JP2525910B2 - レ―ザ励起薄膜形成法 - Google Patents

レ―ザ励起薄膜形成法

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Description

【発明の詳細な説明】 (1)産業上の利用分野 本発明はZnOやPLZTなどの酸化物薄膜、あるいはTiN,B
N等窒化物薄膜の製造方法に関するものである。
(2)従来の技術 レーザ・アブレーション法は、レーザのターゲットへ
の照射によりターゲットより原子状、分子状あるいはク
ラスター状原料を発生させて、それを基板上に堆積させ
薄膜を形成する方法である。そのうち特に、エキシマレ
ーザを使用するエキシマレーザアブレーション法は、20
0nm付近の短波長領域の高エネルギー光を使用する方法
で、下記の利点があり薄膜を高速且つ低温で得られる方
法として注目されている。
ターゲットの組成とのずれの無い薄膜が得られる。
雰囲気の圧力が1Torr付近までの広い領域で成膜がで
きる。
成長速度を極めて速くすることができる。
高エネルギー光による非熱平衡過程である。
しかし、エキシマレーザはパルス発振であり、10数ナ
ノ秒程度の極めて短いパルス状のレーザが発生し、ター
ゲットに照射される。そして照射時のみ原料が基板上に
供給され、成膜することになる。
また、パルス幅の極めて短くエネルギーの高いエキシ
マレーザでは、多量の原料を生成させ基板上に堆積させ
ることができ成長速度を非常に速くすることができる
が、そのため結晶化が充分行われず膜質を悪くすること
がある。
一方、成膜温度の低温化は、基材の熱による劣化ある
いは反応を防ぐ必要から、機能性薄膜の電子工学上ある
いは機械工学上の応用にとり必須の技術である。低温化
の方法として、プラズマ技術との複合化が考えられる。
すなわち、基板近傍においてプラズマを発生させ、これ
によりさらに非熱平衡状態を助長させ、より低温での成
膜が可能になると考えられる。さらに、プラズマの付加
により膜質の改善ができることも考えられる。
(3)発明が解決しようとする課題 プラズマ技術との複合化は成膜の高品質化、高速化、
低温化にとり重要になっている。しかし、エキシマレー
ザ・アブレーション法では成膜はレーザが照射されてい
る間のみ間欠的に起こり、レーザが照射されない間は、
原料の供給無しにプラズマのみに基板表面がさらされ、
生成膜が損傷を受ける問題があり、充分にその効果が発
揮されない。すなわち、プラズマの添加を効果的に行う
必要がある。
(4)課題を解決するための手段 プラズマの添加方法としては、種々ある内DCあるいは
ACプラズマ法を使用し、基板とターゲット間に電極を設
け、電極と基板間に電圧を印加する事、あるいは、基板
とターゲット間に電圧を印加する事により、DCあるいは
ACプラズマの発生可能な状況をつくりだす。次にレーザ
をターゲット上あるいは基板間及び基板上に照射させ、
電圧及び雰囲気圧力、レーザ強度を調整して、パルスレ
ーザの照射と同期させてプラズマを発生させる。
このとき、レーザーは第1図または第2図に示すよう
にターゲット上に集光レンズを用いて焦点を当てると特
に効果的である。
(5)作用 レーザの照射と同期して間欠的にプラズマが発生する
理由は明確になっていないが次のように考えられる。電
極と基板間に電圧が印加された状態で、レーザを電極と
基板間あるいは基板上及びターゲット上に照射させるこ
とにより雰囲気ガスをイオン化させ、そのイオンの発生
がトリガーとなりプラズマが起こる。レーザが照射され
ないとイオンの発生が無くなり、プラズマの発生も停止
する。あるいは、エキシマレーザによる光電効果によ
り、非自続放電が起こっている事も考えられる。そし
て、これらの現象が起こる条件は限られた範囲にある。
この条件の適正化により、レーザによるアブレーショ
ンが起きて原料が基板上に供給される時のみプラズマを
発生させることができるので、原料が供給されない時に
おこるプラズマによる基板面及び成長面の損傷を無くす
事ができる。
この時に用いる圧力としては10-4Torr〜1Torrの圧力
範囲が望ましく、10-4Torr未満または1Torrを越えると
プラズマの発生が起こりにくい。
雰囲気としては、O2,N2,N2O等のガスを使用すること
も考えられる。特に酸化物薄膜を得る場合にはO2,また
窒化物薄膜を用いる場合はN2,酸窒化物薄膜を得る場合
にはO2,N2の混合ガスまたは、N2O等のガスを使用するこ
とができる。
本願の別の特徴は、非熱平衡過程を用いる点にある。
すなわち、高エネルギーのレーザビームを用いるので、
