JPH088869Y2 - スライド栓付筆記具 - Google Patents
スライド栓付筆記具Info
- Publication number
- JPH088869Y2 JPH088869Y2 JP1990011080U JP1108090U JPH088869Y2 JP H088869 Y2 JPH088869 Y2 JP H088869Y2 JP 1990011080 U JP1990011080 U JP 1990011080U JP 1108090 U JP1108090 U JP 1108090U JP H088869 Y2 JPH088869 Y2 JP H088869Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- stopper
- cap
- valve
- cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Pens And Brushes (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、スライド栓付の筆記具に関するものもであ
る。
る。
有底のインキ筒内にインキを充填し、このインキをペ
ン体に伝達して筆記する筆記具では、通常は、インキ筒
とペン体の間にペン芯を介在させる。このペン芯は、筆
記に消費されるインキ量と等量の空気をインキ筒内に導
入する機能と、過剰に吐出されるインキを貯溜してイン
キのボタ落ちを防止する機能を有する。ここで、インキ
が過剰に吐出するのは、筆記具を高温の場所に放置した
り、筆記者の手の体温が伝達してインキ筒内の温度が上
昇すると、インキ筒内の空気が膨張して、インキ筒内の
圧力が大きくなり、これによってインキが押し出される
ためであるが、ペン芯のインキ貯溜能力に限界があるの
で、吐出量がこの限界を越えるとボタ落ちする。なお、
インキ筒内の圧力が低下して正常値になるとペン芯に貯
溜されたインキはインキ筒内に戻る。
ン体に伝達して筆記する筆記具では、通常は、インキ筒
とペン体の間にペン芯を介在させる。このペン芯は、筆
記に消費されるインキ量と等量の空気をインキ筒内に導
入する機能と、過剰に吐出されるインキを貯溜してイン
キのボタ落ちを防止する機能を有する。ここで、インキ
が過剰に吐出するのは、筆記具を高温の場所に放置した
り、筆記者の手の体温が伝達してインキ筒内の温度が上
昇すると、インキ筒内の空気が膨張して、インキ筒内の
圧力が大きくなり、これによってインキが押し出される
ためであるが、ペン芯のインキ貯溜能力に限界があるの
で、吐出量がこの限界を越えるとボタ落ちする。なお、
インキ筒内の圧力が低下して正常値になるとペン芯に貯
溜されたインキはインキ筒内に戻る。
このため、ペン芯を使用せずにインキ筒内にスライド
栓を配置し、インキと空気の置換を行わずに、インキの
消費につれてスライド栓が前進するようにすれば、イン
キ筒内には空気が存在しないので、圧力の上昇に起因す
るインキのボタ落ちを防止することができるが、更に
は、部品点数が少なくなり、インキ筒の容量が大きくな
って、筆記可能距離が増大する利点を有する。
栓を配置し、インキと空気の置換を行わずに、インキの
消費につれてスライド栓が前進するようにすれば、イン
キ筒内には空気が存在しないので、圧力の上昇に起因す
るインキのボタ落ちを防止することができるが、更に
は、部品点数が少なくなり、インキ筒の容量が大きくな
って、筆記可能距離が増大する利点を有する。
かかるスライド栓付筆記具において、スライド栓をイ
ンキ筒内に大きな摺動抵抗で液密に配置する必要があ
り、一方においては、筆記時のインキがスムーズに出る
ためにインキ筒内を簡単にスライドすることが要求され
る。このように、スライド栓の摺動抵抗値が重要であ
り、適切な値に設定する必要があるが、これがなかなか
困難である。このため、インキ筒内に弁機能を有するバ
ルブ栓を配置して、インキ筒内を主インキ室と副インキ
室に区画し、副インキ室からペン体にインキを供給する
ようにし、筆記によって副インキ室のインキが消費され
て副インキ室内の圧力が低下するとバルブ栓の弁が開い
