JP2525659Y2 - エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル - Google Patents

エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル

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JP2525659Y2
JP2525659Y2 JP8979191U JP8979191U JP2525659Y2 JP 2525659 Y2 JP2525659 Y2 JP 2525659Y2 JP 8979191 U JP8979191 U JP 8979191U JP 8979191 U JP8979191 U JP 8979191U JP 2525659 Y2 JP2525659 Y2 JP 2525659Y2
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welding
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electroslag welding
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鈴木雄二
山下礦三
乙黒盈昭
長友和男
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は鉄骨構造物等の極厚鋼の
溶接に適したエレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルに関
する。
【0002】
【従来の技術】鉄骨構造物であるビルディング等に鋼ボ
ックス柱が数多く使われている。近年超高層化が進むに
つれ鋼ボックス柱も大径口化し、その補強材であるダイ
ヤフラムも60mm以上の極厚鋼となっている。板厚6
0mm程度までのダイヤフラム溶接においては、特公昭
60−54146号公報に記載された発明が開示されて
いる。
【0003】しかし、板厚60mm以上の極厚鋼になる
とダイヤフラムの溶接開先が広くなるため、1電極非消
耗ノズルを適用するには溶接開先拡大に見合った溶込み
を得なくてはならない。そのためにはオシレートを併用
し、なお端縁部の溶込み確保を考慮した端縁部停止時間
を設ける必要がある。しかし、溶接開先部が広がった
分、必然的に溶接時間が延びるため、入熱が大きくなり
また、溶接開先内の輻射熱も高温となる。従って、ノズ
ルの冷却能力は次第に低下し、電極チップが溶けたりノ
ズルが湾曲するなどの破損を招く恐れがある。また、ノ
ズルの破損等を考慮しオシレート速度を速めにまた、端
縁部停止時間を短かめに設定したのでは、逆に熱量が不
足し溶接箇所全体に未溶融部を生じてしまう。仮に端縁
部停止時間を長めに設定しても熱量は端縁部に集中する
ため、溶接中央部の溶込みは得られず不均一な溶込みと
なる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】先に示した1電極非消
耗ノズルでは、板厚60mm程度までのダイヤフラム溶
接において均一で良好な溶込みが得られるが、板厚60
mm以上の極厚鋼に適用した際未溶融部を生じたり、ノ
ズルの破損を来たすなどの欠点がある。また、1電極非
消耗ノズルを同一開先内に2本用いて溶接を行った場合
は、良好な溶込みが得られる。また、溶接時間が短縮さ
れることから熱によるノズル破損等の問題が解消され
る。しかし、ノズルの調整を個別に行うので微調整に手
間を要し、微調整が正確でないと不均一な溶込みを生じ
たりする。また、ノズルの上昇を個別に行うことから若
干の速度差を誘起し、不均一な溶込みが生じ易くなるこ
とと、ノズルを長尺で使用した場合熱により反り易くな
るため、当初の狙い位置に狂いが生じ、不均一な溶込み
になるなどの欠点もある。更に、溶接装置を2台使用す
るので設置面積が増え全体的に重量が重くなると共に高
価となる。
【0005】本考案は上記の問題点に鑑みなされたもの
で、その目的は、板厚60mm以上の極厚鋼溶接を可能
とし、均一で良好な溶込みが確保でき、またノズルの調
整が容易で、ノズルの反りを防止することができ、しか
も溶接時間を短縮することのできるエレクトロスラグ溶
接用非消耗ノズルを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、エレクトロス
ラグ溶接用非消耗ノズルであって、先端に通電用電極チ
ップが嵌合されたワイヤ送給用挿通孔と冷却水用給排水
通水孔とが配設されたノズル2本を該ノズル外周に絶縁
被覆を施して一体構造としたことを特徴としたエレクト
ロスラグ溶接用非消耗ノズルである。
【0007】
【作用】本考案の構成、作用を図にもとづき詳細に説明
する。図1は本考案実施例ノズルの斜視図で、図2はそ
のA−A´縦断面図、図3はそのB−B´横断面図であ
る。
【0008】1はノズル本体、2,3はノズル、4はワ
イヤ、5は電極チップ、6はノズル本体1を上昇させる
ローラーである。ノズル2,3は外管13の周りに絶
縁、耐熱に適した樹脂製の被覆15が施してあり、その
上部にはワイヤ送給口11と給水用配管7と排水用配管
8の取付口が備わっている。外管13の内部には剛性の
高い真ちゅう、リン青銅等の合金からなる銃身12が挿
入してあり、銃身12との間にはワイヤ挿通孔11aと
給水通水孔9と排水通水孔10とが各々独立した空間を
有した構造で形成され、その先端には脱着可能な電極チ
ップ5が嵌合されている。ノズル本体1は剛性の得られ
る材質(例えば真ちゅう、リン青銅、クローム銅等)で
構成してあり、図1〜3に示すようにノズル2,3を包
み込む形で固着し冷却効果を格段に高めてノズルの損傷
を防ぎ、長尺使用におけるノズルの反りを確実に防いで
適正な狙い位置を保持している。また、1つのモーター