ターゲットから出てくる原子,分子,クラスターは大変
活性の高い状態となっている。従って基板の温度は、従
来法に比較して低い温度でも結晶性の高い薄膜を得るこ
とができる。
また、このようにして発生せしめた蒸発物質はほぼタ
ーゲットに垂直に飛散し、指向性の高い状態なので効率
よく基板に蒸着することができる。
なお、ターゲットは通常回転させて極部的な蒸発を防
止するのが通常である。
(6)実施例 実施例1 Al2O3単結晶を基板として使用し、ターゲットにZnO粉
末の成形体を使用した。第2図に示す装置にて、酸素ガ
スを導入して雰囲気圧力を100mTorrにした。基板ホルダ
ーとターゲットとの間隔を50mm、ループ状電極と基板ホ
ルダーとの間隔を40mmに各々して、電極と基板ホルダー
間に電極を陽極にして350Vの直流電圧を印加した。基板
温度は500℃に設定した。次に、エキシマレーザを2J/cm
2、5Hzでターゲット面上に照射したところ、レーザのパ
ルスに呼応して基板面にプラズマの発生が認められた。
10分間の成膜のあと、20℃/min.で徐冷した。得られた
試料のSEM観察では極めて滑らかな面をしめしており、
面粗さ計測定による面粗さは10nm程度であった。さら
に、得られた薄膜の膜厚は触針式の膜厚測定計で測定し
たが、膜厚は0.22μmで、成膜速度が1.32μm/hr.にな
っていた。X線回折分析では、ZnOのC軸配向性の極め
て高い高結晶性薄膜になっていることが判明した。
実施例2 ホットプレスによるTiN粉末のペレット状焼結体をタ
ーゲットに使用し、第1図に示す装置にて、窒素ガスを
導入して50mTorrにした。基板ホルダーとターゲットと
の間隔を70mmにして、220Vの交流電圧を印加し、基板温
度は400℃に設定した。基板は20mm×20mmのステンレス
鋼板を使用した。ArFエキシマ・レーザをターゲット上
に、2.8J/cm2,10Hzのエネルギーで照射し、アブレーシ
ョンを起こさせた。その時、レーザの照射と同期して、
プルームとは別にプラズマが発生しているのが観察され
た。1時間の成膜の後、装置より試料を取り出したが、
試料は金色の光沢を示し、またSEMにて薄膜表面を観察
したが、極めて平滑なモフォロジーを示していることが
分かった。膜厚は3μmであった。
一方、X線回折による結晶性の評価を行った結果、薄
膜はその色調から予想されたとおりのTiNであり、配向
性が高く半価幅の狭い高結晶性膜であることが判明し
た。
比較例1 実施例1と同じ装置において、連続プラズマ添加実験
を行った。プラズマが連続発生する条件は種々あるが、
例えば酸素雰囲気の場合、圧力を1mTorrにすると発生さ
せることができる。得られた薄膜をSEMにより観察した
が、表面には凹凸が見られ、酸素プラズマによるエッチ
ングが進んでいる事が分かった。
比較例2 実施例2と同じ装置及び条件で、電圧を印加せずに成
膜を行った。得られた試料は金色の光沢を示していた
が、SEM観察では凹凸が見られ、粒径約1μmの粒子の
存在が確認された。X線回折分析では、配向性の劣った
半価幅の比較的広がった結晶性を示し、電圧印加の場合
より低結晶性であることが分かった。
(7)発明の効果 以上述べた様に本発明により、ZnOやPLZT等の酸化
物、TiN,BN等の窒化物、その他酸窒化物、炭化物等の高
品質薄膜を低温で且つ高速で成膜できるようになり、そ
れらの用途展開を大きく広げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図に実施例で使用した装置を示す。 1……エキシマレーザ、9……電線 2……レンズ、10……電線導入ポート 3……チャンバー、11……排気系 4……基板、12……レーザ 5……基板ホルダー、13……プラズマ 6……ターゲット、14……レーザ入射窓 7……ターゲットホルダ、15……酸素導入口 8……直流電源

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板とターゲットの間に電極を設け、該電
    極と基板間に電圧を印加するか、または基板とターゲッ
    トホルダー間に電圧を印加し、エキシマレーザのターゲ
    ットへの照射により、ターゲットより原子状、分子状あ
    るいはクラスター状原料を発生させて、かつレーザの照
    射と同期してプラズマを発生させ、かつターゲットと同
    じ化合物薄膜を基板上に形成させる事を特徴とする薄膜
    形成方法。
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