JP2525058Y2

JP2525058Y2 - 紙葉類処理装置

Info

Publication number: JP2525058Y2
Application number: JP1990101896U
Authority: JP
Inventors: 義明生田
Original assignee: グローリー工業株式会社
Priority date: 1990-09-28
Filing date: 1990-09-28
Publication date: 1997-02-05
Anticipated expiration: 2005-09-28
Also published as: JPH0458527U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は紙葉類処理装置にかゝり、特に紙葉類間に介
在する金属異物を検知する機能を有する紙葉類繰出し装
置を備えた紙葉類処理装置に関する。

（従来の技術）従来から紙幣その他の紙葉類の計数等の処理を行うた
めに、紙葉類収納部の下部に位置する紙葉類載置台上に
整列集積される紙葉類群から、キッカローラと、前記収
納部下側部にゲート間隙を形成するフィードローラおよ
びこれに対設されるゲート部材とで構成された繰出し手
段により紙葉類を１枚ずつ繰出すようになされた紙葉類
繰出し装置がある。上記収納部への紙葉類群の収納方式
としては、紙葉類を下から上に堆積して下部のキャッカ
ローラにより繰出すようにしたもの、あるいは紙葉類を
立位姿勢で装填し、その最前位のものから繰出すものが
ある。

ところで上記の紙葉類繰出し装置では、例えば紙葉類
間に金属異物、すなわちコインやクリップ等が挟まれた
まま繰出し装置に装填されて繰出しが行なわれると、紙
葉類と一緒に繰出されるコインやクリップがゲート間隙
に詰り、その結果紙葉類を傷めたり、あるいはフィード
ローラやゲート部材を損傷させる等の問題をもたらす。

そこでこれらの問題を解決するものとして、紙葉類載
置部に金属異物を検知するセンサを設け、このセンサに
より金属異物を検知したとき装置を緊急停止させて上記
問題点の解消を図るようにしたもの（例えば実開昭63−
17150号公報）が提案されている。

（考案が解決しようとする課題）しかるに上記従来の技術では、金属異物検知センサが
繰出し手段の近傍に点乃至線状でしか設けられていない
ので紙葉類間に金属異物が存在していても紙葉類が進行
して繰出し手段の近傍位置に到達して初めて金属異物の
存在が検知されることになり、そのため金属異物がゲー
ト間隙に入り込んでしまうことが生じる。

本考案は上記の点に鑑み、紙葉類が受入口の載置部に
載置された時点乃至は繰出し開始直後に金属異物の存在
を検知することができ、その金属異物の存在をいち早く
操作者に知らせることができるとともに金属異物を取り
除かない限り爾後の動作が開始されないようにして装置
の安全性を図るようにした紙葉類処理装置を提供するこ
とを目的としてなされたものである。

（課題を解決するための手段）上記従来技術が有する問題点を解決するため本考案
は、紙葉類を受入れる受入口と、この受入口に投入され
た紙葉類を１枚ずつ繰出す繰出し手段と、この繰出し手
段により繰出された紙葉類を装置内へ搬送する搬送手段
とを有する紙葉類処理装置において、前記受入口内の紙
葉類を立位姿勢で支持する載置板、および紙葉類に面し
ておかれる固定側板の双方の略全域にわたって配設され
た第１および第２のコイル手段と、この第１のコイル手
段に接続されこのコイル手段を一定周波数で駆動させる
発振器と、前記第１のコイル手段およびその周辺の磁気
変化に基づく磁束変化による前記第２のコイル手段を流
れる電流の変化を検出する電流変化検出手段と、この電
流変化検出手段の出力信号に応じて紙葉類間の金属異物
の有無の判定を行なう判定回路と、この判定回路による
金属異物判定時に前記繰出し手段を停止させるとともに
前記搬送手段の駆動を所定時間経過後停止させる駆動制
御手段とを具備することを特徴とするものである。

（作用）受入口に装填された際、または繰出し途上で紙葉類間
に金属異物が存在すると、載置板および固定側板の略全
域にわたって配設されている第１のコイル手段の磁気が
変化し、この変化に基づく第２のコイル手段を流れる電
流変化が電流変化検出手段により検出され、その出力に
より判定回路が金属異物の存在を判定する。この金属異
物判定時に駆動制御手段にしより繰出し手段が直ちに停
止するとともに搬送手段は所定時間駆動を継続したのち
停止される。

