JP2527624B2 - グレ―ズ組成物 - Google Patents

グレ―ズ組成物

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JP2527624B2
JP2527624B2 JP1216754A JP21675489A JP2527624B2 JP 2527624 B2 JP2527624 B2 JP 2527624B2 JP 1216754 A JP1216754 A JP 1216754A JP 21675489 A JP21675489 A JP 21675489A JP 2527624 B2 JP2527624 B2 JP 2527624B2
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glass
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秀行 栗林
融 小原
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山村硝子株式会社
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/02Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form

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  • Materials Engineering (AREA)
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  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、アルミナ等のセラミック基板のグレーズ用
に使用されるガラス組成物に関し、特にサーマルプリン
ター等のサーマルヘッドに使用されるアルミナ等のセラ
ミック基板のグレーズ用に適したガラス組成物に関す
る。
(ロ)従来の技術 従来、この種ガラス組成物として、下記の組成の無ア
ルカリガラスが、電気通信研究所の研究実用化報告第18
巻・第2号(1969)「グレーズドセラミックの研究」に
発表されている。
SiO2:51.15%,Al2O3:6.14%,B2O3:5.12%,CaO:10.23%,
BaO:25.58%,ZnO:1.79% 又、近年、サーマルプリンターの高速化に伴ない、70
0℃以上の耐熱性を有する高温型のセラミック基板用の
グレーズ組成物の開発がなされ、出願もなされており、
例えば、特公昭60−55453号、特公昭63−43330号及び特
開昭61−136937号がそれである。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来技術のうち、前者(研究実用
化報告で発表のもの)のグレーズガラス組成物では、耐
熱性が劣り、厚膜法による回路形成では、低抗体を被膜
後焼成時にグレーズガラスが軟化変化してしまう欠点が
あった。
又、後者の場合、例えば特公昭60−55453号及び特公
昭63−43330号では、清澄剤が含まれないため、高品質
のガラスが得られにくい、即ち、グレーズ表面にクレー
ター(凹孔)又はピンホール等の欠点が多発すると共に
結晶化しやすく平滑なグレーズ層が得られにくい等の欠
点が生じ、実用上問題がある。
又、特開昭61−136937号や特開平1−138153号につい
ては、SO3、Sb2O3、As2O3、及びFを清澄剤として用
い、上記の問題解決を図っているが、未だ十分でない上
結晶化しやすいため、グレーズ層の平滑性が得られにく
く、特に、清澄剤としてFを使用するため公害衛生上の
問題があった。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明は、上述の従来技術の課題を解決するため、高
軟化点、即ち耐熱性(軟化点900℃以上)に優れている
のみならず、熱膨脹係数が60〜70×10-7/℃とアルミナ
基板のそれと近いこと、及びグレーズ作製時にピンホー
ルや表面結晶の生成が少なく、且つ又、端部盛上がりの
ない高品質の厚膜用グレーズガラス組成物を提供するも
のであり、下記の組成物から構成される。
重量%表示で SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜1.5% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜5% Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% 或は、 重量%表示で SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜3% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜0.5%未満 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% 好ましくは、 重量%表示で SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜1.5% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜0.5%未満 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% 上記組成物の限定理由は下記の通りである。
