JPH0616990A - 青果物の鮮度保持用包装材料および鮮度保持方法 - Google Patents

青果物の鮮度保持用包装材料および鮮度保持方法

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JPH0616990A
JPH0616990A JP20051292A JP20051292A JPH0616990A JP H0616990 A JPH0616990 A JP H0616990A JP 20051292 A JP20051292 A JP 20051292A JP 20051292 A JP20051292 A JP 20051292A JP H0616990 A JPH0616990 A JP H0616990A
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hinokitiol
freshness
weight
printing ink
fruits
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JP20051292A
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Shoji Naito
昭二 内藤
Koichi Saga
孝一 嵯峨
Takahiro Imai
貴宏 今井
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Seiwa Kasei Co Ltd
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Seiwa Kasei Co Ltd
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】顔料3〜70重量%を含む印刷インキ500重
量部に対し、ヒノキチオールおよび/またはヒノキチオ
ールの包接化合物を1〜1000重量部配合してなるこ
とを特徴とする鮮度保持用印刷インキ、該印刷インキを
セロハンまたは合成樹脂フィルム上に印刷してなること
を特徴とする青果物の鮮度保持用包装材料、並びに、該
包装材料を用いることを特徴とする青果物の鮮度保持方
法。 【効果】本発明の鮮度保持用印刷インキで印刷された包
装材料は、安全性、エチレン発生抑制効果等ヒノキチオ
ールの有する薬効をそのまま保持でき、ヒノキチオール
の徐放性にも優れている。また印刷インキとして従来の
ものに替えてそのまま使用できるため、鮮度保持剤を塗
布するための新たな装置、工程を設ける必要がなく鮮度
保持包装材料の製作工程が短縮でき、安価で高機能の鮮
度保持材料を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は青果物の鮮度保持用印刷
インキおよび該インキを印刷してなる鮮度保持用包装材
料、並びに該包装材料を用いる鮮度保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】野
菜、花卉、果実類(以下、青果物という)の鮮度保持方
法については、予措、低温貯蔵、CA貯蔵、プラスチッ
クフィルムによる包装貯蔵、減圧貯蔵、放射線貯蔵など
既に各種の方法が提案されている。しかしながら、青果
物を収穫後、貯蔵前にその表面を乾燥させる予措と呼ば
れる処理方法は、微生物の繁殖を抑えたり、呼吸を抑制
する上で有効ではあるものの、青果物の種類によっては
かえって鮮度を失わせる結果となり、応用できないもの
もあり、実用性の問題が指摘されている。また、その
他、プラスチックフィルムによる包装貯蔵以外の方法、
例えば減圧貯蔵、放射線貯蔵による方法では、貯蔵設備
の設置に多大な投資を必要とすること、管理に手間を要
すること等の理由で、付加価値の大きい限られた青果物
にしか実用上利用出来ない等の欠点がある。
【0003】一方、プラスチックフィルムによる包装貯
蔵法として、プラスチックフィルムの材料、厚み等を選
定し、包装内部の気相組成を自然に調整し利用する方
法、プラスチックフィルム中にガス吸着、ガス吸収を効
率的に行える大谷石、ゼオライト等の天然物あるいは合
成粉末を複合させたものを用いて、青果物から発生する
エチレンの吸収を行う方法、防菌作用とともに青果物が
発生するエチレン量を調整する機能を有するヒノキチオ
ールまたはその金属錯塩をプラスチックフィルムに塗布
する方法等が知られている。
