JP2512087C - - Google Patents

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JP2512087C
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【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】 本発明は光,熱を用いて光学的に情報を記録・再生・消去することが可能な書
き換え可能の光記録媒体,該光記録媒体に情報を記録し再生,消去する装置に関
する。 【従来の技術】 光情報記録再生装置はレーザパワーを変えて照射しアモルファス−結晶間の相
変化による光学特性(反射率)の変化により情報を記録,消去する。これまでに
種々の光情報記録再生方法が提案されている。従来の光ディスクの反射率は以下
の公知例に示すように、記録に相当するアモルファス状態の反射率が消去に相当
する結晶状態の反射率よりも小さい。公知例:化学と工業39巻第3号(1986)P1
74。Applied Physics Letter,Vol146(8)(1985)P.735記載のTe87Ge8Sn5記録
材料を用いたディスク。 National Technical Report Vol129,No.5.P731記載のTeOx・Ge又はTeOx・Sn記
録材料を用いたディスク。Appl Phys.Letter Vol48(19)(1986)P.1256記載
のSb2Se記録材料を用いたディスク。Proc.International Symposium on Optical
Memory(1987),Japanese Journal of Applied Physics,Vol.26(1987),Supple
26−4 P64記載のGeSbTe記録材料を用いたディスク。電子情報通信学会技術研究
報告,信学技報Vol.87,No.310CPM87-88(1987)P26記載のTe44Ge16Se10Sb28
録材料を用いたディスク。電子情報通信学会技術研究報告,信学技報Vol.87,No
.310 CPM87−90(1987)P.40の図5と図7。Proc.SPIE529(1985)46記載のSnTe
−Se 記録材料を用いたディスク。Appl.Phys.Letter Vol50(1987)P.668記載のInSeT
l記録材料を用いたディスク。J,Appl.Phys60(12)(1986).P.4320記載のTeGeSn
記録材料を用いたディスク。 例外として記録状態の反射率が消去状態の反射率よりも高いディスクとしては
FUJITSU.38,2,(1987)P144記載のSeInSb記録膜を用いたディスクがある。これ
は結晶Iと結晶IIを利用したものである。 上記したアモルファス状態の反射率が結晶状態の反射率よりも小さいディスク
の消去方法の公知例を以下に示す。第35回応用理学関係連合講演会講演予稿集28
P−ZQ−2(1988)P839記載の記録材料がSb−Te−Geの場合は記録ビットに消去ビー
ムを照射すると、アモルファス部分と接する粗大結晶粒がビット内部に成長して
アモルファス部分を再結晶化させて消去する。すなわち、記録ビットを融解しな
い温度に加熱し、再結晶させる(以下、固相変態と呼ぶ)方式で消去しているけ
れども消え残りが多いと指摘されている。第35回応用物理学関係連合講演会講演
予稿集28P−ZQ−12(1988)P.842記載の記録材料がSbSeteGeの場合はシングルビー
ムオーバライト方式で、1つは固相状態でアモルファスを結晶化する場合で、こ
の場合も消去率が−25dBでやはり消え残りがある(固相変態)。一方、記録ビッ
トを融解させて擬固過程で結晶化させて(以下、液相変態と呼ぶ)消去する方式
では、第2図に示すように消去率−15dBであり、この場合は固相変態より消え残
りが多い。電子情報通信学会技術研究報告,信学技報Vol.87.No.310 CPM87−90(
1987)P.41記載のSb2(Te−Se)3−GeTeの場合は、固相変態であるが、第3図に示
すようにレーザパワー10mWで消去率約30dBである。レーザパワー15mW以上では液
相変態となり消去率が高くなっているが、15m以上のレーザパワーの照射は未記
録部(結晶部)が融解しアモルファス化するためで、記録ビットが消去されたた
めではないことが指摘されている。 電子情報通信学会技術研究報告,信学技報Vol.87.No.310 CPM87-88(1987)P.27
記載のTeGeSeSbの場合は高い消去率が得られているが、これはダブルビームによ
る方法であるためである。 すなわち2個のうち1個の円形ビームで記録膜を融解し、他の1個は消去に用
いる。第4図から消去は一旦レーザパワを高くして記録スポットを融解し(Tm以 上)、次に冷却途中で楕円ビームをTx以上でTm以下のパワーになるように照射し
て消去する方法で消去率−40dBが得られている。 以上のように、アモルファス状態の反射率が結晶状態の反射率よりも小さいデ
ィスクの消去では固相変態及び液相変態いずれの場合にも消え残りが生じ消去率
が高くとれず問題になっている。なお、ダブルビーム方式では高い消去率が得ら
れているが、この方式では装置が複雑化し問題になる。公知になっている記録膜
の光学特性(屈折率n,消衰係数k)について以下に示す。第1表参照。 【第1表】 J.Aphys.59.(6)(1896)P1819記載のTe80Se10Sb10のn,k(アモルファスのn及びkを
namo,kamoとし、結晶質のn,kをncry,kcryとする)namo=4.0,kamo=1.3,ncry=4
.6,kcry=2.3である。Proc.Int.Symp.on Optical Memory 1987,P62記載のGeSb2T
e4はnamo=4.7,kamo=1.3,ncry=6.9,kcry=2.6。Proc.Int.Symp.on Optical Me
mory(1987)J.JAP,Vol26(1987)Suppl.26−4,P.57記載のTeOxはnamo=3.8,kamo=
0.8,ncry=5.6,kcry=1.2。又GeTeはnamo=4.4,kamo=1.1,ncry=5.4,kcry=1.7
。第35回応用物理学関係連合講 演会予稿集(1988)28P−Z−Q−5(P840)記載のSb2Te3はnamo=5.0,kamo=2.7,ncry
=5.3,kcry=5.8である。 以上のように、公知例の屈折率及び消衰係数はすべてnamo<ncry,kamo<kcry
の関係にあり、特にアモルファスの屈折率が結晶状態よりも小さいことが特徴的
である。 【発明が解決しようとする課題】 上述したように現状のアモルファス−結晶間相変化を利用して記録消去する書
き換え可能型光記録媒体では記録信号の消え残りが大きく、それを実用レベルま
で低減することが開発の最大の問題点になっている。また、単一のレーザビーム
で前の信号を完全に消去しながら新しい信号をオーバライト(重ね書き)できれ
ばデータの転送速度が従来の2〜3倍になり、また複数レーザビームに較べて大
幅に光学ピックアップが簡略できるなど実用化に与える影響は大きい。 本発明の目的は、アモルファス−結晶間相変化型光記録媒体の消去時の信号の
消え残りを実用レベルまで低減した光記録媒体ならびに情報記録再生装置を提供
することにある。 【課題を解決するための手段】 上記目的は光記録媒体の記録時又は光記録媒体を構成する記録膜のアモルファ
ス状態の反射率が光記録媒体の消去時又は光記録媒体を構成する記録膜の結晶状
態の反射率よりも大きく、又は光記録媒体の記録時又は光記録媒体を構成する記
録膜のアモルファス状態の吸収率が光記録媒体の消去時又は光記録媒体を構成す
る記録膜の結晶状態の吸収率より小さくして、消去時には記録膜のアモルファス
記録部と必然的に付随する未記録部(結晶)の両方を溶融することで消え残りの
少ない消去を行なうことにある。なお、本発明でいう記録状態というのは完全な
アモルファス状態を言っているが、アモルファスに結晶相が混在している状態で
あっても良い。また、消去状態というのは完全な結晶状態のみならず、結晶相に
アモルファス相が混合した状態でもよい。ただ、下記の(1)から(4)の条件が記録
状態と消去状態の間で満足しておればよい。 (1)光記録媒体の記録マークを構成する記録膜のアモルファス状態領域における
反射率が上記光記録媒体の消去領域を構成する記録膜の結晶状態領域における反 射率よりも大きい。 (2)アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体に
おいて、上記記録媒体を構成する記録膜の成膜状態における反射率をRas−depo.