SiO2は、ガラス形成酸化物であり、50%未満では耐熱
性が劣り(軟化点が900℃未満)、耐酸性も低下する。6
0%より多いと膨脹係数が低くなりすぎ、そのためグレ
ーズ基板の反りが大きくなると共に高温粘性が高くなり
すぎるため高温溶解を必要とし、炉材として使用する白
金−ロジウムの酸化消耗が激しく、実質上商品化は難し
い。
SiO2は上記範囲中52〜57%がより好ましい。
Al2O3は、耐熱性の向上のために、添加する。5%未
満では転移点が下がりすぎ、グレーズ層焼成時、ガラス
ペースト中に含まれる有機物がガラス中に取込まれ、ピ
ンホールが発生する。15%より多いとグレーズ層焼成時
に表面結晶の成長が著しくなり、表面粗度が悪化する。
Al2O3は上記範囲中7〜12%がより好ましい。
CaOは、熱膨脹係数を調整するために添加する。10%
未満では熱膨脹係数が小さくなりすぎ、又高温粘性も高
くなるため、高温溶解に伴い炉材の酸化消耗が激しくな
る。20%より多いとグレーズ層焼成時、結晶化しやすく
なり、又重大欠点の一つであるグレーズ基板の端部盛上
がりが大きくなり、そのためグレーズされた焼成基板の
端部を切除するという工程上のロスが生じる。CaOは上
記範囲中11〜16%がより好ましい。
BaOは、CaOと同様に熱膨脹係数を大きくするために添
加する。15%未満では熱膨脹係数が小さくなりすぎる。
25%より多いと耐熱性がなくなり又グレーズ焼成時にア
ルミナ基板と反応し、界面に結晶が生成する。BaOは上
記範囲中16〜22%がより好ましい。
SrOは失透傾向を低下させ、平滑なグレーズ表面生成
のため添加するが、5%より多いとグレーズ焼成時アル
ミナと反応しやすくなり、界面に結晶生成しやすくな
り、0.1%未満では、失透傾向が増大し、平滑なグレー
ズ表面が得られなくなる。SrOは上記範囲中1〜4%が
より好ましい。
B2O3は、SrOと同様失透傾向を低下させ、平滑なグレ
ーズ表面形成のため添加しなければならない。従って、
B2O3が1%未満では焼成時ピンホールが増加し、グレー
ズ層の平滑性が悪くなる。
他方、B2O3は、高軟化点の厚膜用グレーズ組成物を得
るためには、その量が少なければ少ない程好ましい。即
ち、3%より多いと軟化点が低下し、耐熱性が低下する
と共に重大欠点である端部盛り上がりが大きくなる。
詳しくは、本発明のガラス組成物は厚膜用グレーズ組
成物である。厚膜用とは、グレーズ表面にスクリーン印
刷法で導体、低抗体等の回路をパターニングし、通常約
750〜約850℃の温度で焼成する、すなわち厚膜導体、厚
膜抵抗体等をその上に形成するためのものである。従っ
て、ガラスの軟化点(Ts)が高ければ高い程、グレーズ
層と上部回路との反応性が下がり、上部回路の抵抗値な
どの特性劣化が少なくなる(Tsが低いと抵抗値が変った
り、はなはだしい場合は厚膜導体、厚膜抵抗体等がグレ
ーズ中に埋没する)ため、高い信頼性が得られる。Tsを
安定して高く維持するには、B2O3は1.5%以下がより好
ましい。
このように、B2O3は、失透傾向を低下させ、平滑なグ
レーズ表面形成のために、その添加は必須であるが、高
軟化点の厚膜用グレーズ組成物を得るためには、その量
は上記範囲中、1〜1.5%がより好ましい。
R2Oは、0.5%より多いとマイグレーション(陽イオン
の移動現象)を生じ、回路がショートする等信頼性が得
られなくなる。Rとして、Na、K、Li等が含まれる。
La2O3は、0.5%未満ではグレーズ層焼成時、結晶化し
やすくなる。5%より多いと抵抗体形成時反応が生じ好
ましくない上、失透傾向が現れる。
ZrO2は、含有しないとグレーズ層焼成時の粘性が低く
なるため結晶化を起こしやすい。0.1%未満では、グレ
ーズ層焼成時表面結晶が増加する。
他方、5%より多いと膨脹係数が小さくなりすぎると
共に結晶核剤として働くため、平滑なグレーズ層が得ら
れないばかりか焼成温度における粘性が高くなりすぎピ
ンホールの増加を生じる。
即ち、ZrO2成分の原料としてはジルコニアを使用する
が、これは難溶融性原料であり、微粉原料を使用しても
未溶融物としてガラス中に残る可能性がある。ZrO2が5
%以下、あるいは2%以下でもミクロな未溶融物が残存
する可能性があり、これが核材として作用するとグレー
ズの要求特性を損なうので、高温溶融が必要となる。溶
融温度を上げず、かつ均質にガラスを溶融するにはZrO2
を0.5%未満とするのが最も好ましい。この量で本来のZ
rO2の添加効果が十分発揮できる。従って、ZrO2は上記
範囲中0.1〜0.5%未満がより好ましい。
Sb2O3(及び/又はAs2O3)、SO3、NO3、C(カーボ
