JP2515168B2 - 半田ディップ装置 - Google Patents

半田ディップ装置

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JP2515168B2
JP2515168B2 JP2191607A JP19160790A JP2515168B2 JP 2515168 B2 JP2515168 B2 JP 2515168B2 JP 2191607 A JP2191607 A JP 2191607A JP 19160790 A JP19160790 A JP 19160790A JP 2515168 B2 JP2515168 B2 JP 2515168B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半田ディップ装置、特に、電子回路素子が実
装された基板と、この基板の側方に取り付けられたリー
ドと、このリードの下端に形成されているフレームと、
を有する被加工物について、基板の側辺近くに形成され
た接続パッドと、リードの上端とを半田付けするため
に、被加工物を半田槽に浸漬させた後、半田滴の処理を
適切に行うことのできる半田ディップ装置に関する。
〔従来の技術〕
多数の電子部品が実装された回路基板では、半田付け
を行う箇所が多数存在する。このような半田付け作業を
自動化するための装置として、半田ディップ装置が用い
られている。この半田ディップ装置は、半田を溶融した
状態で収容する半田槽を備えており、被加工物(半田付
けの対象となる回路基板など)をこの半田槽内に浸漬さ
せることにより半田付けを行う。通常、被加工物を支持
するための治具を設けられており、この治具が半田槽の
上を垂直に移動する機構となっている。作業者が被加工
物を治具に取り付けると、治具が自動的に下降して被加
工物が半田槽内に浸漬し、続いて治具が自動的に上昇し
て被加工物が半田槽内から引上げられる。こうして、自
動的に半田付け作業を行うことができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の半田ディップ装置には、被加工
物に半田滴が残るという問題がある。すなわち、被加工
物を半田槽内から引上げるとき、被加工物に付着した半
田がしばらく液体の状態を保つため、しずくの状態を形
成し、そのまま固化して半田滴を生じるようになる。こ
のような半田滴は、被加工物の後の加工工程に障害を与
える原因となり好ましくない。
そこで本発明は、半田滴の処理を適切に行うことので
きる半田ディップ装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
(1)本願第1の発明は、電子回路素子が実装された基
板と、この基板の側方に取り付けられたリードと、この
リードの下端に形成されているフレームと、を有する被
加工物について、基板の側辺近くに形成された接続パッ
ドと、リードの上端とを半田付けするための半田ディッ
プ装置において、 半田を溶融した状態で収容する半田槽と、 被加工物を取り付ける治具と、 治具を第1の水平軸に関して回転させる回転駆動手段
と、 治具を半田槽の上で垂直方向に移動させる垂直駆動手
段と、 治具を第1の水平軸に直交する第2の水平軸に沿って
移動させる水平駆動手段と、 垂直駆動手段により、治具に取り付けられた被加工物
を、リードがほぼ水平になる状態で半田槽内に浸漬させ
た後、付着していた溶融半田が慣性力によりリードの下
端側に移動するように、垂直駆動手段および水平駆動手
段を同時に動作させて被加工物を円弧運動させながら半
田槽内から引上げ、この引上げ動作の際に、付着してい
た溶融半田が遠心力によりリードの下端側に移動するよ
うに、回転駆動手段を動作させて被加工物を円弧運動と
同じ方向に回転運動させる制御を行う制御手段と、 を設けたものである。
(2)本願第2の発明は、上述の第1の発明に係る半田
ディップ装置において、治具を第1の水平軸に沿って移
動させる別な水平駆動手段を更に設け、制御手段が被加
工物を半田槽内から引上げる制御を行う際に、更にこの
