JPH0539776U - エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル - Google Patents
エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルInfo
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- JPH0539776U JPH0539776U JP8979191U JP8979191U JPH0539776U JP H0539776 U JPH0539776 U JP H0539776U JP 8979191 U JP8979191 U JP 8979191U JP 8979191 U JP8979191 U JP 8979191U JP H0539776 U JPH0539776 U JP H0539776U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 極厚鋼のエレクトロスラグ溶接において、均
一で良好な溶込みが確保でき、ノズルの調整が容易で、
ノズルの反りを防止できる非消耗ノズルを提供する。 【構成】 先端に通電用電極チップが嵌合されたワイヤ
送給用挿通孔と冷却水用給排水通水孔とが配設されたノ
ズル2本を該ノズル外周に絶縁被覆を施して一体構造と
する。 【効果】 ノズルの調整を簡易化し、ノズルの反りを防
止したことで、調整に要する時間の短縮と安定した狙い
位置が得られ、溶接能率ノズルの耐久性の向上で極厚鋼
のエレクトロスラグ溶接が可能となった。
一で良好な溶込みが確保でき、ノズルの調整が容易で、
ノズルの反りを防止できる非消耗ノズルを提供する。 【構成】 先端に通電用電極チップが嵌合されたワイヤ
送給用挿通孔と冷却水用給排水通水孔とが配設されたノ
ズル2本を該ノズル外周に絶縁被覆を施して一体構造と
する。 【効果】 ノズルの調整を簡易化し、ノズルの反りを防
止したことで、調整に要する時間の短縮と安定した狙い
位置が得られ、溶接能率ノズルの耐久性の向上で極厚鋼
のエレクトロスラグ溶接が可能となった。
Description
【0001】
本考案は鉄骨構造物等の極厚鋼の溶接に適したエレクトロスラグ溶接用非消耗 ノズルに関する。
【0002】
鉄骨構造物であるビルディング等に鋼ボックス柱が数多く使われている。近年 超高層化が進むにつれ鋼ボックス柱も大径口化し、その補強材であるダイヤフラ ムも60mm以上の極厚鋼となっている。板厚60mm程度までのダイヤフラム 溶接においては、特公昭60−54146号公報に記載された発明が開示されて いる。
【0003】 しかし、板厚60mm以上の極厚鋼になるとダイヤフラムの溶接開先が広くな るため、1電極非消耗ノズルを適用するには溶接開先拡大に見合った溶込みを得 なくてはならない。そのためにはオシレートを併用し、なお端縁部の溶込み確保 を考慮した端縁部停止時間を設ける必要がある。しかし、溶接開先部が広がった 分、必然的に溶接時間が延びるため、入熱が大きくなりまた、溶接開先内の輻射 熱も高温となる。従って、ノズルの冷却能力は次第に低下し、電極チップが溶け たりノズルが湾曲するなどの破損を招く恐れがある。また、ノズルの破損等を考 慮しオシレート速度を速めにまた、端縁部停止時間を短かめに設定したのでは、 逆に熱量が不足し溶接箇所全体に未溶融部を生じてしまう。仮に端縁部停止時間 を長めに設定しても熱量は端縁部に集中するため、溶接中央部の溶込みは得られ ず不均一な溶込みとなる。
【0004】
先に示した1電極非消耗ノズルでは、板厚60mm程度までのダイヤフラム溶 接において均一で良好な溶込みが得られるが、板厚60mm以上の極厚鋼に適用 した際未溶融部を生じたり、ノズルの破損を来たすなどの欠点がある。また、1 電極非消耗ノズルを同一開先内に2本用いて溶接を行った場合は、良好な溶込み が得られる。また、溶接時間が短縮されることから熱によるノズル破損等の問題 が解消される。しかし、ノズルの調整を個別に行うので微調整に手間を要し、微 調整が正確でないと不均一な溶込みを生じたりする。また、ノズルの上昇を個別 に行うことから若干の速度差を誘起し、不均一な溶込みが生じ易くなることと、 ノズルを長尺で使用した場合熱により反り易くなるため、当初の狙い位置に狂い が生じ、不均一な溶込みになるなどの欠点もある。更に、溶接装置を2台使用す るので設置面積が増え全体的に重量が重くなると共に高価となる。
【0005】 本考案は上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、板厚60mm以上 の極厚鋼溶接を可能とし、均一で良好な溶込みが確保でき、またノズルの調整が 容易で、ノズルの反りを防止することができ、しかも溶接時間を短縮することの できるエレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルを提供するものである。
【0006】
本考案は、エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルであって、先端に通電用電極 チップが嵌合されたワイヤ送給用挿通孔と冷却水用給排水通水孔とが配設された ノズル2本を該ノズル外周に絶縁被覆を施して一体構造としたことを特徴とした エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルである。
【0007】
本考案の構成、作用を図にもとづき詳細に説明する。図1は本考案実施例ノズ ルの斜視図で、図2はそのA−A´縦断面図、図3はそのB−B´横断面図であ る。
【0008】 1はノズル本体、2,3はノズル、4はワイヤ、5は電極チップ、6はノズル 本体1を上昇させるローラーである。ノズル2,3は外管13の周りに絶縁、耐 熱に適した樹脂製の被覆15が施してあり、その上部にはワイヤ送給口11と給 水用配管7と排水用配管8の取付口が備わっている。外管13の内部には剛性の 高い真ちゅう、リン青銅等の合金からなる銃身12が挿入してあり、銃身12と の間にはワイヤ挿通孔11aと給水通水孔9と排水通水孔10とが各々独立した 空間を有した構造で形成され、その先端には脱着可能な電極チップ5が嵌合され ている。ノズル本体1は剛性の得られる材質(例えば真ちゅう、リン青銅、クロ ーム銅等)で構成してあり、図1〜3に示すようにノズル2,3を包み込む形で 固着しノズル長尺使用においての反りを防止している。また、1つのモーターで ローラー6を回転駆動させるので、ノズル2,3は確実に同期でき安定したノズ ルの上昇が得られる。
