JP2528329B2 - 按摩機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、揉み玉を斜板カムによって往復動する按摩
機に関する。

「従来の技術」 従来、按摩を行う揉み玉は、斜板カムによって往復動
するように構成されていたが、単調な往復動では、人の
手による按摩の感触との間に差があり、人の手による按
摩に近い感触が得られるように改良が求められるもので
あった。

従来の斜板カムによる揉み玉の往復動は、第３図に示
されるように駆動体１が形成されており、駆動体１は、
回転軸２を回転するように構成されている。

そして、回転軸２の端部には、斜板カム３が取り付け
られており、斜板カム３には、アーム４が延設されると
共に先端に揉み玉５が取り付けられている。

この揉み玉５は、アーム４が回転軸２に沿って回転し
ないように図示されない支持装置で支持されており、図
中の矢印ａに示される通り、曲線を描いて往復動するよ
うに構成されている。

さらに、斜板カム３は、回転軸２の軸心６に対して傾
斜して取り付けられ斜板カム３の軸心７を形成してお
り、斜板カム３の揺動軸心は、軸心６から偏在してい
る。

すなわち、第４図において、回転軸２を縦断面して偏
在の状態を説明すると、回転軸２が軸心６に対して斜板
カム３の揺動軸心７が回転軸２の軸心６から偏在した位
置となっている。

この様な状態で回転軸２が回転すると、斜板カム３が
揺動してアーム４を揺動させて揉み玉５を第３図の矢印
ａの示す通り揺動させる。

しかし、この揉み玉５の往復動は、斜板カム３によっ
て行なわれるものであり、単調な往復運動となる。

そこで、軸心６に対して斜板カム３の軸心、すなわち
揺動軸心７が偏在しているが、この偏心が斜板カムの軸
心の傾斜方向ｂと同一線上にあるため、楕円運動が得ら
れない。

従って、揉み玉５は、矢印ａで示される曲線で往復動
するといった単調な動作になり、この揉み玉５で按摩を
行うと、人の手で行う按摩とは全く異なる感触を受ける
結果となる。

「発明が解決しようとする問題点」 本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであ
り、人の手による按摩に近付けるように揉み玉の単調な
動作を楕円にし、感触の良い按摩が得られる按摩機を提
供することを目的としている。

「問題点を解決するための手段」 本発明は、斜板カムの軸心と回転軸の軸心とを異なる
位置とし、かつ斜板カムの傾斜方向を回転軸の軸心向き
を避けたことによって問題点を解決している。

「作用」 斜板カムの揺動がアームを介して揉み玉を大きく揺動
すると共に斜板カムの軸心が回転軸の軸心から偏心して
いることにより、揉み玉の揺動方向とは直角方向の成分
持つ動きを生じる。

そして、回転軸の軸心に対して斜板カムの傾斜方向と
が同一方向でないことから揉み玉の揺動と直角方向の動
きとの間には、位相差を生じ、その結果、揉み玉を楕円
運動させることになる。

「実施例」 本発明を図面に示された一実施例に基づいて説明する
と、第１図は、本発明による按摩機の原理を示す要部縦
断面図である。

第２図は、その斜板カムの構成を成す回転軸の側面図
である。

第１図において、按摩機は、回転軸８に偏心軸９が形
成されており、この偏心軸９に斜板カムが取り付けられ
るように構成されている。

そして、偏心軸９の軸心は、回転軸８の軸心に対して
傾斜していると同時に偏心している。

この偏心軸９の傾斜方向線12が回転軸８の軸心14と同
一直線上にないことで構成されている。

第２図において、按摩機は、回転軸８に傾斜して偏心
軸９が形成されており、この偏心軸９に斜板15が取り付
けられて斜板カムを形成するように構成されている。

そして、回転軸の軸心14と偏心軸の軸心13とは、同一
平面上にないよう構成されている。

この様な構成において、回転軸８が回転することによ
り、斜板カムが揺動することになり、揉み玉を大きく揺
動することができる。

そして、揉み玉は、斜板カムの軸心が斜板カムの傾斜
方向とは異なる方向に偏心しているため、楕円運動を行
うことになり、揉み玉は、楕円を描くことになる。

このため、単調な往復動から楕円運動になり、人の手
による按摩に似た感触が得られる結果となる。

この様に回転軸８に偏在して斜板カムを取り付けるこ
とによって得られる揉み玉の楕円運動は、人の首筋等を
按摩するのに適し、楕円運動によって人の手による按摩
と類似した結果が得られる。

「発明の効果」 本発明は、揉み玉が楕円運動を成すため、人の手によ
る按摩に近い感触が得られる按摩機を構成することがで
き、その効果は極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による按摩機の原理を示す要部縦断面
図である。 第２図は、その斜板カムの構成を成す回転軸の側面図で
ある。 第３図および第４図は、従来の按摩機を説明するための
図である。 ８……回転軸、９……偏心軸、15……斜板。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転軸に備えられる斜板カムにアームを延
   設して揉み玉を取り付ける按摩機において、斜板カムの
   軸心と回転軸の軸心とを異なる位置とし、かつ斜板カム
   の傾斜方向を回転軸の軸心向きを避けたことを特徴とす
   る按摩機。