JP2528152Y2 - 毛筆タイプの筆記具 - Google Patents

毛筆タイプの筆記具

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JP2528152Y2
JP2528152Y2 JP1991020199U JP2019991U JP2528152Y2 JP 2528152 Y2 JP2528152 Y2 JP 2528152Y2 JP 1991020199 U JP1991020199 U JP 1991020199U JP 2019991 U JP2019991 U JP 2019991U JP 2528152 Y2 JP2528152 Y2 JP 2528152Y2
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ink
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brush
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Inventor
重嗣 矢澤
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開明株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、太い毛筆を用い、胴軸
部を軟質のプラスチック製とし、これにインクまたは液
墨を貯蔵し、使用時胴軸部の外壁を指先で圧縮すること
によってインクまたは液墨を先端の毛筆に達するように
した筆記具、特にインクのボタ漏れ防止装置を施した毛
筆タイプの筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の筆記具は、毛筆書写用であるた
め、先端部の毛筆が、使用時に多量のインクまたは液墨
を必要とし、そのため、10ミリリットル程度のインク
または液墨を貯蔵できる体積を有する胴軸部を備える。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】胴軸部のインクまたは
液墨が気温の上昇により膨張して胴軸部から押し出され
たとき、そのインクまたは液墨は、直ちに先端部の毛筆
に達し、筆先からボタ漏れを起こす。
【0004】一般に、インク貯蔵部内にインクが満杯の
場合には、気温の上昇によるインクの膨張は小さいか
ら、インクに対する影響は少ないが、貯蔵部内のインク
が少なくなると、貯蔵部の空間部は空気で占められるか
ら、気温の上昇があると、空気の膨張がインクに影響し
て、ボタ漏れが起こり易くなる。殊に、インク貯蔵体積
が大きい場合には、貯蔵部内のインクが少なくなった状
態で温度上昇が生じると、筆先よりボタ漏れが非常に多
くなる。
【0005】気体の膨張率は、1/273であるから、
温度が27°上昇すれば、気体は、1/10膨張するこ
とになる。従って、インクの貯蔵体積が10ミリリット
ルで、インクが2ミリリットル残っている場合には、空
間部は8ミリリットルの空気で占められていることにな
り、仮に、温度上昇が27°あったときの空気膨張は0.
8ミリリットルである。筆記具の毛筆を下に向けて置い
た場合は、インク貯蔵部から0.8ミリリットルのインク
が押し出されて毛筆に達することになり、その大部分の
インクが毛筆の先端からボタ落ちする。
【0006】これを解決するために、インクのボタ漏れ
防止装置を胴軸部に内蔵したものが市販されているが、
これは、その内蔵装置部分の体積分だけインク貯蔵量が
減少すると言う欠点を有していた。
【0007】本考案の目的は、上述の問題点を解決し、
胴軸部に十分な量のインクまたは液墨を充填・貯蔵しな
がら、筆先からのインクのボタ漏れを防止するように工
夫した毛筆タイプの筆記具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案による毛筆タイプ
の筆記具は、先端に毛筆を保持する頭軸部と、これに接
合される首軸部と、この首軸部に連結されるインクまた
は液墨を充填した軟質プラスチック製の胴軸部とからな
り、首軸部には、これに設けられた仕切り壁で支持され
たインク導入管を受け入れる円筒部が挿入され、円筒部
は前記毛筆に隣接して位置した端壁を有し、前記仕切り
壁と前記円筒部の端壁との間で、前記導入管のまわり
に、前記インク導入管を介して前記胴軸部の内部と連通
する環状空間を構成し、前記首軸部と前記円筒部との間
には毛筆と連絡した隙間が構成され、前記隙間と環状空
間は、前記仕切り壁に隣接した箇所で互いに連通してい
ることを特徴とする。
【0009】
【作用】インクまたは液墨は、胴軸部を指先で軽く圧縮
することにより、胴軸部からインク導入管、インク導入
管と円筒部との間の空間、円筒部と首軸部の内壁との間
の隙間を通って先端の毛筆に達する。指先を離せば、イ
ンクまたは液墨の通った方向と逆の方向に空気が通り、
胴軸部の内部に流入する。気温の上昇による内部空気の
膨張でインクまたは液墨が胴軸部から押し出されると、
そのインクまたは液墨は、直接毛筆に到達せずに、空間
に溜まるので、毛筆からのボタ漏れは起こらない。
【0010】
【実施例】本考案による筆記具の好ましい実施例を添付
図面を参照して詳細に説明すると、図1は、筆記具の縦
断面を示し、毛筆1は、馬毛、羊毛、または化繊毛の束
からなり、その基部は、接着剤で固められ、円筒リング
2を嵌めて接着固定され、また、中心からインクまたは
液墨を誘導するために極めて小さい孔(図示せず)が毛
筆の基部中央に形成されている。円筒リング2は、図2
に示すように、その外周に軸線方向に延びた複数個のイ
ンク誘導溝eおよび後方端に半径方向のインク誘導溝
e' を備えている。毛筆1は、頭軸部3にその後方から
挿入され、リング2が頭軸部3の内周面に設けられた環
状突出部3' に当接することによって頭軸部3内に保持
される。首軸部4には、その内側に仕切り壁4' で支持
されたインク導入管5 が軸線方向に設けられ、前方端が
端壁6' で塞がれ、後方端が開放した円筒部6が、首軸
部4の中に前方端から挿入され、後方端面が仕切り壁
4'に当接して位置決めされる。かくして、インク導入
管5は、円筒部6で囲まれて、それらの間に環状空間b
が形成される。インク導入管5は、その前方端と円筒部
6の端壁の内面との間に極僅かな隙間を作るような寸法
形状になっている。円筒部6は、首軸部4の内壁との間
に僅かな隙間を形成するような直径のものであり、ま
た、図3に示すように、その後方端に、この隙間と環状
空間bとを連通させる複数のインク誘導溝cを備え、前
方端でその外周に、首軸部4の内壁に嵌まるフランジd'
に形成された複数のインク誘導溝dを備えている。これ
らのインク誘導溝dは、円筒リング2のインク誘導溝e
と協働するように位置決めされている。頭軸部3と首軸
部4は、毛筆1乃至円筒リング2の端面と円筒部6の端
壁6' とを突き合わせた関係に、螺合によって接合され
る。インクまたは液墨を充填した胴軸部7が、首軸部4
に螺合によって連結され、その際、インク導入管5の後
方延長部aが胴軸部7に密封的に挿入されてその内部と
連通する。胴軸部7は、外圧を加えることにより変形が
可能な軟質のプラスチック材料で成形されている。
【0011】胴軸部7の外壁を指先で圧縮すると、胴軸
部7に充填してあるインクまたは液墨は、後方延長部a
からインク導入管5を通って、円筒部6の端壁とインク
導入管との間の隙間を経て環状空間bに入り、円筒部6
のインク誘導部cから円筒部6の外壁と首軸部4の内壁
との間の隙間を通り、円筒部6のインク誘導部d及び円
筒リング2のインク誘導部eおよびe' を通って毛筆1
に達する。胴軸部7の外壁を圧縮していた指先を離す
と、インクの通った方向と逆に空気が通り、胴軸部7の
内部に入る。
【0012】胴軸部7のインクまたは液墨が、気温の上
昇により内部空気が膨張して胴軸部7から押し出された
ときには、そのインクまたは液墨は先端部の毛筆1に直
接到達しないで環状空間bに溜まることになる。この環
状空間は、正に、押し出されたインクまたは液墨に対す
る緩衝域を構成するから、筆先からのインクまたは液墨
のボタ漏れが起こるのを防止する。
【0013】
【考案の効果】本考案による筆記具のボタ漏れ防止装置
は、実質的に円筒部を首軸部に挿入することにより構成
されるものであるから、部品点数が少なく構造が簡単で
あり、しかも、首軸部に内蔵されているから、胴軸部に
は、より多くのインクまたは液墨を充填・貯蔵すること
ができる。また、従来のこの種の筆記具では、胴軸部内
のインクまたは液墨が消費尽くされた場合、その構造上
インクまたは液墨の補充が不可能であったが、本考案に
よる筆記具の構造では、それらの補充が容易にできる利
点がある。従って、本考案による筆記具は、長く使用で
き、また使用が簡便でインク漏れがないことから、児童
生徒の毛筆習字用として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による毛筆タイプの筆記具の要部を示す
縦断面図である。
【図2】毛筆の束を固定する円筒リングの横断面図であ
る。
【図3】首軸部に挿入される円筒部の斜視図である。
【符号の説明】
1 毛筆 2 円筒リング 3 頭軸部 3' 環状突出部 4 首軸部 4' 仕切り壁 5 インク導入管 6 円筒部 6' 端壁 7 胴軸部 a 後方延長部 b 環状空間 c インク誘導溝 d インク誘導溝 d' フランジ e インク誘導溝 e' インク誘導溝

