JP2525316B2 - 散布装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、動力噴霧機を用いて
薬液を散布する散布装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の散布装置を図２について
説明する。図２は本装置の系統図である。図において、
１は動力噴霧機で、エンジン２，ポンプ３，タンク４，
調圧弁５などからなる公知の構成をしている。６は動力
噴霧機１のメインコック、７はメインコック６に接続し
たホース、８はホース７の先端に設けたノズル、９はノ
ズル８の手元コック、１０はホース７を巻回収納するホ
ースリールである。

【０００３】次に動作について説明する。エンジン２に
よってポンプ３を回転駆動し、メインコック６を閉め、
調圧弁５によって所定の圧力に調整する。次いでメイン
コック６を開いてホース７を引き出し、手元コック９を
開くことによってノズル８から薬液を散布する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の散布装置は以上
のように構成されているので、例えばホースリール１０
よりホース７を５０ｍあるいは１００ｍ引き出した状態
で薬液散布を終えて手元コック９を閉めると、調圧弁５
より全水量がタンク４に戻ることになるので、手元コッ
ク９を閉めて作業を修了した後にもエンジン２，ポンプ
３に負荷が掛かり、エンジン２，ポンプ３の耐久性およ
び配管系統のシール部の耐久性が悪くなるという問題点
があった。

【０００５】この発明はかかる問題点を解消するために
なされたもので、手元コックを閉めて作業を修了した後
ではエンジン，ポンプに負荷が掛からず、エンジン，ポ
ンプの耐久性および配管系統のシール部の耐久性が向上
する散布装置を得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明に係る散布装置
は、動力噴霧機と、この動力噴霧機のメインコックより
引き出されてホースリールに巻回されるホースと、この
ホースの先端に設けられるノズルと、このノズルの手元
コックと、前記メインコックとホースリールとの間に配
設されて前記動力噴霧機のタンクへの戻り路を有する三
方弁と、この三方弁よりも前記ホースリール寄りに配設
される圧力センサーと、この圧力センサーの信号により
前記三方弁を開閉させるマイコン装置とを備えたもので
ある。

【０００７】

【作用】この発明においては、手元コックが閉じてホー
ス内の圧力が上昇したことを圧力センサーによって感知
し、この圧力センサーの信号によってマイコン装置が三
方弁を作動し、三方弁より全水量がタンクへ直接戻るの
で、エンジン，ポンプに負荷が掛からない。

【０００８】

【実施例】この発明の一実施例を図１について説明す
る。図中従来のものと同一または相当部分には同一符号
を付して説明を省略する。図において、１１はメインコ
ック６とホースリール１０との間に配設した三方弁で、
三つ目の口は戻り路１２によりタンク４に接続されてい
る。１３は三方弁１１よりもホースリール１０寄りに配
設した圧力センサーで、ホース７内の圧力を感知する。
１４はマイコン装置で、圧力センサー１３の信号により
三方弁１１を開閉させる。

【０００９】次に動作について説明する。まず、エンジ
ン２によってポンプ３を所定回転させ、メインコック６
を閉めて調圧弁５によって所定の圧力にセットする。次
いでメインコック６を開いてホース７を引き出し、手元
コック９を開いてノズル８より薬液を散布する。この
時、ノズル８の先端圧は、調圧弁５の圧力より低くなっ
て散布されることになる。そして、手元コック９を閉め
て作業を修了すると、ホース７内は調圧弁５のセット圧
力となり、これを圧力センサー１３によって感知する。
この圧力センサー１３の信号によりマイコン装置１４が
三方弁１１を作動し、ホース７内の薬液は三方弁１１か
ら戻り路１２を通ってタンク４へ全水量流れる。このよ
うにホース７内の全水量が三方弁１１よりタンク４へ直
接戻るので、エンジン２，ポンプ３に負荷が掛からな
い。

【００１０】次に、図１に示すようにエンジン２をマイ
コン装置１４に電気的に接続しておくと、前記したよう
に圧力センサー１３の信号により三方弁１１が作動され
てホース７内の全水量がタンク４へ戻ったことを圧力セ
ンサー１３が感知し、マイコン装置１４の指令によりエ
ンジン２の回転を下げることができるので、また再度ノ
ズル８より散布する場合手元コック９を開くと三方弁１
１と手元コック９との間の残圧が０となることを圧力セ
ンサー１３によって感知し、マイコン装置１４の指令に
よりエンジン２の回転を上げることができるので、効率
的なエンジン２の運転ができると共に騒音の問題も解消
できる。

【００１１】なお、マイコン装置１４の指令によりエン
ジン２の回転が上がると同時に、三方弁１１も作動され
てホース７内に薬液が送られるので、再度散布ＯＫとな
る。三方弁１１は電動モータ等により駆動され、またエ
ンジン２の回転制御はアクセルレバーを電動シリンダ等
により操作される。

【００１２】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば手元コ
ックを閉めて作業を修了した後ではエンジン，ポンプに
負荷が掛からず、エンジン，ポンプの耐久性および配管
系統のシール部の耐久性が向上するという効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す装置の系統部であ
る。

【図２】従来装置の系統図である。

【符号の説明】

１ 動力噴霧機 ２ エンジン ３ ポンプ ４ タンク ５ 調圧弁 ６ メインコック ７ ホース ８ ノズル ９ 手元コック １０ ホースリール １１ 三方弁 １２ 戻り路 １３ 圧力センサー １４ マイコン装置

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 動力噴霧機と、この動力噴霧機のメイン
   コックより引き出されてホースリールに巻回されるホー
   スと、このホースの先端に設けられるノズルと、このノ
   ズルの手元コックとを有する散布装置において、 前記メインコックとホースリールとの間に配設されて前
   記動力噴霧機のタンクへの戻り路を有する三方弁、この
   三方弁よりも前記ホースリール寄りに配設される圧力セ
   ンサー、およびこの圧力センサーの信号により前記三方
   弁を開閉させるマイコン装置を備えたことを特徴とする
   散布装置。
2. 【請求項２】 マイコン装置が三方弁を開閉するとき
   に、動力噴霧機のエンジンの回転も制御するようにした
   ことを特徴とする請求項１の散布装置。