JP2523179B2 - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JP2523179B2
JP2523179B2 JP1133645A JP13364589A JP2523179B2 JP 2523179 B2 JP2523179 B2 JP 2523179B2 JP 1133645 A JP1133645 A JP 1133645A JP 13364589 A JP13364589 A JP 13364589A JP 2523179 B2 JP2523179 B2 JP 2523179B2
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英樹 山岸
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は易接着性を示す樹脂層を少なくとも片面に有
する積層フィルムに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、水溶性または水分散性樹脂層をその少なくとも
片面に有する積層フィルムとしては、水性ポリエステル
とエポキシ基を有する架橋剤からなる層をポリエステル
フィルム上に設ける例(特開昭62−297147号公報)、ア
クリルグラフトポリエステル層を設ける例(特開昭63−
37937号公報)、ビニル系樹脂層を設ける例(特開昭61
−204241号公報)あるいはポリウレタン層を設ける例
(特開昭62−173253号公報)などが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の積層フィルムは、すべて下記の課
題を有している。
(1)塗布後延伸したものは基材フィルムと樹脂層との
接着性は優れているが、オーバーコート層との接着性、
特に耐湿接着性に劣る、あるいは樹脂層が劈開し易いと
いう欠点がある。
(2)塗布後延伸を全く施さないものは、基材フィルム
と樹脂層との接着性に劣るという欠点がある。
本発明は、かかる欠点を改善し、基材フィルムおよび
オーバーコート層との接着性と樹脂層の劈開性に優れた
積層フィルムを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(1)少なくとも一軸方向に延伸された熱
可塑性フィルムと、該熱可塑性フィルムの少なくとも片
面に積層された水溶性または水分散性樹脂層とからな
り、該水溶性または水分散性樹脂層は厚みが0.001〜3.0
μmであり沸点110℃以上の有機溶剤を10重量ppm以上含
有することを特徴とする積層フィルム、 (2)水溶性または水分散性樹脂層の配向度が1.03〜1
0.0であることを特徴とする請求項1記載の積層フィル
ム、 (3)少なくとも一軸方向に延伸された熱可塑性フィル
ムがポリエステル系フィルムであることを特徴とする請
求項1記載の積層フィルム、 (4)水溶性または水分散性樹脂がアクリル系樹脂、ビ
ニル系樹脂、ウレタン系樹脂およびポリエステル系樹脂
の群から選ばれた1種以上で樹脂であることを特徴とす
る請求項1記載の積層フィルム、 を要旨とする。
本発明における熱可塑性フィルムは、熱可塑性であれ
ばよく、その種類は特に限定されないが、代表的なもの
としては、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等の塩
素含有樹脂からなるフィルム、ポリエステル系フィル
ム、ポリオレフイン系フィルム、ポリスチレン系フィル
ム、アクリル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリ
オキシメチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミ
ドイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂等
の各種耐熱性フィルムを挙げることができる。その中で
も二軸延伸性を有するという理由から、ポリエステル系
フィルム、ポリオレフィン系フィルム、ポリアミド系フ
ィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムが好適であ
る。その中でも、その機械的特性、価格の点でポリエス
テル系フィルムが特に好適である。
ポリエステルとしては、エチレンテレフタレート、エ
チレンα,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−
4,4′−ジカルボキシレート、エチレンα,β−ビス
(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレート、
エチレン2,6−ナフタレート単位から選ばれた少なくと
も一種の構造単位を主要構成成分とするものが好まし
い。
また、本発明を阻害しない範囲内、好ましくは10モル
%以内であれば、上記以外の他成分が共重合されていて
もよい。また他種ポリマをブレンドしてもよいし、酸化
防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤など
の無機または有機添加剤が通常添加される程度添加され
ていてもよい。
また本発明におけるフィルム厚みが特に限定されない
が、通常は0.1〜1500μm、好ましくは、0.5〜300μm
である。
本発明における水溶性または水分散性樹脂は、水に溶
解あるいは分散する樹脂であればよいのであり、熱可塑
性、熱硬化性は特に問わないが、代表例としては以下の
ものを挙げることができる。アクリル系樹脂、ウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、フッ
素系樹脂、ビニル系樹脂、塩素系樹脂、スチレン系樹
脂、各種グラフト系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素系樹
脂、シリコーン系樹脂、ポリアミド系樹脂等を挙げるこ
