JP2528044Y2 - 金属部材の結合構造 - Google Patents

金属部材の結合構造

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JP2528044Y2
JP2528044Y2 JP2803191U JP2803191U JP2528044Y2 JP 2528044 Y2 JP2528044 Y2 JP 2528044Y2 JP 2803191 U JP2803191 U JP 2803191U JP 2803191 U JP2803191 U JP 2803191U JP 2528044 Y2 JP2528044 Y2 JP 2528044Y2
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shaft
cylindrical member
serration
shaft member
retaining groove
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JP2803191U
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誠 井尻
裕 清水
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セイコー精機株式会社
カルソニック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は金属部材の結合構造に関
し、特に軸穴を有する円筒部材とスプライン等のセレー
ションおよび抜止溝が形成された軸部材との金属部材の
結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属部材である円筒部材と軸部材
とは図4に示すように結合されている。
【0003】すなわち、軸部材4側面には円筒部材11
にトルクを伝達するためスプラインあるいはロレット目
等のセレーション16が略軸穴12長さ分だけ形成され
ている共に、円筒部材11に対する軸穴方向のずれを防
止するためその軸側面を一周するような抜止溝17が円
筒部材11のセレーション16上に形成されている。
【0004】そして、同図に示すように円筒部材11の
軸穴12に軸部材4を挿入した後、円筒部材11の両端
面側からそれぞれダイス14によりその軸穴12周縁を
押圧し、円筒部材11の両端面近傍、つまり抜止溝17
近傍の軸穴12周縁に塑性流動を生じさせ、その塑性流
動を生じた軸穴周縁(以下、塑性流動部という)15が
軸部材4上のセレーション16および抜止溝17と固着
するようにして円筒部材11と上記軸部材4とを結合し
ている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記金属部
材の結合構造では、図4に示すようにセレーション16
上に抜止溝17が形成されているので、抜止溝17縁部
ではセレーション16による鋸形状等のエッジが形成さ
れ、そのエッジによって円筒部材11に応力集中が生じ
るため、塑性流動部15が破損する。
【0006】また、同図に示すように塑性流動部15は
セレーション16の端部にまで達しているので、そのセ
レーション16端部では円筒部材11と軸部材4とが密
着且つ強固に結合するが、塑性流動部15が達していな
いセレーション16の中央部ではそのセレーション16
と軸穴12周縁との間に隙間が生じ、円筒部材11と軸
部材4とが結合しない。
【0007】このため、軸部材4から円筒部材11への
トルクはセレーション16全体にかからず、塑性流動部
15と固着しているセレーション5両端部だけを介して
伝達されるのでその境目に応力が集中する。
【0008】そこで、請求項1に記載の考案は上記第1
の問題に鑑みなされたもので、軸部材上の抜止溝縁部に
トルクによる応力集中が生じない金属部材の結合構造を
提供することを目的とする。
【0009】また、請求項2に記載の考案は上記第1お
よび第2の問題に鑑みなされたもので、抜止溝縁部は勿
論のこと、セレーション部にもトルクによる応力集中が
生じないようにした金属部材の結合構造を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため請求項1記載の考案は、両端面中心を貫くように
軸穴が形成された円筒部材と、軸側面に上記円筒部材へ
トルクを伝達するスプライン等のセレーションが形成さ
れると共に、上記円筒部材に対する軸穴方向のずれを防
止する抜止溝が両方あるいは少なくとも一方に形成され
