JP2513857B2 - 電気掃除機の寝具用吸込具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電気掃除機の寝具用吸込具、特に布団、毛
布、シーツ等の寝具類の塵埃やダニ等の微生物を確実に
吸込むビータを備えた電気掃除機の寝具用吸込具に関す
るものである。

［従来の技術］ 従来、この種布団等の寝具の掃除に適した吸込具は特
開平１−129821号公報に示すものが知られており、これ
は第10図に示すように、ケース（１）下面に有する吸込
口（２）の両端に対向して一対のビータホルダ（３）を
設け、このビータホルダ（３）に吸込口（２）下端面よ
り突出するビータ突起（４）を有するビータ（５）を吸
込口（２）を前後に２分するよう回動自在に軸支させた
構造となっている。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の寝具用吸込具は以上のように構成されているの
で、寝具に髪の毛等附着している場合、寝具の表面をビ
ータ突起（４）は回転しながら叩く効果はあるが、ブラ
ッシング効果は期待できないため、髪の毛等はとれにく
いという問題があった。

この発明は、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、寝具等の表面に附着した髪の毛等を有効
に除去できるようにした寝具用吸込具を提供することを
目的としたものである。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る電気掃除機の寝具用吸込具は、下方に
吸込口と側部に排気口とを有するケース、上記吸込口の
両端部に対向して回動自在に設けられた第1,第２のビー
タホルダ、この第1,第２のビータホルダ間に回動自在に
支持され、上記吸込口の下面より突出して設けられたビ
ータを備え、 上記ビータの前方及び後方の少なくともいずれかに上
記ビータに沿って、かつ、該ビータの下面より上方にそ
の下面が位置する軟質材からなるブラシを設けるように
したものである。

また、上記ビータホルダを弾性的に上下動自在に支持
するようにしたものである。

［作用］ この発明における電気掃除機の寝具用吸込具はビータ
の前方及び後方の少くともいずれかにビータに沿って軟
質材からなるブラシを設けることによりブラシを被掃除
面に当接させながら被掃除面にこびりついた髪の毛等を
排気口側に移動させることができ、掃除効率を高めるこ
とができる。

またビータホルダを弾性的に上下動自在に支持するこ
とにより、被掃除面とビータとの間で発生する振動が吸
収されるばかりか、被掃除面の凹凸にも追随し、その操
作性は向上する。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例について説明する。

第１図及び第２図において、（６）は一側に接続口
（７）、下面全域に接続口（７）と連通する吸込口
（８）を有するケースで、吸込口（８）の両端部にはほ
ぼ長方形の長穴を有する支持軸受（９）が形成されてい
る。（10）は前記接続口（７）に回動自在に支持される
接続管で、この接続管（10）には延長管などの吸込管が
着脱自在に接続される構造となっている。（11）はビー
タホルダで、第３図に示すように一側のほぼ中央に円形
の突出軸（12）を有し、この突出軸（12）側面の両端側
に後述するビータ（17）を回動自在に軸支するビータ軸
受穴（13）と、下端に圧縮バネ支持突起（14）をそれぞ
れ形成し、突出軸（12）が支持軸受（９）に挿入支持さ
れ、吸込口（８）の両端に対向して設けられている。

（15）は圧縮バネで、第４図に示すように吸込口
（８）の壁面とビータホルダ（11）の圧縮バネ支持突起
（14）間に位置し、ビータホルダ（11）の突出軸（12）
は長穴に形成された支持軸受（９）内で上・下及び回転
自在に弾性的に支持されている。

（16）は吸込口（８）の両端前後にそれぞれ形成され
た規制リブで、ビータホルダ（11）の上・下及び回転動
作を規制している。

（17）はビータで、両端をビータホルダ（11）に有す
るビータ軸受穴（13）に回動自在に挿入支持され、ラジ
アル方向に半円状の多数のビータ突起（18）を有し、ビ
ータ突起（18）が吸入口（８）の下面より突出するよう
構成されている。

