JP2516975Y2 - 自動循環式索道における加速、減速移送装置 - Google Patents

自動循環式索道における加速、減速移送装置

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JP2516975Y2 JP4003490U JP4003490U JP2516975Y2 JP 2516975 Y2 JP2516975 Y2 JP 2516975Y2 JP 4003490 U JP4003490 U JP 4003490U JP 4003490 U JP4003490 U JP 4003490U JP 2516975 Y2 JP2516975 Y2 JP 2516975Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動循環式索道の搬器乃至握索機を加速し、
または減速するための加速、減速移送装置の改良に関す
るものである。
〔従来の技術〕
自動循環式索道は、両端のターミナル(停留場をい
う。以下同じ)に配設された滑車と滑車との間に無端条
の索条を張架循環させ、搬器を懸垂した握索機を索条に
握索させて、索条の循環移動と共に搬器を運行させて輸
送を行なう設備であることは、周知のとおりである。か
つ、この方式の索道設備は、線路延長に関係なく輸送能
力が大きいこと、輸送要請の多少に応じて搬器間隔の増
減が可能なこと、客車搬器または椅子搬器の何れを用い
る設備とすることもできること、または、近時は従来よ
り高速運転が可能となって目的地への到達時間が短縮さ
れたこと、などの利点によって、スキーヤー輸送用、観
光用などに多用されており、かつ都市用輸送機関として
も注目されている。
このような自動循環式索道においては、索道線路中を
索条の運行と共に運行してきた搬器乃至握索機は、ター
ミナルに到達すると握索が解かれて索条から切り離さ
れ、以後軌条を転走しながら緩速に減速される。この
後、回送運転しながら乗客扱いが行なわれ、更に加速さ
れて再び索条を握索し索道線路中へ出発する。
このような、搬器乃至握索機の加速、減速のために
は、ゴムタイア車輪を多数、並設して摩擦力によって
加、減速移送する装置が、一般的に用いられている。
第7図は、このような装置の一例を示したものであ
る。握索機50には懸垂機55がピン54で懸垂され、図示省
略されているが搬器56が懸垂されている。
握索機50には軸51,51を介してローラ52,52を枢着し
て、軌条57を転走するようにし、また、握索機50の上面
には摩擦板53が貼着されている。
一方、加速移送装置60は複数の移送車輪61,61…を所
定間隔ごとに軸62に枢着してなっている。各移送車輪6
1,61…の軸62,62…にはそれぞれ大径のプーリ63と、小
径のプーリ64とをそなえ、相互に隣り合う移送車輪61,6
1の大径のプーリ63と小径のプーリ64間毎に、ベルト65
を巻き掛け連結されている。このような連結構成におい
て一のベルト65を駆動するとベルト65,65…を経て移送
車輪61,61…は次々に駆動され、かつその回転数は矢印6
6方向に向って次第に大きくなるように回転駆動され
る。握索機50の摩擦板53は、移送車輪61,61の周縁に接
当して摩擦移送されながら転走し、次第に移送の速度が
大きくなるようにされ、握索機50乃至搬器56の加速が行
なわれる。図示は省略されているが、減速の場合は、こ
れと逆手順で行なわれる。
このような構成において、前記の摩擦板53の有効長さ
は、移送車輪61,61の間隔と同等以上の長さに定めるよ
うにされ、これは移送車輪61,61による移送が、断続す
ることなく、常に少くとも一輪の移送車輪61によって、
連続的に摩擦移送されるようになされている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、第7図示の加速移送の場合において、2つ
の移送車輪61a(61)と61b(61)との亘って摩擦板53が
当接している状態について検討すると、前記の如き関係