別な水平駆動手段も同時に動作させるようにしたもので
ある。
(3)本願第3の発明は、上述の第1または第2の発明
に係る半田ディップ装置において、 治具を傾斜させる傾斜駆動手段を更に設け、制御手段
が被加工物を半田槽内から引上げる制御を行う際に、更
にこの傾斜駆動手段も同時に動作させるようにしたもの
である。
(4)本願第4の発明は、上述の第1または第2の発明
に係る半田ディップ装置において、 治具に、被加工物を傾斜させた状態で取り付けること
ができるような傾斜溝を形成したものである。
(5)本願第5の発明は、電子回路素子が実装された基
板と、この基板の側方に取り付けられたリードと、この
リードの下端に形成されているフレームと、を有する被
加工物について、基板の側辺近くに形成された接続パッ
ドと、リードの上端とを半田付けするための半田ディッ
プ装置において、 半田を溶融した状態で収容する半田槽と、 被加工物を取り付ける治具と、 治具を水平軸に関して回転させる回転駆動手段と、 治具を半田槽の上で垂直方向に移動させる垂直駆動手
段と、 垂直駆動手段により、治具に取り付けられた被加工物
を、リードがほぼ水平になる状態で半田槽内に浸漬させ
た後、少なくとも回転駆動手段を駆動させて、フレーム
の下端が半田槽内の溶融半田液面を通過するようにし、
この通過直後の位置において被加工物の運動を一時停止
させ、その後に被加工物を引上げる制御を行う制御手段
と、 を設けたものである。
〔作用〕
(1)本願第1の発明に係る半田ディップ装置によれ
ば、被加工物が半田槽内から引上げられる際に、治具が
水平方向に動きながら回転運動をするようになる。この
ため、被加工物に付着していた半田滴は慣性力および遠
心力により一方向に集まるようになり、半田滴を適切に
処理することができるようになる。
(2)本願第2の発明に係る半田ディップ装置によれ
ば、治具を更に別な水平方向に動かしながら被加工物の
引上げを行うことができる。このため、半田滴の処理を
より効果的に行うことができるようになる。
(3)本願第3の発明に係る半田ディップ装置によれ
ば、被加工物が半田槽内から引上げられる際に、治具が
傾斜運動をするようになる。このため、被加工物に付着
していた半田滴は、この傾斜方向に沿って一方向に集ま
るようになり、半田滴を適切に処理することができよう
になる。
(4)本願第4の発明に係る半田ディップ装置によれ
ば、被加工物は治具に対して傾斜した状態で取り付けら
れる。したがって、被加工物が半田槽内から引上げられ
る際、被加工物に付着していた半田滴は、この傾斜方向
に沿って一方向に集まるようになり、半田滴を適切に処
理することができるようになる。
(5)本願第5の発明に係る半田ディップ装置によれ
ば、被加工物を半田槽内から引上げる際、被加工物の下
端が溶融半田の液面を通過した直後の位置で引上げ動作
が一時停止する。この一時停止した状態から引上げ動作
を再開すると、被加工物に付着していた半田滴は半田槽
内の溶融半田液面の表面張力に引っぱられ、半田槽内に
除去される。
〔実施例〕
以下、本発明を図示する実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る半田ディップ装置の正
面図である。台座10の上面には、左右にレール20,30が
設けられており、このレール20,30上には、摺動子22、3
2が嵌合している。摺動子22,32は、それぞれレール20,3
0上を前後方向(図の紙面に垂直な方向)に摺動する。
摺動子22,32の上部には、支柱24,34が取り付けられてお
り、この両支柱24,34の間に、水平板40がわたってい
る。水平板40には、シリンダー26,36が取り付けられて
おり、このシリンダー26,36を駆動させることにより、
水平板40を支柱24,34に沿って垂直方向(図の上下方
向)に水平状態を保ったまま移動させることができる。
水平板40の一部には、傾斜板50が組み込まれている。こ
の様子は、第2図の上面図に明瞭に示されている。この
傾斜板50は、シャフト42によって揺動自在となるよう
