JP2514040Y2 - 抗菌性鶏卵用容器 - Google Patents

抗菌性鶏卵用容器

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JP2514040Y2
JP2514040Y2 JP4588491U JP4588491U JP2514040Y2 JP 2514040 Y2 JP2514040 Y2 JP 2514040Y2 JP 4588491 U JP4588491 U JP 4588491U JP 4588491 U JP4588491 U JP 4588491U JP 2514040 Y2 JP2514040 Y2 JP 2514040Y2
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康昭 速水
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、鶏卵の輸送や店頭での
展示、或いは冷蔵庫内での保存時等における包装材料と
して使用される鶏卵用容器であって、特に有害菌の繁殖
抑制に対して有効な抗菌性鶏卵用容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、鶏卵が食中毒菌に汚染されてい
ることはよく知られている。この鶏卵に付着している食
中毒菌は、冷蔵庫内の低温下では増殖しにくいが、冷蔵
庫内の鶏卵保管場所(保管用棚を含む)を始めとしてそ
の周囲にはこの食中毒菌が多数付着している。
【0003】この食中毒菌は、一旦冷蔵庫外の常温下に
晒されると、短時間で莫大な数に繁殖するので、鶏卵に
付着した食中毒菌や、これを汚染源として他の生鮮食品
や加工食品に転移した食中毒菌により食中毒を起こす場
合が多い。ところが、生鮮食品の中でも比較的食中毒菌
等の有害菌による汚染度が高い鶏卵用容器には、従来、
抗菌性付与に関して何らの手段も講ずることなく推移し
ており、従って一般消費者は、鶏卵を購入すると、その
容器の儘或いは容器から出して冷蔵庫内の鶏卵収納棚等
に載置し貯蔵している場合が多く、一部には、冷蔵庫内
での殺菌に、安定化された二酸化塩素等を用いて消毒す
ることもあるが、一般には普及していない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】叙上のように、鶏卵は
他の生鮮食品に比べて食中毒菌による汚染度が高いにも
かかわらず、その生産現場から流通段階を経て一般の消
費者の手にわたるまで、殺菌や汚染防止について何らの
手段も施されないのが現状である。一方、一般家庭にお
いて二酸化塩素等の強力な化合物を用いることは、危険
であると共に、このような化合物は有害菌に対して有効
であると共に、人体に対しても有害な場合が多く、有効
な解決策とはなっていないのである。
【0005】本考案は、上述のごとき従来技術の欠点を
解消し、人体に対して無害であり、且つその中に収納さ
れた鶏卵に対して、充分な抗菌効果を長期にわたって発
揮することのできる抗菌性鶏卵用容器を提供し、もって
鶏卵に付着した食中毒菌の増殖を抑制し、又鶏卵を汚染
源として食中毒菌が他の生鮮食品や加工食品にまで蔓延
するのを防止するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】請求項1記載の考案は、鶏
卵用容器の材料中に、わさび抽出油を包接したサイクロ
デキストリンが分散して含有されてなる抗菌性鶏卵用容
器をその要旨とするものであり、請求項2記載の考案
は、鶏卵用容器の少なくとも内面に、わさび抽出油を包
接したサイクロデキストリンを含む塗膜が設けられてな
る抗菌性鶏卵用容器をその要旨とするものである。
【0007】請求項1及び2記載の考案におけるわさび
抽出油は、天然植物であるわさびから抽出されるもので
あって、食品に対して安全性と抗菌性を有しており、辛
味の成分であるシニグリンが加水分解酵素により分解さ
れてできるイソチオシアン酸エステル類を主成分とする
化合物である。この化合物としては、イソチオシアン酸
アリル、イソチオシアン酸フェニル、イソチオシアン酸
メチル、イソチオシアン酸エチル、イソチオシアン酸プ
ロピル、イソチオシアン酸ブチル、イソチオシアン酸イ
