JP2520277B2 - 光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法 - Google Patents
光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光学活性β−アミノ酸をリチウム塩存在下に
高立体選択的に得る製造法に関する。
高立体選択的に得る製造法に関する。
チエナマイシンで代表されるカルバペネム抗生物質は
強力な抗菌活性を有し注目されているが、生体内では腎
ペプチダーゼにより分解されやすいという欠点を持って
いる。これに対し、カルバペネム骨格の1位にメチル基
を導入した1−β−メチルカルバペネム化合物が上記の
欠点を克服するすぐれた特性を有することが最近報告さ
れ、この化合物の合成法も発表されており〔Tetrahedro
n Letters,Vol.28,No.1,pp83−86(1987)〕、その中で
一般式(3)の化合物は1−β−メチルカルバペネムの
有用な前駆体となることが示されている。
強力な抗菌活性を有し注目されているが、生体内では腎
ペプチダーゼにより分解されやすいという欠点を持って
いる。これに対し、カルバペネム骨格の1位にメチル基
を導入した1−β−メチルカルバペネム化合物が上記の
欠点を克服するすぐれた特性を有することが最近報告さ
れ、この化合物の合成法も発表されており〔Tetrahedro
n Letters,Vol.28,No.1,pp83−86(1987)〕、その中で
一般式(3)の化合物は1−β−メチルカルバペネムの
有用な前駆体となることが示されている。
(式中、R1、R2およびR3は互に同一または異ってC1ない
しC10のアルキル基、アリル基またはアラルキル基を表
わす) 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記の方法では目的とする化合物
(3)と一般式(3′) (式中、R1、R2およびR3は前記と同義)で示される望ま
しくない立体配置を有す化合物を生じ、その異性体比
(3)/(3′)は2〜2.5である。
しC10のアルキル基、アリル基またはアラルキル基を表
わす) 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記の方法では目的とする化合物
(3)と一般式(3′) (式中、R1、R2およびR3は前記と同義)で示される望ま
しくない立体配置を有す化合物を生じ、その異性体比
(3)/(3′)は2〜2.5である。
本発明者は目的化合物(3)の取得率向上を望み鋭意
研究を進めた結果、反応系中に過剰のリチウム塩を添加
することにより前記異性体比が5にまで著しく向上する
ことを見い出し、さらに研究を重ねて本発明を完成し
た。以下本発明について詳しく説明する。
研究を進めた結果、反応系中に過剰のリチウム塩を添加
することにより前記異性体比が5にまで著しく向上する
ことを見い出し、さらに研究を重ねて本発明を完成し
た。以下本発明について詳しく説明する。
本発明は、一般式(1) (式中、R1はC1ないしC10のアルキル基、アリル基また
はアラルキル基を表わす) で示される(3R)−ヒドロキシ酪酸エステルのジリチウ
ム塩を一般式(2) (式中、R2およびR3は互いに同一または異ってC1ないし
C10のアルキル基、アリル基またはアラルキル基を表わ
す) で示される化合物とリチウム塩の存在下に反応させるこ
とを特徴とする一般式(3) (式中、R1、R2およびR3は前記と同義) で示される光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法であ
る。
はアラルキル基を表わす) で示される(3R)−ヒドロキシ酪酸エステルのジリチウ
ム塩を一般式(2) (式中、R2およびR3は互いに同一または異ってC1ないし
C10のアルキル基、アリル基またはアラルキル基を表わ
す) で示される化合物とリチウム塩の存在下に反応させるこ
とを特徴とする一般式(3) (式中、R1、R2およびR3は前記と同義) で示される光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法であ
る。
(3R)−ヒドロキシ酪酸(1)は公知の方法で製造で
きる。化合物(1)は、たとえば、テトラヒドロフラン
中でリチウムジイソプロピルアミドと反応させることに
より、そのジリチウム塩に変換することができる。
きる。化合物(1)は、たとえば、テトラヒドロフラン
中でリチウムジイソプロピルアミドと反応させることに
より、そのジリチウム塩に変換することができる。
化合物(2)は、たとえば、テトラヘドロン・レター
ズ28巻1号83−86頁(1987)に記載された方法で製造す
ることができる。
ズ28巻1号83−86頁(1987)に記載された方法で製造す
ることができる。
上記の各式中にR1,R2およびR3で示された保護基は化
