JP2526897B2 - 自動焦点調節装置 - Google Patents

自動焦点調節装置

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JP2526897B2
JP2526897B2 JP62109241A JP10924187A JP2526897B2 JP 2526897 B2 JP2526897 B2 JP 2526897B2 JP 62109241 A JP62109241 A JP 62109241A JP 10924187 A JP10924187 A JP 10924187A JP 2526897 B2 JP2526897 B2 JP 2526897B2
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はカメラの自動焦点調節装置に関し、特に種
々のモードで撮影レンズを駆動する自動焦点調節装置に
関する。
[従来の技術] 光軸に対して互いに対称な関係にある撮影レンズの第
1と第2の領域のそれぞれを通過した被写体からの光束
をそれぞれ再結像させて二つの像を作り、この二つの像
の相互位置関係を求めて、結像位置の予定焦点位置から
のずれ量及び方向(結像位置が予定焦点位置の前側か後
側か、即ち前ピンか後ピンか)を得るようにした焦点検
出装置が既に提案されている。このような焦点検出装置
の光学系は、例えば第24図に示すような構成になってお
り、この光学系は撮影レンズ(2)の後方の予定焦点面
(4)あるいはこの面から更に後方の位置にコンデンサ
レンズ(6)を有し、更にその後方に再結像レンズ
(8)(10)を有し、各再結像レンズ(8)(10)の結
像面には、例えばCCDを受光素子とするイメージセンサ
ー(12)(14)を配してある。各イメージセンサー(1
2)(14)上の像は、第25図に示すように、ピント合わ
すべき物体の像が予定焦点面よりも前方に結像する所謂
前ピンの場合は光軸(18)に近くなって互いに近づき、
反対に後ピンの場合はそれぞれ光軸(18)から遠くな
る。ピントが合った場合に2つの像の互いに対応しあう
二点の間隔は、焦点検出装置の光学系の構成によって規
定される特定の距離となる。従って、原理的には2つの
像の互いに対応し合う二点の間隔を検出すればピント状
態が分かることになる。
この種の焦点検出光学系を内蔵したカメラの自動焦点
調節装置においては、CCDイメージセンサーによる被写
体光量の積分、CCDイメージセンサー出力を用いた焦点
検出演算(デフォーカス量演算)、デフォーカス量に応
じたレンズ駆動、合焦位置での停止、シャッターレリー
ズというシーケンスをマイクロコンピュータよりなる制
御回路によってプログラム制御している。
そして、この自動焦点調節装置は、被写体像が合焦近
傍に来た場合にも、連続的に上記のシーケンシャルな自
動焦点調節制御を行い、合焦位置を最終的に正確に設定
出来るように連続的な自動焦点調節(AF)を実行する。
尚、実際の撮影時においては、撮影レンズが正確に合焦
位置に来る必要はなく、撮影時の絞り値やレンズの焦点
距離からピントぼけが所定の許容量以下であればよいの
で、前記合焦位置は、一点ではなく幅を有する合焦ゾー
ンとして与えられる。
[発明が解決しようとする問題点] ここで、撮影レンズが合焦状態(合焦ゾーン)に達し
たときのみシャッタレリーズ動作の開始を可能てするい
わゆるAF優先式カメラにおいては、撮影レンズの合焦状
態が検出されないと撮影がなされないので、撮影者が写
したい瞬間にシャッタレリーズができないことがある。
特に被写体が移動している場合には、被写体の移動に追
随させて撮影レンズを駆動しても撮影レンズのピント移
動量が被写体の移動に追い付かずに合焦状態が達成され
ないことがあり、シャッタチャンスを逃してしまう可能
性がある。即ち、従来のAF優先式カメラでは、このよう
に被写体の移動に追随して撮影レンズを駆動している場
合に、デフォーカス量自体がそれほど大きくなることは
ないにもかかわらず、ピントがわずかにずれているだけ
でシャッタレリーズ動作がなされずシャッタチャンスを
逃してしまうという欠点がある。そこで、本願発明はこ
のような従来のAF優先式カメラの欠点を解消することを
その目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本願発明の自動焦点調節装置は、露出制御の開始を指
示する操作部材と、撮影レンズを合焦ゾーンへ駆動する
駆動手段と、レリーズ動作中に上記駆動手段を動作させ
る駆動制御手段と、操作部材の操作により、上記駆動制
御手段を動作させることで、撮影レンズが露出制御開始
前のレリーズ動作中に合焦ゾーンに達するか否かを予測
判別する予測判別手段と、上記予測判別手段の判別の結
果、撮影レンズが露出制御開始前に合焦ゾーンに達する
と予測判別された場合には、レリーズ動作を開始しつつ
駆動制御手段を動作させ、レリーズ動作の完了後に露出
制御を開始する制御手段とを有することを特徴とする。
[作用] 上記構成によれば、シャッタレリーズ操作がなされ、
露出制御開始信号が出力されると、レリーズ動作として
例えばミラーアップや絞り込み動作が実行され、そのレ
リーズ動作の完了を待って露出(露光)動作が行われる
が、前記のレリーズ動作中(レリーズタイムラグ)に
も、駆動制御手段による駆動手段の動作により撮影レン
ズを駆動することができるようになっており、この駆動
により、レリーズ動作の完了時(露光開始前)に、撮影
レンズが上記合焦ゾーンに到達できるか否かが判定手段
によって判定され、可能な場合には表示手段に合焦の表
示がなされる。
[実施例] 第26図は本願発明の原理を説明するためのグラフであ
る。レンズ停止中の時点P1で、デフォーカス量D5,D6
基づき被写体に対して追随遅れ生じていると判断される
と、積分I6時の演算C6によりP1の時点で追随補正がかか
り、レンズはQ1では停止させず、補正量WRの分更にレン
ズを移動させQ2までもってくる。この補正量WRについて
は後述するが、被写体がカメラの撮影レンズ光軸方向に
移動するときの移動量をカメラのフィルム面でのデフォ
ーカス量としてとらえたものである。この移動量は、合
焦検出の単位周期TI当たりの傾きに換算して求めてお
く。第27図の場合、次のレンズ駆動時間をTIと考え、遅
くとも時間TIの後には追い付くと考えるわけである。よ
しんば、この時間TIにおける補正量WRを越える時間レン
ズを駆動する必要があるような被写体の速度については
追随遅れが生じるが、とりわけ速い被写体でないかぎり
は合焦と判断出来る範囲に撮影レンズが入ってくると言
うことで、被写体に追いついているということが出来
る。又、このモデルでは、被写体の移動を、フィルム面
上のデフォーカス量で一次関数と仮定したが、実際に
は、例えば、被写体がカメラに向かって定速で接近して
くる時、デフォーカス量の変化は一次関数にはならず、
高次関数となる。この場合も、追随補正しても補正量が
不足するが、合焦域には入っているので追随していると
いえる。なおこの第26図の場合の目標補正位置は、積分
I8の中点P3である。
積分I6の中点P0から演算C6の終点P1まではレンズを動
かしていないため、この間にも被写体の追随遅れが生じ
る。この遅れ分と、次のレンズ駆動中(尚、この間に
は、積分及び演算の1周期が入る。)の遅れ分とを考え
なければならない。即ち、レンズ停止中に、被写体が動
いて追随遅れが生じたときには、積分I6から積分I7を通
って積分I8の中点までの被写体の動きを予想してP1の時
点で補正をかける必要がある。即ち、この場合は、P1
2WRの補正を加えればよいことになる。
この目標の積分I8の中点というのは、P1からみて、次
の積分I7の結果が出てくる時点P2を目標にすることとほ
ぼ同じ意味を持つ。なぜなら、ここでは、積分時間が短
いので、P2≒P3と見なしているわけである。ここで演算
が50msecかかるのに対し、積分が数msec以下である。
第27図は、レンズ駆動中の時点P4で、D3とD4のデフォ
ーカス量をもとにして被写体に対して追随遅れが生じて
いると判断した場合を示す。更には、停止中に追随モー
ドに入ることを判別された場合も含めて追随モードで被
写体を追い掛けている最中の、追随補正が続けて加えら
れた状態で、レンズ駆動している状態を示す。時点P4
追随モードに入り補正がかかると、積分I3で得られたデ
ータに基づいて演算されたデフォーカス量だけレンズを
駆動し、駆動し終えてもQ1ではレンズを止めず、更に2W
R分を動かす。第26図と同様に、補正目標時点は次の積
分I6のデータに基づく演算の結果が求まるP6のそばの積
分I7の中点である。これは、追随遅れの検出が行われた
積分I4の中点からちょうど合焦検出演算の2周期分にあ
たる。これは、次の結果が出る1周期の時間内に今回の
検出結果が出るまでにかかった1周期との合計、2周期
分を補正駆動しようとしてしまおうとするものである。
以下同様に繰り返されるが、このレンズ駆動でも追い付
かないとなった場合、即ち追随モード中に補正値を加え
た駆動カウント値が前以て定めたカウント値より大きい
場合には、レンズ駆動速度を切り替える。図では、Q2
ところで切り替っている。駆動速度が切り替えられて
も、補正値及び目標値はおなじように考えている。途中
で追い付いて、演算結果により駆動方向が反転すれば追
随補正は行わないようにする。
次に、第28図を用いて被写体のカメラ光軸方向の移動
に対する合焦検出の単位周期TI当たりの傾きを求める方
法を説明する。
図において、単位合焦検出周期というのは、S1〜S2,S
3〜S4またはT1〜T3,T1′〜T3′等である。そして、これ
らは、連続しており、同一被写体を見ているものとし
て、各時間は同じと見なす。現在位置を演算C3とする。
前回の積分によって求まるデフォーカス量をLERRとす
る。尚、これが求まるのはT3の時点である。今回の積分
によって求まるデフォーカス量をERRとする。これが求
まるのは、T3′の時点である。
被写体の単位周期当たりの移動量に対応するデフォー
カス量、即ち傾きWRは、図より WR=ERR+ITI−LERR として求まる。ここでITIは前回の積分から今回の積分
までの間のレンズ移動量である。前回の積分中心のレン
ズの相対位置は、積分開始時刻T1及び終了時刻T2のレン
ズの相対位置の和の1/2として求まる。このT1,T2はS1
時点でのデフォーカス量LERR′を演算C1中でレンズ駆動
カウント数に変換し、イベントカウンタにセットした値
である。一方、レンズには、フォーカシングエンコーダ
がセットされており、レンズが動けばエンコーダからパ
ルスが出力される。この信号は、イベントカウンタの入
力に接続されており、イベントカウンタはパルスが来る
たびにカウントダウンするようになっている。従って、
レンズの移動した量はこのイベントカウンタの値を読め
ばわかる。この値がT1,T2である。従って、(T1+T2)/
2=MILで前回の中心が求まる。
次に、第29図を使ってこの追随モードに入ってAFして
いる時に、シャッタがレリーズされた場合について説明
する。本願発明においては、追随性を上げるためにレリ
ーズタイムラグ中にもレンズ駆動を行うようになってい
る。即ち、レリーズ信号が入って露出動作が開始される
までの間の、例えば一眼レフレツクスカメラのレフレツ
