JPH077498Y2 - 折れ戸用蝶番 - Google Patents

折れ戸用蝶番

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JPH077498Y2
JPH077498Y2 JP3814689U JP3814689U JPH077498Y2 JP H077498 Y2 JPH077498 Y2 JP H077498Y2 JP 3814689 U JP3814689 U JP 3814689U JP 3814689 U JP3814689 U JP 3814689U JP H077498 Y2 JPH077498 Y2 JP H077498Y2
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JP3814689U
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Inventor
桂一郎 松田
Original Assignee
木村新株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、折れ戸用蝶番、即ち、上端部が上部ガイドレ
ールに移動可能に吊り下げられると共に下端部が下部ガ
イドレールに移動可能に案内される2枚の戸本体を折曲
自在に連結する蝶番、に関するものである。
(従来の技術及びその問題点) 従来のこの種の蝶番には、前記両戸本体が互いに重なる
折り重ね姿勢で、両戸本体を互いに弾性的に係止するク
リック機構が設けられていた。
一方、前記のような折れ戸では、両戸本体を折り畳んで
開口部を解放したとき、当該開口部からの物の出し入れ
に邪魔にならないように、互いに重ねられた両戸本体を
開口部の一端へ移動させなければならないが、このとき
前記のような従来の蝶番で両戸本体を互いに連結してい
ると、両戸本体が互いに重なった状態で係止されるの
で、上下両ガイドレールに対して戸本体が移動方向に傾
動し易く、この傾動によって折り重ね姿勢の戸本体の移
動が円滑に行われなくなる欠点があった。
(課題を解決するための手段) 本考案は上記のような従来の問題点を解決するために、
前記蝶番に、前記両戸本体が互いに重なる折り重ね姿勢
よりも若干開いた平面視V字状姿勢で、両戸本体を互い
に弾性的に係止するクリック機構と、前記折り重ね姿勢
にある両戸本体を前記平面視V字状姿勢まで開動させる
付勢手段とを設けて成る折れ戸用蝶番を提案するもので
ある。
(考案の作用) 上記の蝶番によれば、開口部を解放するために両戸本体
を折り畳むとき、両戸本体が完全に重ねられる折り重ね
姿勢より若干手前の前記平面視V字状姿勢まで折り畳ん
でクリック機構により両戸本体を互いに係止する。
係る姿勢では、両戸本体の上下両端部と上下両ガイドレ
ールとの係合箇所がこれらガイドレールの長さ方向に適
当距離離れることになるので、両戸本体をガイドレール
長さ方向に移動させるとき、両戸本体が斜めに傾動する
恐れが殆どなくなる。従って両戸本体を円滑に移動させ
ることが出来る。
勿論、開口部の一端まで両戸本体を移動し終わったなら
ば、前記平面視V字状姿勢からクリック機構の弾性係止
力に抗して両戸本体を完全に折り重ね、前記付勢手段の
付勢力に抗して当該折り重ね姿勢を手で保持することに
より、開口部の開口率を高めて物品の出し入れを容易に
行うことが出来る。勿論、折り重ねた戸本体から手を離
すことにより、前記付勢手段の付勢力により両戸本体は
自動的に前記平面視V字状姿勢まで開動して係止される
ので、両戸本体をその姿勢で円滑に移動させることも出
来る。
(実施例) 以下に本考案の一実施例を添付の例示図に基づいて説明
する。
第1図及び第2図に於いて、1A,1Bは戸本体であって、
その隣接側辺どうしが上下両端部及び中央部の3箇所で
蝶番2A〜2Cにより折曲自在に連結されている。3は上部
ガイドレールであって、両戸本体1A,1Bの上端部で遊端
近傍位置を、垂直支軸の周りに回転可能な吊下用水平軸
ホィール4a,4bを介して吊り下げる。5は下部ガイドレ
ールであって、前記両戸本体1A,1Bの下端部で遊端近傍
位置に、前記吊下用水平軸ホィール1a,1bを支承する垂
直支軸と同心状の垂直軸の周りで回転可能に軸支された
振れ止め用ローラー6a,6bが嵌合する。
前記蝶番2A〜2Cは各々同一構造のものであって、第3図
及び第4図に示すように、一対の取付板7a,7bを支軸8
により折曲自在に連結すると共に、付勢手段内蔵のクリ
