JP2512758Y2 - 溝切削用のスロ―アウェイカッタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、溝切削用のスローアウェイカッタに関し、
特に加工幅の広い溝切削に好適するようにしたものであ
る。

（従来の技術） 従来、加工幅の広い溝切削用のカッタは、ろう付け式
のものが多く、その切刃チップについては、ニックが付
与されることによりびびりを防止している。

また、実公昭57−57867号公報には、反転自在のカー
トリッヂを取付けるようにしたものが開示されている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、前述した従来工具では、ニックの付
与、ろう付け応力などがネックであり、また切削性能も
満足できるものではなかった。

また、カートリッヂを取付ける場合では、対象となる
のはサイドカッタであり、その加工幅が狭いもので、加
工幅か広い溝切削用には適用し得ないものであった。

このようなことから、本考案では、スローアウェイチ
ップの取付け構成を改善してカッタ本体に組込むように
したものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上述の点に鑑みなされたもので、側刃を構
成するスローアウェイチップは、カッタ本体の側面およ
び外周面が交差する両コーナ部分でねじ止めされ、しか
もその略正方形面がカッタ本体の側面側および外周面側
に面するものに２分されるようにしたものである。この
場合、後者のスローアウェチップは、少数個として取付
けられる。

また、中央刃を構成するスローアウェイチップは、カ
ッタ本体の外周面における中央部位にあって、その略正
方形面がカッタ本体の側面側に面してねじ止めおよび楔
止めによるものに２分されるようにしたものである。こ
の場合ねじ止めされるスローアウェイチップが少数で、
また、楔止めによる場合は、外周面の軸方向では、側刃
を構成するスローアウェイチツプと部分的に重なる位置
にあるようにしたものである。

（作用） 本発明の溝切削用のスローアウェイカッタは、側刃お
よび中央刃をそれぞれ構成するスローアウェイチップが
分担切削するものである。

また、これらのスローアウェイチップは、ねじ止めお
よび楔止めにより取付けられるものである。

（実施例） 以下、本考案溝切削用のスローアウェイカッタにおけ
る一実施例について図を参照しながら説明する。

第１図乃至第３図において、（１）は、円板状をなす
カッタ本体であり、このカッタ本体（１）の外周部分に
は、側刃および中央刃を構成するスローアウェイチップ
（2a）（2b）（3a）（3b）が取付けられる。この場合、
これらのスローアウェイチップ（2a）（2b）（3a）（3
b）は、略正方形板状をなすもので、通常超硬合金から
なるものである。

そして、側刃を構成するスローアウェイチップ（2a）
（2b）は、カッタ本体（１）の側面および外周面が交差
する両コーナ部分で止めねじ（４）によって取付けられ
る。また、このスローアウェイチップ（2a）（2b）は、
その略正方形面がカッタ本体（１）の側面側および外周
面側に面するものに２分される。この場合、側面側に面
するスローアウェイチップ（2a）が外周面側に面するス
ローアウェイチップ（2b）に対し２倍となるように配置
されている。これは、切削負担の関係を配慮したもので
ある。

また、中央刃を構成するスローアウェイチップ（3a）
（3b）は、カッタ本体（１）の外周面における中央部位
にある。そして、その略正方形面がカッタ本体（１）の
側面側に面する。この場合、これらのスローアウェイチ
ップ（3a）（3b）は、止めねじ（５）および締付けねじ
（６）を備えた楔（７）によって取付けられる。楔
（７）を取付けに利用するものは、外周面の軸方向で、
側刃を構成するスローアウェイチップ（2a）（2b）と部
分的に重なる場合に適用される。ねじ止めの場合には、
開放切欠のため重なることは許されないからである。

このようにして、これらのスローアウェイチップ（2
a）（2b）（3a）（3b）がカッタ本体（１）に取付けら
れたときには、その回転方向前部に切屑ポケット（８）
がそれぞれ凹設される。

なお、本実施例に適用された溝切削用のスローアウェ
イカッタは、その加工幅が61.7mmとなるように構成され
たものである。

（考案の効果） 本考案は、以上説明したように側刃および中央刃を構
成するスローアウェイチップ（2a）（2b）（3a）（3b）
がカッタ本体（１）に対し、ねじ止めおよび楔止めされ
るように取付けたものであるから、工具管理が非常に容
易となるものである。また、スローアウェイチップ（2
a）（2b）（3a）（3b）により分担切削されることから
切削性能の向上も期待できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案溝切削用のスローアウェイカッタにお
ける一実施例を示す一部正面図、第２図は、上方からみ
た展開図、第３図は、第２図中のIII−III線に沿って得
られる断面図である。 （１）…カッタ本体 （2a）（2b）（3a）（3b）…スローアウェイチップ （４）（５）…止めねじ、（７）…楔 （８）…切屑ポケット

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】円板状をなすカッタ本体（１）の外周部分
   には、側刃および中央刃を構成する略正方形板状のスロ
   ーアウェイチップ（2a）（2b）（3a）（3b）が周方向に
   取付けられるようにした溝切削用のスローアウェイカッ
   タにおいて 側刃を構成するスローアウェイチップ（2a）（2b）は、
   カッタ本体（１）の側面および外周面が交差する両コー
   ナ部分でねじ止めされ、しかもスローアウェイチップ
   （2a）は、その略正方形面がカッタ本体（１）の側面側
   に面するようになっており、また、少数のスローアウェ
   チップ（2b）は、その略正方形がカッタ本体（１）の外
   周面側に面するように２分されており、 また、中央刃を構成するスローアウェイチップ（3a）
   （3b）は、カッタ本体（１）の外周面における中央部位
   にあって、少数スローアウェチップ（3a）は、その略正
   方形面がカッタ本体（１）の側面側に面してねじ止めさ
   れ、またスローアウェチップ（3b）は、その略正方形面
   がカッタ本体（１）の側面側に面して楔止めされ、外周
   面の軸方向では側刃を構成するスローアウェチップ（2
   a）（2b）と部分的に重なる位置にあることを特徴とす
   る溝切削用のスローアウェイカッタ。