JPH0911681A - インキ収納筒を用いた筆記具 - Google Patents
インキ収納筒を用いた筆記具Info
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- JPH0911681A JPH0911681A JP7160391A JP16039195A JPH0911681A JP H0911681 A JPH0911681 A JP H0911681A JP 7160391 A JP7160391 A JP 7160391A JP 16039195 A JP16039195 A JP 16039195A JP H0911681 A JPH0911681 A JP H0911681A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 タンクのインキ容量を増加させることがで
き、ペン体の先溜まり現象を減少させることができるイ
ンキカートリッジを用いた筆記具とする。 【構成】 中心軸線上に伸びるインキ誘導芯14bとイ
ンキ誘導芯14bと分離して形成された気液交換溝14
dとを有するペン芯14を先軸筒10内に収納し、イン
キ誘導芯14bの先端側にこれと接触するようにペン体
18を設け、先軸筒10の後部に設けられた縮径部10
cに低粘性インキを収容するインキカートリッジ22を
連結し、縮径部10c内を貫通し、インキ誘導芯14b
及び気液交換溝14dの各後端とインキカートリッジ2
2内とを連通させる連結孔10eの直径を3mm以上と
し、縮径部10cの先端面に、ペン芯14の後端縁部が
当接する第1段部10fと、第1段部10fより中心軸
線側で且つ後方へ引き込んだ第2段部10gとを形成
し、第2段部10gとペン芯14の後端との間に隙間2
4を設ける。
き、ペン体の先溜まり現象を減少させることができるイ
ンキカートリッジを用いた筆記具とする。 【構成】 中心軸線上に伸びるインキ誘導芯14bとイ
ンキ誘導芯14bと分離して形成された気液交換溝14
dとを有するペン芯14を先軸筒10内に収納し、イン
キ誘導芯14bの先端側にこれと接触するようにペン体
18を設け、先軸筒10の後部に設けられた縮径部10
cに低粘性インキを収容するインキカートリッジ22を
連結し、縮径部10c内を貫通し、インキ誘導芯14b
及び気液交換溝14dの各後端とインキカートリッジ2
2内とを連通させる連結孔10eの直径を3mm以上と
し、縮径部10cの先端面に、ペン芯14の後端縁部が
当接する第1段部10fと、第1段部10fより中心軸
線側で且つ後方へ引き込んだ第2段部10gとを形成
し、第2段部10gとペン芯14の後端との間に隙間2
4を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低粘性インキを収納す
るインキ収納筒を用いた直液方式の万年筆、マーカーペ
ン、サインペン、水性ボールペン等の筆記具に関する。
るインキ収納筒を用いた直液方式の万年筆、マーカーペ
ン、サインペン、水性ボールペン等の筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低粘性インキを用いた筆記具とし
ては、筆記に供されるペン体にインキを供給するインキ
供給路と気液交換溝及びインキ滞留部とが併用利用され
たペン芯を備えたものがある。即ち、タンク内のインキ
をインキ供給路を介してペン体に供給すると共に、タン
ク内の内圧上昇によってインキが過剰供給された場合に
は、この過剰供給されたインキをインキ供給路からイン
キ滞留部に貯留し、タンク内の内圧が降下した場合に
は、一時貯留された余剰インキをインキ供給路に復帰さ
せることで、インキの吹き出しやペン体の先溜まり現象
を減少させている。
ては、筆記に供されるペン体にインキを供給するインキ
供給路と気液交換溝及びインキ滞留部とが併用利用され
たペン芯を備えたものがある。即ち、タンク内のインキ
をインキ供給路を介してペン体に供給すると共に、タン
ク内の内圧上昇によってインキが過剰供給された場合に
は、この過剰供給されたインキをインキ供給路からイン
キ滞留部に貯留し、タンク内の内圧が降下した場合に