合物(3)を1−β−メチルカルバペネムに誘導するた
めの前駆体として用いるのに都合のよい官能基であるの
が好ましい。その例としては、直鎖、分枝または環状の
C1〜C10アルキル基(たとえば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘプチル、シクロヘキシ
ルなど)、フェニル基、ベンジル基などが挙げられる。
これらのうち、特に好ましいのは、R1としてtert−ブチ
ル基、R2としてメチル基またはベンジル基、R3としては
1,3−プロピリデン基(−CH2CH2CH2−)である。
合物(3)を1−β−メチルカルバペネムに誘導するた
めの前駆体として用いるのに都合のよい官能基であるの
が好ましい。その例としては、直鎖、分枝または環状の
C1〜C10アルキル基(たとえば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘプチル、シクロヘキシ
ルなど)、フェニル基、ベンジル基などが挙げられる。
これらのうち、特に好ましいのは、R1としてtert−ブチ
ル基、R2としてメチル基またはベンジル基、R3としては
1,3−プロピリデン基(−CH2CH2CH2−)である。
本発明においては、化合物(1)のジリチウム塩を化
合物(2)とリチウム塩の存在下に反応させる。
合物(2)とリチウム塩の存在下に反応させる。
好ましい反応温度領域は−70℃〜−20℃で、特に好ま
しくは反応混合物の−45℃〜−35℃に保つ。化合物
(1)のジリチウム塩および化合物(2)のいずれか一
方を含有する溶液に他方を添加して反応させる場合は混
合物の温度をさらに10℃以上低下させるのが好ましい。
しくは反応混合物の−45℃〜−35℃に保つ。化合物
(1)のジリチウム塩および化合物(2)のいずれか一
方を含有する溶液に他方を添加して反応させる場合は混
合物の温度をさらに10℃以上低下させるのが好ましい。
リチウム塩は反応系に最初から存在させても良いし、
化合物(2)を加える直前に添加する方法も採用でき
る。リチウム塩としてはリチウムハライド(たとえば塩
化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウムなど)の他
に硝酸リチウム、四フッ化ホウ素リチウム、過塩素酸リ
チウムなどのテトラヒドロフランのような溶媒に可溶な
無水塩が好ましく、特に好ましくは塩化リチウムが採用
できる。添加するリチウム塩の使用量としては1〜20倍
当量が採用できる。かくして、化合物(3)が高い立体
選択性の下に生成する。反応後の処理はたとえば、テト
ラヒドロフランを減圧下除去した後、酢酸エチルなどの
有機溶媒で目的物(3)を抽出することができる。目的
物の単離法としてはたとえばシリカゲルカラムクロマト
に付し、ヘキサン−アセトンなどによる、好ましくは、
線型勾配溶出法が採用できる。
化合物(2)を加える直前に添加する方法も採用でき
る。リチウム塩としてはリチウムハライド(たとえば塩
化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウムなど)の他
に硝酸リチウム、四フッ化ホウ素リチウム、過塩素酸リ
チウムなどのテトラヒドロフランのような溶媒に可溶な
無水塩が好ましく、特に好ましくは塩化リチウムが採用
できる。添加するリチウム塩の使用量としては1〜20倍
当量が採用できる。かくして、化合物(3)が高い立体
選択性の下に生成する。反応後の処理はたとえば、テト
ラヒドロフランを減圧下除去した後、酢酸エチルなどの
有機溶媒で目的物(3)を抽出することができる。目的
物の単離法としてはたとえばシリカゲルカラムクロマト
に付し、ヘキサン−アセトンなどによる、好ましくは、
線型勾配溶出法が採用できる。
次に具体的な実施例で本発明を詳しく説明するが、か
かる実施例によって本発明はいかなる制約も受けること
はない。
かる実施例によって本発明はいかなる制約も受けること
はない。
実施例1 tert−ブチル 4−(1,3−ジチアン−2−イリデン)
−2−(R)−(1−(R)−ヒドロキシエチル)−3
−(R,S)−ベンジルオキシカルボニルアミノペンタノ
エート〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕
および〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の
製造 n−ブチルリチウムおよびジイソプロピルアミンより
常法により調製したリチウムジイソプロピルアミド1mmo
lを含む塩化リチウム1M無水テトラヒドロフラン溶液(6
ml)を−55℃に冷却し、これにアルゴン雰囲気下tert−
ブチル(R)−3−ヒドロキシブチレートの1M無水テト
ラヒドロフラン溶液を0.5ml滴下した。この混合物を−4
5℃で1時間攪拌した後、再び−55℃に冷却し、N−ベ
ンジルオキシカルボニル−2−(1,3−ジチアン−2−
