JP2525069B2 - キッチンユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、家庭のキッチンにおいて使用されるキッチ
ンユニットに係り、特に各ユニットの配置の自由度を高
め、使い勝手の向上を図ったキッチンユニットに関する
ものである。

［従来の技術］ 近年の生活様式の変化に伴い、キッチンの意匠性や機
能性を向上させるために、キッチンユニットが使用され
ている。このキッチンユニットは、ガス台を備えた調理
ユニットやシンクを備えた洗い場ユニットや、料理の下
準備、盛り付け、配膳あるいは食事等をするための種々
の機能を備えた多機能ユニットを有している。

第７図および第８図は、このようなキッチンユニット
を、１つの面が隣接するダイニングルームに続く開口面
とされてなるオープン型のキッチンに適用したそれぞれ
異なる例を示すものである。

第７図に示したキッチンユニットにおいては、キッチ
ン１の開口面1a、該開口面1aと反対側の壁面1b、および
これら両方の壁面をつなぐ一側壁面1cに沿う略コの字型
に、テーブル２が配置されている。そして、該テーブル
２上面の、前記キッチン１の開口面1aに沿う位置には、
シンク3aを備えた洗い場ユニット３が、また前記開口面
1aの隣の側壁面1cに沿う位置には、ガス台4aを備えた調
理ユニット４がそれぞれ配設されており、また該テーブ
ル２のそれ以外の部分が、料理の準備や盛り付け、配膳
等のための多機能ユニット５とされている。

また第８図に示したキッチンユニットにおいては、キ
ッチン１の開口面1aと反対側の壁面1bのほぼ中央部に、
該壁面1bに沿って、矩形状のテーブル２が配置されてい
る。そして、該テーブル２の上面に、ガス台4aを備えた
調理ユニット４と、シンク3aを備えた洗い場ユニット３
とが、それぞれキッチン１の異なる側壁面に向く位置に
設置されており、また該テーブル２のそれ以外の部分
が、料理の準備や盛り付け、配膳等のための多機能ユニ
ット５とされている。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、第７図に示した構成のキッチンユニットに
おいては、前記テーブル２が、壁に沿う一続きの構成で
あるため、その配置の自由度が低く、キッチン１の間取
りによっては該システムキッチンを配設することができ
ないという不満があった。

また、第８図に示した構成のキッチンユニットでは、
前記第７図の構成のキッチンユニットに比べ、テーブル
２の配置の自由度は向上するものの、調理ユニット４や
洗い場ユニット３等の各ユニットがテーブル２の両側に
配置されているため、該テーブル２の周囲に沿って行っ
たり来たりしながら作業を行わなくてはならず、非常に
使い勝手が悪いといった不都合があった。

本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、
各ユニットの配置の自由度が大きく、使い勝手の良いキ
ッチンユニットを提供することを目的としている。

［課題を解決するための手段］ 前記課題を解決するために、本発明は、一つの面が隣
室に続く開口面とされてなるオープン型のキッチンに、
ガス台を備えた調理ユニットと、シンクを備えた洗い場
ユニットと、準備、配膳あるいは食事等のための多機能
ユニットを設けてなるキッチンユニットにおいて、 前記キッチンの開口面と反対側の面の壁に沿ってコン
チネント型のテーブルを配置するとともに、キッチンの
開口面に沿う位置に、アイランド型のテーブルを配置
し、 前記調理ユニット、洗い場ユニット、多機能ユニット
のうちの少なくとも１つのユニットを、前記アイランド
型のテーブルに配設し、残りのユニットを前記コンチネ
ント型のテーブルに配設してなることを解決手段とし
た。

［作用］ 本発明のキッチンユニットによれば、前述のように、
キッチンの開口面と反対側の壁に沿って配設されたコン
チネント型のテーブルと、キッチンの開口面に沿う位置
に配設されたアイランド型のテーブルとを有してなるの
で、キッチンの間取り等によらずに配設することができ
て、その配置の自由度が向上する。また該テーブルに、
所望に応じて各ユニットを配設すれば、使い勝手が非常
に良く、調理の効率が向上する。

［実施例］ 以下、実施例を示し、本発明を図面を参照して詳しく
説明する。

第１図ないし第３図は、本発明のキッチンユニットの
一実施例を示すものである。

キッチン11は、例えば第１図に示すような間取りを有
する建物において、一方の面がダイニングルームＤに通
じる開口面11aとされてなるオープン型のキッチンで、
該開口面11aと反対側の面は壁面11bとされ、該開口面11
aの左右両隣の面11c,11dには、それぞれ、戸外および廊
下へて通じる戸口12,13が設けられている。

