JP2522809B2 - 複層ガラス用シ―リング剤 - Google Patents

複層ガラス用シ―リング剤

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JP2522809B2
JP2522809B2 JP62324875A JP32487587A JP2522809B2 JP 2522809 B2 JP2522809 B2 JP 2522809B2 JP 62324875 A JP62324875 A JP 62324875A JP 32487587 A JP32487587 A JP 32487587A JP 2522809 B2 JP2522809 B2 JP 2522809B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分
解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架
橋しうるケイ素含有基(以下、反応性ケイ素基ともい
う)を分子鎖末端に少なくとも1個有するイソブチレン
系重合体または水添ポリブタジエン系重合体を含有して
なく複層ガラス用シーリング剤に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする問題点] 従来より、ガラスの断熱性や防音性などを改善するた
めにガラス板を2枚以上重ねて用いる複層ガラスが使用
されている。複層ガラスではガラス板の間の空間は外部
から遮断され、デッド・エア・スペースとなっている。
このデッド・エア・スペースを形成するためにガラス板
の間には、必要なばあいにはその周縁部にスペーシング
部材を介在させ、シーリング剤が用いられている。
この複層ガラス製造に使用されているシーリング剤に
必要な特性として 2枚のガラス板あるいは2枚のガラス板を間隔をおい
て保持するための金属製などのスペーシング部材と2枚
のガラス板とを長期関にわたり安定して接着すること デッド・エア・スペースに密封された乾燥空気中に湿
気を透過、浸入させないこと などがあげられる。
しかしながら、従来から使用されているシーリング剤
では1種のシーリング剤で上記およびの特性をいず
れも満足させるものではなく、それぞれの特性を有する
シーリング剤を2種、たとえばの特性を有するものと
してはシリコーン系やチオコール系のシーリング剤を、
の特性を有するものとしてはイソブチレン系のホット
メルトタイプのシーリング剤を使用して、いわゆるダブ
ルシールして必要特性を満たすか、またはの特性は前
記と同様のシーリング剤で、の特性は湿気透過性の低
いイソブチレン系ゴム製のテープ状のガスケットなどを
用いて必要特性を満たすかしているのが実情で、工程が
繁雑で作業性が良好であることは到底いえないものであ
る。
前記のごとき問題を解決するために、およびの特
性を併有するブチルゴム系シーリング剤に関する検討も
行なわれている(特開昭62−571号公報参照)。このシ
ーリング剤は加熱をしなくてもよい。いわゆるシングル
シールでよいなどの点で改善されているとはいえ、保存
安定性がわるく、2液タイプのシーリング剤としないと
用いることができず、これでは作業性があまりよくない
という欠点がある。その上、とくに耐候性、力学的特性
などの点で充分な性能を有していないという問題がある
ものである。
本発明の目的は前記およびの特性を併有してお
り、保存安定性がよく、とくに耐候性、力学的特性に優
れ、1液タイプのシーリング剤としても用いることがで
きる複層ガラス用シーリング剤をうることにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らはこの目的を達成するため鋭意検討を重ね
た結果、前記特開昭62−571号公報に記載されているシ
ーリング剤とは全く異なるタイプのシーリング剤で、前
記目的を達成しうるシーリング剤を見出し、本発明を完
成するに至った。
すなわち本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基また
は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
により架橋しうるケイ素含有基を分子鎖末端に少なくと
も1個有するイソブチレン系重合体または水添ポリブタ
ジエン系重合体(以下、飽和炭化水素系重合体ともい
う)を含有してなる複層ガラス用シーリング剤に関す
る。
〔実施例〕
本発明においては、ケイ素原子に結合した水酸基また
は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
により架橋しうるケイ素含有基、すなわち反応性ケイ素
基を分子鎖末端に少なくとも1個有する飽和炭化水素系
重合体(以下、飽和炭化水素系重合体(A)ともいう)
が使用される。
前記反応性ケイ素基の代表例としては、一般式
(1): (式中、R1およびR2はいずれも炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラル
キル基または(R′)3SiO−(R′は炭素数1〜20の1
価の炭化水素基であり、3個のR′は同じであってもよ
く、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロ
キシ基であり、R1またはR2が2個以上存在するとき、そ
れらは同じであってもよく、異なっていてもよい。Xは
水酸基または加水分解性基であり、2個以上存在すると
き、それらは同じであってもよく、異なっていてもよ
い、aは0、1、2または3、bは0、1または2、た
だしa+mb≧1、またm個の におけるbは同じである必要はない、mは0または1〜
19の整数)で表わされる基があげられる。
前記加水分解性基の具体例としては、たとえば水素原
子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート
