JPH0737906Y2 - スライド栓付万年筆 - Google Patents
スライド栓付万年筆Info
- Publication number
- JPH0737906Y2 JPH0737906Y2 JP1989123116U JP12311689U JPH0737906Y2 JP H0737906 Y2 JPH0737906 Y2 JP H0737906Y2 JP 1989123116 U JP1989123116 U JP 1989123116U JP 12311689 U JP12311689 U JP 12311689U JP H0737906 Y2 JPH0737906 Y2 JP H0737906Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- cylinder
- supply body
- pen
- slide stopper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Pens And Brushes (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,スライド栓付の万年筆に関するものもであ
る。
る。
有底のインキ筒内にインキを充填し、このインキをペン
先に伝達して筆記する万年筆は、インキ筒とペン先の間
にペン芯を介在させる。このペン芯は、筆記に消費され
るインキ量と等量の空気をインキ筒内に導入する機能
と、過剰に吐出されるインキを貯溜してインキのボタ落
ちを防止する機能を有する。ここで、インキが過剰に吐
出するのは、万年筆を高温の場所に放置したり、筆記者
の手の体温が伝達してインキ筒内の温度が上昇すると、
インキ筒内の空気が膨張して、インキ筒内の圧力が大き
くなり、これによってインキが押し出されるためである
が、ペン芯のインキ貯溜能力に限界があるので、吐出量
がこの限界を越えるとボタ落ちする。従って、ペン芯を
使用せずにインキ筒内にスライド栓を配置し、インキと
空気の置換を行わずに、インキの消費につれてスライド
栓が前進するようにすれば、インキ筒内には空気が存在
しないので、圧力の上昇に起因するインキのボタ落ちを
防止することができる。更には、部品点数が少なくな
り、インキ筒の容量が大きくなって、筆記可能距離が増
大する利点を有する。
先に伝達して筆記する万年筆は、インキ筒とペン先の間
にペン芯を介在させる。このペン芯は、筆記に消費され
るインキ量と等量の空気をインキ筒内に導入する機能
と、過剰に吐出されるインキを貯溜してインキのボタ落
ちを防止する機能を有する。ここで、インキが過剰に吐
出するのは、万年筆を高温の場所に放置したり、筆記者
の手の体温が伝達してインキ筒内の温度が上昇すると、
インキ筒内の空気が膨張して、インキ筒内の圧力が大き
くなり、これによってインキが押し出されるためである
が、ペン芯のインキ貯溜能力に限界があるので、吐出量
がこの限界を越えるとボタ落ちする。従って、ペン芯を
使用せずにインキ筒内にスライド栓を配置し、インキと
空気の置換を行わずに、インキの消費につれてスライド
栓が前進するようにすれば、インキ筒内には空気が存在
しないので、圧力の上昇に起因するインキのボタ落ちを
防止することができる。更には、部品点数が少なくな
り、インキ筒の容量が大きくなって、筆記可能距離が増
大する利点を有する。
かかるスライド栓付万年筆において、ペン先は合成樹脂
で成型されたインキ供給体にてインキ筒の先端開口に取
り付けられていた。つまり、合成樹脂で成型された円柱
体の表面の軸栓方向の溝に例えば繊維収束体からなるイ
ンキ誘導芯を組み込んでインキ供給体とし、インキ筒の
先端開口にペン先の円弧状をした後端部が挿入し、この
インキ供給体をインキ筒の先端開口に嵌着してペン芯を
保持するとともに、このインキ供給体に組み込まれたイ
ンキ誘導芯からペン先にインキを供給するようにしてい
る。このように、インキ供給体が2部品構成であり、部
品点数が多くてコストが高く、かつインキ供給体の組立
に手間を要する不具合があった。また、インキ筒の先端
開口の内面と合成樹脂製のインキ供給体で金属板からな
るペン先の円弧状をした後端部を挟圧するので、金属板
と合成樹脂体との「なじみ」が悪くて部分的に隙間がで
き、インキがこの隙間から漏れ出す不具合もあった。
で成型されたインキ供給体にてインキ筒の先端開口に取
り付けられていた。つまり、合成樹脂で成型された円柱
体の表面の軸栓方向の溝に例えば繊維収束体からなるイ
ンキ誘導芯を組み込んでインキ供給体とし、インキ筒の
先端開口にペン先の円弧状をした後端部が挿入し、この
インキ供給体をインキ筒の先端開口に嵌着してペン芯を
保持するとともに、このインキ供給体に組み込まれたイ
ンキ誘導芯からペン先にインキを供給するようにしてい
る。このように、インキ供給体が2部品構成であり、部
品点数が多くてコストが高く、かつインキ供給体の組立
に手間を要する不具合があった。また、インキ筒の先端
