JP2517057B2 - X線検査方法及びx線検査装置 - Google Patents

X線検査方法及びx線検査装置

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JP2517057B2
JP2517057B2 JP63090577A JP9057788A JP2517057B2 JP 2517057 B2 JP2517057 B2 JP 2517057B2 JP 63090577 A JP63090577 A JP 63090577A JP 9057788 A JP9057788 A JP 9057788A JP 2517057 B2 JP2517057 B2 JP 2517057B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、電子部品等の被写体をX線により非破壊検
査するX線検査方法及びX線検査装置に関する。
(従来の技術) この種のX線検査装置は、X線発生源とX線TVカメラ
との間に被写体を配置し、X線発生源より被写体に向け
てX線を曝射するように構成している。
そして、被写体を透過したX線がX線TVカメラに入力
され、ここでX線透過像を光学像に変換し、これをカメ
ラにて撮影して電気信号に変換し、モニタ上に被写体像
を表示するように構成している。
ここで、この種のX線透過像を単にモニタに表示する
だけでなく、これをX線フィルム等に撮影し、電子部品
等の不良原因を究明して即座に製造ラインにフィードバ
ックするという構成を採用することが望まれている。
(発明が解決しようとする問題点) 上述したように、X線検査装置で電子部品等の欠陥の
有無を検査する必要性は、もちろん良品の製品のみが出
荷対象となるようにすることにあるが、さらに、その欠
陥原因を究明し、製造工程において上記欠陥を生じた箇
所を是正してスループットの向上を図ることが重要であ
る。
ところで、製造工程にフィードバックするには、単に
ディスプレー上にX線像を表示するだけでなく、フィル
ムに撮影してその原因究明するものの方が好ましい。
ところで、従来装置ではこのようなニーズに答えるた
めにX線フィルム撮影を可能としているが、X線フィル
ムに撮影された像を確認できるのは、このフィルムの撮
影後に、暗室で現像,定着作業を行った後であり、その
場で即座に欠陥原因を究明することができなかった。
そこで、本発明の目的とするところは、上述した従来
の問題点を解決し、被写体像をフィルムに撮影しながら
も即座に欠陥原因を究明できるようにしたX線検査方法
及びX線検査装置を提供することにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明方法は、複数の製造工程を経て製造されたIC等
の電子部品又は回路基板を被写体とし、微小焦点のX線
源からX線を曝射して、前記被写体を透過したX線透過
像を、撮像手段により撮像する工程と、 前記X線透過像に基づいて被写体像を表示する工程
と、 前記表示結果に基づいて、前記撮像手段とインスタン
トフィルム載置台とを一体的に移動させて、X線源から
前記撮像手段及び載置台までの距離を同時に可変して撮
像倍率を変更する工程と、 前記撮像倍率の決定後に、前記被写体を透過したX線
透過像に感応し、かつ、短時間での現像,定着機能を有
する前記インスタントフィルムを前記載置台に載置する
工程と、 前記X線源からX線を曝射して、前記被写体を透過し
たX線透過像を、前記インスタントフィルム上に撮影す
る工程と、 現像,定着後の前記インスタントフィルムから前記電
子部品又は回路基板の製造欠陥原因を分析して前記製造
工程にフィードバックする工程と、 を有することを特徴とする。
本発明装置は、複数の製造工程を経て製造されたIC等
の電子部品又は回路基板を被写体とし、微小焦点のX線
源からX線を曝射して、前記被写体を透過したX線像を
撮影して、被写体を非破壊検査するX線検査装置におい
て、 前記被写体を透過したX線透過像を撮像する撮像手段
と、 前記X線透過像に基づいて被写体像を表示する表示手
段と、 上記被写体を透過したX線透過像に感応し、かつ、短
時間での現像,定着機能を有するインスタントフィルム
を載置する、前記被写体と前記撮像手段との間に配置さ
れた載置台と、 前記載置台と前記撮像手段とを一体的に移動させて、
前記X線源から前記撮像手段及び載置台までの距離を同
時に可変として撮影倍率を変更する撮影倍率変更手段