ン)は、高軟化点ガラスを均質に溶融するための清澄剤
として使用され、この清澄剤を適正量使用することが不
可欠である。適正量をはずれると均質溶融するために、
高温溶融(1550℃以上)する必要が生じるがこの場合に
は、揮発成分の揮発量増加による不均質や白金−ロジウ
ムの酸化消耗が激しくなり安定してガラスを溶解するこ
とができない。従って清澄剤が重要となる。
本発明では、4種類の清澄剤(Sb2O3及び/又はAs
2O3、硝酸塩、硫酸塩、カーボン)を所定量組合わせて
使用することが不可欠であることが判明した。
従来技術であるSb2O3(及び/又はAs2O3)と硝酸塩の
組合せのみによる清澄は、高軟化点ガラスを均質に溶融
するためには、不十分である。即ち、Sb2O3(及び/又
はAs2O3)と硝酸塩の2種類の清澄剤の組合わせでは、1
400℃以上の高温では、下記に記載の反応はすべてに完
了しており未溶融を完全に溶融できない。また、硫酸塩
単独では、1450℃以上で急激な分解反応が起きるため、
突沸現象が生じ泡が急激に増加する。その結果、熱伝導
が悪くなり均質なガラス溶融ができなくなる。
更に、硫酸塩とガーボンの2種類の清澄剤の組合わせ
では、添加量を増やさないと、未溶融物を完全に溶解で
きない。ところが、添加量を増やすと泡が増加し、硫酸
塩単独の場合と同じ理由で溶融時間の大幅な延長が必要
となる。また、厚膜用グレーズガラスは粘度が非常に高
いので、発泡によりガラスが反応容器からあふれ出る危
険もある。
即ち、本発明のように、4種類の清澄剤(Sb2O3及び
/又はAs2O3、硝酸塩、硫酸塩、カーボン)を所定量組
合わせて使用すると、Sb2O3(及び/又はAs2O3)と硝酸
塩を所定量組合せることによって、以下の反応が起こ
り、1300〜1400℃の清澄を活発に行う。
2Ba(NO3+Sb2O3 →2BaO+Sb2O5+4NO2↑ Sb2O5→Sb2O3+O2↑ 尚、Sb2O3と共に若しくはこれに代えてAs2O3を使用し
てもよく、Ba(NO3に代えて他の硝酸塩、例えばCa
(NO3を使用してもよい。
続いて硝酸塩とカーボンを所定量組合せることによっ
て、以下の反応が起こり、1400℃以上の清澄を活発に行
う。
2BaSO4+C→2BaO+2SO2↑+CO2↑ 2BaSO4→2BaO+2SO2↑+CO2↑ 尚、BaSO4に代えて他の硫酸塩、例えば、CaSO4を使用
してもよい。
このように、Sb2O3(及び/又はAs2O3)と硝酸塩、硫
酸塩とカーボンを反応させることにより、NO2、O2、S
O2、CO2のガスを発生させ、これらのガスの放出に伴っ
てシード(微細な泡)を除去し、シードのない均質なガ
ラスの溶解が可能となり、このガラスでグレーズ層を焼
成するとピンホールのない平滑なグレーズ表面ができあ
がる。
これらの清澄剤を所定量で含有しないと未溶融物の増
加、ピンホールの多発、不均質なガラスとなり、これか
ら作製されるグレーズ層も不均質でピンホールが多く商
品価値がないものとなる。
このように上記の4種類の組合わせからなる清澄剤
は、反応が幅広い温度域で連続的に起こるため、必要最
低限の量で高粘性のガラスでも均質な溶融、清澄が可能
となる。
これら清澄剤を本発明の範囲を越えて多量に使用する
と溶融ガラス中に泡層が増加し、熱伝導が悪くなるため
逆に均質なガラスが得られない。又、カーボン(固定炭
素85%の場合)の使用量が0.1%を越えるとガラス中の
硫酸塩溶解度が減少し、ガラス中に溶解できるSO3がわ
ずかとなり、溶融ガラス中の泡切れが悪くなると共にこ
のガラスで作製したグレーズ層は再沸(リボイル)しや
すくピンホールが多発するのでやはり商品価値がなくな
る。
これらの清澄剤は、ガラス原料として溶解されるが、
その範囲は目標グレーズ組成物に対する重量比で下記の
範囲が好ましい。
Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% より好ましくは、0.05〜0.5% SO3:0.01〜0.5%より好ましくは、0.01〜0.3% NO3:0.5〜10%より好ましくは、0.5〜5% カーボン(固定炭素85%の場合)0.01〜0.1%より好ま
しくは、0.01〜0.08% 上記4成分の清澄剤は、上記反応式に示されるよう
に、Sb2O3及び/又はAs2O3は目標グレーズ組成物にその
まま残存するが、NO3とカーボンはその大部分がNO2とCO
2となって放出し、目標グレーズ組成物にはわずかしか
残存しない。又、SO3は、組成により異なるが、一部はS
O2となり放出するが、一部はSO3として目標グレーズ組
成物に残存し、その残存量は0.01〜0.5%、より好まし
くは、0.01〜0.3%である。
本発明によるガラスは、例えば次のようにして製造さ
れる。
目標組成となるように各原料を調合し、これを1450〜
1550℃で3〜5時間攪拌しつつ、溶解する。
次いでこの溶融ガラスを急冷した後、粉砕、分級して
粉末ガラスを製造する。かくして得られた粉末ガラスは
通常ペースト状にして印刷によりセラミック基板上に適
用される。
(ホ)本発明の作用 本発明は、上記の通り、清澄剤としてSb2O3(及び/
