JP2521195B2 - 自動車用ドアトリムの製造方法 - Google Patents

自動車用ドアトリムの製造方法

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JP2521195B2 JP7231591A JP7231591A JP2521195B2 JP 2521195 B2 JP2521195 B2 JP 2521195B2 JP 7231591 A JP7231591 A JP 7231591A JP 7231591 A JP7231591 A JP 7231591A JP 2521195 B2 JP2521195 B2 JP 2521195B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数色の表皮材が貼着
された自動車用ドアトリムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数色の表皮材が貼着された自動
車用ドアトリムの製造方法としては、図5、6に示した
ものが提案されている(特開昭64−90737号公報
参照)。この製造方法にあっては、図5に示したよう
に、熱プレス成形法やインジェクション成形法により装
着対象となるドアに応じた形状の芯材1を予め成形し、
該芯材1の全面にPVCシート等からなる単一色の樹脂
表皮材2を貼着して、ドアトリム本体3を成形する。し
かる後に、前記樹脂表皮材2の所定部分にのみにクロス
4を貼着し、これにより図6に示したように、前記樹脂
表皮材2を上側表皮部5と下側表皮部6とに区分する。
さらに、該下側表皮部6に前記樹脂表皮材2とは異なる
色の塗料を用いて塗装を行い、塗膜7を形成する。
【0003】これにより、前記上側表皮部5と下側表皮
部6とが異なる色彩であって、かつ部分的にクロス4を
有する意匠的に優れた自動車用ドアトリムを製造し得る
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動車用ドアトリムの製造方法にあっては、
前記ドアトリム本体3を成形する第1の工程と、前記ク
ロス4を貼着する第2の工程、及び前記下側表皮部6を
塗装する第3の工程を必要とすることから、全体の工程
数が多く製造工程が煩雑となって、製造コストが増大す
る不利を有する。しかも、前記第3の工程を実行する為
には、第1の工程及び第2の工程とを実行する一連の成
形ラインとは異なる、塗装ラインが必要となることか
ら、設備コストが増大する不利も生ずる。
【0005】また、完成された自動車用ドアトリムおい
て、前記下側表皮部6は樹脂表皮材2の表面に塗膜7を
形成したものであることから、車両に装着された後、乗
員が乗降時に下側表皮部6に接触すると、前記塗膜7が
剥離してしまい、下層の樹脂表皮材2が露呈して、品質
感を低下させる要因となる。さらに、上側表皮部5と下
側表皮部6との、表面的な質感やタッチ感を同一にして
品質感の高いドアトリムを得ようとしても、前記塗膜7
の存在により、前記質感やタッチ感が異なってしまい、
高品質の高い製品を得ることができない。
【0006】このため、前記下側表皮部6に、前記樹脂
表皮材2と異なる色の樹脂表皮材あるいはクロスをさら
に貼着する方法も提案されており、かかる方法によれば
前記塗膜7の剥離による品質感の低下等を防止し得ると
ともに、塗装ラインが不要となり、設備コストの低減は
可能となる。しかし、前記塗装工程が不要となっても、
前記第1及び第2の工程を終了後、さらに第3の工程と
して下側表皮部6に前記樹脂表皮材やクロスを貼着する
工程が必要となることから、製造工程の短縮化が可能と
なるものではなく、しかも、樹脂表皮材やクロスの使用
量が増大することから、却って製造コストが増大してし
まうものであった。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、製造工程の短縮化を図りつつしか
も品質感の優れたドアトリムを製造することを可能にし
た自動車用ドアトリムの製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にかかる自動車用ドアトリムの製造方法にあっ
ては、予め所定形状に成形された芯材の表面に、色の異
なる第1の表皮材と第2の表皮材とを貼着してドアトリ
ム本体を成形し、しかる後に、該ドアトリム本体の表面
に、前記第1、第2の表皮材の境界線を隠蔽し、かつ、
各表皮材を部分的に露呈させるように第3の表皮材を貼
着する。
【0009】
【作用】前記構成において、前記芯材は当該自動車用ド
アトリムが装着されるドアに対応した形状に予め成形さ
れ、この予め成形された芯材の表面に色の異なる第1の
表皮材と第2の表皮材とを貼着することによりドアトリ
