JP2514678B2 - 画像処理方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばイラスト等の画像を読み取ってその
印刷を可能とした、パーソナルコンピュータやワードプ
ロセッサ等の画像処理方法に関する。

〔従来の技術〕

近年急激に普及しているワードプロセッサにおいて
は、原稿の画像情報を読み取る機能を備えたものが出て
きている。そして、画像読取り方法の例として、１つに
は、特開昭62−236249号公報に記載のように、スキャナ
を印刷装置のキャリッジに搭載し、画像原稿を印刷装置
にセットして、印刷装置のプラテンを回転させ、画像原
稿を送るとともに、キャリッジを移動させて、画像原稿
面を走行させることにより、画像データを読み込む方法
がある。

また、別の例として、例えば特開昭61−164368号公報
に記載のように、スキャナを人手によって原稿上を移動
させることにより、原稿上の画像情報を読み取る、いわ
ゆるハンドスキャナ（ハンディリーダーとも称する）も
知られている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかして、前者、すなわちスキャナを印刷装置のキャ
リッジに搭載し、キャリッジを移動させて画像データを
読み込む方法にあっては、読取原稿の移動方向である副
走査方向とスキャナの画像読取主走査方向とが直交する
ため、画像の読取結果が不連続となり、その結果、第５
図に示すように、読み取った画像に隙間や重なりが生じ
て見栄えが悪く、ワイヤードットプリンタで図形を印刷
した時に発生する隙間（印刷行間の白抜け現象）や重な
り（印刷行間の黒筋現象）と同一の不具合が生じ、さら
には原稿と読取画像との寸法が異なる等の問題が発生す
る。

また、スキャナを搭載したキャリッジを主走査方向に
移動させて画像データを読み込むため、その読取速度は
キャリッジ移動速度に拘束されることになる。

一方、後者、すなわちハンドスキャナによる場合、ハ
ンドスキャナは人手によって動かされるため、画像の歪
みが生じ易い欠点があった。

本発明の目的は、原稿の画像情報を読み取る場合に、
画像の読取結果が不連続となることによる不具合、すな
わち読取画像に隙間（印刷行間の白抜け現象）や重なり
（印刷行間の黒筋現象）が生じて見栄えが悪く、さらに
は原稿と読取画像との寸法が異なる等の問題を無くし、
また画像データの読取速度が速く、加えて画像歪みを生
じることの無い、精度の点でも処理速度の点でも従来に
比べて優れた画像処理方法を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するため、本発明に係る画像処理方法
は、画像処理装置本体部と、印刷装置と、原稿情報を読
み取るスキャナとを備え、かつ前記印刷装置には、この
印刷装置の印刷用紙供給部上にセットされた読取原稿上
にスキャナを載置した場合に、用紙移動方向である副走
査方向にスキャナが移動するのを妨げるスキャナ保持手
段を備えて、前記印刷装置の送紙機構を駆動させて読取
原稿を副走査方向に移動させるとともに、前記スキャナ
を、スキャナ保持手段に当接させた状態で印刷装置の印
刷用紙供給部上にセットされた読取原稿上に載置して、
このスキャナで前記読取原稿の情報を読み取ることを特
徴とするものである。

〔作用〕

しかして、前記した画像処理方法を採用する本発明に
よれば、スキャナを印刷装置のキャリッジに搭載し、キ
ャリッジを移動させて画像データを読み込む場合のよう
に、読取原稿の移動方向である副走査方向とスキャナの
画像読取主走査方向とが直交し、画像の読取結果が不連
続となるものではないため、画像の読取結果が不連続と
なることによる不具合、すなわち読取画像に隙間（印刷
行間の白抜け現象）や重なり（印刷行間の黒筋現象）が
生じて見栄えが悪く、さらには原稿と読取画像との寸法
が異なる等の問題を無くすことができる。

また、画像読取主走査方向が固定された状態で副走査
方向に読取原稿を連続的に送るため、スキャナを搭載し
たキャリッジを主走査方向に移動させて画像データを読
み込む場合の不具合、つまりその読取速度がキャリッジ
移動速度に拘束される不具合を無くし、画像データの読
取速度を速くすることができる。

