JP2515173Y2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2515173Y2
JP2515173Y2 JP1989125176U JP12517689U JP2515173Y2 JP 2515173 Y2 JP2515173 Y2 JP 2515173Y2 JP 1989125176 U JP1989125176 U JP 1989125176U JP 12517689 U JP12517689 U JP 12517689U JP 2515173 Y2 JP2515173 Y2 JP 2515173Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、画像形成装置に関し、特にジャム(紙詰
まり)発生などによる画像形成中断時の用紙の取り出し
が容易に行えるようにした画像形成装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、ビデオプリンタなどの小型の画像形成装置にお
いて、給紙部から用紙を一枚ずつ搬送し、支持ローラに
該用紙をピンチローラにより沿わせて、該支持ローラ面
上の用紙に画像形成手段により画像を形成し、排紙部に
排出するように構成したものがあり、上記給紙部や排紙
部の一部が装置本体より取り外せるように構成したもの
も知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、上記のような構成の画像形成装置において
は、ジャムや異常信号の発生などによる装置の異常発生
によって画像形成が中断した場合に、装置内に残留する
用紙を取り出すための開口部が小さく、用紙の排出作業
が極めて困難であった。また支持ローラ周辺に用紙が残
留する場合は、支持ローラを外部より回転できず、用紙
の排出作業を不可能にしていた。
本考案は、従来の画像形成装置における上記問題点を
解決するためになされたもので、ジャム発生などによる
画像形成中断時における残留用紙の排出作業を容易にで
きるようにした画像形成装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
上記問題点を解決するため、本考案は、給紙カセット
内の用紙を給紙経路を介して一枚ずつ画像形成部に搬送
して用紙上に画像を形成したのち、排紙経路を介して排
紙トレイ上に排出する画像形成装置において、前記給紙
カセット及び排紙トレイを、前記給紙経路及び排紙経路
を有する装置本体に着脱自在に且つ隣接して重なるよう
に装着し、該給紙カセット及び排紙トレイを前記装置本
体から抜き取った際に、前記給紙カセット及び排紙トレ
イの前記装置本体への各挿入口は合体して中間に仕切り
のない一つの開口となり、装置本体内にジャム用紙取り
出しのための中間に仕切りのない一つの空間が形成され
るように構成するものである。
このように構成した画像形成装置においては、給紙カ
セットと排紙トレイの両者を装置本体内から取り出すこ
とだけで、給紙カセット及び排紙トレイの装置本体への
各挿入口は合体して中間に仕切りのない一つの開口を形
成すると共に、装置本体内には中間に仕切りのない一つ
の比較的大きな空間が形成されるので、該空間に手又は
指を挿入して装置本体内に残留する用紙を容易に取り除
くことができる。
またその際、画像形成部を支持ローラとその周辺に配
置した画像形成手段で構成し、支持ローラにつまみを設
けて、該支持ローラを回転させるようにすれば、画像形
成部に残留する用紙の除去が更に容易になる。
〔実施例〕
以下実施例について説明する。第1図(A)は、本考
案に係る画像形成装置の一実施例の外観図で、1aは操作
パネル、1bはフロントドアー、200は給紙カセット部ユ
ニット、300は排紙トレイであり、第1図(B)は、フ
ロントドアー1bを開放し、給紙カセット部ユニット200
及び排紙トレイ300を取り外した状態を示している。第
2図(A)は、装置本体1のフレームを示す上面図で、
第2図(B),(C)は、それぞれフロントフレームと
リヤフレームとを示している。本体フレームはフロント
フレーム48とリヤフレーム49よりなり、フロントフレー
ム48とリヤフレーム49は対向するように、ステー44〜47
で連結され、箱状に形成されている。そしてフロントフ
レーム48には穴48a〜48kが設けられており、リヤフレー
ム49には穴49a〜49qが設けられている。
ステー44には、両フレーム48,49間で両フレームに直
角方向に,互いに対向した一対のカセットレール207が
固定されている。更に両フレーム48,49には、第3図の
正面図に示すように、用紙をガイドする第1ガイド5,第
2ガイド6,第3ガイド7,第4ガイド8が固定されてお
り、更にヘッド部ユニット150を回動自在に軸支するヘ
ッド回動中心軸152が、穴48g,49gに固定されている。ヘ
ッド部ユニット150の昇降駆動力を伝達するヘッド駆動
軸180は、穴48f,49fに第4図に示すように、軸受20を介
して回動自在に支持されている。
表面がゴムで作成されたプラテンローラ2は、穴48e,
49eに第5図に示すように、軸受12を介して回動自在に
支持されている。またピンチローラ3,4は、穴48i,48k,4
9i,49kに、それぞれ移動方向がプラテンローラ2の中心
方向に向くように、軸受13を介して取り付けられてい
る。そして軸受13及び軸受12の回りを一周するように、
ピンチばね14が両フレーム48,49の外側において掛けら
れており、このばね14によりピンチローラ3,4はプラテ
ンローラ2へ一定の力量(約1kgf)で押圧されている。
プラテンローラ2の軸には、フロントフレーム48の外側
においてプラチック製ツマミ15が圧入されており、一方
リヤフレーム49の外側においてはプラテンギヤ193が固
定されている。
前記ヘッド駆動軸180には、第4図に示すようにフロ
ントフレーム48の外側においてレバー19が固定されてお
り、リヤフレーム49の外側においては2段ギヤ181が固
定されており、更に両フレームの内側において、駆動ア
ーム179がピンで2個所に固定されている。
一方、ヘッド部ユニット150は、ヘッド回動中心軸152
の回りに揺動自在な2つのアーム、すなわちヘッドアー
ム154とプレッシャアーム155とを備えており、プレッシ
ャアーム155は、スペーサ153を挟んでヘッドアーム154
