JP2528071Y2 - 竪型電解めっき装置 - Google Patents
竪型電解めっき装置Info
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- JP2528071Y2 JP2528071Y2 JP3641492U JP3641492U JP2528071Y2 JP 2528071 Y2 JP2528071 Y2 JP 2528071Y2 JP 3641492 U JP3641492 U JP 3641492U JP 3641492 U JP3641492 U JP 3641492U JP 2528071 Y2 JP2528071 Y2 JP 2528071Y2
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- Japan
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- plating
- electrolytic plating
- electrode plate
- plating solution
- strip
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、走行するストリップを
コンダクターロールで誘導しながら、めっき槽内の金属
イオンを含む水溶液中を通過するストリップの陰極と該
水溶液中に懸吊された電極板との間に電圧を架けて、該
ストリップ表面に錫、亜鉛などの金属めっきを電解析出
せしめる電解めっき装置に関するものである。
コンダクターロールで誘導しながら、めっき槽内の金属
イオンを含む水溶液中を通過するストリップの陰極と該
水溶液中に懸吊された電極板との間に電圧を架けて、該
ストリップ表面に錫、亜鉛などの金属めっきを電解析出
せしめる電解めっき装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び課題】電解めっき装置は大別して、特
公昭６１−２１３２０号公報の第１図および２図で紹介
されるように、水平型電解めっき装置と竪型電解めっき
装置に分類される。竪型電解めっき装置は、水平型電解
めっき装置に較べて設備長さが短く、ストリップ−電極
板間のめっき液中のガス抜きが良いことなどの利点から
一般に多く使用され、しかもめっき電力の節減からその
間を狹隘化した近接電解法で操業されている。ところ
が、このような竪型電解めっき装置で使用される電極板
は、実公昭６０−２３３１２号公報の第３図や実公昭６
１−３６４号公報の第１図で示されるように、係合形状
に整形された極板をめっき液槽上部に架設した通電体か
らめっき液中に懸吊して設けられている。従って、３０
０ｍ／ｍｉｎ以上の高速めっき法において、めっき液槽
内を流動するめっき液の還流が電極板によって遮られる
ため、ストリップを介して両側浴に供給するめっき液量
のアンバランスから、該ストリップの内外面にかかるめ
っき液圧が不均一となってストリップが片寄りまためっ
き液面に差を生じて電極板に接触し、該ストリップに線
状のスパーク疵が発生する問題があった。
公昭６１−２１３２０号公報の第１図および２図で紹介
されるように、水平型電解めっき装置と竪型電解めっき
装置に分類される。竪型電解めっき装置は、水平型電解
めっき装置に較べて設備長さが短く、ストリップ−電極
板間のめっき液中のガス抜きが良いことなどの利点から
一般に多く使用され、しかもめっき電力の節減からその
間を狹隘化した近接電解法で操業されている。ところ
が、このような竪型電解めっき装置で使用される電極板
は、実公昭６０−２３３１２号公報の第３図や実公昭６
１−３６４号公報の第１図で示されるように、係合形状
に整形された極板をめっき液槽上部に架設した通電体か
らめっき液中に懸吊して設けられている。従って、３０
０ｍ／ｍｉｎ以上の高速めっき法において、めっき液槽
内を流動するめっき液の還流が電極板によって遮られる
ため、ストリップを介して両側浴に供給するめっき液量
のアンバランスから、該ストリップの内外面にかかるめ
っき液圧が不均一となってストリップが片寄りまためっ
き液面に差を生じて電極板に接触し、該ストリップに線
状のスパーク疵が発生する問題があった。
【０００３】こうした問題を解決した技術として特開昭
６１−１９００９３号公報には「電極板の上下部中央に
設けた一対の静圧パットから等しい圧力をかけて、スト
リップを安定走行させる電解めっき装置」、実開昭６１
−１０６９６９号公報の「電極板の上下中央部に設けた
一対のサポートロールを設けた電解めっき装置」、さら
には特開平１−２１９１９１号公報では「変化するスト
リップ形状に追従して極間間隔を調整する電解めっき装
置」などがある。しかしながら、これらの技術は、スト
リップを介して両側の静圧を迅速かつ均等に制御するこ
とが困難な理由から、片寄り現象が解消されない問題が
あった。また、サポートロールのスリップによる疵の発
生やメンテナンスや操業上の困難性から、実用化されな
い問題もあった。
６１−１９００９３号公報には「電極板の上下部中央に