は、一時貯留された余剰インキをインキ供給路に復帰さ
せることで、インキの吹き出しやペン体の先溜まり現象
を減少させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の筆記具は、ペン体へのインキ供給路と気液交換溝及
びインキ滞留部とを併用利用したペン芯の構成であるた
めに、インキの吹き出しやペン体の先溜まり現象を完全
になくすことは困難であり、少なくするためにはタンク
のインキ総量は、1cc前後でなければならなかった。
1cc以上にすると、万年筆やマーカーペンではペン体
から先溜まりが生じてボタ落ちしたり、タンク内の内圧
上昇時には同様にペン体の先溜まりやインキ滞留部から
インキが吹き出すという問題があった。
来の筆記具は、ペン体へのインキ供給路と気液交換溝及
びインキ滞留部とを併用利用したペン芯の構成であるた
めに、インキの吹き出しやペン体の先溜まり現象を完全
になくすことは困難であり、少なくするためにはタンク
のインキ総量は、1cc前後でなければならなかった。
1cc以上にすると、万年筆やマーカーペンではペン体
から先溜まりが生じてボタ落ちしたり、タンク内の内圧
上昇時には同様にペン体の先溜まりやインキ滞留部から
インキが吹き出すという問題があった。
【0004】本発明は、かかる問題点に鑑みなされたも
ので、インキ消費量が多い筆記具に対して、タンクのイ
ンキ容量を増加させることができ、ペン体の先溜まり現
象を減少させることができるインキ収納筒を用いた筆記
具を提供することを目的とする。
ので、インキ消費量が多い筆記具に対して、タンクのイ
ンキ容量を増加させることができ、ペン体の先溜まり現
象を減少させることができるインキ収納筒を用いた筆記
具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のインキ収納筒を用いた筆記具は、先
軸筒と、前記先軸筒内に収納され、中心軸線上に伸びる
インキ誘導芯とインキ誘導芯より径方向外側にインキ誘
導芯と分離して形成された気液交換溝とを有するペン芯
と、インキ誘導芯の先端側にインキ誘導芯と一体に、ま
たは別体でインキ誘導芯と接触するように設けられたペ
ン体と、先軸筒に圧入固定、または着脱可能に連結され
る後軸筒と、先軸筒の後部に設けられた縮径部に連結さ
れ、低粘性インキを収納するインキ収納筒と、を備え、
前記縮径部内を貫通して、前記ペン芯のインキ誘導芯及
び気液交換溝の各後端とインキ収納筒内とを連通させる
連結孔の直径を3mm以上とすることを特徴とする。
に、請求項1記載のインキ収納筒を用いた筆記具は、先
軸筒と、前記先軸筒内に収納され、中心軸線上に伸びる
インキ誘導芯とインキ誘導芯より径方向外側にインキ誘
導芯と分離して形成された気液交換溝とを有するペン芯
と、インキ誘導芯の先端側にインキ誘導芯と一体に、ま
たは別体でインキ誘導芯と接触するように設けられたペ
ン体と、先軸筒に圧入固定、または着脱可能に連結され
る後軸筒と、先軸筒の後部に設けられた縮径部に連結さ
れ、低粘性インキを収納するインキ収納筒と、を備え、
前記縮径部内を貫通して、前記ペン芯のインキ誘導芯及
び気液交換溝の各後端とインキ収納筒内とを連通させる
連結孔の直径を3mm以上とすることを特徴とする。
【0006】また、請求項2記載のインキ収納筒を用い
た筆記具は、先軸筒と、前記先軸筒内に収納され、中心
軸線上に伸びるインキ誘導芯とインキ誘導芯より径方向
外側にインキ誘導芯と分離して形成された気液交換溝と
を有するペン芯と、インキ誘導芯の先端側にインキ誘導
芯と一体に、または別体でインキ誘導芯と接触するよう
に設けられたペン体と、先軸筒に圧入固定、または着脱
可能に連結される後軸筒と、先軸筒の後部に設けられた
縮径部に連結され、低粘性インキを収納するインキ収納
筒と、を備え、前記縮径部の先端面に、ペン芯の後端縁
部が当接する第1段部と、第1段部より中心軸線側で且
つ後方へ引き込んだ第2段部とを形成し、第2段部とペ
ン芯の後端との間に隙間を設けることを特徴とする。
た筆記具は、先軸筒と、前記先軸筒内に収納され、中心
軸線上に伸びるインキ誘導芯とインキ誘導芯より径方向
外側にインキ誘導芯と分離して形成された気液交換溝と