の内側において、ヘッド回動中心軸152に嵌合してい
る。そしてヘッドアーム154の先端部にはヘッド159が固
定されており、ヘッド159の裏側に対応するプレッシャ
アーム155には、両側にスタッド156が設けられており、
このスタッド156に支えられてばね157が配置されてい
る。このばね157は圧縮されて、一端はヘッドアーム154
に、他端はプレッシャアーム155に接し、このばね力量
により2つのアーム154,155は付勢され、通常はプレッ
シャアーム155がヘッドアーム154の一端部154a,154bに
当接して、ばね力量を封じ込めている。
またプレッシャアーム155には、前記駆動アーム179に
対応する位置にリンク178が回動自在に設けられてお
り、該リンク178の他端に設けられているピン178a,178b
は、前記駆動アーム179の先端に形成されている孔に嵌
合して連結されている。ヘッド159はヘッド回動中心軸1
52の回りに回動して、その印字部がプラテンローラ2の
中心方向に向かうように位置決めされている。
第3図において、301は後述のカセットの中板押し上
げに用いるタングで、潤滑性のあるプラスチックで形成
され、タング軸302の回りに回動自在に嵌合している。
タング軸302には、第6図(A)に示すように、2個の
ピン303が圧入されており、これらのピン303とタング30
1のボス部301cの両端面にそれぞれ設けられた壁部301a,
301b,301a′,301b′との当接により、タング301はタン
グ軸302に対する回転角が規制されている。そしてばね3
04をタング301のボス部301cの外周に緩く嵌合し、一端
をタング301に、他端をピン303に係止し、タング301の
一方の壁部301aをピン303に圧接する方向に付勢してい
る。またタング軸302の一端部にはレバー305がかしめに
より固着されており、該レバー305にはボス部305aが、
レバー305に対して直角方向に突出して取り付けられて
いる。タング軸302は両フレームの穴48h,49hで回転自在
に支持されており、レバー305はリヤフレーム49の外側
に位置し、タング301は両フレーム間のほぼ中央に位置
するように配設されている。
次に第3図に示す給紙駆動部ユニット250について説
明する。給紙駆動部ユニット250は中央部にゴムが設け
られた給紙ローラ251とフォワードローラ252を備えてお
り、両ローラ251,252は、第7図(A)〜(D)及び第
8図(A)に示すように、ハウジング285の両側板に形
成されている穴285a,285a′及び285b,285b′に軸受279
を介して回転可能に支持されている。ハウジング285に
は第7図(A)に示すように、両ローラ251,252の中央
ゴム部が突出する穴285d,285eが設けられている。
各ローラ251,252にはハウジング285の外側において、
第8図(A)に示すように、給紙ギヤ266及びフォワー
ドギヤ265がそれぞれ固定されている。一方、リタード
アーム255には、両端部にスタッド254がかしめ付けられ
ており、ハウジング285の穴285h,285i(第7図(B),
(C))と嵌合して揺動可能に支持されている。スタッ
ド254の一方にはレバー256が圧入固定されており、他方
にはばね受け257が圧入固定されている。レバー256とば
ね受け257の内側のスタッド254の外周にはリタードばね
258,259が緩く嵌合しており、該リタードばね258,259の
一端はハウジング285に、他端はリタードアーム255に回
転自在に支持されたリバースローラ253の軸受279に当接
している。リバースローラ253は中央部がゴム材で構成
されており、該中央ゴム部は前記リタードばね258,259
により、第8図(B)に示すようにフォワードローラ25
2のゴム部に付勢されている。
リバースローラ軸端部には、リタードアーム255の外
側において、ギヤ261が回転自在に嵌合しており、更に
その外側において、パッドバン263がリバースローラ軸
に固定されている。前記パッドバン263には合成繊維よ
りなるパッド262が貼り付けられている。そしてギヤ261
の内側にはクラッチばね260が圧縮されて挿入されてお
り、リタードアーム255との間でギヤ261をバッド262へ
付勢している。
ハウジング285の一方の側板285gの外側面には多数の
スタッドが設けられていて、該スタッドには第8図
(C)に示すように、ギヤ267〜271が回転可能に嵌合し
て配置されている。ギヤ269の回転はギヤ270を介してギ
ヤ271へ伝達され、またフォワードギヤ265,ギヤ267を介
して給紙ギヤ266へ伝達されるようになっている。また
ギヤ268からアイドラギヤ264を介してギヤ261へ伝達さ
れるようになっている。
第8図(A)に示すシャッター272は、給紙ローラ251
とハウジング285の間に配置され、その一端272aはハウ
ジング285の穴285c(第7図(A),(D))より突出
し、他端272bはハウジング285の穴285eから突出してい
る。シャッター272の前記他端272bは先端が二股に分か
れ、フォワードローラ252のゴム部の両側に位置するよ
うになっている。更にシャッター272は中間部272cが給
紙ローラ251の軸部で動きが規制されているため、シャ
ッター272は一端272aを中心に僅かに上下動可能で、二
股他端272bが穴285eから出入りする位置関係に配設され
ている。なお273はスタッド276,277に取り付けられたシ
ャッタ押さえである。
上記給紙駆動部ユニット250は、リヤフレーム49の穴4
9cから挿入し、軸受279をフロントフレーム48の穴48c,4
8dに嵌合させて位置決めを行い、リヤフレーム49にビス
止めされている。
なお第8図(D),(E)は、給紙駆動部ユニット25
0に設けられているガイド275と給紙センサ278とを示す
図である。
第3図に示す排紙ローラ11は、両フレーム穴48i,49i
に、第9図に示すように軸受279を介して回転自在に固
定されている。そして該排紙ローラ11の軸端部には、リ
ヤフレーム49の外側においてギヤ280が固定されてい
る。第3図に示す排紙ピンチ部ユニット50は、回動中心
軸51をもつアーム54に対して、ピンチローラ52を軸受を
介して回転自在に緩く支持して構成されており、軸受部
分がばねで押圧されてピンチローラ52が前記排紙ローラ