クスミラー上昇の間にもレンズを駆動するわけである。
もっとも、この間はミラーが上昇しているから、ミラー
を介した光を受光して合焦を検出する焦点検出方式で、
焦点検出(積分及び演算)は出来ない。従って、ミラー
上昇中に被写体が移動する量WSを予め演算により求め
る。このレリーズタイムラグ時間をRTSとすると、単位
合焦検出時間TI当たりの被写体の動きWRからWS=WR×RT
S/TIとなる。このWSを追随補正量として露出動作前まで
にレンズを動かし終えて停止させる。そして、フィルム
が露光された後にミラーの下降が始まると同時にフィル
ムの自動巻き上げ、シャッタコッキングの巻き上げ動作
が開始される。(必ずしも自動巻き上げが行なわれるよ
うになっている必要は無い。) この時、カメラが合焦状態に達することよりもシャッ
タのレリーズを優先するレリーズ優先モードになってい
て、合焦になるまえにシャッタがレリーズされたとす
る。撮影の結果は当然ぼけた写真になるが、カメラか連
続して撮影する連写モードになっていれば、2枚目以降
の写真はなるべくピントが合って欲しい。そこで、ミラ
ー下降の間に(この間、ミラーが下降位置に安定するま
では積分、演算は再開出来ない。)露光時に合焦状態に
至らなかった量だけ、積分再開に先立ってレンズ駆動さ
せておく。図では、積分再開時にレンズを停止させてい
るが、動かしたまま積分しても問題ない。
第1図は本願発明の実施例に用いるカメラ制御回路の
ブロック図である。(1)はカメラのシーケンス制御及
び演算を行うマイクロコンピュータ(以下マイコンと言
う)、(2)はマイコン(1)からの露出開始・終了信
号に応じてそれぞれシャッタの開閉を行うと共に、ミラ
ーアップ信号に応じてミラーアップ及び絞り制御を行な
う露出制御回路、(3)は測光回路で被写体輝度に応じ
た信号をデジタル化してマイコン(1)へ送出する。
(4)フィルム感度自動読み取り回路で、フィルム感度
情報をデジタル化してマイコン(1)へ送出する。
(5)はマイコン(1)からの信号によりモータを駆動
してフィルムを1駒巻き上げる一駒巻き上げ回路であ
り、一駒巻き上げ検出スイッチ(S9)のONによりモータ
ーの駆動を停止する。(6)は絞り値及びシャッタ速度
を設定する設定回路、(7)はスイッチ(S1)のON、OF
Fに連動してそれぞれ1個のパルスを発生するパルス発
生回路、(8)は焦点検出に用いるCCD(9)とマイコ
ン(1)との間に設けられたインターフェース回路で、
マイコン(1)からの信号により、CCD(9)の電荷蓄
積の開始及び終了の制御やCCD(9)のデータをA/D変換
してマイコン(1)へ出力する等の制御を行う。
(10)はマイコン(1)からの信号に基づいて、焦点
調節のために不図示の撮影レンズの焦点調節光学系を駆
動するモーター(M)を制御するモーター制御回路、
(11)はモーター(M)の回転をモニターするエンコー
ダで、モーター(M)が1回転するたびに16個のパルス
を発生するようになっている。(12)は撮影レンズに設
けられたレンズ回路で、レンズ毎に固有なデータをマイ
コン(1)に送る。(13)は焦点検出時に用いられる補
助光発光装置である。(14)は焦点検出状態を表示する
表示回路、(15)は連続的に撮影を繰り返す連写モード
時に一定の時間毎にレリーズ信号を発生するタイマであ
る。(E)は電源電池であり、マイコン(1)、後述の
スイッチ、リセット用抵抗(RR)及びコンデンサ(C
R)、及び給電用トランジスタ(Tr1)に電源を直接供給
する。これ以外の回路には給電用トランジスタ(Tr1
を介して電池の電圧が供給される。
次に、スイッチの説明をする。(S1)は不図示のレリ
ーズ釦押下の第一ストロークでONし、マイコン(1)は
このスイッチ(S1)のONあるいはレリーズ釦を離すこと
によるOFFで後述のフロー(AFS)を実行する。(S2)は
レリーズ釦が第一ストロークより長い第2ストロークま
で押下されたときONし、このONによりマイコン(1)は
第16(a)図示の後述のレリーズのフローを実行する。
(S3)はミラーアップ完了でONするスイッチで、一駒巻
き上げ機構によるフィルム巻き上げにより不図示のレリ
ーズ部材がチャージされるとスイッチ(S3)はOFFの状
態になる。(S4)は撮影レンズが一旦合焦状態に達する
とそれ以降の焦点検出動作を停止する所謂ワンショット
モードと、一度合焦状態に達しても焦点検出を続けて行
う所謂コンテニュアスモードとを選択するスイッチであ
る。(S5)は露出モード設定スイッチであり、設定され
たモードにより、2ビットの信号がマイコン(1)に送
られる。本実施例のカメラが有する露出制御モードは、
プログラムモード(以下Pモードという)、絞り優先モ
ード(以下Aモードという)、シャッタ速度優先モード
(以下Sモードという)、マニュアルモード(以下Mモ
ードという)の4種類である。
(S6)は、ピント状態に拘わらずシャッタレリーズを
優先するレリーズ優先モードと、ピント状態によってレ
リーズの許可あるいは禁止を行う焦点優先モード(以下
A優先モードという)とを切り換えるスイッチ、(S7)
は焦点検出時に駆動されるレンズが、最近あるいは最遠
または無限遠合焦位置まで駆動されたことを検出する終
端検出スイッチで、このスイッチ(S7)がONすることに
より、マイコン(1)は後述の終端処理フローを実行す
る。(S8)は連続撮影モードと一駒撮影モードとを切り
換える切り換えスイッチ、(S9)は露出完了時にONし、
一駒巻き上げ完了でOFFする一駒巻き上げ検出スイッチ
である。
以上の回路構成において、カメラに電池が装着される
と、リセット用抵抗(RR)及びコンデンサ(CR)に電源
が供給されて、マイコン(1)のリセット端子(RE)に
“Low"レベルから“High"レベルに変化する信号が入力
され、マイコン(1)は第2図のリセットルーチン(RE
SET)を実行する。マイコン(1)は、まずフラグ及び
出力ポートをリセットし初期状態にする(#5,#10)。
次に、補助光発光装置(13)をOFFし、表示を消して、
レンズの駆動を停止し、フィルム巻き上げが完了してい
ない時にはモーターを駆動し、巻き上げが完了すれば給
電用トランジスタ(Tr1)をOFFする(#15〜#30)。そ
して、補助光発光のための補助光フラグ(補助光F)を
リセットして、端子(OP3)を“Low"レベルにして、マ
イコン(1)は停止する(#35,#40)。上記ステップ
#15〜#40は主として後述のステップ#55から移行して
くるときに有効となる。
電池が装着された状態で、レリーズ釦が第1ストロー
クまで押し込まれると、スイッチ(S1)がONし、マイコ
ン(1)は第2図のAFSからのフローを実行する。マイ
コン(1)は、まず全フラグをリセットし、給電用トラ
ンジスタ(Tr1)をONする。これにより、各回路に電源
が供給され、これと同時に、測光回路(3)が測光を開
始する。マイコン(1)は、スイッチ(S1)がONである
か否かを判別し、OFFであればステップ#15へ進んで上
述の処理を行い、ONであれば、次の焦点検出及びこれに
続くフローを実行する(#55)。スイッチ(S1)がONの
時には補助光フラグ(補助光F)がセットされているか
否かを判別し、セットされているときには補助光モード
であるとして、補助光発光装置(13)を発光させてステ
ップ#70に進み、補助光フラグがセットされていない時
には、ステップ#65をスキップしてステップ#70に進む
(#60,#65)。
次に、マイコン(1)は、タイマー(TI)によって前
の積分時の積分開始から今回の積分開始までにかかった
時間(TI)を読み取り、次に、このタイマー(TI)をリ
セットしてスタートさせ、積分を開始させる(#70〜#
78)。このときのレンズの相対位置を検出すべく、合焦
状態までレンズを駆動すべき量を示すカウンタ(以下イ
ベントカウンタと言う)の値(CT1)を読み取る(#8
0)。次に積分時間が長いモードであるか否かを示すフ
ラグ(長積F)を判定し、そのフラグがセットされてい
れば80msec経過するのを待ち、80msec経過しても積分が
終了しなければ、補助光発光装置(13)をOFFして、ス
テップ#110に進む(#85〜#95)。上記フラグ(長積
F)がセットされていないときには、積分終了したとき
あるいは積分終了していない時でも20msec経過すればス
テップ#110にすすむ(#100,#105)。この積分終了
は、CCD(9)の近傍に設けられた積分時間制御用モニ
ターの受光素子に入射する光量が所定以上になったとき
に行なわれるが、本願発明とは直接関係がないのでその
説明は省略する。
ステップ#110では、積分終了時のレンズの相対位置
を知るために、イベントカウンタの値を(CT2)として
読み取る。更にマイコン(1)は、CCDデータのダンプ
を行って、このデータを用いて焦点検出の演算を行なう
(#120,#125)。次に前回の積分中心におけるレンズ
の相対位置を示す値(MI)をMILとして、今回の積分中
心におけるレンズの相対位置を求めるべく、積分開始時
のレンズ相対位置(CT1)と積分終了時のレンズ相対位
置(CT2)との和を2で割り、この値をMIとする(#13
0,#135)。次に前回の積分中心から今回の積分中心の
間にレンズが駆動された量を求めようとするが、端にMI
L−MIでは求まらない。
この理由は第3図のグラフを参照して説明する。この
グラフにおいて、横軸は時間を示しており、縦軸はフィ
ルム面上での被写体像の動き(a)とレンズの動き
(b)とについての移動量を示している。この図の場
合、レンズの駆動を行いながら積分・演算を行ってい
る。T1,T1′,T1″は積分開始時点、T2,T2′,T2″は積分
終了時点、T3,T3′,T3″は演算終了時点を示しており、
今、T1′≒T3″,T1≒T3′としている。この理由は、焦
点検出に必要な時間は、上述した積分、データダンプ、
焦点検出演算(#60〜#125)にほとんど費やされるか
らである。前回の積分I′の中心のレンズ相対位置を示
すMILとしては、積分開始時点T1′及び積分終了時点
T2′のレンズ位置を示すイベントカウンタの値を加えて
2で割ったものを入れておく。演算C″の終了時点T1
のイベントカウンタには、演算C″の結果として、被写
体位置RE1からのデフォーカス量をエンコーダの移動数
に変換したものが入力される。この被写体位置RE1は、
積分I″の中心時点における像面からのデフォーカス量
を示す位置である。
次に今回の積分Iの中心時点におけるレンズの相対位
置を示すMIには、上述と同様に考えると、被写体位置RE
2からのデフォーカス量をエンコーダの移動数に変換し
た値を入力する。従って、レンズの相対位置を示すMIL,
MIには前回の結果を原点とするスケールと、今回の結果
を原点とするスケールとの異なったスケールの値が入っ
ている。これを単純にMIL−MIとしても、レンズの正確
な移動量は算出されない。このスケールを揃えないこと
には、正確なレンズ移動量を求められない。
そこで、この補正量をDTとする。この値DTは、演算
C′終了時点T3′のレンズ位置を示す被写体位置RE1か
らのイベントカウンタの値(CT3)と、このときの演算
結果の値DF2′をエンコーダの移動数に変換した値(LER
R)との差をとることによって得られる。即ち、DT=LER
R−CT3によって得られる。そして、レンズの移動量(IT
