JP2525865B2 - ゲル状食品の製造法 - Google Patents
ゲル状食品の製造法Info
- Publication number
- JP2525865B2 JP2525865B2 JP63108205A JP10820588A JP2525865B2 JP 2525865 B2 JP2525865 B2 JP 2525865B2 JP 63108205 A JP63108205 A JP 63108205A JP 10820588 A JP10820588 A JP 10820588A JP 2525865 B2 JP2525865 B2 JP 2525865B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- manufacturing
- food
- water
- gel food
- whey
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は食品に係るものであって工業的に有利に食
品を得る製造法に関するものである。分離ホエータンパ
ク質(以下W。P。I。という)と乳清ミネラル(以下
W。M。という)を併用添加することにより強力なゲル
を形成し、これを食品に応用利用することにある。この
場合のゲル状食品とは、うどん、そば、中華麺、餃子の
皮などの麺製品、蒲鉾、竹輪、はんぺん、ハム、ソーセ
ージ、ハンバーグ、肉団子などの水畜産練製品、プリ
ン、ヨーグルト、アイスクリーム、シャーベットなどの
乳製品、パン、ケーキ、ビスケットなどの菓子製品、茶
わん蒸し、卵どうふなどの卵製品、ドレッシング、マヨ
ネーズなど乳化した調味食品、その他をいう。
品を得る製造法に関するものである。分離ホエータンパ
ク質(以下W。P。I。という)と乳清ミネラル(以下
W。M。という)を併用添加することにより強力なゲル
を形成し、これを食品に応用利用することにある。この
場合のゲル状食品とは、うどん、そば、中華麺、餃子の
皮などの麺製品、蒲鉾、竹輪、はんぺん、ハム、ソーセ
ージ、ハンバーグ、肉団子などの水畜産練製品、プリ
ン、ヨーグルト、アイスクリーム、シャーベットなどの
乳製品、パン、ケーキ、ビスケットなどの菓子製品、茶
わん蒸し、卵どうふなどの卵製品、ドレッシング、マヨ
ネーズなど乳化した調味食品、その他をいう。
ゲルを応用し、食品の弾性を高める方法は各種ある。
代表的にはカラギーナン、ペクチン、その他のゲル化剤
や、大豆タンパク質、小麦グルテン、乾燥卵白、その他
のタンパク質の添加等がある。しかし、これらの方法は
ゲルを形成し弾力を増す方法としては必ずしも満足すべ
きものではない。弾力が弱かったり、あるいは、弾力を
増強するために多量使用すると糊状感が出たり、風味が
劣るなど難点がある。
代表的にはカラギーナン、ペクチン、その他のゲル化剤
や、大豆タンパク質、小麦グルテン、乾燥卵白、その他
のタンパク質の添加等がある。しかし、これらの方法は
ゲルを形成し弾力を増す方法としては必ずしも満足すべ
きものではない。弾力が弱かったり、あるいは、弾力を
増強するために多量使用すると糊状感が出たり、風味が
劣るなど難点がある。
ここにW。P。I。とW。M。の併用物が採用され
る。W。P。I。はチーズまたはカゼイン製造時のホエ
ーをイオン交換体を通して乳糖その他灰分をほとんど分
離し、タンパク質含量90%以上にしたものである。
る。W。P。I。はチーズまたはカゼイン製造時のホエ
ーをイオン交換体を通して乳糖その他灰分をほとんど分
離し、タンパク質含量90%以上にしたものである。
一方、W。M。はW。P。I。の製造と同様のホエー
を利用するが、ホエーを濃縮し乳清タンパク質及び乳糖
を可及的に除いた濃縮物またはこれらの乾燥固型物をい
う。その成分は全固型96〜98%、乳糖35〜80%、非タン
パク質態窒素1〜5%、灰分10〜60%、灰分の内カチオ
ンはカリウム2〜10%、カルシウム1〜5%、ナトリウ
ム1〜10%、マグネシウム0.1〜0.5%から成るものであ
る。
を利用するが、ホエーを濃縮し乳清タンパク質及び乳糖
を可及的に除いた濃縮物またはこれらの乾燥固型物をい
う。その成分は全固型96〜98%、乳糖35〜80%、非タン
パク質態窒素1〜5%、灰分10〜60%、灰分の内カチオ
ンはカリウム2〜10%、カルシウム1〜5%、ナトリウ
ム1〜10%、マグネシウム0.1〜0.5%から成るものであ
る。
W。P。I。は乾燥卵白や大豆タンパク質と同様なゲ
ル化力を有するものであるが、一方W。M。は当然のよ
うにゲルを形成する物質ではない。
ル化力を有するものであるが、一方W。M。は当然のよ
うにゲルを形成する物質ではない。
ここにW。P。I。とW。M。を併用すると強力なゲ
ルを形成することを発見した。この併用物を食品に応用
することにより従来得られなかった強力な弾性を持つ食
品が出来る。
ルを形成することを発見した。この併用物を食品に応用
することにより従来得られなかった強力な弾性を持つ食
品が出来る。
ここにW。P。I。とW。M。及び他のタンパク質の
ゲルを比較すると次のようになる。イオン交換水にW。
