JP2515765B2 - ビスフエノ−ルAのo,p▲’▼−異性体の分離方法 - Google Patents

ビスフエノ−ルAのo,p▲’▼−異性体の分離方法

Info

Publication number
JP2515765B2
JP2515765B2 JP61284439A JP28443986A JP2515765B2 JP 2515765 B2 JP2515765 B2 JP 2515765B2 JP 61284439 A JP61284439 A JP 61284439A JP 28443986 A JP28443986 A JP 28443986A JP 2515765 B2 JP2515765 B2 JP 2515765B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bisphenol
isomer
water
mixture
solid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61284439A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62158233A (ja
Inventor
ジェームズ リトル ダグラス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Chemical Co
Original Assignee
Dow Chemical Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Chemical Co filed Critical Dow Chemical Co
Publication of JPS62158233A publication Critical patent/JPS62158233A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2515765B2 publication Critical patent/JP2515765B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C39/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C39/12Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring polycyclic with no unsaturation outside the aromatic rings
    • C07C39/15Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring polycyclic with no unsaturation outside the aromatic rings with all hydroxy groups on non-condensed rings, e.g. phenylphenol
    • C07C39/16Bis-(hydroxyphenyl) alkanes; Tris-(hydroxyphenyl)alkanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/68Purification; separation; Use of additives, e.g. for stabilisation
    • C07C37/70Purification; separation; Use of additives, e.g. for stabilisation by physical treatment
    • C07C37/84Purification; separation; Use of additives, e.g. for stabilisation by physical treatment by crystallisation

Description

【発明の詳細な説明】 ビスフェノールAはエポキシ樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリスルホン樹脂および或る種のポリエステル樹
脂の製造に重要な市販の中間体である。ビスフェノール
Aは難燃剤およびゴム化学品にも使用されている。ビス
フェノールAの誘導は、150゜F(65.6℃)においてHCl
で触媒したアセトンとフェノールとの縮合反応によって
行うことができる。
ビスフェノールのp,p′−異性体はo,p′−異性体より
も商業上有利であり、そのため、これら2種の異性体を
分離するのが適切である。低濃度o,p′−異性体に対す
る市場の期待は、より良好な分離方法を要求してきた。
現在のビスフェノールAの精製方法は、米国特許第4,35
4,046号明細書に記載されているようなトルエン中の湿
ビスフェノール溶液からの結晶化、米国特許第4,156,09
8号および第2,791,616号各明細書に記載されているよう
