JP2564656Y2 - 糸巻用ボビン - Google Patents

糸巻用ボビン

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JP2564656Y2
JP2564656Y2 JP416093U JP416093U JP2564656Y2 JP 2564656 Y2 JP2564656 Y2 JP 2564656Y2 JP 416093 U JP416093 U JP 416093U JP 416093 U JP416093 U JP 416093U JP 2564656 Y2 JP2564656 Y2 JP 2564656Y2
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bobbin
yarn
winding
adhesive sheet
upper adhesive
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昌宏 淡路
亮 竹中
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Showa Marutsutsu Co Ltd
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Showa Marutsutsu Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、紙管の表面もしくは各
種材料で形成した筒状の基体に被嵌する紙製スリーブの
表面に上貼シートを貼着し、その縁部が重なった重合部
における上貼シートの耳部の耳立ちを回避した糸巻用ボ
ビンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】紡績糸、合成繊維などの製造工程や編織
準備工程では、糸の巻き取り用にボビンが使用される。
従来から使用されている糸巻用ボビンとしては種々のも
のがあるが、一般的には図11〜図12に示すようなものが
用いられている。即ち、糸巻用ボビン1を構成する筒状
の基体2には、一般的に帯状のクラフト紙を端縁突き合
わせて連続面を形成するように、スパイラル状又は平巻
き状に積層した紙管、樹脂成形によって形成されたプラ
スチック管、金属管、或いは、これらの材料を組み合わ
せて形成した複合管等が用いられている。
【0003】また、基体2が紙管の場合、基体2の表面
に貼着する上貼シート3には、パーチメント紙、ラッピ
ング紙等の表面紙や、合成樹脂層を有する複合紙等が使
用され、基体2がプラスチック管、或いは、金属管等の
場合、上記した各種上貼シート3を貼着したスリーブと
称する薄肉の紙管を被嵌している。そして、この上貼シ
ート3を筒状の基体2に貼着する際には、平巻き状に巻
回されることもあるが、主としてスパイラル状に巻回さ
れることが多く、図12に示すように、その縁部3aが相互
に重合するように巻回され、重合部3bが形成されること
になる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上貼シート3を接着剤
を介して基体2に貼着する際、図13に示すように上貼シ
ート3が接着剤の浸透によってカール状に伸長し、乾燥
後も上貼シート3の縁部3aにカール状の癖が消えず、図
14に示すような耳立ち4が発生することがある。また、
上貼シート3の切り口がささくれ状になり、前記同様に
ささくれ状の耳立ち4が発生し、更に接着剤によって強
靱な耳立ち4となることがある。
【0005】この耳立ち4が発生した状態で糸巻用ボビ
ン1に糸を捲装し、その糸の始端と後続の糸巻用ボビン
1に捲装した糸の終端とを連結して、複数の糸巻用ボビ
ン1から連続的に解除する場合には、始端が各糸巻用ボ
ビン1の最内層に形成されるため、糸を解除する際に最
内層の糸が前記重合部3bの耳立ち4に引っ掛かり、その
結果、解除張力ムラを起こし、単糸割れ、単糸切れ、糸
の毛羽立ち、糸の変質等が発生するという問題があっ
た。
【0006】本考案は以上の問題点に鑑みて、糸巻用ボ
ビンの上貼シートの重合部に耳立ちが発生することを防
止することにより、糸を解除する際の引っ掛かりを防止
し、以て解除張力ムラに起因する単糸割れ、単糸切れ、
糸の毛羽立ち、糸の変質等を防止できる糸巻用ボビンを
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本考案の糸巻用ボビンは、筒状の基体の表面もしくは
筒状の基体に被嵌するスリーブの表面に上貼シートを貼
着した糸巻用ボビンにおいて、前記上貼シートの縁部が
重合して貼着された部分の内、少なくとも耳部を押圧し
て、この上貼シートを前記基体もしくはスリーブに食い
込ませるように押圧部を形成したものである。
【0008】前記基体もしくはスリーブとしては、押圧
部を形成する際の押圧力により塑性変形可能な材料であ
ることが好ましく、例えば、クラフト紙等によって形成
された紙管、又は合成樹脂層を有する紙管等が特に適し
ている。また、前記上貼シートとしては、例えば、パー