て主インキ室からこの副インキ室にインキが供給され、
副インキ室は常にインキが充満した状態にすることが検
討されている。また、筆記具を床上に落下させた時のよ
うに、インキ室に衝撃が加わって瞬間的に大きな圧力変
化が生じたときでも、このバルブ栓によって緩衝される
ので、インキのボタ落ちが防止される利点がある。
ンキ筒内に大きな摺動抵抗で液密に配置する必要があ
り、一方においては、筆記時のインキがスムーズに出る
ためにインキ筒内を簡単にスライドすることが要求され
る。このように、スライド栓の摺動抵抗値が重要であ
り、適切な値に設定する必要があるが、これがなかなか
困難である。このため、インキ筒内に弁機能を有するバ
ルブ栓を配置して、インキ筒内を主インキ室と副インキ
室に区画し、副インキ室からペン体にインキを供給する
ようにし、筆記によって副インキ室のインキが消費され
て副インキ室内の圧力が低下するとバルブ栓の弁が開い
て主インキ室からこの副インキ室にインキが供給され、
副インキ室は常にインキが充満した状態にすることが検
討されている。また、筆記具を床上に落下させた時のよ
うに、インキ室に衝撃が加わって瞬間的に大きな圧力変
化が生じたときでも、このバルブ栓によって緩衝される
ので、インキのボタ落ちが防止される利点がある。
ところで、非使用時にキャップを装着してペン体を密
封するが、例えば気温が低下してキャップ内の圧力が低
下すると、インキ室には大気圧がかかっているので、イ
ンキが少し引き出されてペン体の表面に付着する。そし
て、キャップ内の圧力が上昇して正常値に戻っても、バ
ルブ栓に逆止機能があるために、引き出されたインキは
インキ室に戻らない。従って、書き始めにインキが紙面
などの被筆記面に過剰に付着し、更には、キャップ内の
圧力が大きく低下したり、圧力の低下と上昇を繰り返す
と、インキが大量に引き出されてキャップ内にボタ落ち
する不具合がある。
封するが、例えば気温が低下してキャップ内の圧力が低
下すると、インキ室には大気圧がかかっているので、イ
ンキが少し引き出されてペン体の表面に付着する。そし
て、キャップ内の圧力が上昇して正常値に戻っても、バ
ルブ栓に逆止機能があるために、引き出されたインキは
インキ室に戻らない。従って、書き始めにインキが紙面
などの被筆記面に過剰に付着し、更には、キャップ内の
圧力が大きく低下したり、圧力の低下と上昇を繰り返す
と、インキが大量に引き出されてキャップ内にボタ落ち
する不具合がある。
そこで本考案は、非使用時にインキが引き出されず、
書き始めにインキが紙面などの被筆記面に過剰に付着し
たり、キャップ内にボタ落ちすることのないスライド栓
付筆記具を提供することを目的とするものである。
書き始めにインキが紙面などの被筆記面に過剰に付着し
たり、キャップ内にボタ落ちすることのないスライド栓
付筆記具を提供することを目的とするものである。
本考案の構成は、インキ筒内に液密に前進するスライ
ド栓と弁機能を有するバルブ栓が配置されてスライド栓
とバルブ栓の間に主インキ室が形成され、かつバルブ栓
とペン体と間に副インキ室が形成され、非使用時にペン
体がキャップで覆われるスライド栓付筆記具において、
前記キャップの頂部に通孔が穿設されるとともに、該通
孔に栓体が嵌着され、この通孔と栓体の間に微小な通気
溝が形成されたことを特徴とする。
ド栓と弁機能を有するバルブ栓が配置されてスライド栓
とバルブ栓の間に主インキ室が形成され、かつバルブ栓
とペン体と間に副インキ室が形成され、非使用時にペン
体がキャップで覆われるスライド栓付筆記具において、
前記キャップの頂部に通孔が穿設されるとともに、該通
孔に栓体が嵌着され、この通孔と栓体の間に微小な通気
溝が形成されたことを特徴とする。
すなわち、キャップ頂部の通孔とこの通孔に嵌着され
た栓体の間に微小な通気溝が形成されているので、イン
キの蒸発を抑制できるとともに、キャップ内の圧力が低
下したときに、微小な通気溝から空気が入って低下を阻
止する。従って、インキが引き出されず、キャップ内の
インキのボタ落ちが生じない。
た栓体の間に微小な通気溝が形成されているので、イン
キの蒸発を抑制できるとともに、キャップ内の圧力が低
下したときに、微小な通気溝から空気が入って低下を阻