とし、上記光記録媒体の消去状態である上記記録媒体を構成する記録膜の結晶状
態における反射率をRxとし、上記光記録媒体の記録状態である上記記録媒体を構
成する記録膜のアモルファス状態における反射率をRaとしたとき、Ras−depo.>
Ra>Rxであること。 (3)アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体に
おいて、上記光記録媒体の記録マークを構成する記録膜のアモルファス状態領域
における吸収率が上記光記録媒体の消去領域を構成する記録膜の結晶状態領域に
おける吸収率よりも小さい。 (4)記録媒体を構成する記録膜の成膜状態における吸収率をAas−depo.とし、上
記光記録媒体の消去状態である上記記録媒体を構成する記録膜の結晶状態におけ
る吸収率をAxとし、上記光記録媒体の記録状態である上記記録媒体を構成する記
録膜のアモルファス状態における吸収率をAaとしたとき、Aas−depo.<Aa<Axで
あること。 【作用】 本発明による上記解決手段が光記録媒体の記録消去過程にいかに使用して消去
性能を向上させるかの機構を以下で説明する。既に従来技術において溶融による
消去は行なわれているが、溶融後の記録膜をアニールする楕円ビームと記録円形
ビームの複数ビームによる記録消去方式が現在のところ高い消去性能を得ている
。しかしながら、複数レーザビームの制御システムは複雑であり実用化の障害に
なっている。本発明は記録および消去時に同一のレーザビームを用いた溶融によ
る消去で高い消去性能を実現することに特徴がある。 記録および消去時いずれにおいても記録膜を溶融した場合、融点以下での記録
膜の冷却速度が凝固相がアモルファス相であるか結晶相であるかを速度論的に決
定することが知られている。記録とは記録膜の局部を溶融しアモルファス相にす
ることであるから、記録する場合には融点以下での冷却速度を大きくして、結晶 相の折出を阻止する必要がある。逆に消去とは既に記録されたアモルファス相か
らなる局部を溶融して結晶相に戻すことであるから、消去する場合には融点以下
での冷却速度を小さくして、結晶相の折出・成長を促進する必要がある。したが
って、記録及び消去過程における記録膜の冷却速度がアモルファス相または結晶
相形成の支配因子であると考えられる。したがって、単一のレーザビームによっ
てこの冷却速度を十分に制御できれば、高感度のアモルファス化記録と高い消去
性の結晶化消去が可能になる。アモルファス形式の速度論によるとアモルファス
形成に必要な最低の冷却速度、所謂、臨界冷却速度は物質の結晶加速度に依存し
ている。アモルファス相の結晶化過程は核生成と成長の過程である。したがって
、結晶化速度は温度の上昇ともに加速される成長速度と減速される核生成速度の
競合が決められるために各温度での結晶化時間を示す曲線はC字型したC曲線に
なる。したがって、結晶化時間が最短の温度または結晶化速度が最大の温度Tnが
存在する。 第5図に記録膜にレーザを照射したときの記録膜の温度の時間変化(冷却曲線
)とC曲線の摸式図を示す。いま、Tnでの結晶化時間をtnとする。レーザ照射に
よる記録膜の最高到達温度が高い場合と低い場合について、冷却曲線及びに
ついて記録膜の温度がTnになる時間(レーザ投入後からの時間)をt1とt2とする
と、t2>tnであるので融点以下の冷却において結晶化が進行することが分かる。
またt1<tnでは冷却速度が大きいために結晶化が十分に始まる以前に例するので
、アモルファス相が得られる。このことから、臨界冷却速度とは記録膜の温度が
Tnになる時間がtnである冷却速度であると定義できる。現実のレーザ照射による
記録および消去では記録膜の冷却速度を直接制御するのではなく、光記録媒体の
積層構造,構成材料の熱伝導,光学的特性,投入するエネルギー密度に冷却速度
は依存している。記録膜を熱伝導の良い誘電体膜で挟んだ媒体構造または記録膜
が500Å以下など非常に薄い場合、記録膜で発生した熱の膜面方向の熱伝導は小
さく、熱抵抗の少ない膜厚方向の熱伝導が支配的になる。こうした状況では、記
録膜が高温であるほど温度勾配にもとづく単位時間あたりの熱量流出が大きいた
め記録膜の冷却速度は大きくなる。したがって、膜厚方向の熱伝導の能力範囲に
おいて記録膜の到達温度が高い程、冷却速度は大きくなる。ここで、以下の説明
の 便宜のために融点以上の温度である特性温度Tcoolを導入する。レーザ照射で記
録膜の到達温度がTcoolであるとき、上記アモルファス相形成のための臨界冷却
速度が得られる。したがって、第6図に示すように溶融後記録膜がTcool以上に
なるとアモルファス相つまり記録され、Tcool以上であれば溶融しても結晶相つ
まり消去状態になる。これが、本発明における記録・消去原理である。記録膜の
到達温度は投入するレーザパワーの大小,レーザパルス幅の長短によって制御で
きるので上記の記録膜の溶融による記録および消去の制御およびスイッチングは
十分に可能である。 一般の光記録媒体には情報信号を記録するトラック部がある。このトラックは
未記録状態では結晶相であり、この結晶トラック上の局部をTcool以上に加熱急
冷しアモルファス部を形成してトラック上に信号を記録していく。本発明の光記
録媒体はトラック上に既に何等かの記録信号がある場合、記録部の反射率が未記
録あるいは消去時のトラック部の反射率よりも大きい又は記録部の吸収率が未記
録あるいは消去時のトラック部の吸収率よりも小さいことが特徴であるので、溶
融後の各部の到達温度は各部分の反射率および吸収率の違いに依存する。以下で
は、この光学特性の違いが記録部の消去にいかに作用するかを説明する。光記録
媒体の透過率がないとき、投入されたレーザエネルギーは反射される以外は全て
媒体内剖に吸収されるためエネルギー効率は最大であり、光記録感度が良くなる
ため最も実用に適した光学条件である。この場合を参考に説明する。 第7図は本発明の光記録媒体のトラック上に既にアモルファス記録部があると
きの吸収率とトラックに一定パワーP1のdc消去レーザを照射したときのトラック
の温度分布を示す。この消去パワーP1はいずれの部分の到達温度もTm以上Tcool
以下になるパワーである。第8図は従来の光学特性を有する光記録媒体のトラッ
ク上に既にアモルファス記録部があるときの吸収率とトラックに一定パワーP1
dc消去レーザを照射したときのトラック温度を分布を示す。この消去パワーP1
いずれの部分の到達温度もTm以上Tcool以下になるパワーである。本発明の光記
録媒体の温度分布は消去する部分である既存の記録部の吸収率が小さいため未記
録剖トラックよりも到達温度が低い分布が融点以上でできる。これとは対照的に
従来の光記録媒体では既存記録部の吸収率が大きいために未記録部トラックより も到達温度が高い分布ができる。 したがって、トラック上にできる熱伝導による熱流は本発明では消去しようと
する記録部に周辺から集中する、つまり記録部への傍熱効果を生じる。この傍熱
のために融点以下でも徐冷されるため融点近くでの結晶核の発生が既存記録部の
内部から起こり、またその数が多いため凝集後成長した結晶の粒径は微細になる
ことで、既存記録部を完全に結晶化、つまり消去される。一方、従来の光記録媒
体では熱流は、消去媒体では熱流は消去しようとする記録部から未記録部へと拡
散するため上記の徐冷効果は生じない、むしろ急冷される傾向にあるため融点近
くでの結晶核生成が起こりにくく、起こっても核生成は温度の低い未記録トラッ
ク部で起こるため、既存記録部内での結晶核の発生数が非常に少なく結晶核を中
心に起こる結晶成長も十分に進行しないまま室温に冷却される。したがって、既
存の記録部の結晶化率が低く、十分に消去できないので消え残りが大きくなると
