JPH07111779B2 - 磁気記録カード - Google Patents

磁気記録カード

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JPH07111779B2
JPH07111779B2 JP63314424A JP31442488A JPH07111779B2 JP H07111779 B2 JPH07111779 B2 JP H07111779B2 JP 63314424 A JP63314424 A JP 63314424A JP 31442488 A JP31442488 A JP 31442488A JP H07111779 B2 JPH07111779 B2 JP H07111779B2
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隆 角谷
英樹 山岸
寛 久保山
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基材としてポリエステルフィルムを用いた磁
気記録カード、具体的にはキャッシュカード、各種クレ
ジットカード、磁気乗車券、テレホンカード、POSカー
ド、病院用診療カード、電子レンジ料理カード、IDカー
ド等に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、磁気記録カードとしては、(1)磁気記録層、白
色ポリエステルフィルム層、そして必要に応じて設けら
れた印刷層をこの順で有する積層体(例えば特開昭61−
115201号公報、特開昭59−38098号公報など)、あるい
は(2)磁気記録層や印刷層に耐久性を付与するためポ
リエステルフィルムと各層との間にウレタン、アクリル
等の易接着層を更に設けた積層体(例えば特開昭62−59
635号公報、特開昭62−243120号公報など)が知られて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、これらはすべて基材ポリエステルフィルムと易
接着層あるいは易接着層と印刷層あるいは磁性層との接
着性、特に耐湿接着性が十分でないという欠点がある。
本発明はかかる問題点を改善した磁気記録カードを提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、予熱後の急速高温延伸により配向度が0.03〜
0.6の範囲に制御された、厚みが0.001〜3.0μmである
水溶性又は水分散性樹脂からなる樹脂層を少なくとも片
面に有する光学濃度0.5以上、白色度80%以上なるポリ
エステルフィルム上に磁気記録層を設けてなることを特
徴とする磁気記録カード、を要旨とする。
本発明に用いるポリエステルフィルムを構成するポリエ
ステルは、エチレンテレフタレート、エチレンα,β−
ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカル
ボキシレート、エチレンα,β−ビス(フェノキシ)エ
タン−4,4′−ジカルボキシレート、エチレン2,6−ナフ
タレート単位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を
主要構成成分とする。
また、本発明を阻害しない範囲内、好ましくは10モル%
以内であれば、上記以外の他成分が共重合されていても
よい。
本発明に用いるポリエステルフィルムは上記組成物を主
成分とするが、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他
種ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止剤、熱
安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤などの無機又は
有機添加剤が通常添加される程度添加されてもよい。
本発明におけるポリエステルフィルムは、光学濃度が0.
5以上、白色度が80%以上であることが必要である。特
に、白色度が85〜150%、好ましくは90〜130%であり、
光学濃度が0.9以上、好ましくは1.2以上の場合好適であ
る。又光学濃度の上限は特にないが通常は11以下であ
る。これは、白色度が小さい基材を使用した場合、磁気
記録カードとして使用する際、着色がみられる様になる
ため好ましくなく、一方光学濃度が小さい場合十分な光
線反射量が得られず肉眼でみた場合白さが減少する、反
対面の影響が出る、あるいは磁気記録読み取り時測定法
によってはトラブルとなるなどの理由のため好ましくな
い。更に本発明の白色度、光学濃度を示す基材を使用す
る場合、通常原反を使用するに比べ接着性が向上するの
である。
このような光学濃度、白色度を得る方法は特に限定され
ないが、通常は無機微粒子又はポリエステルと非相溶の
樹脂の添加により得ることができる。添加する量は特に
限定されないが無機微粒子の場合5〜35重量%、好まし
くは8〜25重量%である。一方非相溶性の樹脂を添加す
る場合は5〜35vol%、好ましくは8〜28vol%である。
又無機粒子と非相溶性樹脂を併用する場合、各々2〜30
重量%添加するのが好ましい。
使用する無機粒子は特に限定されないが、平均粒径0.1
〜4μm、好ましくは0.3〜2.5μmの無機粒子をその代
