JP2526822Y2 - パネルの着脱構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は電子機器の着脱自在の
パネルの着脱構造に係り、特にワンタッチでパネル部を
着脱するのに好適なパネルの着脱構造に関する。

【０００２】

【従来技術】従来のパネルの着脱構造は図５に示す斜視
図のものが多く提供されていた。図において、10は電子
機器の本体であり、この本体10の操作部や制御部を構成
したパネル部11は、本体10の側面に設けた取付穴10a と
パネル部11の側面に設けた取付穴11a とを取付ネジ７で
締め付けて取り付けていた。

【０００３】このパネル部11は取付ネジ７を取り外し、
パネル部11の各種の調節器の出力端子（図示せず）を本
体10の多極端子10b から外すことにより、パネル部11が
本体10から離脱でき、例えば車載用電子機器などにおい
てはパネル部11がリモートコントロール装置として使用
される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のパネルの着脱構造はパネル部11を着脱する場合、工具
などを用いて複数の取付ネジ７を取り付け又は取り外す
という作業が必要であるという欠点があった。また、本
体10の側面のスペースが無い場合は取付ネジ７の作業が
できず、本体10を取り出してからパネル部11を取り付け
又は取り外さねばならないという困難さがあった。

【０００５】この考案は上記した点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは従来例の欠点を解消
し、本体に突出爪を備え、この突出爪がパネル部の係止
部に係止するよう構成し、簡単にワンタッチでパネル部
の着脱が可能にしたパネルの着脱構造を提供するところ
にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この考案のパネルの着脱
構造は電子機器本体に操作部及び制御部を有したパネル
部を着脱自在に装着する格納部を設け、この格納部の側
面端部近傍に設けた第１の突出爪と、上記格納部の他の
側面端部に設けた第２の突出爪とを備え、一方、着脱自
在のパネル部の端部に設けたスイッチ機構を組み込む固
定部と、この固定部に装着するコイルバネと、このコイ
ルバネで付勢して取り付けられるツマミと、このツマミ
に設けた第１の係止部とを備えてスイッチ機構を構成
し、上記パネルの他端部に設けた第２の係止部とを備
え、上記本体の第１の突出爪が上記パネル固定部のスイ
ッチ機構の第１の係止部に係止し、上記本体の第２の突
出爪が上記パネルの第２の係止部に係止して上記パネル
が上記本体に着脱するよう構成したものである。

【０００７】

【作用】この考案によれば、電子機器本体に操作部及び
制御部を有したパネル部を着脱自在に装着することがで
きる格納部の、例えば左側面端部の近傍に第１の突出爪
を設け、また格納部の右側面端部に第２の突出爪を設け
る。

【０００８】一方、着脱自在のパネル部の左端部に樹脂
部材などで構成した固定部を設け、この固定部にコイル
バネで付勢して第１の係止部を備えたツマミを取り付
け、パネルの着脱機構のスイッチ機構を構成する。この
スイッチ機構は上記第１の係止部に本体の第１の突出爪
が係止した状態でパネル部を本体に装着し、上記ツマミ
を、例えば本体側面から押圧操作することにより、上記
ツマミの第１の係止部が第１の突出爪から離脱してパネ
ル部を本体から取り外すことができる。

【０００９】このスイッチ機構の操作においてパネルの
右端部は、パネル部の右端部に設けた第２の係止部が本
体の第２の突出爪と係止してパネル部を本体に支持し、
前記スイッチ機構の操作によって離脱したパネル部左端
部から容易にパネル部を本体から取り外すことができ
る。

【００１０】

【実施例】この考案に係るパネルの着脱構造の実施例を
図１乃至図４に基づいて説明する。図１は本体にパネル
部が装着した状態を示した断面図、図２はパネル部のス
イッチ機構を操作した時の断面図、図３はパネル部が本
体から離脱した状態を示した断面図であり、図４はパネ
ル部のスイッチ機構を示した分解斜視図である。

【００１１】図において、１は電子機器本体であり、こ
の本体１には着脱自在のパネル部を格納する格納部が構
成されていて、この格納部内部の端部近傍に第１の突出
爪1aを備え、更に、他の端部には第２の突出爪を備えて
いる。２は本体１に装着するパネル部であり、このパネ
ル部２の側面端部近傍にスイッチ機構を設け、更に他の
側面端部には第２の係止部を備えている。