I)は、今回の積分中心におけるレンズの相対位置MIか
ら上記DTを引いたものを、MILから引けば求められる。
即ち、ITI=MIL−(MI−DT)で得られる。マイコン
(1)では、第2図のステップ#140,#145でこれを行
っている。
次に、マイコン(1)は、レンズ回路(12)から、開
放絞り値Av0とデフォーカス量をエンコーダのパルス数
に変換する係数値(以下KL値と言う)とのデータを入力
すべく、レンズ回路(12)のROMからデータを読み出
す。まず、チップセレクト端子(CS)を“High"レベル
にしてデータ交信開始を示す信号を出力し、読み出され
たデータの数を示す変数Nを0として、シリアル通信命
令を行う(#15,#160)。この命令によってマイコン
(1)の端子(SCK)からクロックが出力され、このク
ロックの立ち上がりに同期して1ビットずつデータがレ
ンズ回路(12)から出力される。そして、このクロック
の立ち下がりに同期して、マイコン(1)が端子(SI
N)よりデータを読みとり、8個のパルスを出力するこ
とによって1回のシリアル通信が終了し、これを2回行
って、上記2種類のデータをレンズ回路(12)から入力
する(#165,#170)。2種類のデータの入力を終える
と、端子(CS)を、“Low"レベルにしてシリアル通信の
終了をレンズ回路(12)に知らせる(#175)。次に露
出演算のサブルーチンに進む(#180)。
このサブルーチンを第4図を参照して説明する。マイ
コン(1)は、まず、開放測光値Bv0を測光回路(3)
から入力し、フィルム感度データSvをフィルム感度自動
読み取り回路(4)から入力する(#2000,#2005)。
これらのデータと、前述のごとくして入力した開放絞り
値Av0とから露出値Evを算出する(#2010)。次に、露
出制御モードを判定して、Pモードであれば、上記露出
値Evを1/2にして絞り値Avの求め、そして露出値Evから
絞り値Avを引いてシャッタ速度値Tvを求めリターンする
(#2015〜#2025)。Aモードであれば、設定された絞
り値Avを読み取り、露出値Evから設定絞り値Avを引いて
シャッタ速度値Tvを求めてリターンする(#2030〜#20
40)。Sモードであれば、設定シャッタ速度値Tvを読み
取り、露出値Evから設定シャッタ速度値Tvを引いて絞り
値Avを求めてリターンする(#2045〜#2055)。上記い
ずれのモードでもない場合、即ちMモードであるとき
は、設定された絞り値Av及びシャッタ速度値Tvを読み取
ってリターンする(#2060〜#2065)。
第2図のフローチャートに戻り、露出演算が終了する
と、焦点検出・演算の結果から焦点検出が不能か否かを
検出し、検出不能であればLOWCONのフローに進む。検出
可能であれば、焦点検出不能を示すローコンフラグLCF
をリセットし、ローライト(被写体が所定値以下の低輝
度であること)であるか否かを判定する(#185〜#19
5)。そして、ローライトでなければ、ステップ#200で
補助光フラグをリセットし、ローライトであればステッ
プ#200をスキップして、それぞれステップ#205に進
み、この演算終了時点のレンズの相対位置をイベントカ
ウンタで読み取る。次に、この演算で求めたデフォーカ
ス量Δεに変換係数KL値を掛けてエンコーダのパルス数
を求め、この値が正ならば今回の方向を示す変数TDを1
とし、負ならばTDを0とする(#205〜#225)。
次に、精度チェックのサブルーチンに入る。本実施例
に用いられている焦点調節装置には、焦点調節におい
て、合焦状態に到達する時間よりもピントの精度を優先
する精度優先モードと、精度よりも合焦状態に到達する
速度を速くすることを優先するスピード優先モードを有
している。これに関するレンズ制御モーターの速度につ
いては後述する。このサブルーチンでは、レンズの種
類、あるいは、撮影時の諸条件により上記2つのモード
を切り換えている。これには種々の態様が考えられる。
例えば、第5図(a)に示すように、コンティニュア
スモードであるときは動く被写体に対して焦点調節する
場合が多いのでスピード優先モードとし、ワンショット
モードの時には静止している被写体に焦点調節する場合
が多いので精度優先モードにする。あるいは、第5図
(b)に示すように、Aモードのときにはポートレート
等静止している被写体に正確にピントを合わせたいとい
う事が多いと考えられるので精度優先モードとし、それ
以外の露出制御モードの時にはスピード優先モードとす
る。あるいは、第5図(c)に示すように、制御される
絞り値(F値)が1.7より小さいときはポートレート等
に使用されることが多いと考えられるから精度優先モー
ドとし、それ以外では、レンズの被写界深度も多少なり
と深くなっていることを考慮してスピード優先モードと
する。この限界F値は、F4〜5.6までぐらいなら任意に
選んでよい。更には、第5図(d)に示すようにデフォ
ーカス量をエンコーダパルス数に変換するKL値が大きい
時、即ち、パルス数当たりのデフォーカス量の変化量が
小さいレンズでは、焦点調節に時間がかかるとしてスピ
ード優先モードとし、KL値が小さいときにはこの逆で、
レンズ駆動速度が速すぎると正確な焦点調節ができない
として精度優先モードにする。後者の場合、精度優先モ
ードにしてもわずかなパルス数で合焦状態になるので、
合焦に要する時間は比較的短くて済む。
本実施例では、上記4つの場合の判断を総て含むよう
第5図(e)に示すようなフローになっておりその判定
状態を表1に示す。ここでは、精度優先モードとスピー
ド優先モードとの場合分けに関して、優先するモードの
多い方のモードをそのときのモードとしている。優先す
るモードが同数のときには、絞り値のしきい値を優先す
る。これは、F値の小さいレンズでは、被写界深度が非
常に浅いため、少しずれただけでピントのぼけた写真に
なる可能性が高いからである。
第2図に戻り、精度チェックモードを終えると、レン
ズが停止しているか否かを検出する(#235)。これは
モーターへの駆動信号を検出することでわかる。レンズ
が停止していれば、MFZのルーチンへ、停止していなけ
ればIDOBUNのルーチンへ進む。
まず、MFZのルーチンを第6図により説明する。デフ
ォーカス量Δεを別変数Δεにメモリーし、合焦ゾー
ンの量ΔIF(40μ)にKL値を掛けて合焦ゾーンパル数IF
Pを求める。次に積分中心がら演算終了までに動いたレ
ンズの量をエンコーダパルス数で示した値CTCを0とす
る(#240〜#250)。次にデフォーカス量Δεをエンコ
ーダパルス数(以下これをデフォーカスパルスと言う)
で示したERRが3パルス以下であるか否かを判定し、3
パルス以下であれば、今回のデフォーカスパルス数ERR
を前回のデフォーカスパルス数LERRとし、更に今回のデ
フォーカス方向TDを前回の方向LDとし、合焦を示す合焦
フラグ(合焦F)をセットして合焦表示を行う(#255
〜#275)。そして、焦点検出終了を示すフラグ(AFE
F)をセットして、スイッチ(S4)の状態からコンティ
ニュアスモードであるかどうかを判定して、コンティニ
ュアスモードであれば第2図のステップ#55からのCDIN
Tのルーチンへ進んで再度焦点検出を行い、ワンショッ
トモードであればマイコン(1)は割り込みを待って焦
点検出を行わない。
ステップ#255において、デフォーカスパルス数ERRが
3を越えると、合焦フラグ(合焦F)がセットされてい
るかどうかを判定して、セットされていれば、デフォー
カスパルス数ERRが予め定められた合焦ゾーンパルス数
以内かどうかを判定し、合焦ゾーン内であれば、ステッ
プ#260からのINFZのルーチンへ進む(#290,#295)。
ステップ#290において合焦フラグ(合焦F)がセット
されていない時、今回のデフォーカス方向TDと前回のデ
フォーカス方向LDが反転した場合、あるいは反転してい
ない場合でも、後に詳述するニアゾーンA判定のサブル
ーチンでニアゾーン内(NZF=1)でないと判定した場
合は、1回通過したことを示すフラグ(1STF)をリセッ
トし、ステップ#295に進む(#370〜#380)。
ニアゾーンA判定のサブルーチンを第23図により説明
する。
マイコン(1)は、まずデフォーカスパルス数ERRをE
RR1とし、レンスが停止中か否かを判定する(#3000,#
3005)。停止中であればステップ#3015に進み、停止中
でなければ、積分中心から演算終了までのレンズの移動
量CTCをERR1からひいてステップ#3015に進む。ステッ
プ#3015では追随モードを示す追随フラグ(追随F)が
セットされているか否かを判定し、セットされている場
合にはニアゾーン範囲を示すカウンターNZCを63にセッ
トする。非追随モード(追随フラグリセット時)である
場合には、スピード優先モードであれば、ニアゾーンカ
ウンターを100にセットし、精度優先モードであればニ
アゾーンカウンターを120にセットして、ステップ#303
5に進む(#3015〜#3030)。ステップ#3035では、デ
フォーカスパルス数ERR1がセットしたニアゾーンカウン
ターのカウント値NZC以下であるか否かを判定し、ニア
ゾーンカウンターのカウントがNZC以下であればニアゾ
ーンを示すフラグNZFをセットし、ニアゾーンカウンタ
ーのカウント値がNZCを超えればニアゾーンフラグNZFを
リセットして、リターン(#3035〜#3045)。尚、ここ
で、本実施例ではスピード優先モードか精度優先モード
かによってニアゾーンの範囲を変えているが、この場合
はモーターの速度制御には関係がないので一定値例えば
100でもよい。
第6図に戻って、ステップ#380において、ニアゾー
ンフラグ(NFZ)がセットされていると判定されると、
このステップ以下、動いている被写体に対してデフォー
カス量が大きくなっていく場合に、これを補正するフロ
ーを示し、このような場合を追随モードと呼ぶことにす
る。ステップ#385では、1回通過したことを示すフラ
グ(1STF)がセットされているか否かを判定する。そし
て、このフラグ(1STF)がセットされていないときには
このフラグ(1STF)をセットし、次に追随モードを示す
フラグ(追随F)をリセットし、更に補正を行うことを
示す追随補正フラグ(追随補正F)をリセットしてステ
ップ#300に進む(#455,#460,#445)。ステップ#38
5で1回通過したことを示すフラグ(1STF)がセットさ
れていれば、前回のデフォーカス方向(LD)と今回のデ
フォーカス方向(TD)とを判別し、方向が違うならば、
即ち両者の方向データが1,0または0,1ならば、ステップ
#460に進み追随補正モード時の追随補正を行わない。
前回のデフォーカス方向(LD)と今回の方向(TD)とが
同一方向ならば、即ち両者のデータが0,0または1,1なら
ばステップ#400へ進み追随フラグ(追随F)がセット
されているか否かを判別する(#390〜#400,#450)。
ステップ#400で追随フラグがセットされていないとき
には、今回のデフォーカスパルス数ERRから前回のデフ
ォーカスパルス数LEERをひき、WRを求める(#430)。
この値WRが所定量AAより大きければ即ち、デフォーカス
量(パルス数)が大きくなっているときは追随フラグ
(追随F)をセットするが、本実施例ではWRが2度正の
値になったときに補正をするようにしているので、追随