考えられる。本発明の作用は上述したような傍熱効果を生じるトラック上の温度
分布を媒体自身が形成する光学特性を有することを特徴としている。 次に現在最も消去が難しい単一ビームオーバライトにおける本特許の作用と消
去性の向上の機構を説明する。単一ビームオーバライトとは1つの円形レーザビ
ームを用いるだけでトラック上の既存の記録信号を消去しながら同一トラック上
に新しい信号を記録する記録消去方式である。上述した直流光による消去と基本
的に異なる点は既存記録部上またはその一部上に新しい信号を重ね書きする場合
だけであり、消去過程そのものは直流光消去と本質的に同等である。 第9図(a),第9図(b)にオーバライトに用いられるレーザのパワー変調の模
式図を示す。記録パワーP2は記録膜をTcool温度以上に加熱するパワーであり、
オーバライト時は直流のバイアスパワーP1に重畳している。このバイアスパワー
は未記録トラックを十分に溶融できるパワーである。第9図(a),第9図(b
)に示すように信号のオーバライトはレーザのパルス幅twとteを変化させて行な
う。オーバライトのトラック上の既存記録部と新たにオーバライトする記録部と
の位置関係を考慮すると4つの場合が記録消去パターンとして生じる。本発明は
オーバライト時に高い消去性を実現する。この4つのパターンについて本発明の
作用を説明する。 第10図に消去すべき既存記録部(以下で前記録と略称する)とオーバライトす
る新しい記録部(以下で新記録部と略称する)が隣接している場合、第11図に前
記録と新記録が全く離れている場合、第12図と第13図に前記録と新記録が部分的
に重なっている場合、第14図に前記録と新記録が完全に重なる場合の各々につい
てオーバライト時のトラック各部の到達温度分布を示した。第10図から第14図中
に示された矢印が示すようにいずれの場合においても、前記録部はそれよりは到
達温度の高い未記録トラック部および新記録部から熱流が流れ込み傍熱効果が生
じていることが分かる。第12図の場合は重なった部分の吸収率が小さいためレー
ザパワーP2が小さいと部分的にアモルファス化しない領域が生まれる。しかしな
がら、第13図に示したようにP2の選択には自由度があり適切なパワーにして書き
損じのないオーバライトが可能である。以上、示したように単一ビームオーバラ
イトにおいても本発明は高い消去性を傍熱効果によって実現できることが分かる
。事実、本発明の実施例の項目で記載されるように直流光照射および単一ビーム
オーバライト時においても従来にない高い消去性能を示すことができた。尚、本
発明は光記録媒体の透過率が0でない場合についても上記説明と同様の効果があ
ることが分かっている。 次に本発明の光記録媒体において記録状態の反射率を消去状態の反射率よりも
大きく、もしくは記録状態の吸収率を消去状態の反射率より小さくする記録膜の
光学特性について詳しく説明する。上述の該光学特性を得るには光記録媒体を構
成する記録膜,誘電体膜,金属反射膜などの光学特性と膜厚などを基礎にして設
計することが可能であるが、各種媒体構成については実施例に示す。ここでは、
本発明を可能にする記録膜の屈折率の条件について説明する。第1図に透過率が
ほぼ0%であり、アモルファス状態の屈折率が結晶状態の屈折率よりも大きい、
従来の記録膜材料とは異なった記録膜(具体的材料については実施例を参照され
たい)を具備した光記録媒体における、静止状態での記録消去の繰り返し時の反
射率変化を示す。これは、(1)光記録媒体の記録マークを構成する記録膜のアモ
ルファス状態領域における反射率が上記光記録媒体の消去領域を構成する記録膜
の結晶状態領域における反射率よりも大きい光記録媒体や、(2)記録媒体を構成
する記録膜の成膜状態における反射率をRas−depo.とし、上記光記録媒体の消 去状態である上記記録媒体を構成する記録膜の結晶状態における反射率をRxとし
、上記光記録媒体の記録状態である上記記録媒体を構成する記録膜のアモルファ
ス状態における反射率をRaとしたとき、Ras−depo.>Ra>Rxである光記録媒体
実際的な記録状態と消去状態の反射率の変化を示したものであり、従来公表され
ている反射率変化とは全く逆の関係を示している。したがって、少なくともアモ
ルファス状態の屈折率が結晶状態の屈折率よりも大きい記録膜であれば本発明の
効果は発現する。ここで規定される記録膜の屈折率の条件は光記録媒体の実用上
の制限を考慮して限定したものである。光記録媒体の実用上の制限とは、記録,
再生及び消去に用いるレーザ光源の実用的パワーの限界である。本発明における
記録及び消去では記録膜を溶融するため、実用レーザパワー範囲である膜面での
パワー15mW以下で記録膜が十分に溶融することが好ましい。そのためには、融点
の低い記録膜を使用するか記録膜の熱容量を低下させるため膜圧を減少させれば
よい。前者は記録膜を熱的に不安定性にし、融点の低下と同時にアモルファス記
録部の結晶化温度が低下するため記録保持寿命が著しく短くなる恐れがあるので
好ましくない。後者はあらゆる記録膜に成膜可能な膜厚までの範囲で適用できる
ので好ましい。そこで本発明では上述の実用上の制限内で十分に記録膜を高速に
溶融できる記録膜の膜厚範囲において本発明の反射率および吸収率の関係が成立
する記録膜の屈折率および消衰係数の関係、投入するレーザパワーと記録膜の特
性(吸収率および融点から決まる定数)及び使用するレーザの波長を規定した。 使用するレーザの波長をλ,記録膜の屈折率と消衰係数をn,k、記録膜厚をd
とすると垂直入射での干渉は 2πNd/λ=m ここで、N=(n2+k2)、mは整数1,2,3…である。Nが4、λが800nm付近
であると第1干渉m=1でdが約80nm以下になる。したがって、本発明では実用
のレーザパワーの範囲においても記録膜を十分に溶融できる80nm以下の第1干渉
で記録状態の反射率が消去状態の反射率よりも大きくなる記録膜の屈折率および
消衰係数の条件を規定した。ただし、本発明に規定する記録膜の屈折率および消
衰係数の条件以外でも、第2干渉においては本発明の反射率および吸収率の関係
を満たす場合があるが、通常の物質の屈折率(n<5)では第2干渉に対応す る記録膜厚は160nmと非常に厚いため現状の実用レーザパワーでは記録膜を十分
に溶融できない。しかしながら、実用のレーザパワーが将来より大きなものが可
能になると、本発明の機構に基づいた効果を得ることが可能である。 【実施例】 本発明の記録媒体としての機能を確認するために、スパッタ法により5.25イン
チ光ディスクを作成した。基板としては厚さ1.2mmの石英ガラス、硬質ガラス及
びポリカーボネイト(PC)、ポリメチルメタアクリル(PMMA)樹脂円板を用いた。
誘電体膜としてはSiN,AlN,SiO2,ZrO2,ZrS,Ta2O5,TiN,Cr2O3,SiC,GeN,TiO2,SiCな
どを用いた。(本実施例では誘電体膜を化学量論組成比率を有した化学式で表現
するが、実際の使用例では組成の変化があり、正確な組成は不明である。)金属
反射膜は金,クロム,Ni−20%Cr合金及びアルミニウムを用い、RFスパッタ法に
より成膜した。スパッタ条件は初期真空度8.5×10-6Paで、誘電体膜はRF出力400
W,Arガス分圧1mTorr、記録膜はRF出力200W,Arガス分圧1mTorr及び金属反射膜はD
C出力20WのArガス20mTorrで成膜した。 本願発明の非晶質状態と結晶状態の反射率や吸収率を満足する記録材料として
In22Te37Sb41(at%)がある。この記録材料を用いて、光記録媒体の膜を作製し、
その光学特性を調べた。なお、本記録膜組成のアモルファス状態の屈折率nは4.
