JP2520254Y2 - 二重紙管の構造 - Google Patents

二重紙管の構造

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JP2520254Y2 JP1993017889U JP1788993U JP2520254Y2 JP 2520254 Y2 JP2520254 Y2 JP 2520254Y2 JP 1993017889 U JP1993017889 U JP 1993017889U JP 1788993 U JP1788993 U JP 1788993U JP 2520254 Y2 JP2520254 Y2 JP 2520254Y2
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純吉 田中
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田中紙管株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ポリエステルあるいは
ナイロンなどの合成繊維糸条の紡糸工程用の紙管または
加工糸工程用の紙管として利用され、主に外圧が大きく
かかる巻装物を巻付ける二重紙管の構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】巻装物の巻量が合理化のために増大する
と、それに対応する紙管の強度が必要となり、これに対
応するために二重紙管を必要とした。一般に紙管に巻付
ける巻装物の巻量が増大すると、紙管に対する外圧が増
大して、紙管が変形を起こし、次工程または輸送先の得
意先において、巻装物を巻戻す際に支障を来すために、
一体紙管より分離体化した所謂二重紙管を使用してい
る。
【0003】すなわち、二重紙管は、外筒紙管で外圧を
吸収させ、内筒紙管との分離面において、外圧による力
の伝達を遮断して、所謂クッション層を作り内筒に対す
る外圧の負荷を軽減するものである。このような二重紙
管に関しては既に各種の提案がなされている。
【0004】例えば、内筒紙管の外周面に接着剤を塗布
して外筒紙管の内周面と接着固定する方法や、本出願人
が先に提案した実公昭63−41402号公報記載の外
筒紙管および内筒紙管の一端部を内側に折曲げて折曲部
を形成し、内筒紙管の外面に溝加工やエンボス加工を施
した凹凸紙を添付して外筒紙管に圧入嵌合したものが知
られている。
【0005】さらには、実公平4−35334号公報で
提案されている内筒紙管の外周面に糸状体を螺旋状に捲
回突設し、その表面をロール紙で覆って外筒紙管に圧入
嵌合したもの、或いは実開昭64−45663号公報に
示されている内筒の表面に設けた溝内にコイルスプリン
グからなるリング状支持体の一部が表面より突出するよ
うに嵌入し、この内筒に外筒を嵌着した二重筒体等があ
る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、内筒紙
管に接着剤を塗布して外筒紙管に固定する方法は、接着
剤の塗布工程に手間がかかったり、接着剤が不要な部分
にまで浸透する等の問題点があった。
【0007】また、内筒紙管の外面に凹凸紙を貼付した
り、内筒紙管の外周面に糸状体を捲回突設したり、或い
は内筒の表面に設けた溝内にコイルスプリングを嵌着し
外筒紙管に圧入するものは硬度が不足して摩擦が充分
でなかったり、嵌入が非常に困難であった。
【0008】これらの方法は、内筒紙管と外筒紙管を別
々に生産しなければならず生産性が悪かった。また、外
筒紙管と内筒紙管の固定をより強固にするため、外筒紙
管と内筒紙管の隙間をできる限り小さくするだけでな
く、内筒紙管の最外径(エンボス加工したものでは、そ
の凸部の外径)と外筒紙管の内径をオーバラップさせる
ことが必要である。そうでなければ、摩擦がなく強固に
嵌合しないためである。このオーバーラップの程度が大
きいと、嵌入が困難となり、相互に矛盾したものとなっ
ていた。
【0009】本考案は、このような問題を解決すること
を課題として開発完成されたもので、面倒で手間のかか
内筒体と外筒体の圧入嵌合作業が一切不要で、帯状原
紙をスパイラル機に巻きつけるだけの簡単な手段で内筒
体と外筒体からなる二重紙管が製作でき、しかも同じ巻
付工程で行える極めて生産性の良い二重紙管の構造を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、そ
の目的を達成する手段として、本考案では、帯状原紙の