を有するペン芯と、インキ誘導芯の先端側にインキ誘導
芯と一体に、または別体でインキ誘導芯と接触するよう
に設けられたペン体と、先軸筒に圧入固定、または着脱
可能に連結される後軸筒と、先軸筒の後部に設けられた
縮径部に連結され、低粘性インキを収納するインキ収納
筒と、を備え、前記縮径部の先端面に、ペン芯の後端縁
部が当接する第1段部と、第1段部より中心軸線側で且
つ後方へ引き込んだ第2段部とを形成し、第2段部とペ
ン芯の後端との間に隙間を設けることを特徴とする。
【0007】
【作用】請求項1及び請求項2記載の発明では、ペン芯
が、インキ誘導芯とインキ誘導芯と分離した気液交換溝
とから構成されており、インキの供給とインキの貯留と
を独立に行うために、インキ総量を増加させても、ペン
体から先溜まりが生じてボタ落ちしたりインキ滞留部か
らインキが吹き出すということを減少させることができ
る。
が、インキ誘導芯とインキ誘導芯と分離した気液交換溝
とから構成されており、インキの供給とインキの貯留と
を独立に行うために、インキ総量を増加させても、ペン
体から先溜まりが生じてボタ落ちしたりインキ滞留部か
らインキが吹き出すということを減少させることができ
る。
【0008】また、請求項1記載の発明では、インキ誘
導芯及び気液交換溝とインキ収納筒とを連結する連結孔
の直径を3mm以上にするので、筆記の際に連結孔に空
気の層とインキが入れ替わり易くなり、インキが気液交
換溝の気液交換弁の役割を果たすことができる。その
為、ペン体が必要なインキの飽和をすると共に、気液交
換溝幅とペン体毛細管力の相互のバランスにより必要以
上にインキ収納筒内へ空気が入り込まないため、ペン体
が飽和状態を超える様なインキの吸収をなくし、ペン体
の先溜まり現象を阻止することができる。
導芯及び気液交換溝とインキ収納筒とを連結する連結孔
の直径を3mm以上にするので、筆記の際に連結孔に空
気の層とインキが入れ替わり易くなり、インキが気液交
換溝の気液交換弁の役割を果たすことができる。その
為、ペン体が必要なインキの飽和をすると共に、気液交
換溝幅とペン体毛細管力の相互のバランスにより必要以
上にインキ収納筒内へ空気が入り込まないため、ペン体
が飽和状態を超える様なインキの吸収をなくし、ペン体
の先溜まり現象を阻止することができる。
【0009】請求項2記載の発明では、縮径部に形成さ
れた第2段部とペン芯の後端との間に隙間を設けること
で、ペン芯のインキ誘導芯と気液交換溝の各後端面にイ
ンキ自重が平均に加わり、インキが気液交換溝の気液交
換弁の役割を果たすことができる。その為、ペン体が必
要なインキの飽和をすると共に、気液交換溝幅とペン体
毛細管力の相互のバランスにより必要以上にインキ収納
筒内へ空気が入り込まないため、ペン体が飽和状態を超
える様なインキの吸収をなくし、ペン体の先溜まり現象
を阻止することができる。
れた第2段部とペン芯の後端との間に隙間を設けること
で、ペン芯のインキ誘導芯と気液交換溝の各後端面にイ
ンキ自重が平均に加わり、インキが気液交換溝の気液交
換弁の役割を果たすことができる。その為、ペン体が必
要なインキの飽和をすると共に、気液交換溝幅とペン体
毛細管力の相互のバランスにより必要以上にインキ収納
筒内へ空気が入り込まないため、ペン体が飽和状態を超
える様なインキの吸収をなくし、ペン体の先溜まり現象
を阻止することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明にかかるインキ収納筒を用いた筆記
具の実施例を示す縦断面図である。図において、10は
先軸筒であり、先軸筒10内には、ペン芯14が設けら
れる。
る。図1は、本発明にかかるインキ収納筒を用いた筆記
具の実施例を示す縦断面図である。図において、10は
先軸筒であり、先軸筒10内には、ペン芯14が設けら
れる。
【0011】ペン芯14は、その中央部に中心管部14
aを備えており、中心管部14a内を貫通して中心軸線
上に伸びるインキ誘導芯14bと、中心管部14aの外
周に形成される櫛歯部14cとを有しており、インキ誘
導芯14bと櫛歯部14cは、中心管部14aによって
互いに分離されている。櫛歯部14cには、軸方向に伸