表として挙げることができる。具体的には硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、シリカ、アルミ
ナ、タルク、クレーなどあるいはこれらの混合物であ
り、これらの無機粒子は通常の無機粒子、例えばリン酸
カルシウム、酸化チタン、雲母、ジルコニア、酸化タン
グステン、フッ化リチウム、フッ化カルシウムなどと併
用してもよい。また上に述べた無機粒子の中でもモース
硬度が5以下、好ましくは4以下のものを使用する場
合、白色度が更に増すため更に好ましい。
またポリエステルと非相溶の樹脂としては、特に限定さ
れないが、例えばポリエチレンテレフタレートと混合す
るケースについていえば、アクリル樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、変性オレフィン樹脂、ポリブチレ
ンテレフタレート系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリカーボネートなどを挙げることが
可能で、当然上に述べた無機粒子と併用してもよい。
また本発明のポリエステル基材は光学濃度が本発明範囲
にあればよいのであり上に述べたような白色フィルムと
他の色に着色されたフィルム(その着色の方法は特に限
定されないが通常は顔料、染料による着色が用いられ
る)あるいは透明なフィルムとの2層以上の積層体を使
用してもよいことは言うまでもない。
また必要に応じて種々の増白剤を添加してもよいことは
当然である。
本発明の磁気記録カードを構成するポリエステルフィル
ムは、常法により少なくとも一軸配向させたものである
が、機械的強度や寸法安定性、剛性等の点で二軸配向さ
せたものが望ましい。また、ポリエステルフィルムの厚
みは特に限定されるものではないが0.2〜800μmが好ま
しく、5〜500μmの範囲がより好ましく基材ベースと
しての実用面での取り扱い性に優れている。
本発明における水溶性又は水分散性樹脂は、水に溶解あ
るいは分散する樹脂であればよいのであり、熱可塑性、
熱硬化性は特に問わないが、代表例としては以下のもの
を挙げることができる。アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、フッ素系
樹脂、ビニル系樹脂、塩素系樹脂、スチレン系樹脂、各
種グラフト系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素系樹脂、シリ
コーン系樹脂、ポリアミド系樹脂及びそれらの混合物を
挙げることができる。
その中でも好適な水溶性又は水分散性樹脂としては以下
のもの、又はそれらの混合物を挙げることができる。但
し、ここでいう水溶性又は水分散性とは、若干量、その
量は特に限定されないが通常は20重量%以下、好ましく
は10重量%以下、各種有機溶剤等の水以外の物質を含ん
でいてもよい。
(A)アクリル系樹脂 少なくとも40モル%のアクリルおよび/またはメタアク
リルモノマーと、その他の官能基含有モノマー0.1〜20
モル%と、1種又はそれ以上のハロゲン非含有モノエチ
レン性不飽和モノマー約0〜49.9モル%とのコポリマ
ー、あるいは少なくとも25モル%のアクリル酸、メタク
リル酸又はアクリル酸もしくはメタクリル酸のアルキル
エステルの中から選ばれたコモノマーと1〜50モル%の
ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスル
ホン酸及びp−スチレンスルホン酸ならびにこれらの酸
の塩の中から選ばれたコモノマーから導かれる共重合体
を挙げることができる。
(B)ビニル系樹脂 一般式 (ただし、R1、R2は水素またはアルキル基、M1、M2は水
素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム
(置換アンモニウムも含む)、アルキル基を示し、M1
M2が同時にアルキル基ではない。)を挙げることができ
る。
(C)ウレタン系樹脂 カルボン酸塩基、スルホン酸塩基、又は硫酸半エステル
塩基により水への親和性が高められたポリウレタンを挙
げることができる。但しカルボン酸塩基、スルホン酸塩
基、硫酸半エステル塩基等の含有量は0.5〜15重量%が
好ましく、又ポリウレタンの合成に用いるポリヒドロキ
シ化合物としては、例えばポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリエチレン・プロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ポリカプロラクトン、ポリヘキサメチレン
アジペート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリテト
ラメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケー
ト、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ペンタエリストール、グリセリン等を挙げることができ
る。ポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキサ
メチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネー
トとトリメチロールエタンの付加物等を挙げることがで
きる。カルボン酸含有ポリオールとしては、例えばジメ
チロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロー
ル吉草酸、トリメリット酸ビス(エチレングリコール)
エステル等を挙げることができる。アミノ酸含有カルボ
ン酸としては、例えばβ−アミノプロピオン酸、γ−ア
ミノ酪酸、p−アミノ安息香酸等を挙げることができ
る。水酸基含有カルボン酸としては、例えば3−ヒドロ
キシプロピオン酸、γ−ヒドロキシ酪酸、p−(2−ヒ
ドロキシエチル)安息香酸、リンゴ酸等を挙げることが
できる。アミノ基または水酸基とスルホン基を有する化
合物としては、例えばアミノメタンスルホン酸、2−ア
ミノエタンスルホン酸、2−アミノ−5−メチルベンゼ
ン−2−スルホン酸、β−ヒドロキシエタンスルホン酸
ナトリウム、脂肪族ジ第1級アミン化合物のプロパンサ
ルトン、ブタンサルトン付加生成物等が挙げられ、好ま
しくは脂肪族ジ第1級アミン化合物のプロパンサルトン
付加物が挙げられる。更に、アミノ基または水酸基と硫
酸半エステル基を含有する化合物としては、例えばアミ
ノエタノール硫酸、エチレンジアミンエタノール硫酸、
アミノブタノール硫酸、ヒドロキシエタノール硫酸、γ
−ヒドロキシプロパノール硫酸、α−ヒドロキシブタノ
ール硫酸等が挙げられる。
あるいは、特公昭42−24194号、特公昭46−7720号、特
公昭46−10193号、特公昭49−37839号、特開昭50−1231
97、特開昭53−126058号、特開昭54−138098号などで公
知のアニオン性基を有するポリウレタン系樹脂あるいは
それらに準じたポリウレタン系樹脂を挙げることができ
る。
ここでポリウレタン形成成分の主要な構成成分は、ポリ
イソシアネート、ポリオール、鎖長延長剤、架橋剤など
である。
又、分子量300〜20000のポリオール、ポリイソシアネー
ト、反応性水素原子を有する鎖長延長剤およびイソシア
ネート基と反応する基、およびアニオン性基を少なくと
1個有する化合物からなる樹脂が好ましい。
ポリウレタン系樹脂中のアニオン性基は、好ましくは−
SO3H、−OSO2H、−COOHおよびこれらのアンモニウム
塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩あるいはマ
グネシウム塩として用いられる。
ポリウレタン系樹脂中のアニオン性基の量は、0.05重量
%〜8重量%が好ましい。
(D)ポリエステル系樹脂 全ジカルボン酸成分中0.5〜15モル%がスルホン酸金属
塩基含有ジカルボン酸であるジカルボン酸類と、多価ア
ルコール類とから成るポリエステル共重合体を挙げるこ
とができる。
但し、上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸とし
ては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、
4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジ
カルボン酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸
等の金属塩が挙げられ、特に好ましいのは5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸
である。
あるいは、分子内に遊離カルボン酸基およびカルボン酸
塩基を少なくとも1種有する水性ポリエステル樹脂と2
個以上のエポキシ基を有する架橋剤、及び必要に応じて
反応促進化合物を含むものを挙げることができる。但
し、この水性ポリエステル樹脂の分子内にカルボン酸基
を導入するためには、例えば無水トリメリット酸、トリ
メリット酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、ト
リメシン酸、シクロブタンテトラカルボン酸、ジメチロ
ールプロピオン酸等の多価化合物をポリマー製造原料の
一つとして用いることが好ましい。また、カルボン酸塩
はポリマー中に導入されたカルボン酸基をアミノ化合
物、アンモニア、アルカリ金属等で中和することによっ
て導入することができる。
(E)各種グラフト樹脂 ポリメチルメタアクリレートを幹鎖としポリ2−ヒドロ
キシエチルメタアクリレートを枝鎖とする櫛型グラフト
ポリマーを挙げることができる。
あるいは、幹ポリマーがポリエステルであって枝ポリマ
ーがアクリル系重合体であるアクリルグラフトポリエス
テルを挙げることができる。
但し、この水性ポリエステル−アクリルグラフトポリマ
ーの幹ポリマーになるポリエステルは多塩基酸またはそ
のエステル形成性誘導体とポリオールまたはそのエステ
ル形成性誘導体とから合成される実質的に線状のポリマ
ーである。このポリマーの多塩基酸成分としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸、ダイマー酸等を例示することができ
る。これら成分は2種以上を用いることができる。更
に、これら成分と共にマレイン酸、フマール酸、イタコ
ン酸等の如き不飽和多塩基酸やp−ヒドロキシ安息香
酸、p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸等の如き
ヒドロキシカルボン酸を小割合用いることができる。不
飽和多塩基酸成分やヒドロキシカルボン酸成分の割合は