から、移送車輪61a(61)の周縁速度がVのとき、移送
車輪61b(61)の周縁速度は少くとも(V+ΔV)であ
る。従って両方の移送車輪61a(61),61b(61)に亘っ
て接当している摩擦板53との間には、何れかの箇所でス
リップ(辷り)を生じている。
このような辷りの発生は、先づ、駆動動力の損失とな
って顕在化する。加速移送装置60の駆動には、これに専
属の電動機を用いて行なう場合もあるが、多くの場合は
索条の駆動から分岐して駆動するようになされているの
で、このような摩擦損失によって索道の駆動装置の容量
を大きくする必要を生ずる。
また、この他にも移送車輪61,61…または摩擦板53の
摩耗の原因となり、あるいは辷りによって摩擦騒音発生
の原因ともなっており、このような各種、弊害の改善が
希まれていた。
これに対応した先行技術として特開昭63-2765号公報
により開示されたものが知られている。この技術におい
ては、握索機乃至搬器を摩擦移送する車輪と、この車輪
を駆動する軸との間に「ころクラッチ」を介在させ、か
つ、ばねを移送車輪内に挿入して組立てたものである。
この技術によれば、前記の弊害を除去する目的は一応、
達成されているが、頻回の繰返し負荷によって破損を生
じ易いばねが移送車輪孔内の狭少な場所に用いられてい
るため、組立作業が困難であることや、ばねの損耗を生
じたかどうかの点検が困難である、などの問題点が残さ
れている。
本考案は、このような事情の改善のためになされたも
のであって、移送車輪と摩擦板との間の相互辷りを生じ
ないようにすると共に、構造が簡単で組立作業、点検作
業も容易な装置の提供を目的としてなされたものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的に対応して本願考案は、産業上の利用分野
及び技術分野が同一であり、かつ共通の技術課題に関す
る特定考案と、関連考案とよりなっている。
まづ、請求項第1項に係る特定考案は、両端のターミ
ナルの滑車間を循環する索条に、搬器を懸垂した握索機
を握索させて索道線路中の搬器運行を行ない、前記ター
ミナルにおいて前記握索機は前記索条を放索し、軌条に
沿って減速、折返し回送及び、加速の過程を経て転走さ
せ、再び前記索条を握索して前記索道線路へ出発するよ
うになされて輸送が行なわれる自動循環式索道におい
て、前記加速または減速のための加速移送装置または減
速移送装置は、駆動軸と、前記駆動軸と同軸心位置にあ
って前記駆動軸によって駆動されるべき移送車輪と、を
一組としてこれを複数組並列に枢設し、隣り合う前記移
送車輪相互間毎に周縁部が速度差を有して回転するよう
に連結すると共に、前記複数組の移送車輪のうち少くと
も一部には該移送車輪と前記駆動軸との間にクラッチ手
段を介在させたものを用いてなり、前記クラッチ手段は
一方方向の回転のみ伝達可能で他の方向回転には遊転す
るものである、自動循環式索道における加速、減速移送
装置、として構成したものである。
また請求項第2項に係る関連考案は、前記請求項第1
項の自動循環式索道において、前記加速または減速のた
めの加速移送装置または減速移送装置は、駆動軸と、前
記駆動軸と同軸心位置にあって前記駆動軸によって駆動
されるべき移送車輪とを一組としてこれを複数組並列に
枢設し、隣り合う前記移送車輪相互間毎に周縁部が速度
差を有して回転するように連結し前記周縁部で前記握索
機を摩擦移送するものであって、前記複数組の移送車輪
のうち少くとも一部の移送車輪には該移送車輪と前記駆
動軸とが直結されてなるものを用い、前記複数組の移送
車輪のうち他は、該移送車輪と前記駆動軸との間にクラ
ッチ手段を介在させてなるものを用い、前記クラッチ手
段は一方方向の回転のみ伝達可能で他の方向回転は遊転
するものである自動循環式索道における加速、減速移送
装置、として構成したものである。
〔作用〕
本願の請求項第1項記載の特定考案における作用は次
の如くである。
加速、減速移送装置は、索道ターミナル内に軌条の加
速の区間、または減速の区間に沿って設けられ、複数の