P。I。又は他のタンパク質をそれぞれ15%溶解した。
W。M。はイオン交換水に1%加えて溶解した。これら
溶解液を塩化ビニールケーシングに充填し、80℃、60分
間温浴でボイルする。冷却後24時間冷蔵庫でゲルを安定
化させ、その強度を比較した。
ゲルを比較すると次のようになる。イオン交換水にW。
P。I。又は他のタンパク質をそれぞれ15%溶解した。
W。M。はイオン交換水に1%加えて溶解した。これら
溶解液を塩化ビニールケーシングに充填し、80℃、60分
間温浴でボイルする。冷却後24時間冷蔵庫でゲルを安定
化させ、その強度を比較した。
W。P。I。は食品全量に対して0.1〜30%、W。
M。は0.05〜5%の使用範囲で効果がある。この併用物
にカラギーナン、ペクチン、その他のゲル化剤や、その
他のタンパク質を1種または1種以上併用使用してもよ
い。
M。は0.05〜5%の使用範囲で効果がある。この併用物
にカラギーナン、ペクチン、その他のゲル化剤や、その
他のタンパク質を1種または1種以上併用使用してもよ
い。
ここに本発明は目的を達しおえる。
実験例1 ハンバーグ 配合処方 合挽ミンチ肉 70% 玉ねぎみじん切り 28% 調味料 2% 試料 下記 すべての原料を混合し、1コ70gの小判型に成型す
る。このものを金網の上にのせ90〜95℃、10分間蒸す。
この蒸しの時ハンバーグより脂肪や水分が落下するので
金網の下に受け皿を用いて落下液を受けて、その落下率
を測定する。蒸したハンバーグを−30℃で10日間冷凍保
管しておく。冷凍したものをフライパンで5分間焼く。
すぐにレオメーター(飯尾電機)にかける。感圧軸を2
回上下運動させ、そのそしゃく性を求める。また、官能
的に食感、風味も測定判定する。
る。このものを金網の上にのせ90〜95℃、10分間蒸す。
この蒸しの時ハンバーグより脂肪や水分が落下するので
金網の下に受け皿を用いて落下液を受けて、その落下率
を測定する。蒸したハンバーグを−30℃で10日間冷凍保
管しておく。冷凍したものをフライパンで5分間焼く。
すぐにレオメーター(飯尾電機)にかける。感圧軸を2
回上下運動させ、そのそしゃく性を求める。また、官能
的に食感、風味も測定判定する。
実験例2 プリン 配合処方 脱脂粉乳 5 % 砂糖 12 ヤシ油 5 粉アメ 5 乳化剤 0.2 カラギーナンゲル化剤 別記 試料 別記 水で100%とする 原料を粉対混合し、60℃の湯を加えて攪拌溶解し80
℃、10分間殺菌する。それを均質機(150kg/cm2)かけ
て100g正確にカップに充填し、ただちに8℃の冷却水中
で冷却する。冷却後、冷蔵庫(10℃)に20日間保存す
る。プリンの表面に離水が生じるので紙でふきとり離
水量を測定する。
℃、10分間殺菌する。それを均質機(150kg/cm2)かけ
て100g正確にカップに充填し、ただちに8℃の冷却水中
で冷却する。冷却後、冷蔵庫(10℃)に20日間保存す
る。プリンの表面に離水が生じるので紙でふきとり離
水量を測定する。
一方、強度はカードメーターでカード値を求め数字の
大きい程弾力があることを示している。食感は官能的に
判断しA。B。C。としAが良とする。
大きい程弾力があることを示している。食感は官能的に
判断しA。B。C。としAが良とする。
実施例1 竹輪 二級スリミ100kg、馬れいしよでんぷん15kg、調味料3
kg、みりん1kg、W。P。I。2kg、W。M。2kg、氷水4
0kgの原料配合で常法通り竹輪を作った。得られた竹輪
は艶が良く、腰のある食感で美味しく、長期間保存して
も品質の劣化はなかった。
kg、みりん1kg、W。P。I。2kg、W。M。2kg、氷水4
0kgの原料配合で常法通り竹輪を作った。得られた竹輪
は艶が良く、腰のある食感で美味しく、長期間保存して
も品質の劣化はなかった。
実施例2 ヨーグルト 砂糖8%、脱脂粉乳8%、水82.7%にW。P。I。1
%、W。M。0.3%使用する。一方、対照としてW。
P。I。とW。M。の代りに寒天0.5%使用した。溶解
殺菌し40℃まで冷却したところでブルガリア菌を植えつ
け、40℃でpH3.7に下るまで発酵させヨーグルトをつく
った。
%、W。M。0.3%使用する。一方、対照としてW。
P。I。とW。M。の代りに寒天0.5%使用した。溶解
殺菌し40℃まで冷却したところでブルガリア菌を植えつ
け、40℃でpH3.7に下るまで発酵させヨーグルトをつく
った。
寒天でつくったヨーグルトは弾力がなく、長期間保存
すると離水が生じ、食感は糊っぽく風味も良くはなかっ
た。一方、本発明によるW。P。I。とW。M。を併用
したヨーグルトは離水もなく、しっかりした組織で酸
味、味とも美味しく、口あたりの良いものであった。
すると離水が生じ、食感は糊っぽく風味も良くはなかっ
た。一方、本発明によるW。P。I。とW。M。を併用
したヨーグルトは離水もなく、しっかりした組織で酸
味、味とも美味しく、口あたりの良いものであった。
Claims (1)
- 【請求項1】分離ホエータンパク質と乳清ミネラルを併