チメント紙やラッピング紙などの紙類、合成樹脂製のフ
ィルムやシート、アルミニウム等の金属箔などを使用す
ることができる。
【0009】前記押圧部は、糸を解除する際の引っ掛か
りを防止するためのものであり、糸の巻回方向に沿って
微細な平行溝が形成されるようにすると、糸の解除張力
の安定化を図ることができるので好ましいものである。
また、上貼シートの縁部が重合して貼着された部分、即
ち重合部に沿って、耳部を押圧して凹溝を形成しても良
く、更に、この重合部全体を非重合部と連続面を形成す
るように押圧しても良い。
【0010】
【作 用】本考案の糸巻用ボビンは以上の構成を有して
おり、少なくとも前記上貼シートの縁部が重合して貼着
された部分の内、耳部を押圧して押圧部を形成したの
で、この押圧部における上貼シートは前記基体もしくは
スリーブに食い込んだ状態になる。
【0011】そして、重合部の上貼シートの内、外層の
上貼シートの耳部は、内層の上貼シート側に埋没する状
態になるため、糸巻用ボビンに捲装した糸を解除する際
に、最内層の糸が前記重合部に引っ掛かることが防止さ
れる。
【0012】
【実 施 例】次に図面を参照して本考案の実施例を説
明する。図1〜図7に示す糸巻用ボビン1は本考案の実
施例1であり、糸巻用ボビン1を構成する筒状の基体2
の上端にはキャップ5を装着し、基体2の下端にはスピ
ンドル挿入穴6aとスピンドル係合部6bを形成したソケッ
ト6を装着したものである。
【0013】また、本実施例では、帯状のクラフト紙を
端縁突き合わせでスパイラル状に積層して基体2を形成
しながら、この基体2の表面に接着剤を介して、着色し
たラッピング紙から成る上貼シート3をスパイラル状に
貼着したものである。この上貼シート3を貼着する際に
重ね合わせられた縁部3aには、従来と同様に重合部3bが
形成されるのであるが、本実施例では、この上貼シート
3の耳部3cを含み、重合部3bの両側にある程度拡幅し
て、糸の巻回方向となる糸巻用ボビン1の周方向に沿っ
て凹凸状の微細な平行溝の押圧部3dを造管の際に連続的
に形成したものである。
【0014】この凹凸状の微細な平行溝は、上貼シート
3や捲装する糸の種類に応じて最適な形状になるように
設計変更可能であり、本実施例では押圧部3dを形成する
に当たり、15μm位の深さの平行溝を1cm幅内に7本
形成した。この押圧部3dは図1のA−A断面を示す図
4、及びB−B断面を示す図5から明らかなように、例
えばギヤ状のロールなどを用いて押圧成形され、上貼シ
ート3が糸巻用ボビン1の基体2に食い込んだ状態にな
る。
【0015】また、前記押圧部3dによって上貼シート3
の重合部3bには波状に起伏する凹凸が形成され、この重
合部3bにおいて、外層の上貼シート3の耳部3cは、内層
の上貼シート3に形成された波状に起伏する凹凸に埋没
する状態になる。なお、この押圧部3dは、面取り加工に
よって曲面形状となった糸巻用ボビン1の端部1aにおい
て、先端に向かって徐々に溝深さが浅くなるように形成
され、更に、図5のC−C断面を示す図6、及びD−D
断面を示す図7のように、耳部3cを含む重合部3bの表面
は、凸部3eの表面高さが上貼シート3の非重合部の表面
高さとほぼ等しくなるように形成し、凹部3fの表面高さ
はそれよりも若干低くなるように形成している。
【0016】本実施例の糸巻用ボビン1では、上貼シー
ト3の耳部3cを含む重合部3bに、凹凸状の微細な平行溝
とした押圧部3dを形成することによって、重合部3bにお
ける外層の上貼シート3の耳部3cが、内層の上貼シート
3の凹凸に埋没することになるため、捲装した糸を解除
する際に最内層の糸が耳部3cに引っ掛からず、糸の解除
張力ムラを防止して、単糸割れ、単糸切れ、糸の毛羽立
ち、糸の変質等の不具合を防止することができる。
【0017】次に図8〜図9に示す糸巻用ボビン1は本
考案の実施例2であり、本実施例も前記実施例1と同様
に、帯状のクラフト紙をスパイラル状に巻回して基体2
を形成し、その表面にグラシン紙の上貼シート3をスパ
イラル状に貼着したものである。また、本実施例におい
て、前記凹凸状の微細な平行溝の押圧部3dは綾巻き方向
に形成しており、一方、糸捲装幅Wの範囲外には、図9
に示すようにスリット状の糸止溝7を形成している。
【0018】この上貼シート3には、前記同様に糸巻用
ボビン1の一端から他端まで重合部3bが形成されている
が、この上貼シート3の耳部3cを含み、重合部3bの両側
にある程度拡幅して形成される凹凸状の微細な平行溝の
押圧部3dは、糸捲装幅Wと、糸止溝7を形成していない
側の糸捲装幅W外の範囲とに設けている。従って、糸止
溝7を形成していない側の端部は前記実施例1の図4に
準ずる形状となる。
【0019】この重合部3bに凹凸状の微細な平行溝の押
圧部3dを形成するに当たり、回転する芯治具で糸巻用ボ
ビン1の基体2を支持し、前記上貼シート3を加熱しな
がら、凹凸状の微細な平行溝を形成した回転ローラを押
し当て、図8のE−E断面である図9に示すように、上
貼シート3の耳部3cを含む重合部3bを基体2に食い込ま