高々10モル%、好ましくは5モル%以下である。
また、ポリオール成分としてはエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キ
シリレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキ
シド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グ
リコール等を例示することができる。これらは2種以上
を用いることができる。
該アクリル系重合体のモノマーとしては例えばアルキル
アクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基と
してはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、
2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル
基、ベンジル基、フェニルエチル基等):2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノ
マー:アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル
メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキ
シメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリ
ルアミド、N−フェニルアクリルアミド等のアミド基含
有モノマー:N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ
基含有モノマー:グリシジルアクリレート、グリシジル
メタクリレート等のエポキシ基含有モノマー:アクリル
酸、メタアクリル酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩)等のカルボキシル基または
その塩を含有するモノマー等が挙げられる。これらは他
種モノマーと併用することができる。他種モノマーとし
ては例えばアリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含
有モノマー:スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸及
びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウ
ム塩等)等のスルホンン酸基又はその塩を含有するモノ
マー:クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール
酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモ
ニウム塩等)等のカルボキシル基又はその塩を含有する
モノマー:無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水
物を含有するモノマー:ビニルイソシアネート、アリル
イソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、ビニルトリスアルコキシシラン、
アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸
モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アルキルイタコン酸モノエステル、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられる。上述のモ
ノマーは1種もしくは2種以上を用いて共重合される。
(F)ブロックポリマー 水性アクリル系重合体−ポリエステルブロックポリマー
を挙げることができる。
但し、このブロックポリマーを構成するアクリル系重合
体のモノマーとしては、例えばアルキルアクリレート、
アルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘ
キシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル
基、フェニルエチル基等):2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー:アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルア
ミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−
ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアク
リルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N
−フェニルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー:
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有モノマ
ー:グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等のエポキシ基含有モノマー:アクリル酸、メタアク
