JP2515436Y2 - 折り畳み扉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、レールに折り畳み自在に建込んだ折り畳み
扉に関し、詳しくは折り畳んだ折り畳み姿勢で支障なく
安定的に走行させ、かつ、このようにする構成の強度を
充分に高め、又、蝶番における回動をスムーズにおこな
えるようにしようとする技術に係るものである。

［従来の技術］ 従来、第７図に示すように、二枚の扉体1,1を蝶番８
にて折り畳み自在に枢支連結した折り畳み扉２の枢支連
結側とは反対側の端部上面もしくは下面から突出させた
ランナー3,3をレール５に走行自在に挿入した折り畳み
扉において、枢支連結箇所において折り畳まれた折り畳
み扉２の扉体1,1が枢支連結箇所とは反対側のランナー
3,3側において扉体1,1が面接するように近接するもので
あった。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、このような折り畳み姿勢で走行させるの
に、第８図に示すように、ランナー3,3がレール５から
外れたり、又、扉体1,1がぴったりと面接し、走行にが
たつきが生じ、走行し難い等の問題があった。

本考案はこのような問題に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、外観を低下させないで扉
体同士が面接するのを阻止し、折り畳んだ折り畳み扉を
そのランナーがレールから外れたりすることなく円滑に
走行させることができ、かつ、このようにする構成の強
度を充分に高め、又、蝶番における回動をスムーズにお
こなえる折り畳み扉を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案の折り畳み扉は、断面コ字型に形成された上記
蝶番８の両側縁に略Ｃ字状の枢支部7,7が形成され、こ
れら一対の枢支部7,7の外周に、扉体１の枢支連結側の
端面側に突設された略Ｃ字状の縦軸状体6,6が、各々回
動自在に枢支連結され、枢支連結箇所において折り畳ま
れた折り畳み扉の扉体1,1が枢支連結箇所とは反対側の
ランナー3,3側において一定以上に近接するのを阻止す
る近接阻止手段４を構成するのに、縦軸状体６の先端が
当接する枢支部７の付け根部7aが厚肉に形成され、又、
蝶番８には、対向する縦軸状体6,6間に進入して枢支部
7,7とで縦軸状体６を挟持して回動をガイドするガイド
部材19aが備えられ、ガイド部材19aは弾性を備えている
とともに扉体1,1間に進入するように突出して成ること
を特徴とするものである。

［作用］ 本考案においては、断面コ字型に形成された上記蝶番
８の両側縁に略Ｃ字状の枢支部7,7が形成され、これら
一対の枢支部7,7の外周に、扉体１の枢支連結側の端面
側に突設された略Ｃ字状の縦軸状体6,6が、各々回動自
在に枢支連結され、枢支連結箇所において折り畳まれた
折り畳み扉の扉体1,1が枢支連結箇所とは反対側のラン
ナー3,3側において一定以上に近接するのを阻止する近
接阻止手段４を構成するのに、縦軸状体６の先端が当接
する枢支部７の付け根部7aが厚肉に形成され、又、蝶番
８には、対向する縦軸状体6,6間に進入して枢支部7,7と
で縦軸状体６を挟持して回動をガイドするガイド部材19
aが備えられていて、折り畳まれる扉体1,1が一定以上に
近接するのを阻止する近接阻止手段４は、縦軸状体６の
先端が当接する枢支部７の付け根部7aが厚肉に形成され
て構成されていて、近接阻止手段４として充分な強度を
維持でき、かつ、略Ｃ字状となった枢支部７を補強で
き、又、蝶番８から突出されたガイド部材19aと枢支部
７とで、縦軸状体６を挟持してガイドし、蝶番８におい
て摺接回動がおこなえ、がたつきなくスムーズに回動さ
せることができ、しかも、蝶番８には、対向する縦軸状
体6,6間に進入して枢支部7,7とで縦軸状体6,6を挟持し
て回動をガイドするガイド部材19aが備えられ、ガイド
部材19aは弾性を備えているとともに扉体1,1間に進入す
るように突出しているから、蝶番８から突出されたガイ
ド部材19aと枢支部７とで、縦軸状体６を挟持してガイ
ドし、蝶番８において摺接回動がおこなえ、がたつきな
くスムーズに回動させることができながら、扉体1,1間
に進入しているガイド部材19aによって一層、円滑な回
動がおこなえ、かつ、扉体1,1間に深く進入しているガ
イド部材19aとその弾性作用によって、緩衝機能を充分
に発揮させ、扉体1,1の畳み終端部における動作を安定
化させるようにいたものである。

［実施例］ 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

一対の扉体1,1の枢支連結側の端面側に断面略Ｃ字状
の縦軸状体６を夫々設け、蝶番８に形成した略Ｃ字状の
一対の枢支部7,7に縦軸状体6,6を回動自在に枢支し、し
かして一対の扉体1,1を蝶番８にて折り畳み自在に枢支
連結してある。このように折り畳み自在に枢支連結した
折り畳み扉２の枢支連結側とは反対側の端部上面からラ
ンナー軸９を突出させ、このランナー軸９に水平円板状
のランナー３を水平回転自在に設け、これらランナー3,
3をチャンネル状で上のレール５のリップ片10,10上に載
設し、しかして折り畳み扉２をその扉体1,1がレール５
長さ方向に伸展した伸展姿勢でレール５に沿って走行さ
せたり、又、折り畳み扉２を蝶番８にて折り畳み、かか
る折り畳み姿勢でレール５に沿って走行させることがで
きるようにしてある。