移送車輪を並設したものである。加速移送装置の場合は
これら移送車輪を握索機の進行方向前途に進むに従って
該移送車輪の周縁速度が大きくなるように回動させ周縁
部によって握索機摩擦板を摩擦力で加速移送する。また
減速移送装置の場合は、移送車輪を握索機の進行方向前
途に進むに従って該移送車輪の周縁速度が小さくなるよ
うに回動させ周縁部によって握索機摩擦板を摩擦力で抑
速乃至減速移送する。
ここで、加速移送装置の場合、それぞれの移送車輪に
は、該移送車輪とこれを回転させるための駆動軸との間
にワンウェイクラッチ方式のクラッチ手段を介在させた
移送車輪を用いている。クラッチ手段を介在させた移送
車輪においては、駆動軸に対して移送車輪の遅れ回転の
ときクラッチ連結され、進み回転のときは連結を解放し
遊転を許容する。握索機が加速移送装置に進入して2個
の移送車輪に当接して移送されるとき、握索機は一方の
移送車輪によって有効に加速され、他方の移送車輪は追
従して進み回転するので、握索機摩擦板と移送車輪との
間に辷りを生じない。
また、減速移送装置の移送車輪のそれぞれには、該移
送車輪とこれを回転させるための駆動軸との間に同じく
ワンウェイクラッチ方式のクラッチ手段を介在させた移
送車輪を用いている。クラッチ手段を介在させた移送車
輪においては駆動軸に対して移送車輪が進み回転のとき
クラッチ連結され、遅れ回転のときは連結を解放し遊転
を許容する。握索機が減速移送装置に進入して2箇の移
送車輪に当接して移送されるとき、握索機は一方の移送
車輪によって有効に抑速、乃至減速移送され、他方の移
送車輪は追従して遅れ回転するので、握索機摩擦板と移
送車輪との間の辷りを生じない。
本願の請求項第2項記載の関連考案における作用は次
の如くである。
前記、特定考案と同様の加速、減速移送装置において
これに用いる移送車輪には、前記の場合と均等構成のク
ラッチ手段を介在させた移送車輪と、クラッチ手段を介
在させないで駆動軸と直結した移送車輪との2種類を併
用し、所要の並設関係に配設する。
クラッチ手段を介在させた移送車輪は前記特定考案の
作用と同様に、進み回転または遅れ回転して摩擦板と握
索機との辷りを生じないように作用する。
また、併用されている駆動軸直結の移送車輪は、加速
移送装置にあっては握索機が異状速度で進入した場合に
当該位置における適正速度に矯正するよう作用する。即
ち加速移送装置にあっては握索機が所定より高速で進入
したとき前途への逸走を防止し、減速移送装置にあって
は握索機が所定より低速で進入した場合に停滞または逆
走を防止するように作用する。
〔実施例〕
本実施例は前記請求項第1項の特定考案に関するもの
である。
第1図はターミナル1における加速移送装置7、減速
移送装置5の配設関係を示したものである。
ターミナル1に枢設された滑車2には索条3が巻き掛
け、折り返されて矢印9方向に循環する。放索点である
A点附近からB,C,D点を経て、握索点であるE点に到る
間には、軌条4が配設されている。A点〜B点間には減
速移送装置7が配設され、D点〜E点間には加速移送装
置7が配設されている。またB点〜C点〜D点間には回
送移送装置6が設けられている。索道線路8より索条3
と共にターミナル1に到達した搬器(第1図には図示し
ていない)はA点附近で放索して軌条4を転走し、減速
移送装置5で減速される。B点からD点に到る間は回送
移送装置6によって折返し回送されると共にこの間に乗
客扱いが行なわれる。次にD点からE点間は、加速移送
装置7によって加速され、E点附近において索条3を握
索し、再び索道線路8方向に出発する。
ここで加速移送装置7の場合を第2図に示す。
加速移送装置7には、軌条4に沿って複数の移送車輪
30,30…が並列に設けられている。即ち、フレーム29
(第2図においては図示省略)に枢支した駆動軸20,20
…にはそれぞれ移送車輪30が枢着されており、かつ、そ
れぞれ駆動軸20と移送車輪30との間にはクラッチ手段40
が介在している。また、それぞれの駆動軸20には大径の
プーリ24aと小径のプーリ24bとが嵌着されている。これ