でローラー6を回転駆動させるので、ノズル2,3は確
実に同期でき安定したノズルの上昇が得られる。
【0009】溶接時、チップ先端5aからノズル本体下
部1aの間はかなりの高温にさらされるため、ノズル本
体1を保護するには熱源から離すことが必要となる。従
って、チップ先端5aからノズル本体下部1aまでの距
離を20mm以上に保つことで、ノズル本体1の保護が
可能となる。
【0010】ノズル2,3においては銃身上部12aか
ら給電し、電極チップ5の狭間孔5bでワイヤ4に通電
しているが、高電流を流しているためかなり発熱する。
また、溶接時における輻射熱も受けるため、そのままで
はノズル2,3は湾曲し、電極チップ5は溶けて破損し
たりするため、冷却水を強制的に給水用配管7よりノズ
ル2,3の内部に給水し、給水通水孔9を通し室14を
経由させ、排水通水孔10を通して排水用配管8より排
水させる循環を繰返し行い、ノズル2,3を冷却するこ
とで電極チップ5およびノズル2,3の破損を防いでい
る。
【0011】室14は給水通水孔9と排水通水孔10と
に連通している。電極チップ5はワイヤ4の送給安定
性、直進性および通電を担っており、消耗、劣化等で破
損しても脱着可能な構造をしているため交換が簡単でし
かも安価である。
【0012】
【実施例】図1〜3に示す本考案の実施例エレクトロス
ラグ溶接用非消耗ノズルを用いて、図4(イ),(ロ)
に示す開先形状(t1 =100mm,t2 =50mm,
3 =35mm,G=25mm,l=750mm)の試
験板を製作し、下記の供試材料および表1に示す溶接条
件で溶接を実施した。
【0013】供試材 鋼材:SM−50B 100mmt,50mmt,35mmt ワイヤ:JIS YGW−17 1.6mmφ フラックス:YF−15 20×D
【0014】
【表1】
【0015】溶接終了後、試験板よりマクロ試験片を採
取し溶込み状況を調査した結果、本考案の実施例NO.
1〜3では溶接欠陥のない均一で良好な溶込みが得られ
た。また、実施例NO.4は極間距離が狭い場合で、オ
シレートが停止した時にノズルと端縁部との距離が大き
くなるため、端縁部に溶込み不良が発生した。また、実
施例NO.5は極間距離が広過ぎる場合でオシレート巾
が過小となり端縁部に熱量が集中するため端縁部の溶込
みは深くなり、開先中央部の溶込みは浅くなり、中央が
凹んだ不均一な溶込みとなった。
【0016】以上の実施結果から板厚100mm程度の
溶接におけるノズルの極間距離は40〜60mm程度が
適正であるといえる。
【0017】
【考案の効果】以上のように本考案は、ノズルの調整を
簡易化し、ノズルの反りを防止したことで調整に要する
時間の短縮と安定した狙い位置を得ることが可能とな
り、また溶接能率およびノズルの耐久性の向上により、
板厚60mm以上の極厚鋼の溶接が容易になり、均一で
良好な溶込みを得ることが可能となった。従って、鉄骨
構造物の高層化に対応した大型鋼ボックス柱の施工が可
能になり、本考案の工業的価値は非常に高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルの
一実施例を示す斜視図
【図2】図1のA−A´線断面図
【図3】図1のB−B´線断面図
【図4】実施例で用いた試験板形状を示し、同図(イ)
は、開先形状を示す平面図、同図(ロ)は、試験板の斜
視図
【符号の説明】
1…ノズル本体 1a…ノズル本
体下部 2,3…ノズル 4…ワイヤ 5…電極チップ 5a…電極チッ
プ先端 5b…電極チップ狭間孔 6…ローラー 7…給水用配管 8…排水用配管 9…給水通水孔 10…排水通水
孔 11…ワイヤ送給口 11a…ワイヤ
挿通孔 12…銃身 12a…銃身上
部 13…外管 14…室 15…被覆 16…ダイヤフ
ラム板 17…コラム板 18…側板
フロントページの続き (72)考案者 長友和男 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平3−42183(JP,A) 実開 昭63−41371(JP,U) 蓮井 淳他編「溶接の事典」、朝倉書 店刊、(平成3−6−10)P.17−23

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルで
    あって、先端に通電用電極チップが嵌合されたワイヤ送
    給用挿通孔と冷却水用給排水通水孔とが配設されたノズ
    ル2本を該ノズル外周に絶縁被覆を施して一体構造と
    し、板厚60mm以上の溶込みを良好に得ることを特徴
    としたエレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル。
JP8979191U 1991-10-31 1991-10-31 エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル Expired - Lifetime JP2525659Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JPH0539776U JPH0539776U (ja) 1993-05-28
JP2525659Y2 true JP2525659Y2 (ja) 1997-02-12

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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
蓮井 淳他編「溶接の事典」、朝倉書店刊、(平成3−6−10)P.17−23

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JPH0539776U (ja) 1993-05-28

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