JP2525601Y2 - 電磁式スプリングクラッチ - Google Patents

電磁式スプリングクラッチ

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JP2525601Y2
JP2525601Y2 JP1989089794U JP8979489U JP2525601Y2 JP 2525601 Y2 JP2525601 Y2 JP 2525601Y2 JP 1989089794 U JP1989089794 U JP 1989089794U JP 8979489 U JP8979489 U JP 8979489U JP 2525601 Y2 JP2525601 Y2 JP 2525601Y2
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Japan
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transmission shaft
driven wheel
bearing member
field core
spring clutch
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文雄 五十嵐
肇 岩田
智 伊藤
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Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) この考案はスプリングを利用してトルク伝達を図る電
磁式スプリングクラッチに関するものである。
(従来の技術) 一般にスプリングを利用してトルク伝達を図る電磁式
スプリングクラッチとしては、例えば第5図に示す如く
伝達軸101に回転自在に装着された駆動ホイール103と、
前記伝達軸101に一体に固着された従動ホイール105と、
前記伝達軸101に回転自在に装着され内部にコイル107を
有するフィールドコア109と、前記コイル107に電流が流
れることで吸引されフィールドコア109側へ移動可能な
可動スリーブ111と、可動スリーブ111が前記フィールド
コア109側への移動時に前記駆動ホイール103の胴部と従
動ホイール105の胴部とに巻付き駆動ホイール103と従動
ホイール105とを一体に締結するスプリング113とを備え
た構造となっており、このように構成された電磁式スプ
リングクラッチAを独立して使用したり、あるいは図示
の如く並列に設けて使用する場合がある。
(考案が解決しようとする課題) 前記した電磁式スプリングクラッチAにおいて、クラ
ッチ断の時には駆動ホイール103及び可動スリーブ111は
スプリング113を介して一緒に回転し、従動ホイール10
5、伝達軸101は停止状態にある。
また、クラッチ接の時には駆動ホイール103と一体と
なって回転する可動スリーブ111がフィールドコア107側
へ移動することによって駆動ホイール103の胴部と従動
ホイール105の胴部とにスプリング113が巻き付き、駆動
ホイール103の回転動力が伝達軸101に伝わるようにな
る。この時に、もう一方の待機状態にある電磁式スプリ
ングクラッチBがクラッチ接となって回転を始める誤作
動がしばしば起きる問題があった。
そこで、誤作動の原因を調べていくうち次のことがわ
かった。即ち、一方の電磁式スプリングクラッチAがク
ラッチ接の作動状態にある時、漏洩磁束によって待機中
にある他方の電磁式スプリングクラッチBのフィールド
コア109に影響を与え、可動スリーブ111を吸引するため
とわかった。ちなみに、待機中にあるフィールドコア10
7部の磁束密度を測定したら約85ガウスの値が検出され
た。
この場合、漏洩磁束の影響を小さくするには、例え
ば、電磁式スプリングクラッチAと電磁式スプリングク
ラッチBの間を大きく引き離すようにするか、あるい
は、電磁式スプリングクラッチAと電磁式スプリングク
ラッチBの間にシール壁を設けるなどの対応策が考えら
れるが、前者にあっては小型化が困難となる。後者にあ
ってはレイアウトや動力伝達系に制約を受ける等の新た
な問題を招来する。
そこで、この考案は、漏洩磁束の影響を小さく抑える
ことができると共に、しかも、強力な吸引力が得られる
電磁式スプリングクラッチを提供するものである。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために、この考案にあっては、伝