ック機構9を設けたものである。前記支軸8は、一方の
取付板7aの背面側に連設された3つの軸受部10a〜10c
と、他方の取付板7bから連設され且つ前記軸受部10a〜1
0c間に嵌合する軸受部11a,11bとを貫通する。
前記付勢手段内蔵のクリック機構9は、一方の取付板7a
の遊端中央部から背面側に突設されたL形係止部材12、
前記取付板7aの中央に位置する軸受部10bに形成した被
係止突起13、及び他方の取付板7aの背面中央部に設けら
れた係止手段14から構成されている。この係止手段14
は、第5図〜第7図にも示すように、前記軸受部10bに
対する遠近方向で取付板7bの背面に沿って移動可能な第
一係止片15と第二係止片16、両係止片15,16間に介装さ
れて両係止片15,16を互いに離間させる方向に付勢する
2つの圧縮コイルスプリング17a,17b、及び軸受部10bか
ら遠い側の第二係止片16に形成された長孔18に先端部が
遊嵌して当該第二係止片16の移動範囲を制限するストッ
パー用ビス19から構成されている。20は前記取付板7bか
ら突設された左右一対の案内板であり、両係止片15,16
の両側面に形成された凹溝21,22に嵌合する案内用突条2
3a,23bが内側に突設されている。前記第一係止片15に
は、前記軸受部10bに対向する内端部に、前記軸受部10b
と取付板7bとの間に入り込む係止突起部24が形成され、
前記第二係止片16の外端部には、突起部16a、傾斜面16
b、及びこれら両者間の谷部に位置する係止凹部25が形
成されている。
第1図及び第2図に示すように両戸本体1A,1Bが連続平
面状に展開して開口部を閉じる展開姿勢Aにあるとき、
各蝶番2A〜2Cは、第3図〜第5図に示すように両取付板
7a,7bが連続平面状に展開した状態にあって、第一係止
片15の係止突起部24が、第5図に示すように軸受部10b
の被係止突起13と取付板7aとの間に嵌合している。この
とき両取付板7a,7bは、その隣接端面どうしが互いに当
接すると共に、前記被係止突起13と第一係止片15の係止
突起部24とが互いに当接することにより、何れの方向に
も折曲回転することが出来ない。従って、両戸本体1A,1
Bは、前記展開姿勢Aに於いて弾性的に係止された状態
になる。尚、このとき第4図及び第5図に示すように、
取付板7a,7bが完全な連続平面状ではなく、閉動方向と
は逆方向に若干(例えば1〜2度程度)過展開の姿勢で
保持されるように構成するのが好ましい。
展開姿勢Aの両戸本体1A,1Bに、蝶番2A〜2Cで互いに連
結された隣接端部を外側に引き出すように折り畳む操作
力を加えると、各蝶番2A〜2Cの被係止突起13が係止突起
部24を介して第一係止片15をスプリング17a,17bの付勢
力に抗して後退移動させることになり、当該被係止突起
13が係止突起部24を乗り越えることにより両戸本体1A,1
B(取付板7a,7b)の係止作用が解除され、両戸本体1A,1
Bが各蝶番2A〜2Cの支軸8を中心に回転して折り畳まれ
ることになる。
そして両戸本体1A,1Bが第1図に仮想線で示すように、
平面視に於いてV字状に折り畳まれた平面視V字状姿勢
Bに達する直前に、第5図に示す第二係止片16の突起部
16aをL形係止部材12の先端被係止突起12aが当接し、第
二係止片16をスプリング17a,17bの付勢力に抗して後退
移動させる。前記L形係止部材12の先端被係止突起12a
が前記外側突起16aを通過すると、第5図に仮想線で示
すように、第二係止片16がスプリング17a,17bの付勢力
により復帰移動し、係止凹部25に前記L形係止部材12の
先端被係止突起12aが嵌合し、両戸本体1A,1B(両取付板
7a,7b)が前記平面視V字状姿勢Bに於いて弾性的に係
止される。
このように両戸本体1A,1Bが平面視V字状姿勢Bで係止
されると、両戸本体1A,1Bを当該姿勢Bのままで開口部
の一端側へガイドレール3,5に沿って移動させる。この
とき、両ガイドレール3,5と両戸本体1A,1Bとの係合箇所
(吊下用水平軸ホィール4a,4b及び振れ止め用ローラー6
a,6b)が当該ガイドレール1,5の長さ方向に適当距離離
れているので、移動する両戸本体1A,1Bは上部ガイドレ
ール3から垂直に垂下する正常な姿勢を保つことにな
り、移動方向に傾動して円滑な移動が妨げられるような
ことにはならない。
開口部の一端に両戸本体1A,1Bが達したならば、両戸本
体1A,1Bを互いに重ねる方向に操作力を加え、前記係止
凹部25に嵌合しているL形係止部材12の先端被係止突起