11の中央ゴム部に圧接するようになっている。またアー
ム54にはリヤフレーム49の外側まで延びたスタッド53が
設けられている。
ラック部ユニット350は、第10図(A)に示すように
板金製のラック板354に、プラスチック製の第1ラック3
51,第2ラック352,カム353及び板金製の検知板355を組
み付けて構成している。そして第1ラック351は上面に
ラックを設けており、側面には第11図(A)に示すよう
に長穴溝351aが形成されている。なお第11図(A)は第
10図(A)の上方より見た図を示している。第2ラック
352も同様に上面にラックを設けており、側面には長穴
溝352a,352bを形成している。カム353には、第11図
(A),(B)に示すように、閉ループ状にカム溝353
a,353b,353c,353dが形成されており、また溝353dを閉塞
するように板ばね356が取り付けられている。更にカム3
53には長穴溝353eとその上部にカム溝353fが設けられて
いる。そして第6図に(A)に示したタング軸302の一
端部に設けられたレバー305のボス部305aが、カム353の
溝353a〜353dに挿入されるようになっている。なお第10
図(B)は、第10図(A)の下方より見た図で、検知板
355を検知するためのセンサ357,358を配置した態様を示
している。
リヤフレーム49には第12図に示すように、スタッド4
2,43が立設されており、これらのスタッド42,43と前記
ラック部ユニット350の長穴溝353e,353aが嵌合して、ラ
ック部ユニット350はリヤフレーム49に対してスライド
可能に取り付けられている。リヤフレーム49には、更に
スタッド40,41が立設されており、駆動フレーム39がそ
の端部に固定されている。駆動フレーム39には3種類の
モータとそのウオームギヤにかみ合う複数のギヤが、該
駆動フレーム39に立設されているスタッドに回転可能に
保持されている。
すなわちまず、第4図に示すように、ヘッド昇降モー
タ185とそのウオームとかみ合うギヤ184,182が設けられ
ている。また第13図(A)に示すように、インクシート
巻取モータ186のウオームとかみ合うギヤ187が設けられ
ており、該ギヤ187はスタッド32に回転自在に設けられ
たトルクリミッタ(B)34に動力を伝達するようになっ
ている。更に駆動フレーム39には、第14図(A)に示す
ように、メインモータ188とかみ合う伝達ギヤ189,190が
取り付けられている。
また駆動フレーム39からリヤフレーム49側へ、第14図
(A)に示すように、ホルダー31がスポット溶接されて
おり、第14図(B)に示すように、ホルダー31の穴31a
を中心にギヤスライダー30が揺動自在に保持されてい
る。ギヤスライダー30は前記伝達ギヤ190の第1と第2
のギヤの間にその先端部が位置し、且つ弾性部材29がビ
ス止めされていて、該弾性部材29の先端29aとギヤスラ
イダー30の先端突出部30aとが、前記伝達ギヤ190の第1,
第2のギヤ間に弾性力をもって当接している。またギヤ
スライダー30の後端30bは、ばね28の付勢力によって第1
0図(A),(B)に示すラック板354の斜面354d,e,fに
圧接するようになっている。
また駆動フレーム39には、第13図(A)に示すよう
に、スタッド33が立設されていて、該スタッド33の回り
にもう一つのトルクリミッタ(A)35が回動自在に保持
されている。更に駆動フレーム39に立設されているスタ
ッド38の先端部には、ラチェットロック37が回動自在に
嵌合しており、第13図(B)に示すように、そのボス部
37aの一方にはばね36が張架されていて、ラチェットロ
ック37の先端部37bをトルクリミッタ(A)35の外周部
のラチェット部35aに係合させている。またラチェット
ロック37の他方のボス部37aは、第12図に示すように、
ラック部ユニット350の第2ラック352の長穴溝352a,352
bに係合している。
第12図に示すように、リヤフレーム49に立設されてい
るスタッド42にはカセットロック208が揺動自在に嵌合
されており、該カセットロック208にはピン208aがかし
め付けられており、その先端部は、第11図(B)に示す
ように、ラック部ユニット350のカム353の長穴溝353eと
カム溝353fに係合するようになっている。またカセット
ロック208はばねで上方に付勢されており、したがって
ピン208aは溝353e,353fの上壁に当接して、カセットロ
ック208の回転は規制されている。なおカセットロック2
08の一端部208bはリヤフレーム49の穴49dよりリヤフレ
ーム49の内側に挿入されている。
リヤフレーム49とラック部ユニット350と駆動フレー
ム39とを組み合わせた状態においては、第3図に示すよ
うに、ヘッド昇降モータ185の回転は、ギヤ184,182,181
へ伝達され、ヘッド駆動軸180を正逆転させる。更にギ
ヤ183を介して第1ラック351と係合し、ラック部ユニッ
ト350を往復動させる。
一方、インクシート巻取モータ186の回転は、第13図
(A)に示すように、ギヤ187へ伝達され、トルクリミ
ッタ(B)34を駆動する。メインモータ188の駆動力
は、第14図(A)に示すように、ギヤ189,190を介して
プラテンギヤ193へ伝えられ、該プラテンギヤ193を駆動
する。同時に、第15図のリヤフレーム49の外側を示す図
に示すように、ギヤ189からギヤ191,192を介して給紙駆
動部ユニット250のギヤ269へ伝えられ、給紙ローラ251,
フォワードローラ252及びリバースローラ253が駆動され
る。また同時にギヤ269の回転は、ギヤ270,271,280を介
して排紙ローラ11へ伝えられる。
また第9図及び第15図に示すように、ラック部ユニッ
ト350の第2ラック352には、アイドラギヤ282がかみ合
っており、カムギヤ281にラック部ユニット350の往復動
が伝えられる。カムギヤ281の外周にはカムが形成され
ていて、その回転角の一部で、前記給紙駆動部ユニット
250のリタードアーム255の一端に取り付けられたレバー
256(第8図(A))の先端256aと前記カムとが接触す
る位置関係をもって配設されている。また第9図及び第
15図に示すように、給紙駆動部ユニット250に設けられ
ているスタッド286とレバー256のボス部256bとでリンク