な付加(adductive)結晶化、米国特許第3,493,622号お
よび第3,207,795号各明細書に記載されているような固
体ビスフェノールの溶媒浸出、米国特許第3,326,986号
に記載されている水湿潤溶融体の冷却による再結晶化、
米国特許第4,242,527号明細書に記載されているような
各種有機溶媒中の溶液の冷却による再結晶化、および米
国特許第3,919,330号および第4,192,955号各明細書に記
載されているような有機溶媒中のビスフェノールの溶液
に共溶媒(cosolvent)を加えることによる再結晶化が
ある。
本発明は、前記の各方法とは別異の原理、すなわち、
共沸蒸留による共溶媒の除去によるビスフェノールA異
性体の結晶化を利用する新規で予想外の分離方法を開示
する。980℃もの高温におけるトルエン中のp,p′−ビス
フェノールの溶解度は僅か8.6重量%である。ビスフェ
ノールの重量の10%に等しい量で水が存在すると、80℃
程度の低温でビスフェノールとトルエンとの同量を含む
安定な液体溶液の形成が可能である。この現象は恐ら
く、少量の水によるビスフェノール凝固点効果に関連す
る相乗的溶媒効果によるものである。すなわち、o,p′
−ビスフェノール中の10%の水はその凝固点を108℃か
ら70℃に降下させ、そしてp,p′−ビスフェノール中の1
7%の水はその凝固点を157℃から90℃に降下させる。水
およびトルエン中のビスフェノールの溶解度に関するこ
のデータは、共沸蒸留によって水を除去する再のビスフ
ェノール/水/トルエンの挙動に関する興味を刺激し
た。本発明はその興味についての研究の成果であり、ビ
スフェノールAの主要異性体の共沸蒸留による高収量1
工程分離方法である。
本発明は、ビスフェノールAのp,p′−異性体からビ
スフェノールAのo,p′−異性体を分離する方法であっ
て、(a)ビスフェノールAと水と前記ビスフェノール
A用の、水とは混和しないが水との共沸混合物として蒸
発する有機溶媒とを混合し、(b)得られた混合物を68
℃とビスフェノールAの融点との間に撹拌下で加熱し
(その際の圧力は、使用する温度下で水と有機溶媒とを
共沸比だけで蒸発させるのに充分なものであるものとす
る)、(c)形成される共沸蒸気を加熱混合物から除去
して、混合物の温度下の液体中で結晶化が開始するまで
混合物の液相の水の総体積を減少させ、(d)残りの混
合物を冷却して、結晶団体を混合物中に形成させ、
(e)混合物を64℃より低温に冷却する前に母液から結
晶固体を分離し、そして工程(a)に供給したビスフェ
ノールA中よりも少ないo,p′−異性体を含む固体生成
物を回収し、そして更に場合により、こうして回収され
た固体を、(f)結晶固体を溶媒で洗浄する工程、およ
び/または(g)結晶固体を乾燥する工程からなる群か
ら選んだ工程少なくとも1つで処理することを含んでな
る、前記の分離方法に関する。
ビスフェノールAの2種の主要な異性体は、新規で予
想外の結晶化技術によって分離される。ビスフェノール
Aを水とトルエンとの混合物中に加熱によって溶解す
る。水を共沸混合物として沸騰によって除去するに従っ
て、p,p′−異性体が優先的に晶出する。凝縮蒸気のト
ルエン層は結晶化容器に還流することができる(必ずし
も必要ではない)。
結晶化は、飽和溶液の冷却、主要溶媒の留去、または
共溶媒の添加による溶媒の性質の改変によって通常は実
施される。これとは異なり、本発明は共溶媒の除去によ
って結晶化させる。本発明が開示する方法の主要な利点
は、不用なo,p′−異性体からのp,p′−異性体の分離が
より良好なこと、および生成物収率がより大きいことで
ある。本発明を使用するとビスフェノールAからo,p′
−異性体および他の不純物を除去することによって高品
質のp,p′−異性体が生成される。o,p′−異性体ビスフ
ェノール約3%を含有する供給源料について従来の単独
工程実験室法で得られた最良の純度は、生成物中のo,
p′−異性体0.09%であった。本発明方法ではo,p′−異
性体含量0.047%の材料が生成され、より大きな或る結
晶のo,p′−異性体含量は僅か0.046%であり、冷却型結
晶化に匹敵する収率がある。本発明方法を実施する別の
利用は、最初の結晶化後の残留母液を分離し、更に冷却
し、そして母液から残留溶媒を留去することにより、o,
p′−異性体ビスフェノールに富む生成物を製造するこ
とである。本発明の1つの重要な工程は再結晶それ自体
である。ビスフェノール/溶媒/水混合物中の比較的少
量の水を除去することにより溶質ビスフェノールの結晶
化を起こさせる。大気圧下では水は85〜105℃で沸騰除
去される。水の質量は、最も好ましくは、使用するビス
フェノールAの質量は10〜20%であるべきである。水が
それより少ないと溶解されるビスフェノールAの量が制
限され、水がそれより多いとそれを留去するためにエネ
ルギーの不要な消費が生じる。
本発明方法が従来の方法よりも優れた改良された効率
をもつことを2つの側面から説明する。第1の側面は、
温度上昇に伴う溶媒選択性の改良である。表Iは、温度
変化に伴う、2種の純粋な異性体の溶解度の変化を示す