（実施例）以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明す
る。

第１図乃至第３図は本考案における繰出し装置部分を
示すもので、こゝに示す繰出し装置は、紙幣を受入れて
これを１枚ずつ繰出し、紙幣を金種別に分類して収納す
る第４図示のような紙幣処理機１に適用するものであっ
て、受入口２から紙幣Ｐを立位姿勢で整列状態に受収
し、その最前位の紙幣から１枚ずつ繰出して処理機内に
取込むものである。

この繰出し装置は、紙幣Ｐの下端を支持する載置板３
と、紙幣Ｐの最前位に面しておかれる固定側板４とを有
し、この固定側板４に繰出し手段５が設けられている。

この繰出し手段５は、前記固定側板４に形成された孔
から一対のキッカローラ6,6およびフィードローラ7,7が
それぞれ周面の一部を突出するように設けられ、これら
ローラ6,6,7,7はその軸8,9上のプーリー10,11に駆動源
からのベルト12が掛けられ、矢印方向に回転駆動される
ようになっている。このキッカローラ6,6は、その周面
の周方向所要領域が摩擦材料（例えばゴム）等からなる
キッカ部6a,6aが形成されており、キッカ部6a,6aの１周
回で１枚の紙幣Ｐをけり出すようになっている。

前記フィードローラ7,7の下部位置にはゲート部材と
しての一対のゲートローラ13,13が対置され、フィード
ローラ7,7に対し１枚の紙幣を通す微小なゲート間隙を
保つゲート部14が形成されている。これらフィードロー
ラ7,7およびゲートローラ13,13は、ゲート間隙を正確に
保つため溝付きローラで構成され、相互に溝と突条とが
向き合ってそのエッジ部分でゲート間隙を作るようにな
っている。また図ではフィードローラ7,7による紙幣の
繰出しをより確実にするため、その周面にキッカローラ
6,6の場合と同様なキッカ部7a,7aが設けられている。

図において15は載置板３上に整列載置される紙幣Ｐ群
を繰出し手段５側へ押圧する押圧部材、Ｓは受入口２内
に紙幣が存在するか否かを検知するセンサである。

前記載置板３の略全域、および固定側板４の各ローラ
部分を除く略全域にコイル手段16,17が配設されてい
る。

このコイル手段16,17は、第５図に示すように渦巻状
に形成したもの、あるいは第６図に示すように蛇行状に
形成したもの等のいずれであってもよく、下側に第１の
コイル手段18が、上側に第２のコイル手段19が配設され
て平板状に形成されている。

上記コイル手段は、第７図示のように第１のコイル手
段18に発振器20が接続され、第２のコイル手段19には、
増幅器21、検波器22、増幅器23、積分器24、コンパレー
タ25からなる電流変化検出手段27が接続され、この検出
手段27からの出力が判定回路28（第８図（Ａ））に入力
されるようになっている。26は基準電源を示す。

第４図は本考案を適用する紙幣処理機の内部構成の略
示断面を示している。

処理機本体30の前部上方位置に紙幣Ｐの受入口２が開
口され、この受入口２内に載置板３、固定側板４、押圧
部材15等が設けられている。

前記載置板３のゲート部14に続いて、繰出された紙幣
Ｐを搬送する搬送手段31（具体的にはベルト列からな
る）が配設されており、この搬送手段31による搬送経路
中に紙幣Ｐの真偽、正損、金種、２枚重ね等の識別を行
なう識別部32が設けられ、この識別部32の後流側に金種
別の紙幣収納部33,34,35,36へ受入れるための一時保留
部37,38,39,40が配設され、各取込み用の搬送路41,42,4
3,44が設けられている。

第８図および第９図は制御ブロックおよびフローを示
すもので、上記実施例の作用と併せて説明すると、受入
口２に紙幣Ｐを挿入し、この紙幣の最前位のものを固定
側板４にそわせ、同最後位の紙幣に押圧部材15を押し当
てれば、最前位の紙幣はキッカローラ6,6およびフィー
ドローラ7,7に所定の圧力をもって接触しておかれ、入
金スタートスイッチ45をONにすると紙幣Ｐが受入口２に
装填されたことがセンサＳにより確認されるとともに判
定回路28のスイッチがONとなる。

紙幣が装填された段階で紙幣間に金属異物が存在してい
ると、載置板３上の第１のコイル手段18およびその周辺
の磁束が変化し、これに伴なう第２のコイル手段19を流
れる電流の変化を電流変化検出手段27が検出し、その検
出による出力信号が判定回路28に入力され、金属異物の
存在が検出されて繰出し手段５および搬送手段31は駆動
しない。