加えて、スキャナを人手によって動かす場合のよう
に、画像の歪みが生じ易いという欠点をも同時に無くす
ことができる。

すなわち、原稿を台に置いて読み取るベッド形イメー
ジスキャナと同様の機能を実現することができる。

〔実施例〕

以下、本発明を、図面を参照して詳細に説明すると、
第１図は本発明方法の実施に用いて好適な画像処理装置
の外観斜視図である。

第１図において、１はワードプロセッサ本体部、２は
印刷装置、21は印刷用紙供給部、22は印刷用紙排出部で
あり、前記において、印刷用紙は、これを印刷用紙供給
部21より水平に供給して印刷をおこなう。３はハンドス
キャナで、ハンドスキャナ３は、原稿４からの光情報を
電気信号に変換した画像データを、ワードプロセッサ本
体部１に送る。そして、前記した原稿４の読取りは、ハ
ンドスキャナ３を、印刷用紙供給部21上にセットされた
原稿４上に載置して、原稿４を印刷装置２の送紙機構で
送っておこなう。25はハンドスキャナ保持手段であるス
トッパで、このストッパ25は、用紙移動方向にハンドス
キャナ３が移動するのを妨げる働きをする。すなわち、
原稿４は、印刷用紙供給部21より印刷用紙排出部22側へ
と移動するが、このとき、原稿４上に位置しているハン
ドスキャナ３も、原稿４とともに印刷用紙供給部21より
印刷用紙排出部22側へと移動しようとする。これをスト
ッパ25によって妨げることにより、結果的に、原稿４の
上をハンドスキャナ３が動く動作と同様の動作を得るこ
とができる。26は原稿ガイドで、原稿４とハンドスキャ
ナ３とを原稿ガイド26に沿って配置することにより、読
み取るべき原稿の位置決めをおこなうことができる。な
お、ハンドスキャナ３は、ストッパ25によって面的に受
け止められるので、前記した原稿ガイド26は、これを必
ずしも必要とするものではない。

第２図は第１図に示す画像処理装置のブロック回路図
である。

第２図において、11は希望する文字，動作モード等を
入力するためのキーボードやタブレット等からなる入力
装置であり、入力装置11は、入力されたキーに応じたス
キャン信号101を出力する。12はキーボード制御部で、
キーボード制御部12は、入力装置11で出力されたスキャ
ン信号101をスキャンし、そのスキャン結果により、文
書編集制御信号102,キャリッジ・プラテン制御信号103
を出力する。13は文書編集制御部であり、文書編集制御
部13は、キーボード制御部12より出力された文書編集制
御信号102を取り込み、編集制御をおこなったり、画像
メモリ14に記憶されている画像メモリデータ104を取り
込み、印字データ105を出力する。２は印刷装置で、印
刷装置２は、文書編集制御部13より出力される印字デー
タ105を印刷用紙に印刷する。３はハンドスキャナで、
ハンドスキャナ３は、原稿（第１図の符号４）からの光
情報を電気信号に変換し、画像信号106として出力す
る。画像メモリ14は、画像信号106を記憶する。15は画
像入力制御部で、画像入力制御部15は、ハンドスキャナ
３に必要な読取走査の先頭を示す信号や読取走査の同期
信号と、画像データ読取タイミング信号の出力制御と、
画像データの読取り、それに画像読取りの際の印刷装置
２内における送紙機構23の制御をおこなうための制御信
号を出力する。23は送紙機構で、送紙機構23は、印刷や
画像読取りの際の紙送りをおこなう。

第３図は第２図に符号15で示す画像入力制御部の動作
フローチャートである。

しかして、第１図〜第３図において、入力装置11から
画像読取機能の指示を受けると、ワードプロセッサ本体
部１内の表示装置に読取条件設定を促す内容が表示さ
れ、読取画像の大きさ等の読取条件が設定された後、読
取動作に入る。