リル酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、ア
ンモニウム塩等)等のカルボキシル基又はその塩を含む
モノマー等が挙げられる。これらは他種モノマーと併用
することができる。他種モノマーとしてはアリルグリシ
ジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー:スチレンス
ルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩(ナトリウ
ム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等のスルホン酸
基又はその塩を含有するモノマー:クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、フマール酸及びそれらの塩(ナトリ
ウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等のカルボキ
シル基又はその塩を含有するモノマー:無水マレイン
酸、無水イタコン酸等の酸無水物を含有するモノマー:
ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレ
ン、ビニルトリスアルコキシシラン、アルキルマレイン
酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アルキルイタコ
ン酸モノエステル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、塩化
ビニル等が挙げられる。上述のモノマーは1種もしくは
2種以上を用いて共重合させることができるが、アクリ
ル系重合体への親水性付与、水溶液の分散安定性、ポリ
エステルフィルムとの密着性等の点から、水酸基、アミ
ド基やカルボキシル基またはその塩(ナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩等)等の官能基等を有するも
のが好ましい。
水性ブロックポリマーのもう一つの構成成分であるポリ
エステルは、多塩基酸またはそのエステル形成性誘導体
とポリオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合
成される実質的に線状の飽和ポリエステルである。この
ポリエステルの多塩基酸成分としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメ
リット酸、ダイマー酸等を例示することができる。これ
らは2種以上を用いることができる。また、これら成分
と共にp−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシ
エトキシ)安息香酸等のヒドロキシカルボン酸も用いる
ことができる。
また、ポリオール成分としてはエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キ
シリレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキ
シド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グ
リコール等を例示することができる。これらは2種以上
を用いることができる。
このポリエステルは水性ポリマーであることが好まし
く、例えば有機スルホン酸塩、カルボン酸塩、ジエチレ
ングリコール、ポリアルキレンエーテルグリコール等の
如き親水基を有する化合物を含むものが水分散液を作る
のに有利となり、好ましい。このカルボン基塩の導入
は、通常三官能以上のカルボン酸を用いるが、該カルボ
ン酸は重合の工程で分岐が起り、ゲル化しやすいのでそ
の共重合割合は小さくすることが望ましい。その点、ス
ルホン酸、ジエチレングリコール、ポリアルキレンエー
テルグリコール等による親水基の導入は、これらの問題
がなく、より有利である。
スルホン酸塩の基をポリエステル分子内に導入するため
には、例えば5−Naスルホイソフタル酸、5−アンモニ
ウムスルホイソフタル酸、4−Naスルホイソフタル酸、
4−メチルアンモニウムスルホイソフタル酸、2−Naス
ルホテレフタル酸、5−Kスルホイソフタル酸、4−K
スルホイソフタル酸、2−Kスルホテレフタル酸、Naス
ルホコハク酸等のスルホン酸アルカリ金属塩系又はスル
ホン酸アミン塩系化合物等を用いることが好ましい。ス
ルホン酸塩の基を有する多価カルボン酸又は多価アルコ
ールは全多価カルボン酸成分又は多価アルコール成分中
0.5〜20モル%、更には1〜18モル%を占めることが好
ましい。
本発明の水溶性又は水分散性樹脂層においては、必要に
応じ各種架橋剤を使用してもよい。その種類は特に限定
されないが代表的なものとしては、イソシアネート系架
橋剤、イソシアヌレート系架橋剤、メラミン系架橋剤、
尿素系架橋剤あるいはエポキシ系架橋剤を挙げることが
できる。
エポキシ系架橋剤としては、具体的にはポリエポキシ化
合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物などが挙
げられ、ポリエポキシ化合物としては、例えばソルビト
ール、ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシ
ジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トリグリシジルトリス(2−ヒヂロキシエチル)イ
ソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジエ
ポキシ化合物としては、例えばネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、ポリテラメチレングリコールジグ
リシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例え
ばアリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリ
シジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどが挙
げられる。又イソシアネート系架橋剤としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、フェニレン
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネートなどを挙げることができる。尿素系
架橋剤としては、例えばジメチロール尿素、ジメチロー
ルエチレン尿素、ジメチロールプロピレン尿素、テトラ
メチロールアセチレン尿素、4メトキシ5ジメチルプロ
ピレン尿素ジメチロールなどが挙げられる。メラミン系
架橋剤としては、メラミンとホルムアルデヒドを縮合し
て得られるメチロールメラミン誘導体に低級アルコール
としてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール等を反応させてエーテル化した化合物お
よびそれらの混合物が好ましい。メチロールメラミン誘
導体としては、例えばモノメチロールメラミン、ジメチ
ロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチ
ロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメ
チロールメラミンなどが挙げられる。これらの架橋結合
剤は単独、場合によっては2種以上併用してもよい。
本発明においては、水溶性又は水分散性樹脂からなる樹
脂層(以下単に「樹脂層」ともいう。)の配向度は0.03
〜0.6であることが必要である。これは配向度が0.6より
大きい場合樹脂層の易接着性改良効果が十分でなく、
又、樹脂層内部で剪開が起こり易いため好ましくない。
一方0.03より小さい場合、樹脂の耐湿、耐溶剤性が不十
分となり、樹脂層の膨潤あるいは白化が容易に起こるた
め好ましくない。
配向度を上記範囲0.03〜0.6に制御するには、後述の実
施例と比較例との比較からも明らかなように(とくに、
実施例2と比較例4との比較、および、実施例7と比較
例5との比較)、比較的低温(たとえば、90℃程度)で
この樹脂層を予熱した後、比較的高温(たとえば、190
℃程度)で急速に延伸することが必要である。つまり、
予熱後の急速高温延伸により配向度を上記範囲に制御す
ることが必要である。通常の延伸温度(たとえば、110
〜120℃程度)で延伸したのでは、後述の比較例4、5
からも明らかな如く、上記範囲に制御することができ
ず、したがって、本発明の目的が達成されない。
特に配向度が0.08〜0.35である場合、特性のバランスが
良好であり好ましい。
又、本発明においては、水溶性又は水分散性樹脂層厚み
が0.001〜3.0μm、好ましくは0.01〜0.8μm、更に好
ましくは0.06〜0.4μmであることが必要である。
これは、厚みが0.001μmより薄い場合、接着性改良効
果がみられないため好ましくなく、又3.0μmより厚い
場合、耐湿、耐溶剤性が極端に悪化するため好ましくな
いのである。
該樹脂層の厚みは、種々の方法で測定できるが、例え
ば、積層フィルムの断面を電子顕微鏡で測定することに
より求めることができる。
本発明における磁気記録層は、特に限定されないが、代
表例としては以下のものを挙げることができる。すなわ
ち磁性粉としては、γ−Fe2O3、CrO2、Co−γ−Fe2O3
メタル粉を、又バインダーとしては、酢酸ビニル、PVC
などのビニル樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン共重
合体などのゴム系樹脂、アセチルセルロース、ニトロセ
ルロースなどの繊維素、エポキシ系樹脂、フェノール系
樹脂、単量体のイソシアネート、変性イソシアネート、
ウレタンプレポリマ、ブロックイソシアネートなどの形
態で用いられるポリウレタン系樹脂及び必要に応じ添加
される分散剤、滑剤、カーボンなどの帯電防止剤、安定
剤、可塑剤を混合したものを挙げることができる。
本発明においては、必要に応じ有機顔料、無機顔料、染
料などの色料を添加した印刷層を適宜設けてもよい。こ
れらの印刷層を設ける方法は特に限定されないが、活
版、平版、凹版、スクリーン、平台、輪転、熱転等の方
法で行なうことが可能である。
次に、本発明の磁気記録カードの代表的製造方法につい
て説明するが、本発明は以下の製造方法に限定されるも
のではない。
所定の光学濃度、白色度を示すポリエステルフィルム原
料を押出機等の方法で溶融した後、フィルム状物に成形
(通常は冷却ドラム上で)する。このようにして得られ