とができる。
その中でも好適な水溶性または水分散性樹脂としては
以下のもの、またはそれらの混合物を挙げることができ
る。但し、ここでいう水溶性または水分散性とは、若干
量、その量は特に限定されないが通常は20重量%以下、
好ましくは10重量%以下、各種有機溶剤等の水以外の物
質を含んでいてもよい。
(A)アクリル系樹脂 少なくとも40モル%のアクリルおよび/またはメタク
リルモノマと、その他の官能基含有モノマ0.1〜20モル
%と、1種またはそれ以上のハロゲン非含有モノエチレ
ン性不飽和モノマ約0〜49.0モル%とのコポリマ、ある
いは少なくとも25モル%のアクリル酸、メタクリル酸ま
たはアクリル酸もしくはメタクリル酸のアルキルエステ
ルの中から選ばれたコモノマと1〜50モル%のビニルス
ルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸及
びp−スチレンスルホン酸ならびにこれらの酸の塩の中
から選ばれたコモノマから導かれる共重合体を挙げるこ
とができる。
(B)ビニル系樹脂 一般式 (但し、R1およびR2は水素またはアルキル基、M1および
M2は水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム(置換アンモニウムも含む)またはアルキル基を示
し、M1とM2が同時にアルキル基ではない。) を挙げることができる。
(C)ウレタン系樹脂 カルボン酸塩基、スルホン酸塩基または硫酸半エステ
ル塩基により水への親和性が高められたポリウレタンを
挙げることができる。但しカルボン酸塩基、スルホン酸
塩基、硫酸半エステル塩基等の塩基の量は0.5〜15重量
%が好ましく、またポリウレタンの合成に用いるポリヒ
ドロキシ化合物としては、例えばポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・プロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,
5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリヘキサメ
チレンアジペート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポ
リテトラメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバ
ケート、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタ
ン、ペンタエリストール、グリセリン等を挙げることが
できる。ポリイソシアネート化合物としては、例えばヘ
キサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートとトリメ
チロールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソシア
ネートとトリメチロールエタンの付加物等を挙げること
ができる。カルボン酸含有ポリオールとしては、例えば
ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチ
ロール吉草酸、トリメリット酸ビス(エチレングリコー
ル)エステル等を挙げることができる。アミノ酸含有カ
ルボン酸としては、例えばβ−アミノプロピオン酸、γ
−アミノ酪酸、p−アミノ安息香酸等を挙げることがで
きる。水酸基含有カルボン酸としては、例えば3−ヒド
ロキシプロピオン酸、γ−ヒドロキシ酪酸、p−(2−
ヒドロキシエチル)安息香酸、リンゴ酸等を挙げること
ができる。アミノ基または水酸基とスルホン基を有する
化合物としては、例えばアミノメタンスルホン酸、2−
アミノエタンスルホン酸、2−アミノ−5−メチルベン
ゼン−2−スルホン酸、β−ヒドロキシエタンスルホン
酸ナトリウム、脂肪族ジ第1級アミン化合物のプロパン
サルトン、ブタンサルトン付加生成物等が挙げられ、好
ましくは、脂肪族ジ第1級アミン化合物のプロパンサル
トン付加物があげられる。更に、アミノ基または水酸基
と硫酸半エステル基を含有する化合物としては、例えば
アミノエタノール硫酸、エチレンジアミンエタノール硫
酸、アミノブタノール硫酸、ヒドロキシエタノール硫
酸、γ−ヒドロキシプロパノール硫酸、α−ヒドロキシ
ブタノール硫酸等があげられる。
あるいは、特公昭42−24194号、特公昭46−7720号、
特公昭46−10193号、特公昭49−37839号、特開昭50−12
3197号、特開昭53−126058号、特開昭54−138098号など
で公知のアニオン性基を有するポリウレタン系樹脂ある
いはそれらに準じたポリウレタン系樹脂を挙げることが
できる。
ここでポリウレタン形成成分の主要な構成成分は、ポ
リイソシアネート、ポリオール、鎖長延長剤、架橋剤な
どである。
また、分子量300〜20000のポリオール、ポシイソシア
ネート、反応性水素原子を有する鎖長延長剤およびイソ
シアネート基と反応する基、およびアニオン性基を少な
くとも1個有する化合物からなる樹脂が好ましい。
ポリウレタン系樹脂中のアニオン性基は、好ましくは
−SO3H、−OSO2H、−COOHおよびこれらのアンモニウム
塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩あるいはマ
グネシウム塩として用いられる。
ポリウレタン系樹脂中のアニオン性基の量は、0.05重
量%〜8重量%が好ましい。
(D)ポリエステル系樹脂 全ジカルボン酸成分中0.5〜15モル%がスルホン酸金
属塩基含有ジカルボン酸であるジカルボン酸類と、多価
アルコール類とから成るポリエステル共重合体を挙げる
ことができる。
但し、上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸と
しては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル
酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7
−ジカルボン酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタ
ル酸等の金属塩が挙げられ、特に好ましいのは5−ナト
リウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフタ
ル酸である。
あるいは、分子内に遊離カルボン酸基及びカルボン酸
塩基を少なくとも1種有する水性ポリエステル樹脂と2
個以上のエポキシ基を有する架橋剤、及び必要に応じて
反応促進化合物を含むものを挙げることができる。但
し、この水性ポリエステル樹脂の分子内にカルボン酸基
を導入するためには、例えば無水トリメリット酸、トリ
メリット酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、ト
リメシン酸、シクルブタンテトラカルボン酸、ジメチロ
ールプロピオン酸等の多価化合物をポリマ製造原料の1
つとして用いることが好ましい。また、カルボン酸塩は
ポリマ中に導入されたカルボン酸基をアミノ化合物、ア
ンモニア、アルカリ金属等で中和することによって導入
することができる。
(E)各種グラフト樹脂 ポリメチルメタアクリレートを幹鎖としポリ2−ヒド
ロキシエチルメタアクリレートを枝鎖とする櫛型グラフ
トポリマを挙げることができる。
あるいは、幹ポリマがポリエステルであって枝ポリマ
がアクリル系重合体であるアクリルグラフトポリエステ
ルを挙げることができる。
但し、この水性ポリエステル−アクリルグラフトポリ
マの幹ポリマになるポリエステルは多塩基酸またはその
エステル形成性誘導体とポリオールまたはそのエステル
形成性誘導体とから合成される実質的に線状のポリマで
ある。このポリマの多塩基酸成分としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロ
メリット酸、ダイマ酸等を例示することができる。これ
ら成分は2種以上を用いることができる。更に、これら
成分と共にマレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の如
き不飽和多塩基酸やp−ヒドロキシ安息香酸、p−(β
−ヒドロキシエトキシ)安息香酸等の如きヒドロキシカ
ルボン酸を少割合用いることができる。不飽和多塩基酸
成分やヒドロキシカルボン酸成分の割合は高々10モル
%、好ましくは5モル%以下である。
また、ポリオール成分としてはエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
キシリレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グ
リセリン、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)
グリコール等を例示することができる。これらは2種以
上を用いることができる。
該アクリル系重合体のモノマとしては例えばアルキル
アクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基と
してはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、
2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル
基、ベンジル基、フェニルエチル基等):2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノ
マ:アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメ
タクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシ
メチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリル
アミド、N−フェニルアクリルアミド等のアミド基含有
モノマ:N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含
有モノマ:グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート等のエポキシ基含有モノマ:アクリル酸、メタ
アクリル酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩)等のカルボキシル基またはその塩
を含有するモノマ等があげられる。これらは他種モノマ
と併用することができる。他種モノマとしては例えばア
リルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマ:ス
チレンスルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩
(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等の
スルホン酸基またはその塩を含有するモノマ:クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸及びそれらの
塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等
のカルボキシル基またはその塩を含有するモノマ:無水
マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物を含有するモ
ノマ:ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、
スチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルトリスアルコキシシラン、アルキルマレイン
酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アルキルイタコ
ン酸モノエステル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、塩化
ビニル等が挙げられる。上述のモノマは1種もしくは2
種以上を用いて共重合される。
(F)ブロックポリマ 水性アクリル系重合体−ポリエステルブロックポリマ
を挙げることができる。
但し、このブロックポリマを構成するアクリル系重合
体のモノマとしては、例えばアルキルアクリレート、ア
ルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシ
ル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フ
ェニルエチル基等):2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート等のヒドロキシ含有モノマ:アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、
N−メチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチ
ロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルア
ミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−フェ
ニルアクリルアミド等のアミド基含有モノマ:N,N−ジエ
チルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノ
エチルメタクリレート等のアミノ基含有モノマ:グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポ
キシ基含有モノマ:アクリル酸、メタアクリル酸および
それらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩等)等のカルボキシル基またはその塩を含むモノマ等
が挙げられる。これらは他種モノマと併用することがで
きる。他種モノマとしてはアリルグリシジルエーテル等
のエポキシ基含有モノマ:スチレンスルホン酸、ビニル
スルホン酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩等)等のスルホン酸基またはその塩
を含有するモノマ:クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマール酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩等)等のカルボキシル基またはそ
の塩を含有するモノマ:無視マレイン酸、無水イタコン
酸等の酸無水物を含有するモノマ:ビニルイソシアネー
ト、アリルイソシアネート、スチレン、ビニルトリスア
ルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、ア
ルキルフマール酸モノエステル、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アルキルイタコン酸モノエステル、
塩化ビニリデン、酢酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられ
る。上述のモノマは1種もしくは2種以上を用いて共重
合させることができるが、アクリル系重合体への親水性
付与、水溶液の分散安定性、ポリエステルフィルムとの
密着性等の点から、水酸基、アミド基やカルボキシル基
またはその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウ
ム塩等)等の官能基を有するものが好ましい。
水性ブロックポリマのもう1つの構成成分であるポリ
エステルは、多塩基酸またはそのエステル形成性誘導体
とポリオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合
成される実質的に線状の飽和ポリエステルである。この
ポリエステルの多塩基酸成分としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメ
リット酸、ダイマ酸等を例示することができる。これら
は2種以上を用いることができる。また、これら成分と
共にp−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエ
トキシ)安息香酸等のヒドロキシカルボン酸も用いるこ
とができる。
また、ポリオール成分としてはエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
キシリレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グ
リセリン、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)
グリコール等を例示することができる。これらは2種以
上を用いることができる。
このポリエステルは水性ポリマであることが好まし
く、例えば有機スルホン酸塩、カルボン酸塩、ジエチレ
ングリコール、ポリアルキレンエーテルグリコール等の
如き親水基を有する化合物を含むものが水分酸液を作る
のに有利となり、好ましい。このカルボン基塩の導入
は、通常三官能以上のカルボン酸を用いるが、該カルボ
ン酸は重合の工程で分岐が起り、ゲル化しやすいのでそ
の共重合割合は小さくすることが望ましい。その点、ス
ルホン酸、ジエチレングリコール、ポリアルキレンエー
テルグリコール等による親水基の導入は、これらの問題
はなく、より有利である。
スルホン酸塩の基をポリエステル分子内に導入するた
めには、例えば5−Naスルホイソフタル酸、5−アンモ
ニウムスルホイソフタル酸、4−Naスルホイソフタル