モードにおける補正を示す追随補正フラグ(追随補正フ
ラグ)をリセットして、一度目は補正しないようにして
いる(#435,#440,#445)。この所定量AAはノイズ成
分を考慮して決めた値であり、ノイズ成分のないような
構成であれば0とすれば良い。上記WRがAA以下であると
きは、デフォーカス量が大きくなっていないので補正は
しないでステップ#460に進む。ステップ#400において
追随フラグ(追随F)がセットされているときにはステ
ップ#430と同様にしてWRを求めてこれがAAより大きい
か否かを判別し、AA以下であるときは、レンズが被写体
の移動に追いついているということで補正する必要がな
いので、補正量としてのWRを0としてステップ#300に
進む(#405,#410,#425)。
一方、ステップ#410でWRがAAよりも大きいと判定さ
れるとステップ#415に進み、ステップ#415では、前回
と今回の演算結果の差WRがニアゾーンカウンターのカウ
ント値NZCよりも大きく設定された設定値AX以上である
か否かが判定される。この設定値AXを設けてある理由を
説明すると、追随モード中、すなわち被写体が移動して
いるときには、この被写体の移動のために、焦点検出用
に設けてあるエリア内から被写体がはずれることがあ
る。このエリア内から被写体がはずれると、上記エリア
内にある別の物体に焦点があってしまうのでこれを防ご
うとするためである。そしてこのために補正量WRが設定
値AX以上である場合は、エリア内から所望の被写体がは
ずれた場合であるのでレンズの移動量の更新を行わない
ようにしている。即ち、ステップ#415で補正量WRが設
定値AX以上である場合には、レンズの移動量の更新を禁
止する非更新フラグ(非更新F)をセットして、追随補
正フラグをリセットする(#425,#445)。一方、補正
量WRかAX未満である場合は、非更新フラグをリセット
し、追随補正フラグをセット(#417〜#419)してステ
ップ#300に進む。
ステップ#295において、デフォーカス量Δε1が合
焦ゾーン内でないときは、ステップ#300に進み、合焦
状態に示す合焦フラグ(合焦F)をリセットする。次
に、今回のデフォーカスパルス数ERRを前回のデフォー
カスパルス数LERRとし、今回のデフォーカス方向(TD)
を前回の方向(LD)とする(#300,#305)。そして、
追随補正フラグ(追随補正F)がセットされているか否
かを判定し、セットされているときには、デフォーカス
パルス数ERRに追随補正量2WRを加えて新たにデフォーカ
ス量を求め、ステップ#335に進む(#315,#320)。
ステップ#325において、追随フラグ(追随F)がセ
ットされていれば第7図に示した演算IIIのサブルーチ
ンに進む。演算IIIのサブルーチンでは、まず、AF優先
モードであるかを判定して、AF優先モードであればTd=
150(msec)、レリーズ優先モードであればTd=100(ms
ec)としてステップ#2215に進む。このTdは、レリーズ
可能である場合に、レリーズ釦が第2ストロークまで押
下げられてレンズの駆動量が0(合焦状態)でないとき
にはこの分だけレンズを駆動するために設けられたもの
であり、Td=レリーズタイムラグ(50msec)+TC(一定
時間)となっている。レリーズタイムラグはカメラによ
って決まっている値である。一方、TCはAF優先モードで
あるとき100msec、レリーズ優先モードでは50msecとし
ている。
この値TCを夫々のモードで変えているのは、一般にAF
優先モードは被写体にピントを正確に合わせたいときに
使用されるモードであるから、できるだけレンズを動か
してデフォーカス量が0になるようにしたいので、この
一定時間を長くしてレンズを駆動するようにしているか
らである。一方、レリーズ優先モードにおいては、とに
かく写したいその瞬間にレリーズがなされることが大切
なので、この一定時間を短くしている。次のステップ#
2215では、積分周期TIを読み取りTdをこの時間TIで割っ
て、その比Rを求め、Td間に動く被写体の像面での移動
量WSを求めるべく、補正量WRにRをかける(#2215,#2
220)。そして、この値WSに、デフォーカスパルス数ERR
を加えて新たにデフォーカスパルス数ERRTを求める(#
2225)。次にAF優先モードであるかを判定し、AF優先モ
ードではデフォーカスパルス数ERRTが148以下、レリー
ズ優先モードでは100以下であるかを判定し、デフォー
カスパルス数ERRTがこれらの設定値以下であれば、追随
モードにおいて合焦状態に達したことを示す追随合焦フ
ラグ(追随合焦F)をセットし、設定値を超える場合に
は追随合焦フラグをリセットしてリターンする。上記設
定値に関しては、後述のレリーズモードのときに説明す
る。
そして、第6図のステップ#340に戻り、追随合焦ゾ
ーン内であるかを上記を追随合焦フラグのセット状態で
判定し、このゾーン内であれば、焦点検出終了を示すフ
ラグAFEFをセットして、合焦表示を行って、TINNZのフ
ローに進む(#335〜#350)。ステップ#335で追随フ
ラグ(追随F)がセットされていないとき、あるいはセ
ットされていてもステップ#340で追随合焦ゾーン内で
ないときはステップ#355に進み、デフォーカスパルス
数ERRTが後述する挟合焦ゾーン内であるかを判定する
(#355)。挟合焦ゾーン内であれば挟合焦フラグ(挟
合焦フラグ)をセットしてステップ#365へ、挟合焦ゾ
ーン内でなければステップ#360をスキップしてステッ
プ#365に進む。ステップ#365では、デフォーカスパル
ス数ERRTが後述する表示合焦ゾーン内であるかを判定
し、表示合焦ゾーン内であれば、焦点検出終了を示すフ
ラグAFEFをセットして合焦表示を行い、表示合焦ゾーン
内でなければ表示を行なわずTINNZに進む。ここで合焦
ゾーンについて説明する。
(1)合焦ゾーン(#295) 従来からある領域で、1度合焦状態に達するのに必要
なレンズの駆動量が0になり、レンズが停止している状
態での積分結果がこの領域なら合焦であることを表示す
る。
(2)表示合焦ゾーン(#365) (1)の合焦ゾーンよりも広く、レリーズ後のレリー
ズタイムラグの間に上記合焦ゾーンの中まで精度よくレ
ンズを動かせる範囲であり、この実施例では、パルス数
21に相当するデフォーカス量(レンズによって異なる)
としている。そして、レンズの停止、移動中にかかわら
ず、デフォーカス量がこの範囲に入れば表示を行うとと
もにAF優先モード時のレリーズ許可を行う。
(3)追随合焦ゾーン(ステップ#340) ゾーンとしては1番広く、追随モード時の合焦表示及
びAF優先モード時のレリーズ許可を行う範囲を示す。追
随コード時においてレンズの駆動を行いながら被写体の
動きに追随しつづけたときに、合焦状態(デフォーカス
量が0)にならないときがある。ところが従来のAF優先
モードであれば、レンズが停止しないとレリーズができ
ない。この追随合焦ゾーンは、これを防止するために設
けられたものであり、このゾーンの大きさはレリーズタ
イムラグ+一定時間の間ににレンズが駆動できる値とし
ている。この値に関しては、後述のレリーズのフローの
説明のときに詳述する。
(4)狭合焦ゾーン(#355) このゾーンは(1)の合焦ゾーンとほぼ同じである。
このゾーンが設けてある理由を以下に示す。このゾーン
内でのレンズの駆動時、積分中心から演算終了時までに
動くレンズの移動量CTCをデフォーカスパルス数からひ
いている。今デフォーカスパルス数は積分中心での値と
しているが、光の変化や手振、電気的ノイズにより必ず
しも積分中心での値となっていないことがある。従っ
て、このデフォーカスパルス数からレンズの移動量をひ
いても正しいデフォーカス量が得られないことがあり、
このデフォーカス量だけレンズを駆動して停止しても合
焦状態とならないことがある。このような場合には、次
の焦点検出の結果により再度レンズを動かさなければな
らないことになり、この駆動のときに同じような事がお
これば次の焦点検出の結果によりレンズを駆動しなけれ
ばならず、いつまでたっても合焦状態の検出によるレン
ズの停止状態とならないからこれを防止するためにこの
ゾーンを設けている。そこでデフォーカス量がこの狭合
焦ゾーン内になったときには焦点検出を行わず、デフォ
ーカスパルス数が0になるまでレンズを駆動するように
している。
一方、第2図において、ステップ#235でレンズが停
止していないときは、第8図に示すIDOBUNのフローに進
む。
第8図のIDOBUNのフローでは、まず、今回演算された
デフォーカス方向が前回演算されたデフォーカス方向と
異なるか否かを判定する(#435)。方向が反転してい
れば、レンズを停止して(ステップ#455)、再度積分
を行うべく第2図のステップ#55以下のCDINTのフロー
にもどる。一方、第8図のステップ#435で方向が反転
していなければ、積分中心から演算終了までに動いたレ
ンズの移動量CTCを求める(#435,#440)。次に後述す
るニアゾールA判定のサブルーチン進み、そのサブルー
チン内での判定結果としてニアゾールフラグ(NZF)が
セットされていれば、ステップ#460に進み、セットさ
れていなければステップ#520で追随フラグをリセット
する(#445,#450)。ステップ#460以下では前回演算
されたデフォーカス方向(LD)と今回演算されたデフォ
ーカス方向(TD)とが同一方向か否かを判定し、同一方
向ならステップ#470に進み、今回のデフォーカスパル
ス数ERRに前回積分中心から今回の積分中心までの間に
動いたレンズの駆動量ITIを加え、前回のデフォーカス
量LERRをひいて、補正量WRを求める(#460〜#470,#5
15)。
次に追随フラグ(追随F)がセットされているか否か
を判定し、追随フラグがセットされておらず更に、この
補正量WRが所定量AA以上のときには、追随フラグ(追随
F)及び追随補正フラグ(追随補正F)をそれぞれセッ
トして第6図のステップ#300に進む(#480〜#49
0)。
一方、ステップ#480で、補正量WRが所定量AA未満の
ときは追随補正フラグ(追随補正F)をリセットして、
ステップ#300に進む(#480,#485)。ステップ#475
で追随フラグ(追随F)がセットされているときには補
正量WRが所定量AX(ニアゾーンカウンターのカウント値
NZCより大)以上であるかを判定し、所定量以上であれ
ば、焦点検出エリアから被写体がはずれたと判定して、
レンズの駆動量の更新を禁止する非更新フラグ(非更新
F)をセットし、追随補正フラグ(追随補正F)をリセ
ットしてステップ#300に進む(#500,#505,#490)。
逆にステップ#500で補正量WRが所定量AX未満である
場合、非更新フラグ(非更新F)をリセットし、追随補
正フラグ(追随補正F)をセットしてステップ#300に
進む(#500,#510,#490)。
第2図に戻り、ステップ#185において、焦点検出が
不能と判定したときには、第9図のLOWCONのフローに進
む。第9図のLOWCONのフローにおいて、マイコン(1)
はまず追随フラグ(追随F)がセットされているか否か
を判定し、追随フラグ(追随F)がセットされている場
合には、非更新フラグ(非更新F)をセットする(#52
0,#525)。そして、ここを通過するのが1回目である