【0004】ヒノキチオールの防菌作用、エチレン発生
調整作用については、既にフレグランス ジャーナル
1989年2月号74頁、月刊フードケミカル 199
0年5月号40頁等の文献において明らかにされてお
り、またヒノキチオールを利用した青果物の追熟、老化
防止方法、青果物の鮮度保持方法等については、特開平
1−21466号公報、特開昭62−236440号公
報を含め多数報告されている。
【0005】ヒノキチオールを用いたこれらの公報記載
の方法は、A:ヒノキチオールの水溶液又はアルコール
溶液を紙に含浸させ、乾燥後使用する方法、B:シート
を上記溶液に浸漬したり、あるいは上記溶液を刷毛塗り
してヒノキチオールをコーティングする方法、C:ヒノ
キチオールを不織布の袋に入れた後使用する方法等があ
るが、ヒノキチオールの揮散速度の調整可能なものは見
当たらない。従って、これらの方法は、ヒノキチオール
の薬効を長期に亘って安定に保持させることができず、
青果物を長期間鮮度保持する方法としては適当な方法と
は言い難い。
【0006】また、ヒノキチオールおよび/またはヒノ
キチオールの包接化合物(例えばヒノキチオール−β−
サイクロデキストリン包接化合物)を紙や不織布等に噴
射、浸漬、塗布等によって含浸、吸着させた包装材料が
報告されている(特公平3−1942号公報)が、この
ような包装材料を得るためには新たな装置や工程を必要
とするため、実用上問題となる場合がある。
【0007】本発明の目的は、新たな装置や工程を必要
とすることなくヒノキチオール等の防菌作用、エチレン
制御特性等を損なうことなく、かつ、ヒノキチオール等
薬効成分が長期に亘って継続的に徐放される青果物の鮮
度保持用印刷インキおよび鮮度保持用包装材料を提供す
るものであり、またそのような包装材料で青果物を被覆
または包装し、主にヒノキチオールの昇華性を利用して
青果物の鮮度を保持する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、青果物の包装用
のセロハンまたは合成樹脂フィルム上に商品名または生
産地名等を表示するために用いる印刷インキ中にヒノキ
チオールおよび/またはヒノキチオールの包接化合物を
含有させれば、特別に新たに装置を設けることなく従来
の工程を変更することなく鮮度保持に有効な包装材料が
得られることを見出し本発明に至った。
【0009】即ち、本発明の要旨は、(1)顔料3〜7
0重量%を含む印刷インキ500重量部に対し、ヒノキ
チオールおよび/またはヒノキチオールの包接化合物を
1〜1000重量部配合してなることを特徴とする鮮度
保持用印刷インキ、(2)顔料3〜70重量%を含む印
刷インキ500重量部に対し、ヒノキチオールおよび/
またはヒノキチオールの包接化合物を1〜1000重量
部配合してなる鮮度保持用印刷インキを、セロハンまた
は合成樹脂フィルム上に印刷してなることを特徴とする
青果物の鮮度保持用包装材料、並びに、(3)包装材料
を用いて青果物の一部もしくは全部を包装または被覆す
るに際し、顔料3〜70重量%を含む印刷インキ500
重量部に対し、ヒノキチオールおよび/またはヒノキチ
オールの包接化合物を1〜1000重量部配合してなる
鮮度保持用印刷インキで印刷されたセロハンまたは合成
樹脂フィルムを包装材料として用いることを特徴とする
青果物の鮮度保持方法に関する。
【0010】本発明で使用する鮮度保持用薬効成分であ
るヒノキチオールは公知の化合物であり、台湾ヒノキ、
青森ヒバを水蒸気蒸留して得られる台湾ヒノキ油、ヒバ
油から精製されたもので、β−ツヤプリシン、4−イソ
プロピル−2−ヒドロキシ−2,4,6−シクロヘプタ
トリエン1−オン等の化学名を持つ化合物である。
【0011】青果物の鮮度保持用途には、食品衛生上、
前記天然物より抽出、精製されたものが好ましいが、別
途、化学合成されたものも使用できる。また、ヒノキチ
オールの昇華性を制御する目的のために、サイクロデキ
ストリン例えばβ−サイクロデキストリンを用いて包接
化合物としたヒノキチオール−β−サイクロデキストリ
ン包接化合物等も使用できる。
【0012】本発明の鮮度保持用印刷インキは、上記の
ヒノキチオールおよび/またはヒノキチオールの包接化
合物と印刷インキを配合してなるものであるが、使用さ
れる印刷インキは通常、食品包装材料の印刷に使用され
る印刷インキがそのまま使用される。通常印刷インキの
顔料としては有機顔料もしくは無機顔料が用いられ、例
えば、無機顔料を用いる場合、顔料30〜40重量%、
