JP2523134Y2 - 配送伝票 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、荷物の配送等に使用する収納袋付の配送伝
票に関し、特に、剥離紙の剥離がしやすく、また、外形
形状のデザインの自由度が大きい配送伝票に関するもの
である。

〔従来の技術〕

従来、この種の収納袋付の配送伝票は、袋上紙と袋下
紙により収納袋が作製され、その収納袋の中に、必要な
枚数の伝票綴りが取り付けられていた。各伝票は、ノー
カーボン方式または裏カーボン方式で記載事項が複写さ
れる。なお、必要に応じて袋上紙の上側に１〜２枚の伝
票が配置される場合もある。これらの伝票綴りは、配送
ルートの拠点ごとに、ミシン目等から抜き取りできるよ
うになっていた。

袋下紙の裏側には、配送荷物に貼り付けるための粘着
層が形成されており、その粘着層は剥離紙で被覆されて
いた。この際、粘着層に部分的に糊抜きをしたスリット
を設けたり、剥離紙を２枚にしたりして、剥離を容易に
していた。

また、プリンタで印字できるように連続帳票にする場
合には、単位伝票が切り離し用の横ミシン目を介して連
続してつながっており、プリンタ出力後には、その横ミ
シン目で切り離して人手により配送荷物に貼付されてい
た。

〔考案が解決しようとする課題〕

前述した従来の配送伝票は、横ミシン目で単位伝票毎
に切り離し、人手により剥離紙を剥がして、配送荷物に
貼付していたので、横ミシン目での切り離し作業が手間
取るうえ、剥離紙の後処理が煩わしかった。

このため、配送荷物への貼付作業を自動化しようとし
た場合に、剥離紙が剥離を始めるきっかけを持たせるの
が難しく、自動化への信頼性が欠けるという別の問題が
発生する。

一方、従来の配送伝票は、長方形の帳票を綴っただけ
なので、地方の名産品の配送や、デザイン性のある品物
を売り物にしている企業からの発送の場合等に、包装に
工夫を凝らしたとしても、従来の配送伝票を貼付したた
めに、そのデザインを台無しにしてしまうことがあっ
た。

本考案の目的は、剥離紙の剥離がしやすく、貼付作業
を自動化した場合に剥離および貼付が確実に行える配送
伝票を提供することである。

本考案の他の目的は、外形形状のデザイン的な自由度
の高い配送伝票を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

前記課題を解決するために、請求項１の考案は、袋上
紙と袋下紙により製袋される収納袋と、前記収納袋の中
に抜取り可能に取り付けられ前記袋上紙に記載された事
項が複写される複数枚の伝票綴りと、前記袋下紙の裏面
側に形成された粘着層と、前記粘着層を被覆する天地方
向に連続した剥離紙とを含む収納袋付の配送伝票におい
て、前記袋上紙と前記袋下紙と前記粘着層は、天地方向
が前記剥離紙の長さ以内で前記伝票綴りの長さ以上の範
囲に設けられ、その範囲内で天地方向に凸状部を有する
形状に打ち抜かれるように構成したことを特徴とする。

請求項２の考案は、請求項１において、前記剥離紙
は、左右方向の長さが前記伝票綴りの長さよりも長いこ
とを特徴とする。

〔実施例〕

以下、図面等を参照して、実施例について、本考案を
詳細に説明する。

第１図〜第３図は、本考案による配送伝票の第１の実
施例を示した図であって、第１図は平面図、第２図は第
１図II−II断面図、第３図は第１図III−III断面図であ
る。

第１の実施例の配送伝票１は、袋上紙11と袋下紙12と
が、接着剤18により３方を接着されて収納袋となってい
る。

伝票13〜15は、収納袋の底側（左側）で接着剤19によ
り固定されており、ミシン目13a〜15aで抜取りできるよ
うになっている。これらの伝票13〜15は、袋上紙11に記
載された事項がノーカーボン方式または裏カーボン方式
により複写される。

袋下紙12の裏面側には、荷物に貼り付けるための粘着
層16が形成されており、さらに、この粘着層16には剥離
紙17が被覆されている。この剥離紙17は、粘着層16を保
護するとともに使用時に剥離される。

この配送伝票１では、剥離紙17は、左右方向の両側に
長くしてあり、プリンタのピントラクタで送るマージナ
ルホール（送り孔）17aが設けられている。また、剥離
紙17の搬送（天地）方向の長さは、伝票13〜15の長さよ
りも長くしてある。

