JP2524568Y2 - 荷重応答型液圧制御装置 - Google Patents

荷重応答型液圧制御装置

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JP2524568Y2
JP2524568Y2 JP2276690U JP2276690U JP2524568Y2 JP 2524568 Y2 JP2524568 Y2 JP 2524568Y2 JP 2276690 U JP2276690 U JP 2276690U JP 2276690 U JP2276690 U JP 2276690U JP 2524568 Y2 JP2524568 Y2 JP 2524568Y2
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卓 永島
正芳 谷川
清延 永守
定義 伊藤
智裕 三浦
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、車両の積載荷重による車高変化(バネ上部
材とバネ下部材間の相対変位)を感知してブレーキ液圧
を積載荷重に応じて制御する荷重応答型液圧制御装置に
関する。
【従来の技術】
この種の装置の一つとして、例えば、実願昭63-10550
7号にみられるように、ピストンの一端をボディ外に突
出して構成した液圧制御弁(プロポーショニングバル
ブ)と、この液圧制御弁のボディに基端にて揺動可能に
支持されて中間部位にて前記ピストンの突出端に係合す
るレバーと、このレバーの先端部を先端にて貫通して設
けられるロッドと、このロッドの中間部に設けた調整手
段と前記レバーの先端部間に設けられて前記レバーを介
して前記ピストンに弾撥力を加えるスプリングとを備え
て、前記液圧制御弁のボディと前記ロッドの基端にて車
両のバネ上部材とバネ下部材間に介装されるものがあ
る。かかる装置の性能(所謂、折点液圧)は、前記スプ
リングの弾撥力を調整手段によって調整することによ
り、調整できるものであり、その調整方法としては、当
該装置を車両に組付ける際に同時に行う方法と、車両に
組付ける以前に予め行う方法がある。
【考案が解決しようとする課題】
前者の調整方法は、当該装置の組付と性能調整を同時
に行わなければならず、これを一工程で行うには多くの
時間を要し、工程管理上に問題がある。 これに対して、後者の調整方法は当該装置の組付と性
能調整を別個に行うものであるため、工程管理上優れて
いるものの、例えば特開昭64-90854号公報にみられるよ
うな調整治具では、3点(三つの基準)で位置決めする
構成であるため、調整治具の取付け・取外し方向に制約
があって改善の余地があり、また取付精度にバラツキが
生じやすく改善の余地がある。 本考案は、上記した実状に鑑みてなされたものであ
り、当該装置の性能調整時と車両組付時に同一の調整治
具があれば作業ができ、しかもその作業が容易かつ正確
に行い得る荷重応答型液圧制御装置を提供することを目
的としている。
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本考案においては、
前記レバーの先端部に前記ロッドの軸線に略直交する同
心状の環状取付部を一体的に設け、この環状取付部に前
記ロッドの軸線に略直交する方向にて抜き差し可能な装
着部と前記ロッドの先端が所定位置にて軸方向に当接可
能なストッパ部を備えた調整治具を脱着可能とした。
【考案の作用・効果】
本考案においては、当該装置の車両組付前の性能調整
に際して、レバーの先端部に設けた環状取付部に調整治
具がその装着部にて取付けられ、かつロッドの先端がレ
バーの先端部から所定量突出した所定位置にて調整治具
のストッパ部に当接した状態にて、調整手段によりスプ
リングの弾撥力が調整されて当該装置の性能が所定の性
能(無積載状態の車両において最適な性能)となるよう
に調整され、その後に調整治具が取り外される。また、
当該装置の車両組付時に、レバーの先端部に設けた環状
取付部に調整治具がその装着部にて取付けられ、かつロ
ッドの先端が所定位置にて調整治具のストッパ部に当接
する位置まで、液圧制御弁のボディとロッドの基端との
車両のバネ上部材とバネ下部材への組付位置が調整され
て、当該装置は所定の性能を再現され、その後に調整治
具が取り外される。 ところで、本考案においては、当該装置の性能調整時
と車両組付時に同一の調整治具があれば各作業を的確に