初めに、読み取る画像の大きさから副走査方向（原稿
４の長さ方向）の長さＮを確認しておき、副走査方向の
カウンタｎを初期化（ｎ＝０）する。次に、ハンドスキ
ャナ３に必要な読取走査の先頭を示す信号や読取走査の
同期信号と、画像データの読取タイミング信号制御信号
とを出力する。そして、主走査方向１ラインの画像デー
タを読み取り、送紙機構23の制御をおこなうための制御
信号を出力し、副走査方向のカウンタｎをカウントアッ
プ（１加算）した後、カウンタｎが副走査方向（原稿４
の長さ方向）の長さＮと一致したか否か、すなわち読取
りが完了したか否かをチェックし、読取りが完了してい
なければ、再びハンドスキャナ３に必要な制御信号出力
以降の動作を繰り返し、読取りが完了した場合は、画像
読取機能を終了する。

なお、スキャナ３の大きさについては、大小複数のも
のが予め用意されており、ユーザサイドで必要とするも
のをオプションとして購入して使用すればよい。

第４図は本発明方法の実施に用いて好適な他の画像処
理装置の外観斜視図である。

しかして、第４図に示す印刷装置２は、印刷用紙や原
稿をプラテンに巻き付けて送る方式のものであるが、こ
の方式を採用する印刷装置２に本発明を適用する場合
は、斜めになっている印刷用紙供給部21の平面上のハン
ドスキャナ３を設置することにより、第１図に示した印
刷装置２と同等の作用を得ることができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、スキャナを印刷装置のキャリッジに
搭載し、キャリッジを移動させて画像データを読み込む
場合のように、読取原稿の移動方向である副走査方向と
スキャナの画像読取主走査方向とが直交し、画像の読取
結果が不連続となるものではないため、画像の読取結果
が不連続となることによる不具合、すなわち読取画像に
隙間（印刷行間の白抜け現象）や重なり（印刷行間の黒
筋現象）が生じて見栄えが悪く、さらには原稿と読取画
像との寸法が異なる等の問題を無くすことができる。

また、画像読取主走査方向が固定された状態で副走査
方向に読取原稿を連続的に送るため、スキャナを搭載し
たキャリッジを主走査方向に移動させて画像データを読
み込む場合の不具合、つまりその読取速度がキャリッジ
移動速度に拘束される不具合を無くし、画像データの読
取速度を速くすることができる。

加えて、スキャナを人手によって動かす場合のよう
に、画像の歪みが生じ易いという欠点をも同時に無くす
ことができる。

以上要するに、本発明によれば、精度の点でも処理速
度の点でも従来に比べて優れた画像処理方法を得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法の実施に用いて好適な画像処理装置
の外観斜視図、第２図は第１図に示す画像処理装置のブ
ロック回路図、第３図は第２図に符号15で示す画像入力
制御部の動作フローチャート、第４図は本発明方法の実
施に用いて好適な他の画像処理装置の外観斜視図、第５
図はスキャナを印刷装置のキャリッジに搭載し、画像原
稿を印刷装置にセットして、印刷装置のプラテンを回転
させ、画像原稿を送るとともに、キャリッジを移動させ
て、画像原稿面を走行させることにより、画像データを
読み込む場合の問題点を説明する図である。 １……ワードプロセッサ本体部、２……印刷装置、３…
…ハンドスキャナ、４……原稿、21……印刷用紙供給
部、25……ハンドスキャナ保持手段（ハンドスキャナス
トッパ）。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像処理装置本体部と、印刷装置と、原稿
   情報を読み取るスキャナとを備え、かつ前記印刷装置に
   は、この印刷装置の印刷用紙供給部上にセットされた読
   取原稿上にスキャナを載置した場合に、用紙移動方向で
   ある副走査方向にスキャナが移動するのを妨げるスキャ
   ナ保持手段を備えて、前記印刷装置の送紙機構を駆動さ
   せて読取原稿を副走査方向に移動させるとともに、前記
   スキャナを、スキャナ保持手段に当接させた状態で印刷
   装置の印刷用紙供給部上にセットされた読取原稿上に載
   置して、このスキャナで前記読取原稿の情報を読み取る
   ことを特徴とする画像処理方法。