283が保持され、ボス部256bに回転可能に嵌合し、スタ
ッド286と長穴283bが係合して回転が規制されている。
カムギヤ281の回転位置によってレバー256が持ち上げら
れ、リンク283を介して、ピンチローラ52を保持してい
るアーム54に設けられているスタッド53を持ち上げるよ
うに構成されている。
2つのトルクリミッタ34,35は、リヤフレーム49の穴4
9bからリヤフレーム49の内側へ突出するように配置され
ている。トルクリミッタ34は、第13図(A)に示すよう
に、そのギヤ部34aに入力された駆動力を、摩擦クラッ
チを介して出力端部34bに、例えば約500g・cmの一定の
トルクで駆動力を伝えるように構成されている。一方、
トルクリミッタ35はラチェット35aを備えており、ラチ
ェットロック37の先端部37bがラチェット35aから離れて
いる場合には、出力端部35bを回転させるのに、例えば5
0g・cmのトルクを必要とする。ラチェットロック37の先
端部37bがラチェット35aと当接しているときには、出力
端部35bはロックされて回転しないようになっている。
一方、トルクリミッタ34,35により駆動制御されるイ
ンクシートカートリッジ100は、第16図(A)〜(C)
に示すように、巻芯(A)101と該巻芯(A)101側に初
期的に巻かれたインクシート103と該インクシート103を
巻き取る方の巻芯(B)102とで構成されている。そし
て該インクシートカートリッジ100は、フロントフレー
ム48の穴48aからリヤフレーム49方向へ挿入され、突出
部に設けた穴100a,100bに図示されないフロントフレー
ム48に立設したピンが嵌合して、フロントフレーム側の
位置が決まり、リヤフレーム側は、前期トルクリミッタ
34,35の出力端部35bと巻芯(A)101,出力端部34bと巻
芯(B)102とが緩く係合して位置決めされている。し
たがって巻芯(B)102はインクシート巻取モータ186の
駆動によってトルクリミッタ34を介してインクシート10
3を巻き取る側となり、また巻芯(A)101はインクシー
ト103を送り出す側となる。トルクリミッタ35は巻芯
(A)101に一定の負荷トルクを与える機能、及びトル
クリミッタ34の巻取トルク以上の負荷(ラチェット35a
とラチェットロック37の先端部37bの係合による負荷)
を与えて、巻取りを停止させる機能を備えている。また
トルクリミッタ34には、第17図(A),(B)に示すよ
うに、出力端部34bと一体となって回転する背面部34cに
放射状に白黒のパターン34dが設けられており、そのパ
ターン34dの近傍に反射型センサ27(第13図(A))を
設けて、トルクリミッタ34の出力端部34bの回転数を検
知するようになっている。
またインクシートカートリッジ100には、第16図
(C)に示すように、複数個の穴100dが形成されてお
り、また第16図(A)に示すようにリヤフレーム49の穴
49qよりフレーム内に突出した複数のセンサ104のアクチ
ュエータ104aが設けられている。インクシートカートリ
ッジ100は、そのインクシート103のパターン種類、物性
値等により複数種類があり、その種類によって、穴100d
の組み合わせが変わるようになっている。インクシート
カートリッジ100をプリンタ本体1にセットした状態
で、穴100dが形成されている部分が前記アクチュエータ
104aを押すことによって、どの種類のインクシートカー
トリッジが挿入されているかが検出されるようになって
いる。
給紙カセット部ユニット200は、第18図(A)〜
(C)に示すように、カセットフレーム201に取り付け
られた鉄板製の中板202,第1サイドガイド203,第2サイ
ドガイド205及び後端ガイド206とで構成されている。中
板202は、その後端両側突出部202a,202bをカセットフレ
ーム201の穴201fに挿入し、該突出部202a,202bを中心と
して先端部202c側を上下に回動可能に構成している。
第19図に示す用紙400は中板202上に印刷面を下に向
け、マーク面400aが上に向くように積載収納される。そ
の際、用紙400は、第1サイドガイド203の突面203a,203
b、第2サイドガイド205の突面205b,205c、後端ガイド2
06の縁部206a、カセットフレーム201の突面201gで、概
略位置決めされる。更に第1サイドガイド203には押さ
えばね204が設けられており、この押さえばね204は第2
サイドガイド205方向への付勢力をもっている。この押
さえばね204により用紙の一方の側縁部が第2サイドガ
イド205方向へ寄せられ、その突面205b,205cに用紙の他
方の側縁部が押し付けられて位置決めされている。
より大きなサイズの用紙を使用する際は、第2サイド
ガイド205及び後端ガイド206をカセットフレーム201よ
り取り外し、第1サイドガイド203の位置を変更するこ
とで対応可能である。用紙裏面400aのマーク400bはバー
コード状になっており、例えば用紙のサイズ,種類(ス
タンダード,OHP用,タックシール用等)等の組み合わせ
で、異なるバーコードが付けられている。
給紙カセット部ユニット200は、カセットレール207の
ガイド部207a(第2図(B))に、両側突出部201a,201
bがガイドされて、フロントフレーム48の穴48bからリヤ
フレーム49方向へ挿入される。リヤフレーム49の穴49n
には、第20図(A)〜(C)に示すように、ラッチ部品
209がカセットフレーム201のフック部201cと対応するよ
うに配置されており、給紙カセット部ユニット200を本
体フレーム内に挿入することにより、そのフック部201c
がラッチ部品209でロックされる。第20図(A)はフッ
ク部201cがロックされた状態を示しており、そしてロッ
ク状態を解除するには、第20図(B)に示すように、ス
トロークSの量だけ更にフック部201cをラッチ部品209
の奥部へばねに抗して押し込むことにより解除される構
成の公知のラッチ部品209が用いられている。第20図
(C)は、このように押し込むことにより、ラッチ部品
209によるフック部201cのロックが解除された状態を示
している。
前述のカセットロック208の一端部208b(第12図)
は、リヤフレーム49と前記カセットフレーム201の間の
隙間に出入するように配置されており、その隙間に前記