ム本体が成形される。次に、この成形されたドアトリム
本体の表面に、第3の表皮材を貼着すると、該表皮材
は、前記第1、第2の表皮材の境界線を隠蔽し、かつ、
該第1、第2の表皮材を部分的に露呈させる。これによ
り、前記境界線が露呈することなく、部分的に露呈した
色の異なる第1の表皮材と第2の表皮材、及び前記第3
の表皮材とからなる意匠の自動車用ドアトリムが完成さ
れ、よって、この自動車用ドアトリムは、前記ドアトリ
ム本体を成形する工程と、前記第3の表皮材を貼着する
工程とのみにより完成される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面にした
がって説明する。すなわち、本実施例にかかる自動車用
ドアトリムの成形方法は、図1に示したドアトリム本体
成形工程(A)と、図2に示したクロス貼着工程(B)
とから構成されている。前記ドアトリム本体成形工程
(A)において用いられる芯材1は、中央に隆起部15
を有し、かつ上部と下部とに前記隆起部15に連なる斜
状面16,17を有する形状であって、樹脂あるいは木
質ボードを用いて熱プレス成形法やインジェクション成
形法により装着対象となるドアに応じた形状に予め成形
されている。
【0011】一方、前記芯材1の表面9に貼着される表
皮部材8は、前記芯材1と同一形状であって、図3に示
したように、スポンジ層12と該スポンジ層12上に積
層された第1の表皮材としての第1PVCシート10、
及び該第1PVCシート10上に積層された第2の表皮
材としての第2PVCシート11とから構成されてい
る。前記第1、第2PVCシート10,11は、相互に
異なる色であって、面一状に押し出し成形されていると
ともに、図1に示したように第1PVCシート11は、
第1PVCシート10の下方部分の領域上に積層されて
いる。これにより、前記表皮部材8の表面には、前記第
1PVCシート10と第2PVCシート11との境界線
13が水平方向に形成されている。
【0012】そして、前記ドアトリム成形工程(A)に
おいては、前記芯材1の表面9に接着剤(図示せず)を
塗布した後、前記表皮部材8を載置して、バキューム及
びプレスを用いて、芯材1に表皮部材8を貼着して両者
を一体化させる。これにより、図3に示したように、第
1PVCシート10と第2PVCシート11とは、スポ
ンジ層12及び前記接着剤(図示せず)を介して芯材1
に貼着され、ドアトリム本体18が成形される。
【0013】次に、図2に示したクロス貼着工程(B)
においては、第3の表皮材としてクロス4が用いられ、
該クロス4は前記境界線13を隠蔽し得る長さを有する
とともに、第1、第2PVCシート10,11とは異な
る色であって、かつ、該第1、第2PVCシート10,
11が前記隆起部15に対応する部位を隠蔽して前記斜
状面16,17に対応する部位を部分的に露呈させ得る
形状を有している。そして、前記クロス貼着工程(B)
では、接着剤を用いて前記境界線13を隠蔽するよう
に、ドアトリム本体18の第1、第2PVCシート1
0,11に亙って、前記クロス4を貼着する。このと
き、該クロス4の端末は、予め前記芯材1に成形してあ
る溝に挿入する等の、公知の端末処理方法により処理す
る。
【0014】よって、このクロス貼着工程(B)が終了
すると、図4に示したように、クロス4により前記境界
線13が隠蔽され、かつ、第1PVCシート10が露呈
することによって形成された上側表皮部5と、第2PV
Cシート11が露呈することによって形成された下側表
皮部6、及び前記クロス4からなる自動車用ドアトリム
14が完成される。そして、かかる自動車用ドアトリム
14にあっては、前記上側表皮部5と下側表皮部6とが
同質素材であって色が異なり、前記クロス4は異質素材
であってかつ前記両表皮部5,6とは色が異なる意匠と
なる。
【0015】かかる意匠からなる自動車用ドアトリム1
4は、前述のように前記ドアトリム本体成形工程(A)
と、前記クロス貼着工程(B)の2工程のみによって完
成されることから、従来のように、下側表皮部6を塗装
する第3の工程、若しくは、該下側表皮部6にさらに表
皮材またはクロスを貼着する第3の工程が不要となる。
よって、該第3の工程を不要にして製造工程を短縮化
し、これにより、製造コストに低減を図ることが可能と
なるとともに、塗装ラインが不要となることから、設備
コストも低減させることができる。
【0016】また、前記ドアトリ本体成形工程(A)と
クロス貼着工程(B)とは、従来の設備を用いて実施す
ることが可能であり、しかも、前記下側表皮部6にさら
に色の異なる他の表皮材を貼着した場合のように、表皮
材の使用量が増大することもないことから、低コストに
て実用化が可能となる。
【0017】加えて、完成された自動車用ドアトリム1