【0009】 溶接時、チップ先端5aからノズル本体下部1aの間はかなりの高温にさらさ れるため、ノズル本体1を保護するには熱源から離すことが必要となる。従って 、チップ先端5aからノズル本体下部1aまでの距離を20mm以上に保つこと で、ノズル本体1の保護が可能となる。
【0010】 ノズル2,3においては銃身上部12aから給電し、電極チップ5の狭間孔5 bでワイヤ4に通電しているが、高電流を流しているためかなり発熱する。また 、溶接時における輻射熱も受けるため、そのままではノズル2,3は湾曲し、電 極チップ5は溶けて破損したりするため、冷却水を強制的に給水用配管7よりノ ズル2,3の内部に給水し、給水通水孔9を通し室14を経由させ、排水通水孔 10を通して排水用配管8より排水させる循環を繰返し行い、ノズル2,3を冷 却することで電極チップ5およびノズル2,3の破損を防いでいる。
【0011】 室14は給水通水孔9と排水通水孔10とに連通している。電極チップ5はワ イヤ4の送給安定性、直進性および通電を担っており、消耗、劣化等で破損して も脱着可能な構造をしているため交換が簡単でしかも安価である。
【0012】
図1〜3に示す本考案の実施例エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルを用いて 、図4(イ),(ロ)に示す開先形状(t1 =100mm,t2 =50mm,t 3 =35mm,G=25mm,l=750mm)の試験板を製作し、下記の供試 材料および表1に示す溶接条件で溶接を実施した。
【0013】供試材 鋼材:SM−50B 100mmt,50mmt,35mmt ワイヤ:JIS YGW−17 1.6mmφ フラックス:YF−15 20×D
【0014】
【表1】
【0015】 溶接終了後、試験板よりマクロ試験片を採取し溶込み状況を調査した結果、本 考案の実施例NO.1〜3では溶接欠陥のない均一で良好な溶込みが得られた。 また、実施例NO.4は極間距離が狭い場合で、オシレートが停止した時にノズ ルと端縁部との距離が大きくなるため、端縁部に溶込み不良が発生した。また、 実施例NO.5は極間距離が広過ぎる場合でオシレート巾が過小となり端縁部に 熱量が集中するため端縁部の溶込みは深くなり、開先中央部の溶込みは浅くなり 、中央が凹んだ不均一な溶込みとなった。
【0016】 以上の実施結果から板厚100mm程度の溶接におけるノズルの極間距離は4 0〜60mm程度が適正であるといえる。
【0017】
【考案の効果】 以上のように本考案は、ノズルの調整を簡易化し、ノズルの反りを防止したこ とで調整に要する時間の短縮と安定した狙い位置を得ることが可能となり、また 溶接能率およびノズルの耐久性の向上により、板厚60mm以上の極厚鋼の溶接 が容易になり、均一で良好な溶込みを得ることが可能となった。従って、鉄骨構 造物の高層化に対応した大型鋼ボックス柱の施工が可能になり、本考案の工業的 価値は非常に高い。
【図1】本考案エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルの
一実施例を示す斜視図
一実施例を示す斜視図
【図2】図1のA−A´線断面図
【図3】図1のB−B´線断面図
【図4】実施例で用いた試験板形状を示し、同図(イ)
は、開先形状を示す平面図、同図(ロ)は、試験板の斜
視図
は、開先形状を示す平面図、同図(ロ)は、試験板の斜
視図
1…ノズル本体 1a…ノズル本
体下部 2,3…ノズル 4…ワイヤ 5…電極チップ 5a…電極チッ
プ先端 5b…電極チップ狭間孔 6…ローラー 7…給水用配管 8…排水用配管 9…給水通水孔 10…排水通水
孔 11…ワイヤ送給口 11a…ワイヤ
挿通孔 12…銃身 12a…銃身上
部 13…外管 14…室 15…被覆 16…ダイヤフ
ラム板 17…コラム板 18…側板
体下部 2,3…ノズル 4…ワイヤ 5…電極チップ 5a…電極チッ
プ先端 5b…電極チップ狭間孔 6…ローラー 7…給水用配管 8…排水用配管 9…給水通水孔 10…排水通水
孔 11…ワイヤ送給口 11a…ワイヤ
挿通孔 12…銃身 12a…銃身上
部 13…外管 14…室 15…被覆 16…ダイヤフ
ラム板 17…コラム板 18…側板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長友和男 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズルで
あって、先端に通電用電極チップが嵌合されたワイヤ送
給用挿通孔と冷却水用給排水通水孔とが配設されたノズ
ル2本を該ノズル外周に絶縁被覆を施して一体構造とし
たことを特徴としたエレククトロスラグ溶接用非消耗ノ
ズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8979191U JP2525659Y2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8979191U JP2525659Y2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0539776U true JPH0539776U (ja) | 1993-05-28 |
JP2525659Y2 JP2525659Y2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=13980515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8979191U Expired - Lifetime JP2525659Y2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | エレクトロスラグ溶接用非消耗ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525659Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-10-31 JP JP8979191U patent/JP2525659Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2525659Y2 (ja) | 1997-02-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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