ものである。このドライ型(drying type)結晶化によ
り、従来の冷却型結晶化におけるよりも高い温度でp,
p′−異性体ビスフェノールの沈殿が可能になる。
従来法よりも優れている本発明方法の改良された効果
を説明する第2の側面は、結晶化の際に存在する水の割
合に関するものである。従来の研究の結論によれば、存
在する水の量を減少させるとトルエンからの冷却型結晶
化の効率が改良される。本発明のドライ型結晶化によれ
ば、冷却型結晶化よりも低い濃度の水の存在下で異性体
の分離が可能になる。水分含量におけるこの差の効果
は、晶出器内容物(crystallizer contents)の相挙動
において観察することができる。この冷却型結晶化にお
いては、2種のほとんど同体積の液相が形成される。す
なわち、トルエンに富む上相と湿ビスフェノールに富む
下相である。冷却すると、湿ビスフェノールに富む相中
に結晶が生成する。加熱し、そして続いて水を除去する
と、ビスフェノールはトルエンに富む相に移動し、後に
は非常に少量の水だけが残留し、これは蒸発が進行する
につれて除去される。温度上昇および水分含量の減少の
影響により、結晶がトルエン溶液から実際に析出する。
前記の説明では溶媒としてトルエンを例示したが水と
混和しない他の有機溶媒を使用することができる。各種
の溶媒例えばクロロホルム、ベンゼン、キシレン、オル
トジクロロベンゼン、二塩化エチレン、1,1,1−トリク
ロエタンおよび塩化メチレンをトルエンに代えることが
できる。溶媒のビスフェノールAに対する比は、1:1〜
3:1でいずれも良好に作用するが、好ましい比は2:1であ
る。より低い比率でも作用するが、純度を妥協させる点
がある。より高い比率では僅かに生成物純度が良くなる
かもしれないが全収量が犠牲になる。
圧力の限定は正確に固定されたものではない。下限と
しては、沸騰を68〜72℃の範囲の温度に低下させそして
固体ビスフェノールAが冷却によって晶出する点が予定
される。上限としては、溶媒/水共沸混合物を沸騰留去
するのに必要な温度が、ビスフェノールAのp,p′−異
性体の融点である157℃を越える場合が一般に予定され
る。本発明で使用する共沸蒸発速度は水を2〜3時間で
除去するようなものである。過剰の沸騰速度は生成物純
度の低下を招くことが予想される。
本発明方法により、濃縮湿潤ビスフェノールA/トルエ
ン溶液の共沸ドライイングによって高純度のビスフェノ
ールのp,p′−異性体を晶出させることができる。本発
明による新規で予想外の方法を使用すると、他の公知の
単独工程精製法と比較して、ビスフェノールのo,p′−
異性体含量が低下した生成物を得ることができる。本発
明方法の別の利点は、従来使用されている方法よりも大
きい結晶を生成する能力が観察されることである。従っ
て、それ自体が良好な流動性をもつ大きな結晶の取扱い
が容易であるので、優れた取扱特性をもつ結晶生成物の
生成が可能になる。これらの大きな結晶は、ビスフェノ
ールo,p′−異性体の含量が低いことにより、より純度
の高いビスフェノールp,p′−異性体を含有する。これ
らは、恐らく、大きな結晶の長い寿命によるものであ
る。すなわち、最も大きな結晶は最初に形成されたもの
であり、従ってその生長はo,p′−異性体の濃度がより
低い母液から開始されたからである。表IIは各種結晶化
方法における結晶寸法の分布を示すものである。
結晶寸法は各ふるい上に残留する総試料の百分率で示
した。
異性体結晶が生成する温度は、、通常の冷却型結晶化
よりも、本発明のドライ型結晶化の方が高温である。懸
濁液の有意の冷却を許す前の母液からの結晶の分離は生
成物高純度を維持するために必要である。なぜなら、冷
却される際に低品質の追加的材料が母液から晶出するか
らである。
以下、実施例によって本発明の具体的な態様を説明す
る。
例 1 o,p′−異性体3.1%を含有するビスフェノールA 400g
と水40gとトルエン950gとをフラスコ中で混合し、撹拌
下で102℃に加熱した。混合物から発生する蒸気をフラ
スコから除去して凝縮させた。残留した混合物を75℃に
冷却し、得られた固体を真空濾過によって分離した。得
られた固体をトルエン200gで室温で洗うことにより残留
母液を除去した。次に、洗浄した固体を乾かし、分析し
た。重量は332.1gであり、o,p′−異性体0.062%を含有
していた。p,p′−異性体ビスフェノールの出発原料に
対する最終収率は86.4%であった。最初の混合物からの
母液を放置して徐々に25℃に冷却し、この冷却の間に生
成した固体から残留液体をデカンテーションした。この
2次回収固体はo,p′−異性体1.6%を含有しており、液
体は、p,p′−異性体よりも1.5倍多いo,p′−異性体を
含有していた。更に、供給原料中のp,p′−異性体10.5
%を示す、母液を更に冷却することによって回収した2
次固体は循環に適している。この方法を使用すると、比
較的大きな寸法の結晶(0.2mmメッシュを45%が通過し
ない)を固体が形成した。
例 2 p,p′−異性体ビスフェノールからo,p′−異性体ビス
フェノールの分離に関するドライトルエンの選択性をテ