に、水平板40に取り付けられている。水平板40の下面に
は、支持板53および54が取り付けられており、この傾斜
板50を下方からしっかりと支持している。傾斜板50には
シリンダー60が取り付けられ、この動作によって傾斜運
動を行う。
続いて、傾斜板50の傾斜運動を、第3図を参照しなが
ら詳細に説明する。第3図は第1図の部分拡大図であ
り、シリンダー60の構成がより詳細に示されている。シ
リンダー60は、下面にピストン62が伸びており、このピ
ストン62の下端には、球状接触子64が回転自在に埋設さ
れてい。この球状接触子64には、たとえば、ベアリング
などに用いる金属球を利用すればよい。シリンダー60
は、ピストン62を伸縮駆動させることができる。ピスト
ン62を縮めた状態では、第3図に示すように、傾斜板50
は支持板52および54の上に載置され水平な状態を保つ。
ところが、ピストン62を伸ばすと、第4図に示すよう
に、球状接触子64が支持板54上を転がるようにして図の
やや右方へと滑り、シリンダー60を上方に押し上げる。
これにより、傾斜板50はシャフト42を回転軸として傾斜
する。ピストン62を再び縮めれば、傾斜板50は自重によ
りもとの水平な状態に戻る。このような傾斜機構は、精
度良い傾斜運動を安価な材料で実現することができる点
で非常に有用である。シャフト42の傾斜板50との間に
は、ベアリングなどを設ける必要はなく、単に傾斜板50
に貫通孔を設け、これにシャフト42を挿通すればよい。
水平板40の下面に、2枚の支持板52,54が設けられ、こ
れらによって傾斜板50は下方からしっかりと支持される
ため、このような単純な機構であるにもかかわらず、精
度良い傾斜運動が可能になる。なお、本実施例では、支
持板52,54を別々の板で構成したが、これらを1枚で板
で構成するようにしてももちろんかまわない。
さて、再び第1図を参照して、この装置の構成を説明
する。傾斜板50の下面からは、下方に向かって支柱70が
伸び、この支柱70の下面にはアーム72が取り付けられて
いる。このアーム72には角柱状の支持バー74が回転自在
に取り付けられている。アーム72には、パルスモータ76
が設けられ、支持バー74は、このパルスモータ76により
回転駆動される。支持バー74の正面には、治具80が着脱
自在に取り付けられている。被加工物、すなわち、半田
付けの対象となる電子回路基板などは、この治具80に取
り付けられる。治具80の下方には、半田槽90が載せられ
ている。この半田槽90内には図示しないヒーターが設け
られており、半田を溶融状態で収容するのに適した温度
(たとえば240℃)になるように制御される。図におい
て、一点鎖線は溶融状態の半田の液面を示す。
以上がこの装置の基本構成である。実際には、この他
にも図示していない駆動装置が設けられる。すなわち、
摺動子22,32をレール20,30に沿って動かすための駆動装
置(たとえば、モータ)、シリンダー26,36,60を動作さ
せる駆動装置(たとえば、コンプレッサ)、パルスモー
タ76にパルスを与えて駆動させる駆動装置(たとえば、
パルスジェネレータ)が設けられている。これらの駆動
装置を同時に動かせば、治具80は複雑な動きをすること
ができるが、これを各運動成分ごとに分解すると次のよ
うになる。
第1図の上下方向に沿った垂直運動(シリンダー26,3
6による水平板50の上下運動に基づく) 第1図の紙面に垂直な方向に沿った水平運動(摺動子
22,32のレール20,30上における摺動運動に基づく) 支持バー74の回転軸に関する回転運動(パルスモータ
76の回転運動に基づく) 支持バー74の回転軸を傾斜させる傾斜運動(シリンダ
ー60の動作による傾斜板50の傾斜運動に基づく) 本装置では、上述の〜の運動の総合的制御を、パ
ーソナルコンピュータを用いて行っている。
実施例の動作 続いて、この装置の実際の動作について説明する。こ
こでは、第5図に示すような電子部品100を被加工物と
して、半田付けの作業を行う場合を例にとって述べる。
この電子部品100は、種々の電子回路素子が実装された
基板110と、この基板110の側方に取り付けられたリード