た未延伸のフィルム状物或いは未延伸フィルムを必要に
応じて一軸以上に延伸することにより得られたフィルム
(延伸条件を挙げれば例えばポリエチレンテレフタレー
トの場合は75〜130℃で2.0〜9.0倍又ポリプロピレンの
場合は100〜165℃で2.0〜12.0倍などである)上に、コ
ロナ放電処理等の表面処理を必要に応じ適宜施した後、
水溶性又は水分散性樹脂を公知の方法(グラビアコー
ト、リバースコート、キスコート、ダイコート、バーコ
ート、コンマコートなど)を用いて塗布する。このよう
にして得られた複合フィルムに延伸を施す。この延伸方
向は特に限定されないが一軸方向に延伸されたフィルム
上に塗布する場合は、通常は一軸目と直角方向に延伸す
る。又未延伸フィルム上に塗布する場合は、縦横どちら
の方向でもよいし、又同時に二軸方向に延伸してもよ
い。最終的に水溶性又は水分散性樹脂の配向度が本発明
範囲内にあればよいのでありその延伸の際の条件は前述
の予熱後の急速高温延伸の条件を彩る限り限り特に限定
されないが、延伸の際の水溶性又は水分散性樹脂の粘度
を1センチポイズ〜500ポイズ、好ましくは10センチポ
イズ〜10ポイズ、更に好ましくは50センチポイズ〜200
センチポイズとすることが好ましい。但し、ここでいう
粘度は、乾燥速度を計算で求め、その塗液濃度での粘度
を測定したものである。該樹脂を延伸時このような条件
におく方法としては、該樹脂が水などで膨潤した状態
で延伸する、該樹脂を完全溶融下で延伸する、等を挙
げることができる。
このように延伸した後必要に応じ弛緩しつつ熱処理等を
行なってもよい。
又、塗膜層樹脂の粘度が1センチポイズ〜500ポイズ、
好ましくは10センチポイズ〜10ポイズ、更に好ましくは
50センチポイズ〜200センチポイズなる状態(通常、高
温あるいは加湿下におくことで該樹脂はこのような状態
となる)で、弛緩率1〜20%の範囲で弛緩処理しても同
様の効果を得ることができる場合がある。
このようにして得られた複合フィルム上に、好ましくは
樹脂層上に所定の磁性粉とバインダーをボールミル、振
動ミル、アトライター、ホモミキサー、サンドミル、三
本ロール等の方法を用いて分散させた後、公知の方法を
用いて塗布する。また必要に応じ、好ましくは樹脂層上
に各種発色層、各種インキ層や、各種受容層、具体的に
は例えば感熱転写インキ受容層を設けてもよい。またこ
れらの上にアクリル樹脂層等のオーバーコート層を設け
てもよいことはいうまでもない。
本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の
通りである。
(1) 配向度 赤外偏光ATR法で行なう。装置には、Bruker製FT−IR(I
FS−113V)に偏光ATR測定用付属装置(Bio−Red Digil
ab製)を取り付けたものを使用する。このATR装置に、
対称形のエッジを持つ厚さ3mm、一辺25mmの正方形のInt
ernal Reflection Elementを取り付け、延伸方向に対
し平行と垂直の二方向の吸収測定を行なう。
光の入射方向をフィルム流れ方向にとり、入射面に垂直
な偏光を用いてコート面、非コート面のスペクトルを測
定し、各々SMC、SMPとする。
又光の入射方向をフィルム幅方向にとり、入射面に垂直
な偏光を用いてコート面、非コート面のスペクトルを測
定、各々STC、STPとする。
但し、非コート面が存在しない場合は、コート面を各種
溶剤、水等で拭き取った後基材面を測定する。
コート層と非コート層の差スペクトルを次の手順で求め
る。差スペクトルを計算する際の内部基準バンドとし
て、解析に必要なコート層の吸収帯に近い波数領域に観
測されるベースフィルムの吸収帯を選ぶ。
内部基準吸収帯の吸光度が0になるように係数を定め
て、コート面のスペクトルから未コート面のスペクトル
を引いた差スペクトルを各偏光成分について求め、S
V(SMC−SMP)、SP(STC−STP)とする。
このようにして求めた差スペクトル上予め定めた2つの
波数における点を結びベースラインとし、ベースライン
から吸収帯のピークまでの高さをコート層吸収帯の吸光
度AV(SVに対し)、AP(SPに対し)とする。
このようにして得られたコート層の吸光度(AV)と、
(AP)から配向度(P)を計算する。
(2) 光学濃度 マクスベク社製透過濃度計TD−504を用いて測定した。
(3) 白色度 JIS−L1075により測定した。
(4) 樹脂層の厚み 塗布層を設けた二軸延伸ポリエステルフィルムの厚み方
向の断面写真を走査電子顕微鏡(日立製作所製S800型)
で観察し、塗布層の厚みを測定した。厚みは、フィルム
の幅方向に10点サンプリングした平均値とした。
〔実施例〕
本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 酸化チタンを16重量%微分散した固有粘度0.62のポリエ
チレンテレフタレートを各々280℃で溶融した後、表面
温度50℃のドラム上に押出し、成形した。このようにし
て得られた未延伸フィルムを90℃で3.5倍縦方向に延伸
した。得られた一軸延伸フィルム表面にコロナ放電処理
を施し、水分散製樹脂として下記の樹脂Aを両面に塗布
し、90℃で予熱後、190℃雰囲気中で横方向に急速延伸
を行なった。この場合熱弛緩処理は特に行なわなかっ
た。
(樹脂A)…メチルメタアクリレートとエチルアクリレ