耳部が重合しないようにスパイラル状に巻回して耳部の
両側対向端面間にそれぞれ間隙部を設けた内筒体を形成
し、外周面の間隙部に、螺旋条に巻回する紐状体が嵌入
し、該紐状体の上部を間隙部より若干突出させると共
に、最外層の帯状原紙の外周面に接着剤を塗布すること
なく、外筒体の最下層の帯状原紙をスパイラル状に巻き
つけ、外筒体と内筒体の接触面を非接着面とし、その上
層を接着剤を塗布した帯状原紙でスパイラル状に巻回し
て外筒体を形成し、前記内筒体と外筒体を分離するよう
に構成したことを特徴とする二重紙管の構造を開発し、
採用した。
【0011】また、本考案では、帯状原紙の耳部が重合
しないようにスパイラル状に巻回して耳部の両側対向端
面間にそれぞれ間隙部を設けた内筒体を形成し、外周面
の間隙部に、内筒体の外面紙の端部巻込部を嵌入し、該
巻込部の上部を間隙部より若干突出させると共に、外面
紙に接着剤を塗布することなく、外筒体の最下層の帯
原紙をスパイラル状に巻きつけ、外筒体と内筒体の接触
面を非接着面とし、その上層を接着剤を塗布した帯状原
紙でスパイラル状に巻回して外筒体を形成し、前記内筒
体と外筒体を分離するように構成したことを特徴とする
二重紙管の構造を開発し、採用した。
【0012】また、本考案では、上記のように構成した
二重紙管の構造において、外筒体の端部近傍にスロット
加工を施した二重紙管の構造、および外筒体は少なくと
も一方の端部を内側に折曲げて屈曲部を形成した二重紙
管の構造を開発し、採用した。
【0013】
【作用】上記のように構成した本考案の二重紙管の構造
は、内筒体2の外周面に形成された帯状原紙の耳部の両
側対向端面間の間隙部4に紐状体5や外面紙の端部巻込
部の上端部が表面より突出するよう嵌入して螺旋状に巻
回したことにより、内筒体と外筒体が分離し、外圧を外
筒紙管で吸収し、内筒紙管との分離面によって、外圧に
よる力の伝達を遮断してクッション層を作り内筒に対す
る外圧の負荷を軽減できる。また、紐状体5や外面紙の
巻込部が内筒体2の全周に亘って存在し、かつ紐状体5
や外面紙の巻込部が部分が弾力性を有して常に外方に力
がかかって外筒体1と内筒体2が強固に嵌合する。
【0014】
【実施例】以下に、本考案の実施例を添付図面に基づい
て説明すれば、1,2は帯状原紙の耳部が重合しないよ
うにスパイラル状に巻回して形成した外筒体と内筒体で
あり、下層部から上層部の層の間の帯状原紙の耳部の両
側対向端面間に適宜幅の間隙部3,4を形成してある。
【0015】5はその間隙部4に嵌入する紙、天然繊
維、合成繊維、ゴムあるいは合性樹脂等からなる弾力性
を有する紐状体で、螺旋状に巻回して嵌入してあり、そ
の紐状体5の上部が若干間隙部4より突出している。そ
して、その表面に薄紙の外面紙6をオーバーラップ方式
または衝合方式で押さえて接着してあり、その外面紙6
の外周面に接着剤を塗布することなく、外筒体1の最下
層の帯状原紙をスパイラル状に巻きつけ、外筒体1と内
筒体2の接触面を非接着面とし、その上層を接着剤を塗
布した帯状原紙でスパイラル状に巻回して外筒体1を形
成し、内筒体2と分離してある。
【0016】7は外筒体1の外周面に貼着された、薄紙
あるいは色紙等からなる外周表面紙で、その端部は図3
に示すようなオーバーラップまたは表面の凹凸を嫌う紙
管では衝合わせの構造にする。なお、外面紙6は、場合
によっては省略することもある。
【0017】図4に示すのは他の実施例を示すもので、
内筒体2の外面紙を6a,6bとし、前記実施例の紐状
体5の代わりに、分離した外面紙6a,6bの一方の外
面紙6aの1端部に巻込部6cを形成して、該巻込部6
cを内筒体2の外面の接手間隙部4に上部が若干出るよ
うに埋設したもので、その上面を隣接する他方の外面紙
6bの端部で押さえ接着したものである。勿論、外面紙
6の外周面には接着剤が塗布されることなく、内筒体2
と同様に帯状原紙をスパイラル状に巻回して外筒体1を
形成し、内筒体2と分離してある
【0018】図5に示すのはさらに別の実施例を示すも
ので、図4においては、分離した一方の外面紙6aの一
端部のみに巻込部6cを形成したが、この実施例におい
ては、隣接する外面紙6bの端部にも巻込部6cを形成
して内筒体2の外面に形成した接手の間隙部4に両方の
巻込部6b,6bを嵌入したものである。前記実施例と
同様に巻込部6b,6bの上部が若干突出しているこ
と、外面紙6a,6bの外周面には接着剤が塗布され
ことなく、帯状原紙をスパイラル状に巻回して外筒体1
とすることは同じである。
【0019】以上の各実施例に従って製作した二重紙管
