JP2518657Y2 - 超音波リニアモータ - Google Patents

超音波リニアモータ

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JP2518657Y2
JP2518657Y2 JP1990122768U JP12276890U JP2518657Y2 JP 2518657 Y2 JP2518657 Y2 JP 2518657Y2 JP 1990122768 U JP1990122768 U JP 1990122768U JP 12276890 U JP12276890 U JP 12276890U JP 2518657 Y2 JP2518657 Y2 JP 2518657Y2
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linear motor
piezoelectric element
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ultrasonic linear
vibrating body
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JP1990122768U
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一正 大西
雅裕 内山
利男 高橋
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、電子機器や精密機械等における駆動源とし
て好適な超音波リニアモータに関する。
「従来の技術」 電子機器や精密機械においては、取り付けのためのス
ペースが少なくてすみ、かつ厳密な位置決めが可能であ
るようなアクチュエータが要求される。特に直線的な移
動が要求される場合には、回転型のアクチュエータより
リニアモータの方が、運動方向の変換機構が不要である
からより好ましい。
このようなリニアモータとして、インチワーム(尺取
り虫)機構等のものが提案されているが、本出願人は、
第2図に示すような、一対の平行な脚部50、51の一端を
この両脚部50、51と直交する胴部52で連結することによ
り全体を略コ字状に形成してなる弾性材料製の振動体5
と、振動体5の2つの角部53、54に配設されてこの振動
体5を前記胴部52及び脚部50、51の交差する方向に加振
する圧電素子55、56とを有する構造の超音波リニアモー
タについて既に先の出願を行っている(実願昭63-10670
2)。
「考案が解決しようとする課題」 上記構造の超音波リニアモータにおいては、圧電素子
55、56の縦振動及び曲げ振動も振動モードの一部となっ
て、レール6の溝60に沿った走行を可能としているた
め、圧電素子55、56の振動体取付部付近に応力が集中
し、圧電素子15、16の信頼性を低下させている。
本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、圧電素子
の曲げ振動を抑え、圧電素子の曲げ振動によって圧電素
子の取付部分に応力が集中することを防止でき、圧電素
子の信頼性を向上させることができるとともに、静推力
を向上させることができる超音波リニアモータの提供を
目的とする。
「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するために、請求項1記載の超音波リ
ニアモータは、一対の平行な脚部の一端を該脚部と直交
する胴部で連結してなる弾性材料製の振動体と、該脚部
と胴部の連結部に胴部の軸線方向に対して斜めに取り付
けられて前記振動体を前記胴部及び脚部の交差する方向
に加振し、該交差する方向に付与する振動を胴部の軸線
方向に平行な成分と直交する成分の振動に分割して胴部
及び脚部に伝達し、脚部に接する走行面に対して振動体
を胴部の軸線方向に直線運動させる圧電素子を有し、前
記圧電素子の取付部分の付け根の部分で、かつ胴部の軸
線方向前後両側から圧電素子の取付部分の付け根部分を
挟む位置のどちらか一方にスリット部を形成してなるも
のである。
また、請求項2記載の超音波リニアモータは、請求項
1記載のスリット部を圧電素子の取付部分の付け根の部
分において胴部の軸線方向前後両側から圧電素子の取付
部分を挟む位置に一対形成してなるものである。
「作用」 本考案の超音波リニアモータによれば、振動体の両角
部における圧電素子取付部付近は前記加振方向に略直角
をなすスリット部を形成することにより、圧電素子によ
り振動体を加振する場合に圧電素子自体に生じる縦振動
及び曲げ振動は、この振動体のスリット部付近において