ートの50モル%対50モル%共重合体。但し、カルボン酸
とメチロール基が各2.5モル%含まれている。190℃にお
ける粘度は300ポイズ、又120℃における粘度は1100ポイ
ズである。
この結果得られたポリエステルフィルム厚みは250μ
m、白色度は85%、光学濃度は1.5、塗布した樹脂厚み
は、0.04μmであった。このフィルムに関しその水溶性
又は水分散性樹脂層の配向度を評価し第1表に示した。
該フィルムの片面に、ジフェニルメタンジイソシアネー
トとアジピン酸とイソフタール酸と1,4−ブタンジオー
ルとネオペンチルグリコールを1:1.9:0.2:3.0:0.4の比
率で混合したバインダー100部にγ−Fe2O3を60部混合し
たものを塗布熱硬化させることにより、磁性層を設け
た。さらに該フィルムの他面に、UVインキ(東洋インキ
(株)のFDS(墨)とFDO(墨)G)を2μm厚に塗布
し、照射出力80W/cm、照射距離10cmで30秒間処理するこ
とにより、印刷を施し、磁気記録カードを得た。
得られた磁気記録カードについて、耐湿接着性を評価し
た。評価結果を第1表に示した。
なお、耐湿接着性は次のようにして評価した。
試料(磁気記録カード)を60℃、90%RH中に500hr放置
した後1mm角にクロスカットを入れ、試料の磁性層面及
び印刷面の同一部分それぞれについて、市販のセロハン
粘着テープ(ニチバン(株)製)を用いて90℃剥離を行
ない、その剥離状態を評価した。剥離が全く起こらない
ものを接着性「◎」と剥離が殆ど起こっていないものを
接着性「○」と、それ以外を接着性「×」として判定し
た。
比較例1 樹脂層厚みを0.0001μmとした以外は、実施例1と同様
にして、磁気記録カードを作成し、評価した。
実施例2 樹脂層厚みを0.1μmに変更した以外は、実施例1と同
様にして、磁気記録カードを作成し、評価した。
実施例3 樹脂層厚みを1.0μmに変更した以外は、実施例1と同
様にして、磁気記録カードを作成し、評価した。
実施例4 樹脂層厚みを1.5μmに変更した以外は、実施例1と同
様にして、磁気記録カードを作成し、評価した。
比較例2 樹脂層厚みを5.0μmに変更した以外は、実施例1と同
様にして、磁気記録カードを作成し、評価した。
比較例3 実施例1において、一軸延伸フィルムをその表面に樹脂
Aを塗布することなく90℃で予熱し110℃で3.5倍横方向
に延伸し、得られた二軸延伸フィルム上に、コロナ放電
処理を施した後、樹脂Aをグラビアロール法で塗布し12
0℃で乾燥した以外は、実施例1と同様にして、磁気記
録カードを作成し、評価した。
実施例5 急速延伸後、220℃で10%弛緩処理を施した以外は、実
施例2と同様にして、磁気記録カードを作成し、評価し
た。
比較例4 急速延伸を行なう雰囲気温度を190℃から120℃に変更し
た以外は、実施例2と同様にして、磁気記録カードを作
成し、評価した。
実施例6 急速延伸を行なう雰囲気を190℃のスチームを吹き込ん
だ雰囲気に変更した以外は、実施例2と同様にして、磁
気記録カードを作成し、評価した。
比較例5 樹脂Aに代えて、水分散性ウレタン(東洋ポリマー
(株)製:商品名“メルシー"S85)とポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル(日本油脂(株)製:商品名
“NS−208.5")を重量比で7対1に混合したもの(樹脂
B)を用いた以外は、比較例4と同様にして、磁気記録
カードを作成し、評価した。
実施例7 比較例5において、延伸温度を190℃に変更した以外
は、比較例5と同様にして、磁気記録カードを作成し、
評価した。
比較例6 実施例1において、ポリエチレンテレフタレートに添加
する酸化チタンの量を16重量%より6重量%に変更した
ところ、得られた二軸延伸ポリエステルフィルムの光学
濃度は0.1、白色度は40%であった。その他は、実施例
1と同様にして、磁気記録カードを作成した。この場
合、仕上がった磁気記録カードの外観が不十分で、好ま
しくなった。
〔発明の効果〕 本発明においては、特定のポリエステルフィルム上に水
溶性あるいは水分散製樹脂を塗布、特定の条件で一軸方
向に延伸し、該樹脂層配向度を特定条件とした層上に磁
性層を設けたので、以下に示す優れた効果を得ることが
できた。
(1) 該樹脂層と基材フィルムの接着性、特に耐湿接
着性が向上した。
(2) 該樹脂層劈開による接着不良が改良された。
(3) オーバーコート層との接着性、特に耐湿性接着
性が向上した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配向度が0.03〜0.6の範囲に制御された、
    厚みが0.001〜3.0μmである水溶性又は水分散性樹脂か
    らなる樹脂層を少なくとも片面に有する光学濃度0.5以
    上、白色度80%以上になるポリエステルフィルム上に磁
    気記録層を設けてなることを特徴とする磁気記録カー
    ド。
  2. 【請求項2】水溶性又は水分散性樹脂が、アクリル系樹
    脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂もしくはビニ
    ル系樹脂又はそれらの混合物であることを特徴とする請
    求項1記載の磁気記録カード。
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