ストする目的で以下の操作を使用した。具体的には、母
液中に得られる最大o,p′−異性体比を測定した。1,000
mlの三ツ首球状フラスコに、櫂形撹拌機をもつ空気駆動
撹拌モーターと、液相および気相の温度を測定する温度
計と、気相中の凝縮性物を還流するよりもむしろ除去す
るための蒸留凝縮器とを設置した。このフラスコ中に、
o,p′−異性体3.06%を含有するビスフェノールA 151g
とトルエン151gと脱イオン水21gとを装入し、98℃に加
熱し、続いて80℃に冷却した。ガラス管端部を真空に接
続した装着ガラスフィルターを使用して、得られた母液
を除去した。トルエン140gを加えて撹拌し、得られた固
体を洗浄した。次に、混合物を真空濾過し、固体を真空
下で乾燥した。除去した母液を放置して徐々に室温に冷
却し、この冷却の際に生成される固体材料から液体をデ
カンテーションした。
加熱するとビスフェノールAが80〜82℃で融解された
ことが観察される。85℃において蒸気が凝縮器に流れ始
め、2つの液相を含む蒸留物が生成された。この混合物
は85〜86℃の範囲で留去された。温度が95.5℃に達する
までは追加の蒸気は観察されなかった。その温度では、
95.5〜96.5℃において更に2相蒸留物が頭上から得られ
た。この時に結晶が急速に現れた。加熱を98℃まで続け
たが蒸気はもはや観察されなかった。結晶スラリーを80
℃に冷却し、母液から除去した。冷却した母液は、p,
p′−異性体ビスフェノール4.2%とo,p′−異性体ビス
フェノール7.4%とを含有していた。回収した結晶固体
の合計質量(冷却母液から沈殿したものは除く)は129.
1gであり、ビスフェノールAの出発原料に対して88%の
収率であった。
例 3 p,p′−異性体ビスフェノールからのo,p′−異性体ビ
スフェノールの分離に関するドライトルエンの選択性を
更にテストする目的で、前記例2の操作を繰返した。
o,p′−異性体3.06%を含有するビスフェノールA 150
gとトルエン510gと脱イオン水15gとを撹拌下で105℃に
加熱した。得られた混合物を91℃に冷却し、真空濾過し
た。湿潤結晶の試料78gは、トルエン234gによって室温
下で10分間撹拌することによって洗浄した。次に、結晶
を真空濾過し、窒素パージした真空オーブン中で一晩乾
燥した。この試料は、乾燥結晶67.7g中にo,p′−異性体
ビスフェノール877.2ppmを含有していた。母液を放置し
て室温で一晩冷却し、更に結晶化した固体から母液液体
を除去した。母液液体はo,p′−異性体ビスフェノール
0.81%およびp,p′−異性体ビスフェノール0.76%を含
有し、一方、母液固体はo,p′−異性体ビスフェノール
0.77%およびp,p′−異性体ビスフェノール25.97%を含
有していた。
温度の影響は例2におけるよりも幾分か明瞭さに欠け
ていた。蒸気は85〜101℃で観察された。101〜105℃の
範囲では、追加の蒸気は観察されなかった。
例 4 p,p′−異性体ビスフェノールからのo,p′−異性体ビ
スフェノールの分離に関するドライトルエンの選択性を
更にテストする目的で、前記例2の操作を繰返した。
o,p′−異性体30.6%を含有するビスフェノールA 400
gと脱イオン水40.2gとトルエン933gとを一緒に103℃に
加熱し、一方で凝縮蒸気を除去した。混合物を75℃に冷
却し、真空濾過した。
洗浄溶媒のビスフェノール結晶に対する比は例2の3/
1から0.5/1に低下させた。結晶342.9gを収集し、テスト
した。結晶はo,p′−異性体860ppmを含有していた。ビ
スフェノールAの出発供給原料を基準とすれば、p,p′
−異性体90.9%の収率が得られた。長さ約1cmの或る大
きな結晶を単離し、別に分析したところ、o,p′−異性
体濃度が僅かに580ppmであることが分かった。
母液を放置して室温で一晩冷却し、更に結晶化した固
体から母液液体を除去した。母液液体はo,p′−異性体
ビスフェノール1.45%およびp,p′−異性体ビスフェノ
ール0.69%を含有していた。
トルエン/水の共沸混合物の沸騰を85℃から開始し、
85〜104℃の範囲を通して継続した。収集した蒸留物体
積を本例の液体温度との関係で記録し、表IIIに示し
た。収集した蒸留物水性相の体積フラクションは全温度
範囲に亘って16%で一定であった。結晶性混合物の外観
は約91℃においてかなり変化する。すなわち、2のほと
んど同体積の液相から、非常に少量の透明水を底部に含
む、大きな透明有機相に変わる。最初の結晶核は93.4℃
で観察されたが、温度が96℃に達するまでは結晶数は非
常に少なく、それ以後、多数の結晶が形成された。
これによって混合物は一定温度で約25ml沸騰した。生
成物中に大きな結晶が存在することによる、ふるい分析
を試料56.6gについて実施した。結果を表IVに示す。
例 5 p,p′−異性体ビスフェノールが優勢な最初の結晶化
の後で、母液中のo,p′−異性体ビスフェノール濃度が
高いことを説明する目的で、前記例2の操作を本例で使
用した。
o,p′−異性体2.6%を含有するビスフェノールA 5,00