と、 を有することを特徴とする。
(作用) インスタントフィルムは、一枚のフィルムの中にネガ
とポジが密封されていて、同時に現像と定着とを行う液
剤が柔らかな物質に包まれて収容されているものが一般
的である。そして、このインスタントフィルムがX線の
波長(10-2Å〜102Å程度)に反応するものであれば、
被写体を透過したX線像を直接インスタントフィルムに
感光するように配置することで、このインスタントフィ
ルムへの被写体像の撮影が可能となる。
そして、撮影後に上記液剤が押しつぶされることで現
像と定着とが開始され、十数秒乃至数十秒程度で上記フ
ィルムに撮影された被写体像を認識することができる。
従って、従来のX線フィルムに撮影した場合に比べ
て、フィルム上の像の認識を暗室での作業を要せずに即
座に実行でき、特にこの種の非破壊検査の結果を製造工
程にフィードバックする場合に適している。
すなわち、被写体が例えば電子部品であれば、その電
子部品を構成する回路基板のパターンショート又はパタ
ーンオープン等の欠陥原因を分析して、回路基板のパタ
ーン形成工程にパターンショート/オープンが生じない
対策をたてることができる。
また、X線源から被写体中心までの距離をl1とし、被
写体中心より上記インスタントフィルムまでの距離をl2
とした時、インスタントフィルム上に撮影される被写体
像の拡大率は、(l1+l2)/l1となる。
そこで、インスタントフィルムのX線源からの距離を
可変とすることで、上記距離(l1+l2)を所望に変化さ
せることができ、この結果、インスタントフィルム上に
撮影されるX線像の撮影倍率を可変することができる。
このとき、本発明ではインスタントフィルム載置台
と、撮像手段とを一体的に移動させて、X線源から撮像
手段及び載置台までの距離を同時に可変して撮影倍率を
変更している。本発明では、載置台にインスタントフィ
ルムを載置する前に、被写体像を撮像手段によって撮像
し、表示手段に表示できる。そして、インスタントフィ
ルムに撮影すべき被写体の撮影倍率を、フィルムへの撮
影前に、表示手段への表示によって確認可能としてい
る。表示を見て撮影倍率の変更を要する場合は、上記の
一体移動後に再度撮像、表示し、撮影倍率の決定後に、
フィルムへの撮影を行うようにしている。これにより、
高価なフィルムの無駄使いを低減できると共に、検査対
象である部品毎に異なる最適な撮影倍率を設定できる。
従って、検査対象として小さな電子部品等が使用さ
れ、この内の一部を拡大して撮影する場合等にも、X線
検査を確実に実行することができる。
また、本発明では、微小焦点のX線源を採用している
ので、焦点が大きいことに起因する像のボヤケを解消で
き、鮮明な高分解能のX線透過像を画像化することがで
きる。そして、このように微小焦点のX線源とすること
で、特にこの種のX線非破壊検査での微細な欠陥の検出
に必要な所定拡大率での撮影に際しても、高分解能で高
倍率の撮像を得ることができる。また、X線密度を高め
るために、大電力を要さない点でも優れている。
(実施例) 以下、本発明を電子部品,基板等の非破壊検査装置で
あるX線検査装置に適用した一実施例について、図面を
参照して具体的に説明する。
このX線検査装置は、X線発生装置10のX線管11とX
線検出を行うビジコン等のイメージセ40との間に被写体
20を配置してX線撮影を実行可能とすると共に、イメー
ジセンサ40の前面側に配置可能なインスタントフィルム
200上にX線透過像を撮影可能となっている。
前記X線発生部10は、X線を発生する前記X線管11
と、このX線管11に高電圧を印加する高電圧発生部12と
から構成されている。X線管11は、その内部の真空中に
陰極フィラメントと、その対向極である陽極とを具備
し、フィラメントを加熱することで飛び出す熱電子を直
流高電圧によって加速し、これを陽極に衝突させ、この
ときの熱電子の運動エネルギーをX線として得るもので
ある。なお、このX線の曝射量は、X線管11の管電圧ま
たはフィラメント電流を可変することで、変化させるこ
とが可能である。
また、上記X線管11として、いわゆる微小焦点X線源
を採用している。本実施例ではその焦点の大きさを100
ミクロン以下好ましくは15ミクロン以下の微小焦点X線
源を採用している。このような微小焦点とするために
は、熱電子のターゲットである陽極上の微小領域に熱電
子を衝突させればよく、ターゲット領域を集束電極など