らの隣り合う移送車輪30,30…の相互間毎に大径のプー
リ24aと小径のプーリ24b間毎にベルト26が巻きかけられ
ている。駆動手段によってベルト26,26を次々に駆動し
て移送車輪30,30…を次々に回転させ、握索機10の進行
方向である矢印17方向に向かうに従って移送車輪30,30
…の周縁部32,32…の周縁速度が次第に大きくなるよう
になされている。
握索機10にはピン14で懸垂機15、搬器16が懸垂されて
いて、該握索機10にピン11,11で枢着されたローラ12,12
により軌条4を転走すると共に、該握索機10の摩擦板13
が移送車輪30,30…の周縁部32,32…に接当して摩擦力に
より矢印17方向へ次第に加速移送される。
次に、駆動軸20及び移送車輪30の構成の詳細は第3図
(ア),(イ)に示されている。
第3図(ア)において、フレーム29にはころがり軸受
21,21を介して駆動軸20が枢着されている。該駆動軸20
の一端側には移送車輪30が枢着されている。即ち、駆動
軸20にはころがり軸受34,34を介して輪心33が枢着さ
れ、輪心33の外周には空気入りタイヤ31が嵌装され、か
つ、これの外周は握索機10を摩擦移送すべき周縁部32で
ある。ここで、駆動軸20と輪心33との間にはクラッチ手
段40が嵌装され介在している。
一方、駆動軸20の他端側には大径のプーリ24aと小径
のプーリ24bとが嵌着されている。大径のプーリ24aの溝
25aにはベルト26が、隣り合う他の小径のプーリ24bとの
間に巻き掛け連結されている。同様に、小径のプーリ24
bの溝25bにはベルト26が隣り合う他の大径のプーリ24a
との間に巻き掛け連結されている。なお、駆動軸20の両
端のナット22,23は駆動軸20の軸方向の位置を規制する
ためのものである。
ここで、前記のクラッチ手段40の詳細は第3図(イ)
に示した如くである。該クラッチ手段40は内輪41と外輪
42と及び複数の係脱片43,43…とよりなっている。内輪4
1は駆動軸20に外嵌され、外輪42は輪心33に内嵌されて
いる。これらの内輪41と外輪42との間には放射状に複数
箇の係脱片43,43…が間挿されている。係脱片43,43…
は、内輪41と外輪42とが相対的に右まわりするときと、
左まわりするときとで、係脱片43と内輪41との間また
は、係脱片43と外輪42との間の相互間の接触の摩擦角が
異るような関係形状に形成されたものである。従って、
一方方向の回転に対しては係脱片43,43…が起立状姿勢
となって内輪41及び外輪42とに当接し摩擦によって回転
伝達を行なう。また、他の方向の回転に対しては係脱片
43,43…が倒伏状姿勢をとって内輪41及び外輪42と辷動
するものである。このような機構はワンウェイクラッチ
等と称して知られているもので、本考案にはこの機構の
特性を利用している。
以上の如く、構成された本実施例の装置における動作
乃至作用は次の如くである。
索道のターミナル1の加速移送装置7の搬器経路に沿
ったフレーム29には複数の駆動軸20,20…が枢着され、
これらの駆動軸20,20…に具えた隣り合う大径のプーリ2
4a、小径のプーリ24b相互間毎に巻き掛けられたベルト2
6,26…によって次々に駆動されている。また駆動軸20,2
0…からはそれぞれクラッチ手段40,40…を介して移送車
輪30,30…に常時回転が伝達されている。握索機10は矢
印17の方向に加速移送装置7の区間に進入し、摩擦板13
が移送車輪30の周縁部32に接当する。
第4図(ア)(イ)は第2図示の加速移送装置7にお
ける隣り合う2ヶの移送車輪30a,30bと握索機10の摩擦
板13との関係を示したものである。
第4図(ア)において移送車輪30aの周縁部32aは周縁
速度Vで回動しており、移送車輪30bは大径のプーリ24
a、小径のプーリ24b、ベルト26による増速によって周縁
速度(V+ΔV)で回動している。握索機10の摩擦板13
とのみ当接し速度Vで摩擦移送されている。
次に、僅かの経時後、握索機10は矢印17方向に進行