行うことができ、安価に実施することができる。また調
整治具のレバーへの脱着は、調整治具をその装着部にて
レバーの環状取付部にロッドの軸線に略直交する方向に
て抜き差しすることによりできるものであり、ロッドの
周囲如何なる方向からでも行うことができ、きわめて容
易に取付け・外外しすることができる。更に、ロッドの
先端が所定位置にあることをロッドの先端と調整治具の
ストッパ部との当接により確認するようにしたため、人
為的な作業誤差は殆ど生じず、当該装置の取付精度が向
上し、高精度の性能が得られる。
【実施例】
以下に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。 図は本考案に係る荷重応答型液圧制御装置を示してい
て、この装置は液圧制御弁(プロポーショニングバル
ブ)10,レバー20,ロッド30,スプリング40等を備えてい
る。液圧制御弁10はブレーキマスタシリンダからリヤブ
レーキ装置(共に図示せず)に供給されるブレーキ液圧
をピストン11の軸方向移動により制御する公知のもので
あり、ピストン11の一端11aはボディ12外に突出してレ
バー20の中間部位22に係合しており、ボディ12にはバネ
上部材(図示せず)への取付孔12aが設けられている。 レバー20は、液圧制御弁10のボディ12に基端21にて上
下方向へ揺動可能に支持されていて、先端部23には樹脂
製のホルダ24が一体的に設けられており、基端21及び中
間部位22は液圧制御弁10のボディ12に取付けたブーツ25
によって保護されている。 ロッド30は、鉄製の第1軸31と第2軸32によって構成
されていて、両軸31,32はボールジョイント33により連
結されている。また、ロッド30はその先端31aをレバー2
0の先端部に設けた貫通孔26に挿通してレバー20に僅か
に傾動可能かつ軸線方向に移動可能に組付けられてい
て、基端32aにてバネ下部材50にダブルナット34,35によ
り連結位置調整可能に組付けられるようになっている。 スプリング40は、圧縮コイルスプリングであり、ロッ
ド30の中間部に設けた調整手段としてのダブルナット3
6,37とレバー20の先端部23に設けたホルダ24間にリテー
ナ41,42とともに設けられていて、ダブルナット36,37の
位置を上下方向に移動させることによりレバー20を介し
てピストン11に加えられる弾撥力が調整できるようにな
っている。 しかして、本実施例においては、レバー20の先端部23
に一体的に設けたホルダ24にロッド30の軸線Lに略直交
する同心状の環状取付部24aが形成されていて、この環
状取付部24aに調整治具60が脱着可能に取付けられてい
る。 調整治具60は、鉄製の本体61と樹脂製のスリーブ62か
らなり、本体61は装着部61aとストッパ部61bを備えてい
る。装着部61aは、図の紙面に直交して延びてホルダ24
の環状取付部24aと係合する溝61a1を有していて、図の
紙面に直交する方向、すなわちロッド30の軸線Lに略直
交する方向にて抜き差し可能となっている。 また、本実施例においては、調整治具60の本体61にバ
ッテリ71と確認ランプ(ブザーでもよい)72が直列接続
されるとともに、これがわに口クリップ73を介してロッ
ド30の第1軸31に接続されていて、ロッド30の先端31a
と調整治具60のストッパ部61bの当接が電気的に検出可
能となっている。 上記のように構成した本実施例においては、当該装置
の車両組付前の性能調整に際して、レバー20の先端部23
に設けたホルダ24の環状取付部24aに調整治具60がその
装着部61aにて取付けられ、かつロッド30の先端31aがレ
バー20の先端部23から所定量突出した所定位置(詳細に
は、環状取付部24aと装着部61aの係合位置から所定寸法
lの位置)にて調整治具60のストッパ部61bに当接した
状態(図は調整前の状態を示しているため、ロッド30の
先端31aと調整治具60のストッパ部61bは当接していない
が、これらが当接したときには確認ランプ72が点灯す
る)にて、ダブルナット36,37によりスプリング40の弾
撥力が調整されて当該装置の性能が所定の性能(無積載
状態の車両において最適な性能)となるように調整さ
れ、その後に調整治具60が取り外される。なお、当該装
置の性能が所定の性能に調整されているか否かは、従来
と同様に性能測定機によって確認される。 また、当該装置の車両組付時に、レバー20の先端部23