設けた一対の静圧パットから等しい圧力をかけて、スト
リップを安定走行させる電解めっき装置」、実開昭６１
−１０６９６９号公報の「電極板の上下中央部に設けた
一対のサポートロールを設けた電解めっき装置」、さら
には特開平１−２１９１９１号公報では「変化するスト
リップ形状に追従して極間間隔を調整する電解めっき装
置」などがある。しかしながら、これらの技術は、スト
リップを介して両側の静圧を迅速かつ均等に制御するこ
とが困難な理由から、片寄り現象が解消されない問題が
あった。また、サポートロールのスリップによる疵の発
生やメンテナンスや操業上の困難性から、実用化されな
い問題もあった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本考案は、こうした諸々
の問題を解消した電解めっき装置を提供することを目的
としたもので、その要旨は、電極上端部が局部的に厚く
かつ該厚み方向に複数条のめっき液流通溝を設けた電極
板を、竪型電解めっき槽内を走行する鋼ストリップの巾
に相対向する位置で、めっき液面上から懸吊した竪型電
解めっき装置である。
の問題を解消した電解めっき装置を提供することを目的
としたもので、その要旨は、電極上端部が局部的に厚く
かつ該厚み方向に複数条のめっき液流通溝を設けた電極
板を、竪型電解めっき槽内を走行する鋼ストリップの巾
に相対向する位置で、めっき液面上から懸吊した竪型電
解めっき装置である。
【０００５】以下、本考案について図面を参照しながら
詳細に説明する。図は本考案の一実施例を示す。図１に
おいて１は、めっき槽である。めっき槽１はめっき液２
を収容し、鋼ストリップ３を通過させて、該鋼ストリッ
プ３に錫、亜鉛などの走行するめっき金属を電着させる
ものである。めっき槽１の上部には通電ロール４または
めっき槽１の下部にはシンクロール５が設けられてい
る。すなわち、走行する鋼ストリップ３は、通電されな
がら、めっき槽１のシンクロール５を周回して通過する
ように設けられている。６は電極板で、めっき液面上か
ら懸吊され、めっき槽１内を走行する鋼ストリップ２の
巾の一側または両側に相対向する位置に設けられてい
る。また電極板６の上部（めっき液面近傍部）は、図２
に平面図Ａとその側面Ｂで示すように、局部的に他の下
方部分よりも厚くかつ該厚み方向に複数条のめっき液流
通溝７が設けられている。めっき液流通溝７は、電極板
６と鋼ストリップ３の間の両側にめっき液２を流通しバ
ランスよく供給するものである。
詳細に説明する。図は本考案の一実施例を示す。図１に
おいて１は、めっき槽である。めっき槽１はめっき液２
を収容し、鋼ストリップ３を通過させて、該鋼ストリッ
プ３に錫、亜鉛などの走行するめっき金属を電着させる
ものである。めっき槽１の上部には通電ロール４または
めっき槽１の下部にはシンクロール５が設けられてい
る。すなわち、走行する鋼ストリップ３は、通電されな
がら、めっき槽１のシンクロール５を周回して通過する
ように設けられている。６は電極板で、めっき液面上か
ら懸吊され、めっき槽１内を走行する鋼ストリップ２の
巾の一側または両側に相対向する位置に設けられてい
る。また電極板６の上部（めっき液面近傍部）は、図２
に平面図Ａとその側面Ｂで示すように、局部的に他の下
方部分よりも厚くかつ該厚み方向に複数条のめっき液流
通溝７が設けられている。めっき液流通溝７は、電極板
６と鋼ストリップ３の間の両側にめっき液２を流通しバ
ランスよく供給するものである。
【０００６】さらに本考案では、電極上端部を局部的に
他の下方部分より厚くする事によって、めっき液がめっ
き液流通溝７を流通する際切欠溝の形成で減少する通電
面積に伴う局部的発熱を抑止する効果を奏する。すなわ
ち、めっき液流通溝７は、流通するめっ液の温度を異常
に高める事もなく、めっき液を鋼ストリップ２の両側に
均等に供給するため、めっき液面のヘッド差を抑制し、
鋼ストリップ３の片寄りを防止し、鋼ストリッブ巾方向
のめっき目付量のバラツキを著しく減少せしめる効果を
奏する。以上のような本考案の竪型電解めっき装置は、
通常のめっき方法に従って使用されるが、従来の電解め
っき装置に較べ、金属ストリップの片寄り現象もなく、
めっき目付量のバラツキも著しく減少せしめられ、高品
質のめっき鋼板が安定して製造できる特長がある。
他の下方部分より厚くする事によって、めっき液がめっ
き液流通溝７を流通する際切欠溝の形成で減少する通電
面積に伴う局部的発熱を抑止する効果を奏する。すなわ
ち、めっき液流通溝７は、流通するめっ液の温度を異常
に高める事もなく、めっき液を鋼ストリップ２の両側に
均等に供給するため、めっき液面のヘッド差を抑制し、
鋼ストリップ３の片寄りを防止し、鋼ストリッブ巾方向
のめっき目付量のバラツキを著しく減少せしめる効果を
奏する。以上のような本考案の竪型電解めっき装置は、
通常のめっき方法に従って使用されるが、従来の電解め
っき装置に較べ、金属ストリップの片寄り現象もなく、
めっき目付量のバラツキも著しく減少せしめられ、高品
質のめっき鋼板が安定して製造できる特長がある。
【０００７】
【実施例】本考案の実施例について説明する。コンダク