し、第4図(イ)の如く摩擦板13が移送車輪30aの周縁
部32aと、移送車輪30bの周縁部32bとの両方に当接す
る。前記したとおり移送車輪32aの周縁速度はVである
が移送車輪32bの周縁速度は(V+ΔV)であって、従
って握索機10乃至摩擦板13は(V+ΔV)に加速され
る。この時、移送車輪30aの周縁部32aは摩擦板13に追従
して進み回転することとなるが該移送車輪32aのクラッ
チ手段40の係脱片43,43…は倒伏状姿勢となって駆動軸2
0と移送車輪30との間の連結が一時解放され、従って移
送車輪30aは無理なく遊転できる。よって摩擦板13と移
送車輪30aまたは30bとの間の辷りは発生せず、円滑な加
速移送を行なうことができる。
以上は加速移送装置7について説明したが、減速移送
装置5についても同様であり、ただクラッチ手段40′連
結の有効な回転方向が前記の場合と逆方向である点が異
っている。
第5図は、減速移送装置5において移送車輪30b′,30
a′に握索機10の摩擦板13が当接している場合を示す。
握索機10の進行方向は矢印17′方向であり、移送車輪
30b′の駆動軸20′に嵌着された小径のプーリ24b′か
ら、移送車輪30a′の駆動軸20′に嵌着された大径のプ
ーリ24a′へ、ベルト26′が巻き掛けられて、矢印35′
方向の回転が減速伝達されている。即ち、移送車輪30
b′の周縁部32a′の周縁速度はV′であり、移送車輪30
a′の周縁部32a′の周縁速度は(V′−ΔV′)となっ
ている。ここで移送車輪30b′または30a′にそなえてい
るクラッチ手段40′または40′は、前記第3図(イ)に
図示とは逆方向回転に対して伝達有効となるように嵌装
されている。
矢印17′方向に進入する握索機10の摩擦板13が先づ移
送車輪30b′の周縁部32b′に、該周縁速度V′より大き
い速度で進入したとすれば、クラッチ手段40′によって
駆動軸20′と移送車輪30b′は連結状態となって、摩擦
板13乃至握索機10は速度V′に減速乃至抑速されながら
移動する。次に握索機10が進行して第5図のように摩擦
板13が移送車輪30b′と30a′の両方に当接したとする
と、移送車輪30a′と駆動軸20′との間のクラッチ手段4
0′が連結状態となって、摩擦板13乃至握索機10は該移
送車輪30a′の周縁部32a′の速度(V′−ΔV′)に減
速乃至抑速される。このとき、摩擦板13′は移送車輪30
b′の周縁部32b′にも当接しているが、該移送車輪30
b′と駆動軸20′との間のクラッチ手段40′の連結が一
時解放される。よって移送車輪30a′は追従し遊転する
ので、摩擦板13と移送車輪30b′または30a′との間の辷
りは発生せず、円滑な減速移送を行なうことができる。
〔他の実施例〕
以下に記載する実施例は前記請求項第2項の、関連考
案に関するものである。本実施例の装置は前記特定考案
の加速移送装置に、搬器の進み防止機能を附与し、また
減速移送装置の場合には搬器の遅れ防止機能を附与した
ものである。
前記実施例の加速移送装置の進入側に、なんらかの理
由で搬器が高速で進入した場合、移送車輪は、当該の周
縁速度より前まわり遊転は許容されるので搬器が前途に
逸走するおそれがある。また減速移送装置の到達側でな
んらかの理由で搬器が低速進入した場合、搬器停滞を生
じ得る。このようなことは通常の正規運行では生じ難い
ので発生することは稀れであるが、防止のために必要が
あれば、本実施例の構成を用いることができる。
第6図は、加速移送装置7Aの移送車輪30B,30B…,30A,
30A…の配列関係を示した説明図である。ここで移送車
輪30B,30B…30A,30A…は、図示省略しているが、矢印7A
方向に向って次第に周縁速度が大きくなるように、前記
実施例の場合と同様に連結されており、搬器乃至摩擦板
は矢印7A方向に進入し、次第に加速されて出発する。
ここで移送車輪30A,30A…は、前記実施例の移送車輪3
0と均等でクラッチ手段を具えており、従って前まわり
を許容する構造である。移送車輪30B,30B…は、従来か