せるようにして形成した。
【0020】本実施例の糸巻用ボビン1も、糸捲装幅W
の範囲と、糸止溝7を形成していない側の糸捲装幅W外
の範囲において、前記実施例1と同様に、重合部3bにお
ける外層の上貼シート3の耳部3cが、内層の上貼シート
3の凹凸に埋没し、前記耳部3cの耳立ちを解消すること
ができるため、捲装した糸を解除する際に最内層の糸が
耳部3cを含む重合部3bに引っ掛からず、糸の解除張力ム
ラを防止して、単糸割れ、単糸切れ、糸の毛羽立ち、糸
の変質等の不具合を防止することができる。
【0021】なお、実施例1及び実施例2の押圧部3d
は、一般的には凹凸状の微細な平行溝の深さを5〜40μ
m位にして、1cm幅内に7〜15本位形成すると好まし
いようである。次に図10に示す糸巻用ボビン1は本考案
の実施例3である。本実施例は、帯状のクラフト紙を端
縁突き合わせてスパイラル状に積層したスリーブ8の表
面に上貼シート3を貼着し、この上貼シート3の耳部3c
を含む重合部3bに、耳部3cに沿って凹溝の押圧部3dを形
成し、これを紙管、プラスチック管、金属管等の基体2
に被嵌した糸巻用ボビン1である。
【0022】このスリーブ8は糸巻用ボビン1の基体2
の種類に応じて、端部をカール曲げ、或いは、折り曲げ
等の2次加工したものであり、基体2の全長と同長のも
の、またはこれより若干短いもの等を適宜使用すること
ができ、損傷を受けた場合には交換可能なものである。
本実施例では、円盤状のロールを用いて、造管の際に耳
部3cを含む重合部3bの一部に、耳部3cに沿った凹溝の押
圧部3dを形成し、耳部3cを埋没させたものである。
【0023】なお、このロールの回転に伴ってスリップ
が発生する場合には、耳部3cに沿った凹溝の押圧部3dの
伸長方向と交差する方向に、適宜間隔をおいて前記各実
施例と同様な凹溝又は凸筋を設けるとスリップ防止に有
効である。本実施例の糸巻用ボビン1は、耳部3cの耳立
ちが皆無になり、捲装した糸を解除する際に、最内層の
糸が引っ掛からないので、糸の解除張力ムラを防止し
て、円滑に解除することができる。従って、糸の単糸割
れ、単糸切れ、糸の毛羽立ち、糸の変質等の不具合を防
止できる。
【0024】
【考案の効果】本考案の糸巻用ボビンは、筒状の基体の
表面もしくは筒状の基体に被嵌するスリーブの表面に上
貼シートを貼着した糸巻用ボビンにおいて、前記上貼シ
ートの縁部が重合して貼着された部分の内、少なくとも
耳部を押圧して、この上貼シートを前記基体もしくはス
リーブに食い込ませるように押圧部を形成したので、以
下の効果を奏することができる。
【0025】少なくとも前記上貼シートの縁部が重合し
て貼着された部分の内、耳部を押圧して押圧部を形成し
たので、この押圧部における上貼シートを前記基体もし
くはスリーブに食い込ませた状態にすることができ、糸
巻用ボビンの上貼シートの重合部に耳立ちが発生するこ
とを防止できる。従って、糸を解除する際の引っ掛かり
を防止でき、以て解除張力ムラに起因する単糸割れ、単
糸切れ、糸の毛羽立ち、糸の変質等を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1における糸巻用ボビンの側面
図である。
【図2】図1の糸巻用ボビンの平面図である。
【図3】図1の糸巻用ボビンの底面図である。
【図4】図1の糸巻用ボビンのA−A断面図である。
【図5】図1の糸巻用ボビンのB−B断面図である。
【図6】図5の糸巻用ボビンのC−C断面図である。
【図7】図5の糸巻用ボビンのD−D断面図である。
【図8】本考案の実施例2における糸巻用ボビンの側面
図である。
【図9】図8の糸巻用ボビンのE−E断面図である。
【図10】本考案の実施例3における糸巻用ボビンの一部
を断面にした斜視図である。
【図11】従来の糸巻用ボビンの側面図である。
【図12】図11の糸巻用ボビンの断面図である。
【図13】図11の糸巻用ボビンに耳立ちが発生した状態を
示す断面図である。
【図14】図11の糸巻用ボビンに耳立ちが発生した状態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 糸巻用ボビン 2 基体 3 上貼シート 3a 上貼シート
の縁部 3b 重合して貼着された部分 3c 耳部 3d 押圧部 8 スリーブ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の基体の表面もしくは筒状の基体に
    被嵌するスリーブの表面に上貼シートを貼着した糸巻用
    ボビンにおいて、前記上貼シートの縁部が重合して貼着
    された部分の内、少なくとも耳部を押圧して、この上貼
    シートを前記基体もしくはスリーブに食い込ませるよう
    に押圧部を形成した糸巻用ボビン。
JP416093U 1993-02-12 1993-02-12 糸巻用ボビン Expired - Lifetime JP2564656Y2 (ja)

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