一端部208bが挿入された状態では、前記フック部201cを
ラッチ部品209にロックするためのストロークSが保た
れなくなるため、給紙カセット部ユニット200をラッチ
部品209にロックすることもできないし、また一旦ロッ
クした状態からは解除することもできないようになって
いる。
排紙トレイ300は、第21図(A),(B)に示すよう
に、筒形状をしており、開口部300aと300bが形成されて
おり、位置決め用の突起300c,300dが設けられている。
そして給紙カセット部ユニット200の上部に、フロント
フレーム48の穴48bからリヤフレーム49側へ挿入され、
リヤフレーム49の穴49l,49mに突起300c,300dが嵌合して
位置決めされるようになっている。また突起300c,300d
を設けた側面部にはマグネット300eが固着されていて、
リヤフレーム49と密着し保持されるようになっている。
そしてこの排紙トレイ300は、このマグネット300eの密
着力に抗して容易に手で取り外すことができるようにな
っている。
上記排紙トレイ300の突起300c、及び前述の給紙カセ
ット部ユニット200の突出部201d(第18図(A))は、
排紙トレイ300及び給紙カセット部ユニット200を装置本
体1にカセットした状態では、リヤフレーム49から外側
へ突出し、図示されないフォトインタラプターセンサを
遮る部分に位置するように構成されている。そしてこの
センサにより給紙カセット部ユニット200及び排紙トレ
イ300の有無を検知するようになっている。
次にこのように構成された画像形成装置の動作につい
て説明する。まずヘッド昇降モータ185の駆動により、
次の部材が連動する。
まず第4図に示すヘッド駆動軸180が回転し、駆動ア
ーム179がリンク178を動かすことにより、プレッシャア
ーム155がヘッド回動中心軸152を中心に回動する。この
プレッシャアーム155の回動は、ばね157及びヘッドアー
ム154の回動につながる。ヘッド159自体はヘッドアーム
154と共に回動する。
ギヤ183と第1ラック351とのかみ合いにより、ラック
部ユニット350が往復動する。そして第10図(B)に示
すように、該ラック部ユニット350に設けられている検
知板355にあけられた穴355aと検知板355自体の端部を、
ホームポジションセンサ357及びポジションセンサ358で
検出することにより、ヘッドの位置を、第22図(A)〜
(F)に示すホームポジション(H.P)、A〜Eポジシ
ョンとそれぞれ対応づけて検出可能になっている。
前期ラック部ユニット350の往復動に連動し、ラック
板354のカム斜面354d,354e,354fが、第14図(A),
(B)に示すように、ギヤスライダー30を動かし、それ
に連動してギヤ190がスライドする。そしてヘッド159の
位置がホームポジション(H.P)及びA,Bポジションまで
は、ギヤ190がプラテンギヤ193とかみ合わず、プラテン
ローラ2は駆動されないようになっている。一方ヘッド
159の位置がC,D,Eポジションの場合には、ギヤ190がプ
ラテンギヤ193とかみ合い、プラテンローラ2が駆動さ
れるようになっている。
また上記ラック部ユニット350の往復動に連動し、第
2ラック352の側面に設けられた長穴溝352a,352bによっ
て、ラチェットロック37のボス部37aが押され、ラチェ
ットロック37はトルクリミッタ(A)35のラチェット部
35aに接離する(第13図(A),(B))。接触時には
トルクリミッタ(A)35の回転防止として働き、離間時
には解除される。したがってヘッド159の位置が、ホー
ムポジション、A〜Cポジションまでは、トルクリミッ
タ(A)35はロックされており、D,Eポジションの位置
でのみフリーに回転可能である。
また上記ラック部ユニット350の往復動に連動し、第
2ラック352によってアイドラギヤ282が回転し、カムギ
ヤ281も回転される(第9図及び第15図参照)。その結
果、カムギヤ281のカム面が給紙駆動部ユニット250側に
設けられたレバー256と接触して押し上げる時には、リ
バースローラ253はフォワードローラ252から離間し、同
時にギヤ261もアイドライギヤ264から離間して駆動力は
ギヤ261には伝達されない。更にリンク283が押し上げら
れ、排紙ピンチ部ユニット50から突出したスタッド53を
持ち上げることにより、排紙ローラ11とピンチローラ52
のニップは解放される。
これとは逆にカムギヤ281のカム面がレバー256と全く
接触しない状態では、リバースローラ253はリタードば
ね258,259の力量で、フォワードローラ252と接触してい
る。そしてギヤ261はアイドライギヤ264と係合し、フォ
ワードローラ252及び給紙ローラ251とは逆方向に駆動可
能となる。またリンク283は下方に移動し、その上端縁
部283aがスタッド53から離れ、排紙ローラ11とピンチロ
ーラ52はニップ状態となる。
以上の動作により、ヘッド位置がポジションB,Cの場
合のみ、排紙ローラ及びリバースローラ部は、それぞれ
ニップ状態となり、それ以外のポジションにおいては、
ニップ解除状態となる。
更にまたラック部ユニット350の往復動に連動し、カ
ム353のカム溝353a〜353dに嵌入したタング軸302の端部
に設けられたレバー305のボス部305aは、ヘッド位置が
ホームポジション(H.P)からEポジションに動くに従
って、第11図(B)において、P.A,P.B,P.C,P.D,P.Eで
示すように、溝353aから上方に持ち上げられ、溝353bを
通って溝353cに入る。そしてヘッド位置がEポジション
からホームポジションに動く時には、溝353cから溝353d
を通り、板ばね356を下方へ押し上げて、溝353aへ戻
る。ヘッド位置がBポジションにある時のみ、タング軸
302は回転してばね304の力量で、タング301がカセット
フレーム201の穴201eからカセットフレーム内に侵入
し、中板202を押し上げ、その上に積載された用紙の裏
面を給紙ローラ251に圧接する。その他のポジションで
はタング301は下っており、カセットフレーム201の外部
へ退避している。
更にまたラック部ユニット350の往復動に連動し、カ
ム353のカム溝353e,353fに挿入されているカセットロッ
ク208のピン208aは、第11図(B)において、同じくP.