た軸部材とを有し、上記円筒部材の軸穴に上記軸部材を
挿入した後、ダイス等によりその円筒部材を押圧して上
記円筒部材に塑性流動を生じさせると共に上記軸部材の
抜止溝に流動させ、上記円筒部材と上記軸部材とを結合
した金属部材の結合構造であって、上記セレーションが
上記軸部材上の上記抜止溝にかからない範囲に形成され
ていることを特徴とする。
【0011】また、上記第2の課題を解決するため請求
項2に記載の考案は、両端面中心を貫くように軸穴が形
成された円筒部材と、軸側面に上記円筒部材へトルクを
伝達するスプライン等のセレーションが形成されると共
に、上記円筒部材に対する軸穴方向のずれを防止する抜
止溝が両方あるいは少なくとも一方に形成された軸部材
とを有し、上記円筒部材の軸穴に上記軸部材を挿入した
後、ダイス等によりその円筒部材を押圧して上記円筒部
材に塑性流動を生じさせると共に上記軸部材の抜止溝に
流動させ、上記円筒部材と上記軸部材とを結合した金属
部材の結合構造であって、上記セレーションが塑性流動
が生じる上記軸穴周縁に達しない範囲に形成されている
ことを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1に記載の構成では、セレーションが上
記軸部材上の上記抜止溝にかからない範囲に形成されて
いるため、抜止溝縁部にはセレーションによるエッジが
形成されない。このため、抜止溝縁部と抜止溝底部とで
は塑性流動が生じて固着する軸穴周縁に対する結合力に
ほとんど差異がなくなり、この抜止溝縁部での応力集中
が生じなくなる。
【0013】また、請求項2に記載の構成では、セレー
ションが塑性流動が生じる上記軸穴周縁に達しない範囲
に形成されているため、塑性流動が生じた軸穴周縁はセ
レーションにかからない。このため、軸部材から円筒部
材へ伝達されるトルクはセレーション全体を介して円筒
部材に伝達されるので、軸部材上の抜止溝縁部は勿論の
ことセレーションの両端部にも応力集中が生じなくな
る。
【0014】
【実施例】以下、本考案に係る金属部材結合構造の実施
例を図面に基づいて説明する。
【0015】図1は本考案に係るロータの第1実施例を
示すもので、このロータは円筒部材21と、軸部材4と
が結合されて構成されている。
【0016】すなわち、円筒部材21には軸部材4を挿
入する軸穴22が円筒部材21の回転中心、つまりその
両端面中心を貫くように形成されている。
【0017】一方、軸部材4側面には、軸穴方向のずれ
を防止するためにその軸側面を一周する抜止溝27がほ
ぼ略軸穴12長さ間隔あるいはそれより若干短い間隔を
おいて2カ所形成されていると共に、その抜止溝27間
には抜止溝27縁部にエッジが形成されないように抜止
溝27縁部間にセレーション26が形成されている。軸
部材4側面全体では、図2に示すような歯形のセレーシ
ョンが形成されることになる。
【0018】そして、本実施例では、円筒部材21と軸
部材4との結合の際に、同図に示すように軸穴22に軸
部材4を挿入し、円筒部材21両端面側からダイス24
により円筒部材21両端面の軸穴22周縁をそれぞれ押
圧する。すると、円筒部材21両端面近傍の軸穴22周
縁に軸部材4の軸方向に対し45度の方向で塑性流動が
起こり、その塑性流動が生じた軸穴22周縁、つまり塑
性流動部25が抜止溝27およびセレーション26の端
部まで達する。
【0019】このため、軸部材4の抜止溝27縁部には
セレーション26によるエッジが形成されず、抜止溝2
7縁部で円筒部材1へ伝達されるトルクによる応力集中
が生じなくなるので、塑性流動部25の破損や軸部材3
に亀裂を防止することができ、円筒部材21と軸部材4
との間の強固な結合が得られる。
【0020】次に、第2実施例のロータを図3に示す。
この実施例では、上記第1の実施例とは軸部材4上のセ
レーション36が形成される範囲が異なるだけである。
【0021】つまり、軸部材4側面には、同図に示すよ
うにその抜止溝37間であって抜止溝37縁部にはエッ
ジが形成されないように、しかも塑性流動を生じる軸穴
32周縁である塑性流動部35に達しない範囲にセレー
ション36が形成されている。これは、塑性流動部35
が軸部材4上において達する範囲である塑性流動域が、
同図に示すようにダイス押圧面径pから塑性流動が生じ
る方向、つまり軸部材4の軸方向に対して45度方向と
軸部材4側面とが交わる地点までであるため、ダイス押
圧面径pを従来より小さくして塑性流動域を短くする
か、あるいはセレーション36端部がその塑性流動域に
達しないようにセレーション36の長さを短くすること