の素管は、その使用目的に応じて切断し、紡糸工程用の
二重紙管に用いるには、図1に示すように端部近傍に導
入溝8、把持溝9、切断溝10のスロットを刻設するも
のである。このスロットは巻装対象製品すなわちポリエ
ステルあるいはナイロン糸等品種別、太さ別によりそれ
ぞれ異なった加工がなされるものである。
【0020】また、加工糸工程用の二重紙管として使用
する場合は、紙管にホルダーを取付けるため、または糸
条の解除の際の抵抗を軽減するために、内筒部を加工除
去または外筒部を、薄肉の場合は先曲げし、厚肉の場合
は先曲げを容易にするために、薄肉11に加工して図2
に示すような先曲げ部11aを形成して使用するもので
ある。その他、外筒体の両先端曲げ加工や内部先曲げ加
工等各種の構造の加工も適宜に簡単にできるものであ
る。
【0021】
【考案の効果】本考案は、上記のように構成されている
ので、従来のような内筒体と外筒体を別々に製作して圧
入嵌合すると言う面倒で手間のかかる作業を省略でき、
帯状原紙をスバイラル機に巻きつけるだけの簡単な手段
で内筒体と外筒体からなる二重紙管が製作でき、しかも
同じ巻付工程で行えることから、生産性が著しく向上す
ると共に、内筒体と外筒体の接触面を非接着として、
いに接着されず、紐状体或いは外面紙の端部巻込部によ
り弾力性が付与され、常に外方に力がかかって内筒体と
外筒体を強固に嵌合できて分離していて抜けることが
ない。また、紐状体或いは外面紙の端部巻込部が嵌入す
間隙部は帯状原紙を巻回していく時に形成されるの
で、特別な加工を施すことのない便利さがあり、さら
に、内外筒体の素管を保管する必要もなく作業面積も少
なくてすむ等実用的価値のある有益な考案である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す紡糸工程用紙管の斜視図
である。
【図2】本考案の実施例を示す加工糸工程用紙管の断面
図である。
【図3】本考案の実施例を示す一部拡大断面図である。
【図4】本考案の別な実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図5】本考案のさらに別な実施例を示す要部拡大断面
図である。
【符号の説明】
1 外筒体 2 内筒体 3 間隙部 4 間隙部 5 紐状体 6a 外面紙 6b 外面紙 6c 巻込部

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状原紙の耳部が重合しないようにスパ
    イラル状に巻回して耳部の両側対向端面間にそれぞれ間
    隙部を設けた内筒体を形成し、外周面の間隙部に、螺旋
    条に巻回する紐状体が嵌入し、該紐状体の上部を間隙部
    より若干突出させると共に、最外層の帯状原紙の外周面
    に接着剤を塗布することなく、外筒体の最下層の帯状原
    紙をスパイラル状に巻きつけ、外筒体と内筒体の接触面
    を非接着面とし、その上層を接着剤を塗布した帯状原紙
    スパイラル状に巻回して外筒体を形成し、前記内筒体
    と外筒体を分離するように構成したことを特徴とする二
    重紙管の構造。
  2. 【請求項2】 帯状原紙の耳部が重合しないようにスパ
    イラル状に巻回して耳部の両側対向端面間にそれぞれ間
    隙部を設けた内筒体を形成し、外周面の間隙部に、内筒
    体の外面紙の端部巻込部を嵌入し、該巻込部の上部を間
    隙部より若干突出させると共に、外面紙に接着剤を塗布
    することなく、外筒体の最下層の帯状原紙をスパイラル
    状に巻きつけ、外筒体と内筒体の接触面を非接着面と
    し、その上層を接着剤を塗布した帯状原紙でスパイラル
    状に巻回して外筒体を形成し、前記内筒体と外筒体を分
    するように構成したことを特徴とする二重紙管の構
    造。
  3. 【請求項3】 外筒体の端部近傍にスロット加工を施し
    た請求項1または2に記載の二重紙管の構造。
  4. 【請求項4】 外筒体は少なくとも一方の端部を内側に
    折り曲げて屈曲部を形成した請求項1または2に記載の
    二重紙管の構造。
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KR101923350B1 (ko) * 2018-08-13 2018-11-29 김광수 제지용 지관 및 그 제조장치

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