酸、4−メチルアンモニウムスルホイソフタル酸、2−
Naスルホテレフタル酸、5−Kスルホイソフタル酸、4
−Kスルホイソフタル酸、2−Kスルホテレフタル酸、
Naスルホコハク酸等のスルホン酸アルカリ金属塩系また
はスルホン酸アミン塩系化合物等を用いることが好まし
い。スルホン酸塩の基を有する多価カルボン酸または多
価アルコールは全多価カルボン酸成分または多価アルコ
ール成分中0.5〜20モル%、更には1〜18モル%を占め
ることが好ましい。
本発明の水溶性または水分散性樹脂層においては、必
要に応じ各種架橋剤を使用してもよい。その種類は特に
限定されないが代表的なものとしては、イソシアネート
系架橋剤、イソシアヌレート系架橋剤、メラミン系架橋
剤、尿素系架橋剤あるいはエポキシ系架橋剤を挙げるこ
とができる。
エポキシ系架橋剤としては、具体的にはポリエポキシ
化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物などが
挙げられ、ポリエポキシ化合物としては、例えばソルビ
トール、ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポ
リグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリ
シジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トルグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパンポリグリシジルエテール、ジエ
ポキシ化合物としては、例えばネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジ
グリシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例
えばアリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグ
リシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどが
挙げられる。またイソシアネート系架橋剤としては、例
えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、フェニレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネートなどを挙げることができる、尿素
系架橋剤としては、例えばジメチロール尿素、ジメチロ
ールエチレン尿素、ジメチロールプロピレン尿素、テト
ラメチロールアセチレン尿素、4エトキシ5ジメチルプ
ロピレン尿素ジメチロールなどが挙げられる。メラミン
系架橋剤としては、メラミンとホルムアルデヒドを縮合
して得られるメチロールメラミン誘導体に低級アルコー
ルとしてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール等を反応させてエーテル化した化合物
およびそれらの混合物が好ましい。メチロールメラミン
誘導体としては、例えばモノメチロールメラミン、ジメ
チロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメ
チロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサ
メチロールメアミンなどが挙げられる。これらの架橋結
合剤は単独、場合によっては2種以上併用してもよい。
本発明の水溶性または水分散性樹脂層は、沸点110℃
以上、好ましくは130℃以上、更に好ましくは150℃以上
の有機溶剤を重量比率で10ppm以上、好ましくは1000ppm
以上含有することが必要である。またその上限は特に限
定されないが通常は106ppm以下、好ましくは105ppm以下
である。即ち含有される有機溶剤が10ppmより少ない場
合十分な接着性を得ることができないため好ましくない
のである。この理由は定かでないが、有機溶剤が少量含
まれることにより、該樹脂層の軟化し、オーバーコート
層との親和性、真の接触面積が増加することあるいは含
有溶剤のキャリアー効果がその原因でないかと考えてい
る。また含有される有機溶剤含有量は特に限定されない
が通常は30重量%以下である。
また、沸点が110℃に達しない場合後加工工程での飛
散が著しく品質が安定しないため好ましくないのであ
る。
本発明において使用される有機溶剤は該樹脂に含有さ
れるものであればよいのでありその種は特に限定されな
いが代表的なものとしては、脂肪族および脂環族のアル
コール、エーテル、エステル、ケトン化合物を、具体的
にはイソプロパノール、n−ブタノール等の1価アルコ
ール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等
のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、n−ブチルセロソルブ等のグリコール誘導体、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチ
ル等のエステル類、メチルエチルケトン等のケトン類を
挙げることができる。これら水溶性有機化合物は、単独
または2種以上を併用することができる。
本発明においては、水溶性または水分散性樹脂層の配
向度は1.03〜10.0である場合好ましい。これは配向度が
10.0より大きい場合樹脂層の易接着性改良効果が十分で
なく、また、樹脂層内部で劈開が起こり易いため好まし
くない。一方1.03より小さい場合、樹脂の耐湿、耐溶剤
性が不十分となり、樹脂層の膨潤あるいは白化が容易に
起こるため好ましくない。特に配向度が1.05〜3.0、更
に好ましくは1.08〜1.5である場合、特性のバランスが
良好であり好ましい。
また、本発明においては、水溶性または水分散性樹脂
層厚みが0.001μm〜3.0μm、好ましくは0.01μm〜0.