開口の内面と合成樹脂製のインキ供給体で金属板からな
るペン先の円弧状をした後端部を挟圧するので、金属板
と合成樹脂体との「なじみ」が悪くて部分的に隙間がで
き、インキがこの隙間から漏れ出す不具合もあった。
そこで本考案は、部品点数が少なくて低コストであり、
インキ供給体とペン先との「なじみ」が良くてインキが
漏れ出すこともないスライド栓付万年筆を提供すること
を目的とするものである。
インキ供給体とペン先との「なじみ」が良くてインキが
漏れ出すこともないスライド栓付万年筆を提供すること
を目的とするものである。
本考案の構成は、インキ筒内にスライド栓が配置され、
インキの消費につれて該スライド栓が前進するスライド
栓付万年筆において、インキ筒の先端開口にペン先の円
弧状をした後端部が挿入されるとともに、繊維収束体か
らなるインキ供給体がインキ筒の先端開口に嵌着されて
ペン先を保持することを特徴とする。
インキの消費につれて該スライド栓が前進するスライド
栓付万年筆において、インキ筒の先端開口にペン先の円
弧状をした後端部が挿入されるとともに、繊維収束体か
らなるインキ供給体がインキ筒の先端開口に嵌着されて
ペン先を保持することを特徴とする。
すなわち、インキ供給体が繊維収束体のみからなるの
で、1部品構成であり、インキ供給体を組立る手間が不
要で低コストになる。そして、繊維収束体は弾力性に富
むので、インキ供給体とペン先との「なじみ」が良くて
インキが漏れ出すことがない。
で、1部品構成であり、インキ供給体を組立る手間が不
要で低コストになる。そして、繊維収束体は弾力性に富
むので、インキ供給体とペン先との「なじみ」が良くて
インキが漏れ出すことがない。
以下に図面に示す実施例に基いて本考案を具体的に説明
する。
する。
第1図と第2図において、透明な合成樹脂で成形された
インキ筒1は筆記具の軸筒を兼ねており、後端開口に
は、通気孔81を有する尾栓8が嵌着されている。インキ
筒1内には、スライド栓3が摺動可能に配置され、スラ
イド栓3より前方にインキが充填されている。そして、
インキ筒1内のペン先2近傍にはバルブ栓4が固着され
ており、スライド栓3とバルブ栓4に間が主インキ室6
であり、バルブ栓4と後述するインキ供給体5の間が副
インキ室7である。バルブ栓4は、シリコンゴムのよう
な弾性物質からなる円柱状体であり、外周の縦方向に形
成されたリブ42がインキ筒1の内周面に圧着して固着さ
れているが、先端には鍔状弁部41が形成され、この鍔状
弁部41がインキ筒1の内周面に接触している。鍔状弁部
41は、主インキ室6と副インキ室7のわずかな差圧によ
って変形してインキ筒1の内周面から離れる。つまり、
バルブ栓4の弁機構が開くので、インキが主インキ室6
からバルブ栓4の外周を通って副インキ室7へ流入する
ようになっている。
インキ筒1は筆記具の軸筒を兼ねており、後端開口に
は、通気孔81を有する尾栓8が嵌着されている。インキ
筒1内には、スライド栓3が摺動可能に配置され、スラ
イド栓3より前方にインキが充填されている。そして、
インキ筒1内のペン先2近傍にはバルブ栓4が固着され
ており、スライド栓3とバルブ栓4に間が主インキ室6
であり、バルブ栓4と後述するインキ供給体5の間が副
インキ室7である。バルブ栓4は、シリコンゴムのよう
な弾性物質からなる円柱状体であり、外周の縦方向に形
成されたリブ42がインキ筒1の内周面に圧着して固着さ
れているが、先端には鍔状弁部41が形成され、この鍔状
弁部41がインキ筒1の内周面に接触している。鍔状弁部
41は、主インキ室6と副インキ室7のわずかな差圧によ
って変形してインキ筒1の内周面から離れる。つまり、
バルブ栓4の弁機構が開くので、インキが主インキ室6
からバルブ栓4の外周を通って副インキ室7へ流入する
ようになっている。
インキ筒1の先端開口にはペン先2が取り付けられてい
る。つまり、ペン先2の円弧状をした後端部21がインキ
筒1の先端開口に挿入され、インキ供給体5が嵌着され
て後端部21がインキ筒1の先端開口内面とインキ供給体
5で挟圧保持されている。ここで、インキ供給体5は、
例えばポリエステル繊維のような繊維を束ねて棒状に成
形されたものであり、40〜70%程度の空隙率を有し、弾
力性に富んでインキ供給力の大きなものである。このよ
うに、インキ供給体5は、繊維収束体のみからなり、1
部品構成であってインキ供給体を組立る手間が不要であ
り、かつ低コストなものである。
る。つまり、ペン先2の円弧状をした後端部21がインキ
筒1の先端開口に挿入され、インキ供給体5が嵌着され
て後端部21がインキ筒1の先端開口内面とインキ供給体
5で挟圧保持されている。ここで、インキ供給体5は、
例えばポリエステル繊維のような繊維を束ねて棒状に成
形されたものであり、40〜70%程度の空隙率を有し、弾
力性に富んでインキ供給力の大きなものである。このよ
うに、インキ供給体5は、繊維収束体のみからなり、1
部品構成であってインキ供給体を組立る手間が不要であ