このキッチン11には、前記開口面11aと反対側の面の
壁11bに沿う直線状に、コンテネント型のテーブル14が
配設されている。ここで言うコンチネント型とは、後述
するアイランド型（のテーブル）に対応して、その背面
がキッチン１の壁11bに沿って配設されてなるコンチネ
ンタル（大陸的）な状態を比喩的に表現するために用い
た言葉である。このコンチネント型のテーブル14は、大
略、上部の天板14aと、該天板14aの下部に位置して天板
を支えるキャビネット14bより構成されている。このテ
ーブル14の両端部に近い２箇所には、それぞれ天板14a
の上面に開口してキャビネット14bに通じる空所14c,14c
が設けられている。そしてこれらの空所のうち一方の空
所14cには、その上方よりガス台15aが嵌め込まれて調理
ユニット15が形成されている。また他方の空所14cに
は、その上方よりシンク16aが嵌め込まれて洗い場ユニ
ット16が形成されている。また、該テーブル14の天板14
a上面のその他の部分は、料理の準備を行う準備ユニッ
ト17などとして機能し得る。またキャビネット14bに
は、樹脂の一体成形などにより作られた数個の収納箱18
…がそれぞれ引出可能に収められており、これらの収納
箱18…の中に、調理に必要な鍋やフライパン、調味料、
小皿等をそれぞれ小分けして収納できるようになってい
る。

また、このコンチネント型のテーブル14の前記調理ユ
ニット15の設けられた側の端部の側部には、冷蔵庫19が
設置されている。

また、このキッチン11の、前記開口面11aに沿う位置
で、かつ前記コンチネント型テーブル14の準備ユニット
17に対峙する位置には、アイランド型のテーブル20が配
設されている。アイランド型とは、前記コンチネント型
（のテーブル14）に比べて大きさが小さく、またその周
囲のどの部分もキッチン11の壁等に接していない状態で
あることを比喩的に表現するために用いた言葉である。
該アイランド型のテーブル20は、第４図に示したよう
に、下部のキャビネット台20bと、該キャビネット台20b
の上に置き換え可能に載置されてなる略矩形状の作業台
20aとから構成されている。本実施例では、作業台20aと
して、上面が平坦面とされ、調理の準備を行ったり、料
理の盛り付けや配膳等を行ったり、あるいは食事を行っ
たりするための多機能ユニット21とされてなるものが用
いられている。また該作業台20aの下部のキャビネット
台20bには、収納箱22…等が設けられており、調理に必
要な調理器具や調味料、あるいは小皿などが小分けして
収納できるようになっている。

また、このようにしてなるキッチン11の天井部には、
前記コンチネント型のテーブル14の上部とアイランド型
のテーブル20の上部を結ぶ略Ｔ字状に、排気用の配管23
が配設されている。該配管23は、コンチネント型のテー
ブル14の前記調理ユニット15の上部に開口して、調理時
の油煙等を排気できるように配慮されている。

このようなキッチンユニットにあっては、前述のよう
に、コンチネント型のテーブル14とアイランド型のテー
ブル20とから構成されてなるので、キッチン11の間取り
によらずに、その配置を自由に行うことができる。具体
的には例えば、第１図に示したように、オープン型のキ
ッチンの開口面11aを挟む左右両隣の面が戸外および廊
下に通じる戸口12,13とされているような間取りであっ
ても、開口面11aや戸口12,13を塞がずに無理なく、該キ
ッチンユニットをキッチン11内に配設することができ
る。また、このようなキッチンユニットであれば、開口
面11aから反対側の面の壁11bまでの幅が狭いキッチン11
であっても、無理なく配設することができる。

また、前述のように、コンチネント型のテーブル14と
アイランド型のテーブル20とが対峙した状態で配設され
ているので、非常に使い勝手が良い。例えば、両テーブ
ル14,20の間に立って料理を行えば、その時の作業に応
じて適宜向きを変えるだけて、それぞれのテーブル14,2
0の各ユニット15,16,17,21に向うことができるので、作
業効率が良く、また調理時の疲労が少なくて済む。

