JP2522854B2 - 硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物 - Google Patents

硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は硬化性オルガノポリシロキサン組成物、特に
は防汚剤を含んでいないので環境汚染がなく、しかも環
境衛生上全く安全であり、防汚効果が長期間にわたって
持続できることから、防汚塗料として有用とされる硬化
性オルガノポリシロキサン組成物およびこれを硬化して
なる硬化物に関するものである。
[従来の技術] 海水導入管、海上構造物、船舶などは長期間海水と接
触しているものであるために、海中生物がその表面に付
着して種々の弊害をもたらすので、これには亜鉛化銅、
トリブチルすず、トリフェニルすずなどを防汚剤として
配合した防汚塗料が塗布されているが、これらの防汚剤
は海洋生物だけでなく、海中に溶解して人体にも悪影響
を与えるために、環境汚染、安全衛生の面から社会問題
化してきている。
そのため、この種の防汚剤を用いないで海中生物の付
着を防止するものとしてシリコーンゴムを塗料のビヒク
ルとしたものが知られており、これについてはシリコー
ンゴムに流動パラフィンのような有機化合物を含有させ
たもの(特開昭53−79980号公報参照)、シリコーンゴ
ムに分子量2,000〜3,000のシリコーンオイルを含有させ
たもの(特公昭56−26272号公報参照)、シリコーンゴ
ムにワセリンのような石油溜分の低表面張力化合物を含
有させたもの(特公昭60−3433号公報参照)、シリコー
ンゴムにポリビニルブチラールを配合したもの(特開昭
54−26826号、特公昭57−16868号公報参照)などが提案
されていて、その一部のものはすでに実用化されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、これら公知のシリコーンゴム系の防汚塗料は
シリコーンゴム単独のものにくらべてその防汚効果が著
しく改良されたものとは言えず、半年乃至1年以上とい
う長期にわたってその効果を接続するものでもないの
で、防汚効果がよく、しかもそれが長期間持続するよう
な防汚塗料の開発が切望されている。
[課題を解決するための手段] 本発明は上述したような不利を解決した防汚塗料とし
て有用とされる硬化性オルガノポリシロキサン組成物お
よびこの硬化物に関するものであり、これはA)分子鎖
両末端がシラノール基または加水分解性基で封鎖された
オルガノポリシロキサン100重量部、B)一般式R1 aSiX
4-a(ここにR1は炭素数1〜8の非置換または置換1価
炭化水素基、Xは加水分解性基、aは0または1)で示
されるオルガノシランまたはその部分加水分解物1〜20
重量部、C)1分子に式≡SiR2OSiR3 bY3-b(ここにR2
非置換または置換の2価炭化水素基、またはエーテル結
合を含む2価炭化水素基、R3は非置換または置換の1価
炭化水素基、Yは加水分解性基、bは0、1または2で
ある、ただし、R2がエーテル結合を含む2価の炭化水素
基である場合は、該エーテル結合を含む炭化水素基の炭
素原子が直接結合したSi原子に2個以上のトリメチルシ
ロキシ基が結合したオルガノポリシロキサンを除く)で
示される基を少なくとも1個含むオルガノポリシロキサ
ン1〜100重量部、とからなる硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物およびこれを硬化してなる硬化物に関する
ものである。
すなわち、本発明者らは特に海水中で使用される防汚
塗料として有用とされる硬化性オルガノポリシロキサン
組成物を開発すべく種々検討した結果、上記したA)成
分とB)成分とからなる硬化性のオルガノポリシロキサ
ン組成物に上記したC)成分としてのオルガノポリシロ
キサンを添加すると、このC)成分としてのオルガノポ
リシロキサンが長期間海水に浸漬されていると徐々に加
水分解されて≡SiR2OHの構造をもつオルガノポリシロキ
サンが表面にブリードされ、これが海中生物の付着防止
効果を示すので、この塗料が防汚塗料として長期間有効
に作動するということを見出し、このA),B),C)各成
分を構成するオルガノポリシロキサン、オルガノシラン
の種類、これらの構成比、さらにはC)成分の合成法な
どについての研究を進めて本発明を完成させた。
以下にこれらをさらに詳述する。
[作用] 本発明は海水中で使用される防汚塗料として有用とさ
れる硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関するもの
である。
本発明の組成物を構成するA)成分としてのオルガノ
ポリシロキサンはオルガノシリコーンゴムの主成分とな
るものであり、これはその分子鎖末端がシラノール基ま
