JP2513994Y2

JP2513994Y2 - ディスクドライブ装置

Info

Publication number: JP2513994Y2
Application number: JP1988074818U
Authority: JP
Inventors: 俊昭内田
Original assignee: Citizen Watch Co Ltd
Current assignee: Citizen Watch Co Ltd
Priority date: 1988-06-07
Filing date: 1988-06-07
Publication date: 1996-10-09
Anticipated expiration: 2003-06-07
Also published as: JPH01177472U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、ディスクドライブ装置に関し、特には情報
を記録するためのフロッピーディスクを内蔵したカート
リッジを着脱自在なディスクドライブ装置のカートリッ
ジ着脱機構に関する。

〔従来の技術〕

昨今のハイテク技術の開発速度はめまぐるしく日進月
歩の言葉をはるかに越えるものである。

特に、コンピュータの新製品開発競争は小型汎用機で
熾烈を極め、今日の新型は明日の旧型に化す時代となっ
た。コンピュータをはじめとして様々な情報機器の情報
を授受するディスクドライブ装置の改良も平行して進め
られ新製品開発競争の一翼を担うものであった。このよ
うな激しい競争の中で使用される一般的なディスクドラ
イブ装置は、情報を記録するための可撓性のディスクを
ハードケースに内蔵したカートリッジを着脱可能で、上
下２のヘッドにより前記ディスクを挟持し、その両面に
対し情報の記録または再生を行い得るようになってい
る。

このような構造のディスクドライブ装置では、カート
リッジの挿入時に上ヘッドを上方のアンロード位置に逃
し、カートリッジを下ヘッドから十分離れた着脱位置で
挿入し、その後下ヘッドとディスクが当接する記録再生
位置へカートリッジを降下させ、そして同時に上ヘッド
もロード位置へ降下させ、上下ヘッドでディスクを挟持
する構成となっている。

〔考案が解決しようとする課題〕

以上の説明で明らかなように、従来のディスクドライ
ブ装置ではディスクカートリッジを着脱するときに、上
ヘッドを上方のアンロード位置に逃し、カートリッジを
下ヘッドから十分離れた着脱位置で挿入し、その後下ヘ
ッドとディスクが当接する記録再生位置へカートリッジ
を降下させ、そして同時に上ヘッドもロード位置へ降下
させる構造であるため、装置を薄くすることが困難であ
った。

本考案の目的は、上記課題を解決しカートリッジの着
脱位置を低くした薄型構造のディスクドライブ装置を提
供することである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために本考案におけるディスクド
ライブ装置は、フレームと、このフレームに対し第１と
第２の位置の間を摺動自在に装着されたスライド部材
と、情報を記録するフロッピーディスクを内蔵したカー
トリッジを着脱自在に収納し、前記スライド部材の摺動
により昇降動作し、前記スライド部材が第１の位置のと
き着脱位置にあり、前記スライド部材が第２の位置のと
きは記録再生位置にあるキャリアと、前記フロッピーデ
ィスクに対し情報の記録または再生を行うための上磁気
ヘッド及び下磁気ヘッドと、この下磁気ヘッドを担持
し、前記フロッピーディスクの半径方向に往復動可能な
下アームと、前記上磁気ヘッドを担持し、前記下アーム
と共に前記往復動可能な上アームを有し、前記キャリア
が着脱位置のときには、前記下アームと前記上アームと
は、前記上下の磁気ヘッドが所定の間隔をおいて位置す
るアンロード位置にあり、前記キャリアが記録再生位置
のときには、前記下アームと前記上アームとは、前記上
下の磁気ヘッドが前記フロッピーディスクを挟持するロ
ード位置にあるように構成されたディスクドライブ装置
において、前記下アームをアンロード位置に支持する支
持部材を有し、この支持部材は、前記スライド部材の摺
動により変位し、前記スライド部材が第１の位置のとき
には、前記下アームをアンロード位置に支持し、前記ス
ライド部材が第２の位置のときは、前記下アームがロー
ド位置となることを規制しないように構成されることを
特徴とする。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は本考案の第１実施例を示すフロッピーディス
クドライブ装置（以下FDDと言う）にカートリッジが装
着された状態を示す要部斜視図、第２図及び第３図は第
１実施例の模式断面図である。

