JP2526064B2 - ワックス基剤 - Google Patents

ワックス基剤

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勇三 桧垣
浩之 後藤
輝生 中村
長幸 鷹尾
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日清製油株式会社
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
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Description

【発明の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 本発明はつや出し剤、固化剤または滑剤に係り、つや
出し性、固化性、滑沢性に優れたカーワックス、床、家
具用ワックス、皮革用クリーナー、化粧料、プラスチッ
ク添加剤などに関する。
(b) 従来の技術 皮革、塗装面等の天然樹脂または合成樹脂塗料による
塗装面を磨いて、光沢を出し、美観を向上するとともに
耐汚染性を付与することは古くから行われており、天然
ワックスまたは合成ワックス類を基材とした各種つや出
し用組成物が種々市販されている。
天然ワックスおよび合成ワックスとしてはキャンデリ
ラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木
ロウ、ホホバ油、みつろう、ラノリン、モンタンワック
ス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックスお
よび上記動・植・鉱物系ワックスの高級脂肪酸および高
級脂肪族アルコール単独およびそれらの合成エステルが
知られている。しかし、従来,一般に使用されている天
然ワックスは、天然品であるため、品質にバラツキがあ
り、かつ安定供給の面でも問題がある。また、合成およ
び天然ワックスは、そこそこの光沢性を有するものの、
優れた撥水性、洗剤抵抗性、耐久性および防汚性を兼ね
そなえるという面では充分ではない。
(c) 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、優れた光沢性、撥水性、洗剤抵抗
性、耐久性および防汚性を兼ねそなえたワックス基剤な
らびにこの利用製品を提供することにある。
(d) 問題点を解決するための手段 本発明は一般式(1)(2)(3)または(4)で示
すエステル化生成物を配合してなるワックス基剤であ
る。
R′COOR ……(1) ROOC−X−COOR ……(2) 但し、R :炭素数35以上のアルキル基 R′:炭素数11以上のアルキル基またはヒドロキ
シアルキル基 X :炭素数4以上の脂肪族二塩基酸残基、リン
ゴ酸残基、酒石酸残基またはフタル酸残基 一般式(1)のエステル化生成物は炭素数12以上の飽
和脂肪酸または/およびヒドロキシ飽和脂肪酸と炭素数
35以上の飽和アルコールとをエステル化することにより
得られる。
炭素数12以上の飽和脂肪酸またはヒドロキシ飽和脂肪
酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノ
セリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、12−
ヒドロキシステアリン酸等が使用できる。
一般式(2)のエステル化生成物は、炭素数4以上の
脂肪族二塩基酸、リンゴ酸、酒石酸またはフタル酸と、
炭素数35以上の飽和アルコールとをエステル化すること
により得られる。
脂肪族二塩基酸としてはコハク酸、マレイン酸、フマ
ル酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、
ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘ
キサデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、
ダイマー酸等が使用できる。
一般式(3)のエステル化生成物は、クエン酸と炭素
数35以上の飽和アルコールとをエステル化することによ
り得られる。
一般式(4)のエステル化生成物はトリメリット酸と
炭素数35以上の飽和アルコールとをエステル化すること
により得られる。
本発明は一般式(1)、(2)、(3)または(4)
のエステル化生成物において、炭素数35以上の飽和アル
コールを使用することを特徴としている。
従来、炭素数30以上の高級アルコールとしては、カル
ナウバロウやミツロウのごく一部に炭素数32の飽和アル
コールが含有されているにすぎない。
炭素数35以上の飽和アルコールとしては、例えば米国
PETROLITE社製Unilin AlcoholのUnilin425(水酸基価11
0)、Unilin550(水酸基価85)、Unilin700(水酸基価6