によって絞ることで実現できる。
前記被写体20は、本実施例の場合IC等の電子部品,電
子部品搭載用の実装基板あるいは多層基板であり、例え
ばX−Yテーブル100のX−Yステージ109上に配置され
た支持機構110によってチャックされ、X線曝射領域に
設定可能となっている。なお、前記X−Yテーブル100
及び支持機構110の詳細については後述する。
上記X線像を画像化するために、被写体20を介してX
線を入力する前記イメージセンサ40が設けられている。
ここで、本実施例ではこのイメージセンサ40としてビジ
コンを採用しているが、このビジコンはX線入力面であ
る光導電面がX線にも感応するもので、X線強度に応じ
た電気信号が出力される。
前記イメージセンサ40の後段には例えば利得可変型の
増幅器50が設けられ、最適画像が得られるように決定さ
れるゲインによって前記電気信号を増幅して出力するよ
うになっている。
また、前記増幅器50の出力を入力する画像処理部60が
設けられ、この画像処理部60では前記電気信号を予め定
められた一定のレベル範囲毎に256段階又は512段階に2
値化し、この2値化された階調信号に対して輪郭強調等
の画像処理を施して出力する。
さらに、画像処理部60の後段にはTV信号処理部70が設
けられ、画像処理部60の出力であるディジタル信号をア
ナログ信号に変換し、さらに同期信号の重畳等の処理を
施してTV信号とし、後段のディスプレー80にて撮像表示
可能としている。
また、本実施例ではX線像のフィルム撮影が可能であ
って、このために載置台201上に前記インスタントフィ
ルム200が載置可能となっている。このインスタントフ
ィルムとは、一枚のフィルムの中にネガとホジが密封さ
れていて、同時に現像と定着を行う液剤が柔らかい物質
に包まれて収容されている。そして、このフィルムへの
撮影後に上記液剤を押しつぶすことで現像,定着が開始
され、白黒フィルムであれば15秒程度で画像を認識する
ことができるようになっている。この種のインスタント
フィルムとしては、例えばポラロイドカメラ(商品名)
に使用されるフィルムを挙げることができ、上記フィル
ムがX線の波長にも感応するものである。
上記構成のX線検査装置において、前記X−Yテーブ
ル100上の2次元面上の直交軸方向をX,Yとし、このX,Y
軸に直交する方向をZとし、X軸を中心とする回転方向
をθ方向とした場合、本実施例では被写体20のX,Y位
置、被写体20の高さ方向であるZ方向位置、被写体20の
チャック中心の周りの回転方向であるθ方向位置、及び
前記インスタントフィルム200のZ方向位置,イメージ
センサ40のZ方向位置を可変としている。
まず、前記X−Yテーブル100の構成について、第2
図を参照して説明する。
このX−Yテーブル100は、例えばステンレス製の基
台101上にX方向に沿って形成されたボールねじ102を有
し、このボールねじ102はモータ103によって回転駆動さ
れ、このボールねじ102の回転によって軸方向に移動可
能なナット部104を有している。そして、前記基台101上
には、X方向移動板105が設けられ、前記ナット部104に
よって同方向に移動可能となっている。
前記X方向移動板105上には、Y方向に沿って形成さ
れたボールねじ106が設けられ、モータ107によって回転
駆動されるようになっている。また、このボールねじ10
6の回転によってY方向に移動自在なナット部108が設け
られ、このナット部108にX−Yステージ109が支持され
ている。
従って、前記X−Yステージ109は、前記モータ103,1
07の駆動によって、X,Y方向に移動可能となっている。
なお、X−Yステージ109は、X線曝射領域内に設定さ
れるので、X線を透過し易い材質例えばアルミニウム等
で形成され、前記基台101はそのX線管11と対向する部
分が切欠され、この部分を透明部材で形成している。
次に、前記X−Yステージ109上に支持され、前記被
写体20を支持する機構について、第3図,第4図を参照
して説明する。
本実施例での上記被写体20としては集積回路ICであ
り、もつろんIC単体でもよいが、本実施例では複数個の
ICをスティックに収容した状態でX線検査を行うように
している。
そして、この被写体20としてのICスティックの両端を
例えばスプリング機能によって挟持するチャック111,11
1が、チャック支持体112,112によって支持されている。
上記被写体20は、第3図のθ方向に回動自在であると