8μm、更に好ましくは0.06μm〜0.4μmであることが
必要である。
これは、厚みが0.001μmより薄い場合、接着性改良
効果がみられないため好ましくなく、また3.0μmより
厚い場合、耐湿、耐溶剤性が極端に悪化するため好まし
くないのである。
該樹脂層の厚みは、種々の方法で測定できるが、例え
ば、積層フィルムの断面を電子顕微鏡で測定したり、該
樹脂層が溶剤その他で除去できる場合は、除去した部分
と除去していない部分の段差から求めることもできる。
次に本発明の積層フィルムの代表的製造方法について
説明するが、特にこれに限定されるものではない。
必要に応じ所定の条件で乾燥を行なった熱可塑性樹脂
原料を押出機等の方法で溶融した後、フィルム状物に成
形(通常は冷却ドラム上で)する。
このようにして得られた未延伸のフィルム状物あるい
は未延伸フィルムを必要に応じて一軸以上に延伸するこ
とにより得られたフィルム(延伸条件を挙げれば、例え
ばポリエチレンフタレートの場合は75〜130℃で2.0倍〜
9.0倍、またポリプロピレンの場合は100〜165℃で2.0倍
〜12.0倍などである)上に、コロナ放電処理等の表面処
理を必要に応じ適宜施した後、水溶性または水分散性樹
脂を公知の方法(グラビアコート、リバースコート、キ
スコート、ダイコード、バーコート、コンマコートな
ど)を用いて塗布する。このようにして得られた複合フ
ィルムに延伸を施す。この延伸方向は特に限定されない
が一軸方向に延伸されたフィルム上に塗布する場合は、
通常一軸目と直角方向に延伸する。また未延伸フィルム
上に塗布する場合は、縦横どちらの方向でもよいし、ま
た同時に二軸方向に延伸してもよい。その場合水溶性ま
たは水分散性樹脂の配向度が1.03〜10.0の範囲にある場
合好ましい。そのための延伸条件は特に限定されない
が、延伸の際の水溶性または水分散性樹脂の粘度を1セ
ンチポイズ〜500ポイズ、好ましくは10センチポイズ〜1
0ポイズ、更に好ましくは50センチポイズ〜200センチポ
イズとすることがより好ましい。但し、ここでいう粘度
は、乾燥速度を計算で求め、その塗液濃度での粘度を測
定したものである。該樹脂を延伸時このような条件にお
く方法としては、該樹脂が水などで膨潤した状態で延
伸する、該樹脂を完全溶解下で延伸する、等を挙げる
ことができる。
このように延伸した後必要に応じ弛緩しつつ熱処理等
を行なってもよい。
また、塗膜層樹脂の粘度が1センチポイズ〜500ポイ
ズ、好ましくは10センチポイズ〜10ポイズ、更に好まし
くは50センチポイズ〜200センチポイズなる状態(通
常、高温あるいは加湿下におくことで該樹脂はこのよう
な状態となる)で、弛緩率1〜20%の範囲で弛緩処理し
ても同様の効果を得ることができる場合がある。
このようにして得られた樹脂層に、所定の有機溶剤を
残存させる方法は特に限定されないが代表的にはディッ
ピングあるいは0.01g/m2〜1000g/m2塗布した後、常温〜
250℃の雰囲気で0.01秒〜30分乾燥することにより本発
明のフィルムを得ることができる。このように別途所定
の有機溶剤を塗布、乾燥する方が好ましいが、本発明の
骨子は樹脂層が所定の有機溶剤を含有することであり、
延伸、熱処理工程での熱を極力少なくすることにより有
機溶剤を残留させてもよいことは当然である。
本発明の特性値の測定方法ならびに効果の評価方法は
次のとおりである。
(1)配向度 赤外偏光ATR法で行なう。装置には、Bruker製FT−IR
(IFS−113V)に偏光ATR測定用付属装置(Bio−Rad Di
gilab製)を取り付けたものを使用する。このATR装置
に、対称形のエッジを持つ厚さ3mm、一辺25mmの正方形