たは加水分解性基で封鎖されたものとされる。
この分子鎖末端がシラノール基で封鎖されたオルガノ
ポリシロキサンは一般式 HO(R4R5SiO)mH …(1) で示され、R4,R5がメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基などのアルキル基、ビニル基、アリル基などの
アルケニル基、フェニル基、トリル基などのアリール
基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、ベンジ
ル基、2−フェニルエチル基などのアラルキル基または
これらの基の炭素原子の結合した水素原子の一部または
全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメ
チル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノ
エチル基などから選択される、通常炭素数1〜10、好ま
しくは炭素数1〜8の同一または同種の非置換または置
換の1価炭化水素基、mは5以上の整数とされるもので
あるが、これは25℃における粘度が25〜500,000cSの範
囲、好ましくは1,000〜100,000cSのものとすることがよ
い。
また、分子鎖末端が加水分解性基で封鎖されたオルガ
ノポリシロキサンは一般式 X3-cR6 cSiO(R4R5SiO)mR6 cSiX3-c …(2) で示され、R4,R5,mは前記式(1)と同様の意味を示
し、R6がR4,R5と同様の非置換又は置換の1価炭化水素
基、Xが例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキ
シ基等のアルコキシ基;アセトキシ基、プロピオノキシ
基、ブチロキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ
基;イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基、
1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケニル
オキシ基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケト
オキシム基、ジエチルケトオキシム基、シクロペンタノ
キシム基、シクロヘキサノキム基等のイミノキシ基;N−
メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルア
ミノ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ
基、N,N−ジエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基
等のアミノ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルア
セトアミド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド
基、N,N−ジメチルアミノオキシ基、N,N−ジエチルアミ
ノオキシ基等のアミノオキシ基などの加水分解性基、c
が0,1または2であるものとされるが、これも上記した
シラノール末端オルガノポリシロキサンと同様に25℃に
おける粘度が25〜500,000cS、好ましくは1,000〜100,00
0cSのものとすることがよい。
また、本発明の組成物を構成するB)成分としてのオ
ルガノシランまたはその部分加水分解物は上記したA)
成分としてのオルガノポリシロキサンに対する架橋剤と
して作動するものであり、これは一般式R1 aSiX4-aで示
され、R1は炭素数が1〜8である、前記したR4,R5と同
様の非置換または置換の1価炭化水素基、Xは前記した
分子鎖末端が加水分解性基で封鎖されたオルガノポリシ
ロキサンについての式(2)におけるXについて例示し
たものと応用の加水分解性基、aは0または1であるも
のとされる。このオルガノシランとしてはメチルトリメ
トキシシラン、メチルトリ(メチルエチルケトオキシ
ム)シラン、メチルトリプロペニルオキシシラン、メチ
ルトリアセトキシシランおよびこれらのシラン化合物の
メチル基をビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピ
ル基などで置換したシラン、さらにはこれらの部分加水
分解物が例示されるが、これらの配合量は上記したA)
成分としてのオルガノポリシロキサン100重量部に対し
1重量部未満では少量にすぎてA)成分としてのオルガ
ノポリシロキサンの架橋が不充分となり、20重量部より
多くすると硬化物が硬くなりすぎたり、経済的にも不利
であるので、1〜20重量部の範囲とする必要があるが、
この好ましい範囲は2〜10重量部とされる。