ことを示すフラグFIFがセットされているか否かを判定
し、セットされていないとき、即ちここを通るのが1回
目のときこのフラグFIFをセットし、変数N1を0として
第2図のステップ#55以下のCDINTのフローに進む(#5
30,#625,#630)。
ステップ#530において、上記フラグFIFがセットされ
ているときには、変数N1に1を加えて、この値N1が2で
あるか否かを判定し、2でない場合には、第2図のステ
ップ#55以下のCDINTのフローに進み、2である場合に
は追随フラグ(追随F)及び非更新フラグ(非更新F)
をそれぞれリセットして、ステップ#555に進む(#535
〜#550)。上述のステップ#520〜#550,#625,#630
では、追随モードであるときに焦点検出エリアから被写
体がはずれると、デフォーカス量が急に大きくなった
り、焦点検出不能と判定されたりする事があるので、こ
れに対する対策を施しているのである。即ち、デフォー
カス量が急に大きくなっても焦点検出可能なときは、補
正量WRが急に大きくなることを意味し、このときは、上
述した第8図のステップ#500〜#510で処理している。
一方、第2図のステップ#185で焦点検出不能と判定し
たときには、第9図のLOWCONのフローに進む。そして、
追随モードで焦点検出不能と判定したとき、すなわち焦
点検出エリアから被写体がはずれたときには、ステップ
#555からの通常の焦点検出不能の処理をせず、前回演
算されたデフォーカス量に基づいてレンズを駆動するこ
とにしている。一方、ステップ#520で追随フラグがセ
ットされていないときには、フラグFIFをリセットし
て、ステップ#555に進む。
ステップ#555以下ではそれぞれ後述するカウント割
込,タイマー割込,ENTEVENT割込を禁止する(#555〜#
557)。次に焦点検出不能と判定した原因が被写体の低
輝度すぎること(ローライト)にあるか否かを、CCDの
フォトダイオードの近傍に設けられた受光素子の出力に
よって検出する。そして、焦点検出不能の原因がこのロ
ーライトであれば、補助光発光装置(13)がカメラに装
填されているか否かを検出し、補助光発光装置(13)が
装填されているときには補助光発光モードとし、補助光
フラグ(補助光F)がセットされているか否かを判定す
る(#560〜#570)。ステップ#570で補助光フラグ
(補助光F)がセットされているとき、すなわち、一度
補助光を発光したがやはりローライトのために焦点検出
不能であったときには、焦点検出不能を示すローコン表
示を行って焦点検出を停止すべくマイコン(1)は割り
込み待ちとなる(#570、#585、#590)。逆にステッ
プ#570で補助光フラグがセットされていないときは、
このフラグ(補助光F)をセットし、更に積分時間の長
いモードを示す長鎖分フラグ(長積F)をセットして、
第2図のステップ#55以下のフローCDINTに進む。ステ
ップ#555においてローライトでないと判定した場合あ
るいはステップ#565で補助光発光装置(13)が装填さ
れていないと判定した場合、ローコン表示を行う(#59
5)。そしてレンズ繰り込みモードを示すフラグLBFを判
定し、このフラグLBFがセットされていないときにはレ
ンズ繰り出しの制御を命令し、一方フラグLBFがセット
されているときには、レンズ繰り込みの制御の命令を行
ってレンズ駆動用モータを駆動する命令を出力してから
第2図のステップ#55以下の焦点検出のフローCDINTに
進んで焦点検出行う(#600,#605,#610,#615)。
次に第10図〜第13図に示したレンズ駆動制御のフロー
の説明をする。まず、その前に実施例におけるレンズ駆
動用モーターの速度制御についての説明を行う。モータ
ー速度の種類としては、ニアゾーン外(アウトゾーン)
での速度、ニアゾーン内での3つの速度、ステップ駆動
の5種類を有しており、追随モード、非追随モードでの
精度優先及びスピード優先の各モードにおいて、そのと
きのデフォーカスパルス数に応じて、上記5種類のレン
ズ速度制御が行なわれる。これらのことを表2に示し説
明すると、モーターの回転速度としては、20,000rpm
(アウトゾーン)、5,000rpm(ニアゾーン1)、2,500r
pm(ニアゾーン2)、1,000rpm(ニアゾーン3)、ステ
ップ駆動の5種類を有している。そして、このうちステ
ップ駆動に関しては、精度優先の非追随モードのみに使
用し、精度よく、レンズ制御を行なうようにしている。
ニアゾーンでのデフォーカスパルス数に対するレンズの
速度の違いは、合焦までの速度を要するものほど速くし
ている。モータの速度を速くすればするほどその止まり
精度が悪くなる傾向がある。これらの速度制御をカメラ
のシーケンスの中でどのように行なわれるかを以下に説
明する。
まず第10図に示したTINNZのフローから説明する。ス
テップ#630において、マイコン(1)はレンズが停止
しているか否かを判定し、レンズが停止していないとき
にはレンズの駆動量を更新しないことを示すフラグ(非
更新F)がセットされているかを判定し、セットされて
いればレンズの駆動量を更新しないでステップ#700に
進む(#630、#635)。ステップ#630でレンズが停止
中であるときには、ステップ#680に進みニアゾーンに
入っているか否かを判定するニアゾーン判定のサブルー
チンに進む。このニアゾーンのサブルーチンを第11図に
示し説明する。第11図のステップ#2300において、マイ
コン(1)は追随フラグ(追随F)がセットされている
か否かを判定し、セットされている場合にはニアゾーン
範囲を示すカウンターのカウント値NZCを63にセット
し、逆に非追随モード(追随フラグリセット時)である
場合には、スピード優先モードであればニアゾーンカウ
ンターのカウント値NZCを100、精度優先モードであれば
ニアゾーンカウンターのカウント値NZCを120に夫々セッ
トしてステップ#2310に進む(#2300,#2305,#2325〜
#2335)。ステップ#2310では、デフォーカスパルス数
ERRがセットしたニアゾーンカウンターのカウント値NZC
以下であるか否かを判定し、ニアゾーンカウンターのカ
ウント値NZC未満であればニアゾーンを示すフラグNZFを
セットし、ニアゾーンカウンターのカウント値NZC以上
であれば、ニアゾーンフラウNZFをリセットしてリター
ンする(#2310〜#2320)。
そして、第10図のステップ#685にもどり、ニアゾー
ンフラグNZFがセットされているか否かを判定し、セッ
トされていないときには、デフォーカスパルス数ERRか
らニアゾーンカウンターのカウント値NZCをひいた値を
イベントカウンターEVENTCNTに入力する(#685〜#69
0)。このイベントカウンターEVENTCNTは第1図のエン
コーダ(11)からパルスが送られてくる毎に1を減算
し、カウンターの内容が0になったときにニアゾーン突
入を示す割込(INTEVENT)を実行するためのものであ
る。イベントカウンターEVENTCNTへの入力を終えるとス
テップ#695のイベントカウンターセット(EVENTCNTセ
ット)のサブルーチンに進み、このサブルーチンを終了
するとステップ#700に進む。このサブルーチンを第10
図右上に示し説明する。
このサブルーチン(EVENTCNTセット)では、このイベ
ントカウンターによる割込(INTEVENT)を許可し、更に
後述のタイマー割込及びカウンタ割込(CNTR割込)を禁
止してリターンする(#2350〜#2360)。
第10図のステップ#635において、非更新フラグ(非
更新F)がセットされていないときには、デフォーカス
パルス数ERRから積分中心から演算終了までに動いたレ
ンズの移動量CTCをひいて、実際に駆動すべきデフォー
カスパルス数とし、第11図図示の前述したニアゾーン判
定のサブルーチンに進む(#645、#650)。このサブル
ーチンでニアゾーンを示すフラグNZFがセットされてい
ないときには、デフォーカスパルス数ERRからニアゾー
ンカウンターのカウント値NZCをひいてイベントカウン
タEVENTCNTのカウント値として、イベントカウンターセ
ット(EVENTCNTセット)のサブルーチンに進み、このサ
ブルーチンを経てステップ#700に進む(#655,#670,
#675)。ステップ#655あるいはステップ#685におい
て、ニアゾーンフラグNZFがセットされているときに
は、デフォーカスパルス数ERRを駆動カウンターENZCNT
に入力し、第14図に示したタイマIセットのサブルーチ
ンに進み、このサブルーチンの終了後ステップ#700に
進む(#660、#665)。このサブルーチンでは、表2に
示した各モード(追随モード、非追随コード時のスピー
ド優先、精度優先)に関してニアゾーン内におけるデフ
ォーカスパルス数に対するモーターの速度を決定してい
る。本実施例におけるモーターの速度制御は、所定時間
内にエンコーダからのパルスが送られてくるか否かによ
ってモーターへの通電をON、OFFしてモーターの速度を
一定とし、上記所定時間を変えることによってモーター
の速度を変えている。そして、この所定時間が短くなる
ほどモーターの速度が速くなり、毎分5000回転相当のタ
イマーはA1、2500回転相当のタイマーはA2、1000回転相
当のタイマーはA3となっており、A1<A2<A3の関係であ
る。
第10図のステップ#665に示されるタイマーIセット
のサブルーチンの詳細を第14図に示して説明すると、ス
テップ#2400〜#2455では、モーターの速度が表2に示
されるごとくになるように上述タイマーがセットされ、
ステップ#2460及び#2465でカウント割込及びタイマー
割込をそれぞれ許可してリターンする。ここで、a2=6
1,a3=30,b1=31,b2=15,c1=79,c2=31である。ステッ
プ#2435においてステップ駆動モードを示すフラグSTEP
Fがセットされていれば、ステップ#2470に進む。ステ
ップ#2470では、モーターの駆動が停止しているかを判
定し、停止していない場合、ステップ駆動を行なうべき
駆動カウンターの値でエンコーダパルスによるカウント
割込が行なわれたことを示すステップ駆動フラグSTPDRF
がセットされているかを判定し、このフラグSTPDRFがセ
ットされているときには、このフラグSTPDRFをリセット
し、タイマーにD1をセットする(#2470〜#2485)。一
方、モーターが停止中あるいはステップ駆動フラグSTPD
RFがセットされていない場合には、このフラグSTPDRFを
セットして、タイマーにD2をセットする(#2470,#247
5,#2490,2495)。このときの駆動時間の方が短くD1<D
2となっている。
第10図にもどり、ステップ#700でモーターを駆動さ
せる。そしてニアゾーンフラグNZFがセットされている
かを判定し、セットされていない場合にはレンズを移動
しながら積分を行なうことを示す移動積分フラグNIDFを
セットする(#705,#745)。次に、モーターが停止中
か否かを判定し、モーターが停止中であれば、モーター
の立上り時間を少し待ってステップ#735へ進み、停止
していなければすぐにステップ#735に進む(#750,#7
55)。ステップ#735では、デフォーカスパルス数ERRが
狭合焦ゾーンに入ったか否かを判定し、狭合焦ゾーン内