基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト
基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基
があげられる。これらのうちでは、加水分解性がマイル
ドで取扱いやすいという点から、アルコキシ基がとくに
好ましい。
該加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜3
個の範囲で結合することができ、(a+mb)は1〜5の
範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素
基中に2個以上結合するばあいには、それら同じであっ
てもよく、異なっていてもよい。
前記反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個でも
よく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合など
により連結されたケイ素原子のばあいには、20個のもの
までであるのが好ましい。とくに式: (式中、R2、X、aは前記と同じ)で表わされる反応性
ケイ素基が、入手が容易であるので好ましい。
反応性ケイ素基は飽和炭化水素系重合体1分子中に少
なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在する。分子中
に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満になると、硬
化性が不充分になり、良好なゴム弾性挙動を発現しにく
くなる。
反応性ケイ素基は飽和炭化水素系重合体分子鎖の末端
に存在し、このばあいには、最終的に形成される硬化物
に含まれる飽和炭化水素系重合体成分の有効網目鎖量が
多くなるため、高強度で高伸びのゴム状硬化物がえられ
やすくなるなどの点から好ましい。また、これら反応性
ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体は単独で使用し
てもよく、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素
系重合体の骨格をなす重合体は、 (1)イソブチレンを主モノマーとして重合させる (2)ブタジエンを単独重合させたり、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、イソブチレンなどのような炭素数
1〜6のオレフィン系化合物とブタジエンとを共重合さ
せたりしたのち水素添加する などの方法によりうることができる。これらは、末端に
官能基を導入しやすい、分子量を制御しやすい、末端官
能基の数を多くすることができるなどの点から好まし
い。
前記イソブチレン系重合体は、単量体単位のすべてが
イソブチレン単位から形成されていてもよく、イソブチ
レンと共重合性を有する単量体単位をイソブチレン系共
重合中の好ましくは50%(重量%、以下同様)以下、さ
らに好ましくは30%以下、とくに好ましくは10%以下の
範囲で含有してもよい。
このような単量体成分としては、たとえば炭素数4〜
12のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合
物、ビニルシラン類、アリルシラン類などがあげられ
る。このような共重合体成分の具体例としては、たとえ
ば1−ブテン、2−ブテン、2−メチル、−1−ブテ
ン、3−メチル、−1−ブテン、ペンテン、4−メチ
ル、−1−ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサ
ン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イ
ソブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロ
スチレン、β−ピネン、インデン、ビニルトリクロロシ
ラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルク
ロロシラン、ビニルジメチルトキシシラン、ビニルトリ
メチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメ
トキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニ
ル−1,1,3,3,−メトラメチルジシロキサン、トリビニル
メチルシラン、テトラビニルシラン、アリルトリクロロ
シラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチル
クロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、アリル
トリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリル
ジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、γ−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランな
どがあげられる。
なお、前記イソブチレンと共重合性を有する単量体と
してビニルシラン類やアリルシラン類を使用するとケイ
素含量が増加し、シランカップリング剤として作用しう
る基が多くなり、えられる組成物の接着性が向上する。
前記水添ポリブタジエン系重合体においても、上記イ
ソブチレン系重合体のばあいと同様に、主成分となる単
量体単位の他に他の単量体単位を含有させてもよい。
また本発明に用いる飽和炭化水素系重合体には、本発
明の目的が達成される範囲でブタジエン、イソプレンの
ようなポリエン化合物のごとき重合後2重結合の残るよ