120と、この各リードの下端に形成されているフレーム1
22と、から構成されている。基板110の側辺近くには、
接続パッド112がパターン形成されており、各接続パッ
ド112と各リード120の上端とを半田付けするのがこの作
業の目的である。
はじめに作業者は、支持バー74から治具80を取り外
し、この治具80に被加工物となる電子部品100を装着す
る。第6図は、4つの電子部品100を治具80に装着した
状態を示す正面図である。リード120は治具80の上面お
よび下面に水平に伸びた状態となる。この状態で、治具
80を支持バー74に取り付ける。作業者は、この後、パー
ソナルコンピュータに対して作業開始の支持を与えるだ
けである。この指示を受けたパーソナルコンピュータ
は、各駆動装置に対して所定の制御信号を与え、半田付
け作業を自動的に行う。この作業は、被加工物を半田槽
90に浸漬させるまでの前段と、被加工物を半田槽90から
引上げる後段と、から構成される。
前段の制御は非常に単純である。前記は垂直運動に
より治具80を下降させ、電子部品100の一部分を半田槽9
0内の溶融半田に浸漬させればよい。第7図は、この状
態を示す側面図であり、半田槽90内の一点鎖線は溶融半
田の液面を示している。治具80を下降させることによ
り、電子部品100の下側のリード120が溶融半田内に浸漬
する。これにより、第5図に示す接続パッド112とリー
ド120の上端とが半田付けされる。
後段の制御が本発明の特徴となる制御である。従来装
置では、治具80をそのまま上昇させることにより、電子
部品100を半田槽90から引上げていた。ところが、この
ような方法では、前述したように半田滴が残るという問
題がある。第8図は、この従来装置によって電子部品10
0を引上げた直後の状態を示す側面図である。下側のリ
ード120の下面に半田滴92が残っている状態が示されて
いる。半田滴92はこの状態のまま固化してしまい、リー
ド120に無用の突起物が付着した状態となる。この後、
リード120からフレーム122を切断するなどの諸工程を行
うことになるが、半田滴92の存在は、これらの諸工程に
おいて障害となり好ましくない。
本発明の第1の特徴となる制御は、前述の垂直運動
とともに、前述の水平運動およびの回転運動を同時
に行うという点にある。これらを同時に行ったときの支
持バー74の動作の一例を第9図の側面図に示す。図のA
の位置は、リード120が半田槽90内に浸漬している引上
げ動作開始時の位置であり、図のBの位置は、引上げ動
作完了時の位置である。支持バー74の回転軸の位置にあ
る点Pの軌跡を一点鎖線で示してある。の垂直運動
(図の上方向への移動)と、の水平運動(図の左方向
への移動)とを組み合わせれば、点Pを図のように円弧
状に動かすことが可能である。そして更に、支持バー74
はそれ自身、回転運動(図の時計回りの方向)を行って
いる。半田槽90から電子部品100を引上げる際に、この
ような運動を行わせると、治具120に付着していた溶融
半田は、慣性力および遠心力によって下端方向(フレー
ム122の方向)へと流れ、第9図のBの位置に示すよう
に、半田滴92はフレーム122の下端側から振り切られ
る。こうして、引上げ時に、半田滴の処理を適切に行う
ことができるようになる。
本発明の第2の特徴となる制御は、前述の垂直運動
とともに、前述の傾斜運動を同時に行うという点にあ
る。このように傾斜運動をともないながら引上げ運動を
完了した状態を第10図の正面図に示す。図に示すよう
に、治具80は右上がりの状態に傾斜している。このよう
な運動を行わせると、リード120に付着していた溶融半
田は、重力によって図の矢印方向(左下方向)へと流
れ、半田滴が振り切られる。
この実施例の装置では、上述の2つの特徴となる制御
を更に組み合わせた引上げ動作を行っている。すなわ
ち、第9図に示すような動作と、第10図に示すような動
作と、を同時に行っているのである。結局、前述の〜
の運動が同時に行われることになる。このような引上
げ動作は、特に、第5図に示すようなリード120を有す