又はAs2O3)、硫酸塩、硝酸塩及びカーボンの組合せに
より清澄を活発に行い、ピンホールのない高品質のガラ
スを生成すると共にLa2O3、ZrO2の添加によって結晶化
を極力抑えることとしたので平滑な表面を有するグレー
ズが作製できる。
(ヘ)実施例 表2に示すような目標組成となるように所定の原料を
調合し混合した表1に示すバッチを白金るつぼに入れ、
1450〜1550℃に加熱して攪拌しながら3〜5時間溶解す
る。次いでこの溶融ガラスを急冷し、更にボールミルに
て粉砕後、分級して表2の実施例1乃至13の本発明の粉
末ガラスを製造した。
次いでこれらの粉末ガラスをエチルセルロース5重量
%を含む、テルピネオールとブチルカルビトールアセテ
ートとを2:1の比率で混合したビヒクルと混練してペー
スト化した。
次いでアルミナ基板にこれらペーストを印刷した後、
1200〜1300℃で1時間焼成し、アルミナ基板上に20〜10
0μmの厚みでグレーズガラス層を形成した。
一方、比較例1乃至13として表3に示す通りの本発明
のガラス組成以外のものについても上記と同様の手順に
て粉末ガラスを製造し、ペースト化し、アルミナ基板に
印刷後、焼成し、ガラス層を形成した。
こうして得られた実施例及び比較例のガラス層につい
て以下の評価を行い、その結果を表2及び表3に示す。
本発明のガラス組成は軟化点900℃以上であり(耐熱
性)、ピンホール、界面結晶、端部盛り上りもほとんど
なく、総合的にすぐれた評価が得られた。
表1に示すバッチ比に於いて、カーボン:Cは、固定炭
素85%(カーボンとして働く有効量)のものを使用し
た。又、Ba(NO3と固定炭素85%のカーボンの好ま
しいバッチ比は、珪砂:SiO2が100重量部に対し、Ba(NO
3は2〜40重量部でり、カーボンは0.02〜0.20重量
部である。
表1のバッチ量と表2の組成量との間の差異は、溶解
時の揮発によりもたらされる。
又、アルカリ成分(R)は、表1のバッチ比中には表
示されていないが、珪砂中の不純物として含まれる。
表2及び表3の組成に関し、NO3とカーボンは、上記
のようにグレーズガラスの製造のための溶解時に大部分
がNO2とCO2となって放出されるので、溶解原料中のNO3
とカーボンを目標グレーズ組成物に対する重量比で表し
た。SO3については、ガラス組成によりガラス中への残
存量が異なるため、溶解原料中のSO3を目標グレーズ組
成物に対する重量比で表した。
表2及び表3の評価方法は下記の通りである。
・ピンホール ガラス表面を200倍の反射顕微鏡により観察し、20μ
mφ以上のピンホール数を数え、単位面積当たりに換算
した。
・表面結晶生成 ガラス表面の端部を200倍の反射顕微鏡により観察
し、端部から結晶が生成している距離を実測した。
・基板とグレーズ層界面の結晶生成 断面を観察するため基板グレーズ層と直角方向に切断
し鏡面になるまで研磨後、偏光顕微鏡にて結晶生成の有
無を観察し、生成しているものについては基板の表面か
らの距離を測定した。
・基板の反り 基板長さ200mmに対する中央部の反りをスキマゲージ
にて測定した。
・耐酸性 バッファード弗酸、25±1℃の溶液中に15秒間浸漬
し、処理前後の重量減少を測定した。
・ガラス物性値 DTA(示差熱分析)により転移点、軟化点を測定し、T
MA(熱機械分析:Thermal Mechanical Analysis)によ
り、室温〜400℃までの熱膨脹係数及び荷重軟化点Tmを
測定した。
・端部盛上り 表面粗度計にて形状測定を行い端部を盛上りを測定し
た。
(ト)本発明の効果 本発明のガラスは耐酸性にすぐれ、ピンホールや結晶
生成もほとんどなく、端部盛上りや反りも従来品に比較
してほとんどなく、サーマルヘッド基板等の厚膜用グレ
ーズガラスとして高品質のガラスを安定的に供給できる
ようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−36948(JP,A) 特開 平1−138153(JP,A) 特開 昭61−136937(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%表示で、 SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜1.5% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜5% Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% からなるグレーズ組成物。
  2. 【請求項2】重量%表示で、 SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜3% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜0.5%未満 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% からなるグレーズ組成物。