撓み振動となって抑制されることになる。したがって、
圧電素子の振動取付部付近に応力が集中することがな
い。
「実施例」 本考案の一実施例による超音波リニアモータを第1図
を参照して以下に説明する。
図中符号1は弾性材料を各部の断面が略正方形でかつ
全体をコ字に形成してなる振動体、符号10、11は振動体
1を構成する互いに平行な脚部、符号12は両脚部10、11
の一端同士を連結する胴部、符号13、14は振動体1の角
部、符号13A、14Aは振動体1の圧電素子(後述する)取
付部付近に設けられた圧電素子の加振方向に略直角をな
す凹状のスリット部をそれぞれ示している。本実施例に
おいては、振動体1をアルミニウムにより形成するが、
振動体1は、この他、ジュラルミン、鉄、真鍮あるいは
ステンレス鋼等の金属材料、アルミナ、ガラスあるいは
炭化ケイ素等の無機材料、ポリイミド系樹脂あるいはナ
イロン等の有機材料等により形成することができる。
上述の両脚部10、11、胴部12及び両角部13、14の寸法
等は、用途等により適宜設計することができるが、本実
施例においては、胴部12の寸法は5mm□×26mmL、両脚部
10、11の寸法は5mm□×10mmLとした。また、両角部13、
14は、両脚部10、11及び胴部12に対して45度で面取り量
5.66mmに面取りされた部分に7.07mm×5mm×3mmの直方体
を設けた形状で形成されている。そして、振動体1の圧
電素子(後述する)取付部付近には両脚部10、11及び胴
部12に対して45度をなす幅1mm深さ1.5mmのスリット部13
A、14Aがそれぞれ2ケ所ずつ形成されている。即ち、換
言すると、本実施例では、スリット部13Aあるいは14A
が、圧電素子15あるいは16の取付部分の付け根の部分に
おいて、胴部の軸線方向前後両側から圧電素子15あるい
は16の取付部分を挟む位置に一対形成されている。
また、両角部13、14の上端面13B、14Bには、接着剤等
により圧電素子15、16がそれぞれ接合されている。これ
らの圧電素子15、16は、積層型圧電アクチュエータある
いは単板の圧電セラミックスが使用され、電源(図示せ
ず)から印加される交番電圧により、上記両角部13、14
の上端面13B、14Bに対して垂直な方向に伸縮するように
なっている。本実施例においては、電圧15、16として、
5mm□×9mmLのものを用いた。
そして、上記振動体1は、レール2の上面の長手方向
に、両脚部10、11と略同等の幅を有するように形成され
ている溝20に、その両脚部10、11の下端を嵌入させてい
る。
次に、超音波振動による超音波リニアモータの移動の
機構を概略説明する。圧電素子15、16に交番電圧を適宜
付与すると、圧電素子15、16の振動は両角部13、14をそ
れぞれ介して振動体1の両脚部10、11及び胴部12に伝達
され、両脚部10、11の軸線に平行な成分は縦振動を、軸
線に垂直な成分は撓み振動を与えることになる。この結
果、両脚部10、11の下端に楕円運動が励起される。した
がって、両脚部10、11の下端面にレール2を一定の圧力
で押し付けると振動体1とレール2は楕円運動の向きに
したがって移動することになる。ここで上記楕円運動
は、両脚部10、11の縦振動及び撓み振動、胴部12の縦振
動及び撓み振動の全てを合成したものであり、それらの
振動モードは、振動体1と圧電素子15、16とを一体にし
た構造体の振動特性と、両圧電素子15、16に印加する電
源の周波数及び両圧電素子15、16への交番電源の位相差
等により適宜決定することができる。そして、本実施例
においては、スリット部13A、14Aが形成されているた
め、上述のように圧電素子15、16により振動体1を加振
する場合に、圧電素子15、16自体に生じる縦振動及び曲
げ振動はこの振動体1のスリット部13A、14A付近におい
て撓み振動となって抑制されることになる。
上述した本実施例の超音波リニアモータの第1の圧電
素子15に Va=E・sinωt の交流電圧を付与し、第2の圧電素子16に Vb=E・cosωt の交流電圧を付与したときの有限要素法(FEM)を用い
たシュミレーションの結果を第3図及び第4図に示す。
なお、第3図は振動源の周波数を87.673kHzに、第4図
は79.199kHzに設定したものである。
また比較例として、第2図に示す従来の構造の超音波
リニアモータについても同様のシュミレーションを行っ
た。このとき胴部52の寸法を5mm□×26mmL、両脚部50、
51の寸法を5mm□×10mmLとし、両角部53、54は両脚部5
0、51及び胴部52に対して45度で面取り量5mmに面取し、