止する。従って、インキが引き出されず、キャップ内の
インキのボタ落ちが生じない。
以下に図面に示す実施例に基いて本考案を具体的に説
明する。
明する。
第１図において、透明な合成樹脂で成形されたインキ
筒１は、筆記具の軸筒を兼ねており、先端には棒状のペ
ン体２が取付けられている。このペン体２は連続気泡を
有するプラスチックからなるマーカーであるが、これが
ボールペンチップなどであってもよい。インキ筒１内に
は、スライド栓３が摺動可能に配置され、スライド栓３
より前方にインキが充填されている。そして、インキ筒
１内のペン体２近傍にはバルブ栓４が固着されており、
スライド栓３とバルブ栓４に間が主インキ室６であり、
バルブ栓４とペン体２の間が副インキ室７である。バル
ブ栓４は、シリコンゴムのような弾性物質からなる円柱
状体であり、インキ筒１の内周面に圧着して固着されて
いるが、先端には鍔状弁部41が形成され、この鍔状弁部
41がインキ筒１の内周面に接触しいる。鍔状弁部41は、
主インキ室６と副インキ室７のわずかな差圧によって変
形してインキ筒１の内周面から離れる。つまり、バルブ
栓４の弁機構が開くので、インキが主インキ室６からバ
ルブ栓４外周のインキ溝11を通って副インキ室７へ流入
するようになっている。また、インキ筒１の尾端には、
通気孔51を有する尾栓５が嵌着されている。
筒１は、筆記具の軸筒を兼ねており、先端には棒状のペ
ン体２が取付けられている。このペン体２は連続気泡を
有するプラスチックからなるマーカーであるが、これが
ボールペンチップなどであってもよい。インキ筒１内に
は、スライド栓３が摺動可能に配置され、スライド栓３
より前方にインキが充填されている。そして、インキ筒
１内のペン体２近傍にはバルブ栓４が固着されており、
スライド栓３とバルブ栓４に間が主インキ室６であり、
バルブ栓４とペン体２の間が副インキ室７である。バル
ブ栓４は、シリコンゴムのような弾性物質からなる円柱
状体であり、インキ筒１の内周面に圧着して固着されて
いるが、先端には鍔状弁部41が形成され、この鍔状弁部
41がインキ筒１の内周面に接触しいる。鍔状弁部41は、
主インキ室６と副インキ室７のわずかな差圧によって変
形してインキ筒１の内周面から離れる。つまり、バルブ
栓４の弁機構が開くので、インキが主インキ室６からバ
ルブ栓４外周のインキ溝11を通って副インキ室７へ流入
するようになっている。また、インキ筒１の尾端には、
通気孔51を有する尾栓５が嵌着されている。
非使用時は、キャップ８が装着され、内筒81がペン体
２を覆うが、キャップ８の頂部に通孔82が穿設されてい
る。そして、栓体９がこの通孔82に嵌着されているが、
栓体９の外周面には、微小な通気溝91が例えば螺旋状に
形成されている。この通気溝91は、通孔82の内面に形成
してもよく、また、螺旋状に限られないが、要するにそ
の全長が長くなっており、通気性はあるものの、インキ
の蒸気は通りにくく、キャップ８の気密性に支障がない
ようになっている。
２を覆うが、キャップ８の頂部に通孔82が穿設されてい
る。そして、栓体９がこの通孔82に嵌着されているが、
栓体９の外周面には、微小な通気溝91が例えば螺旋状に
形成されている。この通気溝91は、通孔82の内面に形成
してもよく、また、螺旋状に限られないが、要するにそ
の全長が長くなっており、通気性はあるものの、インキ
の蒸気は通りにくく、キャップ８の気密性に支障がない
ようになっている。
しかして、第１図に示す非使用時に、気温が下がると
内筒81内の気圧が低下し、副インキ室７内のインキがペ
ン体２に引き出されようとする。しかし、栓体９の外周
面に通気溝91が形成されているので、空気が直ちに侵入
し、気圧の低下が阻止される。従って、インキがペン体
２に引き出されず、書き始めにインキが紙面などの被筆
記面に過剰に付着したり、キャップ８の内筒81内にボタ
落ちすることがない。
内筒81内の気圧が低下し、副インキ室７内のインキがペ
ン体２に引き出されようとする。しかし、栓体９の外周
面に通気溝91が形成されているので、空気が直ちに侵入
し、気圧の低下が阻止される。従って、インキがペン体
２に引き出されず、書き始めにインキが紙面などの被筆
