JPH1057283A - 電気掃除機用吸込具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】電動送風機に過負荷をかけたり、被掃除面を汚
すことなく、塵埃の吸引と被掃除面の拭き掃除とを同時
に行うことができる電気掃除機用吸込具を提供すること
を課題とする。 【解決手段】吸込具本体１底面の吸気口７に隣接する位
置に形成された一側開口の収納部13に、塵埃捕集性を有
する拭き部材23を一側面に装着した基台15を一側から挿
脱自在に収納し、この基台15を反転して収納部13に装着
することにより、吸気口７下方に位置して布状体20が被
掃除面に対向する状態と、拭き部材18が装着されない他
側面側を被掃除面に対向する位置とに選択的に取り付け
る構成とした電気掃除機用吸込具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機に接続
され、塵埃等の吸引と共に被掃除面の拭き掃除を行う吸
込具の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種床用吸込具として、吸込具
本体下面に雑巾やモップ等を装着したものが、例えば、
実開昭62-184846号公報(A47L 9/02)及び実公昭50-3822
3号公報(92(3)D101.1)等にて知られている。

【０００３】しかしながら、これらの吸込具は、雑巾や
モップ等により吸込具本体下面全体を覆っているので、
塵埃は電気掃除機に吸塵されることなく、雑巾やモップ
等に付着し、掃除動作に伴って、塵埃は雑巾やモップに
付着したまま被掃除面上を移動し、被掃除面を傷つける
欠点がある。また、雑巾やモップによって吸気抵抗が増
大し、掃除機本体の吸気量が低下するため、塵埃の吸着
能力が低下すると共に、電動送風機に過負荷が加わるな
どの欠点があった。

【０００４】そこで、本願出願人は、吸込具本体底面に
吸気口を前後に並設し、後方の吸気口に拭き部材を装着
した吸込具を特願平7-104429号にて提案した。この吸込
具においては、後方の吸気口に拭き部材を上下動自在に
設けており、フローリング等を掃除する際には、拭き部
材を吸気口から突出させ、前後の吸気口から吸塵し、拭
き部材にて塵埃を吸着させると共に、フローリング等を
拭く動作を同時に行う。また、畳や絨毯等を掃除する際
には、拭き部材を後方の吸気口内に収納し、拭き部材が
被掃除面にふれないようにして前方の吸気口から吸塵す
るものである。

【０００５】しかしながら、この構成においては、拭き
部材を端に上下動させるだけであるから、絨毯等を掃除
する際には、拭き部材を後方の吸気口に収納した状態で
あっても、被掃除面が拭き部材に接触し、拭き部材を不
必要に汚したり、拭き部材に付着した汚れによって被掃
除面が汚れるおそれがあった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みなされたもので、電動送風機に過負荷をかけたり、
被掃除面を汚すことなく、塵埃の吸引と被掃除面の拭き
掃除とを同時に行うことができる電気掃除機用吸込具を
提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、底面に吸気口
を形成した吸込具本体と、該吸込具本体底面の吸気口に
隣接する位置に形成された収納部と、該収納部に、塵埃
捕集性を有する布状体が装着された一側面を吸込具本体
底面に臨ませた状態及び布状体が装着されない他側面を
吸込具本体底面に臨ませた状態に選択的に装着される基
台とを備えたことを特徴とする。

【０００８】また本発明は、底面に吸気口を形成した吸
込具本体と、該吸込具本体底面の吸気口に隣接する位置
に形成された収納部と、該収納部に、塵埃捕集性を有す
る拭き部材が着脱自在に装着された一側面を吸込具本体
底面に臨ませた状態及び拭き部材が装着されない他側面
を吸込具本体底面に臨ませた状態に選択的に装着される
基台とを備えたことを特徴とする。

【０００９】さらに本発明は、底面に吸気口を形成した
吸込具本体と、該吸込具本体底面の吸気口に隣接する位
置に形成された収納部と、該収納部に、塵埃捕集性を有
する拭き部材が着脱自在に装着された一側面を吸込具本
体底面に臨ませた状態及び拭き部材が装着されない他側
面を吸込具本体底面に臨ませた状態に選択的に装着され
る基台とを備え、前記基台を拭き部材が吸込具本体底面
に臨む状態に装着した際に、拭き部材を吸込具本体底面
より突出させるとともに、前記基台を他側面が吸込具本
体底面に臨む状態に装着した際、基台の他側面を吸込具
本体底面と略等しい高さ、または吸込具本体底面より上
方に配設したことを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて以下に詳述する。