つぎに本発明の組成物を構成するC)成分としてのオ
ルガノポリシロキサンは本発明の組成物を海中生物付着
防止塗料とするための重要な成分とされるものであり、
これは1分子中に式 SiR2OSiR3 bY3-b …(3) で示され、R2はメチレン基、エチレン基、プロピレン
基、ブチレン基、ヘキサメチレン基などの非置換または
置換の2価炭化水素基、又は CH2 pOCH2 (p,qはそれぞれ独立に1〜6の
整数)等で示されるエーテル結合を含んだ2価炭化水素
基、R3は上記したR1と同様の非置換または置換1価炭化
水素基、Yが前記したXについて例示したものと同様の
加水分解性基、bは0、1または2である、ただし、R2
がエーテル結合を含む2価の炭化水素基である場合は、
該エーテル結合を含む炭化水素基の炭素原子が直接結合
したSi原子に2個以上のトリメチルシロキシ基が結合し
たオルガノポリシロキサンを除くである基を少なくもと
1個有するオルガノポリシロキサンとされる、 このオルガノポリシロキサンは上記した式(3)で示
される基を1分子中に少なくとも1個含有したものであ
るので、本願の組成物が硬化してシリコーンゴムとなる
とこの中に式(3)で示される基が≡SiR2OSi≡として
取り込まれ、このシリコーンゴムが長期間海水に浸漬さ
れているとこれが徐々に加水分解されて≡SiR2OHとな
り、この基をもつオルガノポリシロキサンが表面にブリ
ードされてこれが海中生物付着防止性を発揮するものと
推定され、しかるが故に本願の組成物が海水中において
長期間防汚効果を維持できるのであるが、この≡SiR2OH
で示されるアルコール性水酸基を含有するオルガノポリ
シロキサンとしては、例えば式 で示され、R7,R8はフェニル基、トリル基等のアリール
基、ベンジル基、βフェニルエチル基、αメチルβフェ
ニルエチル基等のアラルキル基、トリフルオロプロピル
基等のハロゲン置換アルキル基などのような、R7,R8
うち少なくとも一方はメチル基以外の基から選択される
非置換または置換1価炭化水素基、m,n,lは正数である
ものが例示されるが、この式中のHOC3H6基は水酸基を有
する他の有機基、例えばHOC2H4OC3H6等の末端に水酸基
を有するオキシアルキレン基などに変えたものであって
もよい。なお、このようなアルコール性水酸基を含有す
るオルガノポリシロキサンは25℃における粘度が5〜1,
000cSのものとすればよいが、これは好ましくは30〜300
cSのものとすることがよい。
C)成分としてのオルガノポリシロキサンは前記した
アルコール性水酸基を含有するオルガノポリシロキサン
を前記したA)成分、B)成分と混合して本発明の組成
物中で合成することも可能であるが、このアルコール性
水酸基含有オルガノポリシロキサンの添加はこの添加量
が多くなるとこのA),B),C)成分からなる組成物の保
存性がわるくなるので、C)成分はアルコール性水酸基
含有オルガノポリシロキサンを予め前記したB)成分と
同様の、一般式R3 bSiY4-b(R3、Y、bはそれぞれ前記
と同様の意味を示す)で示されるオルガノシランと反応
させてから添加することがよく、これにはアルコール性
水酸基を含有するオルガノポリシロキサンの水酸基1モ
ルに対してR3 bSiY4-bで示されるオルガノシラン1モル
以上を混合するか、混合したのち加熱すれば容易に反応
させることができるし、この場合反応を促進するための
触媒を用いてもよい。この様にして得られるC)成分と
しては例えば下記の式で示されるものが挙げられる。
(ただしR3、R7、R8、Y、b、l、m、nは前記と同様
の意味を示す)。
このC)成分の配合量は前記したA)成分としてのオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対して1重量部未満
では少なすぎてその効果が不充分となり、50重量部より
も多くすると硬化したシリコーンゴムの硬化皮膜の強度
が低下して実用的でなくなるので1〜100重量部とする
必要があるが、この好ましい範囲は5〜50重量部とされ
る。
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は上記
したA),B),C)成分の所定量を均一に混合することに
よって得ることができるが、この組成物の保存安定性お
よび硬化性を促進するため、これには公知の触媒を添加
してもよい。この触媒としてはナフテン酸すず、カブリ
ン酸すず、オレイン酸すずのようなすずカルボン酸塩、
ジブチルすずジアセテート、ジブチルすずジオクテー
ト、ジブチルすずジラウレート、ジブチルすずジオレー
ト、ジフェニルすずジアセテート、ジブチルすずオキサ
イド、ジブチルすずジメトキシド、ジブチルビス(トリ
エトキシシロキシ)すず、ジブチルすずベンジルマレー
トなどのすず化合物、テトライソプロポキシチタン、テ