達軸に回転自在に装着された駆動ホイールと、前記伝達
軸に一体に固着された従動ホイールと、前記伝達軸に回
転自在に装着され内部にコイルを有するフィールドコア
と、前記コイルに電流が流れることで吸引されフィール
ドコア側へ移動可能な可動スリーブと、可動スリーブが
前記フィールドコア側への移動時に前記駆動ホイールの
胴部と従動ホイールの胴部とに巻付き駆動ホイールと従
動ホイールとを一体に締結するスプリングとを備え、前
記フィールドコアと伝達軸の間に磁性材で形成した軸受
部材を設け、前記軸受部材の内周面と従動ホイールに対
向する端面の領域にわたり非磁性部を設けてある。
(作用) かかる電磁式スプリングクラッチにおいて、コイルは
電流に励磁され可動スリーブをフィールドコア側へ吸引
する。
この時の磁力線を、(a)磁性材で形成された軸受部
材から従動ホイール、可動スリーブを通りフィールドコ
アを循環する流れと、(b)前記軸受部材から伝達軸を
経由して従動ホイール、可動スリーブ及びフィールドコ
アへと循環する流れと、(c)伝達軸などを介して漏洩
する流れに分けると、前記(a)の磁力は磁性材で形成
された軸受部材を付設したぶん流れが多くなると共に、
前記(b)の磁力も磁性軸受部材が伝達軸に近接してい
るため増加することにより、前記(c)の磁力は弱くな
る。
この結果、漏洩磁束の値は従来のほぼ半分に抑えら
れ、誤動作は起きなくなる。また、磁性材からなる軸受
部材を設けることにより、コイルに流れる電流値に対す
る吸引力は向上する。
一方、軸受部材の内周面と従動ホイールに対向する端
面は、クラッチ接の時それぞれ伝達軸及び従動ホイール
に摺動すると共に強い磁気吸引力が働いているから、伝
達軸の回転抵抗が高く、摺動面は摩耗しやすい。軸受部
材の内周面と従動ホイールに対向する端面の領域にわた
って設けられる薄い非磁性部は、軸受部材を各吸引部材
から離隔して磁気吸引力を緩和する、及び摺動部材とし
て作用する。
(実施例) 以下、第1図乃至第4図の図面を参照しながらこの考
案の一実施例を詳細に説明する。
図中1は電磁式スプリングクラッチ3の伝達軸を示し
ており、伝達軸1には駆動ホイール5と従動ホイール7
とフィールドコア9が直列に配置されている。
駆動ホイール5は、図外の伝達ギヤと噛み合うギヤ5a
が設けられると共に胴部11は別体に形成されたスリーブ
を一体に組付けることで形成され、伝達軸1に対し回転
可能な遊嵌状態に装着されている。
従動ホイール7は、一側にフランジ部13を有し胴部15
は前記駆動ホイール5の胴部11と対向し、固定ピン17に
よって伝達軸1に固着され伝達軸1と一緒に回転可能と
なっている。
駆動ホイール5の胴部11と、従動ホイール7の胴部15
の領域には、コイル状に巻かれたスプリング19が配置さ
れ、スプリング19の一端は駆動ホイール5側に、他端
は、フランジ部21aを有する可動スリーブ21側にそれぞ
れ係止されている。
可動スリーブ21は駆動ホイール5の胴部11と従動ホイ
ール7の胴部15とにわたる長さに設定され、一端は駆動
ホイール5の係合段部に、他端は従動ホイール7の係合
段部にそれぞれ支持され、駆動ホイール5側には前記係
合段部の規則面Pによって軸方向の動きが規制されてい
る。従動ホイール7側には従動ホイール7のフランジ部
13に当るまで軸方向への移動が可能となっている。
フィールドコア9は内側にコイル23を有すると共に中
心部位の軸筒部25には軸受部材27が圧入されている。
軸受部材27は鉄系等の磁性材によって形成され前記伝
達軸1と接する内周面と従動ホイールに対向する端面の
領域にわたり、かつ、耐摩耗を備えた合成樹脂によって
非磁性部29が設けられている。これにより、非磁性部29
の厚みにより伝達軸1の外周面1a及び従動ホイール7の
側面7aとの間に非磁性層による所定のギャップαが確保
され、軸受部材27が磁気を帯びても伝達軸1、及び従動
ホイール7は吸着されることなく回転し得るようになっ
ている。
なお、軸受部材27は第3図(イ)に示す如く鉄系等の
磁性部31の内側に非磁性となる銅合金のブッシュ33を焼
結した2重構造の円筒軸受部材と銅合金スラストワッシ
ャ32とすることができる。また、第3図(ロ)に示す如
く磁性材料の軸受部材27をフィールドコア25と一体に製
作し非磁性部29を直接又は適宜の裏金部材34を介して設
けることも可能である。
このように構成された電磁式スプリングクラッチ3に