ビータ（17）を被掃除面に置いた状態を第６図に、ビ
ータ（17）を被掃除面に斜めに押し付けた状態を第７図
に示す。

（19）は軟質材からなる横長のブラシで、下方の一側
に多数の凸起（20）を有し、上方に台座（21）を有して
いる。（22）は横長のブラシ受けで、第５図に示すよう
に上方に嵌合突部（23）を有し、下方にブラシ（19）の
台座（21）を挿入支持する断面状の台座受け部（24）
を有し、押出し成形される。ブラシ（19）が設けられた
ブラシ受け（22）は吸込口（８）の前方内壁にブラシ
（19）の下端面が前記ビータ（17）のビータ突起（18）
より突出しないで、吸込口（８）下面より突出し、か
つ、ブラシ（19）に有する凸起（20）は、前記接続管
（10）側に位置するよう支持されている。これは被掃除
面をビータ（17）が前方に回転移動する際、上方から被
掃除面に押しつけ移動させると、ブラシ（19）の凸起
（20）は常時被掃除面に接触する。これにより凸起（2
0）や被掃除面が摩耗したり、操作抵抗となる欠点が生
じるのを防止する為である。すなわち、しつこい髪の毛
等を除去する際のみ、ブラシ（19）の凸起（20）を被掃
除面に当接させ、接続管（10）側に移動させればよいこ
とである。

次にこの一実施例の作用について説明する。

電気掃除機本体に接続した延長管、ホースなどの吸込
み管に接続管（10）を接続し、ケース（６）の下面を布
団などの被掃除面に当接し、電気掃除機本体に内蔵され
ている電動送風機を駆動させると、ケース（６）の吸込
口（８）より塵埃が吸引される。つぎに吸込具全体を布
団などの被掃除面に沿って移動させると、ケース（６）
の下面より突出しているビータ突起（18）は被掃除面に
くい込みながら回転し、被掃除面に附着した塵埃を浮上
遊離させ、吸込口（８）より吸引される。この時、ビー
タホルダ（11）は圧縮バネ（15）により上・下及び回動
自在に附勢されているので、たとえば被掃除面に凹凸が
あったりしてもその衝撃や振動は吸収され操作性は向上
する。

また、被掃除面にこびりついた髪の毛等が附着してい
る場合は第８図に示すように接続管（10）側を若干持ち
上げ、ブラシ（19）の凸起（20）を被掃除面に当接させ
ながら、接続管（10）側に引くと凸起（20）が髪の毛等
を浮上遊離させるので確実に除去吸引できる。ブラシ
（19）の下端面はビータ（17）の下端より突出が少ない
為、通常掃除のときは被掃除面に接触しないので、被掃
除面との間に摩擦は発生せず操作性は低下しない。

なお、ブラシ（19）を設ける位置については、上述し
た第２図に示す吸込口の前方内壁に限られるものではな
く第９図に示すように吸込口の後方内壁であっても上述
した効果が得られる。

［発明の効果］ この発明によれば、ケース下方に有する吸込口の両端
部に回動自在に支持され、ケース下面より突出するビー
タを設け、このビータの前方及び後方の少くともいずれ
かにビータに沿って軟質材からなるブラシを設けること
により被掃除面に強固に附着した髪の毛等を有効に除去
することができる。

また、吸込口の両端部に弾性的に、上下動自在に支持
されたビータホルダを設けこのビータホルダにビータを
回動自在に軸支させることにより、硬い床面上に置かれ
た毛布や、凹凸のある寝具等の被掃除面と回動するビー
タとの間で発生する衝撃や振動が防止され、操作性も向
上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す底面図、第２図は第
１図の縦断面図、第３図はこの発明の一実施例の要部分
解斜視図、第４図はこの発明の一実施例の要部拡大断面
図、第５図はこの発明の一実施例のブラシ部分の分解斜
視図、第６図〜第８図はそれぞれこの発明の一実施例の
動作状態を示す説明図、第９図はこの発明の他の実施例
を示す縦断面図、第10図は従来の寝具用吸込具を示す縦
断面図である。 （６）……ケース、（７）……排気口、（８）……吸込
口、（11）……ビータホルダ、（17）……ビータ、（1
9）……ブラシ。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平１−129821（ＪＰ，Ａ) 実開 昭52−47870（ＪＰ，Ｕ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下方に吸込口と側部に排気口とを有するケ
   ース、 上記吸込口の両端部に対向して回動自在に設けられた第
   1,第２のビータホルダ、 この第1,第２のビータホルダ間に回動自在に支持され、
   上記吸込口の下面より突出して設けられたビータを備
   え、 上記ビータの前方及び後方の少なくともいずれかに上記
   ビータに沿って、かつ、該ビータの下面より上方にその
   下面が位置する軟質材からなるブラシを設けるようにし
   たことを特徴とする電気掃除機の寝具用吸込具。
2. 【請求項２】上記ビータホルダを弾性的に上下動自在に
   支持するようにしたことを特徴とする請求項第１項記載
   の電気掃除機の寝具用吸込具。