952,消衰係数kは0.857で、結晶状態の屈折率nは4.678,消衰係数kは1.743であ
る。すなわち、アモルファス状態の屈折率が結晶状態よりも大きいことが本発明
の特徴である。第1表は従来技術の項で紹介した組成の屈折率nと消衰係数kを
まとめたものである。いずれの組成でもアモルファスの屈折率nは結晶状態より
も小さく、本発明は逆になっている。 第15図は基板/記録膜/誘電体膜の膜構成で、1.2mmのガラス基板8に記録膜
9を最大200nm,誘電体10としてSiO2を70nm成膜した光記録媒体の膜構成を示す。
レーザビーム11は基板側より入射させた。 第16図(a)はこの光記録媒体の光学特性で、記録状態(アモルファス)及び消
去状態(結晶状態)の反射率を示す。 第16図(b)は吸収率を示す。実質的に反射率差が検出できる記録膜厚さは約
40nmまで及び90nm〜130nmでアモルファス状態が結晶状態よりも高い。また、吸 収率は記録膜の厚さ200nm全域で結晶状態がアモルファス状態よりも高い。した
がって、記録膜の厚さとしては上記した範囲を選択すればよい。しかし、膜厚が
大になると熱容量が大きくなり、レーザ照射による記録及び消去感度が悪くなる
ので高出力のレーザパワーを必要とする。 第17図はガラス基板/記録膜/金属反射の膜構造で金属反射膜12の厚さは100n
m一定とし記録膜9の厚さを最大200nmに変化させた。第18図(a)は金属反射膜
12として金を用いた場合でアモルファス状態の反射率が結晶状態の反射率よりも
大きく、実質的に反射率差が検出できる記録膜の厚さは約30nm〜90nm及び約130n
m〜170nmの範囲にある。また、吸収率は第18図(b)に示すように、記録膜の厚
さが約30nm〜80nm及び約130nm〜160nmで実質的に吸収率差が検出でき、アモルフ
ァス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。第19図(a),(b)は金
属反射膜12にクロムを用いた場合である。アモルファス状態の反射率が結晶状態
の反射率よりも大きいのは記録膜の厚さが約40nm〜80nm及び約140nm〜155nmの範
囲で実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第19図(b)に示すように
、記録膜9の厚さが約40nm〜80nm及び約150nmで実質的に吸収率差が検出でき
程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。第20図(a
),(b)は金属反射膜12にアルミニウムを用いた場合である。アモルファス状
態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きいのは記録膜9の厚さが約40nm〜90nm
及び約130nm〜160nmで実質的に反射率差ができる。また、吸収率は第20図(b)
に示すように、記録膜の厚さが約40nm〜80nm及び154nmで実質的に吸収率差が検
出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。第
21図(a),(b)は金属反射膜12にNi−20Cr(wt%)を用いた場合である。アモ
ルファス状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きいのは記録膜9の厚さが約
50nm〜80nmの範囲で実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第21図(b
)に示すように、約50nm〜80nmの範囲で実質的に吸収率差が検出できる程度にア
モルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第22図はPC基板/記録膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金属反射膜12とし
て厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ80nmのSiNを用い、記録膜9の
厚さは最大200nmまで変化させた。 第23図(a)はアモルファス状態及び結晶の反射率変化で、アモルファス状態
の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約30nm〜90nm及び、約
30nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第23図(b)に
示すように、記録膜9の厚さが約30nm〜80nm及び約130nm〜160nmで実質的に吸収
率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小
さい。 第24図(a)及び第24図(b)はPMMA基板/記録膜/金属反射膜/誘電体膜の
膜構成で金属反射膜12として厚さ100nmのクロムを用い、誘電体膜10として、厚
さ80nmのSiNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第24図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約40nm〜80nm及
び、約130nm〜170nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第24図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約40nm〜80nmおよび約150nm付近で実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第25図(a)及び第25図(b)はPMMA基板/記録膜/金属反射膜/誘電体膜の
膜構成で金属反射膜12として厚さ100nmのアルミニウムを用い、誘電体膜10とし
て、厚さ80nmのSiNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第25図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約40nm〜90nm及
び、約150nm付近で実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第25図(b
)に示すように、記録膜9の厚さが約40nm〜90nmおよび約150nm付近で実質的に
吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率より
も小さい。 第26図はガラス基板/記録膜/誘電体膜/金属反射膜の膜構成で金属反射膜12
として厚さ60nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜
9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第27図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜65nm 及び、約105nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第27図
(b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜60nm及び約100nm〜140nmで実質
的に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率
よりも小さい。 第28図はガラス基板/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金
属反射膜12として厚さ60nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用
い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第29図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜60nm及び
、約100nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第29図(b)
に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約100nm〜140nmで実質的に吸
収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも
小さい。 第30図はPC基板/誘電体膜/記録膜/誘電体膜の膜構成で誘電体膜10として厚
さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第31図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス状
態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜30nm及び
、約90nm〜120nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第31図(b
)に示すように、記録膜9の厚さ全域で実質的に吸収率差が検出できる程度にア
モルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第32図はPMMA基板/誘電体膜/記録膜/金属反射膜/の膜構成で金属反射膜12
として、厚さ100nmのアルミニウムを用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを
用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第33図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約20nm〜80nm及
び、約130nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第33図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約20nm〜80nm及び約130nm〜160nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第34図(a)及び第34図(b)はPC基板/誘電体膜/記録膜/金属反射膜の膜
構成で金属反射膜12として厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nm
のAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第34図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜80nm及
び、約120nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第34図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜80nm及び約120nm〜160nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第35図はガラス基板/誘電体膜/記録膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金
属反射膜12として、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを
用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第36図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜80nm及
び、約120nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第36図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜80nm及び約120nm〜160nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第37図(a)及び第37図(b)はPc基板/誘電体膜/記録膜/金属反射膜/誘
電体膜の膜構成で金属反射膜12として、厚さ100nmのアルミニウムを用い、誘電
体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させ
た。 第37図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約20nm〜80nm及
び、約130nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第37図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約20nm〜85nm及び約130nm〜160nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第38図はPc基板/誘電体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜の膜構成で金属反 射膜12として、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い