0lbs(2,268kg)とトルエン5,000lbs(2,268kg)と水50
0lbs(226.8kg)とを混合した。この混合物を105℃に加
熱して優勢なp,p′−異性体材料を晶出させ、続いて31
℃に冷却した。母液を分離し、蒸発させて、o,p′−異
性体43%およびp,p′−異性体17.4%を含む固体を回収
した。
例 6 本発明の連続操作を説明する目的で、o,p′−異性体
2.66%含有ビスフェノールAを、1/2/0.1比のビスフェ
ノールA/トルエン/水含有の供給原料中で使用した。こ
の混合物を、1時間当り晶出器1/2体積に等しい体積流
速で6時間連続的に供給した。供給タンクを86℃に維持
し、晶出器を104℃に維持した。実験の終点で固体をサ
ンプリングし、清浄トルエンでリンスしたところo,p′
−異性体ビスフェノール475ppmを含有することが分かっ
た。
以上、本発明を好ましい態様に関して説明したが、本
発明の範囲から逸脱しない限り、本発明の他の態様も本
発明の技術的範囲に包含されるものである。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビスフェノールAのp,p′−異性体からビ
    スフェノールAのo,p′−異性体を分離する方法であっ
    て、 (a)ビスフェノールAと水と、前記ビスフェノールA
    用の、水とは混和しないが水との共沸混合物として蒸発
    する有機溶媒とを混合し、 (b)得られた混合物を68℃とビスフェノールAの融点
    との間に撹拌下で加熱し、その際の圧力は、使用する温
    度下で水と前記有機溶媒とを共沸比だけで蒸発させるの
    に充分なものであるものとし、 (c)形成される共沸蒸気を加熱混合物から除去して、
    混合物の温度下で液体中で結晶化が開始するまで混合物
    の液相の水の総体積を減少させ、 (d)残りの混合物を冷却して、結晶団体を混合物中に
    形成させ、 (e)混合物を64℃より低温に冷却する前に母液から結
    晶固体を分離し、そして 工程(a)で供給したビスフェノールA中よりも少ない
    o,p′−異性体を含む固体生成物を回収し、そして更に
    場合により、こうして回収された固体を、 (f)結晶固体を溶媒で洗浄する工程、および (g)結晶固体を乾燥する工程 からなる群から選んだ工程少なくとも1つで処理するこ
    とを含む、前記分離方法。
  2. 【請求項2】前記の有機溶媒を、クロロホルム、ベンゼ
    ン、トルエン、キシレン、オルトジクロロベンゼン、二
    塩化エチレン、1,1,1−トリクロロエタンおよび塩化メ
    チレンからなる群から選ぶ特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  3. 【請求項3】加熱温度が85℃〜105℃の範囲である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】水の質量がビスフェノールAの質量の10〜
    20%である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】有機溶媒対ビスフェノールAの重量比が1/
    1〜3/1である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】有機溶媒対ビスフェノールAの重量比が2/
    1である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】固体を分離する前に混合物を少なくとも75
    ℃に冷却する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】加熱速度が、2〜3時間で水を除去するの
    に充分なものである特許請求の範囲第1項記載の方法。
  9. 【請求項9】(a)固体から回収した分離母液液体を更
    に冷却し、 (b)冷却液体から結晶化固体を更に収集し、そして (c)これらの更に結晶化した固体を除去する各工程を
    更に含む特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP61284439A 1985-12-30 1986-12-01 ビスフエノ−ルAのo,p▲’▼−異性体の分離方法 Expired - Lifetime JP2515765B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/814,814 US4638102A (en) 1985-12-30 1985-12-30 Recrystallization of bisphenol A by azeotropically drying the solvent
US814814 1985-12-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62158233A JPS62158233A (ja) 1987-07-14
JP2515765B2 true JP2515765B2 (ja) 1996-07-10