A,P.B,P.C,P.D,P.Eで示すように、カム溝353e,353fの上
壁に沿って上下する。ヘッド159がホームポジション
(H.P)の時のみ、ピン208aは、カム溝353eにより下方
に押し下げられ、その結果、カセットロック208の一端
部208bは、給紙カセット部ユニット200とリヤフレーム4
9の間の隙間から退避して、給紙カセット部ユニット200
は着脱可能な状態になる。その他のポジジョンにおいて
は、カセットロック208の一端部208bが給紙カセット部
ユニット200とリヤフレーム49の間の隙間に侵入し、給
紙カセット部ユニット200の着脱は不可能となる。
またヘッド駆動軸180の回転に伴い、第4図に示すよ
うにフロントフレーム48の外側においてレバー19が回転
する。ヘッド159がホームポジション以外の時には、レ
バー19はリンク16のピン16aから離れており、第23図
(A),(B)に示すように、スライド部材17はばね18
の付勢力によって2点鎖線位置に引かれている。その
時、ボス部17aはフロントドアー1b(第1図(A))の
図示しないボス部に対応する位置にあり、フロントドア
ー1bを押すと、そのボス部がボス部17aに当接して押す
ことができず、したがってフロントドアー1bを開放する
ことができないように構成されている。
そしてヘッド159がホームポジションに来たときの
み、レバー19はリンク16のピン16aを押すため、スライ
ド部材17はばね18の付勢力に抗して移動し、フロントド
アー1bのボス部の先端からボス部17aが外れて、フロン
トドアー1bを押すことが可能となる。この状態でフロン
トドアー1bを所定のストローク以上押すことにより、ラ
ッチ部材よりそのボス部が外れて第1図(B)に示すよ
うにフロントドアー1bを開くことができるようになって
いる。
以上の〜の動作とヘッド159のポジションをまと
めて対応させたものを、第1表に示す。
次に第1表並びに第22図(A)〜(F)及び印刷順序
とヘッド位置との関係を示す第24図に基づいて、印刷順
序を説明する。
(I)非プリント時には、ヘッド159はホームポジショ
ン(H.P)(第22図(A))にあり、給紙カセット部ユ
ニット200の着脱、フロントドアー1bを開閉してインク
シートカートリッジ100の着脱等が可能である。図示さ
れないセンサにより、フロントドアー1bが閉じているこ
とを検知し、且つ給紙カセット部ユニット200,排紙トレ
イ300,インクシートカートリッジ100が装着された状態
ではじめてプリント動作が可能になる。
(II)プリント信号を受けると、第24図に示すように、
ヘッド159はDポジション(第22図(E))まで移動す
る。この時、インクシートセンサ10(第3図)の近傍に
ヘッド部ユニット150が移動するため、ヘッド部ユニッ
ト150のインクシートセンサ10と対向する面が反射板の
働きをし、インクシート103を透過するセンサ10の光を
反射する。インクシート103がC(シアン),M(マジェ
ンタ),Y(イエロー)の時には、反射型センサ10の光が
透過するが、Y(イエロー)の手前に設けられている黒
帯が位置している時には、センサの光は通過しない。イ
ンクシート巻取モータ186の駆動により、トルクリミッ
タ34を介してインクシート103は巻芯(B)102に巻き取
られていく。インクシートセンサ10が黒帯の先端を検知
すると、インクシート巻取モータ186の駆動を停止す
る。
(III)次にヘッド159は、一旦Aポジション(第22図
(B))へ移動し、再びBポジジョン(第22図(C))
へ移動する。この間に、インクシート103の送り出し側
がロックされるので、再びインクシート巻取モータ186
を駆動させてインクシート103の弛みを取り除く。メイ
ンモータ188を正転させると、用紙400は給紙ローラ251
により給送される。フォワードローラ252とリバースロ
ーラ253は圧接しているが、用紙400がニップされる前ま
では、フォワードローラ252によってリバースローラ253
は、その駆動方向に反して、フォワードローラと同方向
へ従動している。一旦用紙がニップされると、リバース
ローラ253は用紙進行方向に従動する。
給紙時に複数枚の用紙400がニップ部へ給送された場
合には、最上紙のみがフォワードローラ252によって給
送され、それ以下の用紙はリバースローラ253によっ
て、給紙カセット部ユニット200の方へ送り返される。
したがって用紙400は一枚だけに分離されてプラテンロ
ーラ2に向けて給送される。また給紙駆動部ユニット25
0のリタードばね258,259及びクラッチばね260の力量、
パッド262,給紙ローラ251,フォワードローラ252及びリ
バースローラ253の摩擦係数、並びにタング部のばね304
の力量は、給送される用紙を一枚に分離するために最適
な値に設定されている。
このようにして給送された用紙先端は第4ガイド8に
沿って上方へ向けられ、次に第3ガイド7によって下方
に向けられ、撓んだ形状でプラテンローラ2とピンチロ
ーラ3のニップ部に当接する。なおこの時プラテンロー
ラ2は停止している。用紙は更に送られて僅かのループ
量をもった状態で給送は停止する。前記ループ量はレジ
ストセンサ9(第3図)で用紙を検知してからの時間を
カウントして設定する。
(IV)次にヘッドはCポジション(第22図(D))へ移
動する。この時、タング301は下がり、ギヤ190がプラテ
ンギヤ193とかみ合う。用紙はループを保ったまま、先
端をプラテンローラ2とピンチローラ3のニップ部へ押
し当てた状態となる。再びメインモータ188が駆動さ
れ、用紙先端はループによる紙の腰でプラテンローラ2
へニップされていく。約2mm程度ニップされた状態で、
給送は一端停止する。この動作により用紙はプラテンロ
ーラ2の送り方向への斜行の補正がなされると共に、用
紙先端をプラテンローラ2に対して位置決め(レジス
ト)する動作が行われる。
(V)次にヘッドはEポジション(第22図(F))へ移
動する。この動作によりリバースローラ253も下方へ退