共に、高さ方向であるZ方向に移動自在に支持されてい
る。この支持機構について説明すると、まず、第3図の
左側では、前記チャック支持体112の一端にはアイドル
プーリ113が固着され、このアイドルプーリ113及びチャ
ック支持体112は、回動アーム114の一端に回転自在に支
持されている。この回動アーム114は、支持アングル115
の中央部に設けたベアリング116に回動自在に支持され
た回転軸117に固着され、モータ118の回転によって回動
自在となっている。この結果、被写体20のZ方向位置を
可変としている。
また、前記回転軸117は中空軸となっていて、この中
空の回転軸117の中心を通って配設された回転軸119が設
けられ、モータ120によって回転自在となっている。そ
して、前記回転軸119の一端には駆動プーリ121が固着さ
れ、この駆動プーリ121と前記アイドルプーリ113にタイ
ミングベルト122を掛け渡すことにより、被写体20を図
示θ方向に回動自在としている。
第3図の右側の構成としては、前述した左側の機能と
同一機能を有する部材に同一符号を付すことで分かるよ
うに、回動アーム114を回転駆動する機構のみ設けら
れ、チャック支持体112を回動アーム114の一端にベアリ
ング等によって回動自在に支持することで、被写体20の
θ方向の回転を許容する構成としている。
なお、前記モータ118,118は同期して駆動するように
構成する必要があり、あるいはモータ118を一方にのみ
設け、他方は駆動せずに追従して回動可能とする構成と
することもできる。
また、前記支持アングル115,115は、X−Yステージ1
09上でX方向に移動可能として両者の対向間距離を可変
とし、種々の長さの被写体20をチャック可能としてい
る。
また、第4図に示すように、前記支持アングル115の
一方の面には、前記回動アーム114,114の回転位置の把
握を可能とする回転目盛り123と、チャック111,111の中
心高さの把握を可能とするZ方向目盛り124が形成され
ている。
次に、前記インスタントフィルム200及びイメージセ
ンサ40のZ方向高さを可変とするZ方向調整機構130に
ついて、第5図を参照して説明する。
同図に示すように、Z方向に沿ってボールねじ131が
設けられ、このボールねじ131の一端にはアイドルプー
リ132が固着され、このアイドルプーリ132と、モータ13
3の出力軸に固着された駆動プーリ134とにタイミングベ
ルト135を掛け渡すことで、前記ボールねじ131を回転駆
動するようになっている。
また、前記イメージセンサ40とインスタントフィルム
200の載置台201は、図示しないZ方向ガイドに支持さ
れ、かつ、前記ボールねじ131に螺合するナット部136を
固着することで、Z方向高さが可変となっている。
上述した駆動系は、装置の入力部より入力される駆動
情報によって制御可能となっていて、第6図に示すよう
に、入力部220より入力された情報は、CPU210に送出さ
れ、このCPU210によってモータ駆動制御部230を制御す
ることで、対応するモータ103,107,118,129,133を駆動
するようになっている。
次に、作用について説明する。
インスタントフィルム撮影を実行する場合には、予め
被写体20のX線透過像をディスプレー80に表示し、検査
部位,その撮影倍率が所定に設定されたことを画面上で
確認する必要がある。
そこで、まずインスタントフィルム載置台201にイン
スタントフィルム200を載置しない状態で、被写体20の
X,Y,θ方向の各位置およびイメージセンサ40のZ方向位
置を所定に設定し、X線管11より被写体20に向けてX線
を曝射する。なお、本実施例では、微小焦点X線源を採
用しているので、X線密度を高めるために大電力を要す
ることもない。
そうすると、被写体20を透過したX線はイメージセン
サ40に入力され、ここでX線透過像のX線強度に応じた
電気信号に変換されることになる。この際、本実施例で
は微小焦点のX線源であるX線管11を採用しているの
で、ボヤケのない鮮明なX線像をイメージセンサ40の光
導電面に投影することができる。
すなわち、第7図(b)示すように、微小焦点でない
場合には、本来の被写体透過像A1の他に、大焦点である
が故に発生する像のボヤケA2が発生するが、第7図
(a)示すように、微小焦点の場合には被写体20のX線
透過像のみがイメージセンサ40に入射することになるの