トラnブトキシチタン、テトラキス(2エチルヘキソキ
シ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チ
タン、チタニウムイソプロポキシオクチルグルコールな
どのチタン酸エステル、チタンキレート化合物などが例
示されるが、前記した架橋剤としてのB)成分としてプ
ロペニルオキシ基を含むシランまたはその部分加水分解
物が用いられる場合にはテトラメチルグアニジルプロピ
ルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピ
ルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピル
トリス(トリメチルシロキサン)シランなどのグアニジ
ル基含有シランまたはその部分加水分解物やグアニジル
基含有シロキサンを用いてもよいが、これらの触媒は
A)成分としてのオルガノポリシロキサン100重量部に
対して1重量部以下の範囲で使用すればよい。
また、本発明の組成物にはその補強または増量の目的
で必要に応じ充填剤を配合してもよく、この充填剤とし
ては公知の微粉末シリカ、フェームドシリカ、沈降シリ
カ、けいそう土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンなどの
金属酸化物、あるいはこれらの表面をシランなどで疎水
化処理したもの、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸亜鉛などの金属炭酸塩、アスベスト、ガラス繊維、
カーボンブラック、微粉シリカ、溶融シリカ粉末などが
例示されるし、これにはまた必要に応じポリエチレング
リコールおよびその誘導体などのチクソトロピー性付与
剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、酸化アンチモン、酸化パラフィンなどの難燃剤、窒
化ホウ素、酸化アルミニウムなどの熱伝導改良剤などを
加えてもよく、さらには接着性付与剤としてアミノ基、
エポキシ基、メルカプト基などの反応性有機基を有する
有機けい素化合物、いわゆるシランカップリング剤など
の従来公知の各種添加剤を混合してもよい。
このようにして作られた本発明のオルガノポリシロキ
サン組成物は硬化性であり、海中生物付着防止性を有す
るものであることから、原子力発電所または火力発電所
などの海水導入管、海上構造物、船舶などに対する防汚
塗料として有用とされるが、各種基体に塗布するために
は使用時の便宜性から、これをトルエン、キシレン、石
油エーテルなどの炭化水素系溶剤、ケトン類、エステル
類の溶剤で希釈してもよいし、さらには可塑剤、タレ防
止剤、公知の防汚剤としてのシリコーンオイル、ワセリ
ン、パラフィン、流動パラフィン、ワックスなど、さら
には殺菌剤、防カビ剤などを配合してもよく、これを塗
布したものは室温で硬化して基体表面にシリコーンゴム
塗膜が形成され、この塗膜が海中生物付着防止性を示す
という効果が付与される。
[実施例] つぎに本発明で使用されるC)成分の合成例および実
施例、比較例をあげるが、例中における部は重量部を、
粘度は25℃における測定値を示したものである。
合成例1 一般式 で示されるアルコール性水酸基を含むオルガノポリシロ
キサン193gとメチルトリ(メチルエチルケトオキシム)
シラン60gとを室温で混合して反応させたところ、一般
であるオルガノポリシロキサン1とメチルトリ(メチル
エチルケトオキシム)シランとの混合物が得られた。
合成例2 一般式 で示されるアルコール性水酸基を含むオルガノポリシロ
キサン193gとメチルトリ(アセトキシ)シラン44gとを
室温で混合して反応させたところ、一般式 で示されるオルガノポリシロキサン2とメチルトリ(ア
セトキシ)シランとの混合物が得られた。
合成例3 一般式 で示されるアルコール性水酸基を含むオルガノポリシロ
キサン128gとメチルトリ(アセトキシ)シラン44gとを
室温で混合して反応させたところ、一般式 で示されるオルガノポリシロキサン3とメチルトリ(ア
セトキシ)シランとの混合物が得られた。
合成例4 一般式 で示されるアルコール性水酸基を含むオルガノポリシロ
キサン108gと、メチルトリ(メチルエチルケトオキシ
ム)シラン60gとを室温で混合して反応させたところ、
一般式 で示されるオルガノポリシロキサン4とメチルトリ(メ
チルエチルケトオキシム)シランとの混合物が得られ
た。
実施例1〜7、比較例1〜2 分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されている粘度が
22,000cSのジメチルポリシロキサン1,000gと比表面積が
200m2/gであり、ジメチルジクロロシランで表面処理さ
れた疎水性ヒュームドシリカ200gを撹拌混合機で均一に