に設けたホルダ24の環状取付部24aに調整治具60がその
装着部61aにて取付けられ、かつロッド30の先端31aが所
定位置にて調整治具60のストッパ部61bに当接する位置
まで、ロッド30の基端32aの車両のバネ下部材50への組
付位置が調整されて、当該装置は所定の性能を再現さ
れ、その後に調整治具60が取り外される。これにより、
当該装置は所定の性能を確保された状態で無積載状態の
車両への組付が完了する。 ところが、本実施例においては、当該装置の性能調整
時と車両組付時に同一の調整治具60があれば各作業を的
確に行うことができ、安価に実施することができる。ま
た調整治具60のレバー20への脱着は、調整治具60をその
装着部61aにてホルダ24の環状取付部24aにロッド30の軸
線Lに略直交する方向にて抜き差しすることによりでき
るものであり、ロッド30の周囲如何なる方向からでも行
うことができ、きわめて容易に取付け・取外しすること
ができる。更に、ロッド30の先端31aが所定位置にある
ことをロッド30の先端31aと調整治具60のストッパ部61b
との当接により確認するようにしたため、人為的な作業
誤差は殆ど生じず、当該装置の取付精度が向上し、高精
度の性能が得られる。また、ロッド30の先端31aと調整
治具60のストッパ部61bの当接を確認ランプ72の点灯に
より検出できるようにしたため、この当接を的確に確認
することができ、作業性を向上させることができる。 上記実施例においては、減圧制御弁10のボディ11が車
両のバネ上部材に直接組付けられ、またボディ12にレバ
ー20が直接組付けられる装置に本考案を実施したが、本
考案はボディ12がブラケットを介して車両のバネ上部材
に上下方向に位置調整可能に組付けられ、またレバー20
がブラケットに組付けられる装置にも同様に実施できる
ものである。 また、上記実施例においては、ロッド30の先端31aと
調整治具60のストッパ部61bとの当接を確認ランプ72の
点灯により検出できるようにしたが、これを無くして本
考案を実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の一実施例を示す部分破断側面図である。 符号の説明 10……液圧制御弁、11……ピストン、11a……突出端、1
2……ボディ、20……レバー、21……基端、22……中間
部位、23……先端部、24……ホルダ、24a……環状取付
部、30……ロッド、31a……先端、32a……基端、36,37
……ダブルナット(調整手段)、40……スプリング、50
……車両のバネ下部材、60……調整治具、61a……装着
部、61b……ストッパ部。
フロントページの続き (72)考案者 永守 清延 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (72)考案者 伊藤 定義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 三浦 智裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−115760(JP,A) 実開 平2−26966(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンの一端をボディ外に突出して構成
    した液圧制御弁と、この液圧制御弁のボディ又はこれと
    一体の部材に基端にて揺動可能に支持されて中間部位に
    て前記ピストンの突出端に係合するレバーと、このレバ
    ーの先端部を先端にて貫通して設けられるロッドと、こ
    のロッドの中間部に設けた調整手段と前記レバーの先端
    部間に設けられて前記レバーを介して前記ピストンに弾
    撥力を加えるスプリングとを備えて、前記液圧制御弁の
    ボディと前記ロッドの基端にて車両のバネ上部材とバネ
    下部材間に介装される荷重応答型液圧制御装置におい
    て、前記レバーの先端部に前記ロッドの軸線に略直交す
    る同心状の環状取付部を一体的に設け、この環状取付部
    に前記ロッドの軸線に略直交する方向にて抜き差し可能
    な装着部と前記ロッドの先端が軸方向にて当接可能なス
    トッパ部を備えた調整治具を脱着可能としたことを特徴
    とする荷重応答型液圧制御装置。
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