第５図に示すように、蝶番８は合成樹脂の成型品製で
あり、Ｃ字状の枢支部７の付け根7aはその厚みが厚く形
成され、枢支部７に外嵌するＣ字状の縦軸状体６の先端
6aが第６図に示すように付け根部7aに当接して、それ以
上扉体1,1が蝶番８に対して回動して折り畳まれるのを
阻止し、このように扉体1,1が一定以上に近接されるの
が阻止され、折り畳み扉２を平面から見て略Ｖ字状に折
り畳み、扉体1,1が面接するように折り畳まれるのを回
避し、近接したランナー3,3に外力が集中して掛かって
ランナー３がレール５から外れるのを回避してある。
又、平面から見てＶ字状に折り畳むことで、がたつきな
く走行させることができる。このように蝶番８側におい
て、扉体1,1が一定以上に近接されるのを阻止する厚み
の厚い付け根部7aを構成し、かかる構成を近接阻止手段
４と総称し、そして蝶番８側において形成される扉体1,
1の折り畳みを阻止する近接阻止手段４の構成は種々設
計変更可能である。そして縦軸状体６が一体に形成され
た端部材18が扉体１の端面に圧入して取付けられ、第６
図に示すようにばね19にて縦軸状体6,6が枢支部7,7に圧
接されるようにしてある。つまり、第６図に示すよう
に、蝶番８には、対向する縦軸状体6,6間に進入して枢
支部7,7とで縦軸状体６を挟持して回動をガイドするガ
イド部材19aが備えられていて、蝶番８から突出された
ガイド部材19aと枢支部７とで、縦軸状体６を挟持して
ガイドし、蝶番８において摺接回動がおこなえ、がたつ
きなくスムーズに回動させることができるようにしてあ
る。

第３図のようにランナー軸９は戸当たり14を装着する
ための受材15の凹溝16内に挿入されて、その下端の取付
部においてビス17にて取付けられている。このようなラ
ンナー３の構成は種々設計変更可能である。又、扉体１
の下端にも同様なランナー３が取付けられ、下レールに
走行自在に挿合されている。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、枢支連結箇所において折り畳
まれた折り畳み扉の扉体が枢支連結箇所とは反対側のラ
ンナー側において一定以上に近接するのを阻止する近接
阻止手段を蝶番に形成するから、折り畳まれた扉体はラ
ンナー側において一定以上に近接するのを近接阻止手段
にて阻止でき、折り畳み扉を平面から見て略Ｖ字状に折
り畳み、扉体が面接してランナー部分に荷重が集中して
レールから外れるのを回避し、又、がたつきが生じるの
を抑制でき、円滑な走行が行え、しかも扉体の形状に何
等変更を加えることがなく、外観を低下させることもな
く、しかも、折り畳み扉の扉体が枢支連結箇所とは反対
側のランナー側において一定以上に近接するのを阻止す
る近接阻止手段を構成するのに、縦軸状体の先端が当接
する枢支部の付け根部が厚肉に形成され、又、蝶番に
は、対向する縦軸状体間に進入して枢支部とで縦軸状体
を挟持して回動をガイドするガイド部材が備えられてい
るから、折り畳まれる扉体が一定以上に近接するのを阻
止する近接阻止手段は、縦軸状体の先端が当接する枢支
部の付け根部が厚肉に形成されて構成されていて、近接
阻止手段として充分な強度を維持でき、略Ｃ字状となっ
た枢支部を補強でき、又、蝶番から突出されたガイド部
材と枢支部とで、縦軸状体を挟持してガイドし、蝶番に
おいて摺接回動がおこなえ、がたつきなくスムーズに回
動させることができ、更に、蝶番には、対向する縦軸状
体間に進入して枢支部とで縦軸状体を挟持して回動をガ
イドするガイド部材が備えられ、ガイド部材は弾性を備
えているとともに扉体間に進入するように突出している
から、蝶番から突出されたガイド部材と枢支部とで、縦
軸状体を挟持してガイドし、蝶番において摺接回動がお
こなえ、がたつきなくスムーズに回動させることができ
ながら、扉体間に進入しているガイド部材によって一
層、円滑な回動がおこなえ、かつ、扉体間に深く進入し
ているガイド部材とその弾性作用によって、緩衝機能を
充分に発揮させ、扉体の畳み終端部における動作を安定
化させることができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は同上の部
分分解斜視図、第３図は同上の詳細分解斜視図、第４図
は同上の平断面図、第５図は同上の蝶番の断面図、第６
図は第４図の蝶番部分の拡大平断面図、第７図は従来例
の平面図、第８図は同上の問題点を示す説明図であり、
１は扉体、２は折り畳み扉、３はランナー、４は近接阻
止手段、５はレール、８は蝶番である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】二枚の扉体を蝶番にて折り畳み自在に枢支
   連結した折り畳み扉の枢支連結側とは反対側の端部上面
   もしくは下面から突出させたランナーをレールに走行自
   在に挿入した折り畳み扉であって、断面コ字型に形成さ
   れた上記蝶番の両側縁に略Ｃ字状の枢支部が形成され、
   これら一対の枢支部の外周に、扉体の枢支連結側の端面
   側に突設された略Ｃ字状の縦軸状体が、各々回動自在に
   枢支連結され、枢支連結箇所において折り畳まれた折り
   畳み扉の扉体が枢支連結箇所とは反対側のランナー側に
   おいて一定以上に近接するのを防止する近接阻止手段を
   構成するのに、縦軸状体の先端が当接する枢支部の付け
   根部が厚肉に形成され、又、蝶番には、対向する縦軸状
   体間に進入して枢支部とで縦軸状体を挟持して回動をガ
   イドするガイド部材が備えられ、ガイド部材は弾性を備
   えているとともに扉体間に進入するように突出して成る
   ことを特徴とする折り畳み扉。