【００１１】１は吸込具本体で、上ケース２と下ケース
３とから構成され、後部中央に、図示しない掃除機本体
に接続される接続管４を回動自在に支持すると共に、接
続管４に対して左右両側に電動機収納室５と電装品収納
室６を形成している。７は前記吸込具本体１底面前方位
置に形成された吸気口で、上ケース２と下ケース３との
間に形成した吸込路８を介して接続管４に連通してい
る。

【００１２】９は前記吸込口７に臨ませて軸受け部10に
より吸込具本体１に回転自在に支持された回転ブラシ
で、一端側にプーリー11を装着している。12は前記吸込
具本体１後部の電動機収納室５に配設される電動機で、
前記回転ブラシ９のプーリー11との間にベルト12を架設
し、回転ブラシ９を回転駆動するようになっている。

【００１３】13は吸込具本体１底面の吸気口７後方位置
に凹設された収納部で、一側が開口され、該開口から後
述する基台15が収納部13に挿脱自在に装着されるように
なっている。14は前記収納部13の前後壁に形成された案
内溝で、後述する基台15の案内リブ16が係合して基台15
を収納部13に案内するようになっている。

【００１４】15は低摩擦抵抗性を有する合成樹脂製の基
台で、前後に前記収納部13の案内溝14に係合する案内リ
ブ16が形成され、案内リブ16を案内溝14に案内して収納
部13に反転可能に装着されるようになっている。17は前
記基台15一側面に複数個形成された略円柱状の係合突部
で、後述する拭き部材23の支持部18に形成した係止部19
が着脱自在に係合するようになっている。

【００１５】18は合成樹脂製の支持体で、一側面に前記
基台15の係合突部17に係脱自在に係合する係止部19が形
成され、支持体18は係止部19の係合突部17への係合によ
り基台15対して少許揺動可能に装着されている。前記支
持体18は基台15に対して少許揺動可能に装着することに
より、後述する拭き部材23を床面の凹凸に沿わせること
ができる。

【００１６】20は前記支持体18の基台15に対向する面に
貼着された係止部材で、先端が鉤状に形成された弾性を
有する合成樹脂製の繊維状体を多数有している。

【００１７】21は前記支持体18の下面側に貼着された弾
力性を有する材料からなる弾性体で、本実施の形態で
は、柔軟な弾性を有する繊維を多数植毛した材料、いわ
ゆる起毛体を用いている。前記弾性体21は被掃除面の凹
凸に沿うように比較的弾力性の大きい材料を用いること
が好ましく、上記材料以外に、例えば、スポンジでもよ
い。

【００１８】22は布状体で、前記弾性体21を覆った状態
で、両端を係止部材20の多数の繊維状体に引っかけて係
止するようになっており、支持体18を基台15に装着した
際、布状体22両端が基台15と支持体18との間に挟持され
るようになっている。前記布状体22は、塵埃捕集性、保
塵性を有する材料、具体的には、不織布、布、紙等にて
形成されており、本実施の形態では、ポリエステル、ポ
リプロピレン等の微細繊維からなる不織布にて形成さ
れ、さらに保塵性を向上するために微細繊維に静電気処
理を施している。

【００１９】前記支持体18、弾性体21及び布状体22によ
り拭き部材23を構成している。

【００２０】24は前記吸込具本体１下面前方に回転自在
に軸支された前車輪、25は前記吸込具本体１下面後方に
回転自在に軸支された後車輪で、拭き部材23が吸込具本
体１底面側に位置するように基台15を装着した状態で、
拭き部材23が吸込具本体１底面より下方に突出し、両車
輪24、25の最下位置が拭き部材23下面より上方に位置す
るとともに、拭き部材23が収納部13に収納され基台15が
吸込具本体１底面側に位置するように基台15を装着した
状態で、基台15が吸込具本体１底面と略等しい高さ(も
しくは吸込具本体１底面より上方でもよい)に位置し、
両車輪24、25の最下位置が基台15下面より下方に位置す
るようになっている。