び幅の狭い気液交換溝14dと気液交換溝14dよりも
幅が大きく且つ軸方向前方に行くに従って段階的に幅の
広くなったインキ滞留部14eとが形成されている。ペ
ン芯14の先端内周にはペン体保持部材16が圧入され
ている。ペン体保持部材16の外周には複数のリブ16
aが形成されており、ペン体保持部材16の外周とペン
芯14との内周との間の複数のリブ16a間にできる隙
間が空気流通孔16bとなり、インキ滞留部14eに連
通する空気腹溝14fと連通している。
aを備えており、中心管部14a内を貫通して中心軸線
上に伸びるインキ誘導芯14bと、中心管部14aの外
周に形成される櫛歯部14cとを有しており、インキ誘
導芯14bと櫛歯部14cは、中心管部14aによって
互いに分離されている。櫛歯部14cには、軸方向に伸
び幅の狭い気液交換溝14dと気液交換溝14dよりも
幅が大きく且つ軸方向前方に行くに従って段階的に幅の
広くなったインキ滞留部14eとが形成されている。ペ
ン芯14の先端内周にはペン体保持部材16が圧入され
ている。ペン体保持部材16の外周には複数のリブ16
aが形成されており、ペン体保持部材16の外周とペン
芯14との内周との間の複数のリブ16a間にできる隙
間が空気流通孔16bとなり、インキ滞留部14eに連
通する空気腹溝14fと連通している。
【0012】ペン体保持部材16の先端内周にはペン体
18が保持され、ペン体18はペン体保持部材16の内
孔を貫通するインキ誘導芯14bの先端に接触するよう
に設けられる。尚、本実施例では、ペン体18はインキ
誘導芯14bと別体に構成されているが、ペン体18と
インキ誘導芯14bを一体に形成することでもよい。先
軸筒10の後端部10b外周には雄ネジ部10aが形成
され、後軸筒12の先端内周に形成された雌ネジ部12
aと螺着されて、先軸筒10と後軸筒12とが着脱可能
に連結される。但し、本実施例では、後軸筒12と先軸
筒10とが着脱可能にしたが、後軸筒12と先軸筒10
とが圧入固定することでもよい。
18が保持され、ペン体18はペン体保持部材16の内
孔を貫通するインキ誘導芯14bの先端に接触するよう
に設けられる。尚、本実施例では、ペン体18はインキ
誘導芯14bと別体に構成されているが、ペン体18と
インキ誘導芯14bを一体に形成することでもよい。先
軸筒10の後端部10b外周には雄ネジ部10aが形成
され、後軸筒12の先端内周に形成された雌ネジ部12
aと螺着されて、先軸筒10と後軸筒12とが着脱可能
に連結される。但し、本実施例では、後軸筒12と先軸
筒10とが着脱可能にしたが、後軸筒12と先軸筒10
とが圧入固定することでもよい。
【0013】さらに、先軸筒10の後端には、前記雄ネ
ジ部10aが形成された後端部10bと同心状に外径の
小さい縮径部10cが形成される。そして、この後端部
10bと縮径部10cとの間の環状の隙間に、インキ収
納筒であるインキカートリッジ22の先端が挿入され
て、縮径部10cの外周にインキカートリッジ22が連
結される。即ち、縮径部10cの後端には、尖った尖鋭
部10dが形成されており、尖鋭部10dはインキカー
トリッジ22の蓋22bを突き剥してインキカートリッ
ジ22内に伸びている。尚、インキカートリッジ22
は、交換可能するために縮径部10cに着脱可能に連結
されることにしてもよいが、圧入により固定的に縮径部
10cに連結されるインキ収納筒としてもよい。
ジ部10aが形成された後端部10bと同心状に外径の
小さい縮径部10cが形成される。そして、この後端部
10bと縮径部10cとの間の環状の隙間に、インキ収
納筒であるインキカートリッジ22の先端が挿入され
て、縮径部10cの外周にインキカートリッジ22が連
結される。即ち、縮径部10cの後端には、尖った尖鋭
部10dが形成されており、尖鋭部10dはインキカー
トリッジ22の蓋22bを突き剥してインキカートリッ
ジ22内に伸びている。尚、インキカートリッジ22
は、交換可能するために縮径部10cに着脱可能に連結
されることにしてもよいが、圧入により固定的に縮径部
10cに連結されるインキ収納筒としてもよい。
【0014】インキカートリッジ22は、低粘性インキ