なお、本発明のキッチンユニットの具体的構成は、こ
の発明の範囲を逸脱しない範囲内であれば、実施に当た
り適宜変更であることは言うまでもない。

例えば、前記実施例では、コンチネント型のテーブル
14に、ガス台15aを備えた調理ユニット15とシンク16aを
備えた洗い場ユニット16を設け、アイランド型テーブル
20に準備や配膳や食事等のための多機能ユニット21を設
けた例を示したが、これ以外にも、例えば第５図あるい
は第６図に示したような構成とすることもできる。

第５図に示したキッチンユニットは、コンチネント型
のテーブル14には、その中央部にガス台15aを備えた調
理用ユニット15を設け、その両側に準備や配膳等のため
の多機能ユニット21を設け、またアイランド型のテーブ
ル20には、シンク16aを備えた洗い場ユニット16を設け
た構成を有している。具体的には、アイランド型のテー
ブル20として、第４図に示したように、キャビネット台
20bの上に載置される作業台20aを、前記実施例のような
多機能ユニット21を備えたものから、その上面にシンク
16aを備えた洗い場ユニット16を設けたものに置き換え
た構成を有している。

このような構成のキッチンユニットにおいては、コン
チネント型のテーブル14の寸法を、前述の実施例におい
て示されたコンチネント型のテーブルより小さくするこ
とができるので、該コンチネント型のテーブル14の両側
に、それぞれ冷蔵庫19および茶ダンス等の収納棚24を設
置することなども可能であるし、またより狭いキッチン
11への配設も可能である。

また第６図に示したキッチンユニットは、アイランド
型のテーブル20として、第４図に示したように、キャビ
ネット台20bの上に載置される作業台20aを、その上面に
ガス台15aを備えた調理ユニット15を設けたものに置き
換え、コンチネント型のテーブル14には、その中央部に
シンク16aを備えた洗い場ユニット16を設け、その両側
に準備や配膳等のための多機能ユニット21を設けた構成
を有している。

このように、コンチネント型のテーブル14およびアイ
ランド型のテーブル20に、適宜の機能ユニットを持たせ
ることができるので、キッチン11の間取りや使う人の好
み等に応じた自由なユニット構成を楽しむことができる
とともに、キッチンの使い勝手が非常に向上する。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明のキッチンユニットは、
前記構成を有しているので、キッチンへの配設の自由度
が増し、キッチンの間取りによらずに配設可能である。
またコンチネント型のテーブルおよびアイランド型のテ
ーブルには、それぞれ所望に応じて各ユニットを備えれ
ばよいので、キッチンの間取りや使う人の好みに応じた
自由なユニット構成を楽しむことができる。また前記の
ようにコンチネント型のテーブルとアイランド型のテー
ブルとを配設してなるので、使い勝手が非常に良く、調
理時の作業効率が向上するとともに、作業による疲労が
少なくて済み、したがってより楽しく調理が行えるよう
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明のキッチンユニットの一実
施例を示すもので、第１図はキッチンの間取りを示す平
面図、第２図はキッチンの斜視図、第３図はキッチンの
平面図であり、第４図は、アイランド型のテーブルの構
成を示す斜視図であり、第５図および第６図は、それぞ
れ第１図ないし第３図に示したキッチンユニットとは異
なる例を示す平面図であり、第７図および第８図は、従
来のキッチンユニットのそれぞれ異なる例を示す平面図
である。 11……キッチン、 11a……開口面、11b……反対側の面、 14……コンチネント型のテーブル、 15……調理ユニット、15a……ガス台、 16……洗い場ユニット、16a……シンク、 20……アイランド型のテーブル、 21……多機能ユニット。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一つの面が隣室に続く開口面とされてなる
   オープン型のキッチンに、ガス台を備えた調理ユニット
   と、シンクを備えた洗い場ユニットと、準備、配膳ある
   いは食事等のための多機能ユニットを設けてなるキッチ
   ンユニットにおいて、 前記キッチンの開口面と反対側の面の壁に沿ってコンチ
   ネント型のテーブルを配置するとともに、キッチンの開
   口面に沿う位置に、アイランド型のテーブルを配置し、 前記調理ユニット、洗い場ユニット、多機能ユニットの
   うちの少なくとも１つのユニットを、前記アイランド型
   のテーブルに配設し、残りのユニットを前記コンチネン
   ト型のテーブルに配設してなることを特徴とするキッチ
   ンユニット。