【００２１】26は前記吸込具本体１後部の基板収納室６
に収納される安全スイッチで、その検出部である回転ロ
ーラ27を収納部13に隣接する位置から吸込具本体１底面
に突出している。前記安全スイッチ26は、吸込具本体１
を被掃除面に接地した際、回転ローラ27が被掃除面に押
されて吸込具本体１方向に移動し、安全スイッチ26を操
作して回転ブラシ９駆動用電動機12を駆動可能な状態と
すると共に、吸込具本体１を被掃除面から持ち上げた
際、回転ローラ27が吸込具本体１から突出する方向に移
動し、安全スイッチ26を操作して電動機12を駆動不能な
状態にするようになっている。

【００２２】而して、布状体22にて弾性体21下方を覆
い、布状体22両端を支持体18に設けた係止部材20の多数
の繊維状体に引っかけて係止する。この状態で、支持体
18の係止部19を基台15の係合突部17に係止し、拭き部材
23を基台15に装着する。

【００２３】フローリング等、拭き掃除を必要とする被
掃除面を掃除する際には、図１に示すごとく、拭き部材
23が吸込具本体１底面側に位置するように基台15を装着
し、掃除機本体を作動させて吸込具本体１を移動させ
る。吸込具本体１は前方へ移動させる際に被掃除面に強
く押しつけられ、逆に後方へ移動させる際には、吸込具
本体１が浮き気味になるため、拭き操作は、吸込具本体
１を前方に移動させる際に主に行われ、この状態では、
比較的大きなゴミや塵埃は、吸気口７から吸引され、微
細な塵埃は拭き部材23の布状体22に捕集されると共に、
被掃除面に付着した油汚れ等が拭き部材23にて拭き取ら
れる。布状体22はその繊維に静電処理を施しているの
で、塵埃の捕集性がより向上する。

【００２４】拭き部材23は吸気口７に隣接する位置に配
設され、吸気口７を覆っていないので、掃除機本体の電
動送風機の冷却に十分な空気を吸引することができ、電
動送風機が過負荷となるのを防止することができる。

【００２５】布状体22の両端は、係止部材20により係止
されると共に、基台15と支持体18との間で挟持されてい
るので、掃除に伴う押し引き操作による支持体18からの
布状体22の外れを防止することができる。

【００２６】この拭き部材23が吸込具本体１底面側に位
置する状態では、吸込具本体１底面及び両車輪24、25が
床面から浮いた状態となり、砂等が落ちていても砂等が
床面と吸込具本体１底面との間で擦られたり、両車輪2
4、25に押されて被掃除面を傷つけることがない。

【００２７】布状体22が汚れた場合には、基台15及び拭
き部材23を吸込具本体１の収納部13からスライドさせて
引き出し、支持体18を引くことにより基台15の係合突部
17と支持体18の係止部19との係合を外して新しい布状体
22と交換する。

【００２８】万一交換する布状体22がない場合には、布
状体22を取り外した状態の拭き部材23を基台15に装着
し、拭き部材23を吸込具本体１底面側に位置させた状態
で拭き操作を行う。拭き部材23は布状体22を取り外した
状態では、弾性体21が被掃除面と接触し、弾性体21は起
毛体を用いているので、弾性体21により被掃除面を拭き
掃除することができる。拭き部材22は基台15に対して着
脱自在に構成しているので、弾性体21によって被掃除面
を掃除した後、拭き部材23を基台15から取り外して弾性
体21を洗浄することができる。

【００２９】畳や絨毯等の被掃除面を掃除する際には、
基台15及び支持体18をスライドさせて収納部13から取り
出し、基台15を反転させて収納部13に装着し、基台15を
吸込具本体１底面側に位置させる。この拭き部材23の収
納状態では、前車輪24及び後車輪25が被掃除面に接地
し、吸込具本体１の移動性を良好にする。また、基台15
を低摩擦抵抗性を有する合成樹脂にて形成しているの
で、絨毯等を掃除する際の移動性が一層向上する。

【００３０】拭き部材23の不要な畳や絨毯等の掃除の際
には、拭き部材23が収納部13に収納され基台15が床面に
面して吸込具本体１底面と略同一又は底面より上方に位
置するので、拭き部材23の布状体22が被掃除面に接触し
て不必要に汚れることがないと共に、拭き部材23の汚れ
が絨毯等に付着して絨毯等が汚れることがない。

