JP3543825B2 - 艶出し剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は艶出し剤に係わり、光沢性,耐久性,密着性,耐候性,撥水・撥油性,平滑性および防汚性に優れた自動車用ワックス,家具用ワックス,皮革用ワックスなどに関する。
【0002】
【従来の技術】
塗装面,皮革等の表面処理として、天然樹脂または合成樹脂塗料を用いて塗装面を磨いて光沢を出し、美観を向上するとともに、撥水・撥油性,耐防汚性を付与することは古くから行われており、ワックス類(天然ワックスまたは合成ワックス)シリコーンオイル,油性物質を基材とした各種の撥水・撥油,艶出し剤組成物が種々市販されている。
【0003】
天然ワックスおよび合成ワックスとしては、カルナウバワックス,キャンデリラワックス,シュガーワックス,ライスワックス,木ロウ,ベイベリーワックス,オーキュリーワックス,エスパルトワックス等の植物系天然ワックス、みつろう,昆虫ロウ,鯨ロウ,セラックロウ,ラノリンワックス等の動物系天然ワックス、パラフィンワックス,マイクロクリスタリンワックス等の石油系天然ワックス、モンタンワックス,オゾケライトワックス,セレシン等の鉱物系天然ワックス、ヘキストワックス,ポリエチレンワックス,カルボワックス,カスターワックス,フィシャートロプッシュワックス,サゾールワックス等の合成ワックスおよび上記動植物系ワックスの高級脂肪酸および高級脂肪族アルコール単独およびそれらの合成エステルが知られている。
【0004】
しかし、従来の一般に知られている天然ワックスは天産品であるため品質にバラツキがあり、かつ安定供給の面でも問題がある。また、合成および天然ワックスはそこそこの光沢性を有するものの、優れた付着耐久性,撥水・撥油性および防汚性を兼ね備えるという面では充分でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた光沢性,耐久性,密着性,耐候性,撥水・撥油性,平滑性および防汚性を兼ね備えた艶出し剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、炭素数30〜70のアルキルアルコールとイソシアネート単量体との反応生成物を配合してなる艶出し剤組成物に関するものである。
原料成分であるイソシアネート単量体としては、モノイソシアネート化合物および/またはジイソシアネート化合物および/またはトリイソシアネート化合物の1種もしくは2種以上が使用できる。なかでも芳香族イソシアネートであることが好ましいが、脂肪族イソシアネートも使用できる。
【0007】
例えば、フェニルイソシアネート,トシルイソシアネート等の芳香族一官能性イソシアネート化合物、2,4−トリレンジイソシアネート,2,6−トリレンジイソシアネート,p−フェニレンジイソシアネート,4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネート等の芳香族二官能性イソシアネート化合物、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族三官能性イソシアネート化合物、ブチルイソシアネート,オクタデシルイソシアネート,シクロヘキシルイソシアネート等の脂肪族一官能性イソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート,リジンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネート,2,4−トリレンジイソシアネートおよび/または2,6−トリレンジイソシアネートの水素添加物(水素添加TDI),4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネートの水素化物(水素化MDI),ジシクロヘキシル・ジメチルメタンp,p' −ジイソシアネート,ジエチルフマレートジイソシアネート等の脂肪族二官能性イソシアネート化合物が用いられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、2種以上の化合物を併用してもよい。
【0008】
一方、炭素数30〜70のアルキルアルコールとしては、望ましくは直鎖状飽和モノアルキルアルコールがよく、例えば米国PETROLITE社製Unilin AlcoholのUnilin425(水酸基価110),Unilin550(水酸基価85)Unilin700(水酸基価66)が使用できる(いずれも同社商品名)。Unilin425,550,700のそれぞれの平均分子量は、各々510,660,850であり、それから算出した平均炭素数はそれぞれ35,46,60となる。なお、炭素数30以上のアルキルアルコールであれば、これ以上のものも使用できる。
【0009】
炭素数30未満のアルキルアルコールを使用すると、イソシアネート単量体との反応生成物の融点が低下し、十分な撥水・撥油性および固化性が得られない。また、炭素数70を超える場合は工業的にも入手しにくく、高分子量になりすぎることによる他の油剤,溶剤との相溶性も悪くなり、また塗膜の付着耐久性が低下する傾向にある。
【0010】
本発明においては、炭素数30〜70のアルキルアルコールとイソシアネート単量体との反応生成物は、これらの原料成分を常法、例えばアルキルアルコールを加熱溶融させた後、イソシアネート単量体を滴下混合して反応させることにより、容易に合成することができる。
【0011】
なお、脂肪族および/または芳香族一官能性イソシアネート類は、炭素数30〜70のアルキルアルコールと完全にウレタン化することが好ましい。また、脂肪族および/または芳香族多(二および三官能性)イソシアネート類は、ウレタン化率(多イソシアネート単量体中のイソシアネート基(−NCO)への炭素数30〜70のアルキルアルコール付加反応率)を50〜100%として反応を行い、反応生成物中にイソシアネート基(−NCO)が残存してもかまわない。ただし、ウレタン化率50%未満では、反応生成物の融点が低下し、十分な光沢性はもとより、撥水・撥油性および固化性が得られない。