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に毛筆を保持する頭軸部と、これに
    接合される首軸部と、この首軸部に連結されるインクま
    たは液墨を充填した軟質プラスチック製の胴軸部とから
    なり、首軸部には、これに設けられた仕切り壁で支持さ
    れたインク導入管を受け入れる円筒部が挿入され、円筒
    部は前記毛筆に隣接して位置した端壁を有し、前記仕切
    り壁と前記円筒部の端壁との間で、前記導入管のまわり
    に、前記インク導入管を介して前記胴軸部の内部と連通
    する環状空間を構成し、前記首軸部と前記円筒部との間
    には毛筆と連絡した隙間が構成され、前記隙間と環状空
    間は、前記仕切り壁に隣接した箇所で互いに連通してい
    ることを特徴とする毛筆タイプの筆記具。
JP1991020199U 1991-03-29 1991-03-29 毛筆タイプの筆記具 Expired - Lifetime JP2528152Y2 (ja)

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JPH04115694U JPH04115694U (ja) 1992-10-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5948888U (ja) * 1982-09-24 1984-03-31 ぺんてる株式会社 ペン先ノツク式筆記具
JPH0614835Y2 (ja) * 1987-01-22 1994-04-20 三菱鉛筆株式会社 液状体の筆記又は塗布用具
JPH061266Y2 (ja) * 1987-10-21 1994-01-12 三菱鉛筆株式会社 塗布具
JPH0614839Y2 (ja) * 1988-11-30 1994-04-20 ぺんてる株式会社 塗布具

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