【００３１】本実施の形態では、基台15を低摩擦抵抗性
を有する合成樹脂にて形成したが、基台15の拭き部材23
が装着される面と相対向する面に低摩擦抵抗性材料を貼
着する構成としてもよい。

【００３２】

【発明の効果】本発明の請求項１の構成によれば、掃除
機に対する過負荷及び被掃除面への傷付けを防止して、
被掃除面の塵埃の吸塵と同時に拭き掃除を行うことがで
き、掃除効率を向上することができると共に、絨毯等の
掃除時に拭き部材に付着した汚れを絨毯等に付着させる
不都合を解消することができる等の効果を奏する。

【００３３】本発明の請求項２の構成によれば、掃除機
に対する過負荷及び被掃除面への傷付けを防止して、被
掃除面の塵埃の吸塵と同時に拭き掃除を行うことがで
き、掃除効率を向上することができると共に、絨毯等の
掃除時に拭き部材に付着した汚れを絨毯等に付着させる
不都合を解消することができる等の効果を奏する。

【００３４】また、拭き部材を着脱自在に装着したこと
により、拭き部材が汚れたり破損した場合には取り外し
て洗浄または交換できる。

【００３５】本発明の請求項３の構成によれば、掃除機
に対する過負荷及び被掃除面への傷付けを防止して、被
掃除面の塵埃の吸塵と同時に拭き掃除を行うことがで
き、掃除効率を向上することができると共に、絨毯等の
掃除時に拭き部材に付着した汚れを絨毯等に付着させる
不都合を解消することができる。また、拭き部材底面を
吸込具本体底面より下方に位置させているので、被掃除
面に砂等が落ちていても、砂等が吸込具本体底面と床面
との間で擦られて被掃除面を傷つけることがない等の効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示す拭き部材を露
出させた状態の断面図である。

【図２】同拭き部材を収納した状態の断面図である。

【図３】同拭き部材を露出させた状態を示す底面図であ
る。

【図４】同基台をスライドさせた状態を示す底面図であ
る。

【図５】同基台及び拭き部材を取り外した状態の断面図
である。

【図６】同基台及び拭き部材の断面図である。

【図７】同吸込具本体の上ケースを外した状態の上面図
である。

【符号の説明】

１ 吸込具本体 ７ 吸気口 13 収納部 15 基台 18 支持体 23 拭き部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 敬一 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 森田 明宏 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面に吸気口を形成した吸込具本体と、
   該吸込具本体底面の吸気口に隣接する位置に形成された
   収納部と、該収納部に、塵埃捕集性を有する布状体が装
   着された一側面を吸込具本体底面に臨ませた状態及び布
   状体が装着されない他側面を吸込具本体底面に臨ませた
   状態に選択的に装着される基台とを備えたことを特徴と
   する電気掃除機用吸込具。
2. 【請求項２】 底面に吸気口を形成した吸込具本体と、
   該吸込具本体底面の吸気口に隣接する位置に形成された
   収納部と、該収納部に、塵埃捕集性を有する拭き部材が
   着脱自在に装着された一側面を吸込具本体底面に臨ませ
   た状態及び拭き部材が装着されない他側面を吸込具本体
   底面に臨ませた状態に選択的に装着される基台とを備え
   たことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
3. 【請求項３】 底面に吸気口を形成した吸込具本体と、
   該吸込具本体底面の吸気口に隣接する位置に形成された
   収納部と、該収納部に、塵埃捕集性を有する拭き部材が
   着脱自在に装着された一側面を吸込具本体底面に臨ませ
   た状態及び拭き部材が装着されない他側面を吸込具本体
   底面に臨ませた状態に選択的に装着される基台とを備
   え、前記基台を拭き部材が吸込具本体底面に臨む状態に
   装着した際に、拭き部材を吸込具本体底面より突出させ
   るとともに、前記基台を他側面が吸込具本体底面に臨む
   状態に装着した際、基台の他側面を吸込具本体底面と略
   等しい高さ、または吸込具本体底面より上方に配設した
   ことを特徴とする電気掃除機用吸込具。