【００１２】３は上記スイッチ機構を組み込む固定部で
あり、この固定部３はスイッチ機構を構成するコイルバ
ネ５とツマミ４とを固定するよう、例えば樹脂部材で図
４に示す形状に形成したものである。

【００１３】この固定部３に組み込んだスイッチ機構
は、固定部３に嵌め込まれたツマミ４をコイルバネ５で
付勢し、このツマミ４は押圧操作するツマミ部がパネル
部２の側面に取り付けられ、このツマミ部に連結した第
１の係止部4aを形成し、コイルバネ５によってパネル部
２側面端部に押された状態で固定される。また、この固
定部３はカバー６を取付ネジ７で締め付けてスイッチ機
構を正規の位置に固定することができる。

【００１４】この様に構成したパネルの着脱機構は、本
体１の例えば左端部の近傍に設けた第１の突出爪1aがパ
ネル部２の左端部に形成したスイッチ機構のツマミ４の
第１の係止部4aにコイルバネ５で付勢して係止し、更
に、本体１の例えば右端部に設けた第２の係止部2aがパ
ネル部２の右端部の第２の係止部2aに係止し、図１に示
すようにパネル部２を本体１に装着することができる。

【００１５】前記パネル部２が本体１に装着した状態で
パネル部２を離脱するためスイッチ機構のツマミ４を図
２に示すように矢印Ａ方向に押圧操作すると、ツマミ４
と連結した第１の係止部4aが移動してコイルバネ５を圧
縮し、本体１の第１の突出爪1aとの係止が離脱する。

【００１６】この第１の係止部4aと第１の突出爪1aとの
離脱によって、パネル部２は本体１の外部に取り外すこ
とができるが、パネル部２の右端部の第２の係止部2aが
本体１の第２の突出爪1bと係止した状態では、図３に示
すようにパネル部２は傾斜状に離脱され、この傾斜状態
からパネル部２を左下方向に引き出すことにより、容易
にパネル部２を本体１から取り外すことができる。

【００１７】即ち、本体１に装着したパネル部２はツマ
ミ４を押圧操作することにより、ワンタッチの操作で離
脱させることができる。

【００１８】以上、本体１の第１の突出爪1aとパネル部
２のツマミ４の第１の係止部4aが係止するよう説明した
が、比較的重量のあるパネル部２などの場合は第１の突
出爪1aを複数個設け、この複数個の第１の突出爪1aが長
く形成した第１の係止部4aに係止するよう構成しても良
い。

【００１９】

【考案の効果】この考案に係るパネルの着脱構造は前述
のように、本体に設けた突出爪とパネル部に設けた係止
部との係止状態をスイッチ機構のツマミを押圧操作する
ことにより離脱することができるので、パネル部の着脱
が容易になりワンタッチ操作で可能であるという効果が
ある。

【００２０】しかも、構造が簡単であって、また、安価
に構成することができるため実施も容易であるなどの優
れた特長を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のパネルの着脱構造の実施例を示し、
本体にパネル部が装着した状態を示した断面図である。

【図２】パネル部のスイッチ機構のツマミを押圧操作し
た時の断面図である。

【図３】パネル部が本体から離脱した時の断面図であ
る。

【図４】パネル部のスイッチ機構の分解斜視図である。

【図５】従来例を示した分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 電子機器の本体 1a 本体に設けた第１の突出爪 1b 本体に設けた第２の突出爪 ２ パネル部 2a パネル部に設けた第２の係止部 ３ 固定部 ４ スイッチ機構のツマミ 4a ツマミに設けた第１の係止部 ５ スイッチ機構のコイルバネ ６ 固定部のカバー ７ 取付ネジ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器本体に操作部及び制御部を有し
   たパネル部を着脱自在に装着する格納部を設け、この格
   納部の側面端部近傍に設けた第１の突出爪と、上記格納
   部の他の側面端部に設けた第２の突出爪とを備え、一
   方、着脱自在のパネル部の端部に設けたスイッチ機構を
   組み込む固定部と、この固定部に装着するコイルバネ
   と、このコイルバネで付勢して取り付けられるツマミ
   と、このツマミに設けた第１の係止部とを備えてスイッ
   チ機構を構成し、上記パネルの他端部に設けた第２の係
   止部とを備え、上記本体の第１の突出爪が上記パネル固
   定部のスイッチ機構の第１の係止部に係止し、上記本体
   の第２の突出爪が上記パネルの第２の係止部に係止して
   上記パネルが上記本体に着脱するよう構成したことを特
   徴とするパネルの着脱構造。