樹脂10〜40重量%、溶剤35〜50重量%、添加剤
0〜8重量%の組成のものが例示される。印刷インキに
ヒノキチオールおよび/又はヒノキチオールの包接化合
物を配合すると、ヒノキチオールの急速な昇華が抑制さ
れる機構は詳らかではないが、ヒノキチオールの配合量
を含めた、これらの組成を調整することにより、ヒノキ
チオールの揮散速度を調整することができる。その結
果、ヒノキチオールの薬効を長期に亘って安定に保持す
ることができ、青果物を長期間鮮度保持することが可能
となる。
【0013】以下、このような印刷インキの構成成分に
ついて説明する。顔料としては、包装材の内面、即ち青
果物と直接接触する側に使用されるので、食品添加物と
して許可されている顔料の中から選択される。具体的に
は、例えば食用赤色2号、食用赤色2号アルミニウムレ
ーキ、食用赤色3号、食用赤色3号アルミニウムレー
キ、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色1
05号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色4
号アルミニウムレーキ、食用黄色5号、食用黄色5号ア
ルミニウムレーキ、食用緑色3号、食用緑色3号アルミ
ニウムレーキ、食用青色2号、食用青色2号アルミニウ
ムレーキ、三二酸化鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、
銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、二酸化
チタン、ノルビキシンカリウム、ノルビキシンナトリウ
ムおよび天然色素等であるが、好ましくは天然色素であ
る。これらの顔料は、単独であるいは2種以上混合して
用いられる。
【0014】樹脂成分としては、これも包装材の内面、
即ち青果物と直接接触する側に使用されるので、食品容
器、包装材としてその使用が認められている樹脂であ
り、具体的には、例えばマレイン酸樹脂、石油樹脂、硬
化ロジン、ニトロセルロース、塩化ゴム、アクリル樹
脂、ポリアミド樹脂、塩素化ポリプロピレン、ポリウレ
タン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体等の中から選択される。
【0015】また、溶剤としては、前記、顔料および樹
脂を溶解するものであり、包装材の内面、即ち青果物と
直接接触する側に使用されるので揮散性に優れ、塗布後
インキ中に残留しないものを用いる必要がある。その例
としては、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、メチ
ルエチルケトン等が挙げられる。添加剤としては、イン
キの流動性、顔料との相溶性、乾燥性、皮膜の柔軟性、
強靱性等の調整の目的で必要により添加されるもので、
例えばポリエチレンワックス、パラフィンワックス等が
用いられる。
【0016】本発明においては、上記成分からなる印刷
インキとヒノキチオールおよび/またはヒノキチオール
の包接化合物の配合比は印刷インキ500重量部に対
し、ヒノキチオールおよび/またはヒノキチオールの包
接化合物が通常1〜1000重量部、好ましくは50〜
700重量部が適量である。1重量部より少量ではヒノ
キチオールの薬効が発揮されず、また1000重量部よ
り多くを配合させるとインキ成分との相溶性に障害が生
じるおそれがあり好ましくない。なお、ヒノキチオール
の配合量は対象となる青果物の所望の鮮度保持期間等を
考慮して上記値の中から適宜選べばよい。なお、本発明
においては、ヒノキチオールとヒノキチオールの包接化
合物とでは昇華速度が異なり、ヒノキチオールの包接化
合物の方が昇華性が遅いので、青果物のうち保存対象に
よってそれぞれを単独であるいは混合するなど適宜選択
が可能である。
【0017】本発明の鮮度保持用包装材料に使用される
セロハンは、通常の食品包装用セロハンであり、具体的
には、プレーン・セロハン、防湿セロハン等が挙げられ
る。厚さは特に限定されることはないが、通常10〜1
00μm、好ましくは20〜60μmのものが好適であ
る。
【0018】また、本発明で使用される合成樹脂フィル
ムは具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ナイロン、ポリトリフルオロクロロエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ビニロン等が挙げら