を収納しており、その内周面に複数の軸方向に伸びるリ
ブ22aが形成されており、インキが表面張力によりカ
ートリッジ22内を移動しにくくなることを防止してい
る。縮径部10c内を貫通する連結孔10eは、その直
径が3mm以上に構成され、インキカートリッジ22内
とペン芯14のインキ誘導芯14b及び気液交換溝14
dの各後端とを連通させている。縮径部10cの先端面
には、ペン芯14の後端縁部が当接する第1段部10f
と第1段部10fより中心軸線側で且つ後方へ引き込ん
だ第2段部10gとが形成されている。即ち、ペン芯1
4は第1段部10fによって後方の移動が止められて先
軸筒10内に圧入されて固定され、第2段部10gとペ
ン芯14の後端との間に隙間24が設けられる。
を収納しており、その内周面に複数の軸方向に伸びるリ
ブ22aが形成されており、インキが表面張力によりカ
ートリッジ22内を移動しにくくなることを防止してい
る。縮径部10c内を貫通する連結孔10eは、その直
径が3mm以上に構成され、インキカートリッジ22内
とペン芯14のインキ誘導芯14b及び気液交換溝14
dの各後端とを連通させている。縮径部10cの先端面
には、ペン芯14の後端縁部が当接する第1段部10f
と第1段部10fより中心軸線側で且つ後方へ引き込ん
だ第2段部10gとが形成されている。即ち、ペン芯1
4は第1段部10fによって後方の移動が止められて先
軸筒10内に圧入されて固定され、第2段部10gとペ
ン芯14の後端との間に隙間24が設けられる。
【0015】尚、30はキャップであり、キャップ30
は、クリップと一体の頂体31と、筒体32と、筒体3
2内に配置された被覆体33と被覆体33をペン体18
方向へ付勢するスプリング34からなり、筒体32内周
に形成された係止凹部32aが先軸筒10外周に形成さ
れた係止凸部10hと係合することで、キャップ30は
先軸筒10に完全に装着され、この状態で被覆体33が
付勢されて、その末端内部がペン体保持部材16と密着
することで、ペン体18及び空気流通孔16bを外気か
ら遮断し、ペン体18及び空気流通孔16bからのイン
キの蒸発を防止している。
は、クリップと一体の頂体31と、筒体32と、筒体3
2内に配置された被覆体33と被覆体33をペン体18
方向へ付勢するスプリング34からなり、筒体32内周
に形成された係止凹部32aが先軸筒10外周に形成さ
れた係止凸部10hと係合することで、キャップ30は
先軸筒10に完全に装着され、この状態で被覆体33が
付勢されて、その末端内部がペン体保持部材16と密着
することで、ペン体18及び空気流通孔16bを外気か
ら遮断し、ペン体18及び空気流通孔16bからのイン
キの蒸発を防止している。
【0016】以上のように構成された筆記具では、イン
キカートリッジ22内のインキはインキ誘導芯14bを
介してペン体18に供給される。さらに、気液交換溝1
4dを介した空気流通孔16bにより、インキ消費に伴
うインキカートリッジ22内の減圧防止と、気圧変化や
温度上昇に伴うインキカートリッジ22内の圧力上昇防
止が行われると共に、インキカートリッジ22内の圧力
上昇時には余剰インキが気液交換溝14dからインキ滞
留部14eに貯留される。
キカートリッジ22内のインキはインキ誘導芯14bを
介してペン体18に供給される。さらに、気液交換溝1
4dを介した空気流通孔16bにより、インキ消費に伴
うインキカートリッジ22内の減圧防止と、気圧変化や
温度上昇に伴うインキカートリッジ22内の圧力上昇防
止が行われると共に、インキカートリッジ22内の圧力
上昇時には余剰インキが気液交換溝14dからインキ滞
留部14eに貯留される。
【0017】インキの供給路と気液交換溝14dとが分
離した独立の構成であるために、インキ総量を増加させ
ても、ペン体から先溜まりが生じてボタ落ちしたりイン
キ滞留部14eからインキが吹き出すということを減少
させることができる。さらに、インキ誘導芯14b及び
気液交換溝14dとカートリッジ22とを連結する連結
孔10eの直径を3mm以上にしたために、筆記の際に
連結孔10eに空気の層とインキが入れ替わり易くな
る。また、縮径部10cに形成された第2段部10gと
ペン芯14の後端との間に隙間24を設けることで、イ
ンキ誘導芯14bと気液交換溝14dの各後端面にイン
キ自重が平均に加わることになる。従って、インキが気
液交換溝14dに移行し気液交換弁の役割を果たすこと
ができ、ペン体18が必要なインキの飽和をすると共
に、気液交換溝14d幅とペン体18毛細管力の相互の
バランスにより必要以上にインキカートリッジ22内へ
空気が入り込まないため、ペン体18が飽和状態を超え
る様なインキの吸収をなくし、ペン体18の先溜まり現
象を阻止することができる。
離した独立の構成であるために、インキ総量を増加させ
ても、ペン体から先溜まりが生じてボタ落ちしたりイン
キ滞留部14eからインキが吹き出すということを減少
させることができる。さらに、インキ誘導芯14b及び
気液交換溝14dとカートリッジ22とを連結する連結
孔10eの直径を3mm以上にしたために、筆記の際に
連結孔10eに空気の層とインキが入れ替わり易くな
る。また、縮径部10cに形成された第2段部10gと
ペン芯14の後端との間に隙間24を設けることで、イ
ンキ誘導芯14bと気液交換溝14dの各後端面にイン
キ自重が平均に加わることになる。従って、インキが気
液交換溝14dに移行し気液交換弁の役割を果たすこと
ができ、ペン体18が必要なインキの飽和をすると共
に、気液交換溝14d幅とペン体18毛細管力の相互の
バランスにより必要以上にインキカートリッジ22内へ
空気が入り込まないため、ペン体18が飽和状態を超え
る様なインキの吸収をなくし、ペン体18の先溜まり現
象を阻止することができる。
【0018】これに対し、連結孔10eの直径が3mm
より小さいと、連結孔10eの空気がインキと交換しに
くく、連結孔10eに空気の層が滞留しやすくなり、そ
の為、毛細管力の強いインキ誘導芯14bの方へより多
くインキが吸収される。さらに、第2段部10gとペン
芯14との間に隙間24が設けられていないと、ペン芯
14後端にインキ自重が平均に加わらず、しかも連結孔
10eに空気の層があると、気液交換溝14dにインキ
が移行しない為、気液交換弁の機能を果たせず、必然的
にインキカートリッジ22内に空気が入り込み易くな
り、その結果ペン体18が飽和状態を超えてペン体18
に先溜まりが発生する。また、インキカートリッジ22
内の内圧上昇時の際も上記現象と同様に発生して、加圧
された分インキが毛細管吸収力の強いインキ誘導芯14
bに移行してペン体18が先溜まりしやすくなる。
より小さいと、連結孔10eの空気がインキと交換しに
くく、連結孔10eに空気の層が滞留しやすくなり、そ
の為、毛細管力の強いインキ誘導芯14bの方へより多
くインキが吸収される。さらに、第2段部10gとペン
芯14との間に隙間24が設けられていないと、ペン芯
14後端にインキ自重が平均に加わらず、しかも連結孔
10eに空気の層があると、気液交換溝14dにインキ
が移行しない為、気液交換弁の機能を果たせず、必然的
にインキカートリッジ22内に空気が入り込み易くな
り、その結果ペン体18が飽和状態を超えてペン体18
に先溜まりが発生する。また、インキカートリッジ22
内の内圧上昇時の際も上記現象と同様に発生して、加圧
された分インキが毛細管吸収力の強いインキ誘導芯14
bに移行してペン体18が先溜まりしやすくなる。
【0019】本実施例では、このような先溜まり現象を
阻止して安定した筆記が得られるものである。
阻止して安定した筆記が得られるものである。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インキ総量を増加させても、ペン体から先溜まりが生じ
てボタ落ちしたりインキ滞留部からインキが吹き出すと
いうことを減少させることができる。また、請求項1記
載の発明によれば、筆記の際に連結孔に空気の層とイン
キが入れ替わり易くなり、インキが気液交換溝の気液交
換弁の役割を果たすことができるので、必要なインキの
飽和をすると共に、気液交換溝幅とペン体毛細管力の相
互のバランスにより必要以上にインキ収納筒内へ空気が
入り込まないため、ペン体が飽和状態を超える様なイン
キの吸収をなくし、ペン体の先溜まり現象を阻止するこ
