JPH0724956Y2 - 超音波リニアモータ - Google Patents

超音波リニアモータ

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JPH0724956Y2
JPH0724956Y2 JP1989026392U JP2639289U JPH0724956Y2 JP H0724956 Y2 JPH0724956 Y2 JP H0724956Y2 JP 1989026392 U JP1989026392 U JP 1989026392U JP 2639289 U JP2639289 U JP 2639289U JP H0724956 Y2 JPH0724956 Y2 JP H0724956Y2
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JP
Japan
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vibration
vibrating
vibrating member
linear motor
axis
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JP1989026392U
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JPH02118491U (ja
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一正 大西
浩一 内藤
徹 中澤
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、圧電素子の超音波振動を駆動源として直線
的変位を得るための超音波リニアモータに関する。
[従来の技術] 近年、圧電セラミックスを素材とする圧電素子の超音波
振動を駆動源とした超音波モータが開発され、種々の機
器のアクチュエータとして利用されている。このような
超音波モータは、小形で高トルクが期待され、また、電
磁波の発生がないので電磁媒体等への影響がないなどの
長所を有している。
超音波モータは、振動する駆動体と被駆動体とを近接さ
せ、駆動体の送り方向への振動を摩擦を介して被駆動体
に伝達させるようにしている。駆動体は互いに直交する
向きの振動を合成した斜めの直線振動あるいは楕円振動
をするもので、これを構造的に分類すると、振動片型、
ねじり振動子型、進行波型の三つの型がある。
振動片型の超音波モータは、第10図に示すように、縦に
振動する圧電振動子11およびこれに付設した振動片12を
被駆動体13の接触面に対して斜めに設置して、被駆動体
13を一定方向に押すことにより駆動するもので、変換効
率が高く、高速作動をさせることができる。
また、ねじり振動子型の超音波モータは、第11図に示す
ように圧電振動子14にねじり結合素子15を付設したこと
により、振動片型のような直線的振動ではなく、楕円振
動を起こすようにしたものである。
進行波型の超音波モータは、第12図に示すように、円環
状または円板状に形成した振動体16に圧電素子17を接合
し、振動体16に周方向に進行する撓み振動波を与えるこ
とにより、ロータ18との接触面を楕円振動させるもの
で、接触面積が多いために摩耗が少ないなどの利点を有
している。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上述した従来の各超音波モータにあっては、
いずれも次のような解決すべき課題があった。
まず、振動片型の超音波モータにおいては、振動片12と
被駆動体13の接触が間欠的であるために、回転が不安定
であり、また、被駆動体の送りの方向も一定である。さ
らに、ロータ振動片12の先端の摩耗が激しいなどの問題
がある。
ねじり振動子型超音波モータは、その構造上、リニアモ
ータとして使用するには、直線運動変換機構を必要とす
ることなどの欠点があった。
そして、進行波型超音波モータは、エネルギ変換効率が
低い上、上記と同じように直線運動変換機構が必要にな
るという欠点がある。また、進行波型の超音波リニアモ
ータとして、円環または円板状の振動体16の替わりに直
線状の振動体を設置し、これに進行波を与えて振動を被
駆動体に伝達することが考えられるが、この場合には、
レール全体に進行波を励振させるために一層エネルギの
損失が大きくなり、効率が低下するという欠点がある。
この考案は、このような背景の下になされたもので、直
線運動をすることができ、かつ、エネルギ効率が高い超
音波リニアモータを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この考案は、弾性体からなり、柱状に形成され、その一
方の端部または両端部に突起部を有する振動部材と、前
記振動部材の一方の端部または両端部に、振動部材の軸
線方向に対して斜めに交差させて形成されたテーパ部
と、このテーパ部上に取り付けられて振動部材の軸線に
交差する方向に振動する振動素子と、前記突起部が当接
される走行面を有する被駆動体とを具備し、前記振動部
材の軸線に交差する方向の振動が、軸線に平行な成分の
振動と直交する成分の振動に分割されて前記突起部に伝
達され、振動部材が被駆動体に対して相対的に直線運動
する構成とすることにより課題を解決した。
[作用] この考案によれば、1つの振動素子の振動が振動部材に
対してその軸線方向に平行な成分と直交する成分とに分
解されて伝達される。この場合、軸線に平行な分力は振
動部材に縦振動を与え、また、直交する分力は撓み振動
を与え、これらは結果として振動部材の材質、形状およ
び寸法に応じて適度に増幅された定在波を付与する。
したがって、振動部材の突起面においては、これらの振