れ、また、これらの共重合物も使用できる。厚さは10
〜100μmであり、好ましくは20〜60μmであ
る。
【0019】セロハンまたは合成樹脂フィルム上に印刷
される印刷文字、数字、記号、模様を構成する印刷イン
キに含まれるヒノキチオールの含量は、鮮度保持対象青
果物の種類によって異なり、一概には言えないが、セロ
ハンまたは合成樹脂フィルム1m2 当たり通常1〜10
00mg(ヒノキチオール換算)、好ましくは50〜5
00mg(ヒノキチオール換算)となるよう調整する。
1mgより少ないと鮮度保持の効果がみられず、100
0mgを超えて用いてもそれに見合う効果は得られな
い。
【0020】セロハンまたは合成樹脂フィルム上へ、ヒ
ノキチオールを含有した本発明の印刷インキで文字、数
字、記号、模様等を印刷する方法としては、印刷インキ
を用いる各種公知の方法いずれもが使用できるが、好ま
しくはグラビア印刷法である。
【0021】本発明の包装材料による青果物の保存効
果、すなわち、鮮度保持効果は、それらの包装材料で青
果物を包装するとか、青果物の上に被覆するとか、また
は青果物の下に敷き込むとか等によって得られる。この
効果は、ヒノキチオールの本来的に有する昇華性に由来
する。すなわち、包装材料が青果物に直接接触していな
い部分でも、包装材料に含有するヒノキチオールが徐々
に蒸散していって青果物全体をヒノキチオールガスが包
み込み、青果物表面に付着する微生物や細菌等の増殖を
抑制するからである。
【0022】また、文字、数字、記号、模様等の印刷イ
ンキ中にヒノキチオールおよび/またはヒノキチオール
の包接化合物を含有させているため、該印刷インキによ
り印刷された部所が明瞭に判別されるため、包装材料の
製作に当たって製品の取扱等の点で非常に有利となる。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定さ
れるものではない。
【0024】実施例1 二酸化チタン(チタン白)30重量%、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体16重量%、アクリル樹脂4重量%、
イソプロピルアルコール32重量%、酢酸エチル16重
量%、パラフィンワックス2重量%からなる白色系の印
刷インキ130重量部に天然ヒノキチオール53重量部
を溶解させて、ヒノキチオール入り印刷インキを得た。
縦12cm、横22cm、厚さ30μmのセロハンを基
材として用い、この上に上記ヒノキチオール入り印刷イ
ンキを使用して「住友精化株式会社 鮮度保持フィルム
イチゴ」とグラビア印刷した。なお、印刷文字の総面
積は約27cm2 であった。また、印刷文字に含有され
るヒノキチオールの総重量は約5mgであった。
【0025】実施例2 実施例1と同様の白色系の印刷インキ500重量部に、
天然ヒノキチオール250重量部を溶解させて、ヒノキ
チオール入り印刷インキを得た。縦16cm、横25c
m、厚さ30μmのポリスチレン製フィルムを基材とし
て用い、この上に上記ヒノキチオール入り印刷インキを
使用して「住友精化株式会社 鮮度保持フィルム 生シ
イタケ」とグラビア印刷した。なお、印刷文字の総面積
は約40cm2 であった。また、印刷文字に含有される
ヒノキチオールの総重量は約10mgであった。
【0026】比較例1 90重量%エタノール97重量部に、天然ヒノキチオー
ル3重量部を溶解させてヒノキチオール溶液を得た。実
施例1と同様の縦12cm、横22cm、厚さ30μm
のセロハンを基材として用い、実施例1と同様にセロハ
ン表面のうち約27cm2 にヒノキチオール塗布量が約
5mgとなるよう上記ヒノキチオール溶液を塗布し、乾
燥してヒノキチオール含有鮮度保持用包装材料を得た。
【0027】比較例2 実施例2で用いた縦16cm、横25cm、厚さ30μ
mのポリスチレン製フィルムを基材として用い、この上
に二酸化チタン(チタン白)30重量%、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体16重量%、アクリル樹脂4重量
%、イソプロピルアルコール32重量%、酢酸エチル1
6重量%、パラフィンワックス2重量%からなる白色系
の印刷インキを使用して「住友精化株式会社 鮮度比較
フィルム生シイタケ」とグラビア印刷した。
【0028】試験例1(イチゴの鮮度保持試験) ポリスチレン製トレイにイチゴを約300g入れて、実
施例1または比較例1で得たセロハンを用いて印刷面が