で、像のボヤケのない鮮明な画像を得ることができる。
そして、上記イメージセンサ40の出力である電気信号
が増幅器50で増幅された後に画像処理部60に入力される
ことになる。この画像処理部60では、種々の画像処理を
実行するために、前記アナログの電気信号を例えば256,
512段階等の階調に2値化し、このディジタル信号の段
階で各種処理を実行することになる。
その後、このディジタル信号は、後段のTV信号処理部
70に入力され、ここでアナログ変換されると共に、同期
信号等が重畳されたTV信号に処理され、このTV信号に基
づきディスプレー80上画像表示することで、被写体20の
X線透過像が画像化されることになる。
ここで、オペレータは、ディスプレー80上の画像を見
て、適切な検査部位であるか及び撮影倍率が所定に設定
されているか否かを判断し、変更を要さない場合には続
けてインスタントフィルム200による撮影を実行するこ
とになる。
撮影条件を変更する場合には、入力部220を操作し
て、変更したいパラメータを入力することになる。
そして、本実施例では、特に撮影倍率の変更を可能と
している。ここで、最適な撮影倍率とは、検査する関心
部位例えば回路パターンの画像を、欠陥原因が目視でき
るように、回路パターンを拡大して最適な撮影倍率に設
定することである。その際、対象毎に関心部位の大きさ
が異なることから、各種の場合に合わせても欠陥原因を
目視できる最適な倍率に設定する必要がある。すなわ
ち、ディスプレー80上に表示される画像の撮影倍率は、
第1図に示すようにX線管11より被写体20の中心までの
距離をl1とし、被写体20の中心よりイメージセンサ40の
入力面までの距離をl2′とした時、ディスプレー80上に
表示される被写体像の拡大率は、(l1+l2′)/l1とな
る。そして、本実施例装置ではイメージセンサ40のZ方
向位置を可変としているので、上記距離(l1+l2′)を
所望に変化させることができ、この結果、ディスプレー
80に表示されるX線像の撮影倍率を可変することができ
る。
なお、従来の第7図(b)に示すように大焦点のX線
源とした場合には、この大焦点より平行なX線が曝射さ
れるので、X線螢光増倍管等の入力面積が大きなものを
使用しなければX線撮影が不可能であったが、本実施例
では微小焦点のX線管11を使用しているので、入力面の
口径が数インチと小さいビジコン等をイメージセンサ40
として採用できる。また、このように口径の小さい入力
面であっても、被写体20のX,Y位置を移動してスキャニ
ングすることで、あるいは上述したようにX線像の撮影
倍率を拡大することで、電子部品の全体又はその一部を
所望に撮影することが可能となる。さらに、X線螢光像
倍管はビジコンに比べれば極めて高価であり、本実施例
の場合装置を安価にできる点でも優れている。
上記イメージセンサ40のZ方向位置の可変は、入力部
220からの指令によりCPU210,モータ駆動制御部230を介
してモータ133が駆動されると、この回転力は駆動プー
リ134,タイミングベルト135,アイドルプーリ132を介し
てボールねじ131伝達され、このボールねじ131の回転に
よりナット部136がZ方向に移動することで実現でき
る。この結果、上記変更操作後のX線透過像としては、
撮影倍率が変更されてディスプレー80に表示されること
になる。このように、撮影倍率が所望値に設定された後
に、インスタントフィルム200を載置台201上にセット
し、この状態でX線曝射を実行することで、X線透過像
をインスタントフィルム200上に撮影することになる。
ここで、イメージセンサ40のZ方向位置を変更するこ
とで、このイメージセンサ40と一体的にインスタントフ
ィルム載置台201もZ方向に移動することになる。そし
て、インスタントフィルム200までの距離をl2とした
時、このフィルム上に撮影される被写体像の拡大率は、
(l1+l2)/l1となる。この撮影倍率は、上記ディスプ
レー80への表示画像倍率とほぼ同様であるので、表示画
像とほぼ同じ撮影倍率の被写体像をインスタントフィル
ム200に撮影することができる。
このように、本実施例ではインスタントフィルム200
のX線管11からの距離を可変とすることで、上記距離
(l1+l2)を所望に変化させることができ、この結果、
インスタントフィルム200上に撮影されるX線像の撮影
倍率を可変することができる。そして、上述したインス
タントフィルム200の機能により、撮影した画像は15秒