動の位相差によって、斜めの直線状または楕円状の振動
が生じ、この振動が、突起面に当接された被駆動体に伝
達されて被駆動体または振動部材が一方向に直線運動す
る。
[実施例] 以下、図面を参照して、この考案の実施例を説明する。
第1図はこの考案の第1の実施例による超音波リニアモ
ータLM1の構成を示す側面図である。この図において、
1は平滑なレールであり、このレール1の上面にはその
長手方向に沿って規定の幅を有する溝1aが形成されてい
る。そして、このレール1の溝1aの上面には、略四角柱
状の振動部材2がその長手方向を横にして載置されてい
る。
振動部材2は、適度の剛性と弾性を有する弾性体、例え
ば、アルミニウム等によって形成されており、その左下
部には厚さが例えば1μmの方形状の突起部2aが形成さ
れ、また、右部にはテーパ部2bが形成されている。そし
て、突起部2aが溝1aに嵌入され、これにより、突起部2a
の下面が溝1aの上面に当接するようになっている。この
場合、突起部2aの下面がレール1に平行に当接するよう
に、振動部材2の突起部2a以外の下面には、摩擦係数の
低い摺動部材3が貼着されている。また、テーパ部2b
は、突起部2aの下面に対して、例えば45度の角度をなす
ように形成されている。そして、このテーパ部2bには、
振動素子4が接着剤によって取り付けられている。
振動素子4は、厚さ方向に分極した圧電セラミックス板
を電極を挾んで積層し、交流電圧を付与することにより
取付面に直交する方向に伸縮する(縦効果)ようにした
周知のものである。このようにして、超音波リニアモー
タLM1が構成されている。
このような構成において、振動部材4に振動部材2の共
振振動数に近い交流電圧を印加すると、振動素子4の縦
振動が、振動部材2の軸線方向に平行な成分と直交する
成分とに分解されて振動部材2に伝達される。この場
合、軸線に垂直な分力は、振動部材2に撓み振動を与
え、平行な分力は縦振動を与え、これらにより、振動部
材2の材質,形状および寸法に応じて適度に増幅された
定住波を付与する。したがって、突起部2aの下面、すな
わち、レール1への当接面においては、これらの振動の
位相差によって斜めの直線状または楕円状の振動が生
じ、この振動がレール1に伝達されて超音波リニアモー
タLM1が一方向に直線運動する。
次に、第2図はこの考案の第2の実施例による超音波リ
ニアモータLM2の構成を示す側面図である。この図にお
いて、5はアルミニウム等の弾性体によって略四角柱状
に形成された振動部材であり、この振動部材5の両端下
部には、厚さが例えば1μmの方形状の突起部5a,5bが
形成されている。そして、この突起部5a,5bの下面が、
レール1の溝1aに嵌入されている。なお、突起部5a,5b
の一端を連結する部分を梁部5cと称する。また、振動部
材5の両端上部には、突起部5a,5bおよび梁部5cに対し
て、例えば45度の角度をなすように、テーパ部5d,5dが
形成されている。そして、このテーパ部5d,5dに前述し
た振動素子4と同様の振動素子6a,6bが各々取り付けら
れている。このようにして、超音波リニアモータLM2が
構成されている。
以下、上記超音波リニアモータLM2における振動部材5
の梁部5cの作用について、FEM(有限要素法を用いたコ
ンピュータによるシミュレーション)の結果に基づいて
説明する。
第3図は振動素子6aに、 Va=E・cosωt の交流電圧を付与し、振動素子6bに、 Vb=E・sinωt の交流電圧を付与したときのシミュレーションの結果を
示すものである。ここで、上記各交流電圧の振動数は、
振動部材5の共振振動数に近い111KHzとする。
振動素子6a,6bに上記交流電圧を印加することによって
縦振動と撓み振動の合成された振動が励起される。第3
図(イ)〜(ニ)はこの過程を示すものであり、図中二
点鎖線は原型を示している。ここで、梁部5cの左端部分
Psに着目し、その動きを追ってみると、まず、(イ)に
示すようにポイントP1に移動し、次に(ロ)に示すよう
にポイントP2に移動し、次いで(ハ)に示すようにポイ
ントP3に移動し、次いで(ニ)に示すようにポイントP4
に移動する。そして、(イ)に示すポイントP1に戻り、
以下この動作を繰り返す。この場合の合成動作を第4図
に示す。この図に示すように、上記動作は、左回転の楕
円振動の軌跡を描いていることがわかる。
この楕円振動の軌跡は、縦振動および撓み振動の位相差
に応じて傾斜し、また、梁部5cの下面の各所定位置にお
いて、それぞれ異なる振動の軌跡を描くとともに、振動
素子6a,6bに印加する振動周波数によっても異なる形状
となる。また、楕円振動の軌跡はその偏平度が、主に次
の2点により決定される。
縦振動と撓み振動の位相の差異 縦振動と撓み振動の振幅の差異 そして、これらの位相と振幅の差異は、振動部材5の材
質,寸法および形状と、振動素子6a,6b自体の寸法,形
状,重量,材質およびその振動周波数などの条件により
変化する。
第5図は上記各交流電圧の印加をストップした直後の自
由振動のシミュレーション結果である。この場合、振動
数は、111.9KHzであり、この振動数が振動部材5の固有
振動数である。
第6図は振動素子6bにのみ、 Vb=E・sinωt の前記交流電圧を印加した場合のシミュレーション結果
である。第6図(イ)〜(ニ)はこの過程を示すもので
あり、例えば梁部5cの左端部分Psは、前述した場合と同
様に、ポイントP5,P6,P7,P8の順に移動してポイント
P5に戻る、すなわち、第7図に示すように、左回転の楕
円振動の軌跡を描く。このように、一相駆動においても
楕円振動を発生させることができる。
次に、第8図は第2図に示す振動体5のA−A線より下
部がない状態、すなわち、突出部5a,5bがない状態に試
作した振動体である。そして、この図に示す振動素子6