タロールとシンクロールのスパンが３ｍ、電極板−金属
ストリップ間隔が３０ｍｍ、厚さ１５ｍｍの電極板がそ
の上部をめっき液面上に５０ｍｍ浮上させている従来ま
での竪型電解めっき装置において、ラインスピードを０
〜６００ｍ／ｍｉｎまで変化させて通板テストを行っ
た。その結果を表１に示す。この時金属ストリップが電
極板に接触するラインスピードは３００ｍ／ｍｉｎであ
ったのに対し巾１１０ｍｍ、高さ１６０ｍｍのめっき液
流通切欠溝７個を５０ｍｍ間隔にセットした電極板を使
用した本考案の竪型電解めっき装置においては６００ｍ
／ｍｉｎのラインスピードにおいても片寄りは発生しな
かった。また、電極板上部の温度上昇も従来法において
約７０℃（めっき液温５５℃）であったが、本発明にお
いてもめっき液流通切欠溝周辺の電極厚さを３３ｍｍと
することで温度上昇も約９０℃で抑えることができ、め
っき操業への悪影響は全く発生しなかった。
タロールとシンクロールのスパンが３ｍ、電極板−金属
ストリップ間隔が３０ｍｍ、厚さ１５ｍｍの電極板がそ
の上部をめっき液面上に５０ｍｍ浮上させている従来ま
での竪型電解めっき装置において、ラインスピードを０
〜６００ｍ／ｍｉｎまで変化させて通板テストを行っ
た。その結果を表１に示す。この時金属ストリップが電
極板に接触するラインスピードは３００ｍ／ｍｉｎであ
ったのに対し巾１１０ｍｍ、高さ１６０ｍｍのめっき液
流通切欠溝７個を５０ｍｍ間隔にセットした電極板を使
用した本考案の竪型電解めっき装置においては６００ｍ
／ｍｉｎのラインスピードにおいても片寄りは発生しな
かった。また、電極板上部の温度上昇も従来法において
約７０℃（めっき液温５５℃）であったが、本発明にお
いてもめっき液流通切欠溝周辺の電極厚さを３３ｍｍと
することで温度上昇も約９０℃で抑えることができ、め
っき操業への悪影響は全く発生しなかった。
【０００８】
【表１】
【０００９】
【考案の効果】以上述べたように、本考案適用による効
果は、表１より明らかなようにストリップの片寄りの発
生を抑制してラインスピードを従来の約２倍以上にでき
るとともに、巾方向でのめっき目付量分布も従来法と同
等以上のものが得られることができ、従来よりも生産性
が約２倍に向上した。
果は、表１より明らかなようにストリップの片寄りの発
生を抑制してラインスピードを従来の約２倍以上にでき
るとともに、巾方向でのめっき目付量分布も従来法と同
等以上のものが得られることができ、従来よりも生産性
が約２倍に向上した。
【図１】竪型電解めっき装置の断面図、
【図２】めっきされる鋼ストリップに相対向する電極板
の平面図Ａとその側面図Ｂを示す図である。
の平面図Ａとその側面図Ｂを示す図である。
１ めっき槽 ２ めっき液 ３ 鋼ストリップ ４ 通電ロール ５ シンクロール ６ 電極板 ７ めっき液流通溝
Claims (1)
- 【請求項１】 電極上端部が局部的に厚くかつ該厚み方
向に複数条のめっき液流通溝を設けた電極板を、竪型電
解めっき槽内を走行する鋼ストリップの巾に相対向する
位置で、めっき液面上から懸吊した事を特徴とする竪型
電解めっき装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3641492U JP2528071Y2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 竪型電解めっき装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3641492U JP2528071Y2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 竪型電解めっき装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0596068U JPH0596068U (ja) | 1993-12-27 |
| JP2528071Y2 true JP2528071Y2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=12469175
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3641492U Expired - Lifetime JP2528071Y2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 竪型電解めっき装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2528071Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP3641492U patent/JP2528071Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0596068U (ja) | 1993-12-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960910 |