧単板をオーバーレイし
た矩形板よりなるパネルであって、その左右もしくは上
下の両辺部の下面にまたは全ての辺部の下面に、適当数
の係合片をパネル側面より突出して、相手方のパネルの
係合片と係合して両パネルが互いに固定され得るよう
に、設けて成るパネルと、粘度の高い接着剤とを使用
し、該高粘度接着剤を施工すべき壁、床または天井の要
素または下地の上にいくつかの塊として付着させ、次い
で、複数の前記パネルをその上に、各パネルが係合片同
士の係合により固定連設されて面一なパネル面が形成さ
れるように、同時に、高粘度接着剤がパネルと壁、床ま
たは天井の要素または下地との間に充填されるように、
貼り着けることにより、壁、床または天井をパネルによ
り仕上げる方法であって、 前記パネルには、化粧単板がパネル表面の他、少なくと
も2つの側面にも被覆されたパネルを使用し、同じく化
粧単板で被覆された目地板を一方のパネルの該側面と他
方のパネルの該側面との間に入れて固着しながら、前記
パネルを各々連設することにより、連設部において目透
かし部を有するパネル面を形成することを特徴とする内
装パネルの施工方法。 - 【請求項6】 パネルと壁、床または天井の要素または
下地との結合のための高粘度接着剤として、木レンガ用
接着剤またはシーリング材を使用することを特徴とする
請求項5記載の施工方法。 - 【請求項7】 係合片は、先端の上面部に面取り斜面を
形成してなるか、または該上面部の面取り斜面に加えて
先端の両側面部に面取り面を形成してなるか、または先
端の上面部に斜めの凸曲面を形成してなることを特徴と
する請求項5もしくは6記載の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4289609A JP2530547B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 内装パネルの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4289609A JP2530547B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 内装パネルの施工方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33799095A Division JP2753982B2 (ja) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | 入隅、出隅付近の施工方法およびこれに使用する入隅部品および出隅部品、並びに、端部用パネルおよびこれを用いた端部付近の施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06117072A JPH06117072A (ja) | 1994-04-26 |
JP2530547B2 true JP2530547B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=17745459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4289609A Expired - Lifetime JP2530547B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 内装パネルの施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2530547B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5344251U (ja) * | 1976-09-20 | 1978-04-15 | ||
JPS5924064A (ja) * | 1982-07-31 | 1984-02-07 | 松下電工株式会社 | 装飾パネル |
JPS5969333A (ja) * | 1982-10-13 | 1984-04-19 | Canon Inc | 帯状材送給装置 |
JPH03161649A (ja) * | 1989-11-20 | 1991-07-11 | Chichibu Cement Co Ltd | 大型薄物タイルの取り付け方法 |
-
1992
- 1992-10-02 JP JP4289609A patent/JP2530547B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06117072A (ja) | 1994-04-26 |
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