【0012】
以上のことから、本発明の目的は、特許請求の範囲に示した炭素数30〜70のアルキルアルコールとイソシアネート単量体(モノイソシアネート化合物および/またはジイソシアネート化合物および/またはトリイソシアネート化合物)とのウレタン化反応生成物を使用することによって、はじめて達しうる。
なお、本発明によってえられるウレタン化生成物は、単独でも艶出し剤組成物として使用できるが、目的に応じて従来の天然ワックスまたは合成ワックスを配合して用いてもよい。
【0013】
【実施例】
製造例
攪拌機,温度計,窒素ガス吸込管を備えた4ツ口フラスコにUnilin425(商品名,PETROLITE社製:炭素数35の飽和アルコール)1020g(2モル当量)を仕込み、攪拌しながら120℃に加熱し、トリレンジイソシアネート174g(1モル当量)を2時間で全量滴下し、さらに150℃に昇温し、3時間反応させた。反応後冷却して微黄色固体を得た。収量1190g,融点84〜90℃,針入度1(25℃,50g荷重5秒)であった。
以下、同様の方法で表1,表2,表3,表4および表5に示すウレタン化生成物を製造した。
【0014】
【表1】
Figure 0003543825
【0015】
【表2】
Figure 0003543825
【0016】
【表3】
Figure 0003543825
【0017】
【表4】
Figure 0003543825
【0018】
【表5】
Figure 0003543825
【0019】
実施例1 カーワックス
下記の組成からなる艶出し剤組成物について光沢耐久性,撥水耐候性,伸び,拭取性を評価した。その結果を表6に示す。
カーワックスの処方
カルナウバロウ(融点80〜85℃) 10部(重量。以下同様)
パラフィンワックス(融点45℃) 5部
本発明の合成ウレタン化生成物 15部
精製カオリン(平均粒径3μ) 7部
有機変性モンモリロナイト 3部
ミネラルスピリット 60部
【0020】
なお、評価は以下のとおり行った。
〈塗装テストパネル〉
JIS K 2236の試験片調製法により調製したアルキド樹脂,エナメル焼付塗装板を、耐水研磨紙(1200番)で研磨し、供試塗装パネルとした。
【0021】
〈光沢耐久性〉
供試塗装パネルに通常のワックスがけをし、初期光沢をJIS Z 8741光沢度測定方法により測定した。この供試塗装パネルをスガ試験機(株)製デューサイクルサンシャインウェザーメーター中で100時間放置(屋外暴露6ヶ月に相当)後、同様に光沢を測定した。なお、デューサイクルサンシャインウェザーメーター中では、5時間につき45分の割合で供試塗装パネルにシャワーした。光沢耐久性の評価は、ワックスがけ直後の初期光沢増加量とウェザーメーター放置後の光沢保持量より評定した。
◎:大変良好、○:良好、△:普通、×:良くない、××:不良
【0022】
〈耐水・耐候性〉
供試塗装パネルに通常のワックスがけをし、初期撥水性をJIS P 8137撥水度試験方法により測定した。この供試塗装パネルをスガ試験機(株)製デューサイクルサンシャインウェザーメーター中で、100時間放置(屋外暴露6ヶ月に相当)後、同様に撥水性を計測した。なお、デューサイクルサンシャインウェザーメーター中では、5時間につき45分の割合で供試塗装パネルにシャワーした。ウェザーメーター放置前後の撥水性から耐水・耐候性を評価した。
◎:大変良好、○:良好、△:普通、×:良くない、××:不良
【0023】
〈伸び〉
通常のワックスがけ操作をパネラー20名に実施してもらい、艶出し剤組成物塗布時の伸びを評価した。
◎:大変良好、○:良好、△:普通、×:良くない、××:不良
【0024】
〈拭取性〉
通常のワックスがけ操作をパネラー20名にしてもらい、艶出し剤組成物塗布時の拭取性を評価した。
◎:大変良好、○:良好、△:普通、×:良くない、××:不良
【0025】
【表6】
Figure 0003543825
【0026】
実施例2 ペースト状溶剤型フロアーおよび家具用ワックス
下記の組成で、フロアーおよび家具用ワックスを調製した。
フロアーおよび家具用ワックスの処方
本発明の合成ウレタン化生成物 15部
セレシン 5部
パラフィンワックス(融点45℃) 8部
オレイン酸ブチル 2部
ミネラルスピリット 70部
得られたワックスを用い、ウレタン染料で塗装した木材合板に艶拭きし、艶拭き時の伸び,光沢,撥水性および10回洗剤洗浄後の光沢,撥水性を評価した。その結果を表7に示す。
【0027】
【表7】
Figure 0003543825
【0028】
実施例3 靴クリーム(ペーストタイプ)
下記の組成からなる靴クリーム(ペーストタイプ)を調製した。
靴クリームの処方
カルナウバロウ(融点80〜85℃) 10部
本発明の合成ウレタン化生成物 20部
ステアアリン酸 5部
ミネラルスピリット 35部
トリエタノールアミン 2部
水酸化カルシウム 0.1部
水 27.9部
得られた靴クリームを用い、牛製のガラス張革に艶拭き時の伸び,光沢,撥水性および降雨時5回使用後の光沢,撥水性を評価した。その結果を表8に示す。
【0029】
【表8】
Figure 0003543825
【0030】
【発明の効果】
本発明におけるウレタン化生成物は、優れた光沢性,耐久性,密着性,耐候性,撥水・撥油性,平滑性および防汚性を兼ね備え、従来にない固化性,滑沢性も具備している。そのため、各種の艶出し剤,固化剤,撥水剤,撥油剤としての用途、例えばカーワックス,フロアー・家具用ワックス,皮革用クリーナーとして優れた性能を示す。

Claims (2)

  1. 炭素数30〜70のアルキルアルコールとイソシアネート単量体との反応生成物を主成分とする艶出し剤組成物。
  2. 艶出し剤組成物が自動車用ワックス剤組成物,フロアー・家具用ワックス剤組成物,皮革用保護艶出し剤組成物である請求項1記載の艶出し剤組成物。
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