うな単量体単位を少量、好ましくは10%以下、さらには
5%以下、とくには1%以下の範囲で含有させてもよ
い。
前記飽和炭化水素系重合体(A)の数平均分子量は50
0〜30,000程度であるのが好ましく、とくに1,000〜15,0
00程度の液状〜流動性を有するものが取扱いやすいなど
の点から好ましい。
つぎに反応性ケイ素基を分子鎖末端に有する飽和炭化
水素系重合体の製法について説明する。
前記反応性ケイ素基を分子鎖末端に有する飽和炭化水
素系重合体のうち、分子鎖末端に反応性ケイ素基を有す
るイソブチレン系重合体は、イニファー法と呼ばれる重
合法(イニファーと呼ばれる開始剤と連鎖移動剤を兼用
する特定の化合物を用いるカチオン重合法)でえられた
末端官能型、好ましくは全末端官能型イソブチレン型重
合体を用いて製造することができる。このような製造法
は、たとえば特願昭61−148895号、同61−150088号、同
62−90078号、同62−179733号、同62−194838号の各明
細書(それぞれ特開昭63−6041号、特開昭63−6003号、
特開昭63−254149号、特開昭6422904号、特開昭64−384
07号の各公報)などに記載されている。
また分子鎖末端に反応性ケイ素基を有するイソブチレ
ン型重合体を製造する際の重合に際して、主成分である
イソブチレンモノマー以外に反応性ケイ素基を有するビ
ニルシラン類やアリルシラン類などを共重合せしめたの
ち末端に反応性ケイ素基を導入することにより、末端お
よび分子鎖内部に反応性ケイ素基を有するイソブチレン
系重合体が製造される。
前記反応性ケイ素基を有するビニルシラン類やアリル
シラン類などの具体例としては、たとえばビニルトリク
ロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメ
チルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジ
ビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ア
リルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、
アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシ
シラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシ
シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジ
メトキシシランなどがあげられる。
前記水添ポリブタジエ系重合体は、たとえばまず末端
ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体の水酸基を−ON
aや−OKなどのオキシメタル基にしたのち一般式
(2): CH2=CH−R3−Y (2) (式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、R3は−R4−、 (R4は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で、好ましい具
体例としてはアルキレン基、シクロアルキレン基、アリ
ーレン基、アラルキレン基があげられる)で示される2
価の有機基で、−CH2−、 (R″は炭素数1〜10の炭化水素基)より選ばれる2価
の基がとくに好ましい)で示される有機ハロゲン化合物
を反応させることにより、末端オレフィン基を有する水
添ポリブタジエン系重合体(以下、末端オレフィン水添
ポリブタジエン系重合体ともいう)が製造される。
末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体の末端水
酸基をオキシメタル基にする方法としては、Na、Kのご
ときアルカリ金属;NaHのごとき金属水素化物;NaOCH3
ごとき金属アルコールキシド:苛性ソーダ、苛性カリの
ごとき苛性アルカリなどと反応させる方法があげられ
る。
前記方法では、出発原料として使用した末端ヒドロキ
シ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ同じ分子量をつ末
端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体がえられる
が、より高分子量の重合体をえたいばあいには、一般式
(2)の有機ハロゲン化合物を反応させる前に、塩化メ
チレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、ビス(クロロ
メチル)エーテルなどのごとき、1分子中にハロゲンを
2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応させれば分
子量を増大させることができ、そののち一般式(2)で
示される有機ハロゲン化合物と反応させれば、より高分
子量でかつ末端にオレフィン基を有する水添ポリブタジ
エン系重合体をうることができる。
前記一般式(2)で示される有機ハロゲン化合物の具
体例としては、たとえばアリルクロライド、アリルブロ
マイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ク
ロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼ
ン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロ
メトキシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチル)エ
ーテル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、
アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼンなどがあげられ
るが、それらに限定されるものではない。これらのうち
では安価で、かつ容易に反応することからアリルクロラ
イドが好ましい。
前記末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体への
反応性ケイ素基の導入は、分子鎖末端に反応性ケイ素基
を有するイソブチレン系重合体のばあいと同様、たとえ
ば一般式(1)で表わされる基に水素原子が結合したヒ
ドロシラン化合物、好ましくは一般式: (式中、R2、X、aは前記に同じ)で示される化合物を
白金系触媒を用いて付加反応をさせることにより製造さ
れる。
前記一般式(1)で表わされる基に水素原子が結合し
たヒドロシラン化合物の具体例としては、たとえばトリ
クロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロ
シラン、フェニルジクロロシランのごときハロゲン化シ
ラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メ
チルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェ
ニルジメトキシシランのごときアルコキシシラン類;メ
チルジアセトキシシラン、フェニルアセトキシシランの
ごときアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメ
ート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメ
ート)メチルシランのごときケトキシメートシラン類な
どがあげられるがこれらに限定されるものではない。こ
れらのうちではとくにハロゲン化シラン類、アルコキシ
シラン類が好ましい。
前記のように反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系
重合体が、芳香環でない不飽和結合を分子中に実質的に
含有しないもののばあい、不飽和結合を有する有機系重
合体やオキシアルキレン系重合体のような従来のゴム系
重合体よりなるシーリング剤などとくらべて、著しく耐
候性がよくなる。また、該重合性は炭化水素系重合体で
あるので湿気遮断性や耐水性がよく、ガラス、アルミな
どの各種無機質基材に対して優れた接着性能を有すると
ともに、湿気透過性の低い硬化物になる。
本発明のシーリング剤中の飽和炭化水素系重合体
(A)の含有率は10%以上が好ましく、30%以上がさら
に好ましく、50%以上がとくに好ましい。
本発明のシーリング剤には、必要に応じて各種添加物
が添加される。
このような添加物の例としては、たとえばシラノール
縮合反応を促進する硬化触媒、生成する硬化物の引張特
性を調整する物性調整剤、本発明のシーリング剤が保存
中に硬化することを防ぐ保存性改良剤、可塑剤、充填
剤、接着性向上剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外
線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定
剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤などが
あげられる。
前記硬化触媒の具体例としては、たとえばテトラブチ
ルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタン
酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、ジブチルス
ズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸
スズ、ナフテン酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブ
チルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジ
ブチルスズジアセチルアセトナート;アルミニウムトリ
スアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルア
セトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチル
アセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類;ジ
ルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラ
アセチルアセトナートなどのキレート化合物類;オクチ
ル酸鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ジエチルレントリアミン、トリエチ
レンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジ
ン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモ
ルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8
−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)など
のアミン系化合物あるいはそれらのカルボン酸などとの
塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とからえられる低分子
量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物
との反応生成物;アミノ基を有するシランカップリング