、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第39図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜70nm及
び、約90nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第39図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約90nm〜150nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第40図(a)及び第40図(b)はガラス基板/誘電体膜/記録膜/誘電体膜/
金属反射膜の膜構成で金属反射膜12として、厚さ100nmのアルミニウムを用い、
誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化
させた。 第40図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜70nm及び
、約90nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第40図(b
)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約70nm〜150nmで実質的に
吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率より
も小さい。 第41図はPc基板/誘電体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構
成で金属反射膜12として、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nm
のAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第42図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜70nm及
び、約90nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第42図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約90nm〜150nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第43図(a)及び第43図(b)はPC基板/誘電体膜/記録膜/誘電体膜/金属
反射膜/誘電体膜の膜構成で金属反射膜12として、厚さ70nmのアルミニウムを用 い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで
変化させた。 第43図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜70nm及
び、約90nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第43図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約70nm〜150nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第44図はガラス基板/記録夢/ガラス基板の膜構成で記録膜9の厚さは最大20
0nmまで変化させた。 第45図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜60nm及
び、約100nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第45図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜170nm及び約180nm〜800nmで実質
的に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率
よりも小さい。 第46図はガラス基板/記録膜/金属反射膜/ガラス基板の膜構成で金属反射膜
12として、厚さ100nmの金を用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第47図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約30nm〜90nm及
び、約140nm〜170nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第47図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約30nm〜90nm及び約130nm〜160nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第48図はPC基板/SiN/記録膜/Au/PC基板の膜構成で金属反射膜12として、厚さ1
00nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのSiNを用い、記録膜9の厚さは
最大200nmまで変化させた。 第49図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜80nm 及び、約120nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第49図
(b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜80nm及び約120nm〜160nmで実質
的に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率
よりも小さい。 第50図はPC基板/SiN/記録膜/Au/SiN/PC基板の膜構成で金属反射膜12として、
厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのSiNを用い、記録膜9の厚
さは最大200nmまで変化させた。 第51図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜80nm及
び、約120nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第51図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜80nm及び約20nm〜160nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第52図はガラス基板/SiN/記録膜/ガラス基板の膜構成で誘電体膜10として、厚
さ70nmのSiNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第53図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜60nm及び
、約100nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第53図(b
)に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜200nmで実質的に吸収率差が検出でき
る程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第54図はPC基板/SiN/記録膜/SiN膜/PC基板の膜構成で誘電体膜10として、厚さ
70nmのSiNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第55図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜50nm及び
、約80nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第55図(b
)に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜200nmで実質的に吸収率差が検出でき
る程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第56図はガラス基板/SiN/記録膜/Au/ガラス基板の膜構成で金属反射膜12とし
て、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのSiNを用い、記録膜 9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第57図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜80nm及び
、約120nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第57図(b
)に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜80nm及び約120nm〜160nmで実質的に吸
収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも
小さい。 第58図はPMMA基板/SiN/記録膜/Au/SiN/PMMA基板の膜構成で金属反射膜12とし
て、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのSiNを用い、記録膜の
厚さは最大200nmまで変化させた。 第59図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜90nm及び
、約120nm〜160nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第59図(b
)に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜80nm及び約120nm〜160nmで実質的に吸
収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも
小さい。 第60図はPC基板/AlN/記録膜/AlN/Au/PC基板の膜構成で金属反射膜12として、
厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚
さは最大200nmまで変化させた。 第61図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜70nm及
び、約90nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第61図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約90nm〜150nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第62図(a)及び第62図(b)はガラス基板/AlN/記録膜/AlN/Ni-20Cr/ガラス
基板の膜構成で金属反射膜12として、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として
、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第62図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス 状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい 記録膜の厚さは約10nm〜70nm及び
、約90nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第62図(b
)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約90nm〜150nmで実質的に
吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率より
も小さい。 第63図(a)及び第63図(b)はガラス基板/AlN/記録膜/AlN/Al/ガラス基板
の膜構成で金属反射膜12として、厚さ100nmのAlを用い、誘電体膜10として、厚
さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第63図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜70nm及び
、約90nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第63図(b