この場合、金属異物が紙幣Ｐの上方位置に存在してい
て載置板３上のコイル手段16および固定側板４のコイル
手段17共に感知しないようなときは、繰出し手段５およ
び搬送手段31が駆動して１枚ずつ繰出され、識別部32で
識別された結果適正な紙幣であればその金種に対応する
収納部33〜36への一時保留部37〜40のいずれかに収納さ
れる。こうして紙幣の繰出しが進み、前記の金属異物が
挟まっている紙幣が固定側板４に近づくと、その固定側
板４に配設されているコイル手段17を含む固定側板４側
の電流変化検出手段27が前記の場合と同様にして金属異
物を検知し、その出力信号が制御回路46に入力され、搬
送手段31のためのタイマがリセットされるとともに繰出
し手段５が停止され、タイマ設定値が正常にセットされ
ていればそのセット時間を経過したのち、すなわち搬送
途中にある紙幣が所定の箇所に納まるに必要な時間の経
過後搬送手段31が停止される。その後警報、ランプ表示
等の報知手段47のスイッチがONされ、金属異物の検知を
知らせる。この場合には、受入口２から紙幣を一旦取出
し、金属異物を排除する。この紙幣が取り去られるとセ
ンサＳが紙幣の不存在を検知し、報知手段47のスイッチ
をOFFとする。金属異物を排除した紙幣を再び投入口２
に装填すれば、前述の動作を再開し、紙幣の処理が行な
われる。

なお第８図（Ａ）では、繰出し手段５と搬送手段31と
の駆動手段48,49が別系統としてあるが、これは第８図
（Ｂ）のように一駆動源を用い、繰出し手段５へは搬送
手段31の駆動手段49からクラッチにより回転伝達の断続
を行なう場合には、この繰出し手段駆動停止クラッチ50
を作動させるようにしてもよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、投入口内の紙葉
類載置板および繰出し手段が設けられる固定側板の双方
の略全域にコイル手段を設け、紙葉類中に金属異物が存
在している場合に第２のコイル手段を流れる電流の変化
を電流変化検出手段が検知して繰出しを停止するので、
紙葉類の装填と同時に金属異物の存在が分り、繰出し手
段に金属異物がかみ込むような不都合をもたらすことを
未然に防止することができる。また紙葉類の繰出し中に
金属異物の存在が検知された場合には、繰出し手段を停
止させるとともに搬送手段を所定時間経過したのちに停
止させるので、繰出し前の紙葉類の確実な繰出し停止
と、搬送中の紙葉類が搬送路中で停まることなく確実に
所定の箇所への搬送がなされ、詰りを防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案における要部の斜視図、第２図は同平面
図、第３図は第２図のIII−III線断面図、第４図は本考
案のよる紙葉類処理装置の一例を示す略示縦断側面図、
第５図および第６図は第１図におけるコイル手段の例示
図、第７図は電流変化検出手段の回路図、第８図（Ａ）
は制御ブロック図、第８図（Ｂ）は同変形例のブロック
図、第９図はフローチャートである。１……紙幣処理機、２……受入口、３……載置板、４…
…固定側板、５……繰出し手段、６……キッカローラ、
７……フィードローラ、14……ゲート部、15……押圧部
材、16、17……コイル手段、18……第１のコイル手段、
19……第２のコイル手段、27……電流変化検出手段、31
……搬送手段、32……識別部、33〜36……収納部、37〜
40……一時保留部、28……判定回路、46……制御回路。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】紙葉類を受入れる受入口と、この受入口に
投入された紙葉類を１枚ずつ繰出す繰出し手段と、この
繰出し手段により繰出された紙葉類を装置内へ搬送する
搬送手段とを有する紙葉類処理装置において、前記受入
口内の紙葉類を立位姿勢で支持する載置板、および紙葉
類に面しておかれる固定側板の双方の略全域にわたって
配設された第１および第２のコイル手段と、この第１の
コイル手段に接続されこのコイル手段を一定周波数で駆
動させる発振器と、前記第１のコイル手段およびその周
辺の磁気変化に基づく磁束変化による前記第２のコイル
手段を流れる電流の変化を検出する電流変化検出手段
と、この電流変化検出手段の出力信号に応じて紙葉類間
の金属異物の有無の判定を行なう判定回路と、この判定
回路による金属異物判定時に前記繰出し手段を停止させ
るとともに前記搬送手段の駆動を所定時間経過後停止さ
せる駆動制御手段とを具備することを特徴とする紙葉類
処理装置。