剤、たとえばγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメト
キシシランなどのシラノール縮合触媒、さらには他の酸
性触媒、塩基性触媒などの公知のシラノール縮合触媒な
どがあげられる。これらの触媒は単独で使用してもよ
く、2種以上併用してもよい。硬化触媒を用いるばあい
の使用量は、飽和炭化水素系重合体(A)100部(重量
部、以下同様)に対して0.1〜20部が好ましく、1〜10
部がさらに好ましい。
前記物性調整剤としては、ケイ素原子に結合した水酸
基や加水分解性基を有する各種ケイ素化合物をあげるこ
とができる。このような化合物の具体例としては、たと
えば(CH33SiOH、(C2H53SiOH、(C3H73SiOH、
(C6H53SiOH、(C6H52Si(OH)、(C6H52Si(C
H3)OH、C6H5Si(CH3)(OH)、C6H5Si(CH2CH3)(O
H)HOSi(CH32O2〜20R、 HOSi(C6H52O2〜20R、 HOSi(C6H52OSi(CH32OqR(p+q=2
〜20)、 HOSi(CH32O2〜20H、 HOSi(CH3)(C6H5)O2〜20H、 HOSi(C6H52O2〜20H、 HO−Si(C6H5 OSi(CH3 0〜18OSi(C6H52
OH、 HO−Si(C6H5OSi(CH3 OSi(C6H5
−OSi(C6H52OH(x+y=0〜18)、 HOSi(C6H5)(CH3)O)2〜10Si(CH32O
2〜20H、 CH3OSi(CH3)(C6H5)O2〜20CH3、 CH3OSi(C6H52O2〜20CH3、 CH3O Si(C6H52OOSi(CH3 0〜18−OSi(C
6H52O CH3、 CH3O Si(C6H5OSi(CH3 OSi(C6H5
−OSi(C6H52O CH3(x+y=0〜18)、 CH3 Si(OCH3、(CH32Si(OCH3、 (CH3CH22Si(OCH3、(CH32Si(OCH2CH3、 (CH3CH22Si(OCH2CH3、Si(OC2H5、 C6H5Si(OCH3、(C6H52Si(OCH3、 (C6H52Si(OCH2CH3(CH32Si(OCH2CH2OCH3、 (CH3CH22Si(OCH2CH2OCH3、 (CH3)(CH3CH2)Si(OCH3、 C6H5Si(CH3)(OCH3、C6H5Si(CH2CH3)(OCH3
、 CH2=CHSi(OCOCH3、 CH3Si(ON=C(CH3)(C2H5))、 CH3Si(N(CH3、CH3Si(ON(CH3)(C2H5))
、 CH3Si(N(CH3)(OCHCH3))、 CH3Si(OC(CH3)=CH2 H2NCH2CH2Si(OCH3、 H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3、 CH2=C(CH3)COOCH2CH2CH2Si(OCH3、 HSCH2CH2CH2 Si(OCH3、 (CH33SiNHSi(CH3、(CH33SiN(CH3 などの加水分解性基やシラノール基を1個以上含有する
ケイ素化合物やこれらケイ素化合物の部分加水分解縮合
物があげられるが、これらに限定されるものではない。
なお式中のRは水素原子または炭素数1〜20の炭化水素
基である。物性調整剤を用いるばあいの使用量は、飽和
炭化水素重合体(A)100部に対して0.1〜10部が好まし
く、1〜5部がさらに好ましい。
前記保存安定性改良剤としては、たとえばケイ素原子
に加水分解性基が結合した化合物やオルト有機酸エステ
ルがあげられる。このような保存安定性改良剤の具体例
としては、上記物性調整剤の具体例のうちケイ素原子に
加水分解性基が結合した化合物やオルトギ酸メチルなど
があげられる。保存安定性改良剤を用いるばあいの使用
量は、飽和炭化水素系重合体(A)100部に対して0.5〜
20部が好ましく、1〜10部がさらに好ましい。
前記可塑剤にもとくに限定はなく、一般に用いられて
いる可塑剤が使用できるが、本発明の組成物と相溶性の
よいものが好ましい。このような可塑剤の具体例として
は、たとえばポリブテン、水添ポリブテン、エチレン−
α−オレフィンオリゴマー、α−メチルスチレンオリゴ
マー、ビフェニル、トリフェニル、トリアリールジメタ
ン、アルキレントリフェニル、水添液状ポリブタジエ
ン、アルキルジフェニル、部分水素添加ターフェニル、
パラフィン油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレ
ンなど、好ましくは不飽和結合を含まない水添ポリブテ
ン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン油、ナフテン
油、アタクチックポリプロピレンなどの炭化水素系化合
物類;塩化パラフィン類;ジブチルフタレート、ジヘプ
チルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチル
グリコレートなどのフタル酸エステル類;ジオクチルア
ジペート、ジオクチルセバケートなどの非芳香族2塩基
酸エステル類:ジエチレングリコールベンゾエート、ト
リエチレングリコールジベンゾエートなどのポリアルキ
レングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェー
ト、トリブチルホスフェートなどのリン酸エステル類な
どがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよい。これらのうちでは炭素−炭素不飽和
結合を有さない炭化水素系化合物類が、飽和炭化水素系
重合体(A)との相溶性および耐候性が良好で、シーリ
ング剤の硬化速度への影響が小さく、かつ安価なため好
ましい。これらの可塑剤は反応性ケイ素基を導入する飽
和炭化水素系重合体に反応性ケイ素基を導入する際に、
反応温度の調節、反応系の粘度の調節などの目的で溶剤
のかわりに用いてもよい。可塑剤を用いるばあいの使用