用添加することを特徴とするゲル状食品の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63108205A JP2525865B2 (ja) | 1988-04-30 | 1988-04-30 | ゲル状食品の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63108205A JP2525865B2 (ja) | 1988-04-30 | 1988-04-30 | ゲル状食品の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01277449A JPH01277449A (ja) | 1989-11-07 |
JP2525865B2 true JP2525865B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=14478685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63108205A Expired - Lifetime JP2525865B2 (ja) | 1988-04-30 | 1988-04-30 | ゲル状食品の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525865B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4640875B2 (ja) * | 2000-02-22 | 2011-03-02 | 雪印乳業株式会社 | ソーセージ類 |
JP4936822B2 (ja) * | 2006-08-21 | 2012-05-23 | 株式会社明治 | 寒天食品 |
JP4683566B2 (ja) * | 2006-12-28 | 2011-05-18 | ミヨシ油脂株式会社 | 製パン生地練り込み用流動状水中油型乳化物 |
-
1988
- 1988-04-30 JP JP63108205A patent/JP2525865B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01277449A (ja) | 1989-11-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10070655B2 (en) | Plant-based egg substitute compositions | |
US6777016B2 (en) | Food products comprising pea or lentil flours and the process of making the same | |
JP6332266B2 (ja) | 緑豆蛋白ゲル状組成物及びチーズ様食品 | |
JPS61268141A (ja) | ゲル化食品の製造法 | |
KR20180063185A (ko) | 식품 개질제 | |
US4071635A (en) | Mixes and processes for preparing meat products | |
CN105163595A (zh) | 包含粉末状酸奶、全谷物和果实的食物产品 | |
JP5565612B2 (ja) | 低タンパク肉様食品の製造法 | |
JPWO2004098315A1 (ja) | 大豆成分含有食品の原料、該原料を使用した大豆成分含有食品、及び前記大豆成分含有食品の製造方法 | |
JP4288477B2 (ja) | 気泡含有食品組成物の調製方法及び該方法によって調製される食品 | |
WO2008054232A1 (en) | Dairy product and process | |
RU2681155C1 (ru) | Способ получения функциональных продуктов | |
SU559621A3 (ru) | Способ приготовлени пищевого продукта | |
JP2007028938A (ja) | タンパク質含有組成物 | |
JP2525865B2 (ja) | ゲル状食品の製造法 | |
JPWO2017126523A1 (ja) | 麺様食品およびその製造法 | |
JP3519637B2 (ja) | 食感改良用乳化組成物 | |
JP2009000091A (ja) | 抱気性乳清タンパク質の調製方法及び該方法によって調製される食品 | |
JPH119225A (ja) | カルシウム入り健康食品 | |
JPH0823935A (ja) | 洋風茶碗蒸し及びその製造法 | |
JPH0223847A (ja) | 夕顔添加食品 | |
JPH01273566A (ja) | 水畜産練製品の製造法 | |
JP2024054490A (ja) | タンパク質のゲル化又は増粘を抑制するために用いる組成物 | |
JP2019024353A (ja) | 麺様食品及びその製造法 | |
JPS61205447A (ja) | 熱可逆性を有する食品または食品素材の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |