JPS6245914Y2

JPS6245914Y2 -

Info

Publication number: JPS6245914Y2
Application number: JP1981166018U
Authority: JP
Priority date: 1981-11-07
Filing date: 1981-11-07
Publication date: 1987-12-09
Also published as: JPS5872087U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は筆記具の構造に関する。詳細には、筆
記先端を備えたカートリツジを着脱可能に収容す
る軸筒とから構成される筆記具において、軸筒に
内挿状態のカートリツジの効果的な気密保持構造
に関する。

従来、前記の如き筆記具では軸筒内へのカート
リツジの収容を自在とするため、軸筒は通常、ね
じ嵌着により前部と後部に分割され着脱できる構
造を備えていると共にカートリツジを緩挿状に収
容させるため、軸筒内径はカートリツジの外径に
比較して大径であり両者の間に空間が形成されて
いる。このため、嵌着部での気密が維持でき難
く、カートリツジの通気孔と外気との流通現象を
生じ、インキの蒸発を助長する原因の一つになつ
ていた。また、嵌着部での気密性を維持しえたと
しても、軸筒内の前記空間の空気が自由にカート
リツジの通気孔と流通できるということは好まし
くなく、筆記状態での外気との通気によつて結果
的にインキの蒸発を助長する原因になつていた。

前記の問題点を解消するため、軸筒前部の内側
にカートリツジ大径部の外側終端部と対向する段
部を設け、前記終端部と対接させる構造が主とし
て実用化されているが、単に対接するのみでは接
触状態の微妙な変動をさけることができず、長期
の保存に対して気密性を保持し難い。前記に鑑
み、実公昭56−39667号公報には、対接部に弾性
の通気遮断部材を介在させる提案がなされてい
る。

しかしながら、通気遮断部材の介在は部品数の
増加に加えて装着加工の繁雑さをまぬがれない。

本考案は、前記した問題点を一挙に解消し、キ
ヤツプを嵌着した状態では、ほヾ完全な気密が保
持できる筆記具の構造を提供するものである。

以下、本考案の実施例を図面について説明す
る。

カートリツジ１はインキ貯蔵体２を収容する大
径筒部３−１と、前記大径筒部と同一軸線上に延
設された小径筒部３−２を備え、前記小径筒部に
は筆記要素５が装着されていると共に通気孔４が
配設されている。

第１図の例では、小径筒部３−２は階段状に筆
記先端方向に縮径されており、通気孔４を小径筒
部３−２の側面に開口させている。

第２図の例では、小径筒部３−２は、筆記先端
方向にテーパー状に縮径した形状であると共に、
前端部内面には３個の突条を一体形成させており
筆記要素５の側面を支持し、凹部間隙には通気孔
４を配設してなる。

前記において、筆記要素５は、繊維束を樹脂加
工したペン体、プラスチツクの軸線方向にインキ
通路を貫設したペン体、連続気孔を有するプラス
チツクポーラスペン体、その他の毛細管基材から
なるペン体、ボールペンのインキ流出機構を備え
たもの等の筆記体をいう。

また、インキ貯蔵体２は、繊維質の集束体、連
続気孔を有するプラスチツク多孔体等のインキ吸
蔵体に限定されることなく、ペン芯構造、弁構造
等を前部に備えた、インキを直接的に収容する構
造となしたものでも有効である。

軸筒６は、前記カートリツジ１を着脱自在に収
容して筆記具の外軸をなすものであり、ねじ嵌
合、その他の適宜の嵌合で前部と後部を連結でき
る構造であり、少なくとも軸筒６の後部は該カー
トリツジ１を緩挿する大きさの内径に形成されて
いる。また、該軸筒６は少なくとも前部がプラス
チツク材等からなる弾性材料で形成されており、
軸筒前部の内壁には、内挿のカートリツジ１の通
気孔４の後方、かつ近傍の外周面と密接する環状
突起７が設けられ、第１図、第２図の如く組立て
られて実用に供される。

前記の如く軸筒６に内挿のカートリツジ１は、
通気孔４の後方、かつ近傍の外周面を環状突起７
で弾圧状に密接しているので、密接状態は常に安
定に保たれることになり、軸筒の後部との空気の
流通を完全に遮断できる上、軸筒前部との間に最
小限の空間容積を形成するのみであるから、イン
キの蒸発を助長する原因を除くことができる。

軸筒６の先端部には、キヤツプ８（通常、ポリ
オレフイン系部材からなる内キヤツプ８−１を内
挿）を装着させることにより、非筆記時の気密性
が保持される。

かくして、軸筒内にカートリツジを収容した状
態での長期間の保存、輸送等の衝撃等に対しても
常に気密が保持された、筆記具の構造を提供する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はカートリツジを軸筒内に収容した状態
を示した一部省略縦断面図、第２図は他の例の要
部縦断面図、第３図は第２図のキヤツプを除い
た、Ａ−Ａ線の横断面図である。１……カートリツジ、２……インキ貯蔵体、３
−１……大径筒部、３−２……小径筒部、４……
通気孔、５……筆記要素、６……軸筒、７……環
状突起、８……キヤツプ、８−１……内キヤツ
プ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

インキ貯蔵体２を収容する大径筒部３−１と、
前記大径筒部と同一軸線上に延設された小径筒部
３−２を備え、前記小径筒部には筆記要素５が装
着されていると共に通気孔４が配設されてなるカ
ートリツジ１を着脱可能に収容する軸筒６とから
構成される筆記具において、前記軸筒は少なくと
も前部が弾性材料で形成されており、軸筒前部の
内壁には前記カートリツジの通気孔４の後方であ
り、かつ近傍の外周面と密接する環状突起７を設
けてなる筆記具の構造。