)に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜70nm及び約90nm〜150nmで実質的に吸
収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも
小さい。 第64図はPC基板/AlN/記録膜/AlN/Au/AlN/PC基板の膜構成で金属反射膜12とし
て、厚さ100nmのAuを用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜
9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第65図(a)アモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス状
態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜60nm及び、
約90nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第65図(b)
に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜70nm及び約100nm〜140nmで実質的に吸収
率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小
さい。 第66図(a)及び第66図(b)はガラス基板/AlN/記録膜/AlN/Cr/AlN/ガラス
基板の膜構成で金属反射膜12として、厚さ100nmのCrを用い、誘電体膜10として
、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第66図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜70nm及び
、約90nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第66図 (b)に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜70nm及び約90nm〜140nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第67図(a)及び第6図(b)はガラス基板/AlN/記録膜/AlN/Al/AlN/ガラス
基板の膜構成で金属反射膜12として、厚さ100nmのCrを用い、誘電体膜10として
、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第67図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜70nm及び
、約100nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第67図(b
)に示すように、記録膜の厚さが約10nm〜70nm及び約100nm〜140nmで実質的に吸
収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも
小さい。 第68図(a)及び第68図(b)はPC基板/AlN/記録膜/AlN/Ni-20Cr/AlN/PC基板
の膜構成で、金属反射膜12として、厚さ100nmのNi-20Crを用い、誘電体膜10とし
て、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第68図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜の厚さは約10nm〜60nm及び
、約100nm〜140nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第68図(b
)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜70nm及び約100nm〜140nmで実質的に
吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率より
も小さい。 第69図はガラス基板/記録膜/Au/ガラス基板の膜構成で金属反射膜12として、
厚さ100nmの金を用い、記録膜9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第70図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約80nm〜70nm及
び、約120nm〜150nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率差は第70図
(b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜160nmで実質的に吸収率差が検
出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第71図(a)及び第71図(b)は本発明のIn22Sb37Te41(at%)を用い、ガラ ス基板/誘電体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成でガラス
基板から数えて、第4層の誘電体膜10を200nmに変化させた場合の反射率と吸収
率である。金属反射膜12の厚さは100nmの金を用い、他の誘電体膜10として、厚
さ70nmのSiO2を用いた。 第71図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは全域で実質的に
反射道差が検出できる。また、吸収率は第71図(b)に示すように、上記同様記
録膜の厚さ全域で実質的に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収
率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第72図(a)及び第72図(b)は本発明のIn22Sb37Te41(at%)を用い、ガラ
ス基板/誘電体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成でガラス
基板から数えて、第2層の誘電体膜10を200nmに変化させた場合の反射率と吸収
率である。金属反射膜の12の厚さは100nmの金を用い、その他の誘電体膜10とし
て、厚さ70nmのAlNを用いた。 第72図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは全域で実質的に
反射率差が検出できる。また、吸収率は第72図(b)に示すように、上記同様の
記録膜の厚さ全域で実質的に吸収率差検出できる程度にアモルファス状態の吸収
率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第73図(a)及び第73図(b)は本発明の反射率の関係や吸収率の関係が得ら
れる記録材料として、Se52Ge27Sn21(at%)を用いた場合である。PMMA基板/誘
電体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金属反射膜12とし
て、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのZro2を用い、記録膜
9の厚さは最大200nmまで変化させた。 第73図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜80nm及
び、約100nm〜180nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第73図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜80nm及び約100nm〜180nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸 収率よりも小さい 。 第74図(a)及び第74図(b)は本発明の反射率の関係や吸収率の関係が得ら
れる記録材料として、Se62Ge27Sn21(at%)を用いた場合である。PC基板/誘電
体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金属反射膜12として
、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのZrO2を用い、記録膜9
の厚さは最大200nmまで変化させた。 第74図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは約10nm〜80nm及
び、約110nm〜120nmで実質的に反射率差が検出できる。また、吸収率は第74図(
b)に示すように、記録膜9の厚さが約10nm〜80nm及び約100nm〜180nmで実質的
に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よ
りも小さい。 第75図(a)及び第75図(b)は本発明の反射率の関係や吸収率の関係が得ら
れる記録材料として、Sb34Se58Sn8(at%)を用いた場合である。PC基板/誘電
体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金属反射膜12として
、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9の
厚さは最大200nmまで変化させた。 第75図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは全域で実質的に
反射率差が検出できる。また、吸収率は第75図(b)に示すように、上記同様記
録膜の厚さ全域で実質的に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収
率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第76図(a)及び第76図(b)は本発明の反射率の関係や吸収率の関係が得ら
れる記録材料として、Sb61Se29Sn27(at%)を用いた場合である。PMMA基板/誘
電体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金属反射膜12とし
て、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのSiNを用い、記録膜9
の厚さは最大200nmまで変化させた。 第76図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは全域で実質的に 反射率差が検出できる。また、吸収率は第76図(b)に示すように、上記同様の
記録膜の厚さ全域で実質的に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸
収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第77図(a)及び第77図(b)は本発明の反射率の関係や吸収率の関係が得ら
れる記録材料として、Te64Sb6Sn30(at%)を用いた場合である。PMMA基板/誘
電体膜/記録膜/誘電体膜/金属反射膜/誘電体膜の膜構成で金属反射膜12とし
て、厚さ100nmの金を用い、誘電体膜10として、厚さ70nmのAlNを用い、記録膜9
の厚さは最大200nmまで変化させた。 第77図(a)はアモルファス状態及び結晶状態の反射率変化で、アモルファス
状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きい記録膜9の厚さは全域で実質的に
反射率差が検出できる。また、吸収率は第77図(b)に示すように、上記同様記
録膜の厚さ全域で実質的に吸収率差が検出できる程度にアモルファス状態の吸収
率が結晶状態の吸収率よりも小さい。 第78図(a),第78図(b)に本発明の反射率の関係や吸収率の関係が得られ
光記録媒体を用いた書き換え可能なディスクの記録消去の実施例を示す。ディ
スクはレーザビームのトラッキングを連続サーボ方式で行なうレーザ案内溝(グ
ルーブ)を有した5.25インチのガラス基板上に光干渉膜としてAlNを70nmから80n
m、その上にIn22Sb37Te41記録膜を30nmから50nm、その上にAlNを70nmから80nm、
その上に光反射膜としてAuを100nm、その上に保護膜としてAlNを100nm、高周波
スパッタリング法を用いて積層したものである。本ディスクを回転数1800〜2400
回転/分で回転させ膜面パワー15mWの直流レーザ光を連続照射してディスク反射
率を約50%から約20%まで低下させて記録トラック部を形成した。まず13mWの周
波数2Mhzに変調したレーザパルスを上記トラック上に照射して記録した。このと
き記録信号の2MHz搬送波信号強度と雑音強度の比(C/N)は第78図(a)に示す
スペクトルアナライザー上で52dBであった。次に上記記録トラックに記録と同一