混合してベースコンパウンドを作り、これに架橋剤とし
てのメチルトリ(メチルケトオキシム)シランまたはメ
チルトリアセトキシシラン、ならびに合成例1〜4で作
ったオルガノポリシロキサン1〜4と触媒としてのジブ
チルすずジラウレートを第1表に示した量で添加し、均
一に混合して硬化性オルガノポリシロキサン組成物I〜
VIを作った。
又、実施例1における分子鎖両末端がシラノール基で
封鎖されたジメチルポリシロキサンに代えて、分子鎖両
末端がジメトキシメチルシリル基で封鎖された粘度23,0
00cSのジメチルポリシロキサン1,000gを用いた以外は実
施例1と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成
物VIIを作った。更に、比較のために合成例1〜4で得
たオルガノポリシロキサンを添加しない硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物VIII、IXを作った。
ついでこの組成物I〜IXをステンレス板上に塗布し、
25℃,55℃RHで7日間報知して硬化させて厚さ2mmのシー
トを作ると共にこれをステンレス板上に厚さ0.5mmにコ
ーティングしたサンプルを作り、この厚さ2mmのシート
についての物性をしらべたところ、第1表に併記したと
おりの結果が得られ、このサンプルを海水中に6ケ月〜
24ケ月浸漬したときの海上生物の付着状況をしらべたと
ころ、第2表に示したとおりの結果が得られた。
[発明の効果] 本発明は海水生物付着防止効果を有する硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物に関するもので、これは前記し
たようにA)分子鎖末端がシラノール基または加水分解
性基で封鎖されたオルガノポリシロキサン、B)一般式
R1 aSiX4-aで示されるオルガノシランまたはその部分加
水分解物、C)1分子に式SiR2OSiR3 bY3-bで示される
基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン、と
からなるものであるが、このものは基材に塗布し硬化さ
せて得たシリコーンゴム塗膜が海水に長時間浸漬されて
いると徐々に加水分解されてSiR2OHで示されるオルガノ
ポリシロキサンが表面にブリードされ、これが海中生物
付着防止効果をもつものであり、防汚塗料として有用と
されるものであるので、これを例えば原子力発電所、火
力発電所などの海水導入管の内壁や取入口、覆水器、ま
たLNGやLPGなどの液化ガス気化促進装置内部、さらには
海洋、河川、湖沼などの海洋構造物や水上構造物、船舶
の船損などに塗布すれば海中生物の付着が効果的に防止
されるし、これには毒性物質が全く含まれていないので
これは海網、生け簀などの海中生物付着防止にも好適と
されるという有用性が与えられる。
フロントページの続き (72)発明者 横尾 孝次 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社シリコーン電子材料技 術研究所内 (72)発明者 網台地 勝美 広島県大竹市明治新開1―7 中国塗料 株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−242853(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A)分子鎖両末端がシラノール基または加
    水分解性基で封鎖されたオルガノポリシロキサン 100重
    量部、 B)一般式R1 aSiX4-a(ここにR1は炭素数1〜8の非置
    換または置換1価炭化水素基、Xは加水分解性基、aは
    0または1)で示されるオルガノシランまたはその部分
    加水分解物 1〜20重量部、 C)1分子に式≡SiR2OSiR3 bY3-b(ここにR2は非置換ま
    たは置換の2価炭化水素基、またはエーテル結合を含む
    2価の炭化水素基、R3は非置換または置換の1価炭化水
    素基、Yは加水分解性基、bは0、1または2である、
    ただし、R2がエーテル結合を含む2価の炭化水素基であ
    る場合は、該エーテル結合を含む炭化水素基の炭素原子
    が直接結合したSi原子に2個以上のトリメチルシロキシ
    基が結合したオルガノポリシロキサンを除く)で示され
    る基を少なくとも1個含むオルガノポリシロキサン1〜
    100重量部、 を主剤としてなることを特徴とする硬化性オルガノポリ
    シロキサン組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した組成物を硬化してなる
    硬化物。
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