ら用いられている移送車輪と同様に、駆動輪と移送車輪
30Bとの間は固着嵌合になっており、クラッチ手段を具
えないものを用いる。このような移送車輪30A,30A…と
移送車輪30B,30B…とを混在して用いるようにする。
一例として第6図示の場合は搬器の進入側附近に移送
車輪30B,30B,30Bを配設し、中間附近に移送車輪30B,30B
を配設し、かつ出発側附近に移送車輪30B,30B,30Bを配
設しており、その他には移送車輪30A,30A…を配設して
いる。このように構成すれば、もし加速移送装置5Aに搬
器が所定速度より高速で進入しても、進入側附近の移送
車輪30B,30B,30Bによって当該位置における適正速度に
矯正される。またその後に搬器の進みが発生した場合に
も中間附近または出発側の移送車輪30B,30Bまたは30B,3
0B,30Bによって適正速度に矯正されるので、搬器の過走
または進みを防止することができる。
減速移送装置の場合にも同様に、従来の移送車輪を一
部に混用することによって、もし所定装置より小さい速
度で進入した搬器があっても、これを補捉して所定速度
に矯正して前途へ進行させることができる。
また、前記第6図示の移送車輪配設関係は一例であっ
て、必要に応じてその他の配設関係とすることもでき
る。
本実施例の構成は、従来の移送車輪30B,30B…を一部
に混用しているので、これらの移送車輪30B,30B…にお
いては、摩擦板13との間の辷り発生がみられるので、折
衷的構成であるとも云えるがしかし、通常の加速、また
は減速移送装置に並設される移送車輪の総数は20輪乃至
40輪程度の多数にのぼるため、一部に従来の移送車輪30
B,30B…を混用しても、全体的には移送車輪30A,30A…に
よる効果を享受することができる。
〔考案の効果〕
自動循環式索道に用いられる加速移送装置、減速移送
装置に用いられる移送車輪には従来、駆動軸に移送車輪
を直結したものが用いられていた。そのため、加速、ま
たは減速のため周縁速度差のある2輪に亘って握索機の
摩擦板が進入すると移送車輪と摩擦板との間の辷りを生
じていた。これにより駆動動力、乃至エネルギーの損失
となるばかりでなく、騒音の原因ともなり、また移送車
輪あるいは摩擦板摩耗の原因ともなっていた。
本願の特定考案の装置においては、駆動軸と移送車輪
との間にクラッチ手段としてワンウェイクラッチを介在
させ、加速移送装置においては移送車輪の進み回転を許
容するようにし、減速移送装置においては移送車輪の遅
れ回転を許容するようにしたもので、よって、周縁速度
差がある2輪の移送車輪に摩擦板が当接しても、何れか
一方の移送車輪は他方の移送車輪に追従できるようにな
っている。従って、摩擦板と移送車輪との間の辷りを生
せず、これにより駆動動力乃至エネルギー損失が小さく
なると共に、騒音、及び摩耗発生を減少させることがで
きる。
また本願の関連考案の装置は、移送車輪としてクラッ
チ手段を介在させたものと、駆動軸直結のものとを併用
しているので、駆動軸直結の移送車輪によって、異状速
度で進入した握索機乃至搬器の逸走または逆走を防止す
ることができると共に、他のクラッチ手段を挿入した移
送車輪の使用数に応じて相応に前記特定考案の場合と同
様の効果を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動循環式索道ターミナルの装置配設関係を示
す平面図、第2図は加速移送装置と握索機の関係を示す
側面図、第3図(ア)は移送車輪の正面図、第3図
(イ)は移送車輪の側面図、第4図(ア)(イ)は加速
移送装置の場合における移送車輪の動作を示す側面図、
第5図は減速移送装置の場合における移送車輪の動作を
示す側面図、第6図は他の実施例における加速移送装置
の移送車輪配設を略図で示した側面図、及び第7図は従
来の加速移送装置と握索機の関係を示す側面図である。 1……ターミナル、2……滑車、3……索条、4……軌
条、5……減速移送装置、6……回送移送装置、7……
加速移送装置、8……速道線路、9……矢印、10……握