避し、排紙ピンチローラ52も上方へ退避する。そしてヘ
ッド159及びヘッド部ユニット150に設けられているピン
チローラ151(第3図)がインクシート103をプラテンロ
ーラ2へ押し付けるように圧接する。この状態でメイン
モータ188によりプラテンローラ2は正転し、用紙先端
はプラテンローラ2の回りに押し付けられたインクシー
ト103にガイドされて、次のピンチローラ4にニップさ
れる。
この2つのピンチローラ3,4にニップされた後で、ヘ
ッド159の発熱に従って第1色目の印刷が行われる。1
色目の印刷の範囲は、用紙後端がピンチローラ3から外
れない範囲に限定される。印刷中は、必ず3つのピンチ
ローラ3,4,151及びヘッド159にのみ用紙400はニップさ
れるようになっている。したがって、印刷中においては
用紙400は他の各ローラの搬送力の影響を受けることは
ない。なおこの第1色目の印刷中は、インクシート巻取
モータ186も駆動されているが、インクシート103はヘッ
ド159によりプラテンローラ2に強くニップされている
ため、プラテンローラ2の周速で巻き取られていく。こ
の時、トルクリミッタ34の後端面34cに設けられている
黒白のパターン34dの数を反射型センサ27で検出するこ
とにより、巻芯(B)102に巻き取られたインクシート
の直径を推測することができる。
(VI)第1色目の印刷が終了すると、ヘッドはDポジシ
ョン(第22図(E))に降下する。そしてインクシート
巻取モータ186が駆動され、インクシート103を次の色位
置まで巻き取って停止する。この時の巻取量は、前述の
巻芯(B)102におけるインクシートの直径の推測値に
よって決定され、再び反射型センサ27で黒白パターン34
dを計数することによって適正量を送り出している。同
時にメインモータ188は逆転して用紙400を給紙カセット
部ユニット200側へ戻すが、第1色目の印刷中に用紙の
後端は給紙駆動部ユニット250のガイド275の先端部275a
(第3図)を外れて、用紙の腰で第3ガイド7の下面に
沿っているため、用紙はリバースローラ253の方へは戻
らず、ガイド275と第3ガイド7の間を通り、更に排紙
トレイ300の下面とガイド275によって形成される紙経路
へ運ばれる。したがってこの印刷過程中、用紙後端が給
紙カセット内に積載されている用紙や、リバースローラ
253,給紙ローラ251,フォワードローラ252に当たること
はない。
逆転は、用紙先端がピンチローラ4のニップから外れ
ない範囲で、且つ前回の第1色目の印刷を開始した位置
よりも前まで戻して停止する。次いでヘッドは再びEポ
ジション(第22図(F))へ移動して、プラテンローラ
2は正転を開始する。用紙先端が第1色目の印刷を開始
した位置にくるタイミングで第2色目の印刷を開始す
る。プラテンローラ2の正転及び逆転量は、メインモー
タ188にパルスモータが用いられている場合には、パル
ス数で制御される。必要な重複印刷回数に応じて、
(V)及び(VI)の行程が繰り返される。
(VII)最後の印刷が終了すると、ヘッドはCポジショ
ン(第22図(D))へ移動し、用紙先端は排紙ローラ11
とピンチローラ52にニップされ、プラテンローラ2の回
転と共に排出される。印刷済みの用紙は排紙トレイ300
の穴300aから入り、排紙トレイ300内へ排出される。オ
ペレータは装置本体1のフロント側に開放されている他
の穴300bから、プリントされた用紙を装置本体1の外部
へ取り出すことができる。
また同時にインクシート103の送り出し側がロックさ
れているため、インクシート巻取モータ186を駆動させ
てインクシート103の撓みを取り除く。
(VIII)次いでヘッドをホームポジジョン(第22図
(A))へ移動させてプリント動作を終了する。この
時、次のインクシート黒帯はインクシートセンサ10に達
する手前に位置するようになっている。
次にジャム(紙詰まり)を検出した場合の動作につい
て説明する。プリント動作中に、何らかの手段でジャム
を検知した場合には、プリント動作を中止し、ヘッド15
9をAポジション(第22図(B))へ移動する。そして
インクシート送り側がロックされた時点で、インクシー
ト巻取モータ186を駆動してインクシート103の弛みを取
り除く。その後でヘッド159をホームポジションへ戻す
と同時に、アラーム表示を図示しない表示部に示す。
次にジャム時の処理方法を説明する。ヘッドはホーム
ポジションに戻っているので、装置内の用紙は、プラテ
ンローラ2とピンチローラ3,4以外の部分におけるニッ
プは全て解除されている。またプラテンローラ2へ駆動
力を伝えるプラテンギヤ193とギヤ190のかみ合いは外れ
ている。したがってプラテンローラ2は駆動系に対して
フリーの状態となる。またフロントドアーの開閉、及び
給紙カセット部ユニット200の着脱は可能な状態にあ
る。
この状態においてまず、フロントドアー1bを開いて、
インクシートカートリッジ100を抜くことにより、該部
分における用紙の有無を確認することができる。次に給
紙カセット部ユニット200並びに排紙トレイ300を装置本
体1のフロント側へ抜き取る。これらの給紙カセット部
ユニット200及び排紙トレイ300を抜いた状態において
は、第1図(B)に示すように、それらを抜いた部分に
容易に手又は指が入るだけの一つの大きな空間が形成さ
れる。この空間に対して、給紙経路,排紙経路,及び給
紙駆動部ユニット250のガイド275と第3ガイド7の下面
によって形成される第3の紙経路の3つの経路が連通し
ている。
またフロントドアー1bを開けば、プラテンローラ2の
軸端部につまみ15が露出しているので、このつまみ15を
反時計方向に回せば、用紙先端は排紙経路より前記空間
へ送り出されてくる。一方前記つまみ15を時計方向に回
せば、給紙経路又は第3の紙経路より前記空間へ送り出
されてくる。これらの3つの経路は、用紙の長さより短
く設定されているので、上記つまみ15の回動により必ず