6)が使用できる(いずれも同社の商品名)。
Unilin425、550、700のそれぞれの平均分子量は、各
々510、660、850であり、それから算出した平均炭素数
はそれぞれ35、46、60となる。
なお、炭素数35以上の飽和アルコールであれば、これ
以外のものも使用できる。
エステル化反応は、無触媒または触媒存在下、通常の
方法で合成できるが、合成法は特に限定するものではな
い。
本エステル化生成物は、単独でも使用できるが、目的
に応じて従来の天然およびワックスと併用してもよい。
(e) 発明の効果 本発明におけるエステル化生成物は優れた光沢性、撥
水性、洗剤抵抗性、耐久性および防汚性を兼ねそなえ、
また高融点モノエステルワックスであることから、従来
にない固化性、滑沢性を有している。そのため、各種つ
や出し剤、固化剤または滑剤としての用途、例えばカー
ワックス、皮革用クリーナー、床、家具用ワックスや化
粧料、プラスチック添加剤として、優れた性能を示す。
(f) 合成例および実施例 合成例 攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離器を備えた
4ツ口フラスコにステアリン酸284g、Unilin700(商品
名。PETROLITE社製 飽和アルコール、炭素数60)850g
を仕込み、触媒として塩化スズを2.3g仕込み、キシレン
を還流溶剤として仕込量の5%を添加し、よく攪拌し混
合物を160〜240℃にて計算量の水が留出するまで反応を
行った。その必要時間は7時間であった。反応終了後、
減圧にてキシレンを留去後、活性白土を用いて脱色濾過
して黄色固体を得た。収量1,007g、酸価3.5、ケン化価5
2、融点91〜93℃であった。
以下同様の方法で第1表、第2表、第3表に示す合成
エステルを製造した。
実施例1 カーワックス 以下の処方で固形カーワックスを調製した。
処方例 マイクロワックス 4部(重量。以下同様) (mp155゜F) 合成エステル 11部 ジメチルシリコーン(350cs) 10部 ミネラルスピリット 50部 得られたカーワックスを用い、自動車塗面に艶抜き
し、艶抜き時の伸び、抜き取り性、撥水性および10回水
洗浄後の光沢、撥水性を評価した。結果を第4表に示
す。
実施例2 ペースト状溶剤型、床用および家具用ワック
ス 以下の処方で床および家具用ワックスを調製した。
合成エステル 12部 セレシン 5部 パラフィンワックス (mp145゜F) 15部 ミネラルスピリット 68部 得られたワックスを用い、ウレタン塗料で塗装した木
材合板に艶抜きし、艶抜き時の伸び、光沢、撥水性およ
び10回洗剤洗浄後の光沢、撥水性を評価した。結果を第
5表に示す。
実施例3 靴クリーム 以下の処方で靴クリームを調製した。
合成エステル 16部 みつろう 16部 ミメラルスピリット 26.4部 トリエタノールアミン 2.4部 ステアリン酸 4.2部 水 35部 得られた靴クリームを用い、牛皮製靴に艶抜きし、艶
抜き時の伸び、光沢、撥水性および降雨時3回使用後の
光沢、撥水性を評価した。結果を第6表に示す。
実施例4 口紅 以下の処方で口紅を調製し、密着性、光沢性、感触の
良好な口紅が得られた。
ヒマシ油 45.3部 ヘキサデシルアルコール 25.0部 合成エスエルE 6.0部 オゾケライト 4.0部 合成エステルJ 7.0部 ラノリン 5.0部 酸化チタン 2.0部 色素 5.7部 酸化防止剤,防腐剤,香料 適量 実施例5 ヘアスティック 以下の処方でヘアスティックを調製し、適度の固さ、
粘着性、感触のヘアスティクを得た。
ヒマシ油 72部 合成エステルM 16部 ミツロウ 12部 香料 適量 色素,酸化防止剤 適量

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)(2)(3)または(4)で
    示すエステル化生成物を配合してなるワックス基剤。 R′COOR ……(1) ROOC−X−COOR ……(2) 但し、R :炭素数35以上のアルキル基 R′:炭素数11以上のアルキル基またはヒドロキ
    シアルキル基 X :炭素数4以上の脂肪族二塩基酸残基、リン
    ゴ酸残基、酒石酸残基またはフタル酸残基
  2. 【請求項2】カーワックスとして用いる特許請求の範囲
    第1項記載のワックス基剤。
  3. 【請求項3】床、家具用ワックスとして用いる特許請求
    の範囲第1項記載のワックス基剤。
  4. 【請求項4】皮革用クリーナーとして用いる特許請求の
    範囲第1項記載のワックス基剤。
  5. 【請求項5】化粧料として用いる特許請求の範囲第1項
    記載のワックス基剤。
  6. 【請求項6】プラスチック添加剤として用いる特許請求
    の範囲第1項記載のワックス基剤。
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