第１図と同一番号の構成要素には同一名称を付し説明
を省略する。以下の実施例においても同様とする。

第１図において、２は情報を記録するためのフロッピ
ーディスクであり、硬い保護ケースに収納されカートリ
ッジ１となっている（第１図ではカートリッジ１の外形
は図示していない）。カートリッジ１にはシャッタ３が
設けられていて、フロッピーディスク２が外部に露出可
能となっている。10はフレームで図示されないがフロッ
ピーディスク駆動用のスピンドルモータと各種制御用の
IC基板が取り付けられている。また、その両側面には縦
長の案内溝11が設けられている。30はスライド板であ
り、両側面の４箇所に水平部と傾斜部からなる案内溝31
が設けられている。40はキャリアでカートリッジ１を収
納し、その両側面の４箇所にはコロ41が設けられてい
て、スライド板30の案内溝31とフレーム10の案内溝11と
に係合する。53と54は上磁気ヘッドと下磁気ヘッドであ
り、それぞれ上アーム51と下アーム52とに固着されてい
る。50はキャリッジで前記上下のアーム51と52を支持
し、ガイドポスト14に沿ってフロッピーディスク２の半
径方向にラック15とピニオン16を介してステップモータ
17により往復動可能となっている。また、ガイドポスト
14を中心に回動可能となっている。

次に動作について説明する。カートリッジ１をキャリ
ア40に未装着な状態では、スライド板30は矢印の方向へ
移動していて、図示していない係止手段によりその位置
に係止ロックされている。このとき、キャリア40は案内
溝31の水平部に支持され着脱位置にある。そして、上ア
ーム51はキャリア40に設けられたアーム受42により持ち
上げられて上方のアンロード位置にあり、下アーム52は
キャリア40に設けられた押上バネ60により、ガイドポス
ト14の回りに下磁気ヘッド54が上磁気ヘッド53と離れる
方向へ回転しアンロード位置に待避される。

カートリッジ１が矢印方向にキャリア内に挿入される
と、スライド板30は係止ロックが解除され矢印と反対方
向に移動する。キャリア40は図示していないバネ手段に
より下方へ付勢されているために、スライド板30の移動
に伴いコロ41は案内溝31の傾斜部に沿って降下する。４
つのコロ41の内２つはフレーム10に設けられた縦長の案
内溝11に沿って降下するために、キャリア40はほぼ垂直
に降下し、カートリッジ１を記録再生位置へ配置する。
上下のアーム51、52はキャリア40の降下に伴い互いに近
づく方向へ回転しフロッピーディスク２を挟持する。

以上説明したように本実施例によれば、カートリッジ
１の挿入時に、上アーム51のみならず下アーム52もアン
ロード位置に待避するために、カートリッジ１を挿入す
るための余分な空間を小さくすることができるため、装
置を薄くすることが可能である。

次に、第２図と第３図を用いて第１図のより詳細な説
明を行う。第２図はカートリッジ１が未装着な状態を示
し、第３図はカートリッジ１が装着された状態を示して
いる。

第２図において、キャリア40はスライド板30により上
方の着脱位置に配置され、バネ部55によりキャリッジ50
に支持された上アーム51はキャリア40の上面に設けられ
たアーム受42により押し上げられバネ部55のところで上
方に変位し、上磁気ヘッド53をアンロード位置に待避さ
せる。下磁気ヘッド54を下アーム52を介して担持したキ
ャリッジ50はガイドポスト14の回りに回動可能でキャリ
ア40の上面に設けられた押上バネ60により、下磁気ヘッ
ド54と反対側のキャリッジ50が持ち上げられ、ガイドポ
スト14の回りに回動し下磁気ヘッド54を下方のアンロー
ド位置に待避させる。

カートリッジ１が挿入されると、キャリア40が記録再
生位置に降下するために、上アーム51と下アーム52は互
いに近づく方向に回転し、上下磁気ヘッド53、54がフロ
ッピーディスク２を挟持して、情報の記録または再生が
可能となる。

第４図と第５図は本考案の第２の実施例を示し、スラ
イド板30の摺動により下アーム52を回動させ、下磁気ヘ
ッド54をアンロード位置に待避させる場合を示してい
る。押上バネ61はスライド板30に固着されている。フレ
ーム10には凸部が形成され、スライド板30がキャリア40
を着脱位置へ支持する位置にある時に、押上バネ61の下
方部がこの凸部と係合し上方へ押し上げられキャリッジ
50をガイドポスト14の回りに回転させ下磁気ヘッド54を
アンロード位置に待避させる。