内側となるように包装した。また、ヒノキチオールを含
有しないセロハンを用いて同様に包装した。その後これ
らを10℃で、9日間保存し、イチゴの品質検査を行っ
た。結果は、実施例1のセロハンで包装されたイチゴに
はカビの発生が見られず、また重量、色差、食味に変化
は見られなかった。一方、比較例1のセロハンで包装さ
れたイチゴには、5日目まではカビの発生が見られず、
また重量、色差、食味に変化は見られなかったものの、
その後はカビの発生が見られ、また重量、色差、食味が
変化していった。これは、ヒノキチオールがセロハン上
に直接付着していたため、長期に亘って徐放されずに短
期間で昇華したためと考えられる。まったくヒノキチオ
ールを含有しないセロハンで包装したイチゴは、3日目
からカビの発生が見られ、また重量、色差、食味が変化
していった。
【0029】試験例2(生シイタケの鮮度保持試験) 発泡スチロール製トレイに生シイタケ6個(重量約10
0g)を入れて、実施例2または比較例2で得たフィル
ムで印刷面が内側となるように包装した。その後これら
を25℃で、5日間保存し、生シイタケの品質検査を行
った。結果は、実施例2のフィルムで包装された生シイ
タケにはヒダの部分に褐変斑が見られず、腐敗臭の発生
もなかった。一方、比較例2のフィルムで包装された生
シイタケにはヒダの部分に褐変斑が見られ、腐敗臭が発
生していた。
【0030】
【発明の効果】本発明の鮮度保持用印刷インキはヒノキ
チオールを鮮度保持剤として含有するため、該印刷イン
キで印刷された包装材料は、安全性、エチレン発生抑制
効果等ヒノキチオールの有する薬効をそのまま保持で
き、ヒノキチオールの徐放性にも優れている。また印刷
インキとして従来より文字等の印刷に用いていたものに
替えてそのまま使用できるため、鮮度保持剤を塗布する
ための新たな装置、工程を設ける必要がなく鮮度保持包
装材料の製作工程が短縮でき、安価で高機能の鮮度保持
材料を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 貴宏 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社第1研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料3〜70重量%を含む印刷インキ5
    00重量部に対し、ヒノキチオールおよび/またはヒノ
    キチオールの包接化合物を1〜1000重量部配合して
    なることを特徴とする鮮度保持用印刷インキ。
  2. 【請求項2】 顔料3〜70重量%を含む印刷インキ5
    00重量部に対し、ヒノキチオールおよび/またはヒノ
    キチオールの包接化合物を1〜1000重量部配合して
    なる鮮度保持用印刷インキを、セロハンまたは合成樹脂
    フィルム上に印刷してなることを特徴とする青果物の鮮
    度保持用包装材料。
  3. 【請求項3】 包装材料を用いて青果物の一部もしくは
    全部を包装または被覆するに際し、顔料3〜70重量%
    を含む印刷インキ500重量部に対し、ヒノキチオール
    および/またはヒノキチオールの包接化合物を1〜10
    00重量部配合してなる鮮度保持用印刷インキで印刷さ
    れたセロハンまたは合成樹脂フィルムを包装材料として
    用いることを特徴とする青果物の鮮度保持方法。
JP20051292A 1992-07-02 1992-07-02 青果物の鮮度保持用包装材料および鮮度保持方法 Pending JPH0616990A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004287282A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Dainippon Printing Co Ltd シュリンクラベル
JP2015078010A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 住友ベークライト株式会社 食品包装用シート、食品包装容器および食品包装体
JP2015107802A (ja) * 2013-12-03 2015-06-11 住友ベークライト株式会社 食品包装用シート、食品包装容器および食品包装体

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