であれば、積分を行なわずに残りのデフォーカス量だけ
レンズを動かすべくマイコン(1)は割込み待ちの制御
となり、挟合焦ゾーンでなければ第2図のステップ#55
以下の焦点検出のフローCDINTに進む(#735,#740)。
ステップ#705でニアゾーンフラグNZFがセットされてい
れば、WNZ3のフローに進んで、まず、移動積分フラグ
(NIDF)がセットされているか否かを判定し、セットさ
れていなければステップ#735に進む(#710)。一方、
ステップ#710で移動積分フラグ(NIDF)がセットされ
ていれば駆動カウンターのカウント値ENZCNTがニアゾー
ン3(表2参照)のデフォーカスパルス数内か否かを判
定するニアゾーン3判定のサブルーチンに進む。
このニアゾーン3判定のサブルーチンの詳細を第15図
に示し説明すると、まず、追随フラグ(追随F)がセッ
トされているか否かを判定し、このフラグ(追随F)が
セットされているときは、駆動カウンターのカウント値
ENZCNTが15以下であればニアゾーン3内であることを示
すフラグNZ3Fをセットしてリターンし、ENZCNTが15を超
えるときはフラグNZ3Fをリセットしてリターンする(#
2500〜#2510,#2535)。逆に、非追随モードでスピー
ド優先モードであるときは、駆動カウンターのカウント
値ENZCNTが30以下であればフラグNZ3Fをセットし、30を
超えるときはリセットしてリターンする。更に、非追随
モードで精度優先モードであるときは、駆動カウンター
のカウント値ENZCNTが31以下のときにフラグNZ3Fをセッ
トし、31を超えるときはフラグNZ3Fをリセットしてリタ
ーンする。
第10図にもどり、ステップ#715でニアゾーン3フラ
グNZ3Fがセットされていないとき、すなわちニアゾーン
3の領域に入っていないときはステップ#712にもど
り、ニアゾーン3の領域に入ってフラグNZ3Fがセットさ
れたときには、移動積分フラグNIDFをリセットする(#
720)。次に、追随フラグ(追随F)がセットされてい
るか否かを判定しセットされているときあるいは、追随
フラグ(追随F)がセットされていなくともスピード優
先モードであるときは、ステップ#735に進む(#725,
#727)。精度優先モードであれば、レンズが停止(駆
動カウンターのカウント値ENZCNTが0になるまで)する
までステップ#727を繰り返す。これは、精度優先モー
ドでのステップ駆動は、一定速度でないために移動積分
が正しく行えないからである。
上述の移動積分について第21図を参照して説明する。
第21図は、縦軸にモーターの回転速度、横軸に時間をと
ったものである。上部にはモーターの状態に応じて移動
積分が可能かどうかを示してある。本実施例では、20,0
00rpmからの減速時のニアゾーン3に入るまでと、ステ
ップ駆動時と、モーター停止から20,000rpmへの加速時
とに移動積分を禁止している。これは、これらの期間中
は加速減速が常には一定ではないので移動中の積分中心
がはっきりせず、焦点検出のエラーが多いと考えられる
からである。一方、ニアゾーン内あるいはニアゾーンへ
の加速時は、もともとモーターの速度が遅いことと加速
中の時間が短いこととのために焦点検出のエラーはエン
コーダのパルス数にして数パルス程度であるので、移動
積分を行っても実用上さしつかえない。そこで本実施例
では、このようにして、できるだけ移動積分を可能とし
て焦点調節に要する時間を短くしている。
次に、第10図にもどり、右下に示したイベントカウン
タ割込INTEVENTを説明する。イベントカウタ(EVENCN
T)はエンコーダ(11)からパルスがくる毎にカウント
値から1をひくようになっており、このイベントカンウ
タのカウント値が0になればこの割込INTEVENTのフロー
に入る。このフローでは、まずステップ#2550でINTEVE
NT割込を禁止して、レリーズ中であることをフラグRESF
で判定し、このフラグRESFが設定されていれば駆動カウ
ンタEVENCNTのカウント値に40を入れ、後述するタイマ
Rセットのサブルーチンに進み、モーターの回転速度の
制御を行う(#2550,#2555,#2570#2575)。ステップ
#2555でフラグRESFがセットされておらずにレリーズ中
でなければ駆動カウンターENZCNTのカウント値にニアゾ
ーンカウンターNZCのカウント値を入れ、後述するタイ
マIセットのサブルーチンに進み、このサブルーチンの
終了後、ニアゾーンフラグNZFをセットしてステップ#7
10以下のWNZ3のフローに進む(#2560〜#2567)。
次に第12図に示したカウンター割込(CNTR割込)を説
明する。このカウンター割込は第1図のエンコーダ(1
1)からパルスが発生するたびに実行される。このフロ
ーに入るとまず、マイコン(1)は駆動カウンターEVEN
CNTのカウント値を1つ減算し、駆動カウンタENZCNTの
カウンタ値が0になったか否かを判定する(#800〜#8
05)。そして駆動カウンターEVENCNTのカウンタ値が0
でない場合にはステップ駆動を示すステップモードフラ
グSTEPFがセットされているか否かを判定し(#815)、
セットされているときにはステップ#835に進む。ステ
ップ#815でフラグSTEPFがセットされていないときはス
テップ#820へ進み、精度優先モードでないとき、ある
いは精度優先モードであっても駆動カウンターENZCNTの
カウント値が6を超えるときは、ステップ駆動をしない
ものとして、ステップ#840に進む。ここでは本カウン
タ割込の前にタイマ割込が入ったことを示すフラグTIPA
SFがセットされているか否かを判定し、セットされてい
るときには、これをリセットしてリターンする。このフ
ラグTIPASFがセットされていないときには、モーターの
通電を切る(#845)。一方、ステップ#820で精度優先
モードでありかつ駆動カウンターENZCNTのカウント値が
6以下のときには、ステップ#825からステップ#830に
進み、ステップモードを示すフラグSTEPFをセットし、
更にステップ駆動フラグSTPDRFをセットしてから、ステ
ップ#845でモーターの通電を切る(#830,#835,#84
5)。次にレリーズされたことを示すフラグRESFがセッ
トされているか否かを判定し、セットされているときは
タイマRセットのサブルーチンに進み、セットされてい
ないときにはタイマIセットのサブルーチンに進んで、
サブルーチンの終了後リターンする(#850〜#860)。
タイマRセットに関してはレリーズ時の説明のときに行
う。
ステップ#805において、駆動カウンターENZCNTのカ
ウント値が0となったとき、すなわちレンズが合焦点ま
で駆動を終えたときには、モーターを停止し、ステップ
モードフラグSTEPFをリセットして、タイマ割込及びカ
ウント割込を禁止する(#870〜#880)。そして、レリ
ーズフラグRESFがセットされているときにはリターン
し、セットされていないときには後述するDRVEDのフロ
ーに進む(#885)。
このDRVEDのフローでは、まず、ワンショットモード
において駆動カウンターENZCNTのカウント値が0になっ
たときのフローを一度通過したことを示すフラグ1STDF
がセットされているか否かを判定し、セットされている
場合には第2のステップ#55以下の焦点検出のフローCD
INTに進む(#895)。ステップ#895でこのフラグ1STDF
がセットされていないときには、ステップ#900に進ん
でスイッチ(S4)の状態からコンティニュアスモードか
ワンショットモードかを判定し、ワンショットモードで
あれば合焦フラグをセットし、更にこのフローを一度通
過したことを示すフラグ1STDFをセットして焦点検出の
フローCDINTに進む(#900,#910,#915)。ステップ#
900でコンティニユアスモードである場合には追随フラ
グがセットされているか否かを判定して、セットされて
いればリターンしてそのときのデータを利用して引き続
き焦点検出を行うことによって追随性を上げセットされ
ていないときには第6図のステップ#260以下のINFZの
フローに進んで合焦表示等の制御を行なう(#905)。
第13図にタイマ割込のフローを示す。このタイマ割込
はタイマ1セットのルーチンで設定された時間内にエン
コーダからのパルスが送られてこないときに実行される
ものである。第13図において、マイコン(1)は、ステ
ップ#950でフラグRESFを判定し、このタイマ割込がレ
リーズ中に行なわれたか否かを判定し、レリーズ中でな
ければ後述のタイマ1セットのサブルーチンに進み、レ
リーズ中であえば後述のタイマRセットのサブルーチン
に進む(#950〜960)。次にフラグSTEPFを判定して、
ステップモードであるか否かを判定し、ステップモード
でなければタイマ割込を行なった事を示すフラグTIPASF
をセットし、モーターに通電してリターンする(#965
〜#975)。ステップモードであるときは、ステップ駆
動を行なうことを示すフラグSTPDRFがセットされている
か否かを判定し、セットされている場合は、モーターに
通電し、セットされていないときにはモーターの通電を
切ってリターンする(#975,#980,#985)。
上述の焦点検出及び焦点調節が行われているときにレ
リーズ−釦が第2ストロークまで押下されてレリーズス
イッチ(S2)がONすると、「H」から「L」へと変化す
る信号がマイコン(1)の端子(INT2)に入力し第16図
(a)に示したレリーズの割込フローが実行される。ま
ずマイコン(1)はフィルムの巻上が完了しているかど
うかを判定し、完了していれば、レリーズの割込及び第
2図(a)のステップ#45からのAFSの割込を夫々禁止
し、レリーズモードを示すレリーズフラグRESFをセット
する(#1000〜#1012)。
ステップ#1000でフィルムの巻上が完了していないと
きにはレリーズスイッチ(S2)がONされているか否かを
判定し、ONされているときには、ステップ#1000にもど
り、巻上完了を待ち、スイッチ(S2)がOFFのときに
は、第2図のステップ#55以下のCDINTのフローに進
む。
ステップ#1012でレリーズフラグRESFがセットされる
と、次にステップ#1014でアウトゾーンからニアゾーン
への突入のための割込INTEVENTを禁止し、ステップ#10
16でニアゾーンフラグNZFがセットされているかを判定
する。ステップ#1016でニアゾーンフラグがセットされ
ていないときには、駆動カウンタには値がセットされて
いないので、イベントカウターEVENTCNTのカウント値に
ニアゾーンカウンターのカウント値NZCを加えた値を、
駆動カウンタのカウント値ENZCNTとしてステップ#1025
に進む。ステップ#1025ではスイッチ(S6)の状態を検
出してAF優先モードか否かを判定し、AF優先モードの場
合にはステップ#1110へ、レリーズ優先モードである場
合はステップ#1030に進む。
レリーズ優先モードの場合から説明すると、まず、追
随モードであるかを追随フラグ(追随F)がセットされ
ているかで判定し、追随モードであるときには、ステッ
プ#1035の演算Iのサブルーチンに進む。この演算Iの
サブルーチンでは、レリーズリイムラグ(スイッチ(S
2)のONから実際の露光開始が行なわれるまでの時間)
の間に、被写体が動く量を推定し、この量に、このモー