  3. 【請求項3】重量%表示で、 SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜1.5% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜0.5%未満 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% からなるグレーズ組成物。
  4. 【請求項4】目標グレーズ組成物の組成になるように各
    成分の原料を秤量調合してバッチを調製し、これを加熱
    溶解して得られた溶融ガラスを急冷した後、粉砕してグ
    レーズ組成物を製造する方法に於いて、 目標グレーズ組成物に対する重量比で、 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% NO3:0.5〜10% カーボン(固定炭素85%の場合):0.01〜0.1% からなる原料成分を清澄剤として用いることを特徴とす
    るグレーズ組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】目標グレーズ組成物の組成になるように各
    成分の原料を秤量調合してバッチを調製し、これを加熱
    溶解して得られた溶融ガラスを急冷した後、粉砕してグ
    レーズ組成物を製造する方法に於いて、 目標グレーズ組成物に対する重量比で、 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜0.5% SO3:0.01〜0.3% NO3:0.5〜5% カーボン(固定炭素85%の場合):0.01〜0.08% からなる原料成分を清澄剤として用いることを特徴とす
    るグレーズ組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】重量%表示で、 SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜1.5% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜5% Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% からなる目標グレーズ組成物の組成になるように各成分
    の原料を秤量調合してバッチを調製し、これを加熱溶解
    して得られた溶融ガラスを急冷した後、粉砕してグレー
    ズ組成物を製造する方法であり、 目標グレーズ組成物に対する重量比で、 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% NO3:0.5〜10% カーボン(固定炭素85%の場合):0.01〜0.1% からなる原料成分を清澄剤として用いることを特徴とす
    るグレーズ組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】重量%表示で、 SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜3% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜0.5%未満 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% からなる目標グレーズ組成物の組成になるように各成分
    の原料を秤量調合してバッチを調製し、これを加熱溶解
    して得られた溶融ガラスを急冷した後、粉砕してグレー
    ズ組成物を製造する方法であり、 目標グレーズ組成物に対する重量比で、 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% NO3:0.5〜10% カーボン(固定炭素85%の場合):0.01〜0.1% からなる原料成分を清澄剤として用いることを特徴とす
    るグレーズ組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】重量%表示で、 SiO2:50〜60% Al2O3:5〜15% CaO:10〜20% BaO:15〜25% SrO:0.1〜5% R2O:0.5%以下 B2O3:1〜1.5% La2O3:0.5〜5% ZrO2:0.1〜0.5%未満 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% からなる目標グレーズ組成物の組成になるように各成分
    の原料を秤量調合してバッチを調製し、これを加熱溶解
    して得られた溶融ガラスを急冷した後、粉砕してグレー
    ズ組成物を製造する方法であり、 目標グレーズ組成物に対する重量比で、 Sb2O3及び/又はAs2O3:0.05〜1% SO3:0.01〜0.5% NO3:0.5〜10% カーボン(固定炭素85%の場合):0.01〜0.1% からなる原料成分を清澄剤として用いることを特徴とす
    るグレーズ組成物の製造方法。
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