程度で現像,定着が実行されるので、電子部品の欠陥原
因を即座に製造工程にフィードバックすることができ
る。
ここで、本実施例の欠陥原因とは、例えば被写体が電
子部品である場合は、その電子部品を構成する回路基板
のパターンショート又はパターンオープン等である。
また、フィードバックするとは、欠陥原因が上述の通
りである場合には、回路基板のパターン形成工程にパタ
ーンショート/パターンオープンが生じない対策をする
ことである。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能であ
る。
例えば、上述したインスタントフィルムの位置を可変
するための機構130としては、最終的にフィルムを直線
駆動することができる種々の構成を採用することができ
る。
また、本発明のX線検査装置に適用される被写体とし
ては、電子部品等に限らず、非破壊検査を要する種々の
被検査体を採用することができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば微小焦点のX線
源の採用によりボヤケのない鮮明な高解像度のX線透過
像を被写体に応じた最適な撮像倍率で画像化することが
でき、しかもインスタントフィルムにX線像を直接撮影
可能とすることで、被写体の欠陥原因を即座に製造工程
にフィードバックすることができ、もって電子部品等の
歩留まりの向上に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を電子部品等の非破壊検査に適用した
一実施例を説明するための概略説明図、 第2図は、被写体を配置するためのX−Yテーブルの平
面図、 第3図は、被写体のチャック部を示す概略説明図、 第4図は、第3図の支持機構の側面図、 第5図は、インスタントフィルムの位置可変機構を説明
するための概略説明図、 第6図は、駆動制御系の概略ブロック図である。 第7図(a),(b)は、微小焦点とそうでない場合の
X線透過像を説明するための概略説明図である。 11……微小焦点X線源、 20……被写体、 130……位置調整機構、 200……インスタントフィルム、 201……フィルム載置台。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の製造工程を経て製造されたIC等の電
    子部品又は回路基板を被写体とし、微小焦点のX線源か
    らX線を曝射して、前記被写体を透過したX線透過像
    を、撮像手段により撮像する工程と、 前記X線透過像に基づいて被写体像を表示する工程と、 前記表示結果に基づいて、前記撮像手段とインスタント
    フィルム載置台とを一体的に移動させて、X線源から前
    記撮像手段及び載置台までの距離を同時に可変して撮像
    倍率を変更する工程と、 前記撮像倍率の決定後に、前記被写体を透過したX線透
    過像に感応し、かつ、短時間での現像,定着機能を有す
    る前記インスタントフィルムを前記載置台に載置する工
    程と、 前記X線源からX線を曝射して、前記被写体を透過した
    X線透過像を、前記インスタントフィルム上に撮影する
    工程と、 現像,定着後の前記インスタントフィルムから前記電子
    部品又は回路基板の製造欠陥原因を分析して前記製造工
    程にフィードバックする工程と、 を有することを特徴とするX線検査方法。
  2. 【請求項2】複数の製造工程を経て製造されたIC等の電
    子部品又は回路基板を被写体とし、微小焦点のX線源か
    らX線を曝射して、前記被写体を透過したX線像を撮影
    して、被写体を非破壊検査するX線検査装置において、 前記被写体を透過したX線透過像を撮像する撮像手段
    と、 前記X線透過像に基づいて被写体像を表示する表示手段
    と、 上記被写体を透過したX線透過像に感応し、かつ、短時
    間での現像,定着機能を有するインスタントフィルムを
    載置する、前記被写体と前記撮像手段との間に配置され
    た載置台と、 前記載置台と前記撮像手段とを一体的に移動させて、前
    記X線源から前記撮像手段及び載置台までの距離を同時
    に可変として撮像倍率を変更する撮像倍率変更手段と、 を有することを特徴とするX線検査装置。
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