る電子部品の半田付けにおける半田滴の処理に効果的で
ある。第9図に示す運動により、半田滴はリード120の
下端にあるフレーム122の方向へと流れ、第10図に示す
運動により、フレーム122の半田滴はその一方向へと送
られて、半田滴を効果的に振り切る処理が行われるので
ある。
なお、上述の半田付け動作では、電子部品100の片方
のリードいついての半田付けしか行われていないが、実
際にはこの後、もう片方のリードについての半田付け動
作が続けて行われる。この場合、支持バー74を180°近
く回転させ、同じ動作を繰り返すことになる(ただし、
水平運動の向きは逆向きにし、常にリード120の下端側
に半田滴が流れようにする)。
他の実施例 以上、本発明を図示する一実施例に基づいて説明した
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものだはな
い。たとえば、上述の実施例では、第9図に示すよう
に、点Pを円弧状に動かしているが、これは直線状に動
かすようにしてもかまわない。また、の傾斜運動を行
われる代わりに、第11図に示すような治具82を用いるこ
ともできる。この治具82には、電子部品100を傾斜させ
た状態で支持するための傾斜溝84が形成されている。こ
の傾斜溝84に電子部品100を装着すれば、第12図に示す
ように、電子部品100を傾斜させた状態で保持すること
ができる。したがって、半田槽90から垂直上方に引上げ
た場合でも、半田滴は図の矢印の方向に流れることにな
る。このような構造の治具82を用いれば、治具自体を傾
斜させる機構は不要になる。
上述の実施例では、〜の4つの運動を同時に行っ
たが、これに更に第5の運動を付加するとより効果的で
ある。すなわち、第1図において、たとえば台座10を図
の左右方向に動かすことのできる機構を設け、とし
て、第1図の左右方向に沿った水平運動、を加えるので
ある。このの水平運動を行いながら治具80を引上げる
と、第13図に示すように、治具80の中心点Qを一点鎖線
の矢印のような軌跡に沿って動かすことができる。こう
して、〜の運動を同時に行いながら引上げ運動を行
うようにすれば、半田滴をより効果的に振り切ることが
できるようになる。
また、上述の実施例では、治具80を半田槽90内に浸漬
させているが、溶融半田の液面位置が経時変化するた
め、治具80の下降位置を液面位置に対応させて変える必
要がある。そこで、溶融半田の液面位置が常に一定にな
るように、半田槽90内の溶融半田をすくい上げるトレイ
を設け、このトレイに治具80を浸漬させるようにしても
よい。
第14図は、第1図に示す装置におけるレール20,30お
よび摺動子22,32の組み合せからなる水平駆動機構を、
カムフォロワー28とLMガイド38とを置き換えた実施例を
示す正面図である。カムフォロワー28は、下端に回転自
在な金属球が埋設された滑動子であり、これにより支柱
24は台座10の上面を自由に二次元運動する。一方、LMガ
イド38は市販の一次元摺動機構であり、ボールベアリン
グの使用により、図の紙面に垂直な方向に支柱34を滑ら
かに摺動させることができる。このように、片方にカム
フォロワー28を採用し、もう片方にLMガイド38を採用す
ることは、低コストで正確な水平運動をさせるという目
的を達成する上で大きな意味がある。LMガイド38は、正
確な一次元摺動運動が可能であるが、高価である。これ
に対し、カムフォロワー28は安価であるが一次元の運動
を規定することはできない。これらの組合せによりでき
るだけ安価で正確な一次元摺動機構が実現できる。
最後に、被加工物に付着した半田滴を処理する非常に
効果的な方法を開示する。この方法は、本願第5の発明
に関連するものであり、被加工物を半田槽から引上げる
際に、引上げ動作を一時停止させるという手法によるも
のである。いま、第7図に示すように、被加工物となる
電子部品100の下側のリード120を半田槽90内に浸漬させ
た状態から、この電子部品100を引上げる動作を考え
る。このとき、前述の垂直運動とともに、前述の水
平運動およびの回転運動を同時に行えば、第9図に示