ソブチル、イソチオシアン酸イソアミル、イソチオシア
ン酸ベンジル、イソチオシアン酸シクロヘキシル等が挙
げられる。
【0008】請求項1及び2記載の考案において、この
わさび抽出油の担体として、サイクロデキストリンが使
用されるのは、わさび抽出油が揮発性を有する点を考慮
し、その抗菌効果に安定性と持続性とを持たせ、長期に
わたってその効果を有効に発揮させる為である。すなわ
ち、サイクロデキストリンは、被包接物であるわさび抽
出油の成分を化学的に安定させ、揮発成分の徐放化、無
臭化、酸化防止、光分解防止等を図り、被包接物の延命
効果を引き出すと共に、揮発濃度の制御ができることか
ら、担体として好適に使用されるのである。
【0009】しかも、サイクロデキストリンを担体とす
ることにより、鶏卵用容器内の雰囲気湿度に影響される
ことなく、被包接物の安定した揮発濃度が得られると共
に、消臭効果により鶏卵より発生する異臭を除去できる
のである。請求項1及び2記載の考案における食品用容
器の材料としては、通常、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等の
合成樹脂が挙げられ、特にポリプロピレンが一般的であ
る。又、必ずしも合成樹脂に限定されず、紙、合成紙、
不織布等も用いることができる。容器の形状、構造とし
ては、鶏卵包装用として汎用されているものがそのまま
採用可能である。
【0010】請求項1記載の考案において、わさび抽出
油を包接したサイクロデキストリンは、通常鶏卵容器を
上記合成樹脂を用いて成形する際に、その樹脂中に0.
005〜1g、好ましくは0.03〜0.7g配合され
る。このわさび抽出油を包接したサイクロデキストリン
は、あまり少なすぎるとその効果が発揮できず、あまり
多すぎると容器の成形に支障を生じたりするので、上記
の範囲内での使用が好ましい。
【0011】請求項2記載の考案において、わさび抽出
油を包接したサイクロデキストリンは、例えばウレタン
系もしくはアクリル系の合成樹脂からなるバインダー樹
脂1gに対して、0.6〜0.7gの範囲で出来るだけ
均一に混入し、その他、必要に応じて溶剤、展延剤、光
沢剤、紫外線吸収剤、顔料等を配合して塗料となし、こ
れを上記食品用容器の少なくとも内面の一部もしくは全
部に塗設して、容器内にこのサイクロデキストリンを保
持した塗膜を形成するのである。
【0012】そして、この塗膜の厚みや面積、或いはそ
の形態は一概には言えず、容器の材料や形態、構造、サ
イクロデキストリンの含有量に応じて実験的に定められ
るのである。しかしながら、少なくとも鶏卵容器の内面
には塗膜層が必要であり、場合によっては内面のみなら
ず外面にも設けてもよい。
【0013】
【作用】請求項1記載の考案は、鶏卵用容器の材料中
に、わさび抽出油を包接したサイクロデキストリンが分
散して含有されてなる抗菌性鶏卵用容器であるから、揮
発性成分からなる抗菌性成分が容器内に充満し、流通段
階での有害菌の増殖が抑制される。また、この容器が冷
蔵庫等の密閉収納庫に貯蔵さているときは、その密閉収
納庫内に常時揮発成分が存在し、その容器内に収納され
ている鶏卵は無論のことその周辺の生鮮食品や加工食品
にまで抗菌性成分が働く。
【0014】又、成分が食べられる天然物からの抽出物
があるから、取扱いやすく人体に対して安全であり、食
品安全性を有する。又、わさび抽出油は、サイクロデキ
ストリンで包接された形態を採るので、揮発成分の徐放
化、無臭化、酸化防止、光分解防止等が期待出来、その
抗菌性機能が持続する。
【0015】請求項2記載の考案は、鶏卵用容器の少な
くとも内面に、わさび抽出油を包接したサイクロデキス
トリンを含む塗膜が設けられてなる抗菌性鶏卵用容器で
あるから、上記請求項1記載の考案が奏する作用と同等
以上の作用を奏する。また、鶏卵用容器と、これに塗布
されるわさび抽出油を包接したサイクロデキストリンと
は、その製造や貯蔵を別々に行うことができるから、季
節や受注状況に応じて、その都度鶏卵用容器に対して塗
膜形成を行い、有効成分の本来の寿命を維持することが
可能である。
【0016】
【実施例】以下、本考案の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、請求項1記載の考案の一実