索機、11……ピン、12……ローラ、13……摩擦板、14…
…ピン、15……懸垂機、16……搬器、17……矢印、20…
…駆動軸、21……ころがり軸受、22……ナット、23……
ナット、24a……大径プーリ、24b……小径プーリ、25a,
25b……溝、26……ベルト、29……フレーム、30……移
送車輪、30a,30b……移送車輪、31……空気入りタイ
ア、32……周縁部、33……輪芯、34……ころがり軸受、
35……矢印、40……クラッチ手段、41……内輪、42……
外輪、43……係脱片、17′……矢印、20′……駆動軸、
24a′……大径のプーリ、24b′……小径のプーリ、26′
……ベルト、30a′,30b……移送車輪、32a′,32b′……
周縁部、35′……矢印、40′……クラッチ手段、5A……
加速移送装置、7A……矢印、30A……移送車輪、30B……
移送車輪、50……握索機、51……軸、52……ローラ、53
……摩擦板、54……ピン、55……懸垂機、56……搬器、
60……加速移送装置、61,61a,61b……移送車輪、62……
軸、63……大径のプーリ、64……小径のプーリ、65……
ベルト、66……矢印、A,B,C…E……点

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端のターミナルの滑車間を循環する索条
    に、搬器を懸垂した握索機を握索させて索道線路中の搬
    器運行を行ない、前記ターミナルにおいて前記握索機は
    前記索条を放索し、軌条に沿って減速、折返し回送及
    び、加速の過程を経て転走させ、再び前記索条を握索し
    て前記索道道路へ出発するようになされて輸送が行なわ
    れる自動循環式索道において、 前記加速または減速のための加速移送装置または減速移
    送装置は、駆動軸と、前記駆動軸と同軸心位置にあって
    前記駆動軸によって駆動されるべき移送車輪と、を一組
    としてこれを複数組並列に枢設し、隣り合う前記移送車
    輪相互間ごとに周縁部が速度差を有して回転するように
    連結し前記周縁部で前記握索機を摩擦移送するものであ
    って 前記複数組の移送車輪は、それぞれ該移送車輪と前記駆
    動軸との間にクラッチ手段を介在させたものを用いてな
    り、 前記クラッチ手段は一方方向の回転のみ伝達可能で他の
    方向回転には遊転するものである自動循環式索道におけ
    る加速、減速移送装置。
  2. 【請求項2】前記請求項第1項の自動循環式索道におい
    て、 前記加速または減速のための加速移送装置または減速移
    送装置は、駆動軸と、前記駆動軸と同軸心にあって前記
    駆動軸によって駆動されるべき移送車輪とを一組として
    これを複数組並列に枢設し、隣り合う前記移送車輪相互
    間毎に周縁部が速度差を有して回転するように連結し前
    記周縁部で前記握索機を摩擦移送するものであって、 前記複数組の移送車輪のうち少くとも一部の移送車輪に
    は該移送車輪と前記駆動軸とが直結されてなるものを用
    い、 前記複数組の移送車輪のうちの他は、該移送車輪と前記
    駆動軸との間にクラッチ手段を介在させてなるものを用
    い、前記クラッチ手段は一方方向の回転のみ伝達可能で
    他の方向回転は遊転するものである、自動循環式索道に
    おける加速、減速移送装置。
JP4003490U 1990-04-13 1990-04-13 自動循環式索道における加速、減速移送装置 Expired - Lifetime JP2516975Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012066693A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Nippon Cable Co Ltd 循環式索道の予備原動装置

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