のInternal Reflection Elementを取り付け、延伸方
向に対し平行と垂直と二方向の吸収測定を行なう。
光の入射方向をフィルム流れ方向にとり、入射面に垂
直な偏光を用いてコート面、非コート面のスペクトルを
測定し、各々SMC、SMPとする。
また光の入射方向をフィルム幅方向にとり、入射面に
垂直な偏光を用いてコート面、非コート面のスペクトル
を測定、各々STC、STPとする。
但し、非コート面が存在しない場合は、コート面を各
種溶剤、水等で拭き取った後基材面を測定する。
コート層と非コート層の差スペクトルを次の手順で求
める。差スペクトルを計算する際の内部規準バンドとし
て、解析に必要なコート層の吸収帯に近い波数領域に観
測されるベースフィルムの吸収帯を選ぶ。
内部規準吸収帯の吸光度が0になるように係数を定め
て、コート面のスペクトルから非コート面のスペクトル
を引いた差スペクトルを各偏光成分について求め、S
V(SMC−SMP)、SP(STC−STP)とする。
このようにして求めた差スペクトル上予め定めた二つ
の波数における点を結びベースラインとし、ベースライ
ンから吸収帯のピークまでの高さをコート層吸収帯の吸
収どAV(SVに対し)、AP(SPに対し)とする。
このようにして得られたコート層の吸光度AVとAPから
配向度(P)を計算する。
(2)接着性 A)UV硬化型シール用インキ 積層フィルムの水溶性または水分散性樹脂層面に、久
保井インキ株式会社のUVエース(墨)および東華色素株
式会社のフラッシュドライ161(墨)を2μm塗布後、
高さ10cm、80W/cmのUVランプ1灯の下で3秒硬化させた
サンプルについて直後および50℃/95%RH雰囲気下4日
放置した後、各々についてニチバン株式会社セロハン粘
着テープを用いて90゜剥離テストを行ない、そのインキ
残存率から判定した。残存率90%以上を「◎」、残存率
80%以上を「○」、残存率80%未満を「×」とした。
B)セルロースアセテートブチレート (以下「CAB」と略す) 積層フィルムの水溶性または水分散性樹脂層面に長瀬
産業のCAB(品番381−05)を2μm厚みに塗布したサン
プルを用いる。直後および30%アンモニア水中に17時間
放置したサンプルについて1mm角にクロスカットを施し
ニチバン株式会社製セロハン粘着テープを用いて90゜剥
離テストを行ない残存率から判定した。
残存率80%以上:「○」 残存率80%未満:「×」 (3)含有有機溶剤量:測定する積層フィルムを温度25
0℃のガスクロマトグラフィー試料気化室中で4分間保
持し、その揮散成分を定性、定量する。
〔実施例〕
本実施例を実施例に基づいて説明する。
実施例1 25℃のo−クロロフェノール中で測定した固有粘度が
0.62でSiO2粒子(平均粒径0.8μm)を0.4重量%添加し
たポリエチレンテレフタレートを、285℃で溶融した
後、表面温度40℃の冷却ドラム上で成形し、その後縦方
向に90℃で3.2倍延伸した。このようにして得られた一
軸延伸フィルム上に下記に示す樹脂を塗布し、90℃で予
熱後、190℃雰囲気中で倍率3.2倍で急速横延伸を行ない
(この場合熱弛緩処理は特に行なわなかった)、ポリエ
ステルフィルム厚み100μm、塗布した樹脂厚み0.1μm
の積層フィルムを得た。この積層フィルムの水分散性樹
脂層の上にブチルセルソルブを1.8g/m2塗布後、乾燥し
た。このようにして得られた積層フィルムの塗布した樹
脂層の配向度および接着性を評価し、第1表に示した。
塗布した樹脂: メチルメタアクリレートとエチルアクリレートの50モ
ル%対50モル共重合体。但し、カルボン酸とメチロール