おいて、クラッチ断のときには駆動ホイール5と可動ス
リーブ21は一緒に回転し、従動ホイール7及び伝達軸1
は停止状態にある。ここで、コイル23に電流を流すと、
励磁されたコイル23によって吸引され可動スリーブ21は
従動ホイール7のフランジ部13に当るまで移動し、可動
スリーブ21は従動ホイール7と一体となり回転が停止す
る。この時、駆動ホイール5は回転状態にあるためスプ
リング19は駆動ホイール5と従動ホイール7の各胴部1
1、15に巻き付き、駆動ホイール5から従動ホイール7
を介して伝達軸1にトルク伝達される。この作動時にお
いて、磁力線は第1図に示す如く軸筒部25と軸受部材27
の端面部から従動ホイール7を経由して循環する流れ、
及び軸受部材27の内側から伝達軸1、従動ホイール7を
経由して循環する流れが強く発生する。この結果、誤作
動が発生しない40ガウス近い値まで漏洩磁束を抑えられ
るようになり、電磁式スプリングクラッチの並列使用が
可能となる。
なお、軸受部材27を磁性材とすることで漏洩磁束が小
さくなる理由は理論的に解明されていないが実験の結果
判明したものである。
一方、コイル仕様を線径0.13ψ、捲数1250ターンの条
件とて測定した所、第4図の結果が得られた。この実験
結果によれば従来の青銅系の非磁性とした軸受部材aに
比べて、鉄系の磁性とした軸受部材bによれば、電流値
に対する吸引力の大巾な向上が見られた。したがって、
定格出力が決まっていれば、流す電流は少なくて済むよ
うになる。
[考案の効果] 以上説明したようにこの考案の電磁式スプリングクラ
ッチによれば、磁性の軸受部材によって漏洩磁束を小さ
く抑えることができるようになり、並列に使用した場合
でも他方の電磁式スプリングクラッチに影響を与えるこ
とがなくなる。また、電流値に対する吸引力を大きくす
ることができるため、流す電流が少なくて済み、しかも
クラッチ動作が正確になる。また、軸受部の摺動面領域
にわたり非磁性部を備えてあるから、伝達軸の回転が円
滑であり大変好ましいものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の電磁式スプリングクラッチの切断面
図、第2図は要部拡大断面図、第3図は軸受部材の変形
例を示した断面図、第4図はコイル電流と可動スリーブ
吸引力の関係を示した特性図、第5図は従来例を示した
電磁式スプリングクラッチの一部切断面図である。 1……伝達軸 5……駆動ホイール 7……従動ホイール 9……フィールドコア 11,15……胴部 19……スプリング 21……可動スプリング 23……コイル 27……軸受部材 29……非磁性部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】伝達軸1に回転自在に装着された駆動ホイ
    ール5,伝達軸1に固定された従動ホイール7,伝達軸1に
    回転自在に装着され内部にコイル23を有するフィールド
    コア9,コイル23の励磁により吸引されフィールドコア側
    へ移動する可動スリーブ21および可動スリーブ21の移動
    時に駆動ホイール5の胴部および従動ホイール7の胴部
    に巻き付いて両者を一体に連結するスプリング19とを備
    える電磁式スプリングクラッチであって、且つ前記の伝
    達軸1を共通の伝達軸とする他の電磁クラッチが近接し
    て設けられるものにおいて、フィールドコア9と伝達軸
    1の間に磁性材料からなる軸受部材27を設け、前記軸受
    部材の内周面および従動ホイール7に対向する端面の領
    域にわたり非磁性部29を設けたことを特徴とする、他の
    電磁クラッチとの併設駆動用電磁式スプリングクラッ
    チ。
JP1989089794U 1989-08-01 1989-08-01 電磁式スプリングクラッチ Expired - Lifetime JP2525601Y2 (ja)

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JPS606669Y2 (ja) * 1979-12-10 1985-03-04 小倉クラツチ株式会社 電磁スプリングクラツチ
JPS63164629U (ja) * 1988-03-31 1988-10-26

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