記面に過剰に付着したり、キャップ８の内筒81内にボタ
落ちすることがない。
以上説明したように、本考案のスライド栓付筆記具
は、キャップ頂部の通孔とこの通孔に嵌着された栓体の
間に微小な通気溝を形成したので、キャップ内の気圧が
低下せず、書き始めにインキが紙面などの被筆記面に過
剰に付着したり、キャップ内にインキのボタ落ちを起こ
すことのないスライド栓付筆記具となる。
は、キャップ頂部の通孔とこの通孔に嵌着された栓体の
間に微小な通気溝を形成したので、キャップ内の気圧が
低下せず、書き始めにインキが紙面などの被筆記面に過
剰に付着したり、キャップ内にインキのボタ落ちを起こ
すことのないスライド栓付筆記具となる。
第１図は本考案実施例の断面図である。 １…インキ筒、２…ペン体 ３…スライド栓、４…バルブ栓 ５…尾栓、６…主インキ室 ７…副インキ室、８…キャップ 81…内筒、82…通孔 ９…栓体、91…通気溝
Claims (1)
- 【請求項１】インキ筒内に液密に前進するスライド栓と
弁機能を有するバルブ栓が配置されてスライド栓とバル
ブ栓の間に主インキ室が形成され、かつバルブ栓とペン
体と間に副インキ室が形成され、非使用時にペン体がキ
ャップで覆われるスライド栓付筆記具において、 前記キャップの頂部に通孔が穿設されるとともに、該通
孔に栓体が嵌着され、この通孔と栓体の間に微小な通気
溝が形成されたことを特徴とするスライド栓付筆記具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990011080U JPH088869Y2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | スライド栓付筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990011080U JPH088869Y2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | スライド栓付筆記具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03103781U JPH03103781U (ja) | 1991-10-28 |
| JPH088869Y2 true JPH088869Y2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=31514619
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990011080U Expired - Lifetime JPH088869Y2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | スライド栓付筆記具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH088869Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6029082B2 (ja) * | 2011-12-22 | 2016-11-24 | シヤチハタ株式会社 | 塗布具 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56128287U (ja) * | 1980-02-29 | 1981-09-29 | ||
| JPS6111016U (ja) * | 1984-06-26 | 1986-01-22 | 有限会社 後藤製鋲所 | 座金 |
| JPS6341197A (ja) * | 1986-08-07 | 1988-02-22 | 堀 二郎 | 筆記具 |
-
1990
- 1990-02-08 JP JP1990011080U patent/JPH088869Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03103781U (ja) | 1991-10-28 |
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