量は、飽和炭化水素系重合体(A)100部に対して10〜5
00部が好ましく、20〜300部がさらに好ましい。
前記充填剤の具体例としては、たとえばアスベスト、
ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、グラファイト、ケイソ
ウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ
酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、タル
ク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、アルミニウ
ム微粉末、フリント粉末、亜鉛末などがあげられる。こ
れら充てん剤のうちでは沈降性シリカ、ヒュームシリ
カ、カーボンブラックなどのチキソトロピック性を有す
る充てん剤や、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルクな
どが好ましい。充填剤を用いるばあいの使用量は、飽和
炭化水素系重合体(A)100部に対して10〜500部が好ま
しく、20〜300部がさらに好ましい。
前記接着性改良剤としては、一般に用いられている接
着剤やアミノシラン化合物、エポキシシラン化合物など
のシランカップリング剤、その他の化合物を用いること
ができる。このような接着性改良剤の具体例としては、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、クマロン−インデン樹
脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、
α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエ
チルメチルスチレン、アルキルチタネート類、芳香族ポ
リイソシアネートなどをあげることができる。接着性改
良剤の使用量は、飽和炭化水素系重合体(A)100部に
対して1〜50部が好ましく、5〜30部がさらに好まし
い。
前記老化防止剤としては、一般に用いられている老化
防止剤、たとえばクエン酸やリン酸や硫黄系老化防止剤
などが用いられうる。
前記硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メ
ルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類や
ヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド
類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウ
レア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チ
オアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メ
ルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオア
ミド類、スルホキシド類などがあげられる。
このような硫黄系老化防止剤の具体例としては、メル
カプタン類である2−メルカプトベンゾチアゾール、メ
ルカプタンの塩類である2−メルカプトベンゾチアゾー
ルの亜鉛塩、スルフィド類である4,4′−チオ−ビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−
チオ−ビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2′−チオ−ビス(4−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−
5−t−ブチルベンジル)スルフィド、テレフタロイル
ジ(2,6−ジ−メチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキ
シベンジルスルフィド、フェノチアジン、2,2′−チオ
−ビス(4−オクチルフェノール)ニッケル、ジラウリ
ルチオジプロピオネイト、ジステアリルチオジプロピオ
ネイト、ジミリスチルチオジプロピオネイト、ジトリデ
シルチオジプロピオネイト、ジステアリルβ,β′−チ
オジブチレイト、ラウリル−ステアリルチオジプロピオ
ネイト、2,2−チオ〔ジエチル−ビス−3(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネイ
ト〕、ポリスルフィド類である2−ベンゾチアゾールジ
スルフィド、ジチオカルボン酸塩類であるチンクジブチ
ルジチオカルバメイト、チンクジエチルジチオカルバメ
イト、ニッケルジブチルジチオカルバメイト、チンクジ
−n−ブチルジチオカルバメイト、ジブチルアンモニウ
ムジブチルジチオカルバメイト、チンクエチル−フェニ
ル−ジチオカルバメイト、チンクジメチルカルバメイ
ト、チオウレア類である1−ブチル−3−オキシ−ジエ
チレン−2−チオウレア、ジ−0−トリル−チオウレ
ア、エチレンチオウレア、チオホスフェイト類であるト
リラウリルトリチオホスフェイトなどをあげることがで
きる。前記のごとき硫黄系老化防止剤は、他の老化防止
剤に比べて本発明の組成物に用いたばあい、主鎖の熱に
よる分解劣化を大幅に防止することができ、表面タック
(ベトツキ)の発生などを防止することができる。
前記老化防止剤、たとえば硫黄系老化防止剤を用いる
ばあいの使用量は、飽和炭化水素系重合体(A)100部
に対して0.01〜50部が好ましく、0.1〜5部がさらに好
ましい。
前記ラジカル禁止剤としては、たとえば2,2′−メチ
レン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
などのフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−
ナフリルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−第二ブ
チル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミンなどのアミ
ン系ラジカル禁止剤などがあげられる。
前記紫外線吸収剤としては、たとえば2(2′−ヒド
ロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジン)セバケートなどがあげられる。
本発明のシーリング剤の適用されるガラスは無機ガラ
スが一般的であるが、有機ガラスであってもよい。
また複層ガラスの製造に用いるスペーシング部材は典
型的にはAl製や鉄製などの金属製部材であるが、プラス
チック製、強化プラスチック製、ガラス製、木製、コン
クリート製などのものであってもよい。
複層ガラスは合わせガラスのようにそれ自体一枚のガ
ラスのように取扱われるように製造された複層ガラスで
あってもよく、内外両側からガラスを入れるようにした
窓わくをペーシング部材とし、両側からガラスを入れて
形成するようなタイプのものであってもよく、さらには
たとえばコンクリート製などの建造物の窓にあたる部分
に内側と外側にガラスを入れるようにし、コンクリート
製の壁をスペーシング部材として使用するようなもので
あってもよい。ただし、コンクリートのように湿気透過
性のあるものをスペーシング部材に使用するようなばあ
いには、複層ガラスの内部に湿気が入らないようにする
のが好ましい。
なお本発明のシーリング剤を使用して複層ガラスを製
造するばあい、硬化時に湿気を吸収するため複層ガラス
内部の空気を予め乾燥させておかなくてもよいという利
点もある。
上述のごとく、本発明のシーリング剤に用いる重合体
は室温で容易に硬化させることができ、優れた機械的性
質を有し、ガラスやスペーシング部材に長期間にわたっ
て安定して接着させることが可能なゴム状物にすること
ができる。また、本発明のシーリング剤は保存安定性が
良好であり、湿気を遮断した状態では長時間安定である
ので、作業性のよい1液型シーリング剤としても用いる
ことが可能である。さらに、本発明のシーリング剤は、
常温で適度な粘性、構造粘性(チキソトロピック性)を
有する流動物にすることができ、複層ガラス製造時の作
業性などが良好である。そして、本発明のシーリング剤
が硬化したゴム状物は湿気透過性が低く、耐候性、耐候
接着性が良好である。
本発明のシーリング剤はこのような特性を有してお
り、ダブルシールが不要な1液型複層ガラス用シーリン
グ剤として用いることができる。もちろん、従来のダブ
ルシールによる複層ガラスにも用いることができるし、
2液型シーリング剤としても用いることができる。
つぎに本発明のシーリング剤を実施例にもとづき説明
する。
製造例1 p−ジクミルクロリドに三塩化ホウ素を触媒としてイ
ソブチレンを重合させたのち脱塩化水素して製造した、
両末端に約92%の割合でイソプロペニル基を有する分子
量が約5,000のイソブチレン系重合体200gおよびトルエ
ン10gを500mlの4つ口フラスコに秤取し、90℃で2時間
減圧脱気した。つぎにチッ素雰囲気下、室温で乾燥ヘプ
タン120ml、メチルジクロロシラン11.5gおよび塩化白金
酸触媒溶液0.1ml(H2PtCl6・6H2O 1gを1,2−ジメトキシ
エタン9g、エタノール1gに溶解させた溶液)を加えたの
ち、90℃で12時間反応させた。
反応溶液中で前記イソブチレン系重合体の残存イソプ
ロペニル基の量をIRスペクトル分析法により定量したと
ころ、ほとんど残存していなかった。
つぎにオルトギ酸メチル21.2g、メタノール6.4gを加
え、70℃で3時間反応させた。この時点で反応系のpHは
約7になり、中性となった。揮発成分を減圧留去したの
ち、残留成分にヘキサン50mlを加えてよくかきまぜ、不
溶成分を過により取り除いた。炉液からヘキサンを留
去させ、両末端に−Si(CH3)(OCH3基を有するイ
ソブチレン系重合体をえた。
えられた重合体についてのNMR分析の結果、分子末端
の約80%に−Si(CH3)(OCH3基が導入されている
ことがわかった。
製造例2 末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン(ポリエーテルH
A、三菱化成工業(株)製)800gに対し、NaOCH3のMeOH
溶液(濃度28%)176gを添加し、130℃で脱揮しながら
オキシメタル化反応を行なった(約5時間)。そののち
3−クロロ−2−メチル−1−プロペン99.1gを添加
し、90℃で3時間反応させたのち精製した。
えられた液状ポリマーをNMR法およびGPC法で分析した
ところ、全末端の76%にイソプロペニル基を導入した平
均分子量3500の重合体であった。
前記平均分子量3500の重合体40gおよび塩化白金酸触
媒溶液13.5μ(H2PtCl6・6H2Oの0.2mol/のイソプロ
ピルアルコール溶液)ならびにメチルジクロロシラン4.
6gを用い、製造例1と同様にして85℃で8時間反応させ
たのち、オルトギ酸メチル8.7ml、メタノール3.2mlを加
えて70℃で3時間反応させた。
反応溶液中の残存イソプロペニル基の量を1Rスペクト
ル分析法により定量したところ、ほとんど残存していな
かった。またNMR法により反応性ケイ素基の定量をした
ところ、分子末端のイソプロペニル基のほぼ100%が(C
H3O)2Si(CH3)CH2CH(CH3)CH2O−基になっているこ
とがわかった。
実施例1〜2および比較例1〜2 製造例1〜2でえられた分子末端に反応性ケイ素基を
有するイソブチレン系重合体おび水添ポリブタジエン系
重合体(それぞれ実施例1および2)100部に、硬化促
進剤としてオクチル酸スズ3部およびラウリルアミン0.