12aで傾斜面16bを介して第二係止片16を再びスプリング
17a,17bの付勢力に抗して後退移動させることにより、
前記平面視V字状姿勢Bでの両戸本体1A,1B(両取付板7
a,7b)の係止を解除させ、両戸本体1A,1B(両取付板7a,
7b)を、各蝶番2A〜2Cの支軸8の周りで互いに重なる方
向に折り畳むことが出来る。このとき、L形係止部材12
の先端被係止突起12aと前記第二係止片16の傾斜面16bと
がスプリング17a,17bの付勢力によって互いに押圧して
いるので、前記L形係止部材12には、両戸本体1A,1B
(両取付板7a,7b)が前記平面視V字状姿勢Bに戻る開
動方向への付勢力が作用することになる。従って、第1
図及び第5図に夫々仮想線で示すように、両戸本体1A,1
Bを折り重ね姿勢Cに於いて保持するためには、両戸本
体1A,1Bを互いに折り重ねる向きに操作力を継続的に与
えておかなければならず、両戸本体1A,1Bから手を離し
て前記操作力を解除すると、前記付勢力により両戸本体
1A,1Bは自動的に前記平面視V字状姿勢Bまで開動して
安定することになる。
上記の説明から明らかなように前記クリック機構9に
は、前記折り重ね姿勢Cにある両戸本体1A,1Bを前記平
面視V字状姿勢Bまで開動させる付勢手段、即ち、スプ
リング17a,17bで付勢された第二係止片16の傾斜論16b
と、L形係止部材12の先端被係止突起12aとで構成され
た付勢手段、が内蔵されていることになるが、両戸本体
1A,1Bを前記平面視V字状姿勢Bで互いに弾性的に係止
するクリック機構と、前記折り重ね姿勢Cにある両戸本
体1A,1Bを前記平面視V字状姿勢Bまで開動させる付勢
手段とを各別に設けることも可能である。又、これらク
リック機構や付勢手段も、上記実施例のものに限定され
ない。更にクリック機構に、両戸本体1A,1B(蝶番2A〜2
Cの両取付板7a,7b)を展開姿勢Aでも弾性的に係止する
機能を有せしめたが、展開姿勢Aで係止する機能は本考
案に必須のものではない。
(考案の効果) 以上のように本考案の折れ戸用蝶番によれば、両戸本体
を平面視V字状姿勢に係止した状態でガイドレールに沿
って移動させることが出来るので、この折り畳み状態で
の両戸本体の移動を円滑に行わせることが出来る。しか
も開口部の一端に達したならば、両戸本体を付勢手段の
付勢力に抗して前記平面視V字状姿勢から折り重ね姿勢
まで強制的に閉動させて両戸本体を完全に重ね合わせ、
開口部の開口率を高めて物品の出し入れを容易に行うこ
とも出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は折れ戸を説明する概略平面図、第2図は同正面
図、第3図は使用される蝶番の背面図、第4図は同蝶番
の底面図、第5図は同蝶番のクリック機構を説明する一
部横断底面図、第6図は第5図の要部の縦断面図、第7
図は第6図のX−X線断面図である。 1A,1B……戸本体、2A〜2C……蝶番、3……上部ガイド
レール、4a,4b……吊下用水平軸ホィール、5……下部
ガイドレール、6a,6b……下部ガイドレール、7a,7b……
取付板、8……支軸、9……付勢手段内蔵のクリック機
構、12……L形係止部材、12a……先端被係止突起、13
……被係止突起、14……係止手段、15,16……第一及び
第二係止片、16a……突起部、16b……傾斜面、17a,17b
……圧縮コイルスプリング、19……ストッパー用ビス、
24……係止突起部、25……係止凹部、A……展開姿勢、
B……平面視V字状姿勢、C……折り重ね姿勢。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上端部が上部ガイドレールに移動可能に吊
    り下げられると共に下端部が下部ガイドレールに移動可
    能に案内される2枚の戸本体を折曲自在に連結する蝶番
    であって、前記両戸本体が互いに重なる折り重ね姿勢よ
    りも若干開いた平面視V字状姿勢で、両戸本体を互いに
    弾性的に係止するクリック機構と、前記折り重ね姿勢に
    ある両戸本体を前記平面視V字状姿勢まで開動させる付
    勢手段とを有する折れ戸用蝶番。
JP3814689U 1989-03-31 1989-03-31 折れ戸用蝶番 Expired - Lifetime JPH077498Y2 (ja)

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