4において、前記下側表皮部6に塗装を施す従来方法に
よる製品のように、塗膜が剥離してしまうようなことは
なく、品質感の向上を図ることができるとともに、上側
表皮部5と下側表皮部6の表面的な質感やタッチ感を同
一にして品質感の高い製品を得ることができる。
【0018】しかも、クロス4の形状を変化させること
により、相対的に上側表皮部5と下側表皮部6との形状
を変化させ得ることから、前記クロス4の形状を変化さ
せることにより、容易かつ自在に意匠変更が可能とな
り、その結果自動車用ドアトリム14の意匠の多様化を
図ることも可能となる。
【0019】なお、前述した実施例においては、第1P
VCシート10と第2PVCシート11とを、スポンジ
層12上に積層した表皮部材8を成形し、該表皮部材8
を芯材1の表面9に貼着してドアトリム本体18を成形
するようにしたが、前記各PVCシート10,11を各
々個別かつ直接芯材1の表面9に貼着して、ドアトリム
本体18を成形するようにしてもよい。また、前記実施
例においては、第1、第2の表皮材としてPVCシート
10,11を用い、第3の表皮材としてクロス4を用い
るようにしたが、第1、第2、第3の表皮材の材質はこ
れに限ることなく、例えば第2の表皮材としてクロスを
用い、第3の表皮材としてPVCシートを用いる等、適
宜変更することが可能である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、芯材の表
面に、色の異なる第1の表皮材と第2の表皮材とを貼着
してドアトリム本体を成形し、しかる後に、前記第1、
第2の表皮材の境界線を隠蔽し、かつ、各表皮材を部分
的に露呈させるように第3の表皮材を貼着するようにし
た。よって、前記第1、第2、第3の表皮材よりなる自
動車用ドアトリムを、前記ドアトリム本体を成形する工
程と、前記第3の表皮材を貼着する工程の2工程によっ
て完成することができる。
【0021】よって、従来のように、さらに表皮材を塗
装する工程や、表皮材上にさらに異なる色の表皮材を貼
着する工程が不要となり、これにより製造工程を短縮化
して、製造コストの低減を図ることが可能となるととも
に、塗装ラインが不要となることから、設備コストも低
減させることができる。また、前記ドアトリ本体を成形
する工程や第3の表皮材を貼着する工程は、従来の設備
をそのまま用いて実施することが可能であり、また、前
記表皮材に色の異なる他の表皮材を貼着した場合のよう
に、表皮材の使用量が増大することもないことから、低
コストにて実用化が可能となる。
【0022】また、完成された自動車用ドアトリムにあ
っては、前記塗装を施す従来方法により完成された製品
のように、塗膜が剥離してしまうようなことはなく、品
質感の向上を図ることができるとともに、前記第1、第
2の表皮材として同質の素材を用いることができること
から、第1、第2の表皮材の表面的な質感やタッチ感を
同一にして品質感の高い製品を得ることができる。
【0023】しかも、前記第3の表皮材の形状を変化さ
せることにより、相対的に露呈する第1及び第2の表皮
材の形状を変化させ得ることから、第3の表皮材の形状
を変化させることにより、容易かつ自在に意匠変更が可
能となり、これにより自動車用ドアトリムの意匠の多様
化を図ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における前記ドアトリム本体
成形工程(A)を示す説明図である。
【図2】同実施例におけるクロス貼着工程(B)を示す
説明図である。
【図3】図1において芯材に表皮部材を貼着した状態に
おけるIII−III線に沿う断面図である。
【図4】同実施例によって完成された自動車用ドアトリ
ムの正面図である。
【図5】従来の自動車用ドアトリムの製造方法を示す説
明図である。
【図6】同製造方法によって製造された自動車用ドアト
リムの正面図である。
【符号の説明】
1 芯材 4 クロス(第3の表皮材) 9 表面 10 第1PVCシート(第1の表皮材) 11 第2PVCシート(第2の表皮材) 13 境界線 18 ドアトリム本体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め所定形状に成形された芯材の表面
    に、色の異なる第1の表皮材と第2の表皮材とを貼着し
    てドアトリム本体を成形し、しかる後に、該ドアトリム
    本体の表面に、前記第1、第2の表皮材の境界線を隠蔽
    し、かつ、各表皮材を部分的に露呈させるように第3の
    表皮材を貼着することを特徴とする自動車用ドアトリム
    の製造方法。
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