すような軌跡を描いて引上げ運動が行われることは前述
したとおりである。この引上げ動作の途中において、被
加工物の下端、すなわち、リード120の先端にあるフレ
ーム122の下端が、半田槽90内の溶融半田の液面を通過
した直後に、この引上げ運動を一時停止させる。第15図
は、この一時停止の位置を示す側面図である。フレーム
122の下端が溶融半田の液面(図の一点鎖線)よりわう
か上方の位置にあることがわかる。このとき、半田滴92
は、フレーム122の下端と液面との間に表面張力でバラ
ンスした状態となっている。本願発明者は、このような
位置で被加工物の引上げ動作を一時停止させた後、引上
げ動作を再開すると、半田滴の処理が非常にうまくゆく
ことを発見した。この理由についての理論的な解析は十
分ではないが、本願発明者は次のように考えている。ま
ず、第15図に示す状態で一時停止させることにより、リ
ード120の付着していた溶融半田が図の半田滴92の位置
に集合する。そして、その後に引上げ動作を再開する
と、この半田滴92は、溶融半田液面の表面張力によって
半田槽90側へ引っ張られ、被加工物側から除去される。
ここに示す実施例では、フレーム122の下端と溶融半
田液面との距離は約1mm、リード120と液面とのなす角θ
=40°、一時停止時間t=0.2秒としている。引上げ再
開時には、できるだけゆっくりと引上げるようにするの
が好ましい。もちろん、この数値は一実施例として示す
ものであり、被加工物の種類、用いる半田の粘性率など
によって適宜変更されるべきものである。また、この手
法は、要するに、被加工物を溶融半田内から引上げる動
作を行う際に、被加工物の下端が溶融半田液面を通過し
た直後に、引上げ動作を一時停止させ、その後再開する
という点に特徴があるものであり、引上げ動作における
被加工物の軌跡はどのようなものでもかまわない。した
がって、第15図に示す状態から、第16図に示すように垂
直上方に引上げるようにしても十分効果がある。もちろ
ん、第9図に示すような軌跡に沿って引上げ動作を行え
ば、残留していた半田滴の処理を一層効果的に行うこと
が可能である。
〔発明の効果〕
以上のとおり本発明の半田ディップ装置によれば、被
加工物が半田槽内から引上げられる際に、治具を所定方
向に運動させたり、被加工物を傾斜させたり、一時停止
させたりするようにしたため、被加工物に付着していた
半田滴を適切に処理することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る半田ディップ装置の基
本構成を示す正面図、第2図は第1図に示す装置におけ
る水平板40周辺の上面図、第3図および第4図は第1図
に示す装置における傾斜板50の傾斜動作を説明する正面
拡大図、第5図は第1図に示す装置による処理対象とな
る電子部品の一例を示す斜視図、第6図は第1図に示す
装置の治具80に第5図に示す電子部品を4組装着した状
態を示す正面図、第7図は第1図に示す装置により被加
工物を半田槽に浸漬させた状態を示す側面図、第8図は
従来装置による被加工物の引上げ動作を示す側面図、第
9図は第1図の装置による被加工物の引上げ動作を示す
側面図、第10図は第1図の装置による被加工物の引上げ
動作を示す正面図、第11図は本発明の別な実施例に係る
半田ディップ装置で用いる治具を示す正面図、第12図は
第11図に示す治具に電子部品を装着した状態を示す正面
図、第13図は本発明の更に別な実施例に係る半田ディッ
プ装置による引上げ動作を示す正面図、第14図は第1図
の装置における水平駆動機構の別な実施例を示す正面
図、第15図および第16図は本発明による引上げ時の一時
停止動作を説明する側面図である。 10…台座、20…レール、22…摺動子、24…支柱、26…シ
リンダー、28…カムフォロワー、30…レール、32…摺動
子、34…支柱、36…シリンダー、38…LMガイド、40…水
平板、42…シャフト、50…傾斜板、52…支持板、54…支
持板、60…シリンダー、62…ピストン、64…球状接触
子、70…支柱、72…アーム、74…支持バー、76…パルス