Family

ID=25216067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61284439A Expired - Lifetime JP2515765B2 (ja) 1985-12-30 1986-12-01 ビスフエノ−ルAのo,p▲’▼−異性体の分離方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US4638102A (ja)
EP (1) EP0229357B1 (ja)
JP (1) JP2515765B2 (ja)
KR (1) KR950003116B1 (ja)
AU (1) AU593018B2 (ja)
BR (1) BR8606002A (ja)
CA (1) CA1250002A (ja)
DE (1) DE3678815D1 (ja)
ES (1) ES2021585B3 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4740635A (en) * 1986-10-20 1988-04-26 General Electric Company Process for crystallizing bisphenol-A
US4740634A (en) * 1986-10-20 1988-04-26 General Electric Company Process for crystallizing bisphenol-A
US4927978A (en) * 1988-12-16 1990-05-22 Shell Oil Company Method of purifying bisphenols
WO1992000943A1 (de) * 1990-07-05 1992-01-23 Mannesmann Ag Verfahren zur reinigung von bisphenol-a
JP3973239B2 (ja) * 1995-04-06 2007-09-12 日本ジーイープラスチックス株式会社 ジヒドロキシ化合物混合物および重合体
US5874644A (en) * 1996-04-12 1999-02-23 Gammill; Ben Method and system for bisphenol a production using controlled turbulence
US5959158A (en) * 1996-04-12 1999-09-28 Gammill; Ben Method and system for bisphenol a production using water
US6703530B2 (en) 2002-02-28 2004-03-09 General Electric Company Chemical reactor system and process
US6960697B2 (en) 2002-03-13 2005-11-01 Mitsubishi Chemical Corporation System and method of producing bisphenol-A (BPA)
US20050075520A1 (en) * 2002-03-13 2005-04-07 O'young Drow Lionel System and method of producing bisphenol-A (BPA) using two stage crystallization
JP4575082B2 (ja) * 2004-08-12 2010-11-04 帝人化成株式会社 廃芳香族ポリカーボネートから芳香族ジヒドロキシ化合物を得る方法
DE102007001427A1 (de) * 2007-01-09 2008-07-10 Bayer Materialscience Ag Kristallisationsverfahren zur Herstellung von Bisphenol A

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2791616A (en) * 1953-09-29 1957-05-07 Shell Dev Production of bis hydroxyaryl substituted compounds
US3207795A (en) * 1962-03-02 1965-09-21 Hooker Chemical Corp Production and purification of diphenylolalkanes
US3326986A (en) * 1965-01-22 1967-06-20 Dow Chemical Co Process for purifying 4, 4'-isopropylidenediphenol
US3673262A (en) * 1968-12-20 1972-06-27 Hooker Chemical Corp Crystallization of diphenylol alkanes