基が2.5モル%含まれている。190℃における粘度は300
ポイズ、また120℃における粘度は1100ポイズである。
なお、この樹脂は水分散性樹脂であり、以下「樹脂A」
という。
実施例2 横延伸を行なう雰囲気温度を190℃から120℃に変更し
た以外は、実施例1と同様に実施した。
実施例3 未延伸フィルムにコロナ放電処理を施した後、実施例
1と同様の塗剤(樹脂A)を塗布し、一軸方向に5.5倍
延伸したフィルムについて評価し、その結果を第1表に
示した。
実施例4 延伸倍率を9.5倍とした以外は、実施例3と同様に実
施した。
比較例1 塗布した樹脂厚みを0.0001μmに変更した以外は、実
施例1と同様に実施した。
実施例5 塗布した樹脂厚みを1μmに変更した以外は、実施例
1と同様に実施した。
比較例2 塗布した樹脂厚みを5μmに変更した以外は、実施例
1と同様に実施した。
比較例3 有機溶剤(ブチルセルソルブ)を塗布することをやめ
た以外は、実施例2と同様に実施した。
実施例6 有機溶剤(ブチルセルソルブ)の塗布量を4.5g/m2
変更した以外は、実施例5と同様にに実施した。
比較例4 塗布する樹脂として次のものを用いた。
塗布する樹脂: 酸成分として、テレフタル酸95モル%、5ナトリウム
スルホイソフタル酸5モル%、ジオール成分としてエチ
レングリコールを95モル%、ジエチレングリコールを5
モル%としたポリエステル共重合体。190℃における粘
度は100ポイズ、120℃における粘度は800ポイズであっ
た。この樹脂は水分散性樹脂であり、以下「樹脂B」と
いう。
樹脂Bを乾燥後、0.1μmとなる様塗布後、比較例3
と同様の条件で予熱延伸を施した。
実施例7 樹脂Aを樹脂Bに変更した以外は、比較例2と同様に
実施した。
実施例8 樹脂Aを樹脂Bとし、有機溶剤塗布量を3.2g/m2とし
た以外は、比較例1と同様に実施した。
〔発明の効果〕 本発明においては、水溶性あるいは水分散性樹脂を塗
布し、特定の条件で一軸方向に延伸し、該樹脂層含有有
機溶剤を特定条件とすることにより、以下に示す優れた
効果を得ることができた。
(1)該樹脂層とと基材フィルムの接着性、特に耐湿接
着性が向上した。
(2)該樹脂層劈開による接着不良が改良された。
(3)オーバーコート層との接着性、特に耐湿接着性が
向上した。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一軸方向に延伸された熱可塑性
    フィルムと、該熱可塑性フィルムの少なくとも片面に積
    層された水溶性または水分散性樹脂層とからなり、該水
    溶性または水分散性樹脂層は厚みが0.001〜3.0μmであ
    り沸点110℃以上の有機溶剤を10重量ppm以上含有するこ
    とを特徴とする積層フィルム。
  2. 【請求項2】水溶性または水分散性樹脂層の配向度が1.
    03〜10.0であることを特徴とする請求項1記載の積層フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】少なくとも一軸方向に延伸された熱可塑性
    フィルムがポリエステル系フィルムであることを特徴と
    する請求項1記載の積層フィルム。
  4. 【請求項4】水溶性または水分散性樹脂がアクリル系樹
    脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂およびポリエステル
    系樹脂の群から選ばれた1種以上の樹脂であることを特
    徴とする請求項1記載の積層フィルム。
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