パワーの13mWの直流光を照射したところ第78図(b)に示すスペクトルアナライ
ザー上で記録信号は5dB相当にまで消去されていた。このときの消去比は−45dB
であり、同一パワーの照射にもかかわらず実用レベル以上の消去比が得られた。
このように本発明では従来の光記録媒体では考えられない記録およ び消去方式でも高い消去性能が得られることが実証された。また、基板にPMMAや
PCなど樹脂基板を用いた場合にも上記の実施例と全く同じ効果を得ることができ
た。更に、もう一つのトラッキング方式であるサンプルサーボ方式の基板を用い
た場合についても上記の実施例と全く同じ効果を得ることができた。 第79図(a),第79図(b)に本発明の光記録媒体を用いた書き換え可能光デ
ィスクの単一ビームオーバライトの実施例を示す。ディスクの構成は上述の実施
例と同等である。第79図(a)中にオーバライトに用いた円形レーザビーム(ス
ポット径:約1.5μm)のパワーの変調の様子を示す。記録パワーP2はTcool温度
以上、バイアスパワーP2は融点Tm以上にTcool以下に記録膜を加熱できるパワー
としてP2/P1=12.5mW/9.5mWおよび16mW/12mWを選んだ。ディスクを1800〜2400回
転/分で回転させ、先ず15mWの直流光を連続照射してディスク反射率を約50%か
ら約20%まで低下させて記録トラック部を形成した。次に変調周波数が2MHzの正
弦波信号を上記パワーのレーザを照射して記録した後、2MHz信号上に3MHzの正弦
波信号を重ね書きした。第79図(a)〜第79図(b)に示すようにこのときスペ
クトルアナライザー上ではC/Nが50dB相当で記録された2MHz信号が3MHz信号の重
ね書きによって2dB相当に消去されると同時に3MHz信号がC/Nが50dB相当で記録さ
れていた。この逆の過程でも同様の結果が得られた。本実施例では単一ビームオ
ーバライトにおいても消去比が−45dB以上の従来例にない消去性能が得られるこ
とが実証できた。更に、上記オーバライトの繰り返し可能回数を検討した。第80
図(a)及び第80図(b)に示すようにいずれのレーザパワーにおいても2MHzと
3MHzの正弦波信号のオーバライトの繰り返しを消去比が−35dB以上で105回以上
繰り返すことができた。第81図(a)と第81図(b)にオシロスコープ画面上で
の2MHzと3MHzの正弦波信号を示す。いずれの波形にも消え残りによる波形の崩れ
や周波数の変化が認められず、それぞれの信号がオーバライト時に完全に消去さ
れている。本発明の光記録媒体は実用レーザパワー15mW以下でも、消え残りのな
い単一ビームオーバライトが可能であることが実証できた。また、基板にPMMAや
PCなど樹脂基板を用いた場合にも上記の実施例と全く同じ効果を得ることができ
た。更に、もう一つのトラッキング方式であるサンプルサーボ方式基板を用いた
場合についても上記の実施例と全く同じ効果 を得ることができた。 第2表に記載されている記録膜はアモルファス状態の屈折率nが結晶状態のn
よりも大きく、実際に本発明の反射率の関係や吸収率の関係が得られる光記録媒
体を構成する記録膜であり、第1表の従来の材料の変化とは全く異なるものであ
る。記録膜はアンチモン,亜鉛,錫,ゲルマニウムなど元素単体とヤレンやテル
ルの化合物から構成させており、単体元素としてはインジウム,鉛,銀,銅,金
なども記録膜の屈折率を制御するには有効である。 【第2表】 第3表に第2表に記載した記録膜を具備した光ディスクの記録および消去特性
を示す。ディスクはレーザビームのトラッキングを連続サーボ方式で行なうレー
ザ案内溝(グルーブ)を有した5.25インチのガラス基板上に光干渉膜としてAlN
を70nmから80nm、その上に第2表に記載の記録膜を30nmから50nm、その上にAlN
を70nmから80nm、その上に光反射膜としてAuを100nm、その上に保護膜としてAlN
を100nm、高周波スパッタリング法を用いて積層したものである。記録および消
去パワーは15mW以下である。いずれの光ディスクにおいても50dB近くの C/Nが得られ高感度であると同時に直流(dc)光消去およびオーバライト消去に
おいても−35dB以上の高い消去性能を得ることができた。 【第3表】 以上では本発明の光記録媒体の記録,再生および消去に半導体レーザを用いた
場合について、その有効性を示してきたが、半導体レーザを光源として使用する
場合に限っては発振波長を600〜860nmとする。第82図(a),第82図(b)に示
したようにIn22Sb37Te41記録膜を具備した光記録媒体では波長300nmから1500nm
までアモルファス状態の反射率が結晶状態の反射率よりも大きく、同時にアモル
ファス状態の吸収率が結晶状態の吸収率よりも小さい。実際、波長500nmのアル
ゴンイオンレーザを用いた頃ディスクの記録及び消去では高感度記録および高い
消去性能を示しており、使用波長については特に制限がない。 以上で本発明の有効性を示したが、更に本発明の光記録媒体において初めて得
ることができるクロストーク軽減効果を示す実施例を示す。成膜状態の反射率お
よび吸収率、記録及び消去状態の反射率および吸収率が本願発明の関係を満足す 光記録媒体では成膜状態よりも反射率の低い(多くの場合、消去状態の反射率
に相当)トラックを先ず形成し、そのトラック上に信号を記録する。したがって
媒体上には反射率の低い(吸収率の最も高い)トラック部と反射率の最も高い(
吸収率のもっとも低い)成膜状態のまま残っている部分(トラック外部、連続サ
ーボ用のディスクのグループ部に対応する)の2つの反射率および吸収率の部分
ができる。さて光記録では高密度記録のためになるべくトラック間隔を詰めて信
号を記録するのが好ましい。しかし、極度にトラック間隔を詰めると記録信号が
隣接するトラックにオーバラップするクロストーク現象が生じる。このクロスト
ークはノイズの原因になるためトラック間隔に対してのクロストークの増加量が
事実上の光記録媒体の記録密度を決める。本発明の光記録媒体では上述したよう
にトラック部に吸収率の小さい成膜状態のトラック外部が隣接している。トラッ
ク部上での記録および消去に用いられるレーザパワーではトラック外部は到達温
度が低いため熱的影響を受けにくい。特に隣のトラックへのストロークはこの熱
的ブロックによって軽減された。この光記録媒体ではトラック間隔が0.5μmで
クロストークは−40dB以下と従来に較べて非常に小さいことが分かった。従来の
光記録媒体では本発明と反射率および吸収率が逆の関係であるため、トラック部
よりトラック外部の方が熱影響を受けやすくなっている。したがって、上述の効
果は本発明の光記録媒体によって初めて生じるものであり従来よりも高密度記録
が可能である。また、連続サーボ用のディスクのグループ部に対応するとは、サ
ンプルサーボ用のディスクではサーボ信号が記録されている領域をいう。 第83図は本発明の一実施例の光情報記録再生方法を示した装置の構成図である
。 光ピックアップ13,光ピックアップ位置制御回路14,受光信号処理回路15,半
導体レーザ駆動回路16,ディスク回路モータ17,ターンテーブル18,トラッキング
ガイドを有した光ディスク19,光ディスク記録膜の融点識別処理部20,システム制
御回路21,外部入出力端子群22とからなっている。 光ディスクの構成はガラス基板上にAlN膜を70nmの厚さでスパッタリング形成
し、その上に記録膜としてIn-Sb-Te系の薄膜を50nmの厚さでスパッタリング形成
し、その上に再びAlN膜を70nmの厚さでスパッタリング形成し、さらに、Au膜を1
00nmの厚さでスパッタリング形成し、その上に保護膜としてAlN膜を100nm、 最後に紫外線硬化樹脂保護膜を10μmの厚さでスピンコートして作成したもので
ある。 前記光ディスク19はターンテーブル18上に載せられ、ターンテーブル18はモー
タ17により回転し、光ディスク19を回転させる構成となっている。回転のオン・
オフは外部入出力端子22よりシステム制御回路21を介して行なわれる。 前記光ディスク19には光ピックアップ13よりレーザビーム23が照射されている
。レーザビーム23の反射光は光ピックアップ13に戻り、受光信号処理回路15を介
して光ピックアップの高さ信号、トラック上の偏差信号を抽出し、これら信号に
より光ピックアップ位置制御回路14を介することにより光ピックアップ13をディ
スク19に対してフォーカシング、トラッキングが得られるよう構成している。フ
ォーカシング、トラッキングのオン・オフは外部入出力端子22よりシステム制御
回路21を介して行なわれる。 また、光ピックアップ13は半導体レーザ駆動回路16を介してシステム制御回路
21により任意のレーザ照射パワに時々刻々設定することができ、ひとつのビー
ムでオーバライトができる構成になっている。 光ディスク19の内周あるいは外周に設けたコントロールトラック中に、光ディ
スク19の記録膜の融点あるいは融点以上に加熱するために必要なレーザ照射パワ
の記載があり、光ディスク記録膜の融点識別処理処理部20により、1ビームオー
バライト時の記録点照射パワ、消去点照射パワを融点への加熱に必要なパワ以上
に設定する構成になっている。 融点識別処理部20は上記の記載を解読して融点以上の温度でオーバライトする
こともできるし、また次のようにダミトラックを用いて実際にレーザ照射しなが
ら反射率変化を求め、反射率変化から融点に加熱するパワPMを求めても良い。 【発明の効果】 本発明によれば、記録状態の反射率を消去状態の反射率よりも大きく、または
記録状態の吸収率を消去状態の吸収率よりも小さくした光記録媒体の記録膜を溶
融して消去する過程において記録部の傍熱効果、結晶核成長促進効果およびクロ
ストーク軽減効果などの作用によって、従来にない高い消去性能を有し、高密度
記録の可能な光記録媒体と情報記録再生装置を提供する効果がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】 記録消去の反射率変化を示す特性図。 【図2】 オーバライトの従来例を示す特性図。 【図3】 固相及液相消去の従来例を示す特性図。 【図4】 ダブルビームの従来例を示す説明図。 【図5】 冷却曲線と結晶化曲線を示す曲線図。 【図6】 記録消去原理を示す曲線図 【図7】 直流消去原理を示す説明図。 【図8】 直流消去原理を示す説明図。 【図9】 単一ビームオーバライトの原理図。 【図10】 単一オーバライトの消去原理図。 【図11】 単一オーバライトの消去原理図。 【図12】 単一オーバライトの消去原理図。 【図13】 単一オーバライトの消去原理図。 【図14】 単一オーバライトの消去原理図。 【図15】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図16】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図17】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図18】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図19】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図20】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図21】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図22】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図23】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図24】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図25】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図26】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図27】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図28】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図29】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図30】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図31】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図32】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図33】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図34】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図35】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