モータ、80…治具、82…治具、84…傾斜溝、90…半田
槽、92…半田滴、100…電子部品、110…基板、112…接
続パッド、120…リード、122…フレーム。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子回路素子が実装された基板と、この基
    板の側方に取り付けられたリードと、このリードの下端
    に形成されているフレームと、を有する被加工物につい
    て、前記基板の側辺近くに形成された接続パッドと、前
    記リードの上端とを半田付けするための半田ディップ装
    置において、 半田を溶融した状態で収容する半田槽と、 被加工物を取り付ける治具と、 前記治具を第1の水平軸に関して回転させる回転駆動手
    段と、 前記治具を前記半田槽の上で垂直方向に移動させる垂直
    駆動手段と、 前記治具を前記第1の水平軸に直交する第2の水平軸に
    沿って移動させる水平駆動手段と、 前記垂直駆動手段により、前記治具に取り付けられた被
    加工物を、前記リードがほぼ水平になる状態で前記半田
    槽内に浸漬させた後、付着していた溶融半田が慣性力に
    より前記リードの下端側に移動するように、前記垂直駆
    動手段および前記水平駆動手段を同時に動作させて前記
    被加工物を円弧運動させながら前記半田槽内から引上
    げ、この引上げ動作の際に、付着していた溶融半田が遠
    心力により前記リードの下端側に移動するように、前記
    回転駆動手段を動作させて前記被加工物を前記円弧運動
    と同じ方向に回転運動させる制御を行う制御手段と、 を備えたことを特徴とする半田ディップ装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の半田ディップ装置におい
    て、 治具を第1の水平軸に沿って移動させる別な水平駆動手
    段を更に設け、制御手段が被加工物を半田槽内から引上
    げる制御を行う際に、更にこの別な水平駆動手段も同時
    に動作させるようにしたことを特徴とする半田ディップ
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の半田ディップ装
    置において、 治具を傾斜させる傾斜駆動手段を更に設け、制御手段が
    被加工物を半田槽内から引上げる制御を行う際に、更に
    この傾斜駆動手段も同時に動作させるようにしたことを
    特徴とする半田ディップ装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の半田ディップ装
    置において、 治具に、被加工物を傾斜させた状態で取り付けることが
    できるような傾斜溝を形成したことを特徴とする半田デ
    ィップ装置。
  5. 【請求項5】電子回路素子が実装された基板と、この基
    板の側方に取り付けられたリードと、このリードの下端
    に形成されているフレームと、を有する被加工物につい
    て、前記基板の側辺近くに形成された接続パッドと、前
    記リードの上端とを半田付けするための半田ディップ装
    置において、 半田を溶融した状態で収容する半田槽と、 被加工物を取り付ける治具と、 前記治具を水平軸に関して回転させる回転駆動手段と、 前記治具を前記半田槽の上で垂直方向に移動させる垂直
    駆動手段と、 前記垂直駆動手段により、前記治具に取り付けられた被
    加工物を、前記リードがほぼ水平になる状態で前記半田
    槽内に浸漬させた後、少なくとも回転駆動手段を駆動さ
    せて、フレームの下端が半田槽内の溶融半田液面を通過
    するようにし、この通過直後の位置において前記被加工
    物の運動を一時停止させ、その後に前記被加工物を引上
    げる制御を行う制御手段と、 を備えたことを特徴とする半田ディップ装置。
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