ド(レリーズ)に入までのデフォーカス量を加えた値と
してデフォーカス量を求めている。このサブルーチンを
第17図に示し説明する。
第17図の演算Iのサブルーチンでは、1周期の焦点検
出時間における被写体の動き、すなわち、単位焦点検出
時間における被写体の光軸方向への移動傾き(デフォー
カス量換算)を求め、レリーズタイムラグ中に動く被写
体の移動量(デフォーカス量換算)を求める。すなわち
ステップ#2600でレリーズタイムラグ時間RSTを単位焦
点検出時間TIで割って比Rを求め、単位時間における被
写体移動量WRにこの比Rをかけてレリーズタイムラグ中
の移動量WSを求める。これを駆動カウンターENZCNTのカ
ウント値に加えて新たな駆動カウンターENZCNTのカウン
ト値を求めてリターンする(#2600〜#2610)。
第16図(a)に戻り、ステップ#1030で追随モードで
ないときには、演算Iのサブルーチンをスキップし、ス
テップ#1036に進む。そして、駆動カウンターENZCNTの
カウント値が3以下か否かを判定し、3以下であれば合
焦と判定してモーターを停止してステップ#1190に進
み、3を越える場合にはステップ#1140に進む(#113
6,#1137)。以下に説明するステップ#1140以下のフロ
ーはレリーズが許可されたときに、レリーズタイムラグ
中にレンズを駆動しようと言うものである。ステップ#
1040では、駆動カウンターENZCNTのカウント値が13以下
であるかを判定し、13以下であれば、モーターのスピー
ドを1000rpmとするフラグe1Fをセットして後述のタイマ
Rセットのサブルーチンに進む(#1080,#1090)。駆
動カウンターENZCNTのカウウント値が13より大きく40以
下では、タイマRセットのサブルーチンに進む(#104
5,#1090)。更に駆動カウンターENZCNTのカウント値が
40より大きく66以下であればモーターのスピードを5000
rpmとするフラグe2FをセットしてタイマRセットのサブ
ルーチンに進む(#1050,#1085,#1090)。
ここで第19図に示したタイマRセットのサブルーチン
を説明する。これはタイマ1セットのサブルーチンと同
じく、モーターの速度を設定するためのタイマを設定す
るルーチンである。まずステップ#2780でAF優先モード
であるか否かを判定し、AF優先モードの場合にはステッ
プ#2785に進む。これに関しては後述する。一方、レリ
ーズ優先モードであるときには、フラグe1Fがセットさ
れているか否かを判定し、セットされている場合にはス
テップ#2760に進んでタイマ1をA3にセット(1000rpm
相当)し、タイマ割込及びカウント割込を許可してリタ
ーンする(#2765,2770)。ステップ#2705で1000rpm設
定用のフラグe1Fがセットされていないときには、ステ
ップ#2710で5000rpm設定用のフラグe2Fがセットされて
いるか否かを判定し、セットされているときには、ステ
ップ#2800に進んでモーターを停止したときに行きすぎ
る量α1を補正する為のフラグFe2Fがセットされている
かを判定し、このフラグFe2Fがセットされているときに
はステップ#2830でタイマ1にAlをセット(5000rpm相
当)し、ステップ#2765に進む。ステップ#2800でフラ
グFe2Fがセットトされていないときには、ステップ#28
05でこのフラグFe2Fをセットし、ステップ#2810で駆動
カウンタ−ENZCNTのカウント値にこの行きすぎ量α1を
加えて新たに駆動カウンターENZCNTのカウント値とし、
ステップ#2830進んでタイマ1をA1にセットする。この
行きすぎ量について説明すると、1000rpmからモーター
を停止させれば行きすぎ量は無視できる程度に小さい
が、5000rpmからモーターを停止させれば大きく行きす
ぎてしまう。そして、この量はモータの回転速度にほぼ
固有であり、各レンズに対してのばらつきは小さいの
で、駆動カウンタENZCNTのカウント値に一定値α1を加
えておけばレンズが合焦位置に到達する手前でモーター
が停止しはじめ、合焦位置にレンズが到達したときにモ
ーターを正しく止めることができる。
ステップ#2705,#2710でフラグe1F,e2Fが共にセット
されていないときには、ステップ#2745で駆動カウンタ
ーENZCNTのカウント値が100を超えるか否かを判定し、
超えるときには、駆動カウンターENZCNTのカウント値か
ら40をひいて、イベントカウンターのカウント値EVENTC
NTに入れ、第10図のイベントカウンタセット(EVENTCNT
セット)のサブルーチンに進み、リターンする(#273
0,#2735)。
ステップ#2745で駆動カウンターENZCNTのカウント値
が100以下のときはステップ#2750に進み、ここで、駆
動カウンターENZCNTのカウント値が14より大きいか否か
を判定し、14より大きいときにはステップ#2830でタイ
マー1をAl(5000rpm相当)にセットしてステップ#276
5に進む。更にステップ#2750で駆動カウンターENZCNT
のカウント値が14以下であればステップ#2755に進んで
駆動カウンターENZCNTのカウント値が4を越えるか否か
を判定する。そして、駆動カウターENZCNTのカウント値
が14以下で4より大のときにはステップ#2850でタイマ
1をA2(2500rpm相当)にし、4以下のときにはステッ
プ#2760でタイマ1をA3(1000rpm相当)にセットし
て、更にステップ#2765,#2770でタイマ割込及びカウ
ント割込を許可してリターンする。
第16図(a)にもどり、ステップ#1050において駆動
カウンターENZCNTのカウント値が66を超えるときには、
5000rpm以下では駆動カウンターENZCNTのカウント値を
0(合焦)にすることができないので、所定時間(本実
施例ではAF優先モードでないとき50msec)だけレリーズ
タイムラグを増してこの間もモーターを駆動するように
している。ところが、連続撮影モードを示す連写モード
では、できるだけ早く撮影を行ないたいのでタイムラグ
の増加分となる所定の時間を設けてまでレンズの駆動は
行なわない。そこで、ステップ#1055ではスイッチ(S
8)の状態を検出して連写モードであるか否かを判定
し、連写モードである場合にはステップ#1095に進む。
一方、連写モードでないときはステップ#1055からステ
ップ#1060に進み、追随モードであるか否かを判定し、
追随モードであるときには、ステップ#1065で設定した
所定時間内に被写体の動く量を演算すべく演算IIのサブ
ルーチンを実行してからステップ#1070に進む。一方、
ステップ#1060で追随モードでないときは、被写体が止
まっていると判定し、ステップ#1065をステップして、
ステップ#1070に進み、駆動カウンターENZCNTのカウン
ト値に応じて上述のタイマRセットのサブルーチンでタ
イマをセットして、50msec待って、この間レンズを動か
す。(#1060〜#1075)。
次に、上記ステップ#1065の演算IIのサブルーチンを
第18図に示し説明する。このサブルーチンでは、まず、
ステップ#2650でAF優先モードか否かを判定して、AF優
先モードであれば時間TCを100msec,レリーズ優先モード
であれば時間TCを50mescとし、ステップ#2665でこの時
間TCを単位焦点検出時間TIで割ってその比Rを求め、ス
テップ#2670で単位焦点検出時間内に動く被写体のデフ
ォーカス量(カウントWR)にこの比Rをかけて露光まで
の追随遅れデフォーカス量WSを求め、ステップ#2675で
駆動カウンターENZCNTのカウント値にWSを加えて新たに
駆動カウンターENZCNTのカウント値を求めてリターンす
る。ステップ#1055,#1075,#1090から進んだステップ
#1095では、モーターの速度がロースピード(5000rpm
以下)であるか否かを判定し、ロースピードでない(即
ち20,000rpm)のときは、モーターストップの信号を出
力してもモーターはすぐに止まれないので、モーターブ
レーキの信号を出力する(#1095,#1100)。そして、
ステップ#1103及び#1107でカウント割込及びタイマ割
込をそれぞれ禁止して、ステップ#1190に進む。ステッ
プ#1095でロースピードであるときは直接ステップ#11
90に進む。ステップ#1025においてAF優先モードである
ときには、焦点検出終了を示すフラグAFEFが設定されて
いるか否かを判定し、セットされていなければレリーズ
フラグRESFをリセットして、リターンする(#1110,#1
170)。
なお、本実施例では、露光終了後に再び合焦状態が検
出されてもレリーズ釦が押され続けておればレリーズせ
ず、再び押しなおされるとレリーズするが、ここでステ
ップ#1170でレリーズフラグRESFをリセットしないでお
き、一方ステップ#250の次のステップでレリーズフラ
グRESFを判断し、セットされていればこのステップ#11
15へ進むようにすれば、合焦後すぐレリーズという方式
がとれる。
ステップ#1110でフラグAFEFがセットされている場合
には、ステップ#1115で追随モードであるか否かを判定
して追随モードでないときはステップ#1190に進む。追
随モードであるときには、ステップ#1120の演算Iのサ
ブルーチン(第17図図示)でレリーズタイムラグ中に動
く被写体の距離を演算して、この駆動カウンターENZCNT
のカウント値が13以下であれば、モーターを1000rpmで
制御するためのフラグf1Fをセットして、モーターの速
度制御の為のタイマをセットするタイマRセットのサブ
ルーチンに進み、ステップ#1190に進む(#1120,#112
5,#1175,#1185)。ステップ#1125で駆動カウンターE
NZCNTのカウント値が21以下のときは、ステップ#1185
のタイマRセットのサブルーチンからステップ#1190に
進む。更にステップ#1140で駆動カウンターENZCNTのカ
ウント値が21を超えるときは、ステップ#1145で連写モ
ードであるか否かを判定し、連写モードであればレリー
ズ優先モードの場合でも説明したように、すぐに撮影を
行なうべきだとして、ステップ#1190に進む。ステップ
#1145で連写モードでないときは、AF優先モードなの
で、必ずレンズを合焦位置にもっていくため、所定の時
間(100msec)レンズを動かす制御を行なう。すなわち
レリーズのタイムラグ(50msec)と合わせて150msecを
かけてレンズを合焦位置までもっていくわけである。こ
こで、今は追随モードであるので、この100msecの間に
被写体が動くデフォーカスの量を求めるべく、ステップ
#1150で演算IIのサブルーチンに進み、必要な駆動カウ
ンターENZCNTのカウント値を求める。そして、この値に
基づいてモーターの速度を制御すべくタイマRセットの
サブルーチンに進んで100msec待つ(#1150〜#116
5)。
ここで、上記タイマRセットのAF優先モードの場合の
説明を第19図を参照して説明する。AF優先モードの場合
にはステップ#2780からステップ#2785に進み、1000rp
m駆動を示すフラグf1Fがセットされているときには、ス
テップ#2760に進んでタイマ1にA3(1000rpm相当)を