り、かつ低コストなものである。
しかして、副インキ室7内のインキがインキ供給体5に
伝達され、このインキがペン先2に供給されて筆記に供
される。ここで、インキ供給体5が弾力性に富むので、
インキ供給体5とペン先2の後端部21との「なじみ」が
良くてインキが漏れ出すことがない。副インキ室7内の
インキがインキ供給体5に伝達されると、副インキ室7
内の圧力が低下し、鍔状弁部41が変形するとともに、ス
ライド栓3が前進して主インキ室6のインキが副インキ
室7へ流入し、副インキ室7はインキで満される。
伝達され、このインキがペン先2に供給されて筆記に供
される。ここで、インキ供給体5が弾力性に富むので、
インキ供給体5とペン先2の後端部21との「なじみ」が
良くてインキが漏れ出すことがない。副インキ室7内の
インキがインキ供給体5に伝達されると、副インキ室7
内の圧力が低下し、鍔状弁部41が変形するとともに、ス
ライド栓3が前進して主インキ室6のインキが副インキ
室7へ流入し、副インキ室7はインキで満される。
以上説明したように、本考案のスライド栓付万年筆は、
インキ筒の先端開口にペン先の円弧状をした後端部を挿
入するとともに、繊維収束体からなるインキ供給体を先
端開口に嵌着してペン先を保持するようにしたので、イ
ンキ供給体が1部品構成であって低コストであり、イン
キ供給体とペン先との「なじみ」が良くてインキが漏れ
出すこともないスライド栓付万年筆となる。
インキ筒の先端開口にペン先の円弧状をした後端部を挿
入するとともに、繊維収束体からなるインキ供給体を先
端開口に嵌着してペン先を保持するようにしたので、イ
ンキ供給体が1部品構成であって低コストであり、イン
キ供給体とペン先との「なじみ」が良くてインキが漏れ
出すこともないスライド栓付万年筆となる。
第1図は本考案実施例の断面図、第2図は第1図のII-I
I線での断面図である。 1……インキ筒、2……ペン先 3……スライド栓、4……バルブ栓 5……インキ供給体、6……主インキ室 7……副インキ室、8……尾栓
I線での断面図である。 1……インキ筒、2……ペン先 3……スライド栓、4……バルブ栓 5……インキ供給体、6……主インキ室 7……副インキ室、8……尾栓
Claims (1)
- 【請求項1】インキ筒内にスライド栓が配置され、イン
キの消費につれて該スライド栓が前進するスライド栓付
万年筆において、 前記インキ筒の先端開口にペン先の円弧状をした後端部
が挿入されるとともに、繊維収束体からなるインキ供給
体が該先端開口に嵌着されてペン先を保持することを特
徴とするスライド栓付万年筆。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989123116U JPH0737906Y2 (ja) | 1989-10-23 | 1989-10-23 | スライド栓付万年筆 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989123116U JPH0737906Y2 (ja) | 1989-10-23 | 1989-10-23 | スライド栓付万年筆 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0362882U JPH0362882U (ja) | 1991-06-19 |
JPH0737906Y2 true JPH0737906Y2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=31671104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989123116U Expired - Lifetime JPH0737906Y2 (ja) | 1989-10-23 | 1989-10-23 | スライド栓付万年筆 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0737906Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5549989Y2 (ja) * | 1978-05-15 | 1980-11-20 | ||
JPS6091472U (ja) * | 1983-11-29 | 1985-06-22 | リード産業株式会社 | 筆記具 |
JPH066399B2 (ja) * | 1987-06-29 | 1994-01-26 | セーラー万年筆株式会社 | スライド栓付筆記具 |
-
1989
- 1989-10-23 JP JP1989123116U patent/JPH0737906Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0362882U (ja) | 1991-06-19 |
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