により行う。
【0022】このため、この実施例によれば、上記第1
実施例と同様に抜止溝37縁部と抜止溝37底部とでは
塑性流動部35に対する結合力がほとんど変わらなくな
り、抜止溝37縁部では円筒部材31へ伝達されるトル
クによる応力集中がなくなるので、塑性流動部35の破
損や軸部材4が破損することはなくなる。
【0023】また、塑性流動部35がセレーション36
の端部に達してないため、軸部材4から円筒部材31へ
伝達されるトルクがセレーション36全体にかかり、有
効セレーション長さが長くなるので、円筒部材21と軸
部材4との間のより強固な結合が可能となる。
【0024】尚、上記第1および第2の実施例では、軸
部材側面だけにセレーションを形成して説明したが、本
考案では軸部材側面だけでなく、円筒部材の軸穴内周に
形成し、セレーション同士を噛み合わせるようにしても
よい。
【0025】
【考案の効果】以上説明したように、上記請求項1に記
載の考案では、セレーションが軸部材上の抜止溝にかか
らない範囲に形成されているため、抜止溝縁部にはセレ
ーションによるエッジが形成されず、抜止溝縁部でエッ
ジによる応力集中がなくなるので、軸穴周縁の破損を防
止して軸部材と円筒部材との間の強固な結合が得られ
る。
【0026】また、上記請求項2に記載の考案では、セ
レーションが塑性流動が生じる上記軸穴周縁に達しない
範囲に形成されているため、抜止溝縁部にはセレーショ
ンによるエッジが形成されず、抜止溝縁部でエッジによ
る応力集中が生じなくなると共に、塑性流動を生じた軸
穴周縁がセレーションにかからず、軸部材からのトルク
がセレーション全体を介して円筒部材に伝達される。こ
のため、塑性流動を生じた軸穴周縁の破損を防止できる
と共に、トルクを伝達する有効セレーション長さが長く
なるので、軸部材と円筒部材との間のより強固な結合が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る金属部材の結合構造の第1実施例
を示す断面図。
【図2】第1実施例における軸部材の断面全体を示す断
面図。
【図3】本考案に係る金属部材の結合構造の第2実施例
を示す断面図。
【図4】従来の金属部材の結合構造を示す断面図。
【符号の説明】
4 軸部材 21,31 円筒部材 22,32 軸穴 26,36 セレーション 27,37 抜止溝

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端面中心を貫くように軸穴が形成された
    円筒部材と、軸側面に上記円筒部材へトルクを伝達する
    スプライン等のセレーションが形成されると共に、上記
    円筒部材に対する軸穴方向のずれを防止する抜止溝が両
    方あるいは少なくとも一方に形成された軸部材とを有
    し、上記円筒部材の軸穴に上記軸部材を挿入した後、ダ
    イス等によりその円筒部材を押圧して上記円筒部材に塑
    性流動を生じさせると共に上記軸部材の抜止溝に流動さ
    せ、上記円筒部材と上記軸部材とを結合した金属部材の
    結合構造であって、上記セレーションが上記軸部材上の
    上記抜止溝にかからない範囲に形成されていることを特
    徴とする金属部材の結合構造。
  2. 【請求項2】両端面中心を貫くように軸穴が形成された
    円筒部材と、軸側面に上記円筒部材へトルクを伝達する
    スプライン等のセレーションが形成されると共に、上記
    円筒部材に対する軸穴方向のずれを防止する抜止溝が両
    方あるいは少なくとも一方に形成された軸部材とを有
    し、上記円筒部材の軸穴に上記軸部材を挿入した後、ダ
    イス等によりその円筒部材を押圧して上記円筒部材に塑
    性流動を生じさせると共に上記軸部材の抜止溝に流動さ
    せ、上記円筒部材と上記軸部材とを結合した金属部材の
    結合構造であって、上記セレーションが塑性流動が生じ
    る上記軸穴周縁に達しない範囲に形成されていることを
    特徴とする金属部材の結合構造。
JP2803191U 1991-04-23 1991-04-23 金属部材の結合構造 Expired - Lifetime JP2528044Y2 (ja)

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JPH04122816U JPH04122816U (ja) 1992-11-05
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