この部分に、5mm□×9mmLの圧電素子55、56をそれぞれ
設けた。結果を第5図及び第6図に示す。なお、第5図
は振動源の周波数を94.686kHzに、第6図は91.181kHzに
設定したものである。
以上、第3図〜第6図から明らかなように、本実施例
の超音波リニアモータの圧電素子15、16の曲げ振動は、
従来例の超音波リニアモータの圧電素子55、56と比べて
減少している。即ち、第6図の圧電素子55、56自身の曲
がり量に対して第3図と第4図の圧電素子15、16自身の
曲がり量が少なくなり、また、第5図と第6図の圧電素
子55、56の取付部分の面の曲がり量(曲がり角度)の大
きさに対して第3図と第4図の圧電素子15、16の取付部
分の面の曲がり量が少なくなっている。
続いて、上述の実施例の超音波リニアモータ及び比較
例の超音波リニアモータのそれぞれについて静推力を計
測した。ただし、このとき縦振動素子12、52にピーク間
で5.0Vの駆動電圧を付与し、駆動電圧周波数を適宜変化
させて圧接力に対する静推力のピーク値を求め、この値
を静推力とした。結果を概略以下に示す。なお、( )
内は計測時の駆動電圧周波数を示している。
[従来例] 圧接力6kgのとき・・静推力1105g(89kHz) (圧接力をこれ以上大きくしても、静推力は大きくなら
ず) [実施例] 圧接力6kgのとき・・静推力1526g(90kHz) 圧接力8kgのとき・・静推力2077g(94kHz) 以上より、本実施例の超音波リニアモータは従来の超
音波リニアモータと比較して静推力も著しく向上してい
る。
「考案の効果」 以上詳述したように、本考案の超音波リニアモータに
よれば、圧電素子の取付部分の付け根の部分で、かつ胴
部の軸線方向前後両側から圧電素子の取付部分の付け根
部分を挟む位置のどちらか一方にスリット部を形成する
ことにより、圧電素子により振動体を加振する場合に、
圧電素子自体に生じる縦振動及び曲げ振動をこの振動体
のスリット部付近において撓み振動とすることにより抑
制する。したがって、圧電素子の振動体取付部付近に応
力が集中することがないため、圧電素子の信頼性が向上
することになる。また、本考案の超音波リニアモータは
上記効果に加えて静推力が大きくなり性能も向上してい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例による超音波リニアモータを
示す斜視図であり、第2図は従来の超音波リニアモータ
を示す斜視図であり、第3図及び第4図は本考案の一実
施例による超音波リニアモータのFEMの解析結果を示す
図であり、第5図及び第6図は従来の超音波リニアモー
タのFEMの解析結果を示す図である。 1……振動体、10,11……脚部、12……胴部、13,14……
角部、13A,14A……スリット部、15,16……圧電素子

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の平行な脚部の一端を該脚部と直交す
    る胴部で連結してなる弾性材料製の振動体と、該脚部と
    胴部の連結部に胴部の軸線方向に対して斜めに取り付け
    られて前記振動体を前記胴部及び脚部の交差する方向に
    加振し、該交差する方向に付与する振動を胴部の軸線方
    向に平行な成分と直交する成分の振動に分割して胴部及
    び脚部に伝達し、脚部に接する走行面に対して振動体を
    胴部の軸線方向に直線運動させる圧電素子とを有し、前
    記圧電素子の取付部分の付け根の部分で、かつ胴部の軸
    線方向前後両側から圧電素子の取付部分の付け根部分を
    挟む位置のどちらか一方にスリット部を形成してなるこ
    とを特徴とする超音波リニアモータ。
  2. 【請求項2】前記スリット部を圧電素子の取付部分の付
    け根の部分において胴部の軸線方向前後両側から圧電素
    子の取付部分を挟む位置に一対形成してなることを特徴
    とする請求項1記載の超音波リニアモータ。
JP1990122768U 1990-11-22 1990-11-22 超音波リニアモータ Expired - Lifetime JP2518657Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02184274A (ja) * 1988-08-11 1990-07-18 Nec Corp 超音波モータとその駆動方法
JPH0649118Y2 (ja) * 1989-04-13 1994-12-12 アルプス電気株式会社 超音波リニアモータ

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