a,6bに、前述した第3図に示すシミュレーション時と同
様の交流電圧を印加すると、梁部5cの下面の一定間隔毎
の各所定位置においては、各回転矢印に示す方向の楕円
振動が発生する。これは、前述した第3図,第4図に示
すシミュレーションの結果と一致しており、Bの範囲に
おいては、左回転、C,Dの範囲においては、右回転、E
の範囲においては、左回転となる。ここで、左右の端
部、すなわち、BおよびEの各範囲に、例えば摩擦材を
貼って突出面をつくって左回転の駆動力を取り出せば、
矢印Yに示す方向に駆動することができる。言い替えれ
ば、第2図に示すように、突出部5a,5bを有していれ
ば、一方向に駆動することができる。また、第9図は振
動素子6a,6bに印加する電圧を各々交換した場合の結果
であり、楕円軌跡の方向が全て逆転する。これにより、
上記と同様に左右の端部、すなわち、F,Iの各範囲から
駆動力を取り出せば、矢印Zに示す方向、すなわち、反
対方向に駆動することができる。
このように、上述した第1,第2の実施例においては、略
四角柱状の部材の下面に楕円振動を発生させ、この楕円
振動を突起面を介してレール1に伝達するようにしてい
るので、直線運動が可能となる。また、この振動は定住
波によるものなので、エネルギ効率が高い効果がある。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案は、弾性体からなり、柱
状に形成され、その一方の端部または両端部に突起部を
有する振動部材と、前記振動部材の一方の端部または両
端部に、振動部材の軸線方向に対して斜めに交差させて
形成されたテーパ部と、このテーパ部上に取り付けられ
て振動部材の軸線に交差する方向に振動する振動素子
と、前記突起部が当接される走行面を有する被駆動体と
を具備し、前記振動部材の軸線に交差する方向の振動
が、軸線に平行な成分の振動と直交する成分の振動に分
割されて前記突起部に伝達され、振動部材が被駆動体に
対して相対的に振動部材の軸線方向に直線運動する構成
としたので、簡単な構成で直線運動をすることができ、
しかも、エネルギ効率を高くすることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例による超音波リニアモ
ータLM1の構成を示す側面図、第2図はこの考案の第2
の実施例による超音波リニアモータLM2の構成を示す側
面図、第3図ないし第7図は超音波リニアモータLM2の
梁部5cの振動の過程をシミュレーションによって解析し
た結果を示す図、第8図,第9図は超音波リニアモータ
LM2の梁部5cの楕円の向きの実測結果を示す図、第10図
ないし第12図は従来例を示す図である。 1……レール(被駆動体)、2……振動部材、4……振
動素子、2b、5d……テーパ部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性体からなり、柱状に形成され、その一
    方の端部または両端部に突起部を有する振動部材と、前
    記振動部材の一方の端部または両端部に、振動部材の軸
    線方向に対して斜めに交差させて形成されたテーパ部
    と、このテーパ部上に取り付けられて振動部材の軸線に
    交差する方向に振動する振動素子と、前記突起部が当接
    される走行面を有する被駆動体とを具備し、 前記振動部材の軸線に交差する方向の振動が、軸線に平
    行な成分の振動と直交する成分の振動に分割されて前記
    突起部に伝達され、振動部材が被駆動体に対して相対的
    に振動部材の軸線方向に直線運動する構成とされたこと
    を特徴とする超音波リニアモータ。
JP1989026392U 1988-12-16 1989-03-08 超音波リニアモータ Expired - Lifetime JPH0724956Y2 (ja)

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JP1989026392U JPH0724956Y2 (ja) 1989-03-08 1989-03-08 超音波リニアモータ
US07/639,396 US5216313A (en) 1988-12-16 1991-01-10 Ultrasonic wave linear motor

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JP1989026392U JPH0724956Y2 (ja) 1989-03-08 1989-03-08 超音波リニアモータ

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JPH02118491U JPH02118491U (ja) 1990-09-21
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60210177A (ja) * 1984-04-02 1985-10-22 Canon Inc 振動波モ−タ
JPS63305773A (ja) * 1987-06-05 1988-12-13 Alps Electric Co Ltd 超音波リニアモ−タ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0311896Y2 (ja) * 1985-12-07 1991-03-20

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JPS63305773A (ja) * 1987-06-05 1988-12-13 Alps Electric Co Ltd 超音波リニアモ−タ

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