AU489747B2 (en) * 1973-12-17 1976-06-17 Monsanto Australia Limited Production of bis (hydroxyphenyl) alkanes
GB1410750A (en) * 1974-05-13 1975-10-22 Combinaturl Petrochemic Borzes Process for bisphenol production
US4242527A (en) * 1977-12-28 1980-12-30 General Electric Company Process for purifying crude diphenols
US4156098A (en) * 1978-05-30 1979-05-22 General Electric Company Purification of bisphenol-A
US4294993A (en) * 1980-04-14 1981-10-13 General Electric Company Purification of bisphenol-A
US4354046A (en) * 1981-05-26 1982-10-12 The Dow Chemical Company Process for obtaining high purity bisphenol A

Also Published As

Publication number Publication date
EP0229357B1 (en) 1991-04-17
AU593018B2 (en) 1990-02-01
BR8606002A (pt) 1987-09-15
DE3678815D1 (de) 1991-05-23
ES2021585B3 (es) 1991-11-16
EP0229357A1 (en) 1987-07-22
JPS62158233A (ja) 1987-07-14
KR950003116B1 (ko) 1995-04-01
KR870005949A (ko) 1987-07-08
AU6298386A (en) 1987-07-02
US4638102A (en) 1987-01-20
CA1250002A (en) 1989-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3073868A (en) Production and purification of diphenylolalkanes
JP2515765B2 (ja) ビスフエノ−ルAのo,p▲’▼−異性体の分離方法
JPH08176045A (ja) ビスフェノールaの精製法
JPH06287161A (ja) 粗オキシジ無水フタル酸からオキシジフタル酸及び精製オキシジ無水フタル酸の調製方法
EP0109033A2 (en) Purification of bisphenol-A
KR101849376B1 (ko) 이무수당의 회수 및 정제
FR2467185A1 (fr) Procedes de separation et de purification du resorcinol et de l'hydroquinone
US7750187B2 (en) Crystallization method for benzphetamine
JPH05500522A (ja) 比較的純粋なp,p―ビスフェノールsの調製法
Harris et al. CXXII.—iso Quinoline and the iso quinoline-reds
US5241121A (en) Process for preparation of 4,4'-dihydroxydiphenylsulfone
JPH0446253B2 (ja)
US3655781A (en) Crystallization of 2-nitro-2-methyl-1-propanol
SU516669A1 (ru) Способ очистки технического резорцина
JPS5941973B2 (ja) タ−フエニルの分離精製法
CN109096075B (zh) 5-氯-2-羟基-4-甲氧基二苯甲酮的分离提纯方法
US3933929A (en) Process for the purification of p-nitrophenol
US3397239A (en) Process for purifying 2-(1-cyclohexenyl) cyclohexanone by fractional crystallization
EP0461272B1 (en) Process for producing 4,4'-dihydroxydiphenyl sulfone
JP3157724B2 (ja) インドールの精製方法
JPH08325183A (ja) ビスフェノールaの製造方法
JPH0512335B2 (ja)
JPS6249253B2 (ja)
JPH0469357A (ja) 安息香酸の精製法
JPS5852235A (ja) 2,6−ジメチルフエノ−ルの精製法