イリデン)プロパンイミンの1/2M無水テトラヒドロフラ
ン溶液を1ml滴下した。さらに−45℃で2時間攪拌した
後、酢酸60μを加えて反応を止めた。反応液を減圧下
濃縮後、シリカゲルのクロマトグラフィーで精製してヘ
キサンからヘキサン−アセトン(2:1)の線型勾配溶出
により〔3′:R′=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)
3−〕の36mgおよび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(C
H2)3−〕の174mgを油状物として得た。目的物の理化
学的性質は参考例で得られた標品と一致した。
−2−(R)−(1−(R)−ヒドロキシエチル)−3
−(R,S)−ベンジルオキシカルボニルアミノペンタノ
エート〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕
および〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の
製造 n−ブチルリチウムおよびジイソプロピルアミンより
常法により調製したリチウムジイソプロピルアミド1mmo
lを含む塩化リチウム1M無水テトラヒドロフラン溶液(6
ml)を−55℃に冷却し、これにアルゴン雰囲気下tert−
ブチル(R)−3−ヒドロキシブチレートの1M無水テト
ラヒドロフラン溶液を0.5ml滴下した。この混合物を−4
5℃で1時間攪拌した後、再び−55℃に冷却し、N−ベ
ンジルオキシカルボニル−2−(1,3−ジチアン−2−
イリデン)プロパンイミンの1/2M無水テトラヒドロフラ
ン溶液を1ml滴下した。さらに−45℃で2時間攪拌した
後、酢酸60μを加えて反応を止めた。反応液を減圧下
濃縮後、シリカゲルのクロマトグラフィーで精製してヘ
キサンからヘキサン−アセトン(2:1)の線型勾配溶出
により〔3′:R′=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)
3−〕の36mgおよび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(C
H2)3−〕の174mgを油状物として得た。目的物の理化
学的性質は参考例で得られた標品と一致した。
実施例2 n−ブチルリチウムおよびジイソプロピルアミンより
常法により調製したリチウムジイソプロピルアミド1mmo
lを含む無水テトラヒドロフラン(3ml)を−55℃に冷却
し、これにアルゴン雰囲気下tert−ブチル(R)−3−
ヒドロキシエチルブチレートの1M無水テトラヒドロフラ
ン溶液を0.5ml滴下した。この混合物を−45℃で1時間
攪拌した後、再び−55℃に冷却し塩化リチウム1M無水テ
トラヒドロフラン溶液6mlをゆっくりと添加し30分攪拌
した。続いて同温度でN−ベンジルオキシカルボニル−
2−(1,3−ジチアン−2−イリデン)プロパンイミン
の1/2M無水テトラヒドロフラン溶液1mlを滴下した。さ
らに−45℃で2時間攪拌した後、酢酸60μを加えて反
応を止めた。
常法により調製したリチウムジイソプロピルアミド1mmo
lを含む無水テトラヒドロフラン(3ml)を−55℃に冷却
し、これにアルゴン雰囲気下tert−ブチル(R)−3−
ヒドロキシエチルブチレートの1M無水テトラヒドロフラ
ン溶液を0.5ml滴下した。この混合物を−45℃で1時間
攪拌した後、再び−55℃に冷却し塩化リチウム1M無水テ
トラヒドロフラン溶液6mlをゆっくりと添加し30分攪拌
した。続いて同温度でN−ベンジルオキシカルボニル−
2−(1,3−ジチアン−2−イリデン)プロパンイミン
の1/2M無水テトラヒドロフラン溶液1mlを滴下した。さ
らに−45℃で2時間攪拌した後、酢酸60μを加えて反
応を止めた。
実施例1と同様に処理して、〔3′:R′=tBu,R2=CH
2Ph,R3=−(CH2)3−〕の38mgおよび〔3:R′=tBu,R
2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の176mgを油状物として
得た。
2Ph,R3=−(CH2)3−〕の38mgおよび〔3:R′=tBu,R
2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の176mgを油状物として
得た。
実施例3 実施例1で塩化リチウム1M無水テトラヒドロフラン溶
液のかわりに臭化リチウム2M無水テトラヒドロフラン溶
液を用いて同様に〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(C
H2)3−〕の48mgおよび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=
−(CH2)3−〕の165mgを油状物として得た。