施例を示す断面図であり、図2は、請求項2記載の考案
の一実施例を示す断面図である。図1において、1は容
器本体であり、その上に着脱自在に蓋体2が被冠されて
鶏卵用容器3となされていて、いずれもポリプロピレン
樹脂を素材として製せられている。
【0017】4、4・・は、わさび抽出油を包接したサ
イクロデキストリンであって、この容器3の容器本体1
及び蓋体2内に、成形時に材料と共に混入されたもので
ある。材料樹脂1g当たりサイクロデキストリン4、4
・・が0.05g混入されて請求項1記載の考案鶏卵用
容器3を形成している。尚、5はこの鶏卵用容器3内に
収納された鶏卵である。
【0018】図2において、6は鶏卵用容器3の容器本
体1及び蓋体2の内面に全体にわたって塗設されたとこ
ろの、わさび抽出油を包接したサイクロデキストリン
4、4・・を含む塗膜であって、この点を除いては、図
1に記載の鶏卵用容器3と同じである。この塗膜6は、
ウレタン系樹脂からなるバインダー1gに対してサイク
ロデキストリン0.6gの割合で混入してなるものから
形成され、乾燥後の厚みが10μmとなるように、グラ
ビア印刷により塗布し、請求項2記載の考案鶏卵用容器
3を形成している。
【0019】しかして、上記請求項1及び2記載の鶏卵
用容器に、鶏卵を入れて実用テストを行ったところ、抗
菌性能について、いずれも充分満足し得る結果を得るこ
とができた。
【0020】
【考案の効果】請求項1記載の考案は、鶏卵用容器の材
料中に、わさび抽出油を包接したサイクロデキストリン
が分散して含有されてなる抗菌性鶏卵用容器であるか
ら、揮発性成分からなる抗菌性成分が容器内に充満し、
流通段階での有害菌の増殖が抑制される。また、この容
器が冷蔵庫等の密閉収納庫に貯蔵されているときは、そ
の密閉収納庫内に常時揮発成分が存在し、その容器内に
収納されている鶏卵は無論のこと、その周辺の生鮮食品
や加工食品にまで抗菌性成分が働く。
【0021】従って、収納されている鶏卵が食中毒菌に
汚染されていても、輸送、展示等の流通段階で増殖する
恐れがなく、又、冷蔵庫内での貯蔵中にも、他の生鮮食
品や加工食品にまで、汚染が蔓延することがない。又、
成分が食べられる山菜の抽出物があるから、人体に対し
て安全であり、食品安全性を有する。
【0022】従って、使用に際して安心できる。又、わ
さび抽出油は、サイクロデキストリンで包接された形態
を採るので、揮発成分の徐放化、無臭化、酸化防止、光
分解防止等が期待出来、その抗菌性機能が持続する。従
って、流通段階で温度、湿度、光等の過酷な条件下に晒
されても、これに耐えることができ、その期間が長期に
わたっても、その効果が衰えない。
【0023】請求項2記載の考案は、鶏卵用容器の少な
くとも内面に、わさび抽出油を包接したサイクロデキス
トリンを含む塗膜が設けられてなる抗菌性鶏卵用容器で
あるから、上記請求項1記載の考案が奏する作用と同等
以上の作用を奏する。また、鶏卵用容器と、これに塗布
されるわさび抽出油を包接したサイクロデキストリンと
は、その製造や貯蔵を別々に行うことができるから、季
節や受注状況に応じて、その都度鶏卵用容器に対して塗
膜形成を行い、有効成分の本来の寿命を維持することが
可能である。
【0024】従って、原材料の節減と品質の安定を図り
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の考案の一実施例を示す断面図で
ある。
【図2】請求項2記載の考案の一実施例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 容器本体 2 蓋体 3 鶏卵用容器 4 サイクロデキストリン 5 鶏卵 6 塗膜

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鶏卵用容器の材料中に、わさび抽出油を
    包接したサイクロデキストリンが分散して含有されてな
    る抗菌性鶏卵用容器。
  2. 【請求項2】 鶏卵用容器の少なくとも内面に、わさび
    抽出油を包接したサイクロデキストリンを含む塗膜が設
    けられてなる抗菌性鶏卵用容器。
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