セットする。ステップ#2785でフラゲf1Fがセットされ
ていないときには、ステップ#2790で駆動カウンターEN
ZCNTのカウント値が28以下であるかを判定し、28以下で
なければ、5000rpmにあたる時間A1をタイマ1にセット
する。同様に駆動カウンターENZCNTのカウント値が8以
下であれば、ステップ#2795からステップ#2760に進ん
でタイマ1をA3にしてモーターを1000rpmに制御し、8
より大きく28以下のときにはステップ#2795から#ステ
ップ#2850に進んでタイマ1をA2にして、モーターを25
00rpmに制御する。
以上のモーターの回転数とエンコーダのパルスとの関
係及び合焦までに要する時間とをAF優先モード及びレリ
ーズ優先モードのそれぞれに関して表にしたものが表3
である。このモーターの回転数とパルスの関係を簡単に
説明すると、AF優先モードではレンズ合焦状態に達した
ときにレリーズされるようにこのモードが選ばれている
ので、レリーズ優先モードと比べてより高い合焦精度が
必要であり、1000rpmの使用時間を長くしてモーターの
慣性による停止誤差を少なくしている。
又、AF優先モードでは20,000rpmを採用しないで常に
回転数をモニターするコントロール方式とし、合焦精度
よくしている。
一方、レリーズ優先モードでは、焦点検出精度も必要
であるが、それよりもより早く露出することが必要とさ
れるので、レリーズ中のモーター駆動の設定時間をAF優
先モードに比して短くしている。
第16図(a)にもどり、ステップ#1190では、補助光
発光装置(13)をOFFして、そして表示をOFFする(#11
90,#1195)。次に露出制御回路へミラーアップ開始信
号及び絞り制御信号を出力して、ミラーアップ及び所定
の値Avに絞り制御を行なわせ、ミラーアップが完了する
のを持つ(#1200〜#1210)。この間約50msecであるミ
ラーアップが完了すればモーター停止信号を出力して、
このモーターの停止するのを10msec待ち、割込を禁止し
て、露光開始の信号を出力して、1幕の走行を開始させ
る。(#1215〜1230)。そして露光時間Tvを計測して所
定のTvになれば露光終了信号を出力して2幕が閉じるの
を待つ(#1235〜#1240)。
次に第6図(b)に進んで、マイコン(1)は、ステ
ップ#1243で1駒巻上開始信号を出力してフィルムの1
駒巻上を行なわせる。そしてステップ#1245で連写モー
ドであるか否かを判定して連写モードでないとき端子
(OP3)を「L」にして連写をしないようにしてステッ
プ#1275に進む。一方、連写モードであるときにはステ
ップ#1247で端子(OP3)を「H」レベルにして第1図
のタイマ回路(15)にタイマ開始信号を出力する。次に
合焦フラグがセットされていないとき或いは合焦ゾーン
に入っていないときに、駆動カウンタENZCNTのカウント
値の残り分だけを駆動すべく、カウンタ割込及びタイマ
割込を許可してモーター駆動してステップ#1275に進む
(#1250,#1255,#1265,#1270)。この間にAFが完了
して合焦になった場合は第12図のステップ#885からス
テップ#1275へ再びもどって来てステップ#1275をルー
プする。合焦フラグ(合焦F)がセットされかつ合焦ゾ
ーン内であるときには、ステップ#1260で合焦表示を行
なってからステップ#1275に進んで、ミラーダウンする
のを待つ(#1250〜#1260,#1275)。
ミラーダウンが完了すれば、レンズ駆動用のモーター
を停止する信号を出力して、これが停止するのを20msec
待って、追随フラグ以外のフラグをリセットしレリーズ
割込を許可して第2図のステップ#55以下のCDINTのフ
ローへもどる(#1280〜#1295)。もっともここでステ
ップ#1280及び#1285は必ずしも必要ではなく、レンズ
を駆動したままCDINTへもどってもよい。
本実施例において、連写モードが設定されている時
に、レリーズ釦がづづけて押されている場合には、端子
(OP3)が「H」レベルになってタイマ回路(15)が計
時を始め、所定時間になると「H」レベルから「L」レ
ベルに代わる信号がマイコン(1)の端子(INT4)に入
力される。これが入力されるとマイコン(1)は再び第
16図(a)のステップ#1297からの割込みをスタート
し、ステップ#1297でタイマ回路(15)をストップすべ
く「L」レベルの信号を端子(OP3)から出力し、以下
同様にステップ#1000からのレリーズのフローの動作を
行う。
次に第20図に示した終端割込のフローを説明する。こ
れは、ローコントラスト時のスキャンにおいて、レンズ
を駆動しながら被写体のコントラストを検出していると
きに、焦点検出に充分なコントラストレベルが検出でき
ずにレンズの終端に到ったときの処理のフローである。
この終端の検出は不図示のレンズの両端にスイッチ(S
7)が設けられ、このスイッチ(S7)は、レンズが最近
接位置及び無限遠位置のどちらか一方の終端に到達した
ときにONし、マイコン(1)の端子(INT3)に「H」レ
ベルから「L」レベルに変わる信号が入力されて、マイ
コン(1)は第20図の終端割込のフローを行なう。この
フローでは、先ずステップ#1350でモーターを停止して
ステップ#1355でレンズを繰り込むフラグLBFがセット
されているかを判定し、セットされていなければ、レン
ズを繰り出した状態で終端に到ったということで、ステ
ップ#1360でこのフラグLBFをセットしてステップ#136
5で反転駆動を開始させ第2図のCDINTのフローに進み、
ステップ#1355でフラグLBFがセットされているとき
は、レンズが1往復した後に終端に到達したということ
でコントラスト検出が不可能ということでステップ#13
70でマイコン(1)は不能の表示をする。
次に変形例を示す。その変形例の内容は以下の項目で
ある。
1)レリーズ中のレリーズ優先モードにおいてモーター
の20,000rpmをなくし、止まり誤差を少なくする。
2)レリーズ中のAF優先モード時、所定時間内に、駆動
カウンターENZCNTのカウント値が0にならないときには
レリーズロックを行なう。
3)レリーズ中のAF優先モード時でかつ精度優先モード
のとき、モーターの速度は1000rpmのみで、駆動カウン
ターENZCNTのカウント値が0となるような場合のみレリ
ーズ可能とし0とならない場合レリーズロックを行なっ
て合焦精度を上げる。
以下の変更に伴う変形例を第22図に示し説明する。
まず(1)に伴なう変更は、第16図(a)におけるス
テップ#1095〜#1107を削除する。これは20,000rpm
(ハイスピード)がなくなるためである(第22図参
照)。これと、第19図におけるステップ#1745及び#27
30,#2735を削除したもので、これもハイスピードのモ
ードがレリーズ中にはないので、これを削除する(不図
示)。さらにINTEVENTのフローにおけるステップ#255
5,#2570,#2575を削除する。
次に(2)に伴う変更点は、第16図(a)のステップ
#1150とステップ#1160との間に、駆動カウンターENZC
NTのカウント値が148を超えるか否かを判定するステッ
プ#1155を挿入し、148を超える場合はステップ#1170
に進み、レリーズフラグRESFをリセットしてリターンす
る。この値148について表3を参照して説明すると、パ
ルス数28までは60msecかかっているので150msecから60m
secをひいた90msecが5000rpmで駆動できる時間であり、
その駆動可能なパルス数は4/3×90=120となり、上記28
を加えると148になるのである。
(3)に伴って変更する点は、第16図(a)のステッ
プ#1125の後に、ステップ#1130として、精度優先モー
ドであるか否かの判定ステップを設け、精度優先モード
であれば、1000rpm以上のモードを禁止すべくステップ
#1145に進む。又、ステップ#1150の後に、ステップ#
1152として精度優先モードか否かの判定ステップを設
け、更に精度優先モードであるときには、駆動カウンタ
ーENZCNTのカウント値が40以下(150msec×4/15(1000r
pm))であるか否かを判定するステップ#1153を設け
て、40以下であれば、1000rpm駆動を指示するフラグf1F
をセットすべくステップ#1175に進み、それ以降の処理
を行なう。40を超えるときは、ステップ#1170でレリー
ズフラグRESFをリセットしてリターンする。ステップ#
1152で精度優先モードでなければ、ステップ#1155に進
み、それ以降のフローを行なう。
[発明の効果] 本発明によれば、シャッタレリーズ操作がなされる
と、レリーズ動作として例えばミラーアップや絞り込み
動作が開始されるが、そのレリーズ動作が完了するまで
のレリーズタイムラグの間に、撮影レンズを合焦ゾーン
に到達できる場合には合焦表示を出すようにしたので、
合焦状態に至った時点でシャッタレリーズを許可するよ
うにしたAF優先式カメラにあっても、シャッタチャンス
を逃すといったことを防げる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図、第2図
は第1図の装置の動作を示すフローチャート、第3図は
焦点検出装置のイベントカウンターのオフセットを示す
グラフ、第4図ないし第20図は第1図の装置の動作を示
すフローチャート、第21図は移動積分の可,不可とモー
ターの駆動制御との関係を示すタイムチャート、第22図
と第23図は変形例を示すフローチャート、第24図と第25
図は焦点検出の原理を示す図、第26図ないし第29図は本
発明の実施例に適用した追随補正の原理を示す図であ
る。 1……マイコン、2……露出制御回路、3……測光回
路、 10……モーター制御回路、11……エンコーダ、 12……レンズ内回路、13……補助光発生装置、 15……タイマ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 信行 大阪市東区安土町2丁目30番地 大阪国 際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 大塚 博司 大阪市東区安土町2丁目30番地 大阪国 際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−34441(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露出制御の開始を指示する操作部材と、 撮影レンズを合焦ゾーンへ駆動する駆動手段と、 レリーズ動作中に上記駆動手段を動作させる駆動制御手
    段と、 操作部材の操作により、上記駆動制御手段を動作させる
    ことで、撮影レンズが露出制御開始前のレリーズ動作中
    に合焦ゾーンに達するか否かを予測判別する予測判別手
    段と、 上記予測判別手段の判別の結果、撮影レンズが露出制御
    開始前に合焦ゾーンに達すると予測判別された場合に
    は、レリーズ動作を開始しつつ駆動制御手段を動作さ
    せ、レリーズ動作の完了後に露出制御を開始する制御手
    段と、 を有することを特徴とする自動焦点調節装置。
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