液のかわりに臭化リチウム2M無水テトラヒドロフラン溶
液を用いて同様に〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(C
H2)3−〕の48mgおよび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=
−(CH2)3−〕の165mgを油状物として得た。
実施例4 実施例1で塩化リチウム1M無水テトラヒドロフラン溶
液のかわりに硝酸リチウム1/2M無水テトラヒドロフラン
溶液を用いて同様に〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−
(CH2)3−〕の41mgおよび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3
=−(CH2)3−〕の167mgを油状物として得た。
液のかわりに硝酸リチウム1/2M無水テトラヒドロフラン
溶液を用いて同様に〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−
(CH2)3−〕の41mgおよび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3
=−(CH2)3−〕の167mgを油状物として得た。
実施例5 実施例1で塩化リチウム1M無水テトラヒドロフラン溶
液のかわりに四フッ化ホウ素リチウム1/2M無水テトラヒ
ドロフラン溶液を用いて同様に〔3′:R1=tBu,R2=CH2
Ph,R3=−(CH2)3−〕の44mgおよび〔3:R1=tBu,R2
=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の155mgを油状物として得
た。
液のかわりに四フッ化ホウ素リチウム1/2M無水テトラヒ
ドロフラン溶液を用いて同様に〔3′:R1=tBu,R2=CH2
Ph,R3=−(CH2)3−〕の44mgおよび〔3:R1=tBu,R2
=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の155mgを油状物として得
た。
参考例 tert−ブチル 4−(1,3−ジチアン−2−イリデン)
−2−(R)−(1−(R)−ヒドロキシエチル)−3
−(R,S)−ベンジルオキシカルボニルアミノペンノエ
ート〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕お
よび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の製
造 n−ブチルリチウムおよびジイソプロピルアミンより
常法により調製したリチウムジイソプロピルアミド1mmo
lを含む無水テトラヒドロフラン(6ml)を−55℃に冷却
し、これにアルゴン雰囲気下tert−ブチル(R)−3−
ヒドロキシエチルブチレートの1M無水テトラヒドロフラ
ン溶液を0.5ml滴下した。この混合物を−45℃で1時間
攪拌した後、再び−55℃に冷却し、N−ベンジルオキシ
カルボニル−2−(1,3−ジチアン−2−イリデン)プ
ロパンイミンの1/2M無水テトラヒドロフラン溶液を1ml
滴下した。さらに−45℃で2時間攪拌した後、酢酸60μ
を加えて反応を止めた。反応液を減圧下濃縮後、シリ
カゲルのクロマトグラフィーで精製しヘキサンからヘキ
サン−アセトン(2:1)の線型勾配溶出により〔3′:R1
=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の64mgおよび
〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の135mg
を油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3:〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH
2)3−〕 δ1.25(3H,d,J=6Hz)δ1.42(9H,s)δ1.87(3H,s)
δ2.1(2H,m)δ2.55(1H,dd)δ2.9(4H,m)δ3.4(1
H,m)δ3.9(1H,m)δ5.1(2H,s)δ5.5(1H,t)δ5.6
(1H,s)δ7.3(5H,s) 〔発明の効果〕 本発明によれば、1−β−メチルカルバペネムの前駆
体となる化合物(3)を高立体選択的に合成することが
できる。
−2−(R)−(1−(R)−ヒドロキシエチル)−3
−(R,S)−ベンジルオキシカルボニルアミノペンノエ
ート〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕お
よび〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の製
造 n−ブチルリチウムおよびジイソプロピルアミンより