とができ、安定した筆記が得られる。
インキ総量を増加させても、ペン体から先溜まりが生じ
てボタ落ちしたりインキ滞留部からインキが吹き出すと
いうことを減少させることができる。また、請求項1記
載の発明によれば、筆記の際に連結孔に空気の層とイン
キが入れ替わり易くなり、インキが気液交換溝の気液交
換弁の役割を果たすことができるので、必要なインキの
飽和をすると共に、気液交換溝幅とペン体毛細管力の相
互のバランスにより必要以上にインキ収納筒内へ空気が
入り込まないため、ペン体が飽和状態を超える様なイン
キの吸収をなくし、ペン体の先溜まり現象を阻止するこ
とができ、安定した筆記が得られる。
【0021】また、請求項2記載の発明によれば、ペン
芯のインキ誘導芯と気液交換溝の各後端面にインキ自重
が平均に加わり、インキが気液交換溝の気液交換弁の役
割を果たすことができるので、必要なインキの飽和をす
ると共に、気液交換溝幅とペン体毛細管力の相互のバラ
ンスにより必要以上にインキ収納筒内へ空気が入り込ま
ないため、ペン体が飽和状態を超える様なインキの吸収
をなくし、ペン体の先溜まり現象を阻止することがで
き、安定した筆記が得られる。
芯のインキ誘導芯と気液交換溝の各後端面にインキ自重
が平均に加わり、インキが気液交換溝の気液交換弁の役
割を果たすことができるので、必要なインキの飽和をす
ると共に、気液交換溝幅とペン体毛細管力の相互のバラ
ンスにより必要以上にインキ収納筒内へ空気が入り込ま
ないため、ペン体が飽和状態を超える様なインキの吸収
をなくし、ペン体の先溜まり現象を阻止することがで
き、安定した筆記が得られる。
【図1】本発明にかかるインキ収納筒を用いた筆記具の
実施例を示す縦断面図である。
実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
10 先軸筒 10c 縮径部 10e 連結孔 10f 第1段部 10g 第2段部 12 後軸筒 14 ペン芯 14b インキ誘導芯 14d 気液交換溝 18 ペン体 22 インキカートリッジ 24 隙間
Claims (2)
- 【請求項1】 先軸筒と、 前記先軸筒内に収納され、中心軸線上に伸びるインキ誘
導芯とインキ誘導芯より径方向外側にインキ誘導芯と分
離して形成された気液交換溝とを有するペン芯と、 インキ誘導芯の先端側にインキ誘導芯と一体に、または
別体でインキ誘導芯と接触するように設けられたペン体
と、 先軸筒に圧入固定、または着脱可能に連結される後軸筒
と、 先軸筒の後部に設けられた縮径部に連結され、低粘性イ
ンキを収納するインキ収納筒と、を備え、 前記縮径部内を貫通して、前記ペン芯のインキ誘導芯及
び気液交換溝の各後端とインキ収納筒内とを連通させる
連結孔の直径を3mm以上とすることを特徴とするイン
キ収納筒を用いた筆記具。 - 【請求項2】 先軸筒と、 前記先軸筒内に収納され、中心軸線上に伸びるインキ誘
導芯とインキ誘導芯より径方向外側にインキ誘導芯と分
離して形成された気液交換溝とを有するペン芯と、 インキ誘導芯の先端側にインキ誘導芯と一体に、または
別体でインキ誘導芯と接触するように設けられたペン体
と、 先軸筒に圧入固定、または着脱可能に連結される後軸筒
と、 先軸筒の後部に設けられた縮径部に連結され、低粘性イ
ンキを収納するインキ収納筒と、を備え、 前記縮径部の先端面に、ペン芯の後端縁部が当接する第
1段部と、第1段部より中心軸線側で且つ後方へ引き込
んだ第2段部とを形成し、第2段部とペン芯の後端との
間に隙間を設けることを特徴とするインキ収納筒を用い
た筆記具。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7160391A JPH0911681A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | インキ収納筒を用いた筆記具 |