図36】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図37】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図38】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図39】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図40】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図41】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図42】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図43】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図44】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図45】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図46】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図47】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図48】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図49】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図50】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図51】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図52】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図53】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図54】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図55】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図56】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図57】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図58】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図59】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図60】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図61】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図62】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図63】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図64】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図65】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図66】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図67】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図68】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図69】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図70】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図71】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図72】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図73】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図74】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図75】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図76】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図77】 光記録媒体の構成と反射率,吸収率の膜厚による変化を示す説明図。 【図78】 記録信号のスペクトルを示す曲線図。 【図79】 オーバライト時のスペクトルを示す特性図。 【図80】 オーバライト繰返し結果を示す特性図。 【図81】 オーバライト信号波形を示す特性図。 【図82】 In22Sb37Te41の分光特性図。 【図83】 光情報記録再生装置の概略構成図。 【符号の説明】 1…熱流入、2…熱流出、3…記録ビット、4…結晶相トラック、5…アモル
ファス記録ビット、6…重ね書き記録ビット、7…ビット消去部、8…基板、9
…記録膜、10…誘電体膜、11…レーザ入射側、12…金属反射膜、13…光
ピックアップ、14…光ピックアップ位置制御回路、15…受光信号処理回路、
16…半導体レーザ駆動回路、17…ディスク回転モータ、18…ターンテーブ
ル、19…トラックングガイドを有した光ディスク、20…光ディスク記録膜の 融点識別処理部、21…システム制御回路、22…外部入力端子群、23…レー
ザビーム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体にお
    いて、上記光記録媒体の記録マークを構成する記録膜のアモルファス状態領域に
    おける反射率が上記光記録媒体の消去領域を構成する記録膜の結晶状態領域にお
    ける反射率よりも大きく、光記録媒体を構成する記録膜の成膜状態に部分的にレ
    ーザ照射し反射率を低下させた部分が反射率の高い部分に隣接していることを特
    徴とする光記録媒体。 【請求項2】 アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体にお
    いて、上記記録媒体を構成する記録膜の成膜状態における反射率をRas−depo.と
    し、上記光記録媒体の消去状態である上記記録媒体を構成する記録膜の結晶状態
    における反射率をRxとし、上記光記録媒体の記録状態である上記記録媒体を構成
    する記録膜のアモルファス状態における反射率をRaとしたとき、Ras−depo.>Ra
    >Rxであることを特徴とする光記録媒体。 【請求項3】 アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体にお
    いて、上記光記録媒体の記録マークを構成する記録膜のアモルファス状態領域に
    おける吸収率が上記光記録媒体の消去領域を構成する記録膜の結晶状態領域にお
    ける吸収率よりも小さく、光記録媒体を構成する記録膜の成膜状態に部分的にレ
    ーザ照射し反射率を低下させた部分が反射率の高い部分に隣接していることを特
    徴とする光記録媒体。 【請求項4】 アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体にお
    いて、上記記録媒体を構成する記録膜の成膜状態における吸収率をAas−depo.と
    し、上記光記録媒体の消去状態である上記記録媒体を構成する記録膜の結晶状態
    における吸収率をAxとし、上記光記録媒体の記録状態である上記記録媒体を構 成する記録膜のモルファス状態における吸収率をAaとしたとき、Aas−depo.<
    Aa<Axであることを特徴とする光記録媒体。 【請求項5】 アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体にお
    いて、上記光記録媒体の記録マークを構成する記録膜のアモルファス状態領域に
    おける反射率が上記光記録媒体の消去領域を構成する記録膜の結晶状態領域にお
    ける反射率よりも大きく、光記録媒体を構成する記録膜のアモルファス状態の屈
    折率が結晶状態の屈折率よりも大きく、かつアモルファス状態の消衰係数が結晶
    状態の消衰係数よりも小さいことを特徴とする光記録媒体。 【請求項6】 アモルファス−結晶間の相変化を利用して記録および消去する光記録媒体にお
    いて、上記光記録媒体の記録マークを構成する記録膜のアモルファス状態領域に
    おける吸収率が上記光記録媒体の消去領域を構成する記録膜の結晶状態領域にお
    ける吸収率よりも小さく、光記録媒体を構成する記録膜のアモルファス状態の屈
    折率が結晶状態の屈折率よりも大きく、かつアモルファス状態の消衰係数が結晶
    状態の消衰係数よりも小さいことを特徴とする光記録媒体。 【請求項7】 特許請求の範囲第2項又は第4項のいずれが1項において、光記録媒体を構成
    する記録膜の成膜状態に部分的にレーザ照射し反射率を低下させた部分が反射率
    の高い部分に隣接していることを特徴とする光記録媒体。 【請求項8】 特許請求の範囲第2項又は第4項のいずれか1項において、光記録媒体を構成
    する記録膜のアモルファス状態の屈折率が結晶状態の屈折率よりも大きく、かつ
    アモルファス状態の消衰係数が結晶状態の消衰係数よりも小さいことを特徴とす
    る光記録媒体。 【請求項9】 非晶質−結晶間の相変化を利用して記録マークの記録および消去を行なう光記
    録方法において、略非晶質状態の領域である未記録領域にレーザビームを照射し
    、未記録領域の一部を結晶質状態の領域として記録マークを形成し、形成された
    記録マークの上記結晶質状態の領域を上記非晶質状態にすることにより上記記録
    マークを消去し、 上記非晶質状態の領域における反射率を、上記結晶質状態の領
    域における反射率よりも大きくすることを特徴とする光記録方法。 【請求項10】 非晶質−結晶間の相変化を利用して記録マークの記録および消去を行なう光記
    録方法において、略非晶質状態の領域である未記録領域にレーザビームを照射し
    、未記録領域の一部を結晶質状態の領域として記録マークを形成し、形成された
    該記録マークの上記結晶質状態の領域を上記非晶質状態にすることにより上記記
    録マークを消去し、上記非晶質状態の領域における吸収率を、上記結晶質状態の
    領域における吸収率よりも小さくすることを特徴とする光記録方法。 【請求項11】 特許請求の範囲第9項または第10項において、レーザビーム照射によって光
    記録媒体を構成する記録膜を融点以上に昇温し溶融することで記録および消去を
    行い、かつ記録時の照射レーザパワーが消去時の照射レーザパワーよりも大きい
    ことを特徴とする光記録方法。 【請求項12】 特許請求の範囲第9項または第10項において、レーザビーム照射によって光
    記録媒体を構成する記録膜を融点以上に昇温し溶融することで記録および消去を
    行い、かつ記録時の照射レーザパルス幅が消去時の照射レーザパルス幅よりも短
    いことを特徴とする光記録方法。 【請求項13】 特許請求の範囲第9項または第10項において、レーザビーム照射によって光
    記録媒体を構成する記録膜を融点以上に昇温し溶融することで記録および消去を
    行い、かつ記録および消去の照射レーザパワーが同一で記録時には記録周波数に
    相当するパルス幅を有したレーザパルスを照射し、消去時には直流レーザ光を照
    射することを特徴とする光記録方法。 【請求項14】 特許請求の範囲第9項または第10項において、光記録媒体を構成する記録膜
    の成膜状態に部分的にレーザ照射し情報信号に対応させて反射率を変化させるこ とにより該 情報信号を反射率を変化させた部分として記録することを特徴とする
    光記録方法。 【請求項15】 特許請求の範囲第9項または第10項において、光記録媒体を構成する記録膜
    の成膜状態に部分的にレーザビーム照射し情報信号に対応させて反射率を低下さ
    ることにより該情報信号を反射率を低下させた部分として記録することを特徴
    とする光記録方法。

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