袋上紙11,伝票13〜15、袋下紙12等に所定の事項を印
刷し、複写のための処理をし、接着剤18,19や粘着層16
を形成し、剥離紙17を貼付する等の従来の収納袋付の配
送伝票を製造する一連の作業をしたのち、袋上紙11と袋
下紙12と粘着剤層17のみを所定の外形形状に打ち抜くだ
けでよい。

この外形形状は、剥離紙17の天地方向の長さ以内であ
って伝票13〜15の長さ以上の範囲で、任意の形状にデザ
イン化して、打ち抜くことができる。この実施例では、
ネコの顔を模倣したが、他の動物，果物や魚介類などの
地方の名産品の形状、企業のマーク、ハート等の幾何学
的形状などにしてもよい。つぎに、この打ち抜いた外側
の部分（第１図斜線で示した部分）は、剥がして取り除
いてしまう。

このとき、打ち抜く形状は、搬送方向の前側に少なく
とも１つの凸部11aがあることが好ましい。この凸部11a
がきっかけとなって、剥離を開始するからである。

第４図〜第６図は、本考案による配送伝票の第１の実
施例の使用方法を説明するための図である。

まず、配送伝票１の貼付作業をする自動貼付システム
２について説明する（第４図）。

この自動貼付システム２では、剥離紙17に単位伝票1A
が多数設けられた連続フォームを使用し、所定の事項を
プリンタで印字したものがスタッカ21に載置されてい
る。配送伝票１は、送りローラ22〜25により剥離台26に
導かれ、剥離台26の端部で剥離紙17から単位伝票1Aを剥
離して、荷物３に貼付する。単位伝票1Aを剥離した後
に、剥離紙17は、送りローラ27を介して巻取ローラ28で
巻き取られる。

剥離台26の端部に沿って、剥離紙17が案内されると、
単位伝票1Aの凸部11aがきっかけとなって剥離を開始す
るので、剥離動作が確実に行える（第５図，第６図）。

以上説明した実施例に限定されることなく、本考案の
範囲内で種々の変形ができる。

袋上紙に耐水性をもたせれば、保冷配送等に使用でき
る。このとき、第１の実施例のように、伝票の端部を覆
うように、袋上紙をデザインすれば、伝票の端部を濡ら
す必要もない。

表面に筆記可能な処理を施した樹脂フィルムを袋上紙
として用いてもよく、その際、前記フィルムの表面もし
くは裏面に印刷層を設けて意匠性および耐久性を向上さ
せたり、さらに前記フィルムに金属を蒸着等の手段によ
り、付加させてもよい。

また、第１の実施例において、袋上紙の上に別の伝票
綴りを設けることもできる。

〔考案の効果〕

以上詳しく説明したように、本考案によれば、打ち抜
きの外形形状を任意に設定できるので、剥離紙を容易に
剥離できるようになった。

従って、連続フォームの形態が取れるので、伝票貼付
作業が容易に自動化できる。このため、プリンタ出力後
に、プリンタから外したり、単位伝票を個々に切り離し
たり、手作業で荷物に貼り付ける必要がなくなり、配送
システムの効率化が図れる。

また、打ち抜きの外形形状を任意に設定できるので、
デザイン上の自由度が大きくなり、従来にない形状にす
ることができ、配送伝票の使用者のイメージアップや販
売促進効果をあげることができる。

このように、配送伝票の外形形状を任意にできること
は、デザイン上の効果があるとともに、凸状部をもつよ
うに打ち抜きすれば、剥離紙が剥離を始めるきっかけと
なり、剥離作業が容易かつ確実にでき、自動化への信頼
性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、本考案による配送伝票の第１の実施
例を示した図であって、第１図は平面図、第２図は第１
図II−II断面図、第３図は第１図III−III断面図であ
る。 第４図〜第６図は、本考案による配送伝票の第１の実施
例の使用方法を説明するための図である。 １…配送伝票 11…袋上紙、12…袋下紙 13〜15…伝票、16…粘着層 17…剥離紙

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】袋上紙と袋下紙により製袋される収納袋
   と、 前記収納袋の中に抜取り可能に取り付けられ前記袋上紙
   に記載された事項が複写される複数枚の伝票綴りと、 前記袋下紙の裏面側に形成された粘着層と、 前記粘着層を被覆する天地方向に連続した剥離紙と を含む収納袋付の配送伝票において、 前記袋上紙と前記袋下紙と前記粘着層は、天地方向が前
   記剥離紙の長さ以内で前記伝票綴りの長さ以上の範囲に
   設けられ、その範囲内で天地方向に凸状部を有する形状
   に打ち抜かれるように構成したこと を特徴とする配送伝票。
2. 【請求項２】前記剥離紙は、左右方向の長さが前記伝票
   綴りの長さよりも長いことを特徴とする請求項（１）に
   記載の配送伝票。