TW084210110U TW309848U (en) | 1995-06-27 | 1995-07-19 | Writing instrument with ink reservoir |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7160391A JPH0911681A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | インキ収納筒を用いた筆記具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0911681A true JPH0911681A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=15713951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7160391A Pending JPH0911681A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | インキ収納筒を用いた筆記具 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0911681A (ja) |
TW (1) | TW309848U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001063277A (ja) * | 1999-08-26 | 2001-03-13 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 液体塗布具 |
JP2006272688A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Shachihata Inc | カートリッジ交換式筆記具 |
JP2009101531A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Okawa Seisakusho:Kk | インク交換式筆記具 |
JP2019118499A (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-22 | 三菱鉛筆株式会社 | コレクター式塗布具 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113286712B (zh) * | 2018-12-26 | 2022-11-22 | 株式会社百乐 | 墨水吸入器 |
-
1995
- 1995-06-27 JP JP7160391A patent/JPH0911681A/ja active Pending
- 1995-07-19 TW TW084210110U patent/TW309848U/zh unknown
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001063277A (ja) * | 1999-08-26 | 2001-03-13 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 液体塗布具 |
JP4521898B2 (ja) * | 1999-08-26 | 2010-08-11 | 三菱鉛筆株式会社 | 液体塗布具 |
JP2006272688A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Shachihata Inc | カートリッジ交換式筆記具 |
JP2009101531A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Okawa Seisakusho:Kk | インク交換式筆記具 |
JP2019118499A (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-22 | 三菱鉛筆株式会社 | コレクター式塗布具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW309848U (en) | 1997-07-01 |
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