用紙の一端が前記空間へ突出してくるようになってい
る。このように用紙の一端が前記空間に突出してきた時
点で、該空間に手を挿入してジャム用紙を引き出して処
理することが可能となる。
ジャム処理後は、排紙トレイ300,給紙カセット部ユニ
ット200及びインクシートカートリッジ100をフロント側
から装置本体1に挿入し、フロントドアー1bを閉じるこ
とによりジャム検出時の操作は完了する。
なお、図示されないセンサで、排紙トレイ300の突起3
00c、及び給紙カセット部ユニット200の突起201dが装置
本体1に装着されていない時には、プリント動作に入ら
ないように制御されている。
〔考案の効果〕
以上実施例に基づいて説明したように、本考案によれ
ば、給紙カセットと排紙トレイの両者を装置本体内から
取り出すことだけで、給紙カセット及び排紙トレイの装
置本体への各挿入口は合体して中間に仕切りのない一つ
の開口を形成すると共に、装置本体内には中間に仕切り
のない一つの比較的大きな空間が形成されるので、該空
間に手又は指を挿入して装置本体内に残留する用紙を容
易に取り除くことができる。
またその際、画像形成部を支持ローラとその周辺に配
置した画像形成手段で構成し、支持ローラにつまみを設
けて、該支持ローラを回転できるようにすれば、画像形
成部に残留する用紙の除去が更に容易になる。
【図面の簡単な説明】 第1図(A)は、本考案に係る画像形成装置の一実施例
の外観図、第1図(B)は、そのフロントドアーを開放
し排紙トレイ及び給紙カセットを取り外した状態を示す
図、第2図(A)は、本考案に係る画像形成装置の実施
例の本体フレームを示す上面図、第2図(B),(C)
は、それぞれフロントフレーム及びリヤフレームを示す
図、第3図は、実施例の各構成部材を一部断面で示す正
面図、第4図は、ヘッド部ユニットの構成を示す平面
図、第5図は、プラテンローラ部分を示す平面図、第6
図(A),(B)は、タング部分を示す平面図及び側面
図、第7図(A)〜(D)は、給紙駆動部ユニットのハ
ウジングを示す平面図,側面図及び断面図、第8図
(A)〜(C)は、給紙駆動部ユニットの平面図及び側
面図、第8図(D),(E)は、給紙駆動部ユニットの
ガイド部分を示す平面図及び上面図、第9図は、排紙ロ
ーラ部分を示す平面図、第10図(A),(B)は、ラッ
ク部ユニットを示す平面図及び側面図、第11図(A),
(B)は、ラック部ユニットのラック板を示す側面図及
びそのカム部分を示す拡大側面図、第12図は、ラック部
ユニット部分を示す平面図、第13図(A),(B)は、
トルクリミッタ部分を示す平面図及びそのラチェットロ
ック部分を示す斜視図、第14図(A),(B)は、プラ
テンギヤ部分を示す平面図及びギヤスライダーを示す斜
視図、第15図は、リヤフレームの外側に各部材を取り付
けた態様を示す正面図、第16図(A)〜(C)は、イン
クシートカートリッジを示す図、第17図(A),(B)
は、トルクリミッタ(B)の一部を断面で示す平面図及
び一部省略側面図、第18図(A)〜(C)は、給紙カセ
ット部ユニットを示す平面図及び側面図、第19図は、用
紙を示す平面図、第20図(A)〜(C)は、給紙カセッ
ト部ユニットのフック部のロック態様を示す図、第21図
(A),(B)は、排紙トレイを示す平面図及び側面
図、第22図(A)〜(F)は、ホームポジション及びA
〜Eポジションにおける各部材の配置態様を示す図、第
23図(A),(B)は、スライド部材部分を示す平面図
及び上面図、第24図は、印刷順序とヘッド位置の関係を
示す図である。 図において、1は装置本体、2はプラテンローラ、3,4
はピンチローラ、11は排紙ローラ、50は排紙ピンチ部ユ
ニット、100はインクシートカートリッジ、103はインク
シート、150はヘッド部ユニット、151はピンチローラ、
152はヘッド回動中心軸、159はヘッド、180はヘッド駆
動軸、200は給紙カセット部ユニット、250は給紙駆動部
ユニット、251は給紙ローラ、252はフォワードローラ、
253はリバースローラ、300は排紙トレイ、301はタン
グ、350はラック部ユニットを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 丸山 規夫 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−5251(JP,A) 実開 昭57−139947(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】給紙カセット内の用紙を給紙経路を介して
    一枚ずつ画像形成部に搬送して用紙上に画像を形成した
    のち、排紙経路を介して排紙トレイ上に排出する画像形
    成装置において、前記給紙カセット及び排紙トレイを、
    前記給紙経路及び排紙経路を有する装置本体に着脱自在
    に且つ隣接して重なるように装着し、該給紙カセット及
    び排紙トレイを前記装置本体から抜き取った際に、前記
    給紙カセット及び排紙トレイの前記装置本体への各挿入
    口は合体して中間に仕切りのない一つの開口となり、装
    置本体内にジャム用紙取り出しのための中間に仕切りの
    ない一つの空間が形成されるように構成したことを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記画像形成部は、用紙支持ローラとその
    周辺に配置された画像形成手段とからなり、前記用紙支
    持ローラの軸端部に手動で該支持ローラを回転させるた
    めのつまみが設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
JP1989125176U 1989-10-27 1989-10-27 画像形成装置 Expired - Lifetime JP2515173Y2 (ja)

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