第８図と第９図は押上バネ61の作用をより詳細に説明
する図である。押上バネ61はその一端がスライド板30に
溶接等で固定され他端は、第８図で示すようにＵ字状に
形成された押上部65を持つ。押上部65は第９図に示すよ
うにゴム、樹脂等で形成された接触子62を用いてもよ
い。

第６図及び第７図は第３実施例を示す模式断面図、第
10図及び第11図は第３の実施例の要部を示す平面図と断
面図である。

第３の実施例は第２の実施例の押上バネに替えて、押
上部65と係止部66を曲げ成形した押上レバー64が軸63を
中心にして回転してキャリッジ50を押し上げ下磁気ヘッ
ド54とカートリッジ１の干渉を回避するものである。

軸63はスライド板30の往復運動に干渉しない位置でフ
レーム10にカシメ等で固定されている。

押上レバー64の係止部66はスライド板30の往復運動を
窓35で受けて押上レバー64を回転させる。

したがって第１及び第２実施例と同様にスライド板30
を摺動させると押上部65は反時計方向に回転してキャリ
ッジ50の下面を押し上げて第６図に示されるカートリッ
ジを着脱可能な状態となる。

〔考案の効果〕

以上の説明で明らかなように、本考案によれば、カー
トリッジの着脱時に上下磁気ヘッドをアンロード位置に
退避させるディスクドライブ装置において、下磁気ヘッ
ドの退避動作をスライド板の摺動運動に連動させる構成
としたため、簡単な構成で確実な退避動作を行うことが
でき、装置の小型、薄型化をすること、及びその信頼性
を高めることができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示すFDDの要部斜視図、
第２図及び第３図はそれぞれ第１図の模式断面図、第４
図及び第５図はそれぞれ本考案の第２実施例を示すFDD
の要部模式断面図、第６図及び第７図はそれぞれ本考案
の第３実施例を示すFDDの模式断面図、第８図及び第９
図はそれぞれ第２実施例を示すFDDの要部断面図、第10
図及び第11図は第３実施例の平面図と断面図である。１……カートリッジ、２……フロッピーディスク、３…
…シャッター、10……フレーム、11、31……案内溝、12
……係止駒、13……スプリング、14……ガイドポスト、
15……ラック、16……ピニオン、17……ステップモー
タ、30……スライド基板、35、36……窓、40……キャリ
ア、41……コロ、42……アーム受、50……キャリッジ、
51……上アーム、52……下アーム、53……上磁気ヘッ
ド、54……下磁気ヘッド、55……バネ部、60、61……押
上バネ、62……接触子、63……軸、64……押上レバー、
65……押上部、66……係止部。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】フレーム（10）と、このフレーム（10）に対し第１と第２の位置の間を摺動
自在に装着されたスライド部材（30）と、情報を記録す
るフロッピーディスク（２）を内蔵したカートリッジ
（１）を着脱自在に収納し、前記スライド部材（30）の
摺動により昇降動作し、前記スライド部材（30）が第１
の位置のとき着脱位置にあり、前記スライド部材（30）
が第２の位置のときは記録再生位置にあるキャリア（4
0）と、前記フロッピーディスク（２）に対し情報の記録または
再生を行うための上磁気ヘッド（53）及び下磁気ヘッド
（54）と、この下磁気ヘッド（54）を担持し、前記フロッピーディ
スク（２）の半径方向に往復動可能な下アーム（52）
と、前記上磁気ヘッド（53）を担持し、前記下アーム（52）
と共に前記往復動可能な上アーム（51）を有し、前記キャリア（40）が着脱位置のときには、前記下アー
ム（52）と前記上アーム（51）とは、前記上下の磁気ヘ
ッド（53,54）が所定の間隔をおいて位置するアンロー
ド位置にあり、前記キャリア（40）が記録再生位置のときには、前記下
アーム（52）と前記上アーム（51）とは、前記上下の磁
気ヘッド（53,54）が前記フロッピーディスク（２）を
挟持するロード位置にあるように構成されたディスクド
ライブ装置において、前記下アーム（52）をアンロード位置に支持する支持部
材（61,65）を有し、この支持部材（61,65）は、前記ス
ライド部材（30）の摺動により変位し、前記スライド部
材（30）が第１の位置のときには、前記下アーム（52）
をアンロード位置に支持し、前記スライド部材（30）が
第２の位置のときは、前記下アーム（52）がロード位置
となることを規制しないように構成されることを特徴と
するディスクドライブ装置。