常法により調製したリチウムジイソプロピルアミド1mmo
lを含む無水テトラヒドロフラン(6ml)を−55℃に冷却
し、これにアルゴン雰囲気下tert−ブチル(R)−3−
ヒドロキシエチルブチレートの1M無水テトラヒドロフラ
ン溶液を0.5ml滴下した。この混合物を−45℃で1時間
攪拌した後、再び−55℃に冷却し、N−ベンジルオキシ
カルボニル−2−(1,3−ジチアン−2−イリデン)プ
ロパンイミンの1/2M無水テトラヒドロフラン溶液を1ml
滴下した。さらに−45℃で2時間攪拌した後、酢酸60μ
を加えて反応を止めた。反応液を減圧下濃縮後、シリ
カゲルのクロマトグラフィーで精製しヘキサンからヘキ
サン−アセトン(2:1)の線型勾配溶出により〔3′:R1
=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の64mgおよび
〔3:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH2)3−〕の135mg
を油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3:〔3′:R1=tBu,R2=CH2Ph,R3=−(CH
2)3−〕 δ1.25(3H,d,J=6Hz)δ1.42(9H,s)δ1.87(3H,s)
δ2.1(2H,m)δ2.55(1H,dd)δ2.9(4H,m)δ3.4(1
H,m)δ3.9(1H,m)δ5.1(2H,s)δ5.5(1H,t)δ5.6
(1H,s)δ7.3(5H,s) 〔発明の効果〕 本発明によれば、1−β−メチルカルバペネムの前駆
体となる化合物(3)を高立体選択的に合成することが
できる。
Claims (6)
- 【請求項1】一般式(1) (式中、R1はC1ないしC10のアルキル基、アリル基また
はアラルキル基を表わす) で示される(3R)−ヒドロキシ酪酸エステルのジリチウ
ム塩を一般式(2) (式中、R2およびR3は互に同一または異ってC1ないしC
10のアルキル基、アリル基またはアラルキル基を表わ
す) で示される化合物とリチウム塩の存在下に反応させるこ
とを特徴とする一般式(3) (式中、R1、R2およびR3は前記と同義) で示される光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法。 - 【請求項2】R1がtert−ブチル基である請求項1記載の
製造法。 - 【請求項3】R2がメチル基またはベンジル基である請求
項1記載の製造法。 - 【請求項4】R3が1,3−プロピリデン基(−CH2CH2CH
2−)である請求項1記載の製造法。 - 【請求項5】リチウム塩が塩化リチウムである請求項1
記載の製造法。 - 【請求項6】(3R)−ヒドロキシ酪酸エステル(1)を
テトラヒドロフラン中でリチウムジイソプロピルアミド
と反応させて得られる(3R)−ヒドロキシ酪酸エステル
(1)のジリチウム塩を用いる請求項1記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63013281A JP2520277B2 (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | 光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63013281A JP2520277B2 (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | 光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01190664A JPH01190664A (ja) | 1989-07-31 |
JP2520277B2 true JP2520277B2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=11828815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63013281A Expired - Lifetime JP2520277B2 (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | 光学活性β−アミノ酸誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2520277B2 (ja) |
-
1988
- 1988-01-22 JP JP63013281A patent/JP2520277B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01190664A (ja) | 1989-07-31 |
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