75部を添加し、充分均一になるまで攪拌し、テフロン板
上に厚さ0.5mmのシートとして流延し、室温で2日、さ
らに50℃で4日間かけて完全に硬化させたのち、各種テ
スト用サンプルシートをえた。
えられたサンプルシートを用いて下記方法による透過
度および酸素ガス透過性を測定した。結果を第1表に示
す。
なお、比較のために反応性ケイ素基末端ポリエーテル
(鐘淵化学工業(株)製のカネカMSポリマー20A)の硬
化物およびシリコーンゴム(東レシリコーン(株)製の
東レシリコーンSE1700)の硬化物についても同様の評価
を行なった(それぞれ比較例1および2)。結果を第1
表に示す。
(透湿度) JIS Z 0208による(40℃、90%)。
(酸素ガス透過性) JIS Z 1707による。
以上の結果から、本発明のシーリング剤は室温付近で
硬化し、かつ優れた湿気遮断性およびガス遮断性を有す
ることがわかる。
したがって複層ガラス用シーリング剤として使用した
ばあい、ガラス板の間のデッド・エア・スペースに密封
される乾燥空気中に湿気を通過、侵入させない効果が非
常に高いことがわかる。
実施例3〜4 製造例1〜2でえられた分子末端に反応性ケイ素基を
有するイソブチレン系重合体および水添ポリブタジエン
100部(それぞれ実施例3および4)、パラフィン系プ
ロセスオイル20部(出光興産(株)のPW−90、可塑剤と
して使用)、水素添加ポリブテン(出光石油化学(株)
製、商品名:ポリブテンOH、可塑剤として使用)30部、
脂肪酸処理数膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、
商品名:CCR、充填剤として使用)100部、ジフェニルシ
ランジオール(物性調整剤として使用)1.0部およびヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤(大内新興化学(株)
製、商品名:ノクラックNS−6)1.0部をよく混合し、
さらに3本ペイントロールを通して充分に混練したの
ち、別に調製しておいたオクチル酸スズ3部およびラウ
リルアミン0.75部からなるシラノール縮合触媒を添加
し、充分に混練し、シーリング剤を調製した。
該シーリング剤を厚さ約8mm、巾12mmで、長さ28cmの
4本のAl製のスペーシング部材それぞれの8mm×24cmの
2つの面に巾5mm、厚さ2mmになるように塗布したのち30
cm×30cmのフロートガラス2枚を用いて複層ガラスを製
造した。
えられた複層ガラスは取扱い上充分な機械的強度を有
しており、また温度変化に対しても複層ガラスの内面に
目視で認められる結露はなかった。
また、えられた複層ガラスをサンシャイン・カーボン
アークウェザーメーター(120分サイクル、スプレー18
分)に1000時間暴露し、耐久性を測定したところ、ガラ
スシール部の異常は認められなかった。
以上の結果から、本発明のシーリング剤を複層ガラス
に使用したばあい、2枚のガラス板を間隔をおいて保持
するための金属製などのスペーシング部材と2枚のガラ
ス板とを長期間にわたり安定して接着する効果が非常に
高いことがわかる。
したがって、1つのシーリング剤を使用することによ
り、接着性、湿気遮断性およびガス遮断性の効果を併有
させることができ、現行のダブルシールに比べて作業性
が大きく向上する。
[発明の効果] 本発明のシーリング剤は1液型で室温硬化性であるた
め、複層ガラス製造時の作業性が良好である。しかも本
発明のシーリング剤を用いると、いわゆるシングルシー
ルで耐候性に優れ、さらに湿気透過性、耐水性、ガラス
やスペーシング部材への接着性、ガラス面への耐候接着
性などに優れた複層ガラスがえられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−571(JP,A) 特開 昭57−123250(JP,A) 特開 昭61−268720(JP,A) 特公 平4−69659(JP,B2) 米国特許3423376(US,A) 米国特許3366612(US,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイ素原子に結合した水酸基または加水分
    解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架
    橋しうるケイ素含有基を分子鎖末端に少なくとも1個有
    するイソブチレン系重合体または水添ポリブタジエン系
    重合体を含有してなる複層ガラス用シーリング剤。
  2. 【請求項2】前記ケイ素含有基が一般式(1): (式中、R1およびR2はいずれも炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラル
    キル基または(R′)3SiO−(R′は炭素数1〜20の1
    価の炭化水素基であり、3個のR′は同じであってもよ
    く、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロ
    キシ基であり、R1またはR2が2個以上存在するとき、そ
    れらは同じであってもよく、異なっていてもよい。Xは
    水酸基または加水分解性基であり、2個以上存在すると
    き、それらは同じであってもよく、異なっていてもよ
    い、aは0、1、2または3、bは0、1または2、た
    だしa+mb≧1、またm個の におけるbは同じである必要はない、mは0または1〜
    19の整数)で表わされる基である特許請求の範囲第1項
    記載のシーリング剤。
  3. 【請求項3】一般式(1)中のXが水素原子、水酸基、
    アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、ア
    ミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基また
    はアルケニルオキシ基であり、Xが2個以上存在すると
    き、それらは同じであってもよく、異なっていてもよい
    特許請求の範囲第2項記載のシーリング剤。
  4. 【請求項4】一般式(1)中のXがアルコキシ基である
    特許請求の範囲第2項記載のシーリング剤。
  5. 【請求項5】前記イソブチレン系重合体または水添ポリ
    ブタジエン系重合体の数平均分子量が500〜30000である
    特許請求の範囲第1項記載のシーリング剤。
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